• 検索結果がありません。

九州大学学術情報リポジトリ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "九州大学学術情報リポジトリ"

Copied!
72
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

大洋を航行する船舶の凌波性能の統計的予測法とそ の応用に関する研究

和泉, 貴之

https://doi.org/10.15017/1500709

出版情報:Kyushu University, 2014, 博士(工学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

大洋を航行する船舶の凌波性能の統計的予測法 とその応用に関する研究

平成27年1月

和泉 貴之

(3)

目 次

1

章 緒論 1

1.1 研究の背景と意義

1

1.2 凌波性能に関する研究の現状と本研究の目的

2

1.3 研究の内容と構成

3

2

章 波浪中における船舶の挙動と凌波性能

4

2.1 緒言

4

2.2 波浪中航海性能における凌波性能の意義

4

2.2.1 船舶の備えるべき性質と凌波性能 4

2.2.2 凌波性能推定と船舶設計の立場からの課題 5

2.2.3

凌波性能推定とその位置付 5

2.3 波浪統計データの長期特性とその信頼性

6

2.4 大洋の長期波浪発現確率における波高と波周期 の連関測度の利用法 7

2.4.1 長期波浪発現確率の活用方針 7

2.4.2 長期波浪統計デーベースの概要 8

2.4.3 長期波浪発現確率における波高と波周期の 連関の測度

9

2.4.4 有義波高と波周期の連関測度の利用例

15

2.5 結言

16

3

章 船舶の凌波性能を支配する諸船体応答の規則波中計算法

17

3.1 緒言 17

3.2 規則波中船体運動計算法 17

3.3 規則波中船体応答計算法 26

3.4

波浪中の船体応答表示 27

3.5 結言

27

4

章 船舶の凌波性能の統計的予測法

28

4.1 緒言

28

4.2 船体応答統計的予測の確率論的基礎 29

4.3

凌波性能を支配する諸船体応答の統計的予測

33

4.3.1 統計的予測法の適用の方針

33

4.3.2 線形重ね合せとスペクトル計算 33

(4)

4.3.3 短期予測 35

4.3.4 長期予測 35

4.4 船体応答の生起持続時間の確率特性

39

4.4.1 生起持続時間の確率特性の意義 39

4.4.2 生起持続時間の短期予測 39

4.4.3 生起持続時間の長期予測 43

4.5 凌波性能の統計的予測法の構成

48

4.6 結言

51

5

章 船舶の凌波性能推定の設計ツールの構築 52

5.1 緒言

52

5.2 凌波性能推定シミュレーションの確率論的基礎

52

5.3 順序統計結合分布の船舶設計への利用

54

5.3.1 凌波性能と堪航性能の相互比較の方針 54

5.3.2 長期波浪統計データベース 54

5.3.3 長期波浪発現確率における順序統計結合分布の概念 55

5.4

結言

58

6

章 結論

59

謝辞

60

参考文献

61

主要記号一覧表

64

図表表題一覧表

67

(5)

1. 緒 論 1.1 研究の背景と意義

地球規模の共通理解として「持続可能な開発」がこれまで以上に希求される時代とな っている.四方を海に囲まれている日本が世界に貢献する責務は,「地球環境保全維持 の基の経済発展」に寄与することであり,海と接する海運・造船業の役割は重大である.

海上物流を担う船舶について多様な技術革新が追究されており,大洋を航行する船舶に は,波浪に堪える安全性と経済性を兼ね備え且つ海洋環境保全に配慮した,より高度な 性能が要求されるようになっている.

大洋を航行する船は波浪を主因として航海の性能を低下させるが,その影響の度合い によって,船の死命が制せられる性能(堪航性能, 耐波性能等)と船の機能が悪化す るが必要最小限の安全を維持できる性能(凌波性能等)に分けられる1) 2) 3).総合して耐 航性能と呼称し,統計的アプローチの方法によって、確率・統計的観点から性能の設計 値を推定する方法) は確立されて,造船所の設計に活用されている.最近になって,

凌波性能を構成する因子(甲板打込み水 5)8),プロペラレーシング 910) 等)の推定法 に改良の提案がなされている.船の機能が悪化するが必要最小限の安全を維持できる性 能の中の凌波性能は,船舶の省エネルギーに直結する性能であって,地球環境保全に果 たす責務の要の性能である.この凌波性能を精度よく推定する方法の確立は喫緊の課題 である.以上述べた背景のもとに,凌波性能のなかの船速低下性能の推定に注目しその 統計的アプローチの方法について,確率・統計的観点からより合理的なアルゴリズムの 構築を試みる.構築の眼目は船体応答の生起持続時間の確率特性を利用することにある.

即ち,波浪中船速低下11) は、波浪中の抵抗増加、推進効率、馬力増加等の要因の総 合的な考慮を要し、いずれの要因も確率現象であることから、そのアルゴリズムについ て,凌波性能を左右する多くの船体応答の統計的予測システム内に再構成を行なう必要 がある。成果を総合して、大洋を航行する船舶の凌波性能の統計的予測法(推定法)12)

14) を提示することを目標とする。

船舶の凌波性能統計的予測法の信頼性確保は,長期波浪統計データの均質性15) に左 右される.船の死命が制せられる性能と船の機能が悪化するが必要最小限の安全を維持 できる性能の両者を関連付けて検討するための,長期波浪統計データベース(波高・波 周期の連関測度 16,順序統計結合分布 17) 等)について説明し,その利用と課題につ いて問題提起する.

