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不実開示に対する発行会社等の民事責任の構造に関 する一考察

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(1)

不実開示に対する発行会社等の民事責任の構造に関 する一考察

著者 藤林 大地

雑誌名 同志社法學

巻 63

号 4

ページ 1895‑1981

発行年 2011‑11‑30

権利 同志社法學會

URL http://doi.org/10.14988/pa.2017.0000013849

(2)

(    同志社法学 六三巻四号一三九

藤    林    大   

章 章  節 

10   款   款     款   節  章 節   節   節   -5

一八九五

(3)

(    同志社法学 六三巻四号一四〇

 節   款   款  節   款   款 章 

第一章 緒論

 上場会社の情報開示は、証券市場が機能を十全に発揮するための不可欠の要素であり、従ってその信頼性の確保は重要な政策課題である 1

。情報開示の信頼性確保のための手段としては、内部統制システムの構築や監査の実施などの事前の措置や不実開示に対する刑事的・行政的サンクションなどの事後的な措置が存在するが、民事責任の追及も重要な地位を占めることに成りつつある。すなわち、上場会社の不実開示 2

の続発を契機として平成一六年の証券取引法改正において民事責任制度の整備が行われたことは記憶に新しく、訴訟事件も散見されるようになっている。また、諸外国においても、不実開示に対する発行会社等への民事責任追及を促進させる動きが近時盛んなものとなっている 3

。 これに対して、不実開示に対する民事責任追及について長い歴史と経験を有し、また最も法の実現が図られている米国においては 4

、従来から濫訴の問題が議論されてきたが 5

、根拠を有する訴訟についてもそれが投資者の利益に反するものとなっているのではないかということが近時議論されるようになっている 6

。すなわち、米国において不実開示に係る 一八九六

(4)

(    同志社法学 六三巻四号一四一 民事責任制度の目的は一般に、不実開示の抑止と投資者の損害填補であると理解されているが 7

、そのいずれについても十分に機能せず、むしろ投資者の利益を損ねるものとなっている可能性が指摘されるようになっている 8

。 かかる議論の背景には、殆どの訴訟が和解によって終結し、欺罔の意図の立証の困難および和解プロセスにおける力学によって、発行会社の役員などが財産の拠出を求められることが稀であるとともに、投資者が実際に享受する回復額は請求額に比して小さなものとなっているという現状がある。また、発行会社による直接的な支出およびD&O保険を通じた間接的な支出によって和解費用が構成されることによって、結局のところ発行会社の株主がそれを負担することとなっている 9

。すなわち、発行会社が和解における支出の殆どを賄うことによって、投資者間の利益移転が生じている ₁₀

。 さらに、分散投資を行っている投資家は長期的には不実開示による利得と損失とが相殺されるという議論を背景として、分散投資家あるいは投資者全体でみれば証券訴訟はおおよそゼロサムゲームであるにもかかわらず、取引費用が不合理に高額なものとなっているという主張がなされている ₁₁

。 そして、不実開示に係る証券訴訟が以上のような問題を有しているという認識を背景に、抑止を主要目的とする制度の設計が議論されている ₁₂

。 このような米国における批判的議論は、市場における詐欺理論に基づいて大規模な証券集団訴訟が多数提起されているという固有の実情に根差すものであるが ₁₃

、発行会社に対する責任追及が内在する投資者間の利益移転といった構造的な問題を基礎とするところも大きいものである ₁₄

。そして、不実開示の領域における基礎的な政策問題は、民事責任制度が不完全であるかどうかではなく、当該制度が投資者にとって公正でありまた不実開示を抑止するものであるかであるところ ₁₅

、会社に対して責任追及が行われる場合の構造的問題に関する議論は、我が国における民事責任制度の合理性を

一八九七

(5)

(    同志社法学 六三巻四号一四二

検討するにあたって参考となるところが多いものであると考えられる。 そこで本稿では、我が国の民事責任制度の合理性に関する序論的検討として、次のことを行う。まず、近時の米国の議論の背景として、また我が国においても集団的訴訟制度の導入が議論されているところ ₁₆

