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三田祭論文ファッション班最終論文 改訂版①

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Academic year: 2021

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(1)

経済新人会マーケティング研究部三田祭論文

しまむら班

安藤、茂呂、新居、吉田、

徳田、南部、大塚、田上、酒井

(2)

目次

はじめに・・・3

P

業界分析・・・4

P〜5P

自社分析・・・6

P〜8P

他社分析・・・8

P〜13P

顧客分析・・・14

P〜20P

SWOT 分析・・・21P

問題提起・・・22

P〜23P

目標設定・・・24

P〜24P

政策提言・・・25

P〜28P

終わりに・・・29

P

参考文献・・・30

P〜31P

(3)

はじめに

ファッションとは広いもので、衣服はもちろん、時計やアクセサリー、靴もファッショ ンということが出来る。そんななか我々が最初に議題にしたのはやはり大手ユニクロ(フ ァーストリテイリング)だった。ユニクロが売り上げを伸ばすのはなぜか。話し合いを進 めていくうち、国内の大手企業しまむらの名前があがった。このなんとも言えないイメー ジをもつしまむらに対しメンバーの興味がわくのに時間は必要なかった。 圧倒的な悪印象のなか売り上げを維持してきたしまむらには何があるのか。今後どうし ていくべきなのか。我々なりに考えてみたのがこの論文である。ぜひ最後まで読んで意見 を聞かせてほしい。

(4)

業界分析

上の図はアパレル業界の業界規模の推移をグラフで表したものである。平成 24~25 年の アパレル業界の業界規模(主要対象企業 54 社の売上高計)は 4 兆 4,487 億円となっている。 アパレル業界の過去の推移を見ると、平成19~22 年までは横ばい、平成 22 年以降増加に転 じている。金融危機が原因となる消費不況や東日本大震災、欧州の債務危機による世界経 済の下ぶれなど厳しい状況が続いてきたアパレル業界だった。しかし、近年、業界はアベ ノミクスに起因する景気回復、消費増加などによって業績は増加傾向にある。 アパレル業界の中でも、特に好調なのがファーストリテイリングやしまむらといったフ ァストファッション系企業である。ファストファッションとは短いサイクルで衣装を大量 生産・大量消費する形態のファストフードになぞらえた言葉である。ファストファッショ ンの中には、「ユニクロ」、「g.u.」を展開するファーストリテイリング、自社として設定し たしまむら、海外から日本に進出したH&M、ZARA、Forever21 などの企業がある。好調 の主な理由として、高品質だが低価格の商品を多く売っているということを消費者が理解 し、購入するようになった点がある。 日本のアパレル企業は、ほとんどを内需に依存している。その状況で、ファーストリテ イリングやしまむらなどの日本のトップ企業は海外進出を進めている。また、近年では日

図1:アパレル業界の業界規模

(5)

本市場の獲得のために、H&M、ZARA、Forever21 などの海外のファストファッションが 日本に進出している。 また、アパレル業界の売上高ランキングは下の表のようになっている。

順位

企業名

売上高(億円)

1 ファーストリテイリング

9,286

2 しまむら

4,910

3 ワールド

3,364

4 オンワードホールディングス

2,583

5 青山商事

2,124

上のようにファーストリテイリングが 2 位しまむらと大きな差を広げている、また、自 社のしまむらも 3 位と大きな差を広げている。

表1:売上高ランキング(平成 24~25 年)

1,500

2,500

3,500

4,500

5,500

6,500

7,500

8,500

9,500

10,500

ファーストリテイ

リング

しまむら

ワールド

オンワードホール

ディングス

青山商事

売上高ランキング

(億円)

図2:売上高ランキング

(6)

自社分析

今回私たちは自社をしまむらに決定した。以下しまむらの分析を行う。 しまむらはファーストリテイリングについで業界2位の企業である。 まず、しまむらの売上、利益について説明する。以下の図は 2014 年 2 月までのしまむら の売上と利益のグラフである。 (図3 しまむらの売上高) 380,000 400,000 420,000 440,000 460,000 480,000 500,000 520,000 2010 2011 2012 2013 2014

しまむらの売上高(百万円)

売上高(百万円)

(7)

