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(1)

2012年9月30日(日)

中央大学商学部 渡辺ゼミナール らーめんず

石沢拓也 中村瑞希 山口あかり 渡辺真梨子

(2)

1.問題意識

2.会計情報の開示~OBM~

3.ラインカンパニー制とは 4.研究目的

5.分析モデル 6.仮説①~⑥

7.調査概要 8.分析結果

9.ヒアリング調査より 10.研究意義

11.今後の課題 12.参考文献

目次

問題 意識

仮説

構築 調査 分析 今後の

課題

(3)

部活動

チーム ゼミ

活動

(4)

4

企業

企業の存続には

従業員の 貢献意欲 が必要である

宮坂(2011)

(5)

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1

低 高

売上高成長率との関係

売上高成長率

問題意識

企業調査:グローバル企業40社

調査時期:2003年(Towers Perrin Talent Report)

Graph1:従業員の貢献意欲と業績の関係

従業員の貢献意欲と業績は密接に関係している

貢献意欲

(%)

高い成長率!

(6)

調査時期:2010年(Towers Watson)

調査対象:世界22か国、地域で働く2万人超 日本からは1000人の従業員を対象

Graph2:従業員の貢献意欲の現状

意欲的な 従業員は62%

21%

41%

30%

8%

非常に意欲的 意欲的

意欲的でない 全く意欲的でない

【世界22か国、地域の従業員2万人超】

意欲的な 従業員は36%

貢献の意欲が高い日本人従業員は相対的に少ない

問題意識

5%

31%

50%

14%

非常に意欲的 意欲的

意欲的でない 全く意欲的でない

【日本の従業員1000人】

6

(7)

自身の行動と結果への結びつきを理解して、

会社により貢献したいと感じるようになる Kopp(2007)

貢献の

実感 貢献意欲

問題意識

どのようにしたら従業員に

貢献を実感してもらえるだろうか?

(8)

pen ook anagement

会計情報の開示を通じて マネジメント(経営管理)を行うこと

菅本(2006a)

会計情報 の 開示 とした経営管理思想

O B M

(9)

会計情報の開示~OBM~

会計開示をすることで、従業員全員が会社の業績に関心を持ち、

業績をよくするために役立とうと考えている Case (2006)

個人の働きが全社の業績とつながっていることを社員たちに意識させる効果が ある Case (1997)

会計情報を開示 することで

従業員に 貢献を実感

してもらうことができそう!

(10)

会計情報の開示~OBM~

OBMは

会計情報の開示を通じた 経営管理 思想

OBMの考え方を取り入れている 手法として・・・

ラインカンパニー制に着目!

工場を少人数のグループに細分化し、損益を総合体質指標として、ラインが主 体となり、スタッフのサポートのもと事業運営と体質改善を進め、創造的・主体的 な人材の育成を図る取り組み 吉田・松木(2001)

10

(11)

自動車製造会社 A社

鋳造カンパニー 組立カンパニー 塗装カンパニー

ラインカンパニー制とは

売上高、粗利、経費、損益、設備生産性、

損益分岐点、総合損益などの会計情報

(12)

12

ラインカンパニー制とは

会計情報

の開示 貢献の実感

ラインカンパニー制を導入することで、今までとは別人のような能力を発揮し 始め、想像を超える成果をもたらすようになった 布瀬ほか(2010) 改善の人づくりや、工程づくりという施策によって、成果を出すためのプロセス が明確となり、やる気の創出にも貢献している 大場(2002)

現場が

活性化した!!

ラインカンパニー制 導入企業を通じて 会計情報の開示が 貢献の実感に及ぼす

影響を実証する!

(13)

研究目的

会計情報の開示が貢献の 実感へ与える影響を

強める要素の検討

会計情報 の開示

会計情報の開示と貢献の 実感との関連性の解明

貢献の実感とパフォーマンス との関連性の解明

貢献の実感

パフォーマンス

(14)

統計的分析

事実 を客観的に 把握

定量的に 分析 する

(15)

会計情報

開示 貢献の実感

報酬連動度 文脈的

パフォーマンス

①(+)

④(+)

⑥(+)

⑤(+)

会計情報の理解度②(+)

権限委譲 ③(+)

タスク

パフォーマンス

分析モデル

(16)