到来しうる一つの社会像として、米国における不実開示に係る証券集団訴訟の現状を紹介する。そのうえで、不実開示に対する民事責任制度の構造について、特に発行会社が責任主体となることによって生じる問題に関する議論を参照するとともに、不実開示による投資者の損害の評価について若干の検討を行う ₁₇

e n ovomcharPn id G&hey, os GarohZo alse SeskeoTitiuk Dhen, tioulaeg Res55urtiaec Eenssl Role of S﹄( 1) )、 L. J. 7112006.

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evions, 57 Vand. L. R. A1465, 1477-982004.ctsslaheSee, e.g., Stephen J. Choi, T Evidence on Securities C5) 

ssp and Without Wheels”: Cororeleate Fraud, Equitable RemediedomaneaDonald C. Langevoort, On Lvin, Hg Corporate Executives “Nakeds, 6)  一八九八

(6)

(    同志社法学 六三巻四号一四三 the Debate Over Entity Versus Individual Liability, 42 Wake Forest L. Rev. 627, 6292007. Barbara Black, Eliminating Securities Fraud Class Actions under the Radar, 2009 Colum. Bus. L. Rev. 802, 807-202009; William W. Bratton & Michael L. Wachter, The Political Economy of Fraud on the Market 5-38U of Penn, Inst for Law & Econ Research Paper No. 11-17, 2011, available at http://ssrn.com/abstract=1824324

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11See Fish, supra ne 9, at 337.ot) 

12Id. at 338.)  bye, John. Coffe CJr., Causation     2092009. ecurities Led: Resource-Basawen Evidce, 93 J. Fin. Econ. 207, t of SenJ. Rowell E. Jackson & Mark. moe, Public and Private EnforceH 13) 

一八九九

(7)

(    同志社法学 六三巻四号一四四 Presumption? Why the Supreme Court Should Reject Phantom Losses and Reverse Broudo, 60 Bus. Law. 533, 534-352005.

.0620 14ofm10, ntiotaenle Cpms I Itdn6oluce56John C. C- 15m, 3415. ev. R. L anfeinuecSe thg mieorefR., Jre, rits Crelaer Dn oayss En: Anioct Asset)  15riz an Imperfect World, 38 A. Lsa. Rev. 665, 6681996. See al inporourHarvey J. Goldschmid, Capping Secitiag Pisenwn U: Aesam Dudra Feslso)  William T. Allen, Commentary on the Limits of Compensation and Deterrence in Legal Remedies, 60-AUT Law & Contemp. Probs. 671997.   

)] -一:)[ 簿、松、一 16調会 ) 調

-一

17稿稿) 稿

第二章 米国における不実開示に係る証券集団訴訟の現状 序 米国において不実開示に対する民事責任追及は、主として一九三四年証券取引所法一〇条(b)項・同法規則

10

5および連邦民事訴訟規則二三条(b)項(3)号に基づく集団訴訟によって遂行されている。そこで本章では、かかる訴訟の現状を紹介することによって、米国における議論の背景事情を部分的に明らかにすることを試みる。 具体的には、まず、規則

10

-5 ulp Te xa s G ulf S hu r

に判決およ、ていつ及にに基づく不実開示対追する民事責任の 一九〇〇

(8)

(    同志社法学 六三巻四号一四五

B as ic

判決における発展、証券集団訴訟におけるクラス構成員の損害の評価方法、発行会社の欺罔の意図の認定の問題に絞ってこれを概観する。そのうえで、証券集団訴訟自体の内容や終結内容についての統計データおよび訴訟における当事者・関係者のインセンティブ構造を参照し、証券集団訴訟が投資者の損害填補および不実開示の抑止の双方について十分に機能しておらず、さらに費用対効果の観点からも疑問が指摘されている状況をみる。

