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(1)

1

熊本地震からの復旧に向けた技術的支援について

九州大学大学院工学研究院 島岡 隆行 南阿蘇村(5/3) 益城町(4/16) 熊本市 東部環境工場仮置場(5/19) 崩落現場 西原村(5/15) 大規模災害時の災害廃棄物対策セミナー 2

 廃棄物資源循環学会による発災初期の技術的支援

 UAVを利用した仮置場における災害廃棄物量の把握

 甲佐町被災家屋の試験解体

(2)

熊本地震の概要および被害状況

熊本・大分両県の被害状況 (7月7日現在) 熊本地震の概要 布田川断層帯(約64km以上)の北東端 に当たる布田川区間(約19km)が地震 の震源断層。 前震の震源域とされる日奈久断層帯と 布田川断層帯は交差しており、これら の断層帯が連動して動いた。 発生時刻 4月14日 21:25 (前震) 4月16日 01:25 (本震) マグニチュード 6.5 7.3 場所および深さ 熊本県熊本地方、深さ11km 熊本県熊本地方、深さ12km 発震機構 震度 最大震度 7 (益城町) 最大震度 7 (西原村・益城町) 南北方向に張力軸を持つ、右横ずれ断層型の内陸地殻内地震 出展:気象庁,7月12日3 熊本地震の被害推計額は2.4兆~4.6兆 円。阪神・淡路大震災の被害額の半分弱。 (内閣府、5月23日) 熊本・大分 熊本 大分 死者数 75 75 0 行方不明者 1 1 0 けが人 1,906 1,879 27 避難者 5,155 5,155 0 建物損壊 160,351 154,519 5,832

建物被害棟数の推移

熊本県の損壊棟数 4 建物被害状況(6月1日 現在) (単位:棟数) 全壊 8,151 半壊 29,072 一部破損 129,624 非住家 2,506 合 計 169,353 災害対策本部会議、8月31日 発表 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 160,000 180,000 4/16 5/3 5/20 6/6 6/23 7/10 7/27 8/13 8/30 被害棟数 集計日 全壊 半壊 一部破損 非住家 合計 ① ② ③ ① 熊本市公表、② 熊本市内訳公表、③ 益城町公表 建物被害棟数の推移(8月31日まで) 環境省による推計量 = 被害棟数(棟)×原単位(t/棟)※ ※ 全壊 116.9, 半壊 23.4, 一部損壊 4.6 4

(3)

廃棄物関連施設の被害状況 ※ 施設名 設置数 被災数 ごみ焼却場 25 5 最終処分場 25 2 RDF施設 2 2 し尿処理場 21 4 合 計 73 13

廃棄物関連施設の被害状況

5 バグフィルターのバイパスパイプの破損状況 東部環境工場敷地内に仮置きされた生活ごみ 5月19日 撮影 ※ • 最終処分場は、汚水処理施設の被災 • 停止中の施設は、ごみ焼却場 1施設(7月中 に再稼働予定)、RDF施設 1施設(7月中に試 運転予定)、し尿処理場 1施設(再稼働時期 不明)(7月5日現在)

災害時の廃棄物対策 3つの柱

初期対応

中長期対応

②生活ごみ

●集積所等で悪臭やハエの発生、景観の悪化

→他市町村からの応援

③災害廃棄物(がれき)

●生活再建・復興の支障

→仮置場の設置と集積

→発生量の推計

→広域処理体制の構築

①し尿

●仮設トイレ等の槽が満杯に・・・

→し尿処理業界が各地から応援

環境省資料 平成28年4月22日公表 6

(4)

D. Waste-Net(災害廃棄物処理支援ネットワーク)の構築

1 環境省 (事務局)

自治体

 災害協定の締結  防災訓練への参画 等を推進

支援者グループ

民間事業者団体

グループ

国立環境研究所 (災害廃棄物情報プラットフォーム) <連携> 活動支援

D.Waste‐Net

地域ブロック協議会

協力 要請 地方環境事務所  技術支援のための専門家の紹介  研修講師としてのアドバイザーの派遣 等 活動支援 民間事業者団体 地方支部 要請 要請 出典:環境省http://www.env.go.jp/recycle/waste/disaster/actionagenda/h2711shishin_4.pdf 7 H27.9.16 発足 熊本県環境生活部環境局 民間事業者団体グループ 全都清 熊 本 産廃協 NIES 日環C 学会九州支部 被災市町村 技術的支援 実務的支援 支 援 者 グループ その他 団 体 環境省 九州地方環境事務所 D.Waste-Net 実務的支援 行政的支援