(図4 しまむらの経常・営業利益) 図4よりしまむらの売上は毎年順調に伸びていることが読み取れる。一方図 より 2013 年から 2014 年にかけて経常・営業利益が共に下がっていることが読み取れる。この原因と してアベノミクスによる円安の影響で商品仕入額が上昇したことが挙げられる。 店舗数は 2014 年 2 月現在で 1299 店舗であり、この数は他の衣料小売店と比べて圧倒的 に多い。ドミナント戦略をとっており店舗同士が比較的近距離にあることも特徴である。 この特徴を活かして商品の店舗間移動も積極的に行われており、すばやく店舗ごとの顧客 のニーズに対応できるシステムを持っている。出店場所としては郊外が主であったが、実 験的に 2007 年に高田馬場へ出店した。その際、商品は評価されたものの標準化ができてい ないことや地価が高いことを理由に都市への出店は積極的には進められなかった。しかし 2008 年のリーマンショックをきっかけに地価が下落したことでその後、都市部への出店計 画も進められている。2012 年における新規出店の7割は都市部であった。2013 年までは都 市への出店は増収増益につながっていたが 2014 年にはしまむら全体として利益が減少して いる。郊外店は大型の駐車場があるといったように比較的大きい店舗が多い。都市部の店 舗はショッピングモール内、量販店内、レディース専門業態、既存店の周辺といった形で 出店している。また海外ではアジアを中心に出店を進めている。 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 2010 2011 2012 2013 2014

経常・営業利益

(百万円)

営業利益 経常利益

(8)

顧客層は 10 代から 50 代の女性であり幅広い。以下の図 はしまむらの売上男女比を表 したものである。 (図5 しまむら紳士服婦人服売上比) 図5よりレディースに強いことが読み取れる。 しまむらの特徴として流行をとらえた商品を低価格で提供し、海外ブランドとのコラボ 商品も積極的に取り入れていることが挙げられる。また、商品を自社で製造はしておらず、 他社から製品を購入し、それらを販売するという方法を採用している。仕入先は中国に依 存している。 しまむらのもうひとつの特徴は完全売り切り制を取り入れていることである。完全売り 切り制とは仕入れる商品の数を制限しできる限り在庫を残さないようにすることであり、 基本的に追加生産は行わない。これによって業界でもトップクラスの在庫回転率の速さを 誇る。しまむらは他社よりも利益率が低いのだが、在庫の回転率を速めることで利益を出 していることが分かる。 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 2010 2011 2012 2013 2014

しまむら紳士服婦人服売上比

紳士衣料 婦人衣料

(9)

他社分析

しまむらの他社として同じくファストファッションを提案しているファーストリテイ リング、H&Mの2社を挙げた。この2社を選んだ理由は、ファストファッション企業を価 格帯とデザイン性でポジショニングマップに位置づけると、以下の図 のようになり、し まむらと比較的近しい位置にあるためである。以下でそれぞれの分析を行う。 (図6 ファストファッションのポジショニングマップ)

高価格

低価格

ベーシック

トレンド

セレクトショップ

GAP

ファーストリテイリング

しまむら

H&M

(10)

1、ファーストリテイリング ファーストリテイリングは業界 1 位で、ユニクロや g.u.などの衣料品会社を傘下に持 つ持株会社である。 (図7 ファーストリテイリング売上高) (図8 ファーストリテイリングの経常・営業利益) 0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 700,000 800,000 2013 2012 2011 2010 2009

ファーストリテイリング売上高

(百万円)

売上高(百万円) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 160,000 2009 2010 2011 2012 2013

ファーストリテイリング

経常・営業利益(百万円)

営業利益(百万円) 経常利益(百万円)

(11)

図7、図8はそれぞれ 2009 年から 2013 年までのファーストリテイリングの売上と経 常・営業利益を表している。売上、利益共に 2010 年から 2011 年の間にわずかな落ち 込みが見られるものの、その後は回復し上昇傾向にある。 店舗数は 2014 年 8 月現在で 852 店舗、そのうち 831 店舗が直営店、残り 21 店舗は フランチャイズである。郊外・都市両方に出店しており、海外にもアジア・ヨーロッ パ・アメリカなど幅広く進出している。 顧客層はユニクロでは 10 代から 60 代からの男女、g.u.は 20 代後半から 30 代前半 のファミリー層となっておりしまむら同様に幅広い。 (図9 ユニクロの売上男女比) 図9はファーストリテイリングの売上男女比を表している。これより男女共に同程 度の売上を獲得していることが読み取れる。 ファーストリテイリングはしまむらと比べ、ニーズの多様化に左右されないベーシ ックなデザインの肌着やTシャツなどの製品を低価格で販売している。 ファーストリテイリングの最大の特徴であり強みとして SPA 方式の採用が挙げられ る。SPA 方式とは“specialty store retailer of label apparel”(自社企画ブランド 衣料の専門店)の頭文字をとったもので、生産設備を持ったアパレル専門店であり、商 品の企画から生産、物流、販売までを行うことを指す。SPA 方式について以下で図を用 いて説明する。 0 100,000 200,000 300,000 400,000 500,000 600,000 2009 2010 2011

