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単 発 刺激 に よ る皮 質 誘 発 反 応

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Academic year: 2022

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(1)612. 826. 1:. 612. 822. 3. ヒ トお よび ネ コの 視 床 核 電 気 刺 激 に よ る皮質誘 発反 応 に関す る実 験 的研究 岡 山大学脳 神経外科教室(主 任:西 本詮 教授). 難. 波. 〔昭 和45年6月25日. 目 第1章. 諸. 第2章. 実験方法. 受 稿〕. 次 VL核. 第1項. 対. 第2項. 実験方法. 第2項. VL核. 象 中中心. 第3項. CM核. 単 発 刺激 に よ る皮 質 誘 発 反 応. 第4項. VL核. 低 頻 度 刺激 に よ る皮 質 誘 発 反. 応. 核,前 腹 側核)の 決定 第2節. 第5項. 刺激 および記録方法. CM核. 皮質誘 発反 応. 第4章. 実験成績. 考. 按. 第1節. 動 物 実 験 に よ る"Thalamocortical. ation"に 関 す る歴 史 的展 望‑Morison,. 質誘 発反応. Dempseyに. 第1項. 両 側性誘発反応に ついて. 第2項. 第 Ⅰおよ び第 Ⅱ(陽)陰性波 について. (B). 第2節. 視 床VL核. 第3節. ヒ トの 視 床VL核. およびVA核. 第4節. ヒ トで み られ る 第 Ⅱ(陽)陰 VL核. の低頻度刺激 に 第5節. ヒ トで み られ る増 強 反 応,漸 増 反 応 に. 第6節. ネ コの視床核刺激 に よる皮質誘 発反応. 第5章. ま と め 結. 語. relation"に つ い て,実 験 動 物 を 用 い た,多 第1章. 緒. 言. 1942年 か ら1943年 に か けて, Morison, が,ネ. 性 波 と. 刺 激 と の 関 係 につ い て. ついて. 刺 激の強 さと刺激頻 度 との関係 につ いて. 第3節. 単 発刺激 によ る第 Ⅰ. 陰性 波 の 存 在 と そ の 意 義. VL核 低頻度刺 激に よる皮質誘 発反応 よ る皮質誘発反応. 第3項. コ)と の 差 異 た つ. いて. 皮質 内記録 によ る誘発反応 の観察 ヒ トの視床核低頻度 刺激 による皮質 誘. CM核. 特 殊 系の. 刺 激 に よ る皮 質 誘 発 反 応 の. ヒ トと実 験 動 物(ネ. 発反 応 第2項. よ る特 殊 系,非. 理 論 と そ の批 判. (A) 頭 皮上お よび皮質 上記録に よる観察. 第1項. rel. ヒ トの視床腹 外側核単発刺激 に よる皮. 第1節. 第2節. 低 頻 度 刺激 に よ る 皮 質 誘 発反. 応. 実験動物(ネ コ)の 視床核刺激 によ る. 第3章. 単 発 刺 激 に よ る皮 質 内 誘 発 反. 応. Target point(腹 外側核,正. (B). 単 発 刺 激 に よ る皮 質 上 誘 発 反. 応. ヒ トの視床核刺激 によ る皮質誘発反応. (A). 平. 第1項. 言. 第1節. 真. 数 の興. 味 あ る研 究 が 行 な わ れ て きた. Dempsey. コに お け る実 験 か ら,視 床 核 は,大 脳 皮 質 に. たい して 限 局 的な 投 射 を 有 す る特 殊 系 と,広 汎 な 皮. 一 方, 1948年 , Spiegel, Wycisが. 者 に た い す る定 位 脳 手 術 を 創 始 した こ と に よ り,ヒ トの規 床 に 関 して も,画 期 的 な 直 接 的研 究 手 段 を獲. 質 投 射 を 有 し特 殊 系 と は 全 く異 な る生 理 的 特 性 を示. 得 す る こ と に な つ た.そ. す 非 特 殊 系 に大 別 さ れ る こ とを 報 告 した が,そ. 及 に と もな い.ヒ. れ以. 来,視 床 の 生 理,こ と に,い わ ゆ る"Thalamocortical. 不 随意運 動症患. して近 来 の 定 位 脳 手 術 の普. トの 視 床,こ と に"Thalamocortical. relation"に つ い て の 研 究 報 告 が,文. 献上散見 され る.

(2) 296. 難. よ うに な つ た.ま. 波. た 最 近 は,誘 発 反応 を 用 い る生 理. 真. 平. 位 脳 手 術 を う け た パ ー キ ン ソニ ズ ム患 者 の う ち,自. 学 的研 究 に 電 子 計 算 機 が応 用 され る よ うに な り,従. 律 神 経 症 状,精 神 症 状 の 強 い症 例,す. 来 の 単 な る脳 波 上 の 観 察 の み で は 促 え 得 な か つ た微. の 高 い症 例 を 除 外 し,あ る程 度 以 上 の 正 常 の 精 神,. 細 な 反 応 ま で 正 確 に把 握 で きる よ う に な り,誘 発 反. 運 動 機 能 を残 して い る症 例 の み を選 択 した も の で あ. 応 の 研 究 は一 段 と進 歩 しつ つ あ る.. る.こ れ らの61名 の パ ー キ ン ソニ ズ ム患 者 の う ち,. さて,従 来 の ヒ トの 視 床 の 生 理 機 構 に関 す る解 釈. 6名 は両 側 手 術 を う け たが,第1回. な わち重症度. 手 術のみを研究. は,大 部 分 ネ コお よ び そ の 他 の実 験 動 物 か ら類 推 あ. 対 象 と し,反 対 側 手 術 時 に得 られ た デ ー タは,今 回. る い は 演 繹 し た もの が 多 い.ヒ. は 除 外 した.性 別 分 布 は,男41名(67%),女20名. 非 常 に高 次 の 精 神 活 動 や,よ. トは実 験 動 物 に比 べ,. り複 雑 な運 動,感 覚 機. 能 を有 して お り,し た が つ て,そ. (33%)で,年. の 視床 生 理 機 構 も,. 実 験 動物 とは お のず か らか な り異 な る点 が あ る の で は な いか とい う こと は,容 易 に類 推 で き る. 本 研 究 で は,ヒ. トと実 験 動 物(ネ. と実 験 動 物(ネ. 令分 布 は, 20‑29才3名,. 40‑49才17名,. (最 低22才,最. 50‑59才22名,. 高69才)で,平. 30‑39才 60‑69才13名. 均 年 令 は52.3才 で あ. つ た.こ れ らの 症 例 は,刺 激 実 験 後,刺. コ)と に つ い て,. 視 床 核 刺 激 に よ る皮 質 誘 発 反応 を 比 較 検 討 し,い わ ゆ る"Thalamocortibal. 6名,. relation"と い う点 で,ヒ. 激 と同 じ部. 位 の 高 周 波 凝 固 に よ る破 壊 で 対 応 側 の振 戦 お よ び 筋 強 剛 は 消 失 な い し著 明 に 改 善 され た.. ト. コ)と で は,か な わ異 な る生 理 機 構. ま た,頑 痛 症 患 者7名. は全 例 男 性 で,年 令 は25才. か ら69才 にわ た り,平 均 年 令 は58才 で あつ た.そ. を想 定 しな けれ ば な らな い と い う結 果 を 得 た の で こ. て,こ れ らの症 例 は す べ て,刺. こに 報 告 す る.. に よ る破 壊 で,著. し. 激 部 位 の 高 周 波 凝固. 明 な 症 状 の 改 善 す な わ ち頑 痛 か ら. の解 放 が み られ た. 第2章 第1節 第1項. 実験方 法. な お,こ れ 以 外 に刺 激 針 が 前 腹 側 核 に 偶 然 入 つ た ジ ス トニ ア 患 者 の1例 を 研 究 対 象 と した.. ヒ トの視 床 核 刺 激 に よ る 皮 質 誘 発 反 応 対. 昭 和43年2月. 象 か ら昭 和44年12月. ま で の 期 間 に,岡. 第2項. 実 験方法. (A). Target point. (腹 外 側 核,正. 山 大 学 脳 神 経 外 科 に入 院,定 位 脳 手 術 を う け た パ ー. 腹 側 核)の. キ ン ソ ニ ズ ム患 者 の61名,頑. 視 床 腹 外 側 核Nucleus. 痛 症 患 者 の7名. および. ジ ス トニ ア患 者 の1名 を 研 究 対 象 と した.. 図1. 定. 位. 脳. 手. 決定. 核 と 略 す)刺. パ ー キ ンソ ニ ズ ム患 者 の61名 は,前 記 期 間 中 に定. 術. 風. につ い て,正. 中 中心 核,前. ventralis lateralis (以後VL. 激 は,パ ー キ ン ソ ニ ズ ム患 者 の61例 中 中 心 核N.. 影. centrum. 後CM核. medianum. と略 す)刺. 症 患 者 の7例 腹 側核N.. (以. 激は頑痛. で,ま. た,前. ventralis anterior. (以後VA核. と 略す)刺 激 は ジ. ス トニ ア 患 者 の1例. につ き,. そ の 定位 脳 手 術 中 に行 なつ た (図1).な. お,こ. 位 脳 手 術 は,す. れ らの 定. べ て 局 麻 にて. 行 な い,患 者 は 常 に 完 全 な 覚 醒 状 態 に あつ た. 患 者 は 坐 位 で,ま. ず腰椎穿. 刺 に よ り脳 室 内 に 空 気50cc注 入 後,仰. 臥 位 と し,頭 部 を 松. 本 式 定 位 固 定 装 置 に 固 定 後, 正 中 か ら右 外 耳 孔 に い た る冠 状 縫 合 上 に 真 径0.5mmの 視 床 核 刺 激 は パ ー キ ン ソニ ズ ム患 者.頑 な わ れ た.. 痛 症 な ど の定 位 脳 手 術 中 に 行. ス. テ イ ン レ ス ・ス テ ィー ル の ワ イ ヤ を粘 着 させ た 後,気 脳 写.