1

(6)

1.2 凌波性能に関する研究の現状と本研究の目的

大洋を航行する船は波浪を主因として航海の性能(凌波性能)を低下させる.波浪に 抗して進行する船舶はその船体運動を大きくし,復原性能,推進性能,運動性能等を悪 化させ,船体運動がさらに激化すれば船体構造応答が過酷となり船の安全性を脅かす問 題となる18).この分野では,これまでに多くの研究成果が報告されている1) 2) 3).波浪 に起因する船体運動に連動して船体に生起する諸応答を船体応答と称するが,船体応答 を的確に推定し,船舶の性能を精度よく評価して,船舶設計における設計値の決定を行 う.そのために確立・現用されている手法が「波浪中船体応答統計的予測法」4)である.

本研究の主題である凌波性能について,その推定法の根幹をなす「波浪中船体応答統 計的予測法」研究の流れは大別すれば,三つに分かれる.(i) 船体運動と応答の計算 法改良の研究,(ⅱ) 船体応答予測法の統計・確率論的立場からの研究,(iii) 長期波 浪統計資料の取得と充実に関する研究 である.(i)について,線形ストリップ法19) 20)

21) の提示の後,各種の数値流体力学を駆使した流体力計算法の高精度化がなされてい るが,造船所の設計サイドでは線形ストリップ法の利用が一般的である.(ⅱ)につい て,船体応答の短期・長期予測法の提示後,2種の時間スケールを導入して,確率事象 を厳密に定義し統計的予測のアルゴリズムを見直す研究がなされた22) 23)

また,これまでの応答の大きさに注目した統計的予測と異なり応答の生起持続時間に 注目した統計的予測法についての研究が報告されている.これは,凌波性能を支配する 諸要素である,甲板打ち込水の統計的予測 5)8),プロペラレーシング 910) の統計的予 測等についての研究である.(ⅲ)について,個々の海域(北大西洋,北太平洋等)に おける目視観測に基づく長期波浪発現頻度データに加えて,地球全海域をカバーする長 期波浪統計資料が公開され24,その波浪統計図表の有効利用法23の提案がなされて いる.さらに,人工衛星より観測された波浪データに基づく全球的な長期波浪統計デー タベース構築25がなされている.

本研究では,以上の成果を総合して、大洋を航行する船舶の凌波性能の統計的予測法 を提示する.全球規模で均質性が保証されている長期波浪統計データベースを利用して,

凌波性能法推定法の高精度化の立場から,船舶設計指針の確立を研究の目的とする.

2

(7)

1.3 研究の内容と構成

本論文は,6章から構成され,その内容は次の通りである.

第1章は,緒論であって,研究の背景と目的,船の凌波性能の推定に関する研究の現 状と本研究の位置付けならびに本研究の内容について説明する.

第2章では,波浪中の航海性能における凌波性能の意義を説明し,船舶が備えるべき 性質について述べ,凌波性能推定について,船体設計の立場から課題について解説する.

凌波性能推定の精度・信頼性を直接左右する,波浪統計データの長期特性とその信頼性 について述べる.5大洋における統計データの均質性が凌波性能推定の信頼性確保に重 要な役割を果たすことを説明する.波高と波周期の連関の測度ついて一提案を行う.

第3章では,船舶の凌波性能を支配する諸船体応答の規則波中計算法について述べる.

波浪中船速低下は,波浪中を航行する船は様々な原因,特に,船体運動の大きさにより,

船速低下をきたすことがある.次章の確率・統計的アプローチの方法についての説明を 簡明化するために,波浪中船体応答の表示法を統一する.

第4章では,船舶の凌波性能の推定アルゴリズムの構成について説明する.波浪中の 凌波性能に大きな影響を与える因子は,第3章で説明した波浪中の諸船体応答から構成 される確率現象としての要因(例えば,波浪中船速低下,甲板打込み水等)であり,凌 波性能の推定には,凌波性能を左右する多くの要因を総合的な考慮する必要がある.凌 波性能の推定 アルゴリズムの内部に諸船体応答の統計的予測システムを取り込んで 再構成を行う.大洋を航行する船舶の凌波性能の統計的予測法(推定法)に関して,そ のアルゴリズムの有効性と汎用性について検証するための数値シミュレーション実験 実施について説明する.

第5章では,大洋を航行する船舶の凌波性能の統計的予測法(推定法)に関連して,

船舶が遭遇する海洋波の統計的予測法を吟味し,凌波性能推定の信頼性確保について検 討する.大洋を航行する船舶の凌波性能評価について,海洋の波浪統計データの確率・

統計学的性質に着目することにより,整合性を持って遂行できることを確証する.

第6章は結論であり,本研究の総括と展望について述べる.

3

(8)

第 2 章 波浪中における船舶の挙動と凌波性能

2.1 緒言

波浪中を航行する船舶の凌波性能は,船舶の省エネルギーの達成度を左右する.凌波 性能は多様な機能から構成されており,特に波浪中の船舶の挙動に関連が深い.本章で は,波浪中の船舶の挙動について述べ,船舶が航海する性能の内で凌波性能の意義につ いて解説する12)-14).また,凌波性能推定について船舶設計の立場からの課題について説 明する.凌波性能の統計学的予測の信頼性確保は,長期波浪統計データの均質性 15に 大いに影響を受けるので,波浪統計データの長期特性について述べる.さらに,長期波 浪統計データベースの確率・統計学的性質(波高・波周期の連関測度)16を調査し,凌波 性能推定の有効性・汎用性の拡張が可能であることについて述べる.