ユニクロの売上男女比

メンズ ウィメンズ

(12)

(図10 従来の小売店) (図11 SPA 方式) 図10は従来の流通を表している。アパレルメーカーが商品を製造し、それらを小売店が 仕入 れ販売することで消費者の手に渡る。一方、SPA 方式では小売店が商品を製造と販売をする ことで消費者の手に渡る。 SPA 方式のメリットは、製造を自社で企画ができることで一貫したコンセプトで生産がで きることや、製造から販売を行うことで在庫を削減し、売れ残りのリスクを最小化できる ことが挙げられる。また流通にかかるコストを削減することができる。 一方デメリットとしては需要変動のリスクを自社で負わなければならないことが挙げら れる。

(13)

2、H&M H&Mはトレンドを捉えた商品を低価格で販売している。この点でしまむらと被って いることから他社に選んだ。2012 年における売上は 281 億 9070 万円、2013 年は 422 億 20 万円である。ただし1SEK=11.82 円(2012 年 11 月 25 日~12 月 1 日の週刊為替 相場)で 2013 年の売上を計算すると 331 億 4328 万円である。いずれにせよ売上は伸 びていることが分かる。 店舗数は 2013 年 11 月 30 日時点で 39 店舗であり、2012 年 11 月 30 日時点では 22 店 舗であったことから、出店数も増えていることが分かる。 顧客層は 10 代から 20 代の男女である。 また、H&Mもファーストリテイリングと同様に SPA 方式を導入している。

(14)

顧客分析

まずは、一般の人がどのくらい服を購入しているかを述べていく。 上のようにほとんどの人が1 年に 1 回以上服を購入している。 その中の男女の差について次に述べる。

1%

14%

17%

21%

25%

14%

8%

服購入頻度

週1回

月1回

2ヶ月に1回

3ヶ月に1回

半年に1回

年1回

ここ数年購入していな

図12:服の購入頻度

0% 50% 100% 60代以上 50代 40代 30代 20代

女性・服購入頻度

月1回以上 3ヶ月に1回 半年に1回 年に一回買うか買わない か

図13:女性の服購入頻度

(15)

0% 20% 40% 60% 80% 100% 60代以上 50代 40代 30代 20代

男性・服購入頻度

月1回以上 3ヶ月に1回 半年に1回 年に一回買うか買わない か 0% 20% 40% 60% 80% 100% 60代以上 50代 40代 30代 20代

女性服購入価格

(1回あたり)

3000円未満 3000〜5000円 5000〜10000円 10000〜20000 20000円以上

図14:男性の服購入頻度

図15:女性服購入価格

(16)

上のようにどの世代でも男性よりも女性の方が多くの頻度で服を買っていることがわかる。 さらに、1 回あたりの購入金額も女性の方が男性よりも多いことがわかる。そこから、アパ レル業界では、より多くの金額を使い、より多くの頻度服を買う女性がメインの顧客とし て考えらてる。実際に、多くのアパレル業界の企業は男性より女性の売上の方が多い状況 である。 次に、ファストファッションの話をしていく。まずは認知度から述べていく。下がファ ストファッションの認知度である。

図16:男性服購入価格

0% 20% 40% 60% 80% 100% 60代以上 50代 40代 30代 20代

男性服購入価格

(1回あたり)

3000円未満 3000〜5000円 5000〜10000円 10000〜20000 20000円以上

(17)

上のようにユニクロはほぼ100%の認知度である。しかし、しまむらの認知度も91.3%とな っており、ほとんどの人にしまむらを知られていると言える。特に、20 代女性については、 ほぼ100%の認知度となっている。

(18)

次は、購入場所についてである。年代によって購入場所が変わるのか?ということを見 ていきたい。 上のように世代によって購入場所に特徴が出る。20 代は、郊外ショッピングモール・アウ トレット、百貨店での購入が多い。他の世代よりは駅ビル・ファッションビルでの購入が 多いことが言える。30 代は郊外ショッピングモール・アウトレット、量販店での購入が多 い。他の世代よりは、インターネット通販での購入が多いことが特徴である。

図18:世代別の服購入場所

(19)

19

次に、顧客が服に何を求めるか?何を決め手に買うか?を述べていく。 上のように世代別によって洋服購入の決め手が変わってくる。20 代はデザインを重視する 傾向がある。また、年齢を重ねるにつれて生地、着心地の良さを重視していく傾向がある。 また、下のような調査もある。

図19:洋服購入の決め手

女性:どんなイメージを重視しますか?

