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SPECT(Single Photon Emission Computer Tomography ) SPECT FWHM 3 4mm [] MPPC SPECT MPPC LSO 6mm 67.5 photo electron 78% kev γ 4.6 photo electron SPECT

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(1)

2013年度 卒業論文 信州大学 理学部 物理科学科 高エネルギー物理学研究室

コリメータとシンチレータを一体化させた

SPECT

用ガンマカメラの検証

10S2020J

土本航也

指導教官

竹下徹 教授

長谷川庸司 准教授

(2)

概要

SPECT(Single Photon Emission Computer Tomography:単一光子放射断層撮影)は生 体の機能を観察する事を目的に使われ、心筋血流や脳血流診断などにおいてよく用いられ ている。そのため心臓病や脳血管障害、癌の発見に有効とされている。 現在のSPECT装置におけるガンマカメラ部分では、光電子増倍管が検出した光量の重 みによって位置演算をしており(重心法)、これにより検出器の固有分解能はFWHMで 3∼4mm程度である[2]。そこで検出器デザインの面から位置分解能の改善を図るべくコ リメータホールの一つ一つにシンチレータを挿入し、小型半導体光検出器MPPCを用い て読み出すという新型のSPECT用ガンマカメラを提案、検証実験を行った。 また今回は実験の自由度を上げるため、光検出器MPPCとLSOシンチレータの間に クリアファイバーによるライトガイドを設けた。60mmのファイバーを用いた場合、ダ イレクトカップリング時に得られた光量67.5 photo electronに比べて得られる光量は約 78%程減少したが、122keV のγ 線に対し14.6 photo electron程度の光量を得ることが できた。 最終的に、コリメータホールとシンチレータを 1対1対応させた SPECT 用ガンマカ メラのプロトタイプについて、9ch MPPC arrayを用いて3×3マトリクスと1×9マト リクスをそれぞれ持つ2つの形状のものを試作し、性能評価を行った。その結果、3×3 マトリクスタイプでは線源の移動を確認でき、1×9マトリクスタイプにおいて位置分解 能は1.02mm(sigma)となった。 2

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目次

1 序論 1 1.1 SPECT . . . 1 1.2 検出器の位置分解能 . . . 1 1.3 コリメータとシンチレータを一体化させたデザイン . . . 3 2 ガンマ線と物質との相互作用 4 2.1 ガンマ線の吸収、散乱 . . . 5 2.2 シンチレーション . . . 9 3 実験装置 10 3.1 線源Co-57 . . . 10 3.2 LSOシンチレータ . . . 12 3.3 鉛コリメータ . . . 12 3.4 クリアファイバー . . . 13 3.5 光検出器 MPPC . . . 13 3.6 エレクトロニクス . . . 16 4 検証実験 18 4.1 LSOシンチレータの光量測定 . . . 18 4.2 MPPCのゲイン測定 . . . 21 4.3 3×3 マトリクス型検出器 . . . 23 4.4 1×9 マトリクス型検出器と位置分解能 . . . 24 5 結論 25 5.1 現状 . . . 25 5.2 今後の課題 . . . 26 付録 27 謝辞 29 i

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1

1

序論

1.1

SPECT

図1.1 Siemens社SymbiaT6 SPECT(Single Photon Emission Computer

Tomography:単一光子放射断層撮影) とは核医 学検査法の一つであり、放射性薬剤の投与により 人体内部の特定の部位に分布した放射性同位体の 位置を、体外へ放出されるγ 線をシンチレーショ ン検出器で検出することによって測定し断層画像 化したものである。このとき投与される一般的な 放射性薬剤は単一のγ 線を放出する核種を含み、 体内の特定の組織と科学的に結合する性質を持った化合物に、マーカーとなる放射性同位 体を組み込んだ放射性リガンドと呼ばれるものを用いる。この放射性リガンドによる体内 の局所的な放射能の変化または集積度を観察することで、脳や心臓の血流量、代謝機能な どの臓器機能を評価するための情報、または癌を含む腫瘍等の患部の位置情報を得られる のが特徴であり、例として心筋、脳血流測定の際や癌の発見のためなどに有効とされる。 似たような仕組みの PET(Positoron Emission Tomography:陽電子断層撮像法) と異

なる最大の特徴は、PET が対光子検出により方位を特定しているのに対し、SPECT は 測定時に用いる放射性マーカーの特徴により単光子検出なので方向を知る仕組みが必要不 可欠となる点である。また、同じく放射性マーカーの特徴により、放出されるγ 線のエ ネルギーが PET 用のそれに比べて低いため体内で吸収、散乱を受け易いといったことも PET と比べて画質が悪くなっている一因である。これらの理由により現状、SPECT は PET よりも画像精度で劣り撮像が不鮮明になる傾向が認められ、改良が進められている。 しかし画像精度で劣る半面、SPECT で使用する放射性リガンドは PET のものに比べて 用意し易く*1 、緊急の検査にも用いることができるなどの理由から SPECT が好まれる 状況もある。

1.2

検出器の位置分解能

現在のSPECTで主流となっているガンマカメラはシンチレータと光電子増倍管を組 み合わせてγ 線を検出し、アンガー法と呼ばれる光量の重みで位置演算を行うやり方を取 る。この方式を取る検出器をアンガーカメラと呼び、アンガーカメラはγ線はコリメータ *1 SPECTの線源には一般放射性物質を利用するため、投与薬の精製にサイクロトロンを必要とするPET に比べて投与薬を用意しやすい。

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2 1 序論 により入射方向を制限され、シンチレータでの光電効果によりそのエネルギーに応じた蛍 光に変換される。蛍光はライトガイドを通して光電子増倍管へ到達し、光電子増倍管は獲 得した光量を電気信号に変換する役割を持つ。蛍光はシンチレータとライトガイド内で拡 散するので複数の光電子増倍管が信号を出力するが、その総和によりγ 線のエネルギーが 求められ、またγ線の入射位置は反応した複数の光電子増倍管の出力信号に重み付けをし て求める。アンガーカメラではシンチレータ内で蛍光が拡散する影響のため、現行のもの はFWHMで3∼4mm程度の分解能を得るにとどまっている[2]。 図1.2 アンガー型ガンマカメラの構成図[7] SPECT 用検出器全体の位置分解能はガンマカメラのみで決まるものではなく、コリ メータデザインの影響を受ける。コリメータは検出器へ入射するγ 線の方向を制限する ために取り付けられており、使用する目的に応じて様々な種類がある。基本的には測定対 象のγ 線のエネルギーによって壁厚が決まり、要求される空間分解能と感度の兼ね合いで 開口径やホール長、さらに全体のデザインが決定される。もっとも一般的で汎用的なデザ インのパラレルコリメータは検出器に垂直な方向にホールを持っており、本研究において 使用したのもこの形状である。 検出器の総合位置分解能は主にコリメータの幾何学的性質によるものと、ガンマカメラ に固有の空間分解能をもって、次式のように表される。 Rs = √ R2 i + R2g (1.1) ここで、Rs が検出器の総合位置分解能、Ri はガンマカメラの固有位置分解能、Rg はコ リメータの幾何学的位置分解能である。 コリメータの幾何学的位置分解能について説明する。図1.3に示すようなパラレルコリ