(3) ヒ トお よ び ネ コの 視 床 核 電気 刺 激 に よ る皮 質 誘 発 反 応 に 関 す る実 験 的 研 究 図2.. を 行 な つ た.気 脳写 は 前 後 お よ び側 面 の2方. 向で 行 な い,こ の2枚. ィル ム上 でtarget. pointを. 297. 定 位 脳 手 術 中 の 気 脳 写. のフ. 決 定 し. た. 視 床VL核. は,気 脳 写 側 面 像 で,. 前 ・後 交 連 を結 ぶ 線 の 中 点 か ら2‑ 3mm上. 方 で, 2‑3mm後. が, Monro‑pineal. 方 と した. line, Monra‑am‑. biens lineも 参 考 と し,総 合 的 に判 定 した.ま た 前 後像 で は 第 Ⅲ 脳 室 正 中か ら11‑14mm側 たが,第. 方 を 目標 点 と し. Ⅲ脳 室 の著 しい拡 大 の あ る. 場合 に は,さ. らに2‑3mm外. 側を 目. 標 点 とす る場 合 もあ つ た(図2). CM核. A. C. B. D. は,気 脳 写 側 面像 で,後 交. 運 よ り4mm前. 方,前. ぶ線 よ り2mm上. ・後 交 連 を 結. 方 で,前 後 像 で は. 正 中 よ り6‑8mm外. 側 を 目標点 と し. た. VA核. 刺 激 の1例. は,ジ ス トニ ア. 患 者 の 定 位 脳 手 術 中偶 然 同核 に 刺 激 針 が 入 り,手. 術 後Schaltenbrand. &. Baileyの 図 譜1)を 参 照 し, VA核. と. 判 定 され た もの で あ る. (B). 刺 激 お よ び記 録 方 法. 冠 状 縫 合 上 で 正 中 よ り4.5cm側 方 で 穿 頭 し,こ れ よ りVL核,. CM. 核 に向 つ て 刺 激 針 を導 入 した. 刺 激 針 は 長 さ28cmで. A, B:刺 激 針 刺 入 前 の 気 脳 写 一 冠 状 縫 合 に 固 定 され た ス テ ィ ー ル ・ ワ イ ヤ が ほ ぼtarget Point (VL核)の 上を通 っている。. 直 径1.5mm. の外 筒 内 に,さ ら に細 い 内 筒 を 有 す. C,. D:. VL核. に 刺 激 針 が 刺 入 さ れ て い る と こ ろ.. る同 心 双 極 刺 激 針 を 用 い,そ の 電極 間 距 離 は0.5〜2.5mmの 常 は1.5mmで. 範 囲 内 で 可 変 で あ る が,通. 刺 激 を 行 なつ た.そ の 電 極 間抵 抗 は,. 使 用 時 で 常 に30‑50kΩ 電 製MSE‑3R型. で あ つ た.刺 激 は,日 本 光. 刺 激 装 置 に よ り,巾0.1〜0.5msec. 皮 質 内 に 刺 入 し,皮 質 内の4点. か ら の誘 発 反応 を 記. 録 した.こ れ ら記 録 針 の 電 極 間 抵 抗 は使 用 時 で す べ て50‑80kΩ. の 値 を示 した.. 脳 波 計 は 三 栄 測 器 製Model 反 応 はonline方. の ぞ き6‑13c/secの. ダ ー に 記 録 した 後 再 生 し,三 栄 測 器 製MC‑401型. 頭 皮 上 誘 発 反 応 の 記 録 は,両 側 の 前 頭 ・中心 ・側 頭 部(10/20電. 極 法 のF3,4, C3,4, P3,9, T3,4に 相 当. す る部 位)に 刺 入 した 針 電 極 を 用 い た.ま. た硬膜上. お よ び皮 質上 誘 発 反 応 の記 録 は,直 径0.5mmの. 銀. ボ ール 電 銀 を用 い,冠 状 縫 合 上 に も う け た穿 頭 部 の 硬 膜 上 お よ び 皮 質 上 か ら誘 導 した.ま. た,皮 質 内誘. 導 は,直 径0.5mmで. 範 囲内に等間. 先 端 か ら2mmの. 隔 で4つ の銀 電 極 を もつ 記 録 針 を 作 成 し,穿 頭 部 の. た は, TEALデ. 用 い,誘 発. の 単 発 刺 激 お よ び低 頻 度 刺 激 と して は 特 別 の場 合 を 反 復 刺 激 を用 い た.. 式,ま. EG 900を. 子 計 算 機 ま た は 日本 光 電 製ATAC. ー タ ・レ コー. 501‑20型. 電. 電子計. 算 機 を 用 い て,そ の 平 均 加 算 波 形 を 観察 した.な. お,. 誘 発 反 応 の加 算 回 数 は特 別 の 場 合 を の ぞ き50回 と し た. 刺 激 後 す べ て の 例 で三 菱 重 工 製 高 周 波 凝 固 装 置 を 用 い て,目 標点,す に1分‑3分. な わ ち 刺 激 部 位(VL核,. CM核). 間 にわ た る温 度60〜70度 の 加 熱 で 破 壊. 巣 を 作 つ た が,い ず れ の 場 合 も対 応 側 の 運 動 お よ び.

(4) 298. 難. 波. 神経症状 の著 明な改善が み られ. 図3.. 真. 平. ネ コ に お け る 実 験 風 影. た. 第2節. 実 験 動 物(ネ. コ)の. 視 床 核 刺 激 に よ る皮 質誘発反応 実 験 動 物 と して は,体 重3kg か ら5kgの15匹. のネ コ を 用. い, 1mg/kgのSuccinylcholine chlorideの 筋 注 に よ り非 動 化 し,気 管 内 挿 管 に よ る調 節 呼 吸 を 行 な い,頭 部 を 東 大 脳 研 型 脳 定 位 固定 装 置 に固 定 後,両 側 の anterior sigmoid gyrusを. 中心. と して 広 く開 頭 し,硬 膜 を 切 開 し,皮 質 を 露 出 した. 刺 激 目標 点,す CM核. の座 標 は,. な わ ちVL核, Sniderの. 図. 譜2)を 参 照 して 決 定 し,刺 激 は. 刺 激 方 法,条 件 お よ び記 録 方 法 を 可 能 な か ぎ り,ヒ か ず け る よ う試 み た.. 巾0.1〜0.5msec,. 2V‑8Vの. よ び5‑13c/secの. 低 頻 度 刺 激 を 用 い,直 径0.5mm. 矩 形 波 で,単 発 刺 激 お. の 同 心 双 極 刺 激 針 に よ り, VL核, な つ た.ま. CM核. の 刺 激 を行. た刺 激 装 置 は 日本 光 電 製MSE‑3R型. を用. い た.な お,刺 激 後,同 部 の 高 周 波 凝 固 を 行 な い, 脳 摘 出 後 剖 検 に よ り刺 激 部 位 の 確 認 を した. 記 録 は,直 径0.5mmの. 図4.. 銀 ボ ー ル電 極 を 用 い,両. ヒ トのVL核. 側 のanterior gyrusよ. sigmoid,. り 誘 導 し た.こ. 極 の 電 極 間 抵 抗 は,使. トに お け る 実 験 に ち. coronal,. mid.. suprasylvian. れ らの刺 激 針 お よ び記 録 電 用 時 で す べ て40‑60kΩ. の値. を 示 し た. 脳 波 形 は 日 本 光 電 製ME‑132B型. を 用 い,デ. ー タ. ・ レ コ ー ダ ー お よ び 電 子 計 算 機 は ヒ トの 実 験 の 場 合 と 同 一 の も の を 用 い た(図3).. 第3章. の弱 い 単 発 刺 激 に よ る 脳 波 上 誘 発 反 応. 第1節. 実験成績 ヒ トの 視 床 腹 外 側. 核 単 発 刺激 に よ る 皮 質 誘 発反 応 第1項. 両側性誘発反応 に ついて. 脳 波 上,誘. 発 反 応 が 全 く認. め られ な い 弱 い刺 激 か ら,徐 々 に 刺 激 電 圧 を あ げ て ゆ くと, は じめ に 刺 激 側 の 中心 部 お よ び前 頭 部 に,次 い で 反 対 側 の 中心 部に誘発反応 をみ るよう に な り(図4),さ. らに 強 い. 刺 激 で は,中 心 ・前 頭 部 に優 位 で,側 頭 部 誘 導 を の ぞい て 明 らか に 両 側 性 の 広 汎 な 分 布 を もつ 誘 反 応 が み られ た(図 刺 激 側 の み の 中心 ・前 頭 部 に 低 振 巾 の誘 発 反 応 が み ら れ た.. 5).こ. れを脳波 上で 詳 し く. 観 察 す る と,誘 発 反 応 は,刺.

(5) ヒ トお よびネ コの視床核電気 刺激 による皮 質誘発反応 に関す る実験 的研究 図5.. ヒ トのVL核. 299. の 強 い 単 発 刺 激 に よ る脳 波 上誘 発 反 応. 中 心 ・前 頭 部 に 優 位 で 側 頭 部 誘 導 を の ぞ い て 明 らか に 両 側 性 の誘 発 反 応 が み られ た.. 図6.. ヒ トのVL核. の単 発 刺 激 に よ る両 側 性 誘 発 反 応(中. 明 ら か な 両 側 性 の3峰 陰 性 波 が誘 発 され.こ れ ら3つ 第 Ⅱ(陽)陰. 性 波,第. Ⅲ陰 性 波 と 称 した.第. 第 Ⅱ(陽)陰 性 波 の陰 性 相 のPeakは msecで あ った.. 激 のartefactに. つ づ く 陰 性 波 お よ び これ に つ づ く. の陰 性 波 を 仮 に 第 Ⅰ陰 性 波. Ⅰ陰 性 波 のPeak. 約50msec.第. 心 部 誘 導 で の 観 察). fimeは. 約10msec.. Ⅲ 陰 性 波 の そ れ は ほ ぼ80‑100. 様 の3峰 陰 性 波 が 明 らか に み られ た.そ. 2つ の 大 きな 陰 性 波 か らな り,い わ ゆ る3峰 陰性 波. ら3つ の 陰性 波 を 仮 に 第 Ⅰ陰 性 波,第. を呈 して い る.ように み え た.こ の 誘 発 反 応 の波 形 を. 波,第. さ らに 詳 し く検 討 す るた め に,中 心 部 誘 導 に お け る. 性 波 のpeak. 誘 発 反応 を,コ. の 陰 性 相 のpeak. ン ピュ ー ター に よ り加 算 し,そ の波. 形 につ い て観 察 して み る と,脳 波 上 で み られ た と 同. こ で,こ れ. Ⅱ(陽)陰. Ⅲ陰 性 波 と呼 ぶ こ と に し た(図6).第 timeは 約10msec,第. Ⅱ(陽)陰. timeは 約50msecで. つ の 陰 性 波 のpeak. timeは,ど. 性 Ⅰ陰 性波. あ り,こ れ ら2 の例で もほぼ一 定.

(6) 300. 難. 図7.. ヒ トのVL核. 波. 真. 平. の 単 発 刺 激 に よ り頭 皮 上 各 部 位 で み られ る誘 発 反 応. 誘 発 反 応 は,側 頭 部 誘 導 を の ぞ い て,前 頭 ・中心 ・頭 頂 部 では,ほ の 波 形 を 呈 した. 図8. で あ つ た.第. 単 発 刺 激 の 強 さ と誘 発 反 応 の 波 形. (脳 波 上 お よ び コ ン ピ ュ ー タ ー 加 算 波 形 に よる 観 察). Ⅲ 陰 性 波 の そ れ は, 80‑100msecで. あ るが,脳 波 のbackground. ヒ トのVL核. ぼ同様. activityに よ り 動 揺. や しす い とい う特 徴 を 示 した.こ. の 誘 発 反 応 は,. 側 頭 部誘 導 を の ぞ い て,中 心 ・前 頭 ・頭 頂 部 で は, ほぼ 同一 の 波 形 を呈 し(図7),し. か も,刺. 激反. 対 側 で わ ず か に低 振 巾 で は あ る が,各 陰 性 波 の peak timeに 左 右差 は ほ とん どみ られ ず,刺. 激電. 圧 を 変 え た 場 合 で も,そ の 波 形 は ほ ぼ 同一 で あつ た. さ て,つ. ぎに,中 心 部 誘導 で 脳 波 上 誘 発 反応 が. 明 らか に認 め られ る程 度 の 強 いVL核. 刺 激 か ら徐. 々に 刺 激 電 圧 を低 くし て いつ て,そ の 誘 発 反 応 を 脳 波 上 お よ び コ ン ピ ュー タ ー加 算 波 形 で 詳 し く観 察 した と こ ろ,ま ず,は. じめ に脳 波 上 で 誘 発 反 応. が み られ な くな るが,こ の よ うな 場 合 で も,そ の 加 算 波 形 で は,明. 瞭 な 誘 発 反 応 が み られ,そ. の波. 形 は,強 い 刺 激 の場 合 と ほぼ 同 様 で あ つ た.さ. ら. に刺 激 を 弱 く して ゆ く と,こ の 誘 発 反 応 は,刺. 激. 側,刺. 激反 対 側 と もほ とん ど同 時 に消 失 し,刺 激. 側 の み に誘 発 反応 の み られ る よ う な刺 激 条 件 は 全 くみ られ な か つ た.こ. の よ うに コ ン ピュ ー ター 加. 算 波 形 で 誘 発 反 応 の み られ る 場 合 に は,そ れ は 必 ず 両 側 性 反 応 で あ つ た.す. な わ ち,脳 波 上 の 観 察. で は,一 見 刺 激 側 の み の 片 側 性 誘 発 反 応 しか み ら れ な い よ うな 場 合 で も,そ の 加 算 波形 で は,明 か に両 側 性 の 誘 発 反 応 が み られ,ご. ら. く低 振 巾 の誘. 刺 激 を 徐 々 に 弱 く して ゆ く と,ま ず 脳 波 上 で,刺 激 反対 側 の誘 発 反 応 が み られ な くな る が,コ. ン ピ ュ ー タ ー加 算波. 発 反 応 の み られ る よ う な場 合 で も,そ れ は 必 ず 両. 形 で は.明 ら か な 両 側 性 の 誘 発 反 応 が み ら れ た.さ ら に 刺 激 を 弱 く して ゆ くと,こ の 誘 発 反 応 は,あ る 一 定 の 強 さの. 側 性 反 応 で あ つ た(図8).. 刺 激 の と き,両 側 と も,ほ. と ん ど同 時 に 消 失 した ..