第一節 証券取引所法規則

10

-5

に基づく民事責任追及

  1 、 証 券 取 引 所 法

10 条 ( b ) 項 ・ 同 法 規 則

10 b

則 規

-5 く 民 事 訴 に と そ の 要 件 づ 基 訟 10

-5

契行われたことを機縦として、証券取引所が操はと、当時規制の対象外な場っていた類型の相法

る年あでのもたれさ定制に二四九一ていづ基に項

10

条()b

)1

。その起草に際しては証券法

包括るいてっなとのもるす止禁に的 2

17

考(a)項が参を条され、証券詐欺に

。そして、連邦議会 3

および規則

10

-5

の起草者 4

は取引所法

規則

10

条(b)項あるいは

10

-5 n do ar K

一れるが、六九四と年の判さたに訟基づく民事訴をっ予定していなか決

)5

において黙示の私的訴権が認められ、連邦最高裁も一九七一年の

Su pe rin te nd en t

判決においてこれを承認し 6

、現在もかかる判断が維持されている。その背景には、連邦証券諸法の詐欺禁止規定の有意義な民事的実現は、司法省およびSECの刑事的・民事的訴訟活動を補完する不可欠の存在である 7

、という評価の存在がある。 この規則

10

-5

と大きく異なることになっているものは際にの基づく民事責任追実及に関しては、の

)8

、詐欺および不実表示に対するコモン・ロー上の不法行為責任 9

の要件を参考に、主に判例法によって要件および効果が形成されている。すなわち、不実開示に対する民事責任を追及するためには、①不実開示の重要性 ₁₀

、②欺罔の意図 ₁₁

、③不実開示と証

一九〇一

(9)

(    同志社法学 六三巻四号一四六

券の買付けまたは売付けとの関連性 ₁₂

、④不実開示に対する信頼(取引因果関係) ₁₃

、⑤損害因果関係 ₁₄

、⑥経済的損害 ₁₅

という各要件を充足することが求められる ₁₆

  2 、 不 実 開 示 に 対 す る 規 則

10 b

ないらが取しかし。るてとし在存が条八一法、り引実券はていつに示開不わるけおに場市通流け所 ₁₇ 市証はていつに場通の連定制流法諸券証邦、時はてし関に示開実当よ 証たま、条一一法券はりていつに場市行発、不

-5 開 展 の 訟 訴 く づ 基 に

、規則

10

b こで定規るかかめたるあ格基厳が件要の条八一、はにづれいらがなとこるさもとこしい難がとこる得を済救て  ₁₈ 請償賠害損びよお数件提起訟訴、が訟訴団集く。額求をるいてっ至にるす有感に在存な的倒圧ていおづ

-5

基に

、以下に見るように、流通市場における不実開示への私的訴権の拡張および市場における詐欺理論の承認 ₁₉

、さらに市場価格の変動および取引量を基礎とした投資者の損害の評価の結果である。

  (1) 規則

10

じる結を生させ得ものであった。 取そもそも訟引当事でえ、困加にとこるなと難ながを提は者いて帰発いといなきで起訴はうい会行つ社や会社内部者に とはいなし在存が性責有引常通に手相取(はていつういあ問が起題提の訟訴めるで難困た定て措特はくとし)相手方の のが求請みのに方手相接能可取となり、取引所市場における引に直の引厳取わち、かかる要件を格に適用すれば、証券

ity iv pr

れさ求要が)おて関:件要、者事当(存の係り在責こ任なす。たいてっなとと係る程得が相当及度制限され追 実に訟訴るす関に示表上不や欺詐のいーロ・ンモコ お者て象関害利の上律法るす対に対はの同るけおに間事当二、一

-5

に市基づく私的訴権の流通場張における不実開示への拡 一九〇二

(10)