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1.3 コリメータとシンチレータを一体化させたデザイン 3 図1.3 パラレルホールコリメータ[2] メータにおいてその位置分解能は次のように計算される。 Rg = d (a + b + c) a (1.2) ここでdはコリメータ開口径、aはコリメータホールの長さ、bはコリメータトップから 線源までの距離、cはシンチレータの平均検出距離と呼ばれる値で、従来の検出器におい てγ 線が全てのエネルギーを落とすまでにシンチレータ内部を貫通する平均の距離を表 す。式(1.2)から判るように、コリメータの寄与により位置分解能を向上させようと思え ばコリメータ開口径dを小さくするか、コリメータの長さaを長くするのが妥当である。

1.3

コリメータとシンチレータを一体化させたデザイン

本研究で検証するのは図1.4に示されるような、コリメータホール毎にシンチレータを あてがい、それぞれを基板上に配置された小型の光検出器MPPC(詳細は3章に記述)で 読み出すというアイデアである。このデザインが従来のアンガー法と異なる点は、まず光 検出気の出力信号で重み付けを行う解析の必要がないという点があげられる。これはコリ メータ壁によりセパレートされたシンチレータがγ 線を検出した際に、発生するシンチ レーション光が対応したチャネルの光検出器以外で検出されないためであり、同時にアン ガーカメラの位置分解能の向上を妨げていた原因の一つであるシンチレーション光の拡散 の問題への解決策となる。またこのことが検出器の総合位置分解能の向上に貢献する寄与

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4 2 ガンマ線と物質との相互作用 図1.4 検証する検出器のデザイン は、まず式(1.2)において、蛍光が他のチャンネルへ拡散しないためシンチレータの平均 検出距離cを事実上無視できるという点と、従来、光検出器として用いられていたPMT に比べ圧倒的に小型であるMPPCを利用することによりコリメータ開口径dを最小で 1mm程度まで小さくできる点も総合位置分解能の向上に寄与する。さらに、このデザイ ンの場合ガンマカメラの固有分解能Ri は検出器ピクセルのサイズに依存するため、コリ メータ開口径を小さくできることが大きく効いてくると予想される。 対して、デザインの変化により発生する問題点もいくつかあり、例えばチャネル数が増 加するため、光検出器MPPCの応答が駆動電圧に依存性することやシンチレータの発光 量のばらつきなど、チャネルの個性を最小限に抑える工夫は必須となる。

2

ガンマ線と物質との相互作用

本研究の目標であるSPECT用ガンマカメラの検出対象は γ 線であり、一般にエネル ギー領域が数keVから数MeVに渡る高エネルギー光子のことを指す。γ線の発生機構と しては、高速電子の輻射過程をはじめ原子核内のエネルギー順位の遷移などによる。 γ 線と物質との相互作用は主として3つの過程に分けることができ、すなわち光電効 果、コンプトン散乱、電子対生成である。この他には原子核反応も起こることがあるが、 上記の過程と比べてその頻度はかなり小さいのでここでは省略することとする。

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2.1 ガンマ線の吸収、散乱 5

2.1

ガンマ線の吸収、散乱

物質による γ 線の吸収の度合いは吸収体の厚みによって変化し、例えばI0 個の光子が 厚さdxの吸収体を通過した際、吸収された光子数はI0 およびdxに比例する。一般に吸 収体内をdだけ通過した後の光子の数Iは次式で与えられる。 I = I0exp(−µd) (2.1)

ここでµは線型吸収定数 (linear absorption coefficient)と呼ばれ、さらにこれは吸収の 原因によって以下のように分けることができる。

µ = µpe+ µcs+ µpc (2.2)

ここでµpe,µcs,µpcはそれぞれ光電効果(photoelectric effect)、コンプトン散乱(Compton

scattering)、電子対生成(electron pair creation)による吸収係数を表している。

γ 線の吸収について、ある吸収体の厚み以上を透過しない確率はどのくらいかという量

が定義でき、光子数が元の1/eになる暑さを平均飛程(mean range)という。この量は式 (2.1)より明らかに1/µに等しい。また、吸収体の厚さをg/cm2の単位で測ったときのµ

を質量吸収係数(mass absorption coefficient)と呼ぶ。

2.1.1 光電効果 γ 線が原子内の束縛電子と相互作用した際、自身の全エネルギー を電子に与え、エ ネルギーを受け取った電子がhν− I の運動エネルギーを得て原子の外へ飛び出す現象が 光電効果である。このとき、Iは軌道電子の束縛エネルギーであり、弾き出された電子を 光電子と呼ぶ。光電効果はγ 線のエネルギーがIより少し上で最も起こりやすく、さらに エネルギーが増すと急激に減少する。またエネルギー保存則と運動量保存則の両方を同時 に満たすため、電子の束縛エネルギーが大きいほど光電効果の断面積は大きくなり、一般 的にK殻電子による吸収が最も多くγ 線のエネルギーがK殻の結合エネルギーより大き い場合はおよそ80%の確率でK殻電子が弾き出される。電子が飛び出した原子は励起状 態にあるため、基底状態に戻る場合にはX線を放出する。 入射 γ 線のエネルギーが吸収体のK 吸収端より十分に高く、かつ非相対的なエネル ギー領域(hν << mec2)の場合において、原子番号Zを持つ原子中のK殻電子による光 電効果の反応断面積を以下の式(2.3)に示す。 σp(K) = σT4 2 Z 5 1374 ( mec2 )7 2 ∝ Z5(hν)−7/2 (2.3)