熊本地震のおける支援の枠組み

8 ※ 環境省、災害廃棄物処理支援ネットワーク(D.Waste-Net)、H27.9.16 発足

(5)

9

○仮置場管理に関する指導・助言

・分別指導: 見せごみの配置による分別の促進 ・搬入路整備: 場内一方通行。砕石等の敷設による雨天時の車両スタック防止 ・火災防止指導: 可燃系廃棄物の高さを5m以下に。内部温度測定結果の情報提供 ・悪臭・害虫発生抑制: 東日本大震災での対応事例の情報提供

○アスベスト対策への県からの支援要請への対応

・家屋解体時のアスベスト飛散モニタリングの人的支援

○倒壊家屋中の生ごみ処理に関する相談への対応

・倒壊家屋中の生ごみの処理: 生ごみは分別して通常の生活ごみとして処理し、 仮置場に搬入しない。 ・解体まで時間を要する倒壊家屋中の生ごみの腐敗による悪臭・害虫発生対策の 必要性: 冷凍食品保管場、農作物保管場などの有機物が中に大量に存在する倒 壊建物は優先的に解体し、生ごみを処理すべき。

○最終処分場に関する指導・助言

・遮水工破損の観点から継続的に周縁地下水の水質を監視するよう指導

廃棄物資源循環学会として実施した技術的支援

仮置場の火災予防とペストコントロール

○ 火災防止 ○ ペストコントロール(悪臭・害虫発生抑制) 益城町一次仮置場にお ける可燃系混合廃棄物 の温度調査 (H28.4.28) • 仮置場での悪臭発生に対し、東日本大震災時の対応事例を 提供(ペストコントロール協会による対応事例等) • 可燃系廃棄物の積上げ高さを低くするよう指導 (5m以下) • 可燃系廃棄物の山の内部温度測定結果を提供し、高温箇所 の優先処理を指導 10

(6)

○ 日時 5月12日、13日 〇 参加者 九州環境管理協会(会員) 2名、県 1名 〇 目的等 解体工事等実施前のバックグラウンドレ ベルの把握。6月以降解体等が本格化した 後に、複数回にわたり基本的に同一地点 で調査を実施する予定(環境省)。 〇 測定箇所 益城町(5か所)、西原村(1か所) 〇 測定場所選定 ・ 避難所周辺 ・ ガレキ仮置場の敷地境界 ・ 倒壊等により破損し、アスベストの飛散が 懸念される建築物の敷地境界 ※ 結果は近々、熊本県のHP公表予定

アスベスト大気中濃度調査の実施

熊本県上益城郡益城町 11 12

災害廃棄物(がれき)の処理フロー

破砕・選別装置 により分別 二次仮置場 焼 却 最終処分 再生利用 一次仮置場 木くずなど 金属、砂利など ガラスなど 最終処分場 産廃処理業者も活用 受入時 から分別 環境省資料 平成28年4月22日公表

(7)

一次仮置場の設置と管理

13 熊本県災害廃棄物処理実行計画~第1版~(平成28年6月21日策定) 5月31日現在、計69ケ所 ※熊本市、宇土市、 宇城市は、ごみス テーションを活用 し収集

熊本市戸島仮置場

(戸島ふれあい広場) 平成28年5月19日 時点 • 最終処分場跡地の公園 • 熊本市東部環境工場(300t/日×2炉)が被災。東部地域の可燃系 生活ごみ及び災害廃棄物(片付けごみ)は戸島仮置場及び東部環 境工場横グラウンドに仮置きされている。 • 可燃系混合廃棄物の巨大な山(高さ6~11m)が連なり、長期保管 による火災が懸念された。 • 支援自治体による受入(福岡市100t/日、北九州市100t/日、他) • 現在、東部環境工場は2炉とも復旧(5月1日、17日)。 → ピットに貯留されているごみ(約5,000t)を焼却後、仮置 場のごみを処理 14

(8)