(    同志社法学 六三巻四号一四七  そして、規則

10

b はたっいてれさ棄放に々徐 ₂₀

-5

当も当該要件は初当てがいおに訟訴くづ基、た事と者関係を要求するいいうに断が示されて判

。さらに、一九六八年の

Te xa s G ulf S ulp hu r

判決において、規則

10

b となたもの関なるという緩やか解連釈が示されたことによってにし ₂₁ もくないてっ行を引取券証が者営経のそとは当付け付売いたまけ買該の券証は示開実不はる社会行発、はに合場たいあ

nn ith co ec w n tio

実不、行は社会の発、ていつに件要示)開資がとてれま込見に的理合がこ投るえ与を響影て対に者し

-5 in

﹂(性連関﹁の

、流通市場における不実開示への私的訴権の拡張は明確なものとなった ₂₂

。 このような規則

10

b 額、報情はていひし示とのもなな巨ど開のいるきるあでのも得後せさじ生もを退ほ ₂₃ 原が多数となる場合、損害賠額償を現実には支払うことので告て取のっ引所を通じて多数取証引が行われることによ券

-5

柔のす資に補填害損者軟資も投、は釈解なるのの者、は棄放の件要係事で当、しかし。るあ関

。さらに、発行会社に対して損害賠償請求がなされる場合には、通常保護されるべき投資者の中で最も重要な層である普通株式の全保有者によって間接的に負担されることになる ₂₄

。 この点に関して、まさに

Te xa s G ulf S ulp hu r

判決において、令名高い

F rie nd ly

判事 ₂₅

が、発行会社が賠償責任を負う場合には株主の負担に帰すことおよび情報開示の後退が生じ得ることを指摘し、規則

10

b ってたいてべ述といならなであは ₂₆

-5

に失過は件要任責るけお

ことは示唆的である。 もっとも、このような問題は、不実開示に対する個々の投資者の信頼の立証という要件によって潜在的なものに留まり、一九八〇年代後半まで発行会社が欺罔の意図を以って不実開示を行ったとしても、民事責任を追及される恐れは極めて低いものとなっていた ₂₇

一九〇三

(11)

(    同志社法学 六三巻四号一四八

  (2) 市場における詐欺理論の承認 不実開示によって投資者は損害を被るが、株式所有が分散している場合には個々の損害は相対的に小さいものとなり、訴訟を提起して損害の回復を求めることは経済合理性の点から困難となる。一方で、集団訴訟として提起することができれば訴訟を経済合理性あるものとすることができるが、そのためには、クラス構成員に共通する法律あるいは事実に関する争点が、個々のクラス構成員に関する争点よりも支配的であることが要求される ₂₈

。したがって、投資者が開示された情報を直接信頼して投資判断を行ったことが規則

10

as ic B

七代裁審級下りよこ年〇所九一てし対判いに九 決判の年八八一お、れさ成生てれに ₂₉ に限起は実質的制されることになる。 団、集な訴訟の提りととしラク、ろこといなをの難こなうよのそはス認資件困がとこすた満を要定の性通共るけおに者

-5

投め信頼の要件において求らのれるとすれば、大部分の

において連邦最高裁の認めるところとなった市場における詐欺理論 ₃₀

は、かかる制約を大幅に緩和した ₃₁

。すなわち、

B as ic

判決において承認された市場における詐欺理論は、不実開示に対する個々の投資者の現実の信頼を要求せず、効率的な市場が証券価格を評価することを以って不実開示に対する信頼が充足されるという主張を認めるものであった。これによって、信頼の要件の充足の立証の負担は大きく緩和され ₃₂

、証券集団訴訟の件数および規模の増加・拡大を生じさせることとなった。すなわち、

B as ic

判決後、証券集団訴訟の届け出および和解額は、同判決前の三倍となったのであった ₃₃

。 そして、示唆的であるのは、

B as ic

判決においても不実開示について発行会社が責任を負うことの合理性に関する疑問が指摘されていたことである。すなわち、

W hit e

判事は反対意見の末尾において、法廷意見は投機家や弁護士の利益のために無実の投資者によって実質的に負担される巨額の損害賠償責任を生じさせるものであるとして、市場における詐欺理論がかかる問題を顕在化させるものであることを指摘していた ₃₄