2.2 波浪中航海性能における凌波性能の意義

2.2.1 船舶の備えるべき性質と凌波性能

海を渡って貨物・乗客を安全に目的地まで運ぶ,渡海の手段である船舶として備える べき第一の性質は,気象・海象の如何にかかわらず,大洋を航海する性能を有している ことにある.このような性質は,航海性能と称され,多方面,多岐にわたる機能から構 成されているが,渡海が自然現象のなかの交通・運輸であることから,大洋を航行する 船にとって波浪を主因とする航海性能の低下が主要な課題となる.波浪が主因となる航 海性能のことを耐航性能と呼称し,船舶の安全性への影響の度合いによって,船の死命 が制せられる性能(堪航性能,耐波性能等)と船の機能が悪化するが必要最小限の安全 を維持できる性能(凌波性能等)に分けられる1) 2) 3).本研究の主題は後者の凌波性能の 推定法を提案することである.

船舶の意義の基本要件は,浮揚性,積載性,可動性であるが,これらの要件を満たす 船舶はさらに厳しい自然環境に対して堪える性能を要求される.「船舶がある海象状態 で予定の速度を維持し,損傷または機能低下をせず航海できる性質」であるところの凌 波性能は,波浪中における船舶の挙動に大きく影響をうけることは明白である.

凌波性能を構成する多岐にわたる要因は船舶の挙動に基づいており,船舶の運動性,

耐航性,推進性の観点から捉えられるが,特に,耐航性と推進性の接点となっている船 舶の挙動としての現象に主体的な要因として現れる.

4

(9)

2.2.2 凌波性能推定と船舶設計の立場からの課題

波浪中性能保証の概念を船舶設計へ導入することが平山26により提案されている.平 水中の試運転時の速度と操縦性能の確認保証に加えて,積極的に性能向上を図り他船が 追随できないような波浪中の性能保証の考え方を提唱している.その考えでは,平水中 と波浪中を通した「総合性能保証」を提案するもので,速度・操縦性能等の「保証試験」,

平水中・波浪中の水槽試験からなる「保証実験」ならびに船の運航状態を総合的にモニ タリングする確認試験(「保証運航」)から構成されるとしている.波浪中の性能保証 における要因の一つである,耐航性と推進性の接点となるプロペラレーシングについて,

統計的予測法の研究成果がまとめられている910)

本研究では,波浪中性能の中核をなす凌波性能の統計的予測法を確立することを目 的としており,船速低下性能推定に注目しその統計的アプローチの方法について,確率・

統計的観点から船体応答の生起持続時間の確率特性を利用することで目的の実を達成 する.プロペラレーシング9) 10),甲板打込み水 5)-8)等の生起持続時間の確率特性を利用 する手法を内に取り込んで統計的予測法を再構築することに眼目がある.船舶設計の立 場からこのような航海性能保証導入への有力な先導をあたえることになる.

2.2.3 凌波性能の意義とその位置付

船の機能が悪化するが必要最小限の安全を維持できる性能であるところの凌波性能 は,船の死命が制せられる性能に較べて,設計目標の優先順位を低く設定されてきた.

しかし,最近の地球環境保全の観点から省エネルギーへの関心が高まり,省エネルギー に直結する凌波性能の推定が重要視され,その推定法の高精度化が要請される状況にな っている.これまでにも,凌波性能を構成する要因である,プロペラレーシング,船首 部海水打ち込み等の統計的予測法に関する研究が報告されている.

プロペラレーシングについて,船長の意識的減速決断の根拠となる数値を提供できる とともにプロペラ露出発生時間割合の推定からプロペラが物理的に空中に露出して船 の推進に寄与できない航海中の時間割合を直接予測できている.船首部海水打ち込みに ついては,「甲板冠水持続時間推定アルゴリズム」5)-7),「乾舷規定評価アルゴリズム」

8)の提案がなされ,船長の意識的減速の決断の根拠となる数値をかなり精密に確率論 的に提供できるようになっている.

凌波性能を構成する要因の統計的予測法に, 統計変動量があるレベルを超える持続

5

(10)

時間(事象生起持続時間)の考え方を導入した方法を取り込んで,理論構築を行えば,船 舶基本設計段階での航海性能推定の精度を向上させることになる.

2.3 波浪統計データの長期特性とその信頼性

凌波性能推定精度の確保は,統計的予測法のアルゴリズムに起因して,全球規模の波 浪統計データの均質性,信頼性に委ねられている.これまでに,大洋の気象・海象の長 期特性に関する統計資料の蓄積 27がなされている.ここでは,波浪統計データの長期 特性とその信頼性について説明する.

海象の情報を得るための手段としては,従来,一般商船による目視観測が中心であっ たが,近年沖合に展開された海洋計測ブイ,実船に装備された計器による計測,人工衛 星を用いたリモートセンシングによる観測等が注目を集めている.その中でも,リモー トセンシングによる観測は新しい技術であり,グローバルな意味で均質なデータが得ら れることから,最も有力な手段になるものと思われる.波浪統計データの長期特性とそ の信頼性について,人工衛星によるリモートセンシングの波浪データとの比較調査検討 がなされ,長期波浪統計データベース15が報告公開されている.

人工衛星(ERS-2) のリモートセンシングデータを利用して、全球規模の長期波浪 統計データベースの構築 15が図られている。基礎となる海域の区分図ならびに各小海 域の地球表面における位置を緯度・経度でFig. 2.1およびTable 2.1に示している.この

Fig.2.1 Map of GWS sea area subdivisions divided into five Oceans

6

(11)

Table 2.1 Area arrangement of Wave Statistics

長期波浪統計データベースは5つの大洋を集成海域として捉え、データベースが作成さ れている 15が,海域によらず統計学的意味でデータの均質性が保証されており,凌波 性能の統計的予測に利用できる環境にある.

2.4 大洋の長期波浪発現確率における波高と波周期の 連関測度の利用法

2.4.1長期波浪発現確率の活用方針

人工衛星(ERS-2) のリモートセンシングデータを利用して、全球規模の長期波浪 統計データベースの構築が図られている。この長期波浪統計データベースに基づいて、

AREA NO.