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6 2 ガンマ線と物質との相互作用 ここで、σT はトムソン散乱(Thomson scattering)の散乱断面積であり、 σT = 3r 2 e = 6.65× 10−25cm 2 (2.4) と表される。re は古典的電子半径とする。 一方、相対論的なエネルギー領域においては以下の式(2.5)で示される。 σp(K) = σT 3 2 Z5 1374 mec2 exp−πα + 2α 2 (1− ln α) (2.5) 但し、α = Z/137である。 以上のようにσp(K)γ 線のエネルギーが電子の静止エネルギー(mec2 = 511keV) に比べて小さい時には(hν)−7/2に従い、逆に高くなると(hν)−1 に従ってνの増加とと もに緩やかに減少する。 I << hν << mec2の範囲において光電効果の吸収係数は[6]によれば、 µpe ∼ NZ5(hν)−7/2 (2.6) である。ここでNは体積1cm3 中の原子数を表す。 本実験でのシンチレータ内での γ 線と物質の相互作用のほとんどはこの光電効果で ある。 2.1.2 コンプトン散乱 束縛電子の結合エネルギーが無視できるほどγ 線のエネルギーが大きくなるとコンプ トン散乱が起こる。これはγ 線が電子との衝突時にそのエネルギーの一部を電子に与え て弾き出し、自身は消滅せずに散乱される現象であり、光子と軌道電子の弾性散乱として 扱う。このときエネルギー0 のγ 線と自由電子との衝突過程においてエネルギー保存 則および運動量保存則を適用すると、散乱光子のエネルギー を求めることができ次式 (2.7)のように表される。 hν = 0 1 + (1− cos θ) 0 mec2 (2.7) ここで入射γ 線と散乱γ 線とのなす角をθ としている。 また、始め静止していた電子が衝突後に得たエネルギーEは、 E = hν0− hν = 0 1 + mec 2 0(1− cos θ) (2.8) 上式(2.8)で電子が得る最大のエネルギーEmaxは後方散乱の場合、すなわちγ 散乱線が 180°後方へ散乱されて電子が入射γ線の方向に進む場合(θ = π)のときであり、ある程

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2.1 ガンマ線の吸収、散乱 7 度エネルギー分解能のよいシンチレーション検出器によるγ 線スペクトルのコンプトン 端(Compton edge)として観測される。 式(2.8)から明らかなように、0 << mec2の場合にはEが無視できるほど小さいが、 0 >> mec2 になるとEは0 に近づく。 コンプトン散乱の微分断面積は量子電磁気学のクライン-仁科の式によって計算できて、 文献[5]によればこの式は、 dΩ= r2 e 2 1 [1 + γ (1− cos θ)]2 ( 1 + cos2θ + γ 2(1− cos θ)2 1 + γ (1− cos θ) ) (2.9) と表され、ここでγ = hν0/mc2である。 これをdΩで積分すれば、電子一つに対するコンプトン散乱の全断面積を計算できて次 式(2.10)のようになる。 σC = 2πr2e ( 1 + γ γ2 [ 2 (1 + γ) 1 + 2γ 1 γln (1 + 2γ) ] + 1 2γln (1 + 2γ)− 1 + 3γ (1 + 2γ)2 ) (2.10) これをエネルギーの関数としてプロットすると図2.1のようになる また式 (2.9) からコンプトン散乱の吸収係数µcs を計算でき、0 >> mec2 の領域 では、 µcs N Z 0 ( ln 2γ + 1 2 ) (2.11) となる。上式(2.11)よりコンプトン散乱は 0 とともに小さくなることが予想される。 入射γ 線のエネルギーが0.1MeVのあたりでは、コンプトン散乱は光電効果に比べ反応 断面積が小さいので本研究では興味の対象ではない。 2.1.3 レイリー散乱 原子中の電子に対してエネルギーの小さい光子が衝突したとき、入射光子が電子の束縛 エネルギーよりも大きなエネルギーを持っていた場合は光電効果を起こして電子を弾き出 すが、そうでない場合には原子核とのクーロン引力により電子は飛び出さず、受け取った エネルギーを光子として放出することになる。これをレイリー散乱(Rayleigh scattering) と呼ぶ。このときの反跳エネルギーはほんのわずかであり弾性散乱として扱うことができ る。レイリー散乱の散乱断面積を式(2.12)に示す。 σR = 3 r 2 e ( ω ω0 )4 ∝ ω4 (2.12)

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8 2 ガンマ線と物質との相互作用 図2.1 コンプトン散乱の断面積[5] 上式から、レイリー散乱が起こる確率は入射光子の振動数の4乗に比例する事が判る。レ イリー散乱は主に散乱体の大きさが電磁波の波長に比べて十分に小さい場合に議論される もので、一般に原子の電子の運動による分極においてω0は紫外線領域であるから可視光 の場合に有効であるが、今回の研究に用いたγ 線のエネルギーは122keVであり可視光に 比べて圧倒的に振動数が大きいためレイリー散乱は無視できる。 2.1.4 電子対生成 電子対生成はγ 線が原子核近傍で消滅し、電子陽電子対が創生される過程である。この 反応が起こるためにはγ 線のエネルギーが電子対の全静止質量よりも大きくなければな らず、つまり0 ≧ 2mec2 = 1.022MeVでなければ起こらない。 文献[6]によれば電子対生成の吸収係数µpcは、 µpc∼    N Z2(0− 2mc2 ) for hν0 ≧ 2mec2 N Z2ln hν0 for hν0 ≫ 2mec2 (2.13) である。式(2.13) より0 が増すにつれて µpc は概ね直線的に大きくなり、高エネル ギー領域では対数で緩やかに増大する。 以上より定性的に線吸収係数µは原子番号Zの関数と見ることができて、低エネルギー 領域においては光電効果が最も多くZ5 に比例する。エネルギーが大きくなるとコンプト ン散乱が主体となりこのときµZ に比例し、さらに高エネルギー領域では電子対創生 が最も主要となるのでZ2に比例する。

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2.2 シンチレーション 9 図2.2 γ線のエネルギーと物質との相互作用の関係

2.2

シンチレーション

前に述べた γ 線と物質の相互作用によって、物質内には原子から電離された高エネル ギーの反跳電子が発生する。一般に荷電粒子が物質中を通過してエネルギーを失う過程で 原子または分子を励起し、この励起状態から基底状態へと遷移するときに発光する現象を シンチレーションという。シンチレーションにより放出された紫外線などを一般に蛍光と 呼び、これは通常の物質では非常に微弱なものだが特に強い蛍光を放出する物質をシンチ レータと呼ぶ。 シンチレータの役割は数十keV 以上のエネルギーを持つ放射線を数eV の複数の光子 に変換することであり、このとき放射線の全ての電離エネルギーがシンチレーションに費 やされるわけではなくある程度の損失がある。この損失が少ないことを蛍光収集率が高い といい、損失が少ないほどシンチレータの光量が大きい。 シンチレータはその化学組成において大別して 2つの種類があり、それぞれ有機シン チレータと無機シンチレータであるが、γ 線の検出器に使用するシンチレータとしてはシ ンチレータ内で入射γ 線を止め、検出効率を引き上げるために高密度且つ実効原子番号 Zef f の大きい無機シンチレータが適している。以下では無機シンチレータについて説明 する。 2.2.1 無機シンチレータ 無機シンチレータは NaI:Tlによって代表されるような金属のハロゲン化物結晶が主な もので、蛍光の放出率を上げるために活性化物質と呼ばれる少量の不純物(モル比で10−3 程度)を混ぜたものが多い。 放射線の計測に用いられるシンチレータは、計測する放射線の種類や目的に応じて発光 特性、物理的性質、元素組成や入手難度などを考慮して選ばれる。主な無機シンチレータ