1 位 ナチュラルさ

51.1%

2 位 シンプルさ

50.5%

3 位 上品さ・エレガント

24.5%

4 位 女性らしさ

23.0%

5 位 かわいらしさ

20.2%

表2:女性が洋服に求めるもの

男性:どんなイメージを重視しますか?

1 位 シンプルさ

49.3%

2 位 ナチュラルさ

39.6%

3 位 落ち着き

23.5%

4 位 スポーティさ

14.4%

5 位 上品さ・エレガントさ

12.9%

(20)

上のように女性・男性によって洋服に求めるものが変わっている。また、女性の中でもナ チュラルさを求めたり、上品さを求めたりするなど様々なものを求めている。そのことか ら、アパレル業界においてはニーズの多様化が進んでいるということが言える。 次は、顧客の購入したいファストファッションについて述べていく。まずは、下の表を 見て欲しい。 上の表のように購入したいファストファッションはユニクロがダントツの 1 位となって お り 、2 位のしまむらは差をつけられている。また、この調査の中では、「g.u.」や 「FOREVER21」などが女性の 10 代・20 代でやや多くなっていると述べている。そのこ とから、世代ごとに好きなブランド、好きなファストファッションが変わることがわかる。 最後に、中間発表・本発表のフィードバックや質問において、「ファッション性が低い」、 「イメージが悪い」、「ダサい」などの意見があった。私たちはこれを顧客の生の声と考え て、顧客分析の重要な要素とする。 以上のことから、3 つの点がわかる。 ① 服は男性よりも女性の方が多く購入し、かける金額も大きい。 ② 自社であるしまむらは顧客による認知度が高い。しかし、購入したいファストファッシ ョンのランキングでは1 位のユニクロと大きな差がある。これは、私たちとしてはしま むらのブランドとしてのイメージの悪さによって商品のイメージも悪くなっているか らでないかと考えられる。 ③ アパレル業界においても他の業界同様ニーズの多様化が進んでいる。

1位 ユニクロ

38.8%

2位 しまむら

7.4%

3位 GAP

6.6%

表4:購入したいファストファッション

(21)

SWOT 分析(表5)

Strength

① 独自の流通システムにより、ト

レンドの商品を安く提供

② 郊外店舗数の多さ

③ 在庫少➡店舗間商品移動

➡商品回転率

up

Weakness

① 製造を中国に依存

② 駅前店舗の少なさ

③ 通販の弱さ(cfFR)

④ メンズ商品の弱さ

Opportunity

アベノミクスによる消費増

② 業界好調

未開拓の海外ブランドの存在

店舗の立地

Threat

円安

② 内需依存

天候により左右

原材料

up

⑤ 海外ファストファッションブ

ランドの日本進出

ニーズの多様化

(22)