熊本市扇田環境センター(

最終処分場

・震災前の残余年数は、30年 ・4月16日~5月17日に約4万t(通常時の約7年分)の廃棄物を受入 ・4月24日までは市内の通行障害物のみ受入 ・4月25日から家屋解体廃棄物の受入開始 ・受入廃棄物(5品目): 木くず、畳、コンクリートくず、金属くず(きれい)→ 埋立場内に仮置き→リサイクル 瓦、ボードくず、コンクリートくず(汚い)→ 埋立処分 平成28年5月3日時点 15 ・仮置場が満杯になり、4月24日PM~4月29日、仮置場を一時閉鎖 → 木くず、コンがら、瓦を二次仮置場へ搬出し、受入スペースを確保 ・可燃系混合廃棄物の大きな山が3つ - 町役場職員の人手不足による場内分別指導の不徹底 - 仮置場前の道路に搬入車両の渋滞の列→どんどん受入れざるを得ない。 - 一度混合の山ができると、それが前例となり、混合廃棄物が増加 平成28年4月25日時点

益城町一次仮置場

(旧益城中央小学校跡地)

16

(9)

木 (柱) 木 (家具) 布団 畳 金属 ガラス 陶磁器 出入口 家電類 (その他) (洗濯機、テレビ、ブラウン管、冷蔵庫、エアコン)家電類 瓦 コンクリート ス レ ート 材 大型 の プ ラ ス テ ィ ッ ク ソ フ ァ

整備後の益城町一次仮置場

17 平成28年6月18日 時点

南阿蘇村

要 因 ・ 持込量に対して狭小 ・ 搬出の遅れ - 管理人員不足による分別の不徹底 - 場内整備のための仮置場の一時閉鎖 久木野仮置場、5月3日 撮影 南阿蘇村 (7か所) 渡辺病院ふれあい広場 4,785㎡ 旧久木野中学校体育館下 2,531 ㎡ 旧白水中学校グランド 7,462 ㎡ 旧長陽西部小学校 3,816 ㎡ 立野ダムストックヤード 3,267 ㎡ 長陽運動公園前駐車場 1,987 ㎡ 下野地区仮置場 2,397 ㎡ 合 計 2,6245 ㎡ 18 南阿蘇村 5月3日 撮影

(10)

災害廃棄物処に関する基本方針

○ 処理主体 市町村 県の役割 ・ 迅速、円滑に処理するための広域調整 ・ 被災市町村が処理困難な事務は事務委託により代行 ○ 処理期間 被災後、2年以内の処理終了を目標 ○ 処理方法 ・ 可能限り再生利用(リサイクル)と減量化を図り、埋立処分を低減 ・ 原則的に、市町村の一般廃棄物処理施設で処理 → 困難な場合は、県内の一般廃棄物および産業廃棄物処理施設を活用 場合によっては、県外の処理施設を活用 ・ 迅速な処理及び処理コストの削減のための分別の徹底 ・ 全関係者(市民や解体業者を含む)による分別の重要性について共通認識 熊本県災害廃棄物処理対策会議 配布資料、 5月18日開催 ○ 災害廃棄物の発生量推計 現時点で、概ね100万トンから130万トン(環境省独自推計 5月11日暫定値) 熊本県 6月1日 約195万トン 19 熊本県災害廃棄物処理対策会議 配布資料,5月18日開催 可 燃 系 木くず 金属くず ガラス・ 陶磁器くず コンクリート が ら 廃 瓦 土 壁 家電4品目 その他家電 スレート 石膏ボード 可燃・不燃混合物 被災現場 (解体現場) 事業者 個人 事業者 個人 事業者 個人 一次仮置場 二次仮置場 (破砕・分別)  可燃系  金属くず  不燃系 産業事業者等 直接引き取り (リサイクル) (スクラップ) 不燃系 埋立処分 不 燃 系 災害廃棄物の処理フロー(事務委託市町村 ※) ※ 益城町(436)、御船町(252)、嘉島町(147)、甲佐町(187)、南阿蘇村(321)、宇土市(66) ( )は、相対値(=平時の何ヶ月分)を示す。8月31日 現在。 20

災害廃棄物処に関する基本方針

熊本県災害廃棄物処理対策会議 配布資料、 5月18日開催 熊本県は、益城町の県有地(約12 ha)内に二次仮置場を建設する方針 (主に、家屋解体廃棄物の受入)

(11)

益城町二次仮置場

(空港近くの県有地、12ha)