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10 3 実験装置 の種類と特性を表1に示す。NaI:Tl、BGOなどは以前から PET等に搭載されてきた。 無機シンチレータの発光原理を無機結晶のバンド構造モデルを用いて説明する。バンド構

表1 単結晶シンチレータの各特性[9]

シンチレータ NaI:Tl BGO GSO LSO YSO

密度[g/cm3] 3.67 7.13 6.71 7.4 4.45 放射長[cm] 2.6 1.11 1.38 1.14 2.75 蛍光減衰時間[ns] 230 300 30-60 40 40 蛍光出力[相対値] 100 7-12 20 40-75 30-45 発光波長λem[nm] 415 480 430 420 420 屈折率(at λem) 1.85 2.15 1.85 1.82 1.8 造モデルでは、全ての電子は価電子帯にあり、価電子帯と伝導帯の間には電子の存在でき ない禁則帯がある。伝導体に励起された電子は結晶内を自由に移動することができるが、 無機結晶では禁則帯の幅が5∼ 10eVと大きく、常温(0.05eV以下)では電子は伝導体に 励起されない。しかし活性化物質を添加して結晶を生成するとこれが格子欠損となり、禁 則帯に不純物による基底準位が作られることになる。この準位が放射線によって励起され るとシンチレーションを伴うエネルギー遷移の効率が上がる。 放射線が無機シンチレータに入射すると、まず放射線の吸収により結晶内の原子が励起 され電子と正孔がつくられる。このとき電子は伝導体に励起され価電子帯には正孔が残 る。そして電子は伝導帯中を移動して活性化物質原子に捕獲され、同時に活性化物質が励 起状態になると、寿命によって蛍光を放出しいずれは基底準位に遷移する。以上の過程を シンチレーションと呼び、放射線のエネルギー吸収に伴い直ちに発光する現象である。

3

実験装置

ここでは、本研究の各種測定に用いた装置について記述する。

3.1

線源

Co-57

今回の実験に用いた密封放射線源は 57Coであり、その崩壊図を図3.1に示す。崩壊機 構は電子捕獲(Electron capture:EC)であり、これは軌道電子が陽子過剰な原子核に取り 込まれ、捕獲された電子と原子核内の陽子が反応して中性子となり同時に電子ニュートリ ノを放出する過程である。 p + e− → n + νe (3.1)

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3.1 線源Co-57 11 図3.1 57Coの崩壊図[4] 電子捕獲では陽子数が 1減少し中性子数が 1 増加するため、質量数は変化せず原子番 号が1だけ減少する。β+ 崩壊と競合する場合も多いが、親核と娘核のエネルギー差が 1.022MeVに満たない場合には電子捕獲のみが起こる。57Coの場合には836keVのエネ ルギー差のため、崩壊は全て電子捕獲であり崩壊後57Feの基底状態となる。 図3.2 パッケージ寸法 図3.3 線源の写真

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12 3 実験装置

3.2

LSO

シンチレータ

本研究で用いたシンチレータはLSOと呼ばれるもので、組成はLu2SiO5 : Ceである。 LSOには活性化物質として Ceが添加されており、結晶中のCe3+ が有効な発光中心に なっていると考えられる。3価の希土類イオンの5d-4f遷移に伴う発光を利用したシンチ レーションは発光量が多く蛍光寿命が短いといった特徴がある。 また、結晶のサイズは1mm× 1mm × 20mmのものを用意した。 図3.4 使用したLSOシンチレータ

3.3

鉛コリメータ

SPECT 用ガンマカメラにはシンチレータへの入射γ 線の方向を制限するためにコリ メータが必要である。本研究ではヨシザワLA社に発注した全長60mmのパラレルコリ メータを用いた(図3.5)。このコリメータは開口径1.2mmの正方形ホールを、縦10× 横10の計100個持ち、それぞれのホールを隔てる壁の厚みは0.18mmである。材料はほ ぼ鉛だが、強度を増すために4%程のアンチモンを含む。

(16)

3.4 クリアファイバー 13 図3.5 使用した鉛コリメータ

3.4

クリアファイバー

シンチレータと光検出器 MPPCとの間のライトガイドとして用いたのは直径1mm、 長さ60mmのクリアファイバーである。尚、端面の状態が一様になるように磨いてある。

3.5

光検出器

MPPC

図3.6 MPPC(S12571-050P)[8] 本検証実験では、コリメータホールの一つ一つに 独立したシンチレータが対応していて、それらか らの蛍光を受け取る光検出器がシンチレータと同 じ数だけ必要になるため、できるだけ安価で用意 しやすい検出器がよい。また、ライトガイド*2 短くする事が高検出効率につながるため十分に小 型であることも要求される。これらの要求を満たす 光検出器として、浜松ホトニクス社が開発している MPPC(Multi-Pixel Photon Counter) を利用する ことにした。

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14 3 実験装置 MPPC の主な特徴は以下のように挙げられる。 1. 小型で安価 2. 磁場中、常温で動作可能 3. 低バイアス電圧で動作(<70 V*3) 4. 高ゲイン (∼ 106) 5. 優れたフォトンカウンティング能力

使用したのはS12571-050Pシリーズ(図3.6)であり、SMD(Surface Mount Detector)