問題提起

さて、

SWOT 分析によりこれまでの情報をまとめた訳であるが、ここから問

題となるものを

Thread と Weakness から考えていく。Thread に挙げられてい

るものの内、円安・天候に左右される・消費税増税は経済的環境要因や自然環

境要因、政治的環境要因であり、しまむら自体の企業努力によって減らせる脅

威はほとんど小さいと言える。それでも消費税増税後も増税以前の価格を据え

置く等の企業努力は現状でも行っており、現状での取り急ぎ解決すべき問題と

は言えない。

製造を中国に依存しており、

SPA を採用していないしまむらは円

安による原材料費の高騰のあおりを受けて、低価格設定と相まって増収にも関

わらず減益になっているという点は、確かに考えるべき問題の一つ

と言える。

また内需に依存しているというのは、日本のファッション業界全体に言える

ことであり、業界全体として海外進出がそれほど進んでいないことを示してい

る。そんな状況下において業界

1 位の FR(ユニクロ)が海外進出を積極的に進め

ており、業界

2 位のしまむらもアジア中心に少しずつ海外進出を進めてはいる

(2014 年 2 月時点で台湾に 36 店舗、中国に 4 店舗出店、2017 年に中国で 30 店

舗を目指している。

)ので改めて問題にする必要性は無いだろう。Weakness に

挙げられているメンズが弱いことについても、業界全体に言えることであり、

顧客分析で述べたように男性に比べ女性のほうがファッションに関心を持ち購

入頻度・一回の購入金額も多い上、しまむらは都市進出の際にウィメンズに強

いという強みを活かして婦人服を重視した店舗も出しているという点から、取

り急ぎ解決すべき問題とは言えない。

自社分析で述べたように

現在しまむらは都市進出を進めている

(2012 年時点

で新規出店の

7 割が都市部)が、業界 1 位の FR(ユニクロ)に比べると都市部での

店舗数が少なくイメージが悪いことに加え、都市部にはイメージ良好な海外ブ

ランドも出店していることは問題

と言えるだろう。

最後に

Weakness に挙げられている業界 1 位の FR と比べて通販が弱い(宅配

しか行っていない

)・100%消費者依存(法人向け販売を行っていない)という点は、

しまむらの企業自体の方針として一般消費者に直接手に取って商品を見てもら

いたいということが挙げられるので問題とは言えないだろう。

以上から考えるべき問題として大きく分けて増収減益と都市進出におけるイ

メージの悪さの

2 点が挙げられる。前者に関して安価で、回転率が業界 1 位の

(23)

FR(ユニクロ)と同じぐらい高いことからしまむらは薄利多売方針であると言え、

利益が大幅に下がらない限り利益率の減少はそれほど問題では無いだろう。後

者に関してしまむらの社長の発言によると、都市進出の理由は郊外の飽和に加

え、都市進出によって郊外店舗の売り上げへの還元を目指す

(郊外店舗の広告塔

としての役割を果たす

)ことがあるが、この役割が現状小さい理由の要因でもあ

るという点でも問題であると言える。

(24)

目標設定

問題提起を踏まえて目標を設定する前に留意すべき点がある。増収減益を問

題とし増収増益を目標として設定した際、考えられる解決策の一つはコスト削

減による利益率の増加であるが

(安価な商品販売を特徴とするしまむらが郊外店

で値上げによる利益率増加をするとは考えづらいため

)、しまむらの現状として

低価格を実現するため企業努力によりこれ以上ないほどコスト削減をしている

ので、実質不可能であると言える。すると解決策はコスト増加率以上に売り上

げ増加率を上げることだろう。

このことも考慮し目標を

「イメージ改善により都市部のしまむらの広告塔と

しての役割を高め新規顧客を獲得する」

ことに設定する。ここでいう新規顧客

とは都市部店舗における顧客と、都市部店舗でイメージを良く捉え直して郊外

店舗へ足を運ぶ顧客の両方のことである。この目標の達成方法を考えることで

しまむら全体の売上が伸びることが見込まれるので

(郊外店の平均営業利益率は

店舗段階で

13%超だが、都市部の店舗はそれを上回る売り上げ。年間坪効率も

全店平均の

3 倍以上になるという記事より)、よほどのコスト増にならない限り

は増収減益の問題も解決されると考えられる。

(25)

政策提言

そこで考えた政策はコラボ商品専門店“

SHIMAMURA with ...”を都市の駅

前かつ大通り沿いに出店することである。その理由として、まずしまむらの強

みである他ブランドとのコラボ商品が挙げられる。低価格でトレンドを追及す

るしまむらは、

OLIVE des OLIVE や MAISON GILFY 等の他ブランドとのコ

ラボ商品を販売している。ほとんど一年中どこかのブランドとはコラボしてい

る状態である。コラボ商品の人気は高く、特に海外ブランドとのコラボ商品に

おいて顕著に現れている。例えば

2014 年には Lee や Harris Tweed とのコラボ

商品を販売しており、売り切れ続出、発売から

2 日で品薄の店舗まである。こ

ういった既に人気の高い海外ブランドを低価格で提供できるのもしまむらの強

みである。

二つ目の理由はしまむらの名前を残しつつ、コラボ商品専門店という既存と

は異なる店舗形態にすることでこれまであまり果たされていなかったしまむら

の都市店舗の広告塔としての役割を果たせると考えたからだ。表記を「ファッ

ションセンターしまむら」ではなく「

SHIMAMURA with」とすることで名前

から受けるイメージを改善し、

”コラボ商品専門店”ということを強調することで

も既存店とは違うというイメージを与えられるだろう。そして先に述べたよう

にコラボ商品自体の魅力は高いので、都市のコラボ商品専門店に集客すること

が出来れば、同じ商品も売っている郊外店のイメージ改善にも繋がるはずだ。

(26)
(27)