LATITUD E RANGE

LONGITUD E RANGE

AREA (km^2) AREA NO.

LATITUD E RANGE

LONGITUD E RANGE

AREA (km^2) AREA NO.

LATITUD E RANGE

LONGITUD E RANGE

AREA (km^2) 1 65N-75N 10E-30E 846553 37 10N-30N 32E-47E 3475551 71 0-10S 150E-175W 4315038 2 60N-70N 45W-60W 784534 38 28N-31N 47E-56E 291162 72 10S-20S 130W-180W 5977040 3 60N-70N 15W-45W 1569069 39 20N-28N 56E-73E 1538296 73 10S-20S 85W-130W 5379336 4 60N-70N 10E-15W 1307557 40 10N-30N 105E-121E 3707255 74 10S-30S 30W-50W 4634068 5 53N-65N 13E-30E 1299569 41 20N-30N 121E-130E 1009464 75 12S-30S 30E-50E 4147540 6 55N-60N 130W-160W 998375 42 20N-30N 130E-150E 2243252 76 10S-30S 50E-90E 9268137 7 50N-55N 134W-170W 1357393 43 20N-30N 150E-170W 4486504 77 10S-30S 90E-110E 4634068 8 50N-60N 30W-60W 2129536 44 10N-20N 140W-180W 4781632 78 10S-30S 110E-130E 4634068 50N-60N 3W-30W 45 10N-20N 110W-140W 3586224 79 10S-30S 142E-156E 3243848

50N-60N 3W-10W 10N-15N 84W-110W 80 10S-30S 156E-180E 5560882

10 50N-55N 3W-10W 263938 15N-20N 90W-110W 81 20S-30S 145W-180W 3925691

11 51N-60N 3W-8E 694129 10N-20N 61W-90W 82 20S-30S 110W-145W 3925691

12 50N-55N 160E-170W 1131161 10N-15N 84W-90W 83 20S-40S 70W-85W 3203085

13 40N-50N 130W-170W 3500398 18N-20N 61W-70W 84 20S-30S 10E-30W 4486504

14 40N-48N 123W-130W 498762 48 10N-20N 40W-61W 2510357 85 20S-40S 10E-20E 2135390 40N-50N 40W-70W 49 10N-20N 20W-40W 2390816 86 30S-40S 175E-120W 6589467 45N-50N 60W-70W 50 10N-20N 47E-78E 3705765 87 30S-40S 40W-62W 2230281 16 40N-50N 8W-40W 2800318 51 10N-23N 78E-99E 3236618 88 30S-40S 15W-40W 2534410 17 43N-50N 0-8W 477369 52 10N-20N 121E-150E 3466683 89 30S-40S 10E-15W 2534410 18 35N-50N 128E-140E 1639782 53 10N-20N 150E-180E 3586224 90 30S-40S 20E-40E 2027528 19 40N-50N 143E-150E 612570 54 10S-10N 135W-175W 9862945 91 30S-40S 40E-110E 7096349 20 40N-50N 150E-170W 3500398 55 0-10N 80W-90W 1232868 92 30S-40S 110E-147E 3750927 21 30N-40N 130W-170W 4055057 56 0-10N 40W-60W 2465736 93 30S-40S 147E-175E 2838540 22 20N-40N 105W-130W 5338476 57 0-10N 18W-40W 2712310 94 40S-50S 120W-150W 2625298 23 30N-42N 70W-80W 1200794 58 0-10N 10E-18W 3452031 95 40S-50S 70W-90W 1750199 24 30N-40N 40W-70W 3041292 59 12S-10N 40E-50E 2709001 96 40S-50S 50W-70W 1750199 25 30N-40N 10W-40W 3041292 60 0-10N 50E-80E 3698604 97 40S-50S 10W-50W 3500398 26 30N-45N 0-13E 1911543 61 0-10N 80E-100E 2465736 98 40S-50S 40E-10W 4375497

27 30N-40N 13E-36E 2331658 0-14N 99E-117E 99 40S-50S 40E-90E 4375497

28 30N-40N 120E-128E 811011 10N-14N 105E-117E 100 40S-50S 90E-140E 4375497

30N-35N 128E-140E 0-10N 99E-100E 101 40S-50S 140E-173E 2887828

35N-40N 140E-145E 63 0-10N 130E-160E 3698604 102 40S-50S 173E-150W 3237868 30 30N-40N 145E-170W 4561939 64 0-10S 85W-110W 3082170 103 50S-60S 60W-80W 1419691 31 20N-30N 130W-170W 4486504 65 0-20S 70W-85W 3642414 104 50S-55S 30W-60W 1131161 32 20N-30N 81W-98W 1906764 66 0-10S 30W-50W 2465736

33 20N-30N 60W-81W 2355415 67 0-20S 10W-30W 4856552 34 20N-30N 40W-60W 2243252 68 0-20S 10E-10W 4856552 35 20N-30N 20W-40W 2243252 69 0-10S 50E-80E 3698604 36 10N-30N 10W-20W 2317034 70 0-10S 80E-103E 2835597

15 2206852

46 2753634

47 2892981

9 1419690

2386714 62

29 1133736

7

(12)

耐航性をはじめとする波浪中の諸性能の統計的予測ができるように、5つの大洋を対象 として、各大洋を集成海域として捉え、船舶設計において利用し易い形にデータベース の構成の充実に努めた15)

本節では、文献15)16)を参照して,長期波浪統計的データベースについての,凌波性能 統計的予測,船体応答長期予測等への一つの有効活用法について説明する.