(7) ヒ トおよびネ コの視床核電 気刺激 によ る皮 質誘発反応 に関す る実験 的研究 この よ うに して,種. 々の 刺 激 条 件 で, 61例 のパ ー. 度 の 刺 激 で は,脳 波 上,一 見 刺 激 反 対. の誘 発 反 応 の. 側 で は 誘 発 反 応 は み られ ず,刺 激 側 の み の 片 側 性 と. の う ち,は じ めの50例 に つ い. 思 わ れ るよ うな 反 応 が み られ た.し か し,こ れ を コ. キ ン ソニ ズ ム患 者 の 定 位 脳 手 術 中,そ 観 察 を 行 な つ た が,そ. 5V‑8V程. 301. て の 結 果 を ま と め る と(図9),図. ン ピ ュー ター で 加 算 して 検 討 し た波 形 で は,明. の如 くで あ る.. 図 で み る よ う に, 10V以 上 の 強 い 刺 激 で は,多. に両 側 性 の3峰 陰 性 波 が み られ た.ま た この 加 算 波. くの. 形 に よ る観 察 で は,脳 波 上 全 く誘 発 反 応 の 認 め られ. ,場 合,脳 波 上 で両 側 性 の 誘 発 反 応 が み ら れ た が, 図9.. らか. ヒ トのVL核 単 発 刺 激 の 強 さ と両 側 性 誘 発 反応 出 現 の 頻 度. 脳 波 上 の 観 察 で は, 8V程 度 の 刺 激 電 圧 で も 刺 激側 の み に しか 誘 発 反 応 の み られ な い 場 合 が しば し ば あ る が,コ ン ピュ ー タ ー加 算 波 形 で は,多 くの場 合3V程 度 の ご く弱 い 刺 激 で, す で に 両 側 性 の誘 発 反 応 が み られ た. ●: potential. bateral in. potential, computer. 図10.. ■: (no. ipsilateral. evoked. potential,. potential. in. × …no. evoked. potential,. ▲:. bilateral. EEG). ヒの トVL核 単 発 刺 激 の 極 性 の逆 転 と第 Ⅰ陰 性 波. 刺 激 の極 性 を 逆 転 させ た 場 合 で も,刺 激 のartetactに. つ づ い て 明 ら か な 陰 性 波 が み られ た(矢 印)..

(8) 302 な い3V程. 難. 波. 度 の ご く弱 い 刺 激 で も,す で に 明 らか に. 両 側 性 の誘 発 反 応 が み られ た.な お,図 でrecruiting responseと 記 した2例. で は10V以. 上 の強い単発刺激. を 行 な つ た 場 合 で も誘 発 反 応 が 全 くみ られ ず,低 頻. 真. 平. か な り特 徴 的 と思 わ れ る 第 Ⅰお よ び 第 Ⅱ(陽)陰 性波 につ い て検 討 を 加 え た. まず,第. Ⅰ陰 性 波 は刺 激 のartefactに. つ づ く陰 性. 波 で あ るが,刺 激 の極 性 を 逆 転 した 場 合 で も,逆 転. 度 刺 激 に よつ て は じめ て,漸 増 反 応 様 の 誘 発 反 応 を. 前 と ほ ぼ 同 様 の 陰 性 波 が 認 め られ(図10),両. 認 め た 特 殊 な例 で,こ れ につ い て は後 述 す る.. peak timeは ほぼ 同一 で あ つ た.ま. 第2項 (A). 第 Ⅰお よ び 第 Ⅱ(陽)陰 性 波 に つ い で. 穿 頭 部 の大 脳 皮 質 表 層 を ご く薄 く電 気 凝 固 し,凝 固. 頭 皮 上 お よ び皮 質 上 記 録 に よ る 観察. 前 項 で 述 べ た よ うに,視 床VL核. 図11.. 部 位 の 皮 質 上 で み られ る誘 発 反 応 を,正. の単発刺 激によ. り, 3峰 陰 性 波 が 誘 発 さ れ るの を み たが,こ. の うち. は,正 常 部位 の い わ ゆ る 第 Ⅰ陰 性 波 に た い して 明 瞭. 凝 固 部 位 で は 正 常 部 位 の 第 Ⅰ陰 性 波 に た い して,明. ヒ トのVL核. 瞭 な 陽 性 波 が み られ た.. 単 皮刺激 による誘発反応 の潜時. A. 第 Ⅰ陰 性 波 は,両 側 と も5‑6msecと 左 右 差 は ほ と ん どみ られ な か った.. 常部位でみ. られ る誘 発 反 応 と比 較 検 討 して み る と,凝 固 部 位 で. ヒ トの 中 心 部 波 質 表 層 を 薄 く電 気 凝 固 した 後 に み られ た 第 Ⅰ陰 性 波 の 変 化. 図12.. 者の. た, 4例 につ い て,. B. い う短 潜 時 で 誘 発 され,そ. の潜時に.

(9) ヒ トおよびネ コの視床核 電気 刺激 による皮 質誘発反応 に関す る実験 的研究 な 陽 性 波 が み られ,正 常 部 位 で み ら れ る 陰 性 波 の peak timeと 凝 固 部 位 で み られ る 陽 性 波 のpeak は ほぼ 一 致 した(図11).つ. 303. 第 Ⅱ(陽)陰 性波 は も はや み られ な か つ た(図14). ま た3例 に つ い て,刺 激 電 圧 を 徐 々に あ げて ゆ き,. time. ぎ に コ ン ピ ュー タ ー で. 第 Ⅱ(陽)陰 性 波 お よ び 第 Ⅲ 陰 性 陰 性 波 の 振 巾 を測 定. そ の掃 引 を非 常 に早 くし て,中 心 部 頭 皮 上 お よ び硬. した と ころ,第. 膜 上 で み られ る誘 発 反 応 を3例 に つ い て 記 録 して み. 性 波 で は,刺 激 電 圧 とそ の 振 巾 と の 間 に は,第. る と,両 側 と も5‑6msecと. 性 波 に み られ た よ うな 比 例 的 関係 は み られ なか つ た. い う短 潜 時 で誘 発 反 応. が は じま つ て お り,潜 時 に左 右差 は ほ とん ど み られ な か つ た(図12).ま. (B). 皮 質 内記 録 に よ る誘 発 反 応 の 観 察. 5例 に つ い て 穿 頭 部 の 中 心 部 皮 質 内 に 粗 大 記 録 電. Ⅰ陰 性 波 の振 巾 は,刺 激 側,刺 激 反対. 側 と も3‑10Vの. Ⅰ陰. (図15).. た,別 の3例 で,刺 激 電 圧 を徐. 々に あ げ て ゆ き,中 心 部 誘 導 で の 誘 発 反 応 を記 録 し て み る と,第. Ⅱ(陽)陰 性 波 の陰 性 相 お よ び 第 Ⅲ 陰. 極 を挿 入 し,同 側 視 床VL核. 範 囲 内 で は,刺 激 電 圧 と ほ ぼ 比 例. 刺 激 に よ る皮 質 表 層 お. よ び 皮質 内各 層 か らの 誘 発 反 応 を 同 時記 録 し て み る. 的 に増 大 す るの が み られ た(図13).. と,表 層 で み られ る い わ ゆ る第 Ⅰ陰 性波 に た い して, 皮質 内で は 明瞭 な 陽性 波 が み られ た.す な わ ち,皮. 図13.. ヒ トのVL核. 単発 刺激の 強 さと. 質 内 で は 第 Ⅰ陰 性 波 の 極 性 の 逆 転 が み られ た.そ. 第 Ⅰ陰 性 波 の 振 巾 と の関 係. 図14.. し. ヒ トの 視 床 お よ び皮 質 下 白 質 内 に お け る刺 激 部 位 と誘 発 反 応 の 波 形 の 変 化. 第 Ⅰ陰 性 波 の 振 巾は, 3‑10Vの 範囲 内で は,刺 激 電 圧 とほ ぼ 比 例 的 に 増 大 した.. さて つ ぎに,. 6例 につ い て,刺 激 針 をVL核. り さ ら に深 い部 位,す. な わ ちForel. よ. H野 と思 わ れ. る部位 か ら徐 々 に抜 去 しな が ら,中 心 部 頭 皮 上 お よ び 皮 質 上 で の 誘 発 反 応 を 記 録 し てみ る と,刺 激 針 が, Forel H野. に あ る と思 わ れ る と きに は 誘 発. 反 応 が 全 くみ られ ず,刺 と思 わ れ る部 位 で,は. 激 針 がVL核. な る誘 発 反応 が あ らわ れ た.そ 波 は,刺 激 針 がVL核. 内 に入 つ た. じめ て 前 述 の3峰 性 波 よ り して 第 Ⅱ(陽)陰 性. 中心 部 に あ る と思 わ れ る と. き,最 も振 巾が 大 き く,さ らに 刺 激 針 を 抜 去 して ゆ き,そ れ がVL核. 中心 部 よ り15mm背. 側,す な. わ ち視 床 を は ず れ た と思 わ れ る部 位で 消 失 した.. Forel H野. さ らに背 側,す. 針 が 視 床 内 に 入 っ た と 思 わ れ る部 位 で,は じ め て 誘 発 反 応 が み られ た.ま た,第 Ⅱ(陽)陰 性 波 は, VL核. な わ ち皮 質 下 白質 内 の 刺 激 で は,. 著 明な 高 振 巾 の 陰 陽 陰 性 波 が み られ た が,そ. の波. 形 は,視 床 刺 激 の場 合 とは 全 く異 な る様 相 を呈 し,. 刺 激 で は,誘 発 反 応 は 全 くみ ら れ ず,刺. 激. 刺 激 で も っ と も著 明 で あ り,刺 激 針 が 視 床 を は ず れ た と思 わ れ る部 位 で 消 失 した..

