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厚生労働科学研究費補助金(肝炎等克服政策研究事業)
分担研究報告書
効率的な肝炎ウイルス検査陽性者フォローアップシステムの構築のための研究 研究分担者 : 下田 和哉 宮崎大学 教授
研究要旨 :宮崎県における肝炎ウイルス検査の現状把握と陽性者の追跡調査を行うための システムを構築する
A.研究目的
宮崎県における肝炎ウイルス検査の現状 を把握し、陽性者の追跡調査を行うための システムを構築する。ウイルス肝炎検診に おける陽性者をフォローアップし、適切な 治療につなげることで肝炎を治療し肝癌の 発症および死亡者数を抑制することが期待 される。
B.研究方法
宮崎県における肝炎ウイルス検査の現状 を把握のため、平成19年より実施されてい る肝炎ウイルス検査について調査した。肝 炎ウイルス陽性者の追跡調査について陽性 者に対するアンケート調査および受診勧奨 を行い、肝臓専門医受診および最適治療受 療にむけたフォローアップシステムを構築 した。肝炎陽性者に対する専門医受診に関 する無記名のアンケートを作成し、また受 診勧奨資料を作成し、各市町の検診担当者 に送付し、検診陽性者へ送付してもらい、
アンケート用紙のみ肝疾患センターへ送付 していただくシステムを構築した。
(倫理面への配慮)
肝炎ウイルス陽性者の調査に関しては調査 計画について宮崎大学医の倫理委員会の承 認を得た。
C.研究結果
平成19年より平成25年の間に実施された肝 炎ウイルス検査事業、緊急肝炎ウイルス検 査事業、肝炎ウイルス検診事業にて、総受 検者数はB型肝炎が47,171名、C型肝炎が47, 575名であり、陽性者数はそれぞれ480名(1.
02%)、278名(0.58%)であった。このうち6 市1町について協力を得られ、検診陽性者へ のアンケート送付を依頼した。平成28年度 の検診において6市1町で受検者数4,158名
であり、HBV、HCVの陽性者は計51名であ
り、陽性率は1.22%であった。これらの陽 性者に対してアンケートを送付し、11名よ り回答が得られ、回収率は19.6%であった。
男性6名、女性5名、年齢中央値は62歳(60-
70歳)、HBV陽性9例、HCV陽性2例であっ
た。アンケートでは11例中9例が肝臓専門医 を受診していた。
D.考察
肝炎ウイルス検診陽性者への今回のアンケ ートでは検診後の動向についての把握は困 難であったが、各市町の検診担当者、地域 医師会との肝炎検診に関する連携が深まり、
一部の地域では一般医療機関での無料検診 が始まり、肝炎検診者の1万人以上の増加が みられた。肝炎検診陽性者への各自治体で の対応には差があり、今後は各地域での対 応についても調査し、よりきめ細やかな対 応ができるよう各自治体検診者、地域医師 会と連携していくことが重要と考えられた。
E.結論
ウイルス肝炎検診陽性者を早期治療 につなげるための適切な受診勧奨が肝癌 死亡抑制に重要であり、検診実施自治体
、地域医師会と協力したフォローアップシ ステムの構築および運用が必要である。
G.研究発表 1. 論文発表
1)蓮池悟、永田賢治、下田和哉 B型肝炎
ウイルスの再活性化について 宮崎県内 科医会誌 2016・89(P29-33)
2. 学会発表
1) Yamada Y, Hasuike S, Takaishi Y, Tsuchimochi M, Oozono Y, Nakamur a K, Kusumoto K, Sueta M, Nagata
- 109 - K, Shimoda K. Prevention system of acute exacerbation of chronic hepatiti s B infection in patients receiving ch emotherapy and immunosuppressive t herapy in Miyazaki, Japan. Hepatolo gy 2016, vol. 64, Supplement S1, 890
2)永田賢治、山田優里、土持舞衣、 A
中村憲一、岩切久芳、蓮池悟、下田 和哉 宮崎県における肝炎検査陽性者follow
upの取り組み 第52回日本肝臓学会 2016
3)中村憲一、山田優里、土持舞衣、
岩切久芳、蓮池悟、永田賢治、大園芳範、
楠元寿典、落合俊雅、末田光恵、赤須郁太 郎、弘野修一、下田和哉 C型肝炎における ダグラタスビル・アスナプレビル併用療法 の成績と副作用に関する検討 第52回日本 肝臓学会 2016
4)蓮池悟、永田賢治、高石優佳、山田優里、
大園芳範、土持舞衣、中村憲一、岩切久芳、
末田光恵、楠元寿典、落合俊雅、加藤順也、
駒田直人、赤須郁太郎、弘野修一、黒木和 男、重平正文、下田和哉 C型慢性肝疾患に 対するソホスブビル併用療法の臨床的有用 性の検討 第107回日本消化器病学会九州 支部例会 2016
5)岩切久芳、田島栄美、鈴木陽香、高石優佳、
山田優里、土持舞、中村憲一、蓮池悟、永 田賢治、下田和哉 オキサリプラチン関連類 洞閉塞症候群を合併した大腸癌肝移転の一 例 第26回日本超音波医学会九州地方会学 術集会 2016
6)岩切久芳、田島栄美、鈴木陽香、高石優佳、
山田優里、土持舞、中村憲一、蓮池悟、永 田賢治、下田和哉 超音波ガイド下肝腫瘍生 検にて診断し得た肝血管肉腫の一例 第26 回日本超音波医学会九州地方会学術集会 2016
7)岩切久芳、永田賢治、高石優佳、山田優里、
土持舞、中村憲一、末田光恵、蓮池悟、加 藤順也、駒田直人、大園芳範、黒木和男、
楠元寿典、落合俊也、赤須郁太郎、弘野修 一、重平正文、下田和哉 C型慢性肝疾患に 対するソホスブビル+レジパスビル併用療 法の臨床的有用性の検討 第20回日本肝臓 学会大会 2016
8) 駒田直人、永田賢治、高石優佳、山田優 里、土持舞、中村憲一、末田光恵、蓮池悟、
加藤順也、大園芳範、黒木和男、楠元寿典、
落合俊也、赤須郁太郎、弘野修一、重平正 文、下田和哉C型慢性肝疾患に対するソホス ブビル+リバビリン併用療法の臨床的有用 性の検討 第20回日本肝臓学会 2016
H.知的財産権の出願・登録状況 (予定を含む。)
1. 特許取得 なし 2. 実用新案登録 なし 3.その他