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修 士 学 位 論 文 題 名 薫 蜘 一与無1無.働1.__!…

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修 士 学 位 論 文

題 名 薫 蜘 一与無1無.働1.̲̲!…

黎…aお ギ 潜 在 白輕 で為 ・浮 ぬ 影 婆

頁1〜 鵡 頁ee

指導教員 浴 ぬ ξ飯

平 成%年/.月 日提 出

人 文 科 学 研 究 科 ん閣 斜 学

学 修 番 号 な26々 ・よ

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氏 名 驚 な 稔 一

専 攻 くゴ理 学

(2)

研 究 関 心

上/下 の メ タ フ ァ ー 上/下 と身体性

「目」 の 存 在 の 影 響 本研 究の仮説 本研 究

計画 手続 き 従属変数 実験1

結 果(実 験1a) 結 果(実 験1b) 考察

実験2 結果

考察 実験3

結果 考察 総合 考察

謝辞

潜在 自尊感情 と顕在 自尊感情 男性 と女性(ジ ェンダー差)

その他 に関連す る可能性 のある要 因 将来の研 究について

引 用 文 献 Appendix

3456778156111 VO99 0049927292930323337

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研究関心

上 か ら 目線 、 と い う言 葉 が あ る 。 近 年 生 ま れ た 新 し い 慣 用 句 で あ り 、 そ の 意 味 は 『大 辞 【第 二 版 】(松 村 明 監 修 、2012、 小 学 館)』 に よ る と 、 次 の 通 りだ と い う。

"上 か ら 目線"

俗 に 、 人 に 対 して 露 骨 に 見 下 した 態 度 を取 る こ と。 ま た 、 組 織 の 上 の 者 が 下 の こ と を 理 解 しな い で 考 え を 押 しっ け る こ と。

(『大 辞 泉 【第 二 版 】 上 巻 ・あ 〜 す 』(松 村 明 監 修 、2012、 小 学 館)よ り引 用)

表 面 上 の 意 味 を 単 純 に 解 釈 す れ ば 、「物 理 的 に 高 い 位 置 か ら視 線 を 送 る 」程 度 の 意 味 で し か な い 。 しか し、 この 表 現 を 使 用 す る こ とで 、 更 に 「他 人 を侮 る 、 馬 鹿 にす る」 とい っ た ニ ュ ア ン ス が 加 わ る の で あ る 。 い わ ゆ る比 喩 表 現 の 一 つ で あ り、 こ こ で は 「上 」 とい う言 葉 が 「地 位 や 能 力 の 高 さ(あ る い は 、そ の 高 低 差)」 を象 徴 的 に 表 して い る。 メ タ フ ァー と い わ れ る も の の ひ とつ で あ る。

この 「上 か ら 目線 」 とい う言 葉 自体 は 新 しい 表 現 で あ る も の の 、 日本 語 に は 「上/下 」 と い う言 葉 で 「能 力 や 地 位 の 差 」 を 表 す 比 喩 が 数 多 く存 在 す る。 た とえ ば 、 上 記 の 説 明 文 中 に あ る 「見 下 す 」 や 、 反 対 に 「上 を 見 る 」 とい う意 味 を べ 一 ス に 「尊 敬 す る」 とい う意 味 も含 ま れ る 「仰 ぐ」、 さ ら に は 「上 に は 上 が い る」 「他 人 の 上 を行 く」 とい っ た 慣 用 句 な ど が 挙 げ られ る だ ろ う。 この よ うに 、 「上 か ら 目線 」 とい う表 現 の 登 場 以 前 か ら、本 来 物 理 的 な 垂 直 状 態 を表 す だ け の 意 味 で しか な い 「上/下 」 と い う言 葉 は 、 日本 語 に お い て 、 「能 力 や 地 位 」 とい っ た 概 念 を比 喩 的 に 表 現 す る メ タ フ ァー と して 用 い られ て い る の で あ る。

こ の よ うな 「上/下 」 の メ タ フ ァー は 日本 語 に 限 っ た 話 で は な い 。 た と え ば 、英 語 の前 置 詞 「up」に は 、 「地 位 や 成 績 が 良 くな る」 「対 戦 相 手 よ り も勝 る」 とい っ た 意 味 合 い が 存 在 して い る。 独 語 の 副 詞 「oben」は 「上 に 、上 の 方 に 」 とい う物 理 的 な 意 味 が 基 本 だ が 、 「 位 が 上 の 方 に」 と い う比 喩 的 な 意 味 も存 在 して い る。 わ ず か に3つ の例 で は あ る も の の 、

これ ら の こ と を踏 ま え る と、 「上/下 」=「 地 位 や 能 力 」 の メ タ フ ァー と い うの は 特 定 の 言 語 や 文 化 に 限 らず 、 普 遍 的 に 人 間 の 頭 の 中 で 結 び 付 け られ て い る の で は な い か 、 とい う可 能 性 も考 え られ る だ ろ う。 「上/下 」 に 「能 力 や 地 位 」 の 意 味 を加 え て 表 象 す る こ と は 、 何 ら か の 言 語 や 文 化 に 規 定 され た もの で は な く 、 人 間 の 物 理 的 知 覚 に よ る感 覚 と直 接 的 に結 び つ い て い る か も しれ な い 、 とい う こ とで あ る 。

これ らの 表 現 は 文 化 ・言 語 的 な 規 定 に よ る メ タ フ ァー な の か 、 あ る い は 人 間 の 知 覚 経 験 そ の も の に 由 来 す る もの な の か。 これ ら2つ 視 点 の 関係 性 が 、 近 年 の 実 験 ・認 知 系 社 会 心 理 学 で盛 ん に研 究 され て い る。 身 体 の 状 態 と心 の状 態 の 相 互 作 用 や 、 概 念 的 メ タ フ ァー が そ れ らの 結 び つ き と どの よ うに 関 わ っ て い る の か 。 そ して 、 そ れ ぞ れ が どの よ うに 知 覚 、 認 知 、判 断 、 行 動 に影 響 を 及 ぼ す の か 、 幅 広 い 領 域 で の 検 証 が 進 ん で い る。 身 体 と心 の 相

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互 作 用 関 係 は 「身 体 性 」、 あ る い は 「身 体 化 され た認 知(embodimentcognition)」 と言 わ れ 、 近 年 、 特 に 関 心 を 集 め て い る分 野 で あ る。

身 体 性 研 究 の 古 典 的 代 表 例 と して は 、Wells&Petty.(1980)の 頷 く」動 作 の 研 究 が 挙 げ られ る だ ろ う。 「頷 く」 とい う言 葉 は 「首 を 上 下 に 振 る」 とい っ た 動 作 そ の もの の 表 現 で あ る他 に 、 「同 意 す る」 とい っ た 意 味 が 存 在 して い る。 そ こ で 、 実 際 に 首 を 上 下 に 振 っ て頷 い て も ら い な が ら、 説 得 の メ ッセ ー ジ を 参 加 者 に 聞 い て も ら っ た と こ ろ 、 首 を横 に 振 りな が ら 同 じ メ ッセ ー ジ を 聞 い た 場 合 に比 べ て 、 そ の 内 容 を 好 意 的 に 評 価 した とい う結 果 とな っ た 。 す な わ ち 、 首 を 縦 に 振 る動 作 が 「頷 く」 とい う言 葉 の 意 味 に 沿 う形 で 、 メ ッセ ー ジ の 評 価 や 自身 の 態 度 に影 響 を与 え た の で あ る。 こ の よ うに 、 身 体 の 置 か れ て い る状 況 や 実 施 中 の 動 作 に よ っ て 、認 知 ・感 情 ・態 度 ・行 動 な どが 変 化 す る か ど うか を検 証 す る の が 、 身 体 性 研 究 で あ る。

本 研 究 で は 、 冒頭 で 示 した 「上 か ら 目線 」 が 実 際 に発 生 し うる の か 、 そ れ を 身 体 性 とメ タ フ ァー の 観 点 か ら心 理 学 的 に検 討 す る こ とを 目的 の 一 つ とす る。 す な わ ち 、 自分 よ り も 高 い位 置 か ら他 者 の 目線 を 受 け た 時 、自分 の 能 力 を侮 られ た よ うに 感 じ自信 を無 くす の か 、