以下

4P 分析により具体的な販売戦略を考えていく。

Product

これまで述べたように若者に強く、トレンドをおさえた商品の多いしまむら

だが、そのことを知らない顧客、しまむらにいいイメージを抱いていない顧客

がある一定層いるのでその顧客のイメージを改善するためにも、しまむらの洗

練された部分を見せる。即ちしまむらの中でも、ファッション性の高い他ブラ

ンドとのコラボ商品を売っていく。

Price

現在、しまむらの店舗で売っている価格と同等の低価格設定にする。しかし、

価格帯は広めにとる店舗も用意する。現在、しまむらが三軒茶屋に出店してい

る店舗では中心的な顧客のことを考えて低価格帯の商品に加えて、高価格帯の

商品も販売している。そこで、出店地域の顧客のことを考えて商品の陳列を変

えていく。コスト面では、コラボ商品を専門にした店舗を都市部の駅前に出す

だけなので、かかるコストは既存の都市のしまむらの店舗とほぼ同等かやや高

くなるだけだと考えられる。

Place

しまむらのイメージを知ってもらうための一番の方法は、消費者の目にとま

るところに店舗を置き、消費者の手の届きやすいところで商品を販売すること

であると考え、大通り沿いの駅前に出店とした。この条件ならしまむらとして

も自社の強みである商品流通、商品の店舗間移動を使うことができる。この際、

都市部駅前には既に安価でトレンドを追う

H&M 等のイメージが良い海外ブラ

ンド店も出店している訳だが、これは一種の同質化戦略である上イメージ改

善・広告塔としての役割に重きを置いているので差別化は大きな問題とは言え

ないだろう。

Promotion

しまむらの強みを最大限活かすことが出来、かつ安くておしゃれなものを求

める

10~30 代の女性の学生・OL をメインターゲットとし、現在行っている CM、

チラシ、雑誌での広告を行う。中でも雑誌での広告は

10~30 代の女性の学生・

(28)

OL に効果が高いだろう。また、この出店した店舗自体にしまむら全体としての

広告効果があると考えている。

(29)

終わりに

今回の三田祭論文は天候の影響もありとても短い時間で行われた。それでも、

我々にできる最大のものを作り上げたつもりだ。物質的な価値だけでなく社会

的な知名度ブランド力が大きく売り上げを左右するファッション業界はとても

特殊で興味深い研究対象だとおもう。

この論文が班員の、読んだみなさんのこれからに有意義なものになると期待

して、この論文を終えたいとおもう。

(30)

参考文献

業界動向 SEARCH.com http://gyokai-search.com/3-apparel.htm コトバンク https://kotobank.jp/word/ファストファッション-188708 しまむら 企業情報 http://www.shimamura.gr.jp ファーストリテイリング 企業情報 http://www.fastretailing.com/jp/ H&M 有価証券報告書 http://about.hm.com/content/dam/hm/about/documents/en/Annual%20Report/Annual-Report-2013_ en.pdf H&M ホームページ http://about.hm.com/en/About/facts-about-hm/about-hm/business-concept.html#cm-menu

(31)

洋服購入時のポイントは? http://www.asahigroup-holdings.com/company/research/hapiken/maian/bn/200 804/00231/ Open Café http://vropencafe.video-research.jp/databox/topics/other11.html ファストファッションに関する調査 http://www.lisalisa50.com/research20131122_4.html ASU READ http://asu-read.com/report/

・衣料、中国出店を加速、しまむら、3年後に30店舗。

2014/05/17 日本経済新聞 朝刊 9 ページ

・しまむら、ジーユー…郊外激安衣料店“都心で急増”の理由

2012 年 03 月 21 日

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20120316/1040082/?ST=life&rt=n

ocnt

・しまむら、都攻め着々、小型店の収益力に自信(繊衣次の一手)

2010 年 6 月 28 日 / 日経MJ(流通新聞)

https://messe.nikkei.co.jp/rt/news/63052.html

・しまむら

HP

http://www.shimamura.gr.jp/shimamura/

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