と呼ばれるタイプのパッケージである。同社製の他のMPPCと比べてダイナミックレン ジは小さい部類に入るが本研究の用途には十分であり、一つ一つのサイズにおいてSMD タイプは現状で最小(2.4mm× 1.9mm × 0.9mm)であることが利点となる。 3.5.1 MPPC の原理 ここではMPPCの動作原理について説明する。p型半導体と n型半導体を接合させた ダイオードを光検出器として用いるデバイスをフォトダイオードと呼び、その中でもアバ ランシェ増幅と呼ばれる現象を利用しているものはAPD(Avalanche Photo Diode) とい う。本研究に用いる MPPC は Si-PM(Silicon Photomultiplier) デバイスの一種で、ピ クセル化された多数の APD により構成されている。 APD ピクセルの一つ一つでは、p型と n型の半導体接合部において互いにキャリアが 打ち消し合ってキャリアが少なくなった空乏層領域が存在しており、ここに半導体の禁制 帯幅 Eg よりも大きなエネルギーを持つ光子が入射すると、内部光電効果により電子が励 起され電子正孔対が生成する。 hν = Eg (3.2) ここで、h はプランク定数、ν は入射した光子の振動数である。 通常、pn接合半導体は逆バイアスをかけてもほとんど電流を流さないが、逆バイアスが ある閾値を越えるといきなり電流を流すようになる。突然に電流が流れ出すこの現象をブ レイクダウンといい、その閾値のことをブレイクダウン電圧と呼ぶ。ブレイクダウンが起 こる仕組みにはツェナー降伏と電子雪崩降伏の二つがあり、以下でこれらの説明をする。 まずツェナー降伏は、大きな逆バイアス電圧がかかることによってp型半導体部分の荷 電子帯にあった電子がトンネル効果により禁制帯を通り抜け、n型半導体部分へと移る際 に電流が流れる現象である。また、同じく大きな逆バイアスがかかっている時は空乏層内 部に高電場が発生し、そこへ電子が入ると電場による加速を受ける。加速された電子が十 分なエネルギーを得ると結晶格子の結合を切って電子正孔対を生成することがある。ここ *3浜松ホトニクス社製S12571-050Pの場合。

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3.5 光検出器 MPPC 15 図3.7 ツェナー降伏[1] 図3.8 電子雪崩降伏[1] で生成された電子がまた電場によって加速され、再び電子正孔対を生成する。このように 次々と電子正孔対が生成され、電子数が増幅する現象をアバランシェ増幅と呼び、このと き大電流が流れる現象を電子雪崩降伏という。 フォトダイオードにブレイクダウン電圧以上の逆バイアスをかけて動作させ、そこへ光 子が入射すると内部で電子を生成、この電子がアバランシェ増幅を起こすことを利用して 光信号を検出、増幅するするのが APD である。一つのAPD をブレイクダウン電圧以上 の逆バイアスで動作させると、同時に入射する光子数に関係なく一定の信号を出力するこ とが知られており、この状態のことをガイガーモードと呼ぶ。ガイガーモード APD 単一 素子では光子が入射したか否かの2値しか判らないが、MPPC はガイガーモード APD ピクセルを大量に並べて光子数のカウンティングを可能にしている。 次に、MPPC の動作について説明する。 図3.9 MPPC内部回路[1] 図3.10 ガイガーモード APDの動作[1]

(19)

16 3 実験装置 MPPC の受光面を構成する APD はブレイクダウン電圧より数ボルト程度高い逆バイ アスを印加することでガイガーモードで作動する。このとき、光子が入射して電子雪崩降 伏が起こったピクセルから、ピクセル一つ一つに直列に接続されたクエンチング抵抗へ電 流が流れると電圧降下が起こる。その後再充電によって逆バイアスは元に戻り、再びガ イガーモードで動作できるようになる。この再充電にかかる時間は数ナノ秒と言われて いる。 個々の APD が並列に接続されているため MPPC の出力信号は受光面を構成するピ クセルすべての出力信号の和となる。同時に複数のピクセルが信号を出力した場合に、 MPPC の出力信号の高さや積分電荷量を測定することで入射光子数を計数できる。

3.6

エレクトロニクス

ここでは検出器からの信号を扱うための電子回路などについて説明する。 3.6.1 MPPCの読み出し回路 本研究では9チャネルのMPPCからの信号を同時に読み出せる回路が必要となる。そ こで図3.12のような読み出し回路を用意した。これには9チャネル分のMPPCそれぞ れについてフィルター回路とバイアス調整用の可変抵抗器が実装されている。全体に共通 のHVをかけ、MPPCのアノード側にあるローパスフィルターとHV供給端子の間に可 変抵抗を挟み、アノード側のGNDからの電位を調整できる。 図3.11 使用するMPPCアレイ 図3.12 MPPCアレイ用の読み出し回路 3.6.2 NIM モジュール

NIM(Nuclear Instrument Modules) とはアメリカ原子力委員会(AEC)において1966

(20)

3.6 エレクトロニクス 17

この規格はロジックレベル、信号線、コネクタ形状、電源などについての規定であり、これ

に準拠する回路は一般にNIMモジュールと呼ばれている。NIMモジュールは標準NIM

ビンと呼ばれる筐体にセットして使用し、モジュールの最小規格は横1.35inch(3.43cm)

縦8.75inch(22.225cm) である。筐体から供給される電源は ±6V,±12V,±24V であり、 適合するモジュールのロジックレベルは0が0V、1が0.8Vとなっている。以下では本研

究に使用したNIMモジュールについて説明する。

・ASD Buffer(ASD amp.)

ASD amp.はMPPCの出力信号を増倍する目的で用いる。筐体にセットするNIM モ

ジュールはASD Bufferのほうで、両方を合わせた場合には入力電荷をおよそ600倍にし て出力する。電荷量の分解能は良いが、シェーピング時の性質としてある一定以上の電荷 量の信号を整形する際にはパルスの時間幅が大きくなる。 図3.13 ASDamp.によるMPPCの出力信号 図3.14 光量が大きい時のASDamp.の応答 ・Discriminator Discriminatorは入力信号の波高がある閾値を超えたときにロジック信号を出力する 回路である。この閾値のことをthreshold電圧と呼び、興味のある信号が発生した時に ADCモジュールのゲートを作成するためのトリガーとして用いた。 ・FAN-IN/OUT FAN-IN/OUTモジュールは複数のロジック信号のOR を出力することができる。本 実験では9ch MPPC array上の各チャンネルでヒットがあったときに Discriminatorか ら出力されるNIMパルスのORを作って一本の信号線にまとめ、ADCモジュールのト リガーに使えるようにした。 ・Gate Generator

Gate Generatorは入力されたNIMパルスにディレイをかけたり、幅を一定にできる。

今回はADCモジュール用のトリガーパルスの幅を一定に揃える目的で用いた。

(21)

18 4 検証実験 Clock Generatorは任意の幅のNIMパルスを任意の時間間隔で出力することができる。

本研究ではLED駆動用のパルスを発生させるために使用した。

・ADC

ADC(Analog to Digital Comverter)はアナログ入力信号の波高や電荷量をデジタル値 へ変換する回路である。本研究で使用したADCモジュール(CAEN-V792N)はVMEと