平成28年5月19日時点 • 益城町の一次仮置場から木くず、コンクリートがら、瓦を受入中 • 今後、県事務委託市町村の二次仮置場として整備し、家屋解体廃棄物 を受入予定(7月末頃に一部竣工し、受入開始の見込み) 柱材・角材、コンがら → 破砕 → リサイクル 瓦 → 管理型処分場 混合廃棄物 → 破砕選別 → 焼却、リサイクル、埋立処分 21 22

益城町二次仮置場

木くずの破砕 平成28年10月2日時点 一部、供用開始

(12)

西原村仮置場(平成28年5月15日) 西原村仮置場の様子。十分な広さの仮置場に搬入路 が設置され、廃棄物の分別は適切に行われていた。 木くずの仮置状況 ・ ドローン撮影画像から作成した木くず仮置場の3Dモデル ・ ドローンにより大規模な仮置場でも短時間で画像撮影が可能であり、 廃棄物量の推計作業を効率化できた。 高さ: 8.25 m、 体積: 10,258 m3、重量: 5,642 t (0.55 t/m3 換算)

迅速な災害廃棄物の推計

23

災害廃棄物仮置場 見取図

西原村・村民グランド

24 鉄板 倉庫・トイレ トレーニングセンター 倉 庫 可燃物・ プラスティック 畳 ソファー・ マットレス リサイクル家電 木くず 瓦礫 コンクリート 焼き瓦 金属 セメント瓦 廃タイヤ サイディング スレート 石膏ボード ガラス・陶器 蛍光灯 小家電 混合 廃棄物 ばっ根 生木 塗 料 出口 入口

(13)

UAVを利用した仮置場における

災害廃棄物量の把握

1

応用地質株式会社,

2

九州大学

1. 目的

2. 調査フロー

3. 各種結果について

4. まとめ

25 ※ Unmanned Aerial Vehicle

1.目 的

①仮置場にある廃棄物量の安全な計測の実践

⇒測量に代替できる安全な計測の確認

②可燃系廃棄物の体積・高さの推計

⇒仮置き量を把握し、計画のための情報提供

⇒可燃系廃棄物の火災予防情報の提供

③撮影、モデル化、解析、各必要時間の集計

⇒今後の災害廃棄物管理への適用性の検討

④撮影法による再現性検討、測量との比較

⇒計測の再現性、正確性の検証

26

(14)

1-1.調査対象: 西原村仮置場

5月時点の配置図

27

28 5月時点の西原村仮置場

(15)

7月時点の配置図

29

10月時点の配置図

30 平成28年10月2日

(16)

2.調査フロー

1.UAVによる撮影

1.UAVによる撮影

2.SfMソフトによる3Dモデル化

2.SfMソフトによる3Dモデル化

3.モデル解析による体積試算

3.モデル解析による体積試算

31

2-1 UAVによる撮影

4方向+直上より撮影

オーバーラップ量 70%

32

(17)

2-2 SfMソフトウェアによる3Dモデル化

モデリングソフトウェア

PhotoScan Ver.1.2.5

Agisoft 社製

設定項目 設定値 写真アライメント 高 ペアリング汎用 高密度クラウド生起 高 (初期設定) メッシュ構築 高 (初期設定) 33

3Dモデルと解析結果

撮影・モデル化時間について

再現性・正確性の検討

3.結 果

34

(18)

西原村仮置場(メイングランド)の4時期の3Dモデル化

5月15日 7月3日 8月7日 10月2日 35

ドローンによる測定結果

調査日 項目(単位) ドローン 5月15日 最高点(m) 8.25 面積(㎡) 2,782 体積(㎥) 10,258 重量(t)* 5,642 7月3日 最高点(m) 7.22 面積(㎡) 5,434 体積(㎥) 17,417 重量(t)* 9,579 8月7日 最高点(m) 7.33 面積(㎡) 7,008 体積(㎥) 24,324 重量(t)* 13,378 10月2日 最高点(m) 7.30 面積(㎡) 12,491 体積(㎥) 39,960 重量(t)* 21,978 36 * 木くずの見掛け密度 を0.55t/㎥として計算

(19)

10月2日の計測結果の詳細

メイングラウンド 堆積山A サブグラウンド 堆積山B ゲートボール場 堆積山C 合計 堆積高さ※ (m) 7.19 7.30 7.27 -面積 (㎡) 6,382 4,646 1,463 12,491 体積 (㎥) 22,250 13,285 4,424 39,960 ※最高地点の地上高 メイングラウンド 堆積山A サブグラウンド 体積山B ゲートボール場 体積山C (チップ) ドロ ー ン 撮 影 画 像 3 D モ デ ル 37 項目