変数項目 変数の定義

会計情報の

開示 会計情報の開示が効果的にされていると感じる程度 会計情報の

理解度 開示された会計情報を理解している程度

報酬連動度 金銭的報酬が、会計数値に結びついていると感じる程度 権限委譲 役割や責任を与えられ、自己決定できると感じる程度

貢献の実感

自分の努力が会計数値 に結びついていると感 じている程度

自己の貢献度が実感しやすいということは、自己 を取り巻く環境に対して何らかの働きかけを行っ た結果、それを効果的に変革できたという感覚

渡辺(2008) 文脈的

パフォーマンス

個人の仕事や役割として決まっているわけではないものの、より働きやす い職場作りや雰囲気作りに貢献し、結果的に他のメンバーたちのタスク環

境を整えることで、組織有効性に貢献する様々な行動 蔡(2007) タスク

パフォーマンス

個人が任されている仕事や役割を効率よく、効果的に遂行する様々な行動

蔡(2007)

分析モデル 変数の定義

16

(17)

全体的な会計情報の開示によって、自分の仕事と全体の仕事との関連性や 企業の業績に対する自分の貢献を理解できる

吉田(2002)

仮説①

会計情報の開示は貢献の実感に正の影響を与える 会計情報 ①(+)

開示 貢献の実感

仮説①

仮説の根拠

(18)

仮説②

会計情報の理解度が高いとき、

会計情報の開示から貢献の実感への正の影響をより強める

②(+)

貢献の実感 会計情報

開示

会計情報の 理解度

仮説②

18

各人の仕事が財務上どのような影響を及ぼしているか理解できていないことが貢 献を実感できない主要な理由の1つ 菅本(2006b) 仮説の根拠

OBMにおける他の施策とのシナジーによって効果が発現するため、会計教育を

施すだけでは意味が無い 三浦(1999)

(19)

仮説③

権限委譲の認知の程度が高いとき、

会計情報の開示から貢献の実感への正の影響を強める

③(+)

会計情報

開示 貢献の実感

権限委譲

会計情報の項目に関する管理責任とそれに伴う職務権限を与えることで、自分

が何らかの貢献をしていると感じるようになる 三浦(1999)

仮説③

仮説の根拠

(20)

財務成果の分配は、従業員のパフォーマンスを動機づける鍵となるものの一つ である 菅本(2006a)

仮説④

20

仮説④

会計数値と報酬の連動の認知の程度は

タスクパフォーマンスに正の影響を与える 報酬連動度 ④(+) タスク

パフォーマンス

タスクパフォーマンス

個人が任されている仕事や役割を効率よく、

効果的に遂行する様々な行動 蔡(2007)

20

仮説の根拠

(21)

貢献の実感とは、「自己を取り巻く環境を効果的に変革できた」という成功の感覚 であり、「過去の成功体験」は自己効力感を形成する 渡辺(2008)

仮説⑤

貢献の実感はタスクパフォーマンスに正の影響を与える

効力感(efficacy)とは,人間がある結果を達成するために 自分が首尾よく行動できるという予期に関する正の心理 的感覚である。 Bandura(1997)

自己効力感が高まるほど、タスクパフォーマンスは高まる

磯貝ほか(1991)

仮説⑤

貢献の実感

⑤(+) タスク

パフォーマンス

仮説の根拠

(22)

仮説⑥

貢献の実感は文脈的パフォーマンスに正の影響を与える

仮説⑥

貢献の実感

文脈的

パフォーマンス

⑥(+)

22

カンパニー活動に自信と経験を積んだリーダーは、他のカンパニーやスタッフ

部門と協働して、カンパニー単独では実現できない改善活動を提案している 吉田・松木(2001)

仮説の根拠

文脈的パフォーマンス

定められている仕事以外の、

自発的な職場の環境づくりに関する行動

(23)

ラインカンパニー制導入企業1社 ①質問票調査 ②ヒアリング調査

調査対象企業

2012年8月16日~19日

調査方法

調査時期

①カンパニー社長

②カンパニー支店長

③カンパニー副支店長

④間接スタッフ

⑤その他

調査概要

1.全くそうではない 2.あまりそうではない 3.どちらともいえない 4.ある程度そうである 5.全くそうである

調査対象 測定尺度

①質問票調査

計188名の従業員に

個人的認知度を調査

(24)

・6カンパニーの社長 支店長,スタッフ各1名 (1名欠席)

・全般スタッフ2名

ラインカンパニー制導入企業1社 ①質問票調査 ②ヒアリング調査

調査対象企業

2012年8月19日

調査方法

調査概要

調査時期

調査対象

②ヒアリング調査

24

カンパニーの幹部の方と 現場で働く方に

3時間にわたり調査

(25)

従属変数

会計情報

開示 貢献の実感

どのような影響を 与えているか?

どれくらいの強さで 影響しているか?