(10) 304. 難. 図15.. ヒ トのVL核 との 関 係. 第 Ⅱ(陽)陰. 波. 真. 平. 単 発 刺 激 の 強 さ と第 Ⅱ(陽)陰. 性 波 お よ び第 Ⅲ 陰 性 波 の 振 巾. 性波 の 陰 性 相 お よ び 第 Ⅲ 陰 性 波 の振 巾 と 刺 激 の 強 さ との 間 に は,. 相 関 関 係 は み ら れ な か った. 図16.. ヒ トのVL核. 単 発 刺 激 に よ る 中 心 部 皮 質 上 お よび 皮 質 内 誘 発 反 応. 皮 質 表 層 で み られ る第 Ⅰ陰 性 波 に た い して,皮 質 第 Ⅲ‑Ⅳ 層 で は 明 瞭 な 陽 性 波 が み られ,ま. た 第 Ⅱ(陽)陰. 付 近 で"Isopotentiality"を. 性 波 の 陽 性 相 お よ び 陰 性 相 も,皮 質 第 Ⅱ層. 示 し,さ らに 深 層 で は,そ. の 極 性 が 逆 転 した.. て,そ の 極 性 の 逆 転 は,皮 質 第 Ⅲ‑Ⅴ 層 と思 わ れ る. 逆 転 が み られ た.し か し,第 Ⅲ陰 性 波 以 後 の誘 発 電. 部 位 で 最 も著 明 で あ つ た.ま. 位 に つ い て は,皮 質 内 に お け る 極性 の 逆 転 は不 完 全. た 第 Ⅱ(陽)陰 性 波 の 陽. 性 相 お よ び 陰 性 相 も,皮 質 第 Ⅱ層 付 近 で,い わ ゆ る "Isopotentialit y"を 呈 し,さ らに深 層 の Ⅲ‑Ⅵ 層 で. で あ り,極 性 逆 転 後 の 誘 発 電 位 のpeak. は,第. して い なか つ た(図16).. Ⅰ陰 性 波 と 同様 に そ の 極 性 が 逆 転 し た.し か. も皮 質 内 の各 層 で み られ る陽 陰 陽 性 波 の 各compon entのpeak. timeは,対. 応 す る表 層 の 陰 陽 陰 性 波 の. peak timeに. ほ ぼ 一 致 し,ま. た 表 層 で み られ る 第 Ⅲ. 陰 性 波 以 後 の成 分 につ い て も,皮 質 深 層 で は極 性 の. で み られ る誘 発 電 位 のpeak. 第2節. timeは 表 層. timeに 必 ず し も一 致. ヒ トの視床核 低頻度 刺激 による皮質誘発 反応. 第1項 VL核 低 頻度刺激 に よる皮質誘 発反応 1側 の視床VL核 を ある程 度以上 の電圧 で低頻 度.

(11) ヒ トおよびネ コの視床核 電気刺激 によ る皮質誘発反応 に関す る実験 的研究 刺 激(6‑13c/sec)す. る と, 61例 中59例 で,中. 305. ピ ュー ター 加 算 を行 な つ た場 合 で も,誘 発反 応 が 全. 心 ・. 前 頭 部 に優 位 で,側 頭 部 誘 導 を の ぞ い て 明 らか に 両. くみ られ な か つ た2例 で は,低 頻度 刺 激 を行 な う と,. 側 性 の分 布 を示 し漸 増,漸 減 す る刺 激 反 応,す. 両 側 性 の広 い 分 布 を もつ 単 相 陰 性 波,す. ち増 強反 応 が み られ た(図17).そ のartefactに. の 波 形 は,刺. つ づ く小 さな 陰 性 波 と,こ. く著 明な 陰 性 波 か らな つ て い る.と VL核. の10V以. なわ. れ につづ. ヒ トのVL核. 第2項. CM核. お よ びVA核. の低 頻 度 刺 激 に よ る. 皮 質誘発反応. ン. 頑 痛 症 患 者 の7例. につ い てCM核. の,ま た,ジ. 低 頻度 刺 激 に よ る増 強 反 応. 中 心 ・前 頭 部 に優 位 で,側 頭 部 誘 導 を の ぞ い て 明 ら か に 両 側 性 の 増 強 反 応 が み ら れ た . 図18. A. VLの. ヒ トのVL核. な わ ち漸 増. 反 応 様 の誘 発 反応 が み られ た(図18).. ころ が61例 中,. 上 の 強 い 単 発 刺 激 を行 な つ て,コ 図17.. 激. 低 頻度 刺 激 に よ る漸 増 反応 様 誘発 反 応 B. C. 単 発 刺 激 で は全 く誘発 反 応 が み ら れ ず,低 頻 度 刺 激 を 行 な って は じ め て 漸. 増 反 応 様 の 誘 発 反 応が み られ る 場 合 が 稀 に あ った.. ス.

(12) 306. 難. トニ ア患 者 の1例 でVA核 CM核. 波. の 低 頻 度 刺 激 を 行 な つ た.. 刺 激 で は頭 頂 部 に, VA核. 刺 激 で は,中. 心 ・. 真. 平. お よ び 漸 増 反 応 の 出現 と の 関 係 につ い て, VL核 激 の15例(刺. 前 頭 部 に優 位 で両 側 性 の 広 い分 布 を も ち,振 巾が 漸. 激 回 数37回)に. 増,漸. した(図21,. 減 す る 単相 陰 性 波,す. 応 が み られ た(図19, 第3項. な わ ち 明 らか な 漸 増 反. 20).. 激 回 数70回),. CM核. 刺. 刺 激 の7例(刺. つ い て 種 々 の刺 激 条 件 を用 い て 検 討 22).図. で み られ る よ うに,い. ずれの. 場 合 も,一 定 の範 囲 内で は,刺 激 が 強 け れ ば 強 い ほ. 刺 激 の 強 さ と刺 激 頻 度 との 関係 に つ い て. さて つ ぎ に,刺 激 の 強 さ,お よ び 頻 度 と,増 強 反 応. 図19.. MC核. ど,低 頻 度 の 刺 激 で 明 らか な増 強 反 応 お よ び 漸 増 反 応 が み られ,逆. に 弱 い 刺 激 の場 合 に は,よ. 低 頻度 刺 激 に よ る 漸 増 反 応. 頭 頂 部 に優 位 で 両 側 性 の 広 汎 な 分 布 を も っい わ ゆ る漸 増 反 応 が み ら れ た.. 図20.. ヒ トのVA核. 低 頻 度 刺 激 に よ る漸 増反 応. 中心 ・前 頭 部 に 優 位 で,両 側 性 の 広 汎 な命 布 を も っい わ ゆ る 漸 増 反 応 か み られ た.. り高頻 度.

(13) ヒ トおよ びネ コの視床核電 気刺激 による皮質誘発反応 に関す る実験 的研究. 307. の 刺 激 で な け れ ば な らぬ とい う関係 を示 して い る.. こ こで は,本 研 究 で 行 な つ た ヒ トの視 床 核 刺 激 に よ. この 特 徴 は, CM核. る皮 質 誘 発 反 応 と比 較 す る た め,ヒ. り, 5Vと. 刺 激 の 場 合 に と くに明 らか で あ. い う弱 い 刺 激 で あ つ て も, 9‑15c/secの. 類 似 の 刺 激 方 法,お. 反 復 刺 激 で 明 らか な漸 増 反 応 が み られ た.こ れ に た. な つ た.. い して, VL核. 刺 激 で は, CM核. 第1項. や や 強 い8V以. 上 の 強 さ の刺 激 で な けれ ば,刺 激 頻. 刺 激 の場 合 よ り も. 度 を あ げて も増 強反 応 は み られ な か つ た. 第3節. ネ コの視 床 核 刺 激 に お け る実 験 成 績 は,従 来 多 く. 図21.. 告 され て い るが,. ヒ トのVL核. 刺 激 頻 度,強. area),. よ び記 録 方 法 を 用 い て実 験 を行. 単 発 刺 激 に よ る皮 質 上 誘 発 反 応. ネ コ の1側 のanterior. ネ コ の 視 床 核 刺 激 に よ る皮 質 誘 発 反応. の生 理学 者 に よ り詳 細 に研 究,報. VL核. 視 床VL核 sigmoid. coronal. gyrus,. の単発刺激 を行な い 両 側 gyrus(す. な わ ちsensorimotor. mid.. suprasylvian. ヒ トのCM核. 刺 激 頻 度,強. gyrusか. らの誘 発 反 応 を コ ン ピ ュー ター 加 算波 形 で観 察 して み る と,刺. 激 側 のanterior. sigmoid. さ と増 強 反 応 の 出現 と の 関 係. 増 強 反 応 は,刺 激 が 強 け れ ば 低 頻 度 の 刺 激 で 出現 した が,逆 に 弱 い 刺 激 で は,よ り頻 度 の 高 い 刺 激 で なけ れ ば 出 現 し な か った. 図22.. トの 場合 と ほ ぼ. さ と漸 増 反 応 の 出 現 と の 関 係. 増 強 反 応 の 場 合 と同 様 に,一 定 の範 囲 内 で は,刺 激 頻 度 の 強 さ と の間 に は反 比 例 的 関 係 が み ら れ た.. gyrusに. 最 も著.

(14) 308. 難. 図23.. ネ コ のVL核. 波. 刺 激 側 感 覚 運 動 野 皮 質 上 で は,刺. 明 でcoronal. 側 感 覚 運 動野 で の記 録). 激 直 後 の 陽 性 波 とPeak. time約18msecの. time約80msecの. 遅 い 陰 性 波 が み ら れ た .こ 発 反 応 は み られ な か った .. 激 反 対 側 で は,誘. gyrusに. も広 が る片 側 性 の 誘. 発 反 応 が み られ た.さ. ら に強 い刺 激 を 行 な. つ た 場 合 で も,誘 発 反 応 の 電 位 は増 大 す る が,そ. 平. 単 発 刺 激 に よ る皮 質 上誘 発 反 応(両. き な 陰 性 波 お よ びpeak て,刺. 真. の分 布 は ほ とん ど変 らず, 15Vと. 図24.. ネ コのVL核. れ にたい し. 単 発 刺 激 に よ る皮 質 上 お よ び 皮 質. 内誘 発 反 応(刺. い. 大. 激 側 感 覚 運 動 野 で の記 録). う強 い刺 激 を 行 な つ た場 合 で も,刺 激 反 対 側 で は 誘 発 反 応 は み られ な か つ た(図23). こ の 誘 発 反 応 の 波 形 は,刺 ま で に,刺 peak. 激 直 後 の 陽 性 波 と これ に つ づ く. time約15‑20msecの. よ びpeak. 大 きな 陰 性 波 お. time 80‑100msecの. か ら な り(図23, sigmoid. 激 後200msec. 24)そ. gyrusで. 遅い陰性波. の 振 巾 はanterior. 最 も大 き く, 3‑15Vの. 囲 内 で 刺 激 電 圧 を 変 え て も,ほ. 範. ぼ同一の波. 形 を 呈 し た.. 第2項. VL核. 単 発 刺 激 に よ る皮 質 内 誘. 発反応 1側 の視 床VL核 同 側 のanterior. の 単 発 刺 激 を 行 な い,. sigmoid gyrusの. 皮質表層. お よ び 皮 質 内各 層 で み られ る誘 発 反 応 を 同 時 記 録 して み る と,皮 質 内 で は 誘 発 反 応 の 極 性 の逆 転 が み られ た.す な わ ち,皮 質 表 層 で み られ るpeak. time約15msecの. 陰性. 波 に た い して,皮 質 深層 で は著 明 な 陽 性 波 が み られ,両. 者 のpeak. timeは. ほぼ 一 致. して い た.ま た 表 層 で み られ る誘 発 反 応 の. 皮 質 表 層 で は,刺. 激 後200msecま. に つ づ く 陽 性 波 お よ びPeak Peak. time約100msecの. 皮 質 深 層 で は,表 い し て,著. で に,刺. time約15msecの. 激 のartefact 陰 性 波,. 遅 い 陰 性 波 が み ら れ た .ま た, 層 のPeak time約15msecの 陰 性波にた. 明 な 陽 性 波 が み られ た ..