全球規模で作成されている衛星情報に基づく波浪統計データベースの最終利用形態

として、Table 2.2に例示するように,海域ごとに、長期波浪発現確率が有義波高と平均

波周期の組み合わせの発現頻度の形で提供されている。長期波浪発現確率の確率特性の 中の有義波高と平均波周期の間の連関に着目し、発現頻度の度数に基づく波高-波周期 間の連関の程度を測る測度 16) について考察する。

また、船体応答の設計値を検討する場合、波高の大きさが重要であることは論を待た ないが、波周期の特性も同程度重要性を有する場合がある。長期波浪統計データベー スを適用する場合を例として取り上げ、長期波浪統計頻度確率表の有義波高と波周期の 相関性・連関性の汎用性と有用性について述べる。

2.4.2 長期波浪統計データベースの概要

全球規模の長期波浪統計データベースの構築について、簡単に説明する25。即ち、

ERS-2が地球環境を観測したデータの中から1996年~2000年の有義波高データを取り

出し、取り出た波高データに対し、Quality Controlを行い、全て通過したものを有効な 有義波高データとし、長期波浪統計データベースの作成に使用する。海域区分について は、GWS 24による海洋の小海域区分と同様のエリアに分けたものを採用し、各大洋に ついては、小海域を集成海域として捉えそれぞれのデータを合成する。有義波高に関す る確率分布の推定有義波高の母集団分布を対数正規分布、グンベル分布ならびにワイブ ル分布の確率密度関数で表現するパラメトリックなモデルとみなして標本(観測デー タ)から推定する。各分布のパラメータは、これらの確率密度関数のパラメータ(母数) を統計量と観測データのヒストグラムより点推定する28) 29) 30)

波周期に関する確率分布の推定は、ERS-2には波周期を直接観測するセンサは装備さ れていないので、波周期についてはある数学モデルを設定し、別途に推定した各海域固 有のパラメータをモデルへ入力する25) ことで、各海域における波周期 (zero crossing

wave period) の特性を推定する。有義波高の確率密度関数より各階級における有義波高

8

(13)

の周辺確率 (marginal probability) が推定でき、これに波周期の波高に関する条件付確率

(conditional probability)を組み合わせることで、波高-波周期の同時発生確率(長期波浪発

現確率) 31) が推定される。

Table 2.2 Long-term wave frequency for the North Pacific Ocean

Area : 6,7,12,13,14,18,19,20,21,22,28,29,30,31,40,41,42,43,44,45,46,52,53,54,55,62,63,64

-4 4-5 5-6 6-7 7-8 8-9 9-10 10-11 11-12 12-13 13- Total

0-1 6.22 18.10 20.70 12.91 5.15 1.45 0.32 0.06 0.01 0.00 0.00 64.93

1-2 4.31 31.99 92.14 135.94 116.66 64.83 25.86 8.09 2.12 0.49 0.13 482.56

2-3 0.55 5.70 26.90 65.51 87.14 69.99 38.02 15.42 5.05 1.42 0.46 316.16

3-4 0.07 0.70 3.93 12.75 22.59 23.06 15.10 7.05 2.56 0.77 0.27 88.83

4-5 0.01 0.11 0.66 2.73 6.23 7.80 5.94 3.08 1.20 0.38 0.13 28.26

5-6 0.00 0.02 0.13 0.68 1.97 2.97 2.59 1.49 0.62 0.20 0.07 10.76

6-7 0.00 0.00 0.03 0.19 0.68 1.20 1.19 0.75 0.33 0.11 0.04 4.53

7-8 0.00 0.00 0.01 0.06 0.25 0.51 0.56 0.38 0.18 0.06 0.03 2.03

8-9 0.00 0.00 0.00 0.02 0.09 0.22 0.27 0.20 0.10 0.04 0.01 0.96

9-10 0.00 0.00 0.00 0.01 0.04 0.10 0.13 0.11 0.06 0.02 0.01 0.47

10-11 0.00 0.00 0.00 0.00 0.01 0.04 0.07 0.06 0.03 0.01 0.01 0.24

11-12 0.00 0.00 0.00 0.00 0.01 0.02 0.03 0.03 0.02 0.01 0.00 0.12

12-13 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.01 0.02 0.02 0.01 0.00 0.00 0.07

13-14 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.01 0.01 0.01 0.01 0.00 0.00 0.04

14-15 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.01 0.01 0.00 0.00 0.00 0.02

15- 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.01 0.01 0.01 0.00 0.00 0.03

Total 11.16 56.63 144.50 230.79 240.81 172.21 90.12 36.76 12.31 3.53 1.17 1000.00

The North Pacific Ocean

Zero Crossing Wave Period (sec)

Significant Wave Height (m)

Log-Normal with Weight

Log-Normal with Weight

The Number of Areas : 28

2.4.3 長期波浪発現確率における波高と波周期の連関の測度

長期波浪統計データベースを構成する波高-波周期の同時発生確率(長期波浪発現確 率)における、波高と波周期の連関の測度16) について検討する。

(1)有義波高と波周期の相関係数

有義波高

H

Sおよび波周期

T

の二つの量を同時に考慮しそれらの間の相互関係を知 るための統計量の一つとして相関係数 29-30)がある。

長期波浪統計データベースでは、有義波高データは

k = 16

個の階級に、波周期の値 は l=11 個の階級に分けられている。従って、波高-波周期の同時発生確率(長期波浪発 現確率)はこれらの組み合わせ k l× =176 個の頻度確率表の形式をとる。

9

(14)

波周期

T

における

i

番目(i=1, 2,, )l の階級値を

Ti、有義波高HSにおける j番目

( j = 1, 2,

, ) k

の階級値を HSjとする。また、長期波浪統計データベースにおける同 時発生確率をP Hs T( j, ) [iPij ]と表示し、波周期Ti番目の階級値の周辺確率を