一九〇四

(12)

(    同志社法学 六三巻四号一四九

  3 、 不 実 開 示 と 損 害 賠 償 額 の 算 定

 

B as ic

判決は市場における詐欺理論を承認したが、流通市場における不実開示について投資者の損害をどのように評価すべきかについては、判断を明示的に留保した ₃₅

。そして、発行会社は、訴え却下の申し立てが認められなかった事件のほぼ全てにおいて倒産リスクなどを考慮して和解を選択するため、裁判所は、投資者の損害の評価について判断する機会を有しないこととなっている ₃₆

。 一方で、実務では、不実開示継続期間中に取引を行った者をクラス構成員とした上で、市場価格の下落額を基礎として損害賠償請求が行われており ₃₇

、具体的には、規則

10

ke ou f-p oc t m ea su re t-o

害式損実現価(方法方であ)が採用されているる ₃₈

-5

て基づく責任追及においに評般的に受容されている損害一

。 すなわち、取得価格と取得時における本質的な価格(不実開示がなかった場合に決定されていたであろう価格)の差額―不実開示による取得時の高騰部分―が損害であると評価されている ₃₉

。したがって、損害額は株式取得時に確定しており、その後の株価の変動は損害とは無関係となる ₄₀

。もっとも、取得時における本質的な価格とは観念的なものであり、直接的に算出できるものではないため、実際には、証券市場のセミ・ストロング・フォームでの効率性を前提として ₄₁

、不実開示発覚後の株価の下落を基礎として算出されることになる ₄₂

。 具体的には、種々の問題が指摘されてはいるものの ₄₃

、証券集団訴訟においては次のように一株当たりの損害額と取引株式数を算出して賠償請求額が決定されている。 まず、一株当たりの損害額については次のように算出される ₄₄

。①問題となっている不実開示を部分的あるいは完全に訂正するものとして、発行会社(場合によっては第三者)によって開示された情報を、検討の対象として確定する。②市場および当該会社の業種による影響を調節した上で、発行会社によってなされた特定の開示の株価への影響をイベン

一九〇五

(13)

(    同志社法学 六三巻四号一五〇

トスタディーによって確認する。③イベントスタディーによって、訂正開示が株価に対して統計上有意な影響を与えたかを検証する。④当該会社と関係性を有するが不実開示とは関係しない情報が、当該訂正開示と同時に市場に公表されていなかったかを確認する。⑤訂正開示と同時に公表された情報が存在する場合、財務および経済的分析を行い、開示日における株価の変動のうち、訂正開示による割合がどれだけのものであったかを決定する。⑥訂正開示による変動価格を基に、不実開示の始期までの価格ラインを決定し ₄₅

、各々の取引日における高騰部分を算出する ₄₆

。 その上で、取引モデルを用いて不実開示の継続期間の理論上の取引株式数を算定し ₄₇

、各取引日における高騰部分を掛けることによって、クラス構成員全体の損害賠償請求額が決定される ₄₈

  4 、 発 行 会 社 の 欺 罔 の 意 図

  (1) 欺罔の意図の意義 前述のとおり、規則

10

H eld oc hf er

あり、則判決が、規 とはたま欺詐、はこ図意の罔欺の場。相す操をで態状理心む含図縦意るれとうお行をるらの行求が証立張主めとこたっ

-5 sc er nt ie

不追にめたるす及を被任責ていづ基は告て示っ以を)実開をが(図意の罔欺に

10

b 脈ににおいて明らかし文たものである ₄₉

-5

よは基づいて責任を負わせるために過る分行為では不にで失あるというに十

。かかる要件については、行為の無思慮性(

re ck le ss ne ss

)をもって充足するかという問題がある ₅₀

。これについて連邦最高裁は明示的に判断を留保しており ₅₁

、また無思慮という概念自体に共通的な理解が存在していないものの ₅₂

、全ての巡回区控訴裁判所は充足を肯定している ₅₃

。 したがって、欺罔の意図という要件の内容ないしその具体的運用については不明瞭性が存在するものの ₅₄

、かかる要件は、通常極めて巨額となる流通市場における不実開示に係る民事責任の発生を制限する重要な要素の一つとなってい 一九〇六

(14)