とい う点 を 、 実 験 を通 じて 検 証 す る。 今 回 の研 究 で は 、 自分 自身 に どの 程 度 価 値 を 置 き 、 自信 を持 っ て い る の か とい う概 念 で あ る 「自尊 感 情(self'esteem)」 を対 象 と して 実 験 を 実 施 す る 。 ま た 、 「上 か ら 目線 」 だ け で な く、 単 純 に 「上/下 を 向 く 姿 勢 」 が ど の よ うな 影 響 を 与 え る か 、そ の検 証 も併 せ て 行 う。 「うな だ れ る 」とい う言 葉 に あ る 通 り、「下 を 向 く」

動 作 に は 気 分 の 落 ち込 み や 自信 の 喪 失 とい っ た 意 味 が 含 ま れ る こ と が 考 え られ る 。 ま た 、

胸 を そ らす 」 とい っ た 言 葉 が示 す 姿 勢 の よ うに 、 自信 が あ る時 に は 上 の 方 向 を 見 る こ と が 多 い と も言 え る だ ろ う。 よ っ て 本 研 究 で は 、「上/下 を 向 く」 こ とで 「自信 が あ る/ない(自 尊 感 情 が 高 い/低い)」 よ うに 感 じや す くな る か 、ま た 更 に そ の 先 に 「目」が あ る こ とで 「 下 ろ され る/見 上 げ られ る 」 状 態 とな り、 そ れ に よ っ て 「自信 が な い/あ る(自 尊 感 情 が 低 い/高 い)」 よ うに感 じや す く な る か 、 とい う二 点 の検 証 を 目的 と して 設 定 す る。

本 論 文 は 以 下 の よ うな 構 成 を と る。 まず 、 「上/下 」 の メ タ フ ァー に 関 す る研 究 、 身 体 性 に 関 す る研 究 、 お よ び 視 線 や 目の 存 在 に 関 す る研 究 を レ ビ ュー す る。 次 に そ れ らを ま と め て 本 研 究 の仮 説 を述 べ た 後 、 そ の 検 証 を行 っ た4つ の 実 験 を紹 介 し、 そ の 結 果 の 記 述 、 お

よび 考 察 を行 う。

上1下 の メ タ フ ァ ー

地 位 や 能 力 に 限 ら ず 、 「上/下 」 と い う概 念 は 様 々 な も の を 指 し示 す メ タ フ ァ ー と し て 用 い られ て い る 。Lakoff&Johnson.(1980)で ま と め ら れ た 中 で は 、 幸 福(happy)と 悲 し み(sad)、 健 康(health)と 病 気(sickness)、 命(life)と 死(death)、 美 徳(virtue)

と 堕 落(depravity)な ど も 挙 げ ら れ て い る 。 ま た 、 そ れ ぞ れ の 概 念 が ど の よ う に 「上/下 」 と 関 わ っ て い る か に つ い て も 、 様 々 な 実 証 的 研 究 が 行 わ れ て い る(seeareview;Landau,

Meier,&Keefer,2010)。 た と え ば 、 パ ソ コ ン の 画 面 の 中 で 、 ポ ジ テ ィ ブ な 単 語 は 上 側 、

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ネ ガ テ ィ ブ な 単 語 は 下 側 に 呈 示 さ れ た 方 が 、 そ れ ぞ れ 反 応 が 速 い(上=良 いgood/下=

bad;Meier&Robinson,2004)と い う結 果 や 、 同 様 に 神 」 関 連 の 単 語 は 上 側 、 「悪 魔 」 関 連 の 単 語 は 下 側 で あ る 場 合 に よ り反 応 が 速 く 、 ま た 、 上 側 に 呈 示 さ れ た 人 は よ り信 心 深 い と い っ た 対 人 認 知 が 生 じ る 、 と い う こ と も 分 か っ て い る(Meier,Hauser,Robinson,

Friesen,&Schjeldahl,2007)。

社 会 的 な 地 位 と 「上/下 」 に つ い て の 研 究 と し て は 、Schubert.(2005)の 実 験 が ま ず 挙 げ ら れ る 。 上 記 の 実 験 と 同 様 、PCデ ィ ス プ レ イ の 上 側(vs.下 側)に 社 会 的 地 位 カ テ ゴ リー を 呈 示 す る 実 験 を 行 っ た と こ ろ 、 高 地 位 カ テ ゴ リー に つ い て の み で は あ る も の の 、 上 側 に 呈 示 し た 時 の 方 が 下 側 に 呈 示 し た 時 よ り も 反 応 が 有 意 に 速 い 、と い う 結 果 が 得 ら れ て い る 。 こ の 反 応 速 度 の 差 は 、 社 会 的 な 地 位 の 高 さ と物 理 的 ・空 間 的 な 高 低 が 、 頭 の 中 で 関 連 付 け

られ て 表 象 さ れ て い る こ と に 由 来 す る と解 釈 さ れ る 。 ま た 、Giessner&Schubert.(2007)

で は 、 組 織 の 模 式 図 を 用 い て 同 様 の 検 証 を 行 っ て お り 、 上 司 を 示 す ア イ コ ン と 部 下 を 示 す ア イ コ ン を 結 ぶ 垂 直 線 が 長 い(距 離 が 遠 い)ほ ど 、 上 司 に つ い て 地 位 が 高 い と 知 覚 す る こ

と が 示 さ れ て い る 。

こ の よ う に 、 知 覚 や 認 知 レ ベ ル に お い て 、 「上/下 」 と 「能 力 や 地 位 の 高 低 」 の 結 び つ き を 示 す 研 究 結 果 が 既 に い く つ も 発 表 さ れ て い る 。 今 回 の 研 究 で は 、 自信 お よ び 自 尊 感 情 を 対 象 と して い る 。 「上/下 」 と 自 尊 感 情 の 直 接 の 関 連 を 示 し た 研 究 は 、 筆 者 の 知 り得 る 限 り 見 つ か っ て い な い 。 し か し 、 「良 い/高 地 位 」 が 上 」 と 、 「悪 い/低 地 位 」 が 下 」 と 結 び つ い て い る と判 明 して い る こ と か ら 、 「上 」 が 高 い 自 尊 感 情(自 信 が あ る)」 と 、 「下 」 が

低 い 自 尊 感 情(自 信 が な い)」 と 、 そ れ ぞ れ 結 び つ い て い る と推 測 で き る だ ろ う。

上1下 と身 体 性

Schubert.(2005)の 実 験 は 知 覚 レベ ル の 話 で あ る が 、身 体 性 に よ る社 会 的 地 位 へ の 影 響 につ い て の 実 験 結 果 も 、 同 様 に い くつ か 存 在 して い る。

Stepper&Strack.(1993)で は 、 人 間 工 学 的 な 実 験 と称 して 、 課 題 を行 う とき の教 示 や 机 の 高 さ を変 え る こ とで 、 実 験 中 の参 加 者 の 姿 勢 と視 線 の 向 き を 操 作 して い る。 通 常 通 り の 姿 勢 や 机 の 状 況 で 課 題 を行 う統 制 条 件 の ほ か に 、 直 立 した 姿 勢 で 課 題 を行 う よ うに 教 示

され た 直 立 姿 勢 条 件 と、「教 示 は何 も行 わ れ な か っ た も の の 、 課 題 を 実 施 す る机 の 高 さが 参 加 者 の 座 る椅 子 よ りも 低 く して あ る傭 き 姿 勢 条 件 が 準 備 され た 。 結 果 、 参 加 者 が 呈 示 され た 形 容 詞 につ い て どの程 度 感 じ る か を回 答 す る とき 、 傭 き 姿 勢 条 件 の 参 加 者 の 方 が 、 直 立 姿 勢 条 件 の参 加 者 に比 べ て 自信 を持 て な か っ た(形 容 詞 は"proud")、 とい う結 果 が 示 され て い る。 ま た 、Carney,Cuddy,&Yap.(2010)で は 、 勢 力 姿 勢(powerposture)と い う

もの を扱 う こ とで 、 ホ ル モ ン分 泌 や リス ク行 動 、 主 観 的 有 能 感 へ の 影 響 を検 討 して い る。

身 体 が 「大 き く開 い て い る(expandandopenness)」 よ うな 高 地 位 姿 勢 を取 っ た 参 加 者 は 、 身 体 が縮 こ ま っ て い る 低 地 位 姿 勢 を 取 っ た 参 加 者 に 比 べ て 、 高 地 位 に 関連 す るホ ル モ ン が 多 く分 泌 され 、 リス ク 志 向 的 な 行 動 を と りや す くな り、 主観 的 な 有 能 感 が 上 昇 す る 、 とい