3-2 撮影・モデル化時間について

撮影時間と面積について

廃棄物面積(㎡) 撮影時間(分) 撮影高度(m) 5月 2,800 15 45.0 7月 5,400 27 46.5 8月 7,000 29 65.0 モデリング使用枚数 処理時間(分) 199 55 364 215 413 373 ※ 使用CPU i-7 3.6GHzでの処理結果

モデル使用画像枚数とモデリング時間

38 撮影月

(20)

3-3 再現性・正確性の検討 ①

撮影方法の違う画像からのモデリング結果(再現性の検討)

差異は⼩さく適応性は⾼い。

= 392m

3

= 398m

3 39 ポール撮影 ドローン撮影

3-3 再現性・正確性の検討 ②

調査日 項 目 ドローン 測 量 測量基準での 誤差(%) 7月3日 最高点(m) 7.22 7.38 2.2 面積(㎡) 5,434 4,804 13.1 体積(㎥) 17,417 17,275 0.8 重量(t) 9,579 9,501

-測量の簡易的な代替は、可能と考えられる。

平板測量結果との比較(正確性の検討)

40 平板測量 ドローン測量

(21)

4.まとめ

『成 果』

UAVを用いた仮置場における災害廃棄物量の管理

は日量単位でも可能

正確性、再現性については、管理上支障のない範囲

『課 題』

• 単一廃棄物の場合、処理時間を軽減するために、モ

デル化精度(点群密度)についてさらなる検討が必要

である。

• 得られる数値は体積値であるため、重量に変換する

場合、正確な単位体積重量の把握が必要となる。

41

甲佐町被災家屋の試験解体

42

(22)

1.試験解体対象3邸宅について

43 ① A 邸 ② B 邸 ③ C 邸 家屋建築年 昭和38年 昭和48年 昭和53年 延べ床面積  216.58 ㎡ 内訳:  1階 156.64㎡  2階 59.94㎡  160.53 ㎡ 内訳:  1階 129.02㎡  2階 29.10㎡  171.69 ㎡ 内訳:  1階 115.80㎡  2階 55.89㎡ 敷地面積 1,246.32㎡ 約962㎡ 約1,604㎡ 構造 木造 ・瓦:セメント ・壁:土(藁混合)、石膏ボード ・基礎:独立基礎(束石)+     外周布基礎 木造 ・瓦:セメント ・壁:モルタル、石膏ボード    土(藁混合) ・基礎:布基礎 木造 ・瓦:セメント ・壁:モルタル、石膏ボード ・基礎:布基礎、束石 家屋特徴 ・典型的な農家の構造 ・1階は仕切り(構造部材)がな く、襖で仕切られている。 ・昭和40年代の一般的家屋 ・1階部分も壁で仕切られてい る。 ・周辺の農家の構造に近いが やや異なる。 ・2階は非住居 被災形態 全壊 全壊 全壊 住居人数 3人 1人 3人 調 査 対 象 家 屋

2. 解体手順

44

⽡撤去・防⽔シート除去

窓・窓枠撤去/畳搬出

家屋解体

分別・計量・搬出

基礎撤去

整地・完了

44

(23)

解体の状況 A邸

1階の状況 2階に残置された家具類 屋根の 銅版 木材輸送の空隙 束石 土壁の混合廃棄物 45

調 査 ⾵ 景

ポータブルトラックスケールでの計量 クレーンスケールでの計量 トラック積載状態の撮影 仮置場 46

(24)