(15) ヒ トおよびネ コの視床核 電気 刺激 によ る皮質誘 発反 応 に関す る実験 的研究 図25.. ネ コのVL核. 低 頻 度 刺 激 に よ る増 強 反 応(両. 309. 側 感 覚 運 動 野 で の 記 録). 刺激 側 の 感 覚 運 動 野 で は,明 瞭 な 増 強 反 応 が み られ な か った が,刺. 激 反対. 側 で は,誘 発 反 応 は 全 くみ られ な か った.. うち遅 いcomponentに. つ い て も.皮 質 内 で は極 性 の. 逆 転 が み ら れ た が,そ. れ らのpeak timeに. は 多少. の ず れ が み られ た(図24). 第3項. CM核. 性 を もつ 特 殊 系 と非 特 殊 系 とい う別 個 の 系 が 存 在 し, 前 者 は① 同 側 の 感 覚 運 動 野 皮 質 に た い して 限 局 性 の 投 射 を有 し② こ の系 の 単 発 刺 激 を 行 な う と,同 側 の. 単 発 刺 激 に よ る 皮質 誘 発 反 応. 1側 の視 床CM核. け る実 験 成 績 か ら,視 床 に は全 く異 な る生 理 学 的特. の 単 発 刺 激 を 行 な い,そ. の皮. 感 覚 運 動 野 皮 質 上 で は, 3‑4msceと. い う短 潜 時 の. 質 誘 発 反 応 を,脳 波 上 お よ び コ ン ピ ュー ター 加 算波. 著 明 な 陽 陰 性 波 が 誘 発 され ③ 低頻 度 刺 激 で は,い. 形 で 観察 した が, 10V以 上 の強 い 単 発 刺 激 を 行 な つ. ゆ る増 強 反 応 が み られ る こ と が 特 徴 で あ る と し て い. た場 合 で も,明 らか な 誘 発 反 応 は み られ な か つ た. 第4項. VL核. 低 頻 度 刺 激 に よ る皮 質 誘 発 反 店. 1側 の 視 床VL核. の 低 頻 度刺 激 を行 な う と,単 発. 刺 激 の 場 合 と同 様 の 分 布,す rior sigmoid gyrusに. な わ ち 刺 激 側 のante. 優 位 でcoronal. gyrusに. も広. わ. る.ま た,後 者 に お い て は ① そ の 単 発 刺 激 で は 皮 質 上 で の 誘 発 反 応 は ほ とん ど み られ ず ② 低頻 度 刺 激 を 行 な つ て は じめ て,両. 側 皮 質 に広 が る広 汎 な 分 布 を. もつ 漸 増 反 応 が み られ ③ この漸 増 反 応 は20‑35msec と い う長 潜 時 の 単 相 陰 性 波 で あ る と述 べ て い る.そ. が る片 側 性 の い わ ゆ る増 強 反 応 が み られ た.こ の増. して漸 増 反 応 が,ネ. 強反 応 は, 6‑13c/secの. 錘 波 と酷 似 す る波 形 お よ び頭 皮 上 分 布 を 呈 す る こ と,. 範 囲 内 で 刺 激 頻 度 を あ げ,. 同 時 に刺 激 の 強 さを 増 した場 合 で も,そ の皮 質 上分. コの 軽 麻 酔 時 にみ られ る 自発 紡. ま た 同 一 の 動 物 で は,両 者 の 出 現 は 競 合 す る こ と な. 布 は刺 激 側 のみ に と ど ま り,刺 激 反 対 側 に は全 くみ. ど か ら,漸 増 反 応 は 自発 紡 錘 波 と同 一 の 生 理 機 構 を. られ な か つ た(図25).. 有 す る も の と した.. 第5項 CM核. CM核. 低 頻 度 刺 激 に よ る皮 質 誘 発 反 応. す で に 古 くか ら,視 床 は 脳 波 のpace‑makerと. し. の 低 頻 度 を刺 激 行 な う と, anterior sigmoid. て,そ の 生 理 的機 能 が 注 目 さ れ て い た が, 1941年. gyrusに. 優 位 で, coronal gyrus, mid.. Adrian8)が,末. gyrusに. も広 が る両 側 性 で 広 汎 な 分布 を もつ 単 相 陰. suprasylvian. 性 波,す な わ ち明 らか な漸 増 反 応 が み られ た.. 梢 感 覚 受 容 器 の単 一 刺 激 で,視. 覚 中 継 核 お よ び大 脳 皮 質 か ら,比 較 的 安 定 した持 続 的 なspike. dischargeが み られ る こ とを 報 告 し て お. り,中 枢 神経 系 の 電 気 生 理 的 活 動 に お い て,視 第4章 第1節. 考. 按. 床感. 床は. 重 要 な 生 理学 的 意 味 を 有 す る もの と して 注 目 され た.. 動 物 実 験 に よ る"Thalamocortical. この よ うな 時 代 を 背 景 と し て, Morison,. relation"の. の 提 唱 した 視 床 特 殊 系,非 特 殊 系 とい う新 ら しい 概. Morison,. 研 究 に 関 す る 歴 史 的 展 望‑ Dempseyに. よ る 特 殊 系,非. Dempsey3)4)5)6)7)は,ネ. relation"に. 関 す. るそ の 後 の膨 大 な 実 験 的 研 究 の 契 機 とな つ た.視 床. 特 殊 系 の 理 論 と そ の批 判 1942年Morison,. 念 は,い わ ゆ る"Thalamocortical. Dempsey. コにお. の 特 殊 系 に 関 して は,視 床 皮 質 間 の 線 維 連 絡 に 関 す.

(16) 310. 難. 波. る解 剖 学 的 証 明 も あ り理 解 しや す い も の で あ つ た.. 真. 平. ま た, Brookhart,. Spencer 14)15)16)は,ネ コの 視 床. と こ ろが 非 特 殊 系 と い う新 ら しい 概 念 は,そ の 後 の. 特 殊 核 お よ び 非 特 殊 核 刺 激 に よ る皮 質 表 層 お よ び皮. 検 索 で は,多. 質 内 で み られ る誘 発 反 応 を,粗 大 電 極 お よ び 微 小 電. くの 実 験 的 研 究 を要 す る複 雑 な 生 理 学. 的 内容 を 含 む もの で あ つ た. まずMc. Lardy9)は,視. 極 を用 い て 分 析 し, VL核. な どめ特殊核刺 激 によ り. 床 の 非 特 殊 系 か ら皮 質 に. 皮 質 上 お よ び皮 質 内 で 一見 明 らか な増 強反 応 の み ら. い た る投 射 線 維 が 証 明 され て い な い とい う解 剖学 的. れ る よ うな 場 合 で も,こ れ を 詳 細 に分 析 して み れ ば,. 根 拠 に よ り,独 立 した 非 特 殊 系 が存 在 す る と い う. 漸 増 反 応 に特 殊 な 長 潜 時 の誘 発 電 位 を 含 み,ま た 反. Morison,. 対 に, CM核. Dempseyの. 概 念 を 否 定 し た が, Jasper. な ど の 非 特 殊 核 刺 激 に よ り漸 増 反応 の. 特殊. み られ る場 合 で も,こ れ に は 増 強 反 応 に 特 殊 な 短 潜. 核 の 低 頻 度 刺 激 で 明 らか な 漸 増 反 応 が み られ る とい. 時 の 誘 発 電 位 の 含 ま れ て い る こ とを 指 摘 し,こ の 理. ら10)の,視. 床 特 殊 核 の 選 択 的破 壊 後 で も,非. う生 理 学 的 証 明 に よ り,視 床 非 特殊 系 の 存 在 は,生. 由と して,視 床 内 における豊 冨な連合線維 の存在 ま. 理 学 的 に は 疑 義 を は さむ 余 地 の な い 確 実 な もの とな. た 非 特 殊 核 内 に み られ る特 殊 系 線 維 の存 在 を 重視 し. つ た.そ の 後 は漸 増 反応 お よ び増 強 反 応 の 構 成 の 生. て い る.さ. 理 的 メカ ニ ズ ム に 関 す る研 究 が 中心 とな つ た が,現. に つ い て も詳 細 に 分 析 し,こ れ を Ⅰ型 一 増 強 反応 型. 在 ま で の と こ ろ,漸 増 反 応 は 視 床 レベ ル で 構 成 され. らに彼 等 は,ネ. (陽 陰 の2相 性 波),Ⅱ. コ で み られ る 自発 紡 錘 波. 型 一 漸 増 反 応 型(陰. 陽 の2. るが11)12),増 強 反 応 の 構 成 に は,視 床,皮 質 の 両 者. 相 性 波),お よ びM型 一 両 パ ター ンが 混 在 す る もの,. の関 与 が 必 要 で あ る10)12)と考 え られ て い る.と. く. の3型 に分 類 し,自 発 紡 錘 波 は,ま ず は じめ に Ⅰ型 が. reverberating circuit"と い う. 出現 し,そ して 出 現 の頻 度 はM型 が 最 も多 く,純 粋. の 概 念13)36)は,漸 増 反 応 お よ び 増 強 反 応 と. の Ⅱ型 は通 常 群 発 紡 錘 波 の 終 期 に 出現 す る と い う結. に,"Thalamocortical Changら. い う時 間 的 に変 化 す る 生 理 現 象 を 理 解 す る うえ で,. 果 を得 て い る.す な わ ち,自 発 紡 錘 波 は, Morison,. 画 期 的 な 仮 説 で あつ た.. Dempseyの. と こ ろで 一 方, Jasperら10)は,ネ 単 発 刺 激 を 行 な う と, 5‑10 激 側 のanterior. コのVA核. sigmoid gyrus, coronal gyrusか. 明 らか な陽 陰 性 波 が 認 め られ るが,こ 刺 激 で は, 6‑12. の. msecと い う短 潜 時 で刺. msecい. う潜 時 で み られ る漸 増 反 応. 様 の 誘 発 反 応 が み られ る こ とか ら,ネ コ のVA核 Morison,. Dempseyの. ら. め部 の低 頻 度. は,. い う 特 殊 系,非 特 殊 系 の い ず. い う よ う に,漸 増 反 応 と同 一 の 生 理 機. 構 を 有 す る とい う ほ ど単 純 な も の で は な く,特 殊 核 ‑皮 質 系 と 非 特 殊 系 の両 者 の 関 与 によ つ て 構 成 さ れ る と して い る. さて, Morison,. Dempseyは. 前 述 の 如 く,視 床 に. は 特 殊 系 と 非 特 殊 系 と い う全 く異 な る生 理 的 特 性 を 示 す 別 個 の系 が 存 在 す る と一応 定 義 した が,彼 等 も ま た,こ. の 特 殊 系 と非 特 殊 系 が 視 床 内 で 関 連 な く別. れ の 定 義 に も適 合 しな い 中 間 的 な生 理 的特 性 を示 す. 々 に機 能 して い る と考 え て い た の で は な く,両 者 の. と考 え,こ. 相 互 関 係 め 研 究 が"Thalamocortical. の 系 を"Short‑latency. diffuse system"と. relatipn"の 究. 称 して い る.ま た,い わ ゆ る 非 特 殊 核 と考 え られ て. 明 に もつ と も重 要 な 因 子 で あ る こ とを す で に 指 摘 し. い る 内側 核 部,髄 板 内核 な どの 低 頻 度刺 激 で,漸 増. て い るわ け で,動 物 実 験 に よ る"Thalamocortical. 反 応 が 最 も優 位 に み られ る皮 質 上 部 位 は,視 床 非 特. relation"に つ い て は,今 後 と も研 究 す べ き 多 くの. 殊 核 内 に お け る刺 激 部 位 の 移 動 に対 応 して,明. 問題 を残 して い る.. 瞭に. 移 動 す る.す な わ ち,非 特 殊 核 に お い て も,そ の 線 維 投 射 の 最 も優 位 で あ る皮 質 上 部位 は,か. 的 で あ る と い う実 験 成 績 を得 て い る.こ れ らの こ と か ら, Jarperら. は, Morison,. Dempseyの. 第2節. な り限 局 動 物(ネ. 視 床VL核. 刺 激 に よ る 皮 質 誘 発 反応 の ヒ. トと 実 験 動 物(ネ. コ)と の 差 異 に つ い て. コ)で は, VL核. は,代 表 的 な特 殊核 に. 述べて い. 属 す る視 床 核 と さ れ て お り,そ の 単 発 お よ び 低 頻 度. る よ う に,視 床 非 特 殊 核 は,両 側 大 脳 皮 質 に た い し. 刺 激 を 行 な え ば,刺 激 側 の 感 覚 運 動 野 に 比 較 的 限 局. て 広 汎 な 投 射 を有 す る と い う意 味 で は"汎 性 投 射 系". して 皮 質 誘 発 反 応 が み られ る.と こ ろ が,ネ. と称 され るべ き もの で あ るが,そ. 合 と は全 く異 な り,ヒ. の投 射 の 最 も優 位. トのVL核. コ の場. の単 発 お よ び低 頻. で あ る皮 質 上 部位 は,か な り限 局 的 で あ り,視 床 非. 度 刺 激 を行 な つ た 本 研 究 で は,中 心 ・前 頭 部 に優 位. 特 殊 核 と い え ど,皮 質 と の間 に は か な りpoint. で,側 頭 部 誘 導 を の ぞ い て 明 らか に両 側 性 の皮 質 誘. to. pointの 関係 を 有 し,こ の 意 味 で は"汎 性 投 射 系". 発 反 応 が み られ る と い う結 果 を 得 た.す. とい う呼称 は 不 適 当 で あ る と批 判 して い る.. sslerら17)は,ヒ. トのVL核(Ventrooralis. で にHa anterior,.