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う結 果 が 得 られ て い る 。 さ ら に 、Bohns&Wiltermuth.(2012)で は 、 身 体 を 開 く 高 地 位 姿 勢 を 取 っ た 方 が 痛 み へ の 耐 性 が 高 い と い う結 果 と 、 勢 力 姿 勢 は 相 互 作 用 相 手 と の 相 補 性 が 存 在 す る と い う結 果 が 出 て い る 。 す な わ ち 、 相 互 作 用 相 手 が 高 地 位 姿 勢 を 取 っ た 場 合 、 そ う で な い 場 合 に 比 べ て 参 加 者 は よ り従 属 的 に 振 る 舞 う、 と い うデ ー タ が 示 さ れ て い る 。 こ の よ う に 、 身 体 の 姿 勢 の 操 作 に よ っ て も 、 社 会 的 地 位 や 関 連 す る 態 度 、 自 己 認 知 、 行 動 指 標 等 が 変 化 す る こ と が 、 先 行 す る 研 究 に よ っ て 判 明 して い る の で あ る 。

今 回 の 研 究 に お い て は 自 尊 感 情 を 扱 う が 、 こ れ はCarneyeta1.(2010)の 研 究 に お け る 主 観 的 有 能 感 と 、類 似 の 概 念 で あ る と 考 え ら れ る 。 よ っ て 、 「上 」 を 向 く よ う な 開 い た 姿 勢 は 「高 い 自 尊 感 情(自 信 が あ る 状 態)」 を 導 き 、 一 方 、 「下 」 を 向 く よ うな 閉 じ た 姿 勢 は 「 い 自 尊 感 情(自 信 が な い 状 態)」 に つ な が る だ ろ う と推 測 さ れ る 。 ま た 、 今 回 の 研 究 で は 、

自 己 報 告 的 な 顕 在 自 尊 感 情(explicitselfesteem)だ け で は な く 、 意 識 で は ア ク セ ス す る こ と の で き な い 潜 在 自 尊 感 情(implicitself'esteem)も 同 時 に 扱 う。 こ れ ら の 関 係 に つ い て は 議 論 が あ る も の の 、 本 研 究 で は 「一 般 的 な 関 連 性 が あ る(e.g.,Hofmann,Gawronski,

Gschwendner,Le,&Schmitt,2005)」 と い う立 場 を 採 用 し、 潜 在 自 尊 感 情 に お い て も 顕 在 自 尊 感 情 と 同 じ仮 説 を 立 て て 検 証 を 行 う こ と とす る 。

「目 」 の 存 在 の 影 響

人 は 他 人 の 目 を 意 識 す る 動 物 で あ る と い わ れ る 。 人 間 社 会 は 縦 横 間 わ ず 密 接 な 人 間 関 係 の 基 に 成 り立 っ て お り 、 そ れ を 維 持 す る 必 要 が あ る か ら だ と 考 え ら れ て い る 。 他 人 の 存 在 が 影 響 を も た ら す こ と を 示 す 研 究 結 果 は 、心 理 学 に お い て 数 多 く 存 在 し て お り、た と え ば 、 他 人 に 自 分 の 良 い 印 象 を 持 っ て も ら お う と 、 自 ら の 振 舞 い を 意 図 的 に 調 整 す る こ と が 分 か

っ て い る(自 己 呈 示:Leary,Kowalski,1990;Baumeister,1982)。

ま た 、他 者 と の 関 係 を 自 尊 感 情 の 観 点 か ら 見 た 理 論 に 、 ソ シ オ メ ー タ ー 理 論(sociometer theory;Leary,1999a,1999b;Leary&Baumeister,2000;Leary&Downs,1995)が あ る 。

こ の 理 論 で は 、 周 囲 か ら受 容 さ れ て い る か 、 あ る い は 拒 絶 さ れ て い る か を モ ニ タ リ ン グ す る 指 標 と し て 、 自 尊 感 情 を と ら え て い る 。 受 容 さ れ て い る と い う社 会 的 な 手 が か り を 得 る と 、 周 囲 と の 人 間 関 係 が 上 手 く 言 っ て い る と い う シ グ ナ ル と し て 自 尊 感 情 が 上 昇 し、 逆 に 拒 絶 の 手 が か り を 得 る と 、 危 機 的 状 態 を 示 す た め に 自 尊 感 情 が 低 下 す る 。 こ の よ う に 、 社 会 的 な 関 係 性 を 維 持 す る た め の メ ー タ ー と し て 自 尊 感 情 が 機 能 して い る 、 と い う よ う に 考 え る の で あ る 。 こ の 理 論 は 人 の 「目 」 の 手 が か り に 関 す る 研 究 と 関 連 付 け られ て 述 べ ら れ る こ と が あ る 。 た と え ば 、 こ ち ら を ま っ す ぐ 見 る 視 線 に 比 べ て 、 逸 ら さ れ た 視 線 は 排 他 的 な 扱 い を 受 け た と い う感 覚 が 生 じ、 顕 在 お よ び 潜 在 自 尊 感 情 が 減 少 す る と い う研 究 が 存 在 し て い る(Wirth,Sacco,Hugenberg,&Williams,2010)。 ま た 、 社 会 的 な 排 除 と 姿 勢 の 関 連 を 検 討 し た 研 究 も 存 在 し て お り(Welker,Oberleitner,Cain,&Carr6,2013)、 高 地 位 的 な 姿 勢 を 取 っ た 時 の 方 が よ り排 除 の 影 響 を 受 け や す く 、'気 分 が ネ ガ テ ィ ブ に な り 、 心 理 学 的 な 基 礎 的 欲 求 が 低 下 す る こ と が 示 さ れ て い る 。

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人 の 「目 」 の 影 響 は 、 実 際 の 人 の 「目 」 だ け の 話 で は な い 。 現 実 に 存 在 す る 他 人 に よ っ て 「見 ら れ て い る 」 状 態 で な く て も 、 「見 られ て い る 」 と い う手 が か り が 存 在 し て い る だ け で 、 人 は 見 ら れ て い る よ う に 振 る 舞 う と い う研 究 結 果 も 存 在 し て い る 。Haley&Fessler.

(2005)で は 、 人 の 目 を モ チ ー フ と し た 図 形 がPC画 面 上 に 呈 示 さ れ た 参 加 者 の 方 が 、 他 の 参 加 者 に 渡 す 報 酬 を 配 分 す る 独 裁 者 ゲ ー ム に お い て 、 よ り利 他 的 な 配 分 を 行 っ た と い う結 果 が 示 さ れ て い る 。 ま た 、Jones,Nettle&Bateson.(2011)の 研 究 で は 、 大 学 の カ フ ェ テ リ ア に 人 の 「目」 の 画 像 を 貼 り付 け る と 、 利 用 者 の 行 動 が 利 他 的 に な る と い う結 果 が 示 さ れ て い る 。 人 の 「目」 の 画 像 は 、 自 分 が 良 い 評 価 を 受 け 将 来 に 見 返 り を 受 け る 期 待 を 無 意 識 の う ち に 高 め て い る 、 と い う こ と も 分 か っ て お り(Oda,Niwa,Honma,&Hiraishi,

2011)、 他 者 と の 関 係 に 関 し て 、 評 価 に 応 じ た 感 情 や 行 動 を 生 じ さ せ る こ と が 示 唆 さ れ て い る 。

本 研 究 で は 、人 の 「目」 を 模 した 図 形 を 用 い て 、 「見 上 げ ら れ て い る/見 下 ろ さ れ て い る 」 と い う感 覚 の 影 響 を 検 証 す る 。 「上 を 向 く 」 姿 勢 の 先 に 「目 」 が 存 在 し た 場 合 、 そ の 「目 」 見 下 ろ さ れ て い る 」 状 態 と な る た め 排 除 的 な 感 覚 が 生 じ 、 自 尊 感 情 が 低 く な る の で は な い か 。 ま た 、 「下 を 向 く 」 姿 勢 の 先 に 「目 」 が 存 在 し た 場 合 は 、 そ の 「目 」 に 見 上 げ ら れ て い る 」 状 態 と な る た め 受 容 的 な 感 覚 が 生 じ 、 自 尊 感 情 が 高 く な る の で は な い か と 推 測

され る 。 先 述 し た 上/下 」 と 「高 地 位/低 地 位 」 の メ タ フ ァ ー の 観 点 か ら も 、 「目 」 と 比 較 し て 「(自分 が)下/上 に い る 」 と い う 関 係 と な る た め 、 メ タ フ ァ ー を 通 じ て 地 位 の 感 覚 が 変 化 す る こ と で 自 尊 感 情 に 同 様 の 影 響 を 及 ぼ す 可 能 性 も 考 え られ る だ ろ う。

本 研 究 の 仮 説

以 上 の 先 行 研 究 を 踏 ま え て 、 本 研 究 で は 以 下 の 仮 説 を 立 て る 。!)下 を 向 い た 参 加 者 に 比 べ て 、 上 を 向 い た 参 加 者 の 方 が 、 よ り 自 分 に 自信 が あ る よ う に 感 じや す く な る(=自 感 情 が 高 く な る)だ ろ う。2)参 加 者 の 視 線 の 先 に 「目」が あ る 場 合 、上 を 向 く と そ の 「目 」 に 見 下 ろ さ れ て い る 状 態 と な る た め 、 下 を 向 い て い る(=「 目」 か ら 見 上 げ ら れ て い るor

「目 」 を 見 下 ろ し て い る)場 合 よ り も 自 信 が な い(=自 尊 感 情 が 低 い)と 感 じや す く な る だ ろ う。Stepperetal.(1993)で は 、 形 容 詞("pride")を ど の 程 度 感 じ る か 、Carneyetal.