調査概要

分析方法:重回帰分析

独立変数

(26)

独立 変数

従属 変数

従属変数

従属変数

会計情報 開示

報酬連動度 文脈的

パフォーマンス

タスク

パフォーマンス

調査概要

分析方法:重回帰分析

独立 変数

会計情報の理解度②(+)

権限委譲 ③(+)

独立 変数

独立 変数

貢献の実感

26

(27)

仮説① 会計情報の開示は貢献の実感に正の影響を与える

仮説② 会計情報の理解度が高いとき、会計情報の開示から 貢献の実感への正の影響をより強める

仮説③ 権限委譲の認知の程度が高いとき、会計情報の開示から 貢献の実感への正の影響を強める

仮説④ 会計数値と報酬の連動の認知の程度はタスクパフォーマ ンスに正の影響を与える

仮説⑤ 貢献の実感はタスクパフォーマンスに正の影響を与える

仮説⑥ 貢献の実感は文脈的パフォーマンスに正の影響を与える

分析結果

(28)

28

会計情報

開示 貢献の実感

報酬連動度 文脈的

パフォーマンス

①(+)

④(+)

⑥(+)

⑤(+)

会計情報の理解度②(+)

権限委譲 ③(+)

タスク

パフォーマンス

支持 棄却

分析結果

(29)

無駄を減らして効率よく仕事をするよう になった

ヒアリング調査より

会計情報を開示されると…

貢献の実感

仕事の成果が金額で表示されるため、

会社に貢献しているという実感をもてる

タスク

パフォーマンス

文脈的 パフォーマンス 改善案についての話し合いが盛んになり

協力することが増えた

(30)

日本企業では、製造段階における貨幣尺度を用いた会計的管理の重要性は 欧米と比べてかなり低かった 岡野(1995)

会計情報を

現場に開示することは 軽視されてきた・・・

30

(31)

かりやすく

(32)

従業員の

貢献 実感

32

(33)

従業員の

パフォーマンス

(34)

会計情報開示の 可能性を示唆!

34

(35)

日本の製造現場の

活性化!

(36)

今後の課題

会計情報

開示 貢献の実感

報酬連動度 文脈的

パフォーマンス

①(+)

④(+)

⑥(+)

⑤(+)

会計情報の理解度②(+)

権限委譲 ③(+)

タスク

パフォーマンス

支持 棄却

会計情報

開示 ①(+) 貢献の実感

会計情報の理解度 ②(+)

権限委譲 ③(+)

開示が貢献の実感に及ぼす効果を強める要素の検討

複数の企業を対象とした横断的な調査

36

(37)

参考文献

◆池田浩・古川久敬(2008)「組織における文脈的パフォーマンスの理論的拡張と新しい尺度の開発」

『産業・組織研究』第22巻,第1号,pp.15-26.

◆磯貝浩久・徳永幹雄・橋本公雄・高柳茂美・渡植理保(1991)「運動パフォーマンスに及ぼす自己評 価と自己効力感の影響」『健康科学』第13巻,pp.9‐13.

◆岡野浩(1995)『日本的管理会計の展開:「原価企画への歴史的視座」』中央経済社.

◆梶原武久・谷武幸(2002)「営業組織におけるインセンティブシステム変革の成功要因―カルビー㈱

におけるサーベイ調査の結果―」『國民經濟雜誌』第186巻,第1号,pp.13-28.

◆木村彰吾(2006)「会計不信に対する管理会計手法の有用性」『會計』第170巻,第4号,pp.514- 524.

◆蔡芢錫 (2007)「パフォーマンス論の現状と課題」『産業・組織心理学研究』第21巻,第1号,pp.63- 65.

◆坂田桐子・淵上克義(2008)『社会心理学におけるリーダーシップ研究のパースペクティブⅠ』ナカニ シヤ出版,pp.167‐191.

◆菅本栄造(2003)「わが国製造企業の業績管理会計―住友電気工業グループのラインカンパニー制 のケース」『会計学研究』 第29巻,pp.1-33.

◆菅本栄造・伊藤克容(2003b)「SEIラインカンパニー制導入による経営意識の醸成」『IEレビュー』第44 巻,第2号,pp.55-61.

◆菅本栄造(2006a)「オープンブック・マネジメントに関する一考察―論点の整理とモデルケースの検 討」『會計』第170巻,第3号,pp.406-420.

◆菅本栄造(2006b)「オープンブック・マネジメントの論点と実施上の諸問題」『産業経理』第66巻,第2 号,pp.117-126.

◆谷武幸・三矢裕(1998)「NEC埼玉におけるラインカンパニー制:ミニ・プロフィットセンターの管理会計 の構築に向けて」『国民経済雑誌』第177巻,第3号,pp.17-34.