(17) ヒ トおよびネ コの視床核 電気 刺激 による皮 質誘発反応 に関す る実験 的研究. 311. Ventrooralis posterior)の 単 発 お よ び低 頻 度 刺 激 に. 波 形 を呈 し, 5‑6msecと. よ る誘 発 反 応 を 脳波 上 で 観 察 し,あ る程 度 以 上 の強. 発 反 応 を 記 録 して い る本 研 究 の 実 験 結 果 は,非 特 殊. さ の刺 激 で は,中 心 ・前頭 部 に優 位 で,刺 激 側 よ り. 核 に刺 激 効 果 が 波 及 した た め とい う説 明 は 妥 当 で な. もやや 低 電 位 で は あ るが,刺. い.こ. 発反 応,す. 激反 対 側 に も広 が る誘. な わ ちわ れ われ と ほ ぼ 同 様 の 両 側 性 誘 発. 反応 を 認 め て い る.ま た, Adey, ヒ トの1側VL核 VL核. Walterら18)19)も,. の低 頻 度 刺 激 に よ り,反. 対 側 の. 内 お よ び 頭 皮 上 か ら,刺 激 側 頭 皮 上 と ほ ぼ 同. augmenting. 体 の 単 発 刺 激 に よつ て,両. は,そ れ 自. 側性皮質反応 が誘発 され. る もの で あ る と考 え ざ るを え な い.と. ころ で 前 述 し. た よ うに, Morison,. コの 視 床 特 殊. Dempseyが,ネ. 核 は,限 局 性 の 皮 質 投 射 を 有 し,そ の単 発 刺 激 で は, 同 側 の 感 覚 運 動 野 に 比 較 的 限 局 す る誘 発 反 応 が み ら. 称 し て い る が,そ. れ は. れ る と し,し か も視 床 のVL核. responseと 解 され る)を 得 た と 述 べ て 床 特 殊 核 の1つ. え られ て い る ヒ トの 腹 側 後 外 側 核(Nucleus. と考. ventralis. posterolateralis)の 単 発 お よ び低 頻 度 刺 激 に よ り, 両 側性 の 皮質 誘 発 反 応 を 観 察 して い る.こ の よ うに. の と して,そ. は,こ の よ うに,ネ. 第3節. ヒ トの 視 床VL核. 単 発 刺 激 に よ る 第 Ⅰ陰. 性波の存在 とその意義 先 に述 べ た よ うに,ヒ 刺 激 に よ り,明. Adey,. 反 応 が み られ るが,刺. べ て,. 短 潜 時 の 陰 性 波,す. トの1側 視 床VL核. の単発. らか に3峰 の 陰 性 波 を もつ 皮 質 誘 発 激 のartefactに. つづ く最 も. な わ ち 第 Ⅰ陰 性 波 は,と. 刺 激 反 対 側 で み られ る誘 発 反応 は,刺 激 点 が 非 特 殊. 激 のartefactと. 核,ど. の極 性 を 逆 転 して み て も,全. くに 髄 板 内 核 の近 傍 に存 在 す る た め に,刺 激. トのVL核. 的 特 性 を もつ こ とが 明 らか とな つ た.. な わ れ て い な い.す. る い はErvinら20)は,す. ころ がヒ. コの 場 合 とは 全 く異 な る生 理 学. され るが,い ず れ も系 統 的 な 詳 しい 実 験 的検 討 は行 な わ ちHasslerら17),. は,そ の 代 表 的 な も. の 後 多 くの 生 理 学 者 に よ り,こ の 事 実. が 追 試,確 認 さ れ て い る.と. トの い わ ゆ る視 床 特 殊 核 刺 激. に よ り,両 側 性 の 誘 発 反 応 を得 た とす る報 告 は 散見. Walterら18)19)あ. トのVL核. え て. お り,さ らにErvinら20)も,視. す で に 文 献 上 で は,ヒ. の よ うな こ とか ら,ヒ. は,あ. 様 のrecruiting‑like response (Adeyら recruiting‑like responseと. い う短 潜 時 で は じ ま る 誘. き に刺. ま ぎ らわ しい 場 合 も あ る が,刺. 激. く同 様 の 潜 時 で 陰 性 波. が 非 特 殊 核 に も波 及 し,刺 激反 対 側 に も誘 発 反 応 が. が み られ る こ とか ら,こ れ は 明 らか に 誘 発 反 応 で あ. み られ た の で あ ろ うと の推 論 に と ど ま り,刺 激 反 対. る と考 え られ る.こ の 第 Ⅰ陰 性 波 は,両 側 皮 質 表 層. 側 で み られ る誘 反 発 応 に つ い て の 詳 しい理 論 的,実. で5‑6msecと. 験 的検 討 は 行 な つ て い な い.. 左 右 差 は ほ とん どみ られ ず,そ. 本 研 究 で は,ヒ. の潜時 に. の 振 巾 は刺 激 電 圧 と. の単発刺激 に. ほ ぼ 比 例 的 に増 大 す る.こ の よ うな 短 潜 時 で あ らわ. い う短 潜 時 で あ らわ れ る 両 側. れ る誘 発 反 応 は,中 枢 神 経 系 に お け る神 経 の 伝 導 速. 性 の誘 発 反 応 を み て お り,ま た,刺 激 を徐 々に 弱 く. 度 か ら考 え れ ば,視 床 皮 質 間 で 数 多 くめ ジ ナ プ ス を. して い つ て,脳 波 上 一 見 刺 激 側 の み の片 側性 の 誘 発. 作 つ て い る とは 考 え られず. VL核. 反 応 しか み られ な くな つ た よ うな 場 合 で も,そ の 加. に い た る比 較 的 単 純 な 伝 導 路 を 通 る誘 発 反応 で あ ろ. よつ て, 5‑6msecと. トの1側 視 床VL核. い う短 潜 時 で あ らわ れ,そ. か ら両 側 の 皮 質. 算 波 形 を 詳 細 に検 討 して み る と,常 に 両 側性 の 誘 発. う と考 え られ る.ま. 反 応 が み られ,し か もそ の 波 形 は 強 い刺 激 の 場 合 と. 深 層 の 皮 質 内 で は,表 層 め 第I陰 性 波 に た い して,. ほ ぼ 同様 で あ り,さ らに 刺 激 を 弱 く して ゆ くと,こ. 明 瞭 な 陽 性 波 が み られ,そ のpeak. の誘 発 反 応 は両 側 と もほ とん ど 同時 に消 失 す る こ と. 波 のpeak timeと. を59例 に つ い て 確 め た.す な わ ち1側VL核. の 陽 性 波 は,皮 質 表 層 の 陰 性 電 位 に た い して,深. 層. がSourceと. 質. 弱 い単 発 刺 激 に よ り,コ. の ごく. ン ビュ ー ター 加 算 波 形 で ご. た,皮 質 第 Ⅲ 層 以 下 と思 わ れ る. timeは 表 面 陰 性. ほ ぼ 一 致 して い る こ とか ら,深 層. な つ た 結 果 で あ る と考 え られ る.皮. く低 振 巾 の 誘 発反 応 の み られ る場 合 で も,そ れ は 必. の ご く表 層 の み を凝 固 し,そ の 部 位 か らの誘 発 反 応. ず両 側 性 反応 で あ つ た わ け で あ る.た. を 正 常 部 位 で み られ る誘 発 反 応 と比 較 して み る と,. と えHassler. ら17)のい う よ うに,刺 激 が 強 す ぎて,非 特 殊 核 に 刺. 凝 固 部 位 で は,正 常 部 位 の 第 Ⅰ陰 性 波 に た い して,. 激 が 波 及 した と仮 定 して も,非 特 殊 核 の生 理 的 特 徴. 明 瞭 な 陽 性 波 が み られ た が,こ. は,単 発刺 激 で は ほ とん ど誘 発 反 応 が み られ ず,低. 気 凝 固 に よ り,皮 質 深 層 に お け る 誘 発 反 応 が, phase. 頻 度 刺 激 に よつ て は じめ て20‑40msecと. reversalを 起 さず そ の ま ま 誘 導 さ れ た もの で あ ろ う.. い う長 潜. 時 の 漸増 反 応 が み られ る とい う こと で あ るか ら,単 発 刺 激 に よつ て,刺. 激 反 対 側 で も刺 激 側 と全 く同 じ. こ の よ うに,ヒ. れ は,皮 質 表 層 の 電. トで 行 な つ た本 研 究 で は,皮 質 表. 層 で刺 激 のartefactに つ づ い て ま ず あ らわ れ た の は.