(    同志社法学 六三巻四号一五一₅₅

。そして、一九九五年証券民事訴訟改革法(PSLRA)の制定 ₅₆

によって、証券取引所法

りよにとこたれら ₅₇ 特実事の定せなうよる適をば示しなけれ認ならないと定めさ推欺をて、被告がく罔の意図もおって行動したことを強い

21

に号)2(項)b(条D

、かかる作用は強められている ₅₈

  (2) 法人の欺罔の意図 発行会社に対して不実開示に係る民事責任を追及する場合の法律構成としては、まず、証券取引所法二〇条(a)項に規定されている支配者責任を主張することが考えられる ₅₉

。 一方で、多くの連邦裁判所は、コモン・ロー上の代位責任(

re sp on de nt s up er io r

)の適用を証券詐欺の文脈において認めており、原告もかかる法律構成を採用するところとなっている ₆₀

。また、発行会社自体を第一次的行為者と評価し、SECへの提出書類のように発行会社の名前においてなされる不実開示について、端的に発行会社に責任が課されることもある ₆₁

。 これら後者の場合、自然人の行為を通して活動を行う法的創造物である会社について、どのように有責性あるいは欺罔の意図(

co rp or at e sc ie nt er

)の存否を判断するかが問題となり、大別すれば二つのアプローチが検討されている。第一は、伝統的代理アプローチと呼ばれるものであり、不実開示を行った自然人が欺罔の意図を有していることを求めるものである ₆₂

。第二は、不実開示を行った自然人が欺罔の意図を有していることを求めず、他の者あるいは集合的な認識としての欺罔の意図の存在で足りるとするものである ₆₃

。 このような複数のアプローチが検討される理由は、開示に関して職責を有する者は不実開示であることを認識していなかったが会社内の他の者は認識していた場合や、会社内の誰もが不実開示であることを認識していなかったが複数の

一九〇七

(15)

(    同志社法学 六三巻四号一五二

者の認識を糾合すればそれが明らかとなる場合などを、どのように取り扱うべきかが問題となることにある。例えば、上級役員が開示を行ったものの、末端の社員のみがそれが不実開示であることを認識していたという場合、発行会社に責任を課すべきかは政策判断的側面の強い問題となるのであって ₆₄

、有責性ないし欺罔の意図の存在が緩やかに認定される場合には、責任の基準が実質的に故意から過失へと緩和されることになる。 これに対して裁判所は、上級役員がその権限の範囲内において少なくとも部分的には発行会社のために詐欺的な表示を行った場合には発行会社もまた責任を負うということについては共通の理解がある、とされるように ₆₅

、基本的に前者のアプローチのみを採用している ₆₆

。 したがって、欺罔の意図という要件は、流通市場における不実開示について発行会社が被告とされる場合にも、民事責任の発生を制限する重要な要素となっている。

F rie nd ly

判事が示したバランスあるいは

H oc hf eld er

判決における連邦最高裁の判断は、発行会社についても維持されているわけである。

343230, 1942 WL44e N3May21, 1942.o. aseleomU.S. Sec. & Exch. Cm'n, Exchange Act R1)  erEMichael P. ooley, Dnft oornsf Iidenmce 2)  Trading Restrictions, 66 Va. L. Rev. 1, 591980; Mary Siegel, The Interplay Between the Implied Remedy Under Section 10b and the Express Causes of Action of the Federal Securities Laws, 62 B.U. L. Rev. 385, 427-281982.    

10

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参照

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