(38)

参考文献

◆谷武幸(1999)「ミニプロフィットセンターによるエンパワメント –アメーバ経営の場合-」『国民経済雑 誌』第180巻,第5号,pp.47-59.

◆豊田弘司(2006)「大学生の自尊感情と自己効力感に及ぼす随伴・非随伴経験の効果」『教育実践 総合センター研究紀要』第15巻,pp.7 -10.

◆成田健一・下仲順子・中里克治・河合千恵子・佐藤眞一・長田由紀子(1995)「特性的自己効力感 尺度の検討―生涯発達的利用の可能性を探る―」『教育心理学研究』第43巻,第3号,pp.69-77.

◆野中郁次郎、加護野忠男、小松陽一、奥村昭博、坂下昭宣(1978)『組織現象の理論と測定』千倉 書房,pp.156-158.

◆芳地泰幸・水野基樹・中山貴太・北村薫(2011)「大学生スポーツチームにおける集団効力感と文脈 的パフォーマンスの関連」『産業・組織心理学会大会発表論文集』第27巻,pp.151-154.

◆牧郁子・関口由香・山田幸恵・根建金男(2003)「主観的随伴経験が中学生の無気力感に及ぼす影 響」『教育心理学研究』第51巻,pp.298-307.

◆松木智子(2003)「ミニ・プロフィットセンター・システムの特徴と効果-住友電気工業(株)の予備的調 査を通じて-」『青森公立大学経営経済学研究』第9巻,第1号,pp.21-49.

◆三浦克人(1999)「オープンブック・マネジメントの概要と論点」『鹿児島県立短期大学紀要. 人文・社 会科学篇』第50巻,pp.21-35.

◆水戸一郎・出口幸吉(2010)「人が育てば会社が変わる」『IEレビュー』第51巻,第4号,pp.39-45.

◆三矢裕(2003)『アメーバ経営―ミニ・プロフィットセンターのメカニズムと導入―』東洋経済新報社

◆宮坂純一(2011)「貢献意欲、インセンティブそしてビジネスエシックス」『貢献の気持ち研究レポート』

第2号

◆吉田栄介・松木智子(2001)「疑似ミニ・プロフィットセンターのエンパワメント:住友電気工業㈱のケー スを通じて」『商経学叢』第47巻,第3号,pp.171-190.

38

(39)

参考文献

◆吉田寿(2002)「経営革新のトレンドをつかむ―「戦略パートナー」としての人事を目指して(6)オープン ブック・マネジメント」『賃金実務』第911巻,pp.46-52.

◆渡辺岳夫(2008)「ミニ・プロフィットセンター・システムの情報特性と人間心理」『會計』第174巻,第1 号,pp.31-46.

◆Albert Bandura(1995)Self-Efficacy In Changing Societies, Cambridge University Press

(本明 寛・春木 豊・野口 京子・ 山本 多喜司 訳『激動社会の中の自己効力』 金子書房,1997年)

◆Anne S. Tsui, Jone L. Pearce, Lyman W. Porter and Angela M. Tripoli(1997) Alternative Approaches to the Employee-Organization Relationship: Does Investment in Employees Pay off? ,The Academy of Management Journal ,Vol.40,No.5,pp.1089-1121.

◆John Case(1995)Open-Book Management : The Coming Business Revolution ,Harpercollins

(佐藤修 訳『オープンブック・マネジメント』ダイヤモンド社,2001年)

◆JCN NET WORK(http://www.japancorp.net/japan/article.asp?art_id=52120)(2012年9月20日最 終アクセス)

◆John Case・佐藤修・福田靖浩(1997)「経営数値の共有によって、現場に経営感覚を浸透させる―

オープンブック・マネジメント」『Diamondハーバード・ビジネス』10~11月号,pp.113-124.

◆John Case (佐藤修・福田靖浩 訳)(2006.1)「現場と財務数値を共有し、経営感覚を育成するオープ ンブック・マネジメント」『Diamondハーバード・ビジネスレビュー』pp.48-61.

◆Rochelle Kopp(2007)「グローバル・ビジネスの注目キーワード Open-Book Management」『スタッフアド バイザー』2007年4月号,pp.116-118.

◆Towers Perrin Talent Report(2003)Working Today: Understanding What Drives Employee Engagement

(http://www.towersperrin.com/tp/getwebcachedoc?webc=hrs/usa/2003/200309/talent_2003.pdf#se arch=‘2003%20U.S.%20Talent%20Study’)(2012年9月6日最終アクセス)

(40)

ご清聴ありがとうございました

参照

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