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期待されている.遠隔操作ロボットはさまざまな状況に柔軟

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Academic year: 2022

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(1)E64. ロボットによる遠隔操作における操作性の改善 金沢大学 ○中込淳,疋津正利,神谷好承,関啓明 Improvement of the operation performance of the remote-controlled robot Kanazawa University. Jun NAKAGOMI, Masatoshi HIKIZU, Yoshitsugu KAMIYA, Hiroaki SEKI. Currently, the remote-controlled robots are expected to be operated in dangerous situation for us, such as disaster relief, the removal of land mines and working in a nuclear reactor. The remote-controlled robots are required to work in various situation, and it is also required to work in the situation when the robots itself constantly changes their attitude.Therefore, the purpose of this study is to improve on the operation performance of the remote control system, by actually doing some operations using a robotarm that is hanged. 1. 緒言 現在,災害救助や地雷の探査・除去、原子炉での作業など,. 2.2. システムの問題点と対応策. 人にとって危険な環境において,遠隔操作ロボットの活躍が. 2.1 節より,本研究で作成する実験装置のイメージを図 2. 期待されている.遠隔操作ロボットはさまざまな状況に柔軟. に示す.一般的な遠隔操作システムでは,座標変換を用いて. に対応して作業を行うことが求められるが,現状のシステム. 座標系を統一することで,操作性を向上させている.しかし,. では対応しきれない場面もある.一例として,災害現場など. 座標変換を行うためには,各々の座標系の位置関係がはっき. において,無人の遠隔操作ロボットが進入することが困難で. りしていなければならず,ロボットが宙吊りにされている場. あったり,侵入することにより状況を悪化させてしまうよう. 合には,座標変換により,座標系を統一することは難しい.. な場面が挙げられる.このような場合に,クレーンの先端に. つまり,操作者は常に座標系の向きを想像しながら操作を行. ロボットを吊るし,遠隔操作することができれば,ロボット. わなければならず,カメラからの映像のみで思い通りに操作. 自身が進入することが難しい状況においても,作業を遂行す. を行うのは非常に困難である.. ることが可能となる. そこで,本研究では宙吊りにしたロボットアームの遠隔操. モニタ. 作を対象とし,さまざまな作業を実際に行うことで不安定な. ロボット. 重心の移動により. アーム. ロボット全体が傾 いてしまう. カメラ. 状況下における操作性の改善を行う. 2. 遠隔操作システム. 入力デバイス. 図 2 装置における使用機器の座標系. 2.1. カメラの取り付け位置 クレーンに宙吊りにしたロボットの遠隔操作を行うシステ. そこで,操作者をサポートするための新たな情報をカメラ. ムを図 1 に示す.このようなシステムにおいて,カメラの取. の映像に付加するために,本研究では AR 技術を利用する.. り付け位置はロボットの手先 (図 1 - ①)とロボット手先から. 図 3,図 4 に示すように,ロボットアームの手先にマーカを取. 離れた位置(図 1 - ②)の 2 種類が考えられる.それぞれの取り. り付け,画像からマーカの位置情報を取得するとともに,座. 付け位置における特徴をまとめたものが表 1 である.①と②. 標系の3次元モデルを描く.この座標系を,入力デバイスの. を比較すると,その利点と欠点は表裏一体の関係にあり,カ. 座標系に対応させることで,ロボットと入力デバイスの座標. メラ 1 台の映像のみで操作を行うことは非常に困難である.. 系が一致していなくとも,動作方向やハンドの向きを確認し. よって,状況に応じて 2 台もしくはそれ以上のカメラを切り. ながら操作を行うことが可能となる.また,座標軸以外にも,. 替えながら操作を行う必要があると考えられる.複数台のカ. 操作者による入力デバイスからの入力の大きさと方向を示す. メラを用いる場合,立体映像を得るためのステレオ画像の手. 操作ベクトル表示することで,次の動作を視覚的にイメージ. 法が考えられるが,今回の場合には視野を広く確保すること. しながら操作を行うことも可能となる.. を目的としているため,3台以上のカメラを設置することも 考えられる.. ②. ①. 図 1 遠隔操作システム. 表 1 カメラ位置の比較 カメラの ① ② 取付位置 ハンド付近の 易 難 映像 立体的な 易 難 状況把握. 視野の広さ. 狭. 広. 操作時の 不快感. 有. 無. 操作ベクトル 図 3 通常の操作画面. 図4. AR 使用時の操作画面. aa) 2.3. 実験装置 図 2 を元に作成した実験装置を図 5 に示す.装置は操作部 と作業部に分けられ,操作者は 2 台のカメラの映像を切り替 えながら,入力デバイス(3D マウス)を用いてロボットア ームを操作する.. 2011 年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集 - 401 -.