(2010)で は 自 己 報 告 的 な 有 能 感 等 を 検 討 し て い た こ と を 踏 ま え 、本 研 究 で は 関 連 性 の 考 え ら れ る 概 念 で あ る 自 尊 感 情 へ の 影 響 を 検 討 す る 。 ま た 、 自 分 で 自 覚 す る こ と の で き る 自 尊 感 情 で あ る 顕 在 自 尊 感 情 と 、 自覚 す る こ と の で き な い 半 意 識 的 な 自 尊 感 情 で あ る 潜 在 自 尊

感 情 の 両 方 に つ い て 検 証 を 行 う 。 姿 勢 に つ い て は 、Matsuzaki,Numazaki,Hirama,

Ichinose,&Ochiai.(2013)で 用 い られ た 、椅 子 の 背 も た れ と 課 題 実 施 用 のPCデ ィ ス プ レ イ の 位 置 を 動 か す 操 作 を そ の ま ま 用 い た 。 「目 」 の 操 作 に つ い て は 、 「目」 を 模 し た 図 形 を 課 題 実 施 中 に デ ィ ス プ レイ へ 表 示 させ る こ と で 操 作 を 行 っ た 。こ の 「目」が な い 場 合 は1) の 結 果 が 、 「目」 が あ る 場 合 は2)の 結 果 が 、 潜 在 ・顕 在 そ れ ぞ れ の 自 尊 感 情 に お い て 、 同 様 に 生 じ る だ ろ う と 予 測 さ れ る 。

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本研究

本 研 究 で は 、 「姿 勢 の 向 き」 と 「目の 有 無 」 に よ っ て 自尊 感 情 が どの よ うな影 響 を受 け る か に つ い て 、4つ の 実 験 を通 して検 討 を 行 っ た 。 す べ て の 実 験 は 実 験 室 に お い て 、 実 験 者 1人 と参加 者1人 の 個 別 実 験 の 形 式 で 行 わ れ た(実 験1bは2人 の 実 験 者 が 分 担 して 実 施 した)。 参 加 者 は実 験 の 簡 単 な 説 明 を受 け た 後 、課 題 用 の 椅 子 に座 り、PC上 で2つ の テ ン キ ー に よ り回 答 す る 形 式 の 課 題 を行 っ た 。 こ の 椅 子 と課 題 用 のPC画 面 の 位 置 に よ っ て 、 参 加 者 の 姿 勢 が操 作 され た 。 課 題 で は 、 潜 在 お よ び 顕 在 の 自尊 感 情 を測 定 し、 条 件 ご と に

よ る比 較 検 討 を行 うこ とで 、 仮 説 の 検 証 を実 施 した 。

実 験1で は 姿 勢 の 違 い(上 向 きvs.下 向 き)、 お よ び 目 を加 え る こ とに よ る 更 な る違 い (見 上 げ られ て い る(or見 下 ろ して い る)vs.見 下 ろ され て い る)が 生 じる か を検 討 した。

ま た 、 実 験1aで は 実 験 者 が 参 加 者 の 見 え な い 位 置(参 加 者 の 後 ろ側)に ま で 下 が る だ け で あ っ た が 、 実 験1bで は 実 験 者 自体 の 「目」 の 効 果 を排 除 す る た め 、 実 験 者 が パ ー一テN‑・・一 シ ョン の 向 こ う側 に ま で 移 動 し、 参 加 者 は 課 題 中1人 き りの状 態 で 実 験 に参 加 した 。 実 験 2で は 、 実 験1の 結 果 を踏 ま え 、 この 結 果 が 「姿 勢 の 違 い 」 に よ る効 果 な の か 、 あ る い は

視 線 の 向 き の 違 い 」 「見 上 げ られ る/見 下 ろ され る こ と そ の も の 」 に よ る効 果 な の か を 区 別 す る た め に 、 姿 勢 を 固 定 して 「視 線 の 向 き(or目 の位 置)」 の み の 操 作 に よ る比 較 検 討 を 探 索 的 に行 っ た 。 実 験3で は 、 実 験2の 結 果 を 踏 ま え 、 実 験1で 生 じた 結 果 が 「上 向 き (vs.下 向 き)の 姿 勢 を 見 られ て い る 」 こ と に よ る も の な の か を 検 討 す るた め に 、 実 験1 とは 異 な る 方 法 に よ る 「目」 の 操 作 を用 い て仮 説 の 検 証 を行 っ た 。

計 画 独 立 変 数

姿 勢:上 向 きVS.下 向 き(VS.正 面 向 き

「目」:目 有vs.目 … 参 加 者 間 カ ウ ン タ ー バ ラ ン ス

課 題 順 番:潜 在 課 題 先vs.顕 在 課 題 先 従 属 変 数

単 語 の カ テ ゴ リー 分 類 課 題:IAT 質 問 課 題:尺

(実 験2の み))・ 参 加 者 間

参 加 者 間

一潜在 自尊感情測定 顕 在 自尊感情測定

手 続 き

実 験 の 約 数 か 月 前 に 、Rosenbergの 自尊 感 情 尺 度(Rosenberg,1965;山 本 ・松 井 ・山 成 、 1982)を 含 む バ ッテ リー テ ス トに 回 答 させ た 。 逆 転 項 目 を処 理 した 後 、数 値 が 高 い ほ ど 自 尊 感 情 が 高 い と い う形 式 で 平 均 値 を算 出 して 、 参 加 者 ご とに 得 点 化 を 行 っ た 。

本 実 験 は 実 験 室 に て 個 別 形 式 で 行 わ れ た 。 参 加 者 は 実 験 者 か ら実 験 の 簡 単 な 説 明 を受 け

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た 後 、 課 題 用 の椅 子 に移 動 した。 参 加 者 は 「背 も た れ に 背 中 をつ け て座 っ て くだ さい 」 と' い う教 示 を受 け 、 脚 が床 に つ く よ うに 高 さの 調 節 を 行 っ た 。 椅 子 の 調 整 が 終 わ っ た 後 、 実 験 者 か ら課 題 に 関 す る 説 明 を受 け た が 、 この 時 「な るべ く画 面 を 見 な が ら回 答 す る 」 よ う に指 示 され た 。 課 題 は 全 て 、 必 要 の な い キ ー("4"と"6"(回 答 用 。 それ ぞ れ"左""右"と 表 記 され た シ ー ル つ き)と"0"(課 題 説 明 時 、 次 の 画 面 に 進 む た め の キ ー)以 外 の キ ー)を 全 て 取 り外 した テ ン キ ー に よ っ て 回 答 した 。 最 初 に 姿 勢 、 お よび 回 答 方 法 に 慣 れ る た め に 、 練 習 用 の 知 識 課 題(○("4")か ×("6")で 回 答 、 全5問)に 回 答 した 。 そ の 後 、 実 験 者 は

以 降 の 課 題 は 説 明 も全 て モ ニ タ ー に 表 示 され る」「実 験 者 は 後 ろ に い る の で 、何 か あ っ た ら遠 慮 な く声 を か け る」とい う点 を説 明 して 、参 加 者 の 後 方 に 下 が っ て 待 機 した(Fig.1)。