1 k

i ij

j

P P

=

=

、有義波高

H

S

j

番目の階級値の周辺確率を

1 l

j ij

i

P P

=

= ∑

と表示する。

頻度確率表において、有義波高と波周期の共分散

cov( , T Hs )

ならびに相関係数 r は、

次のように与えられる。

1 1

cov( , ) ( )( )

k l

ij i i j j

i j

T Hs P T T Hs Hs

= =

= ∑∑ − −

(2.1)

cov( , ) cov( ) cov( )

i j

i j

r T Hs

T Hs

=

1 1

2 2

1 1

( )( )

( ( ) )( ( ) )

k l

ij i i j j

i j

k l

i i i j j j

i j

P T T Hs Hs

P T T P Hs Hs

= =

= =

− −

=

− −

∑∑

(2.2)

ここに、 2

1

cov( ) ( )

k

i i i

i

T P T T

=

=

2

1

cov( ) ( )

l

j j j

j

Hs P Hs Hs

=

= ∑

相関係数の式は、波周期

T

と有義波高HSの共分散を、それぞれの標準偏差の積で除 したものである。一般に、相関係数の値が

r = 0

となるとき二つの変量は無相関であり、

1

r =

となるとき、二つの変量は相互依存していることを意味する。相関性の強弱、つま り強い相関があるか、弱い相関であるかを判断する場合の基準に明確な定義はないが、

仮に0.3 および 0.7 という値を採用し、

r ≤ 0.3

は相関性が弱い、

0.3 < r < 0.7

はあ る程度の相関が認められる、0.7≤ ≤r 1.0は依存性(相関性)が強いとしておく。

北太平洋、南太平洋、北大西洋、南大西洋、インド洋の五大洋における長期波浪統計 データベースについて、有義波高と波周期の相関係数を計算した。計算結果の例を Fig.

2.2~2.5に示す。Fig. 2.2には、推定有義波高の母集団分布を対数正規分布、グンベル分

布ならびにワイブル分布の確率密度関数で表現したそれぞれの場合について相関係数 が示されている。各大洋を構成するGWS 24) 定義の小海域すべてについて相関係数の計 算を行っており、主として北太平洋、南太平洋、インド洋を構成する小海域群の計算結

果の例をFig. 2.3~2.5に示している。小海域の相関性がそれらの集成海域である大洋の

相関性へどのように影響しているかを検認することができる。

10

(15)

B

B B

B B

B B

B B B

B B

B B

B B B

B B

B B B

B B

B B B

B

6 7 12 13 14 18 19 20 21 22 28 29 30 31 40 41 42 43 44 45 46 52 53 54 55 62 63 64

-0.4-0.3 -0.2-0.10.10.20.30.40.50.60.70.80.901

Correlation Coefficient r

Number of Area

B Correlation Coefficient

B B

B B

B

B

B B B

B B

B B

B B

65 71 72 73 79 80 81 82 83 86 93 94 95 101 102

-0.4-0.3 -0.2-0.10.10.20.30.40.50.60.70.80.901

Correlation Coefficient r

Number of Area

B Correlation Coefficient

Fig. 2.2 Comparing of correlation coefficient on each ocean

Fig. 2.3 Comparing of correlation coefficient of each sub-sea with the log-normal distribution on the North Pacific Ocean

Fig. 2.4 Comparing of correlation coefficient of each sub-sea with the log-normal distribution on the South Pacific Ocean

11

(16)

(2)相関係数の幾何学的表示

有義波高と波周期の相関係数

r

についてより直観的に特性を把握するために、余弦関

数cos( )

θ

によって幾何学的に表現する技法 32) を導入する。

波浪頻度確率表において、波周期

T

と有義波高

H

Sの関係はピタゴラスの定理より次 式のように表示できる。

2 2 2

2 2

( )

2 cos( )

ij i j i i j j

i i j j

P T Hs P T P Hs

P T P Hs θ

− = +

∑ ∑ ∑

∑ ∑

(2.3)

式(2.3)における左辺は、

2 2 2

( ) 2

ij i j i i j j ij i j

P THs = P T + P HsP T Hs

∑ ∑

(2.4)

と表示できることにより、

B B B B B

B B B

B B B

B B B

B B B

B B

37 38 39 50 51 59 60 61 69 70 75 77 76 78 90 91 92 99 100

-0.4-0.3 -0.2-0.10.10.20.30.40.50.60.70.80.901

Correlation Coefficient r

Number of Area

B Correlation Coefficient

Fig. 2.5 Comparing of correlation coefficient of each sub-sea with the log-normal distribution on the Indian Ocean

12

(17)

2 2

cos( )

ij i j

i i j j

P T Hs P T P Hs

θ = ∑

(2.5)

を得る。この式を次式のように変形する。

2 2

( )( )

cos( )

( ) ( )

ij i j

i i j j

P T T Hs Hs P T T P Hs Hs

θ =

− −

(2.6)

即ち、長期波浪統計頻度確率表における算術平均からの偏差としての余弦関数を得るこ とができる。

cos( ) θ

の値が平均値周りの 1 次のモーメントを意味していることが幾何 学的に確認できる。具体的にこの幾何学的表示を理解するためには、逆余弦

arccos( ) θ

とることによって

θ (deg ree)

を求めれば良い。

(3) Krishnaiahらの連関の測度

Krishnaiah ら 33) により定義される二つの確率変数間の連関の度合いを測る測度

(measure of conjunction)を導入する。Krishnaiahらの定義は以下のようである。

すべての波周期

T

と有義波高HSの組合せについて、

ij i j

PP P

  (2.7) となるものを正象限依存(PQD)と呼称する。式(2.7)を次ぎのように変形し、

P

ij

P P

i j

≥ 0

(2.8) その左辺の積分を取ることで、測度con T H( , S)を定義する。

{ }

con( , T Hs ) P

ij

P P didj

i j

−∞

≡ ∫ ∫ −

  (2.9)