3. 解体作業の相違・特徴、解体日数

① A 邸 ② B 邸 ③ C 邸 解体作業の相違 ・ひさしまで瓦が葺いてあり、瓦の量が 多い。 ・昭和30年代建築のため、柱が重厚 基礎はブロック基礎と束石の混合 ・隣家と国道に面しており、倒す方向が 限られる。 ・重機を入れるには植木の伐採が必要 ・家財道具は搬出済み。 ・2階にベランダを増設している。 ・納屋の解体作業があった。 ・基礎が通常の布基礎 ・2階の家財道具はそのまま残置されて いる。 ・基礎が多く、解体に時間を要した。 ・2階は倉庫のため、事実上平屋建 ・基礎は布基礎、一部束石使用 ・離れが渡り廊下で連結されているが、 離れは解体対象でないため、被害のな いように解体作業を実施する必要があ る。 ・門扉から玄関までの敷石も撤去対象 解体工程上の 特記事項 ・家財道具は家主が搬出済み。 ・残っていた木質の家財道具等は廃棄 物として搬出 ・マットレス等はバックホーにて搬出 ・家財撤去作業は解体速度に大きな影 響は及ぼしていない。 ・浄化槽の撤去は行っていない。 ・一部家財道具は家主が搬出済み。 ・2階底部が崩落したため、2階家財道 具(布団、衣類、家具等)が残置 ・解体作業中に分別搬出を実施 ・累計で3~4時間程度作業時間を要 している。 ・浄化槽の撤去は行っていない。 ・一部、レベル3アスベスト建材 ・瓦は撤去済み。 ・家財道具は家主が搬出済み。 ・浄化槽の撤去は行っていない。 延べ床面積 216.58㎡ 1階 156.64㎡ 2階 59.94㎡ 160.53㎡(現況床面積) 1階 129.02㎡(S48年 登記床面積) 2階 29.10㎡(S48年 登記床面積) 171.69㎡ 1階 115.80㎡ 2階 55.89㎡ 解体に要した 総日数 7日 8.5日 6日 内訳 (概ねの日数) 瓦・防水シート撤去 1日 家屋解体・搬出 3日 壁材等分別搬出 1.5日 基礎解体 1.5日 瓦・防水シート撤去 1日 家屋解体・搬出 3.5日 壁材等分別搬出 2日 基礎解体 2日 家屋解体・搬出 2日 壁材等分別搬出 2.5日 基礎解体 1.5日 調 査 対 象 家 屋 47

4. 排出された廃物組成 (1)

3邸合計の重量組成比率 中越地震との比較

同じ直下型の中越地震に⽐して、⽊材、コンがら 、⽡の数値が⼤きい。

今回基礎の全撤去(埋没部分も掘り起して撤去)のため増加している

と推察される。⽊材については、2階建延床⾯積が⼤きいためと考え

ている。⽡については中越側の解体家屋構造によるものと推定され、

精査が必要である。

発生量 本試験解体相当 に集計した場合 の合計 発生量 (3邸平均) (t/棟) (t/棟) (t/棟) 可燃粗大ごみ 1 廃木材 7.2 10.3 木くず 2.1 コンクリがら 24 24 43 コンクリがら 可燃ごみ 2.3 2.3 0.17 可燃物 瓦 1.5 1.5 12.1 瓦 鉄アルミ 0.7 0.7 0.9 金属類 廃プラ 0.5 ガラス陶器 0.3 その他 2.4 不燃粗大 0.1 壁土 3.1 石膏ボード 1.7 不燃ごみ 2.2 合計 49.1 49.1 84.07 合計 7 8.8 混合廃棄物 中越での分別 試験解体での 分別 15 柱角材木くず (木製家具含む) 3.3 4.1 その他 48

(25)

4. 排出された廃物組成 (2)

3邸合計の重量組成比率 阪神淡路大震災との比較(組成比)

阪神淡路⼤震災では、可燃物の重量が⽕災により減少して

いると考えられ、重量組成⽐での⽐較は難しい。データを

収集し、精査する必要がある。

コンクリが ら, 51.3% 可燃,  18.1% 不燃,  29.6% 金属, 1.0% コンクリ がら,  47.4% 可燃,  9.2% 不燃,  42.6% 金属,  0.8% 熊本地震解体ごみを阪神淡路の データに合せて再集計 阪神淡路排出組成 (木造・非木造含む) 49

5. 発生量原単位

(1)今回の解体調査の結果、発生原単位は以下のようであった。 項 目 A 邸 B 邸 C 邸 平 均 延床面積(㎡) 216.58 160.53 171.69 182.93 廃棄物発生量(t/棟) 100.1 87.1 65.8 84.4 100㎡あたり発生量(t) 46.2 54.3 38.3 46.3 (2)環境省が示す原単位(116.9 t/棟)に比較して、全壊家屋の原単位は 小さかった。甲佐町では半壊も公費解体され、甚大災害で公費解体 が見込まれる場合は、全壊と半壊は区別することなく、「延べ床面積」 と「100m2発生原単位」を用いた算定が提案される。 50 環境省が示す原単位

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