そ の 間 、参 加 者 は 自分 の ペ ー ス で 単 語 の カ テ ゴ リー 分 類 課 題 と質 問 課 題 に回 答 した 。 単 語 の カ テ ゴ リー 分 類 課 題 と質 問 課 題 の 順 番 は参 加 者 間 で カ ウ ン タ ー バ ラ ン ス を とっ た 。 課 題 終 了 時 、 画 面 に 表 示 され た 指 示 に従 っ て 参 加 者 は 実 験 者 を 呼 び 、 デ ィ ブ リー フ ィ ン グ を行 っ た 後 に 実 験 を 終 了 した。

パ 』 テ 』 シ ョン

(テ ー プ ル)

=

memfii:'::v̀1

実験 参加 者

実 験時の 実 験者の 位置

Fig.1:本 研 究 に お け る 実 験 室 内 の 模 式 図(実 験1bを 除 く) 従 属 変 数

単 語 の カ テ ゴ リー 分 類 課 題

自 尊 感 情IAT(Greenwald,McGhee,&Schwartz,1998)を 実 施 し た 。 ポ ジ テ ィ ブ 語 ・ ネ ガ テ ィ ブ 語 に は 、 石 井 ・沼 崎(2011)で 用 い られ た も の と 同 じ刺 激 を 用 い た(ポ ジ テ ィ ブ 語:輝 か しい 、 元 気 、笑 い 、 見 事 な 、平 和/ネ ガ テ ィ ブ 語:痛 ま しい 、ひ ど い 、恐 ろ し い 、 苦 悩 、 失 敗)。 自 己 関 連 語 は 、"私 は"、"私 の"、"自 分 は"、"自 分 と"、"私 と"、 の5つ 、 お よ び フ ィ ラ ー と し て 、"自 分 の"、 の 計6単 語 を 用 い た 。他 者 関 連 語 に は 、"他 人 は"、"他 人 と"、"

他 人 の"、"他 者"、"他 者 は"、 お よ び フ ィ ラ ー 用 に 、"他 者 の"、 の 計6単 語 を 使 用 し た 。

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ブ ロ ッ ク は 以 下 の よ う に 構 成 さ れ て い た 。 ま ず 、 ① ポ ジ テ ィ ブ 語 を 左 側 に("4"キ ー で 回 答)、 ネ ガ テ ィ ブ 語 を 右 側 に("6"キ ー で 回 答)分 類 す る 練 習 ブ ロ ッ ク(10試 行)、 次 に ② 自 己 関 連 語(左 側 、"4"キ ー)と 他 者 関 連 語(右 側 、"6"キ ー)を 分 類 す る 練 習 ブ ロ ッ ク(11 試 行)、 ③ 自 己 関 連 語 ・ポ ジ テ ィ ブ 語 を 左 側 に 分 類 す る 練 習 ブ ロ ッ ク(20試 行)を 行 い 、

④ 同 様 の 分 類 で の 本 番 ブ ロ ッ ク(21試 行)を 実 施 し た 。 そ の 後 、 カ テ ゴ リー の 向 き を 反 転 させ 、 ⑤ 他 者 関 連 語 を 左 側("4"キ ー)、 自 己 関 連 語 を 右 側("6"キ ー)に 分 類 す る 練 習 ブ ロ ッ ク(11試 行)を 行 っ た 後 、 ⑥ 他 者 関 連 語 ・ポ ジ テ ィ ブ 語 を 左 側 に 分 類 す る 練 習 ブ ロ ッ ク (20試 行)を 挟 ん で か ら 、 ⑦ ⑥ と 同 様 の 分 類 に よ る 本 番 ブ ロ ッ ク(21試 行)を 行 っ た 。 全 て の 参 加 者 は 、 こ の 順 番 で7つ の ブ ロ ッ ク を 実 施 し た 。 ま た 、 全 て の 試 行 で は490ms 間 注 視 点(も し く は 注 視 点 と 刺 激 用 目)が 呈 示 され た 後 、10msの ブ ラ ン ク を 挟 ん で か ら 単 語 が 呈 示 さ れ た 。

質 問 課 題

顕 在 自 尊 感 情 を 調 べ る た め に 、3つ の 尺 度 の 尺 度 項 目 を 全 て ラ ン ダ ム に し て 呈 示 し た 。 尺 度 に はRosenbergの 自 尊 感 情 尺 度10項 目(Rosenberg,1965;山 本 ・松 井 ・山 成 、1982)、

特 性 的 自 己 効 力 感 尺 度23項 目(Sherer,Maddux,Mercandante,Printice・Dunn,Jacobs,&

Rogers,1982;成 田 ・下 仲 ・中 里 ・河 合 ・佐 藤 ・長 田,1995)、Janis&Fieldの 尺 度23項 目(Janis&Field,1959;遠 藤 ・安 藤 ・冷 川 ・井 上,1974)を 用 い た 。 回 答 は 、 質 問 項 目 が

「(自分 に)当 て は ま る 」 と 思 う な ら ば 左("4"キ ー)、 「当 て は ま ら な い 」 と思 う な ら ば 右 ("6"キ ー)を 押 す 形 式 と し た 。 ま た 、 こ の 形 式 で 回 答 で き る よ う に 、 尺 度 項 目 の 文 章 を 一 部 変 更 し た(Appendix)。 全 て の 試 行 で は 、 単 語 の カ テ ゴ リー 分 類 課 題 と 同 様 、490ms間 の 注 視 点(も し く は 注 視 点 と 刺 激 用 目)と10msの ブ ラ ン ク 後 に 質 問 項 目 が 表 示 さ れ た 。

得 点 化

IATは 本 番 ブ ロ ッ ク の反 応 時 間 を 用 い て 分 析 を 行 っ た 。300ms未 満 、3000ms以 上 の 極 端 反 応 、 お よび 誤 答 を 除 外 した 後 、 対 数 変 換 を行 い そ れ ぞ れ の ブ ロ ック ご と に平 均 値 を 算 出 した 。 そ して 、 他 者 ・ポ ジ テ ィブ ブ ロ ック 平 均 か ら 自己 ・ポ ジテ ィ ブ ブ ロ ック 平 均 を 引 い て 、数 値 が 高 い 程 、潜 在 自尊 感 情 が 高 く な る 方 向 で 得 点 化 した。 質 問 課 題 は 、 「当 て は ま る」 と回 答 す る 程 、 顕 在 自尊 感 情 が 高 く な る方 向 に逆 転 項 目を 処 理 した 後 、 「当 て は ま る」

と回 答 した 数 を 用 い て 分 析 を 行 っ た 。

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実験1

姿 勢 と 目の 有 無 に よ る 自尊 感 情 へ の 影 響 を検 討 した 。 姿 勢 は 「上 を 向 く」 条 件 と 「下 を 向 く」 条 件 に 分 か れ て お り、 課 題 を表 示 す るPC画 面 の位 置 と 、 参 加 者 が座 る椅 子 の 背 も た れ の 向 き に よ っ て 操 作 を行 っ た 。 ま た 、 半 分 の 参 加 者 に は 、 課 題 で 表 示 され る注 視 点 と 一 緒 に 「目」 を模 した 図 形 を 呈 示 す る こ とで 、 目の有無 条件 の操 作 を行 った。 どち らの 条 件 も参 加 者 間 で あ り、 参 加 者 は4つ の 条 件 の い ず れ か で 課 題 を実 施 した 。 ま た 、 実 験 中 、 実 験 者 は 参 加 者 か ら見 え な い 場 所 で 待 機 して い た も の の 、 実 験1aで は 参 加 者 と同 じ空 問 に 居 た の に 対 して 、 実 験1bで は 実 験 者 の視 線 の 影 響 を完 全 に排 除 す る 為 に 、 パ ー テ ー シ

ョン で 区切 られ た 場 所 に ま で移 動 して 完 全 に 参 加 者 が 見 え な い 状 態 で 実 験 を 行 っ た 。 仮 説 と して は 以 下 の2つ と な る。1)目 が 無 い 場 合 で は 、 上 を 向 い て課 題 を実 施 した 参 加 者 の 方 が 下 を 向 い て 課 題 を 実 施 した 参 加 者 よ りも 、 潜 在 ・顕 在 と も に 自尊 感 情 が 高 く な るだ ろ う。2)目 が 有 る 場 合 で は この 逆 とな り、 下 を 向 い て 課 題 を 実 施 した 参 加 者 の 方 が

(=見 上 げ られ て い るor見 下 ろ して い る)上 を 向 い て 課 題 を 実 施 した 参 加 者 よ りも(=見 下 ろ され て い る)、 潜 在 ・顕 在 と も に 自尊 感 情 が 高 くな る だ ろ う、 と推 測 され る。