PQDの場合には、

con T H ( ,

S

) 0 ≥

が成立する。 等号の場合は、波周期 T と有義波

H

Sは独立を意味する。また、Krishnaiah らは、次の測度ならびに関係式を定義して いる。

{ }

( , ) max

i j

1, 0

H

T HsP

+ P

(2.10) 13

(18)

{ }

( , ) min

i

,

j

H

+

T HsP P

{ } { }

( , ) max 1, 0 min ,

( , )

i j ij i j

H T Hs P P P P P

H T Hs

+

= + − ≤ ≤

=

(2.11)

5大洋における長期波浪統計データベースについて、有義波高と波周期の連関の度合 いの測度を計算した。計算結果の例をFig.2.6および2.7に示す。図には、北太平洋につ いて、推定有義波高の母集団分布を対数正規分布とした場合の

P

ij

P P

i j の値を三次 元表示している。長期波浪統計データベースでは、式(2.8)の不等号式は成立せず、正象 限依存(PQD)は満たさない。従って、式(2.9)の計算値はいずれも零に近い小さな値と なるが、連関の度合いが独立を意味するわけではない。しかし、条件式(2.11)はいずれ も満足していることが検証された。

Fig. 2.6 Three-dimensional display of the calculation result

P

ij

P P

i jon the North Pacific Ocean with the log-normal distribution

14

(19)

2.4.4. 有義波高と波周期の連関の測度の利用例

航海中の船舶に誘起される各種応答は,海域の海象・波浪の状態によって変動する確 率変数である。船の死命が制せられる性能に関連が深い船体応答ならびに船の機能が悪 化するが必要最小限の安全を維持できる性能(凌波性能)に関連が深い船体応答のいず れについても,応答スペクトル計算が行われ,短期予測計算の後, 確率統計の観点から長 期波浪統計データを利用して,長期予測計算が行われる.

海洋波の発現確率頻度表の波周期に対して逆数を取ると、波周期の長い値域が周波数 の小さい値域に、周期の短い値域が周波数の大きい値域に対応する。主として,凌波性 能に関連する船体応答を考える上で、長期波浪統計データの裾野の部分 35, 36)、つまり 高波高の領域に関しては、その発現確率がほぼ0値であることから、高波高の波浪より

Fig. 2.7 Three-dimensional display of the calculation resultPijP Pi jon the South Pacific Ocean with the log-normal distribution

15

(20)

も中波高の波浪の繰り返し荷重が重要となる。また、長期波浪統計データベースにおい ては、4sec~12secの波周期範囲における波浪の発現確率は総じて高い。

同様の考察が,文献 34)において,疲労強度解析問題いついて考察がなされている.

即ち,線形系においては、応力スペクトルは、波スペクトルと応力応答関数の二乗をか けたものであるので、波スペクトルの影響を多大に受ける。波スペクトルを規定する有 義波高と波周期によって、応力応答のランダムな繰り返し変動の特性が定まる。波スペ クトルは長期波浪統計頻度表の有義波高と波周期の組合せに対応しており、その波スペ クトルを有する波浪が長期の間どのような頻度で発生するか長期波浪統計頻度表は情 報提供をしていることになる。

疲労強度解析で考察されたことが同様に,凌波性能の統計的予測においても言えるこ とであり,長期波浪統計データベースに適用する場合の指針として、長期波浪統計頻度 表の有義波高と波周期の相関性・連関性についての情報を得ることで、信頼性の検証等 が可能となる。(3)において提示した相関係数、Krishnaiahら34) の連関の度合いを測 る測度等がこの目的に適うことを明示した。

2.5 結 言

海洋観測衛星データによって構築された長期波浪統計データベースの汎用化に向け、

波高と波周期の相関性・連関性の観点より、統計特性値として、相関係数、Krishnaiah らの連関の度合いを測る測度等を導入するとともに、長期波浪統計データベースのデー タについて調査した。

大洋別長期波浪統計データベースにおける相関係数の比較・検証によって各大洋の相 関性質、また南北の半球においての相関係数の違いが顕著であることが明らかとなった。

凌波性能の統計的予測において,長期波浪統計データベース適用する場合の指針として、

長期波浪統計頻度表の有義波高と波周期の相関性・連関性の適用が有望であることを示 唆した。

16

(21)

第3章 船舶の凌波性能を支配する諸船体応答の 規則波中計算法

3.1 緒 言

本章においては,船舶の凌波性能を支配する諸要素の規則波中計算法について説明す る.まず,規則波中における6自由度の船体運動,すなわち前後揺,上下揺,縦揺,左 右揺,船首揺,および横揺の計算法について説明する.続いてこのような船体運動によ る船体各部の変位,船体運動によって船体各部に誘起される加速度,垂直方向の波に対 する相対変位等の各計算法について説明する.

以下に説明する規則波中の船体運動の計算法は,いわゆるOrdinary Strip Methodによ るもので,船体のストリップに働く2次元流体力を運動量理論20) に基づいて求める方 法である.各運動方程式の誘導の詳細は文献19,シンポジウムテキスト19等に示され ているので,ここでは,文献 23を参照して,各運動方程式の最終の式を簡潔に示すこ とにする.

3.2 規則波中の船体運動計算法

波浪中の船体運動については,問題の取り扱い方を単純化するために,船体運動に及 ぼす影響があまり大きくない横漂流を無視して,船は6自由度の運動を伴い一定の平均 速度と一定の平均進行方向を保って前進するものと仮定する.

Fig.3.1および3.2に示すように,空間固定座標系O-XYZ (OX : 船の進行方向)およ

O-X1Y1Z1 (OX1 : 規則波の進行方向),ならびに,船体固定座標系o-xyz (ox: 船の長 さ方向)を定める.