いう規格に基づく設計であり、NIMビンではなく専用のVMEラックとコントローラを 必要とする。用意したモジュールは12bit分解能の電荷積分型ADCを16チャンネル分 備えており、ダイナミックレンジは400pCである。任意の時間幅を持つNIM パルスを ゲートへ入力すると、ゲートのロジックレベルが1の間だけ信号の電荷量を積分し、デジ タル値に変換する。ゲートは16チャネル共通であり、AD変換にかかる時間はカタログ 値で2.8µsである。

4

検証実験

4.1

LSO

シンチレータの光量測定

ここでは使用したLSOシンチレータの光量の測定について述べる。まず、シンチレー タをMPPCの受光面に接触させ、57Coによる122keV のγ 線で光量測定を行った。そ の際のセッティングを図 4.1に示す。シンチレータとMPPC のカップリングは受光面 とシンチレータ端面が合うように気をつけているが、グリスなどによる光学的な結合は なく、空気接触である。また使用したMPPCはS12571-050Pであり、バイアス電圧は V0+ 2.5[V]とした。トリガーパルスの幅は400nsとし、ADCモジュールのオーバーフ ローを防ぐためAttenuatorモジュールを使用している。

(22)

4.1 LSOシンチレータの光量測定 19 図4.1 光量測定時のセットアップ(ダイレクトカップリング) 測 定 の 結 果 、図 4.2 の よ う な ADC 分 布 が 得 ら れ 、122keV の γ 線 に よ っ て 67.5 photo electronの光量を得ることができた。

DATA

Entries 20000 Mean 2534 RMS 663.9 / ndf 2 χ 58.78 / 41 Constant 479 ± 5.3 Mean 2527 ± 4.9 Sigma 448.6 ± 5.8 Channel 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 Counts 0 100 200 300 400 500

DATA

Entries 20000 Mean 2534 RMS 663.9 / ndf 2 χ 58.78 / 41 Constant 479 ± 5.3 Mean 2527 ± 4.9 Sigma 448.6 ± 5.8

Direct LSO

図4.2 ダイレクトカップリングでの光量測定 次に、MPPCとシンチレータとの間にクリアファイバーを用いてライトガイドとした ときの光量測定を行った。セッティングは図4.3に示すとおり、MPPCとLSOシンチ レータの間を直径1mm、長さ60.2mmのクリアファイバーでつなぎ、Discriminatorの

(23)

20 4 検証実験 thresholdとAttenuatorの倍率を変更した。得られたADC分布を図4.4に示す。

図4.3 光量測定時のセットアップ(ファイバー読み出し)

DATA

Entries 1000000 Mean 1736 RMS 455.5 / ndf 2 χ 2930 / 522 Constant 3595 ± 5.2 Mean 1837 ± 0.7 Sigma 381 ± 0.6 Channel 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 Counts 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500

DATA

Entries 1000000 Mean 1736 RMS 455.5 / ndf 2 χ 2930 / 522 Constant 3595 ± 5.2 Mean 1837 ± 0.7 Sigma 381 ± 0.6 Co-57 図4.4 ファイバー読み出しでの光量測定 このヒストグラムより、ファイバー読み出しでの獲得光量は14.6 photo electronであっ た。ファイバーによるライトガイドを設けたことで、獲得光量はダイレクトカップリング に比べ80%程度減少している。 次に、獲得光量のファイバーの長さによる依存性を測定した結果を示す。前に述べた光

(24)

4.2 MPPCのゲイン測定 21 量測定のセッティングと同様の装置を用い、長さの違う複数のファイバーを取り替えなが ら測定を行った。横軸にファイバー長[mm]、縦軸に光量[p.e.]をプロットしたグラフが 図4.5である。 Fiber Length [mm] 30 40 50 60 70 80 Photo Electron 0 5 10 15 20 25 / ndf 2 χ 0.007122 / 6 p0 -0.0176 ± 0.0621 p1 15.76 ± 3.566 / ndf 2 χ 0.007122 / 6 p0 -0.0176 ± 0.0621 p1 15.76 ± 3.566 PhotoElectron-FiberLength 図4.5 獲得光量のファイバー長さ依存性 縦軸の誤差はσ を採用している。プロット点を一次関数でフィットした結果によると、 ファイバーの長さが25cm∼ 85cmの範囲では長さが1cm増大するときの光量の減少は 0.02 photo electron程度に収まっており、今回光量を測定した範囲では使用するファイ バーの長さに対する光量の変化は十分に小さいと言える。また、フィットした一次関数の y 切片は15.8 photo electron程度となっており、これはファイバーを使用しなかった場 合(ダイレクトカップリング)の結果である67.5 photo electron に比べ1/5程度でしか ない。このことから、主にLSOシンチレータ端面からファイバー端面への光子受け渡し、 また同様にファイバー端面からMPPC受光面への光子受け渡し時に光量のロスが起こる と考えられる。

4.2

MPPC

のゲイン測定

チャネル毎の個性をできるだけ小さくするために、MPPCのゲインを一定に揃える必 要がある。そこで検出器に使用するMPPCすべて、計9個分の性能を測定した。ここで ゲインとは、APDピクセルに光子が入りアバランシェ増幅が起きた際の電子数の増倍率 のことをいう。ゲインをGとおき、出力信号の積分電荷量をQとおくと、以下の式(4.1) が成り立つ。 Q = e× G (4.1)

(25)

22 4 検証実験 ここでeは素電荷である。出力信号の積分電荷量Qは実験で測定することができて、そ の測定のセットアップを図4.6に示す。 図4.6 ゲイン測定のセットアップ DATA Entries 10000 Mean 964.8 RMS 614.5 Channel 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 Counts 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 DATA Entries 10000 Mean 964.8 RMS 614.5 ch3hv65.5led 図4.7 LEDトリガーでのADC分布 得られる ADC 分布は図 4.7 のようになり、横軸の 500ch あたりにあるピークが

1 photo electronのピークとなる。その右側が 2 photo electronピークであり、これらの ADCカウントの差分が1 photo electronの出力電荷量に相当する値となる。この値をd

(26)

4.3 3×3 マトリクス型検出器 23

として、使用したADCモジュールの分解能rとアンプの増倍率Aを用いると、

G = d× r

A× e (4.2)