(18) 312. 難. 波. 陰 性 電 位 で あ り,こ の陰 性 電 位 は,皮 質 深 層 で は そ. 真. 平. 内 に刺 入 し,皮 質 各 層 か らの 誘 発 反 応 を 記 録 して み. の 極 性 が 逆 転 し陽 性 波 に 転 じ,し か も,こ の 深 層 の. る と,表 層 で み られ る陽 性 波 は,皮 質 表 層 か ら0.8. 陽 性 波 のpeak. ‑1 .2mm以. timeは,表. 陰 性 波 のpeak ら,第. timeに. 面 陰 性 波.す. な わ ち第 Ⅰ. ほ ぼ 一 致 す る.こ. の こ とか. Ⅰ陰 性 波 は,皮 質 内 で は シ ナ プ ス を 作 らず,. 上 の深 さ,す な わ ち皮 質 第 Ⅲ 層 以 下 で. は 陰 性 波 に か わ り,と. くに皮 質 第 Ⅳ‑Ⅴ 層 で そ の 陰. 性 波 の振 巾 は 最 大 とな り,ま た 皮質 表 層 で み られ る. 主 に直 接 皮 質 表 層 に達 す る 神 経 線 維 に よ り伝 達 され. 著 明 な 陰 性 波 も,ほ ぼ 同 様 の深 さで その 極 性 が逆 転. る誘 発 電 位 で は な か ろ うか と推 定 され る.. す る こ と を み て い る.ま た 同 時 に微 小 電 極 法 に よ り. と こ ろ で現 在 の 生 理 学 的常 識 に 従 え ば,ネ ろ う と ヒ トで あ ろ う と,そ の 視 床VL核 す れ ば,最. コで あ. 詳細 な 分 析 を 行 な つ た 結 果 で は,視 床 特 殊 投 射 系 が. を単発刺 激. axo‑dendriticな シ ナ プ ス を 作 つ て終 つ て い る と考 え. も短 潜 時 で あ らわ れ る皮 質 誘 発 反 応 は,. 陽 性 波 で あ る こ とが 期 待 さ れ る.こ れ らの点 に つ い て は,さ. らに詳 細 な 検 討 が 必 要 で あ るが ,現 在 ま で. の本 研 究 の 結 果 で は,ヒ 差 異 が 認 め られ,こ. トと ネ コで は,こ. の点 で も. こで も ヒ トとネ コの 生 理 機 構 の. ヒ トで み ら れ る第 Ⅱ(陽)陰. 性 波 とVL. 核刺激 との関係 について ヒ トの 視 床VL核. 殊核刺激 によつては. じめ て,皮 質 表 層 で み られ る短 潜 時 の 陽 性 波 と これ に つ づ く陰 性 波 の 立 ち上 りの 部 位 に一 致 す る潜 時 で, 著 明 なspike. dischargeの み られ る細 胞 群 が 存 在 す. る こ とを 証 明 して い る.. 差 異 を示 唆 す る もの と して 興 味 深 い. 第4節. られ るⅣ‑Ⅴ 層 に お い て は,非 特 殊 核 刺激 で は 全 く spike dischargeが み られ ず,特. と こ ろで,本 研 究 で 用 い た よ う な粗 大 電 極 法 に よ り記 録 され る誘 発 反 応 と,微 小 電 極 法 を用 い た細 胞. の 単 発刺 激 に よ り,両 側 皮 質 上. で 誘 発 さ れ る3峰 の陰 性 波 の う ち,第 Ⅱ(陽)陰. 性. 波 の 陰 性 相 は,も つ と も著 明 な 陰 性 波 で あ り,そ の. 単 位 の 電 位 変 動 との 相 互 関係 に つ い て は,多. の成 因 とい う根 本 問 題 に 関す る一 致 した見 解 の確 立. peak timeは 刺 激 条 件 を 変 え た 場 合 で も ほ ぼ 一 定 し,. され て い な い 現 在,明. 1約50msecで,そ. か し誘 発反 応 は,神 経 細 胞 のspike. の振 巾 は,刺 激 針 がVL核. 中心部 に. あ る と思 わ れ る と き最 も大 き く,そ れ が視 床 を は ず. くの 生. 理 学 的 検 討 が な され て き たが28)29)30)31)32)33)34),脳 波. Postsynaptic. らか な 解 答 は 得 られ な い.し. Potential (PSP)に. discharge, Pre‑. よつ て 構 成 さ れ る. れ た と思 わ れ る部 位 で 消 失 した,こ れ はYoshidaら. とい う こ とは 想 像 に 難 くな く,と. 21)の , VL核. 反 応 の 重要 な 構 成 要 素 で あ と考 え られ て い る28).. 中 心 部 の 刺 激 で 最 も振 巾 が大 き く,こ. れ よ り15m背. 著 明 な 陰 性 波 が み られ た と. VL核. 刺 激 に よ り 誘 発 さ れ る 皮 質 第 Ⅲ‑Ⅴ. い う結 果 と よ く一 致 す る.こ の よ うな こ とか ら,第. presynaptic potential,神. Ⅱ(陽)陰. お よ びExcitatory. 性 波 は,視 床 刺 激 に特 殊 な 誘 発 反 応 で は. なか ろ うか と推 定 され る. ま た, VL核. に た い して,皮. 刺 激 に よ る誘 発 反 応 を,皮 質 表 層 お. 経 細 胞 のspike. Postsynaptic 質 表 層 がsourceと. れ た もの で あ り,ま た こ の誘 発 電位 が,多. み られ る第 Ⅱ(陽)陰. 表 層 に伝 達 され る と,表 面 陰 性 波,す. くに皮 質 第 Ⅲ‑Ⅴ 層 と思. (陽)陰 性波 の 陰 性 相 が あ らわ れ る と考 え られ る が,. ころ で 現 在 視 床 特 殊 核 か らの 皮 質投 射 は,大 部 分 皮. 検 討 を 待 た な けれ ば な らな い で あ ろ う.. た,. axo‑dendriticに 終 つ て い る こ とが解 剖 学 的,生 理 学 的 に 証 明 され て お り22)23)24),この部 位 には 多 くの 錐 体 細胞,介. 在 ニ ユ ー ロ ン(と. くにGolgiⅡ. 型 細 胞). が 存 在 して い る23)24)25)26)35). と ころ でJasperら27)は,ネ. い に. な わ ち第 Ⅱ. こ の点 に つ い て は,さ. くに Ⅳ 層 でaxo‑somaticに,ま. くの介 在. dendriteを 伝 わ つ て ,つ. わ れ る 部位 で その 極 性 の 逆 転 は 最 も著 明 で あ る.と. 質 第 Ⅲ‑Ⅴ 層,と. discharge. なつた 結果み ら. ニ ュ ー ロ ンやapical. 性 波 の 陽 性 相 に た い して,深. 層の. Potential (EPSP). よ び皮 質 内 各 層 で 同 時 記 録 して み る と,皮 質 表 層 で. 層 で は 陰 性 波 が み られ,と. 誘発. これ らの こ とか ら,第 Ⅱ(陽)陰 性 波 の 陽 性 相 は,. 側 の刺 激 で 消 失 す る潜 時30msec,. peak time約50msecの. くにPSPは. 第5節. ら に微 小 電 極 法 に よ る詳細 な. ヒ トで み ら れ る増 強 反応 ・漸 増 反 応 に つ いて. ヒ トで は, VL核. の低 頻 度 刺 激 に よ つ て,単 発 刺. 激 の 場 合 と同 様 の分 布,す. な わ ち中 心 ・前 頭 部 に優. 位 で 側 頭 部 誘 導 を の ぞ い て 明 らか に両 側 性 の 増 強 反 コのVL核. 刺激 によ. 応 が み られ,ネ. コ の場 合 とは 全 く異 な る頭 皮 上 分布. り,同 側 の 感 覚 運 動 野 皮 質 表 層 で は,刺 激 のartefact. を 示 した.し か も, 61例 のパ ー キ ンソ ニ ズ ム患 者 に. に つ づ く陽 性 波 お よ びpeak. お け る刺 激 実 験 中, VL核. teak time約15msecの. 著 明 な 陰 性 波 が み られ るが,記. 録 電 極 を徐 々 に皮 質. の10V以. 上 の強 い 単 発 刺. 激 に よ つ て も誘 発 反 応 が 全 くみ られ ず,低 頻 度 刺 激.