参 加 者 実 験1a

首 都 大 学 東 京 の 学 部 生47名(女 性33名)が 実 験 に 参 加 した(平 均 年 齢19.120歳(SD

=0 .931))。 ま た 、 そ の うち事 前 に 質 問 紙 へ 回 答 して い た の は43名(女 性31名)で あ っ た 。 一 般 教 養 の 講 義 『心 の 科 学 』 の 時 間 内 に て 、 実 験 に参 加 す る こ とで授 業 の 評 価 に加 点 され る とい う条 件 で 募 集 が 行 わ れ た 。

実 験1b

首 都 大 学 東 京 の 男 子 学 部 生45名 が 実 験 に 参 加 した(平 均 年 齢19.610歳(SD=1.464))。

ま た 、 そ の う ち事 前 に質 問 紙 へ 回 答 して い た の は38名 で あ っ た 。 一 般 教 養 の 講義 『心 の 科 学 』 の 時 間 内 に て 、 実 験 に 参 加 す る こ とで 授 業 の 評 価 に 加 点 され る とい う条 件 で 募 集 が 行 わ れ た。

条 件

姿 勢(1a、1b共 通)

姿 勢 の 違 い は 、 ① 参 加 者 の 座 る椅 子 の背 も た れ 、 お よび ② 課 題 用 デ ィ ス プ レイ の位 置 、 に よ っ て 操 作 され た(Fig.2)。 上 を 向 く条 件 の 場 合 、 椅 子 の 背 もた れ は 大 き く後 ろ に 倒 さ れ 、 課 題 用 デ ィ ス プ レイ は棚 の 上 の 方 に置 か れ た 。 一 方 、 下 を 向 く条 件 の 場 合 は 、 椅 子 の 背 もた れ は垂 直 よ り も内 側 に 倒 され 、 課 題 用 デ ィ ス プ レイ は 床 の 上 に 置 か れ た 。 な お 、 デ ィ ス プ レイ と参 加 者 の 距 離 は 、 条 件 間 で違 い が 出 な い よ うに 椅 子 の 位 置 を 調 節 した 。

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目(1a、lb共 通)

目 の 操 作 は 注 視 点 に よ っ て 行 っ た(Fig.3)。 目 が 無 い 条 件 で は 、 注 視 点 と して"+"の を 画 面 に 呈 示 し た が 、 目 が 有 る 条 件 で は"+"に 加 え て 、 目 に 見 え る よ う な ◎ の 中 の ○ を 黒 く 塗 り つ ぶ し た よ う な 記 号 を2つ 、 併 せ て 呈 示 し た 。

一』

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調;︑鷲

i.

膨一r十

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h 簿 鞍 ・

Fig.2:姿 勢 条 件(右:上 条 件 、 左:下 条 件)

Fig.3:目 有 条 件 の 場 合 の 注 視 点(目 無 条 件 の 場 合 は"+"の み)

実 験 者 の位 置(1bの み)

実 験 中 で の 実 験 者 の 視 線 の影 響 を排 除 す る為 、 実 験1bで は 実 験 者 が 参 加 者 の 見 え な い 位 置 ま で 移 動 した(Fig.4)。 知 識 課 題 の 後 、 実 験 者 は 、 以 降 の 課 題 を 画 面 の 指 示 に した が っ て 自 らの ペ ー ス で 行 うこ と を告 げ る と共 に 、パ ー テ ー シ ョン の 向 こ う側 を指 し示 して 「 切 りの 向 こ うに い る の で 何 か あ っ た ら声 を か け て くだ さい 」 と教 示 し、 実 験 中 は 参 加 者 一 人 の 状 態 に な る こ とを 強 調 した 。 そ の 他 の 部 分 は 実 験1aと 同様 の 形 で 行 っ た 。

結 果(実 験1a) 事 前 確 認

分 析 に 先 立 ち 、 自尊 感 情 課 題 の 順 番 の 違 い が 何 ら か の 影 響 を 与 え て い る可 能 性 に つ い て の検 討 を 行 っ た 。 そ れ ぞ れ の 従 属 変 数 に 関 して 、 課 題 の順 番 に よ る独 立 した2群(潜 在 自 尊 感 情 課 題 先vs.顕 在 自尊 感 情 課 題 先)のt検 定 を 行 っ た 結 果 、有 意 な 差 は 見 られ な か っ

た(ts>.560)。 そ の た め 、 以 降 は 課 題 順 を 考 慮 に入 れ ず 分 析 を行 っ た。

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一テ ー シミン(点 線)1課 題 用 デ ィス プレ イA

!

案験参加者

● ○

寺の 実験 者の 位置 iO

Fig.4:実 験lbに お け る 実 験 室 内 の 模 式 図 IAT

事 前 に 性 別 に つ い て の 仮 説 は 設 け な か っ た も の の 、 参 加 人 数 に 性 別 の 偏 り が 存 在 し た た め 、 性 別 を 含 め た3要 因(性 別 × 姿 勢 条 件 × 目 条 件)の 分 散 分 析 を 行 っ た 。 結 果 、 性 別 の 主 効 果(F(1,39)=4.025,p=.052,η2=.025)お よ び 目 条 件 の 主 効 果(刃(1,39)=3.543,

ρ=.067,η2=.022)が 有 意 に 近 い 結 果 に な っ た も の の 、 仮 説 で 想 定 し て い た 効 果 は 見 ら れ な か っ た 。男 性(M=.267)の 方 が 女 性(M=.183)よ り も 数 値 が 高 く 、目無 条 件(M=.248) の 方 が 目 有 条 件(M=.202)よ り も 得 点 が 高 い 、 と い う結 果 で あ っ た 。

そ こ で 、 自 尊 感 情 の 個 人 差 も含 め て 検 討 す る た め 、事 前 に 回 答 させ て い たRosenbergの 自 尊 感 情 尺 度 得 点 を 標 準 化 して 共 変 量 と し 、 性 別 × 姿 勢 条 件 × 目 条 件 × 事 前 の 自 尊 感 情 得 点 の す べ て の 交 互 作 用 を 含 む 一 般 線 形 モ デ ル に よ る 分 析 を 行 っ た も の の 、性 別 の 主 効 果(F (1,26)=3.734,p=.064,η2=.030)お よ び 目 条 件 の 主 効 果(F(1,26)=3.472,、 ρ=.074,q2

= .028)が 有 意 に 近 い 形 で ほ ぼ 同 程 度 見 ら れ た の み で 、 そ の 他 に 有 意 な 結 果 を 得 る こ と は で き な か っ た 。 各 主 効 果 の パ タ ー ン に 関 し て も 、 共 変 量 を 含 め る 前 の 分 析 と 同 様 の 結 果 で あ っ た(男 性:M=294、 女 性:M=.184、 目無 条 件:M=.296、 目 有 条 件:M=.183)。

質 問 課 題

IATと 同 様 、 性 別 × 姿 勢 条 件x目 条 件 の 分 散 分 析 を 行 っ た 結 果 、 姿 勢 条 件 × 目 条 件 の 交 互 作 用 効 果(F(1,39)=6.213,p=.017,η2=.015)お よ び 性 別 × 目 条 件 の 交 互 作 用 効 果(、F (1,39)=9。076,p=.005,q2=.022)が 有 意 に な り、 よ り上 位 の 効 果 で あ る 性 別 × 目 条 件 × 姿 勢 条 件 の 交 互 作 用 が 有 意 に 近 い 効 果(F(1,39)=3.183,p=.082,η2=.008)と な っ た 。 後 続 の 検 定 の 結 果 、 ま ず 姿 勢 条 件 × 目 条 件 の 交 互 作 用 効 果 に お い て(Fig.5)、 目 有 条 件 に

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お け る 上 条 件(M=18.500)よ り も 下 条 件(M=25.889)の 数 値 が 大 き い と い う結 果 が 、 有 意 傾 向(ρ=.059)で は あ る も の の 示 さ れ た 。 目有 条 件 の み で あ る が 、 仮 説 に 沿 っ た 結 果 で あ っ た 。 性 別 × 目 条 件 に お い て は 、 男 性 で は 目有 条 件(M=19.750)よ り も 目 無 条 件 (M=29.583)が 、 女 性 で は 目 無 条 件(M=18.313)よ り も 目 有 条 件(M=24.639)が そ れ ぞ れ 有 意 に 得 点 が 高 か っ た(男 性:p=.036、 女 性:p=.037)。 ま た 、 目 無 条 件 に お け る 男 女 差 に お い て も 、 有 意 な 差 で あ る こ と が 示 さ れ た(p=.005)。