が成り立つ。今回使用したADCモジュールの分解能はr = 100 fC/ADC channel であ り、アンプ増倍率はA = 596である。式(4.2)より、dを測定すればその時のゲインが求 められる。以下に示す図4.8は異なるバイアス電圧をMPPCに印加したときの測定の結 果であり、横軸がバイアス電圧、縦軸にゲインをとってプロットした。 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × / ndf 2 χ 1.775 / 3 p0 3.554e+05 ± 1.144e+04 p1 -63.93 ± 0.04355 / ndf 2 χ 1.775 / 3 p0 3.554e+05 ± 1.144e+04 p1 -63.93 ± 0.04355 ch4 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × / ndf 2 χ 5.998 / 3 p0 3.71e+05 ± 1.573e+04 p1 -63.99 ± 0.05339 / ndf 2 χ 5.998 / 3 p0 3.71e+05 ± 1.573e+04 p1 -63.99 ± 0.05339 ch5 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × χ2 / ndf 3.938 / 4 p0 3.442e+05 ± 7094 p1 -63.73 ± 0.03494 / ndf 2 χ 3.938 / 4 p0 3.442e+05 ± 7094 p1 -63.73 ± 0.03494 ch7 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × / ndf 2 χ 4.087 / 4 p0 3.738e+05 ± 7278 p1 -63.94 ± 0.02871 / ndf 2 χ 4.087 / 4 p0 3.738e+05 ± 7278 p1 -63.94 ± 0.02871 ch3 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × / ndf 2 χ 3.757 / 1 p0 3.517e+05 ± 3.606e+04 p1 -63.7 ± 0.1447 / ndf 2 χ 3.757 / 1 p0 3.517e+05 ± 3.606e+04 p1 -63.7 ± 0.1447 ch6 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × / ndf 2 χ 5.189 / 4 p0 3.663e+05 ± 8134 p1 -63.97 ± 0.03167 / ndf 2 χ 5.189 / 4 p0 3.663e+05 ± 8134 p1 -63.97 ± 0.03167 ch8 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × / ndf 2 χ 2.163 / 4 p0 3.58e+05 ± 6257 p1 -63.89 ± 0.02811 / ndf 2 χ 2.163 / 4 p0 3.58e+05 ± 6257 p1 -63.89 ± 0.02811 ch2 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × / ndf 2 χ 3.893 / 4 p0 3.601e+05 ± 7086 p1 -64.03 ± 0.02741 / ndf 2 χ 3.893 / 4 p0 3.601e+05 ± 7086 p1 -64.03 ± 0.02741 ch1 Bias Voltage [V] 64.8 65 65.2 65.4 65.6 65.8 66 66.2 Gain 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 3 10 × / ndf 2 χ 0.06596 / 2 p0 3.606e+05 ± 1.552e+04 p1 -64.03 ± 0.0537 / ndf 2 χ 0.06596 / 2 p0 3.606e+05 ± 1.552e+04 p1 -64.03 ± 0.0537 ch9 図4.8 アレイ上のMPPC のゲインカーブ プロット点を一次関数でフィットし、以降はその結果から計算してMPPCのゲインが 4.0× 105になるようにそれぞれのバイアス電圧を調整した。

4.3

3

×

3

マトリクス型検出器

まずシンチレータ9本を、コリメータホールで作られた3×3のマトリクス上に挿入 した検出器を試作した(図4.9)。図4.10のようなセットアップでこの検出器の前に線源 を置き、1mmずつ動かして計測を行った。但し、使用したファイバーの長さは60mmに 揃えてあり、シンチレータトップからコリメータトップまでの長さは30mmに調整した。 15分程度の時間でADCを取得し、それぞれのチャネルのMPPCが出力した信号のうち 122keV± 8keV の範囲の大きさのものを計数してプロットしたのが図4.3であり、線源

(27)

24 4 検証実験 が検出器面を横切ってゆくのが見て取れる。複数のチャネルで検出されているのは主に線 源パッケージの大きさがコリメータ開口径よりも大きいことによる寄与である。また線源 を置かずに計測したのが図4.12であり、多少のばらつきが認められる。このバックグラ ウンドイベントを作るのはLSOシンチレータ内部に微量含まれる176Luと、鉛コリメー タを貫通してきた大気放射線であると考えられる。 図4.9 試作した検出器 図4.10 試作検出器での計測 x[mm] -2 -1.5-1-0.5 0 0.5 1 1.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT x[mm] -2 -1.5-1-0.5 0 0.5 11.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT x[mm] -2-1.5 -1-0.5 0 0.5 1 1.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT x[mm] -2-1.5 -1-0.50 0.5 1 1.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT x[mm] -2 -1.5-1-0.5 0 0.5 1 1.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT x[mm] -2 -1.5-1-0.5 0 0.5 11.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT x[mm] -2-1.5 -1-0.5 0 0.5 1 1.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT x[mm] -2-1.5 -1-0.50 0.5 1 1.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT 図4.11 線源を移動したときの検出器の応答

4.4

1

×

9

マトリクス型検出器と位置分解能

3×3マトリクスタイプでは位置分解能の評価が難しいと判断し、シンチレータを一列 に並べた1×9タイプの検出器を作成し位置分解能を評価した。図4.9に対して、水平方 向一列に計9 つのコリメータホールを選び、その中にシンチレータを挿入した。読み出

(28)

25 x[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 y[mm] -2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 Counts 0 200 400 600 800 1000 1200 HIT 図4.12 バックグラウンドイベントの様子 しにはファイバーを用いているのでMPPCの配列にはある程度自由が効くため、3×3 検出器の時と同じMPPCアレイを用いることにした。また、使用したファイバーとコリ メータ長も同じである。線源を検出器前の適当な場所に置いて20分程度の時間でADC を取得し、エネルギーウインドウの中に入ったイベント数を計数してプロットしたのが図 4.14である。隣の図4.13は線源を置かずにバックグラウンドイベントのみを計数した結 果である。図4.14のプロット点を、一次関数で底上げをしたガウシアンでフィットした [mm] -6 -4 -2 0 2 4 6 Counts 0 500 1000 1500 2000 2500 χ2 / ndf 86.62 / 8 p0 323.8 ± 5.998 / ndf 2 χ 86.62 / 8 p0 323.8 ± 5.998 Hit 図4.13 バックグラウンドイベントの様子 [mm] -6 -4 -2 0 2 4 6 Counts 0 500 1000 1500 2000 2500 χ2 / ndf 50.22 / 5 p0 2004 ± 128.8 p1 0.801 ± 0.06409 p2 1.018 ± 0.07836 p3 289.4 ± 8.561 / ndf 2 χ 50.22 / 5 p0 2004 ± 128.8 p1 0.801 ± 0.06409 p2 1.018 ± 0.07836 p3 289.4 ± 8.561 Hit 図4.14 1×9検出器による計測 結果、σ = 1.02mmとなった。また図4.13より、どのチャンネルにも平均して300カウ ント程度のバックグラウンドイベントがあることが判る。