Fig. 3.1 Co-ordinate axis and ship body

17

(22)

Fig.3.2 Co-ordinate axis in regular waves

船が出会う規則波の表面の隆起(下向きを正とする)は近似的に次式で表される.

cos( cos sin )

) cos(

0

1 0

t ky

kx h

t k

h h

ω

e

χ χ

ω χ

=

=

(3.1)

ただし,

h : vertical displacement of surface wave

h

0 : amplitude of surface wave

k = 2 π / λ = ω

2

/ g

: wave number

λ

: wave length, g : acceleration of gravity

ω

: circular frequency of wave

ω

e

= ω − kV cos χ

: circular frequency of wave encounter V : ship velocity,

χ

: average heading angle

また,規則波の深度Z(近似的にはz)における副波の式は近似的に次のように表さ れる.

18

(23)

) sin

cos cos(

)

( z h

0

e kx ky t

h =

kz

χ − χ − ω

e (3.2)

そして,副波の粒子速度のX方向(近似的にはx方向),Y方向(近似的にはy方向)

およびZ方向(近似的にはz方向)の各成分は次のように表される.





=

=

=

) sin

cos sin(

) sin

cos cos(

sin

) sin

cos cos(

cos

0 0 0

t ky

kx e

h V

t ky

kx e

h V

t ky

kx e

h V

e kz

z

e kz

y

e kz

x

ω χ χ

ω

ω χ χ

χ ω

ω χ χ

χ ω

(3.3)

また,副波の粒子加速度のX方向(近似的にはx方向),Y方向(近似的にはy方向)

およびZ方向(近似的にはz方向)の各成分は次のように表される.





=

=

=

) sin

cos sin(

) sin

cos cos(

sin

) sin

cos cos(

cos

0 2

0 2

0 2

t ky

kx e

h V

t ky

kx e

h V

t ky

kx e

h V

e kz

z

e kz

y

e kz

x

ω χ χ

ω

ω χ χ

χ ω

ω χ χ

χ ω

(3.4)

次に,船体運動方程式について述べるが,ここでは,船体の中心線面に対して対称な 動きをする縦運動(前後揺,上下揺および縦揺)と反対称な動きをする横運動(左右揺,

船首揺および横揺)とに分けて取り扱うことにする.なお,縦運動は,独立の前後揺運 動ならびに上下揺と縦揺の連成運動とに分けて考える.

(1)前後揺運動方程式

船が規則波中において一定の平均速度と一定の進行方向を保って前後揺をしながら 前進している場合に,前後揺の運動方程式が次式によって与えられる.

= . .

. .

E F

E A

x dx dx dF g

W

ξ

 (3.5)

ただし,

W : weight of the ship,

ξ

: surge

ここに,右辺の被積分関数は,船長方向xの位置の単位長さのストリップが規則波中に 19

(24)

ある場合にストリップの後面と前面に働く水圧の差であり,次式で与えられる.

dx dF dx

dFx Wx1

= (3.6)

ただし,

1 gkh0C cos sin(kxcos t) dx

dF

e x

Wx =−

ρ χ χ

ω

C

x

= k

0d

exp( kz

s

) sin( ky

s

sin ) dz

s

sin

2 χ

χ

z

s : z-coordinate of section contour

y

s : y-coordinate of section contour

d : draught of section at

x

,

ρ

: density of sea water

(2)上下揺と縦揺の連成運動方程式

船が規則波中において一定の平均速度と一定の進行方向を保って上下揺および縦 揺をしながら前進している場合に,上下揺と縦揺の連成運動方程式が次式によって与 えられる.

 

 

=

=

. .

. .

. .

. .

E F

E A

zx E F

E A

z

dx dx dM g

I

dx dx dF g

W

θ ς

θ 



(3.7)

ただし,

I

θ

/ g

: moment of inertia of the ship for pitch

ここに,右辺の被積分関数は,船長方向xの位置の単位長さ断面に働く流体力およびモ ーメントであり,それぞれ次のようである.

上下方向の力(下向きを正とする):

dx dF dx

dF dx

dF dx

dF

dx dF dx

dF dx

dF dx

dF dx

dF

Wz Wz

Wz Wz

Bz Bz

Bz Bz

z

4 3

2 1

4 3

2 1

+ +

+ +

+ +

+

=

(3.8)

ただし,

20

参照

関連したドキュメント

Johns, “Asymptotic distribution of linear combinations of functions of order statistics with applications to estimation,” Annals of Mathematical Statistics, vol.. Hosking,

Aydi, “Common fixed point results for mappings satisfying ψ, φ-weak contractions in ordered partial metric spaces,” International Journal of Mathematics and Statistics, vol..

Economic and vital statistics were the Society’s staples but in the 1920s a new kind of statistician appeared with new interests and in 1933-4 the Society responded by establishing

On the other hand, the classical theory of sums of independent random variables can be generalized into a branch of Markov process theory where a group structure replaces addition:

[9] DiBenedetto, E.; Gianazza, U.; Vespri, V.; Harnack’s inequality for degenerate and singular parabolic equations, Springer Monographs in Mathematics, Springer, New York (2012),

In particular, Section 4.1 deals with multiple Poisson integrals, Section 4.2 with de Jong’s theorem for degenerate U-statistics and Section 4.3 with non-degenerate U-statistics

In particular, we find that, asymptotically, the expected number of blocks of size t of a k-divisible non-crossing partition of nk elements chosen uniformly at random is (k+1)

Theorem 8.2 If π is torsion free and virtually poly-Z of Hirsch length 4 then it is the fundamental group of a closed smooth 4 -manifold M which is either a mapping torus of a