3要 因 の 交 互 作 用 で あ る 性 別 × 姿 勢 条 件 × 目条 件 に つ い て 後 続 の 検 定 を 行 っ た と こ ろ 、 女 性 の 下 条 件 に お け る 目 有 条 件(M=30.778)と 目 無 条 件 の 差(M=15.500)、 目 有 条 件 に お け る 下 条 件 と 上 条 件(M=18.500)の 差 、 お よ び 、 下 ・目 無 条 件 に お け る 男 女 差(男 性:、if=31.500)に お い て 有 意 な 差 が 見 ら れ た(p=.001,.005,.003)。 ま た 、 下 ・ 目有 条 件 に お け る 男 女 差(男 性:M=21.000)で は 、 有 意 に 近 い 差 が 見 ら れ た(p=.088)。 全 体 と し て は 、 女 性 の 目無 条 件 に お け る 上 条 件(M=21.125)と 下 条 件 の 間 に 有 意 な 差 が 見 ら れ な い も の の 、 お お よ そ 仮 説 通 り の パ タ ー ン を 示 し て い た 。 一 方 、 男 性 は 仮 説 通 り の パ タ ー ン に な っ て お らず(上 ・ 目 無 条 件:M=27 .667、 上 ・ 目 有 条 件:M=18.500)、 全 体 的 に 目 有 条 件 に 比 べ て 、 目 無 条 件 の 数 値 が 高 く な る 結 果 と な っ た(Fig6)。

圏姿 勢 上 口姿 勢 下

Fig5:質 問 課 題 に お け る 姿 勢 × 目有 無 条 件 で の分 析 結 果(推 定 値)

個 人 差 も 含 め て 検 討 す る た め 、IATと 同 様 、事 前 のRosenberg自 尊 感 情 得 点 を 含 め た 一 般 線 形 モ デ ル に よ る 分 析 を 行 っ た 。 結 果 、 事 前 の 自 尊 感 情 得 点 の 効 果 が 有 意 に な り(F(1, 26)=31.106,、 ρ=.000,η2=.048)、 性 別 の 主 効 果 で 有 意 に 近 い 効 果 が 得 られ た(F(1,26)=

3.690,p=.066,η2=.006)。 更 に 、目 条 件 の 主 効 果 が 有 意 に な っ た も の の(F(1,26)=5.940, p=.022,q2=.009)、 上 位 の 目 条 件 × 姿 勢 条 件 の 交 互 作 用 が 有 意 に な っ た た め 制 限 を 受 け

る(F(1,26)=6.070,p=.021,q2=.oo9;Fig.7)。 性 別 の 主 効 果 に 関 し て は 、 男 性(M=

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28.396)の 方 が 女 性(M=22.435)よ り も 得 点 が 高 い と い う結 果 で あ っ た 。 目 条 件 × 姿 勢 条 件 の 交 互 作 用 に 関 し て 後 続 の 検 定 を 行 っ た も の の 、有 意 な 差 は 一 つ も 得 られ な か っ た(p s>.310)。 た だ し 、 全 体 の パ タ ー ン と し て は 仮 説 通 り の 結 果 が 得 られ た 。

情15

Fig6:質 問 課 題 に お け る性 別 ×姿 勢 × 目有 無 条 件 で の 分 析 結 果(推 定 値)

40

■姿勢 上 図姿 勢 下

35 30 顕25 自20 感15 得10

5 o

Fig7:質 問 課 題 に お け る共 変 量 を 含 む 姿 勢 × 目有 無 条 件 で の 分 析 結 果(推 定 値)

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結 果(実 験lb) 操 作 チ ェ ッ ク

分 析 に 先 立 ち 、 自尊 感 情 課 題 の 順 番 と実 験 者(2名 で 分 担 して 実 施)の 違 い が 何 らか の 影 響 を 与 え て い る 可 能 性 に つ い て の検 討 を 行 っ た 。 そ れ ぞ れ の 従 属 変 数 に 関 して 、 課 題 の 順 番 及 び 実 験 者 に よ る 独 立 した2群(潜 在 自尊 感 情 課 題 先vs.顕 在 自尊 感 情 課 題 先/実 者1vs.実 験 者2)のt検 定 を行 っ た 結 果 、 有 意 な 差 は 見 られ な か っ た(ts>.545)。 の た め 、 以 降 は 課 題 順 及 び 実 験 者 の違 い を 考 慮 に入 れ ず に分 析 を 行 っ た

IAT

姿 勢 条 件 × 目 条 件 の 分 散 分 析 を 行 な っ た と こ ろ 、 交 互 作 用 効 果 の み が 有 意 傾 向 と な っ た (F(1,45)=3.148,p=.083,η2=.020)。 後 続 の 検 定 を 行 っ た と こ ろ 、 上 条 件 に お け る 目 無 条 件(M=.190)と 目 有 条 件(M=.290)の 差 、 お よ び 目 有 条 件 に お け る 上 条 件 と 下 条 件(M=.185)の 差 が そ れ ぞ れ 有 意 傾 向 と な っ た も の の(p=.092,.084)、 全 体 の パ タ ー ン は 仮 説 で 想 定 し て い た も の と 真 逆 の 結 果 と な っ た(目 無 ・下 条 件=、M=.235/Fig.8)。

個 人 差 も 含 め て 検 討 す る た め 、 実 験1aと 同 様 に 事 前 のRosenberg自 尊 感 情 得 点 を 含 め た 一 般 線 形 モ デ ル に よ る 分 析 を 行 な っ た と こ ろ 、 有 意 な 効 果 は 見 られ な く な っ た(ps

>.142)。 た だ し 、 全 体 の パ タ ー ン は 個 人 差 を 含 め る 前 の 結 果 と 変 わ ら ず 、 目 無 条 件 に つ い て は 上 条 件(M=.191)と 下 条 件(M=.191)に 差 が な い 一 方 で 、 目 有 条 件 に つ い て は 、 上 条 件(M=.303)の 方 が 下 条 件(M=.168)に 比 べ て 数 値 が 大 き い 、 と い う結 果 で あ っ た 。

,窮

Fig.8:IATに お け る 姿 勢 × 目 条 件 で の 分 析 結 果(推 定 値)

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質 問 課 題

姿 勢 条 件 × 目 条 件 の 分 散 分 析 を 行 な っ た も の の 、 有 意 な 効 果 は 見 ら れ な か っ た(、 ρs

>.110)。 ま た 、 個 人 差 も 含 め て 検 討 す る た め 、IATと 同 様 に 事 前 のRosenberg自 尊 感 情 得 点 を 含 め た 一 般 線 形 モ デ ル に よ る 分 析 を 行 な っ た と こ ろ 、 事 前 の 自 尊 感 情 得 点 の 効 果 が 有 意 と な り(F(1,30)=14.175,、 ρ=.001,η2=.027)、 目 条 件 の 主 効 果 が 有 意 傾 向 と な っ た (F(1,30)=3.720,p=.063,η2=.007)。 目無 条 件(M=27.817)の 参 加 者 の 方 が 、 目 有 条 件(M=22.631)の 参 加 者 よ り も 、 顕 在 自 尊 感 情 得 点 の 高 い 傾 向 が あ る 、 と い う結 果 で あ っ た 。

考 察

一 部 で は あ る が

、 仮 説 が 支 持 され る結 果 とな っ た 。 顕 在 自尊 感 情 に お い て は 予 想 され た 交 互 作 用 効 果 が 生 じて お り、 目が 有 る場 合 に つ い て 、 上 を 向 い た 姿 勢(=見 下 ろ され て い る状 態)よ り も下 を 向 い た 姿 勢(=見 上 げ られ て い る状 態)の 方 が 、 有 意 傾 向 で は あ る も の の 自尊 感 情 が 高 く な る、 とい う結 果 と な っ た。 ま た 、 個 人 差 を踏 ま え た分 析 を行 な っ て も予 想 され た 交 互 作 用 効 果 が 生 じて お り、 後 続 の 検 定 は 有 意 で な い も の の 、 目が 無 い 場 合 で は 上 を 向 く 姿 勢 の 方 が 、 目が 有 る場 合 で は 下 を 向 く姿 勢(=見 上 げ られ て い る 状 態)の 方 が 、 そ れ ぞ れ 自尊 感 情 が 高 く な る結 果 とな っ た 。