(19) ヒ トおよびネ コの視床核電 気刺激 によ る皮質誘発反応 に関す る実験 的研究. 313. に よ う て は じめ て漸 増 反 応 様 の 誘 発 反 応 を 認 め,し. い,ま た刺 激 条 件 も,ヒ. か も刺 激 部 位 の破 壊 に よ つ て,術. 一 条 件 とな る よ う努 め た .ま た,刺 激 実験 後,す. 前 著 明 に み られ た. 振 戦 お よ び筋 強 剛 が ほ とん ど完 全 に消 失 した2例 経 験 した. Yoshidaら21)も,パ で, VL核. を. べ. て の 例 で,刺 激 部 位 の高 周 波 凝固 を行 な い,剖 検 に よ り,そ の刺 激 部 位 を確 め た.. ー キ ン ソニ ズ ム患 者. 3). の 低 頻 度 刺 激 に よ り,両 側 性 の 広 汎 な 分. 布 を もつ 単 相 陰 性 波,す. トの 場 合 と相 対 的 に ほぼ 同. ヒ トの視 床VL核. a) 脳 波 上,誘. な わ ち漸 増 反 応 様 の 誘 発 反. 単 発 刺 激 に よ る誘 発 反 応. 発 反 応 が 全 く認 め られ な い 弱 い 刺. 応 を 呈 し,麻 酔 に よ つ て この 両 陰 性 反 応 の 消 失 し た. 激 か ら,徐 々 に刺 激 を 強 く して ゆ くと.ま ず は じめ. 2例 を 報 告 して い る.こ の こと は,ヒ. に 刺 激 側 の 中心 部 お よ び 前 頭 部 に,つ い で 反 対 側 の. 核 は,条 件 に よ つ て は,と. トの 視 床VL. きに 非 特 殊 核 的反 応 を 示. 中心 部 に 誘 発 反 応 が み られ,さ. らに強 い 刺 激 で は,. す場 合 もあ り う る こと を示 唆 して い る も の と考 え ら. 中心 ・前 頭 部 に優 位 で側 頭 部 誘 導 を の ぞ い て 明 らか. れ る.. に両 側 性 の 誘 発 反 応 が み られ た.. この よ うに,ヒ. トに お い て は,こ れ まで の実 験 動. 物 に よ り検 討 され て き たMorison, あ る い はJasperら. Dempseyの. b). 定 義,. の実 験 成 績 に も 全 くみ られ な い. 特殊 性 が み られ,実 験 動 物(ネ. ま. と. 詳 細 に分 析 す れ ば, 性 波 を,第. コ)と は異 な る 特 殊. Ⅰ陰 性 のpea. で あ り,こ の2つ. k timeは. れ ら陰. Ⅲ陰性波. 約10msec,. tameは 約50msec. の陰 性 波 のpeak. timeは. ほぼ一. 定 して い た.こ れ に た い して 第 Ⅲ 陰 性 波 の そ れ は,. トとネ コ,お よ び そ の. 他 の実 験 動 物 で は,視 床 核 刺 激 に よ る誘 発 反 応 の頭. ほ ぼ80‑100msecで. 皮 上 分 布,波. や す い.こ. 形 な どの 点 でか な り異 な る様 相 を呈 し,. ヒ トと動 物 の視 床 生 理,と. Ⅱ(陽)陰 性 波,第. 第 Ⅱ(陽)陰 性 波 の陰 性相 のpeak. め. 以 上 述 べ て き た よ う に,ヒ. ン ピュ ー タ ー加 算 に よ り. 3峰 陰 性 波 が み られ,こ. Ⅰ陰 性 波,第. と仮 称 した.第. な生 理 機 構 を 有 す る もの で あ ろ う と考 え られ る. 第6節. この 誘 発 反 応 を,コ. い て,ほ. くに いわ ゆ る"Thalamo‑. cortical relation"の 差 異 を 示 唆 す る もの と して 興 味. あ る が,背 景 脳 波 に よ り動 揺 し. の 誘 発 反 応 の波 形 は,側 頭 部 誘 導 を の ぞ. と ん ど左 右 差 が み られ ず,ま. た,刺 激 電 圧. を 変 え た場 合 で も,ほ ぼ一 定 した 波 形 を呈 し た.. 来 の ネ コお よ. c) 中 心 部 誘 導 で,脳 波 上 誘 発 反 店 が 明 らか に 認. びそ の 他 の 実 験 動 物 か ら定 義 され た 特殊 核 と して の 一 般 的 概 念 に必 ず し も適 合 しな い 性 質 を有 して お り. め られ る程 度 の 強 い 刺 激 か ら,徐 々 に刺 激 電 圧 を 低. ヒ トのVL核. ピ ュー タ ー加 算 波 形 で 観 察 した と こ ろ,脳 波 上 一 見. 深 い.す. な わ ち,ヒ. トのVL核. は,従. ,. は,動 物 の場 合 よ り もか な り複 雑 な 生. 理 機 構 を 有 す る もの と考 え られ る.. くして い つ て,そ. の誘発反応 を 脳 波 上 お よ び コ ン. 刺 激 側 の み に誘 発 反 応 の み られ る よ うな 場 合 で も, コ ン ピ ュ ー タ ー加 算 波 形 で 観 察 す れ ば ,刺 激 反 対 側. 第5章 1) 昭 和43年2月. 結. 語. で も,刺 激 側 よ りや や 低 電 位 で は あ るが,刺. か ら昭 和44年12月. まで の 間 に 岡. ほ ぼ 同 一 の波 形 を 有 す る明 らか な 誘 発 反 応 が み られ. 山大 学 脳 神 経 外 科 で 定 位 脳 手 術 を う け たパ ー キ ン ソ. た.さ. ニ ズ ム 患者61例,頑. は,刺 激 側,刺. 痛 症 患 者7例 お よ び ジ ス トニ ア. 激側 と. ら に刺 激 を弱 くして ゆ くと,こ の 両 側 性 反 応 激 反 対 側 と もほ とん ど同 時 に 消 失 し. 患者 の1例 を 研 究 対 象 と し,そ の 術 中 に,刺 激 針 を,. た.す な わ ち,コ. パ ー キ ン ソニ ズ ム患 者 で は 視 床VL核. の み られ た場 合 に は,そ れ は必 ず 両 側 性 反 応 で あつ. 者 で はCMに. に,頑 痛 症 患. 導 入 し,頭 皮 上,皮 質 上 お よ び 皮 質. 内誘 発反 応 を,脳 波 お よ び コ ン ピュー ター 加 算 波 形 で分 析 した.ジ ス トニ ア患 者 の1例 に刺 激 針 が 刺 入 され,そ. た. d). コ ン ピ ュー ター 加 算 波形 で は,多. で に3V程. は,偶 然VA核. の誘 発 反 応 を 観 察 す る機 会. を 得 た もので あ る.な お,こ れ らの 患 者 は,刺 激 実. ン ピュ ー ター加 算 波 形 で 誘 発 反 応. 度 の ご く弱 い 刺 激 で,明. 発 反 応 が み ら れ た. e) 第 Ⅰ陰 性 波 の 潜 時 は,コ. ンピューターを用 い. 験 後,刺 激 部位 の高 周 波 凝 固 に よる 破 壊 に よ り,症. て 計 測 した と こ ろ,ほ ぼ5‑6msecと. 状 の著 明 な 改 善 が み られ た.. の 潜 時 に左 右差 は ほ と ん どみ られ ず,ま. 2) 体 重3kgか の視 床VL核,. ら5kの15匹 CM核. の ネ コを 用 い,そ. 刺 激 を行 な い,硬 膜 上,皮. 上 お よ び皮 質 内誘 発 反 応 を観 察 した.こ. 質. の場 合,記. 録 方 法 お よ び 装 置 は ヒ トで 用 いた と 同 一 の も の を用. くの 場 合 す. らか な 両 側 性 誘. 巾は, 3‑10Vの. 考 え られ,そ た,そ. の振. 範 囲 内 で は,両 側 と も,刺 激 電 圧. と ほぼ 比 例 的 に 増 大 した. f) 第 Ⅱ(陽)陰 性 波 の 陰 性 相 は3つ ち,最. も著 明 なcomponentで. の陰性峰 の う. あ り,刺 激 針 がVL核.

(20) 314. 難. 波. 真. 平. 中 心 部 に あ る と思 われ る と き,最 も振 巾が 大 き く,. 刺 激 で あ る こ とが 要 求 さ れ た.こ. 視 床 を は ず れ た と思 わ れ る部 位 で は,も. 強 度 との 関 係 は,増 強 反 応 の場 合 よ り も漸 増 反 応 の. はや認め ら. れ な か つ た.. 場 合 に お い て一 層 明 らか で あ つ た. 5) ネ コ の視 床 核 刺 激 に よ る誘 発 反 応. g) 刺 激 側 の 中 心 部 皮 質 上 お よ び 皮 質 内誘 発 反 応 を 同 時 記 録 して み る と,皮 質 上 で み られ る第 Ⅰ陰 性 波 に た い して 頗. ネ コ のVL核,. 内 で は 明 瞭 な 陽 性 波 が み られ た.. 行 な い,そ. す な わ ち,皮 質 内 で は,極 性 の 逆 転 が み られ た.第. 付 近 で"Isopotentiality"を Ⅵ層 で は,第. 示 した 後,深. 層 の Ⅲ‑. 以 後,ネ. よ り,. 反 応 の頭 皮 上 分 布,波 相 を 呈 し,ヒ. 明 らか に両 側 性 の増 強反 応 が み られ た.. で は, 10V以. 刺 激 を 行 な つ た も の の う ち2例. 形 な ど の点 で か な り異 な る様. トと動 物 の視 床 生 理,と. relation"の 差 異 を 示 唆 す る も. の と考 え られ た.す. な わ ち,ヒ. のVL核. 応 様 の 誘 発 反 応 が み られ た.. 機 構 を 有 す る も の と考 え られ た.. は,. は,動 物 の 場 合 よ り も,さ ら に複 雑 な生 理. の. 低 頻 度 刺 激 で は前 頭 ・中 心 部 に 優位 で,両 側 性 の広 汎 な 分 布 を もつ 単 相 陰 性 波,す. トの視 床VL核. ネ コお よ び そ の 他 の 実 験 動 物 か ら得 られ た 特 殊 核 の 一 般 的 概 念 に必 ず し も適 合 しな い 皮 質 を 示 し ,ヒ ト. 上 の 強 い 単 発 刺 激 を 行 な つ て も,誘 発. の 低 頻 度 刺 激 で は 頭 頂 部 に, VA核. くに,い わ ゆ. る"Thalamocortical. 反 応 が 全 くみ られ ず,低 頻 度 刺 激 で は じめ て漸 増 反. c) CM核. Dempsey. コお よ び そ の 他 の実 験 動 物 で 得 られ た膨 大. な実 験 成 績 と ヒ トの 場 合 は,視 床 核 刺 激 に よ る誘 発. 普 通,単 発 刺 激 の場 合 と同 様 の頭 皮 上 分 布,す な わ 「ち ,中 心 ・前 頭 部 に 優位 で,側 頭 部 誘 導 を の ぞ いて. b) 61例 のVL核. の 皮 質 誘 発 反 応 を 観 察 した が,そ の実 験. 6) 以 上 の よ う な 事 実 か ら, Morison,. Ⅰ陰 性 波 と 同様 に そ の 極 性 が 逆 転 した.. の低 頻 度 刺 激(6‑13c/sec)に. の 単 発 お よ び 低頻 度 刺 激 を. .事実 と ほ ぼ 同 様 の 成 績 で あ つ た .. ヒ トの視 床 核 の 低 頻 度 刺 激 に よ る誘 発 反 応. a) VL核. CM核. 成 績 は,従 来 多 くの 生 理 学 者 に よ り報 告 さ れ て い る. Ⅱ(陽)陰 性 波 の 陽 性 相 お よ び 陰 性 相 も,皮 質 第 Ⅱ 層. 4). の刺 激 頻 度 と刺 激. 稿 を 終 る に 臨 み,終 始 御 懇篤 な る 御 指 導 と御 校 閲. な わ ち漸 増 反 応 が み. を 賜 わ つ た 恩 師 西 本 詮 教 授 に 衷 心 よ り感 謝 を 捧 げ る. d) 明 らか な 増 強反 応 お よ び 漸 増 反 応 を 誘 発 させ. た 当 教 室 松 本 圭藏 助 教 授,大 本 堯 史 博 士 に 深 甚 な る. られ た.. と と も に,た. えず 直 接 の 御 指 導 と御 助 言 を い た だ い. るた め に は,一 定 の範 囲 内 で,弱 い 刺 激 で は 頻 度 の. 謝 意 を表 す る.ま た,本. 高 い 刺 激 が,よ. 御 厚 意 に も 心 か ら感 謝 い た し ま す.. り低 頻 度 の 刺 激 の 場 合 は,よ. り強 い. 参. 考. 1) Schaltenbrand, G. und Bailey, P: Einfuhlung in die stereotaktischen Operationen mit einem Atlas des Menschlichen Gehirns. Band I, II, III. Georg Thieme Verlag Stuttgart, 1959. 2) Snider, R. S. and Niemer, W. T.: A stereotaxic atlas of the cat brain. The University of Chic ago Press, 1961.. 文. 学脳神経外科 教室の諸氏の. 献. potentials after localized thalamic stimulation. Amer. J. Physiol., 135: 293-300, 1942. 6) Morison. R. S. and Dempsey E. W.: Mechanism of thalamocortical augmentattion and repetition. Amer. J. Physiol., 138: 297-308, 1943. 7) Dempsey, E. W. and Morison, R. S.: The ele ctrical activity of a thalamocorticalrelay system.. 3) Dempsey, E. W. and Morison, R. S.: A study of thalamo-cortical relations. Amer. J. Physiol.,. Amer. J. Physiol., 138: 283-296, 1943. 8) Adrian, E. D.: Afferent discharges to the cer. 135:281-292, 1942. 4) Morison, R. S. and Dempsey, E. W.: The interaction of certain spontaneous and induced. ebral cortex from Peripheral sense organ. J.. cortical potentials. Amer. J. Physiol., 135: 301-308, 1942. 5) Dempsey, E. W. and Morison, R. S.: The 11 production of rhythmically recurrent cortical. Physiol.. 100: 159-191, 1941. 9) Mc Lardy, T:. Diffuse thalamic projection to cortex: an anatomical critique. Electroenceph. C lin. Neurophysiol., 3: 183-188, 1951. 10) Hanbery. J. and Jasper, H.: Independeneeof diffuse thalamocortical projection system shown.

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