(2) E64. モニタ. 宙吊りにしたロボットを遠隔操作するにあたり,AR 技術を利. PC. ロボット アーム. 用して座標系や操作ベクトルを表示することは有効であり, これにより,システムの操作性は改善されたと言える. カメラ 1. 3D マウス スイッチ カメラ. (a) 操作部. (b) 作業部 図 5 実験装置. 4. 結言. カメラ 2. 本研究では,遠隔操作ロボットを宙吊りにすることを想定. (c) カメラ配置. し,その操作性の改善を行った. まずは,カメラの位置などシステムにおける問題点と対応. 3. 実験. 策を検討した上で,装置を作成し,さらに,AR 技術を利用し. 3.1. 評価方法. て,カメラの映像に新たな情報を加えることにより,操作性. 本研究では,AR 技術を利用するシステムと利用しないシス. を改善することができた.. テムでいくつかの作業を行い,それぞれの作業における動作 毎の座標値変化と軌跡を比較することで,操作性の改善を検. 参考文献. 討する.ただし,AR を利用しないシステムでは座標系を表示. 1). 谷尻豊寿:ARToolKit プログラミングテクニック. できないため,操作者が座標系の向きをイメージしながら操. 2). 増田良介:災害時救助ロボットシステム,日本機械学会. 作を行わなければならない.. 誌(2006)462-463 3). 3.2. 作業事例. 天野久徳:消防防災ロボットの現状と展望,映像情報メ ディア学会誌(2008)1391-1395 動作回数[回]. 本研究において行った作業とその特徴を表 2 にまとめる.. 0. 表 2 はそれぞれの作業における,カメラ 1 台での作業の可・ 座標値[mm]. 不可,並進運動(位置の変化)と回転運動(姿勢の変化)の重要度, 宙吊りにしたことによる難易度の変化を比較したものである. また,①は物体を掴み,箱に入れる作業,②はいくつかの物. ①初期位置 ②物体把持. 体を積み上げる作業,③は物体を掴み,同形の穴に通す作業, ④はブロックを組み立てる作業,⑤はねじを回す作業,⑥は. 0 -200. ③移動. X. Y. Z. Xar. Yar. Zar. (b) 座標値の変化. ④積み上げ. ⑤. 作業(表 2-②)と,回転運動が重要となる物体の穴通し作業(表 タを図 6,図 7 にまとめる.それぞれの図の(a)は作業手順の. 標値を,Xar,Yar,Zar は AR 技術を利用する場合の各座標値. ③④ ⑥. ⑤物体把持 ⑥積み上げ (a) コマ送り ⑤. (c) 作業状況. ②. を表す.破線は Xar,Yar,Zar の終了点である.(c)は作業状. ②. ①. 2-③)の実験を取り上げる.これら 2 種類の作業に関するデー. の変化を表し,X,Y,Z は AR 技術を利用しない場合の各座. 120. 200. -600. コマ送り写真である.(b)は動作毎のロボットアームの座標値. 80. 400. -400. 災害救助を想定した,瓦礫を取り除く作業である. この中で今回は,並進運動が重要度となる物体の積み上げ. 40. 600. ⑤. ①. ② ①. 況を真上から見た図で,番号は(a)の手順に対応している. (d)(e)は(b)の X,Y,Xar,Yar を用いて,AR 技術を利用した ③④⑥. 場合としていない場合の XY 平面の軌跡を描いたもので, ど. (d) 軌跡(AR なし) (e) 軌跡(AR あり) 図 6 物体の積み上げ作業. ちらも(c)に矢印で示した経路をたどるのが理想的である. 表 2 作業の種別. ①箱入れ ②積み上げ ③穴通し ④はめ合い ⑤ねじ回し ⑥瓦礫除去. カメラ1台で の作業. ○ ○ △ × × ×. 運動の重要度 並進 回転. △ ○ × ○ × ○. × × ○ ○ ◎ ◎. 動作回数[回]. 宙吊りによる 難易度の変化. 0. 小 小 中 中 大 大. 40. 80. 600. ①初期位置. ②物体把持. 座標値[mm]. 作業の種類. ③④⑥. 400 200 0 -200. 3.3 考察 図 6,図 7 の(b)より,積み上げ作業と穴通し作業のどちら. ③移動 ④穴通し (a) コマ送り. においても,AR 技術を利用しない場合に比べ,AR 技術を利 用した方が作業完了までの動作回数は大きく減少している. 少ない動作回数で作業を完了できるということは,一つ一つ. AR 技術を利用した場合の方が,無駄な動作が少なくなり,目 標位置に正確に移動していることがわかる.以上のことから,. 2011 年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集 - 402 -. Y. Z. Xar. Yar. Zar. (b) 座標値の変化. ②. ①. の動作が正確になり,それに伴い,作業時間も減少したと言 える.また,(d),(e)を比較すると,どちらの作業においても. -400. X. ④. ② ③. (c) 作業状況. ①. ② ①. ③④ ③④ (d) 軌跡(AR なし)(e) 軌跡(AR あり) 図 7 物体の穴通し作業.

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