た だ し、 こ の 効 果 は 実 験1aで は 生 じて い る もの の 、実 験1bで は確 認 す る こ とが で き な か っ た 。 そ の理 由 と して は い くつ か の原 因 が 考 え られ る。 ま ず 、 実 験laと1bの 最 大 の 違 い と して 挙 げ られ る 「実 験 者 の 目」 の 影 響 で あ ろ う。 今 回 の 研 究 で 用 い た 「目」 の 図 形 は

ρ

か な り曖 昧 な も の で あ るた め 、 単 体 で は 「目」 と して の影 響 が 生 じに くい 可 能 性 が あ る。

「目」 の 図 形 だ け で は な く、 実 験 者 の 存 在 を 直 接 見 え な く と も感 じ る こ とで 、 呈示 した 図 形 が 「目」 と して 初 め て 機 能 す る 、 と考 え られ る。 ま た 、 実 験 者 が い な くな っ た こ とで 、 姿 勢 の 統 制 が 崩 れ や す くな っ た こ と も原 因 と して 挙 げ られ る だ ろ う。 姿 勢 の操 作 に つ い て

は 、Carneyetal.(2010)等 の よ うに 厳 密 な 教 示 に よ る 統 制 を行 な っ て お らず 、実 験1bの 参 加 者 が 姿 勢 を維 持 して い た か ど うか に つ い て 、確 認 を 取 る こ とが で き て い な い 。た だ し、

実 験1a(男 性 参 加 者)と 実 験1bに つ い て 、 「目」 が 顕 在 自尊 感 情 に 与 え る 効 果 の 方 向 は 一 致 して い るた め1(目 無 条 件 〉 目有 条 件)、 実 験 者 の 有 無 に よ っ て 効 果 の"方 向"が 変 化 した

とは 考 え に く く、 単 純 に効 果 が 弱 ま っ た と考 え る の が 妥 当 で あ ろ う。

ま た 、実 験1aと1bの 結 果 の 違 い か ら は 、性 別 に よ っ て違 う影 響 が 生 じた 可 能 性 も考 え られ る。 実 験1aの 分 析 で は 性 別 を含 む3要 因 の 交 互 作 用 効 果 が 、 有 意 傾 向 で は あ る も の の 生 じて お り、 女 性 は 仮 説 通 りの 結 果 に な っ て い る が 男 性 は 仮 説 通 りの パ ター ン で は な い こ と も 、 実 験1bの 結 果 と一 致 す る と言 え る。 た だ し、 実 験1aの そ の 後 の 分 析 で は 、 個 人 差 の 影 響 を調 整 す る と3要 因 の 交 互 作 用 が 消 え 、 目 ×姿 勢 の2要 因 の 交 互 作 用 は 残 る とい

1実 験1a(個 人 差 を 含 む 分 析):目 無 条 件(M=31 .843)〉 目有 条 件(M=24.950) 実 験1b(個 人 差 を 含 ま な い 分 析):目 無 条 件(M=26.834)〉 目 有 条 件(M=22.243)

(18)

う結 果 も出 て い る。 す な わ ち 、 上 記 の 性 差 は 男 性 参 加 者 の 人 数 が 少 な い こ と に よ る個 人 差 の 影 響 の 可 能 性 も否 定 し きれ な い 。 個 人 差 を 含 む 分 析 で は2要 因 の 交 互 作 用 が 仮 説 通 りの パ タ ー ン と な っ て お り、 これ ら の研 究 結 果 の 比 較 だ け で 結 論 を 出 す こ とは 難 しい だ ろ う。

一 方、 実 験la・1b通 じて 、 潜 在 自尊 感 情 で は 仮 説 で 想 定 され た 効 果 が 生 じな か っ た。

特 に 、 実 験1bで は 目有 ・下 条 件 に お い て 、 仮 説 と は 逆 の 方 向 で あ る 自尊 感 情 が 高 くな る 傾 向 が 見 られ た。 実 験1aの 男 性 参 加 者 に お け る潜 在 自尊 感 情(共 変 量 を 含 ま な い 分 析)

も、 交 互 作 用 効 果 こ そ 見 られ て い な い が 実 験1bと 同 様 のパ ター ン とな っ て お り2、あ る程 度 一 貫 す る結 果 で あ る と考 え られ る。

ま た 、 実 験1aの 顕 在 自尊 感 情 に つ い て は 仮 説 通 りの 結 果 が 出 て い る こ とか ら、 潜 在 自 尊 感 情 と顕 在 自尊 感 情 で は 、 姿 勢 と 目の 影 響 が違 う形 で 生 じ る可 能 性 が 考 え られ る。 姿 勢 に 関 す る 先 行 研 究(e.g.,StepperetaL,1993;Carneyeta1.,2010)は 基 本 的 に 自 己報 告 式 の 尺 度(=顕 在 尺 度)で あ り、 こ れ らの 結 果 は 実 験1aに お け る顕 在 自尊 感 情 の 結 果 と概 念 的 に 一 致 して い る。 一 方 、 潜 在 自尊 感 情 に つ い て は 、 目無 条 件 で は 差 が 生 じず 、 目有 条 件 で は 仮 説 と逆 の 効 果(上 向 き の 姿 勢=見 下 ろ され て い る 状 態 〉 下 向 き の 姿 勢=見 上 げ ら れ て い る状 態)が 発 生 す る傾 向 が 見 られ て い る。 よ っ て 、 少 な く と も潜 在 自尊 感 情 に お け る 姿 勢 の影 響 は"姿 勢 の み"で は 生 じず 、 目 との 組 み 合 わ せ に よ っ て 初 め て 発 生 す る と考 え られ る だ ろ う。自尊 感 情 の 個 人 差 を統 制 した分 析 を 行 な う と効 果 が 消 え て しま うこ と か ら、

個 人 差 の 影 響 は決 して 無 視 で き な い も の で あ る もの の 、 顕 在 自尊 感 情 とは 異 な る プ ロセ ス や 効 果 が 発 生 して い るか も しれ な い と推 測 で き る。

実 験2以 降 で は 、 こ の潜 在 自尊 感 情 の 結 果 につ い て 、 特 に 検 証 を行 う。 す な わ ち 、 潜 在 自尊 感 情 で 当 初 の 仮 説 と違 う効 果 が 生 じた 原 因 に つ い て 、 探 索 的 に検 討 を 行 うこ と を 目的 とす る。 まず 、 以 降 の 検 証 を進 め や す くす る た め に 、 こ の 自尊 感 情 の 条 件 差 が 「視 線 の 向 き 」 の操 作 に よ る の か 、 「見 上 げ られ て い る/見下 ろ され て い る状 態 」 の 操 作 に よ る の か 、 あ る い は 「姿 勢 の 向 き 」 の 操 作 に よ る の か 、 そ の 区 別 を 明 確 に す る た め の 実 験 を行 う こ と と した。 実 験1に よ る操 作 で は 、 参 加 者 自身 の 身 体 に 対 す る影 響 と、 単 な る 視 線 の 向 き 、 お よび 「目」の位 置 の どち ら もが 同 時 に 操 作 され て い る。た と え ばSchubert.(2005,Study 4)で は 、PC画 面 内 で の 単 語 の 呈 示 位 置 だ け を 操 作 す る だ け で 、 地 位 に 関 す る 活 性 化 の違 い が 生 じ る とい う結 果 とな っ て い る。 実 験1の 結 果 も、 こ の よ うに 単 純 な 視 線 の 向 き(=

上/下 」 メ タ フ ァー の 操 作 。 こ こで は 課 題 用PCデ ィ ス プ レイ の 上 下 位 置)に よ っ て 、効 果 が 発 生 して い る 可 能 性 が 考 え られ る 。 ま た 、 単 純 に 「目」 が 呈 示 され る位 置 、 す な わ ち 想 定 され る架 空 の 「相 手 」 が 自分 よ りも 上 に い る か 下 に い る か の み に よ っ て(=見 上 げ ら れ て い る/見下 ろ され て い る状 態 の 違 い)、 これ らの 自尊 感 情 に お け る効 果 が 生 じた とい う 説 明 も 可 能 で あ る。 あ るい は 、Carneyetal.(2010)等 の 先 行 研 究 と一 致 す る よ うに 、 姿 勢 の 操 作 こ そ が 効 果 の違 い を 生 じ させ る と も 考 え られ る だ ろ う。

そ こ で 、 ま ず 実 験2で は 、 姿 勢 を操 作 せ ず に 「視 線 の 向 き 」 の操 作 を 用 い て 実 験 を 行 う

2目 有 条 件:上M= .351vs.下M=.211/目 無 条 件:上M=.219vs.下M=.288

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