5

結論

5.1

現状

実験的手法としてファイバーによるライトガイドを用いて小型半導体光検出器MPPC とLSOシンチレータを接続し、コリメータとシンチレータを一体化させたSPECT用ガ ンマカメラを試作した。その位置分解能は1.02mm(sigma)となり、これは目標とする位

(29)

26 5 結論 置分解能1mm(sigma)に近い値となった。 しかし、LSOシンチレータ内部の崩壊核種176Luによるバックグラウンドが観測され、 1MBq線源を用いた今回の測定については線源位置を検出できたが、より放射能密度の薄 いマーカーを用いる際には相対的にバックグラウンドイベントが多くなり、線源位置を正 しく検出できなくなることが予想される。

5.2

今後の課題

先述のとおり、LSOシンチレータを使うのであれば内部崩壊核種によるバックグラウ ンドイベントの精密な評価が必要である。しかし、LSO のLuをYで置換したYSO シ ンチレータを使うことで、シンチレータ内部からのバックグラウンドイベントを事実上な くすことができると考えられる。ただしこの場合には、新たな課題としてYSOの光量測 定を行い、十分な性能であることを確認しなければならない。 また今回の測定では実験的手法として MPPCとシンチレータの間にファイバーによる ライトガイドを設けているが、これを取り払ってダイレクトカップリングでの読み出しを 検証することも必要である。シンチレータをLSOより光量の少ないものに交換する場合 はダイレクトカップリングの方が、光量のロスが少ないため適していると思われる。 さらに、コリメータホールとシンチレータが1体1対応したことにより高速のデジタル 読み出しが可能であるが、これに対応する読み出し用エレクトロニクスの開発や、今回作 成した3×3マトリクスよりもピクセル数の多い検出器を試作し、位置分解能、検出効 率、時間分解能などの性能を評価するという課題がある。

(30)

5.2 今後の課題 27

付録

176

Lu

の崩壊

図5.1 176Luから放出されるγ線[10] 本研究で使用した LSO シンチレータには 崩壊核種が微量含まれている。LSO の組成式 Lu2SiO5 : Ceによれば、崩壊核種はLuの同位 体176Luのみである。図5.1に176Luの崩壊に よって発生するγ 線を示し、図5.2にはその崩 壊図を示す。 176Lu176Hf へ崩壊する過程で放出するγ 線のうち、88keV と 202keV のエネルギーは SPECT用線源のエネルギー領域に近い値であ り、これらは直接影響する可能性が高い。また β線も少なからず発生し、高いエネルギーのγ線についてもシンチレータ内部で全てのエ ネルギーを落とさずに外へ出てゆく場合や、それほど多くはないと思われるがコンプトン 散乱などにより多少なりとも影響を及ぼす可能性がある。 図5.2 176Luの崩壊図[10]

(31)

28 5 結論 ここでLSO内部の崩壊が176Luのみであると仮定して、1gのLSOシンチレータに含 まれる自己崩壊物質の放射能を理論的に計算すると次のようになる。

まず、Lu2SiO5 の分子量はM = 458 g/molであるから、LSO結晶 1gあたりの分子

NLSO は、NAをアボガドロ数として以下のように表せる。 NLSO = NA M = 1.314× 10 21 (5.1)

NLSO 個のLSO 分子があるとき、Lu原子はその 2倍のNLu = 2NLSO だけ存在する。 176Lu の天然存在比は 2.59%であることを考慮すると、1g LSO 結晶中の176Lu NN = 0.0259× NLu = 5.874× 1019 (5.2) である。ここで放射能をAとし半減期をτ とすると次式が成り立ち、それぞれの変数に 値を代入して計算すると A = ln 2 τ × N = 14.8 Bq/g (5.3) と計算できる。 しかし176Lu−→176Hf の崩壊過程では、図5.2に示すように複数の放射線が発生する ことには注意が必要である。

(32)

5.2 今後の課題 29

謝辞

卒業研究のテーマ決めから本論文の作成にあたって適切な助言を賜り、また丁寧に指導 してくださった竹下徹教授、長谷川庸司准教授に感謝いたします。研究員の小寺克茂さん には数々の素敵なアイデアをいただき、またゼミでは先生方とともに解りやすいアドバイ スを賜りました、ありがとうございます。 院生の先輩方には測定に関することから研究生活に及び様々なアドバイスをいただきま した。また研究を通じて議論に付き合ってもらった同期の皆にも感謝いたします。 最後に、研究に協力いただいた皆様と、大学へ通わせてくれた両親へ心からの感謝を捧 げ、御礼の言葉をもって謝辞とさせていただきます、ありがとうございました。

(33)

30 参考文献

参考文献

[1] 小林秋人「新型 MPPC の性能評価」信州大学卒業論文(2010)

[2] 黒石将弘「GEM を用いたガンマカメラの研究」信州大学修士学位論文(2009)

[3] 山崎真「MPPCを用いた次世代PET装置の基礎研究」信州大学修士学位論文(2011) [4] Ian Rittersdorf ”Gamma Ray Spectroscopy” Nuclear Engineering & Radiological

Sciences(2007)

[5] William.R.Leo ”Techniques for Nuclear and Particle Physics Experiments” Springer-Verlag(1993)

[6] 三浦功、菅浩一、俣野恒夫「放射線計測学」裳華房(1978)

[7] 日本核医学技術学会「核医学技術総論」(2010)

[8] 浜松ホトニクス社HP<http://www.hamamatsu.com/jp/ja/index.html>(2014.2.23) [9] 日立化成社HP<http://www.hitachi-chem.co.jp/japanese/index.html>(2014.2.23) [10] Table of Radioactive Isotopes<http://ie.lbl.gov/toi/index.asp>(2014.2.23)

図 1.1 Siemens 社 SymbiaT6SPECT(Single Photon Emission Computer
表 1 単結晶シンチレータの各特性 [9]
図 4.3 光量測定時のセットアップ(ファイバー読み出し) DATA Entries   1000000 Mean      1736 RMS      455.5  / ndf 2χ   2930 / 522 Constant    3595  ±  5.2 Mean        1837  ±  0.7 Sigma        381  ±  0.6 Channel05001000150020002500300035004000Counts0500100015002000250030003500 D

参照

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※1 多核種除去設備或いは逆浸透膜処理装置 ※2 サンプルタンクにて確認するが、念のため、ガンマ線を検出するモニタを設置する。