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第 30 回 北海道小児腎臓病研究会

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Academic year: 2021

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第 30 回 北海道小児腎臓病研究会

日 時:2020 年 11 月 14 日(土) 会 場:オンライン開催(Zoom) 会 長:川崎 幸彦(札幌医科大学小児科)

特別講演抄録

IgA 腎症における発症病態と治療戦略 up to date ─新しい診療ガイドライン─ 札幌医科大学小児科 川崎 幸彦 IgA 腎症は,小児期に発症しやすい代表的な慢性糸球体腎炎である.近年,その発症に IgA1 ヒンジ部の糖鎖不全が 関与していることが判明した.これらの遺伝的背景がある中,抗原刺激により活性化された T 細胞や B 細胞により 産生された IgA1 糖鎖不全免疫複合体が糸球体に沈着し,補体,マクロファージやメサンギウム細胞の活性化を介し て炎症が惹起し,糸球体障害が進展する.自然経過あるいは治療によって尿所見が正常化するものから,蛋白尿の悪 化,腎機能の低下を来して小児期に末期腎不全に至るものまで予後は様々であり,その重症度に応じた治療法が選択 される.腎障害の進展を防ぐためには,これらの免疫応答を制御することが重要であり,重症例に対してはステロイ ド薬,免疫抑制薬やアンジオテンシン変換酵素阻害薬を併用した多剤併用療法が施行され,その結果,腎死例は減少 し腎炎の長期予後の改善が認められている.一方で,成人領域で主に施行されている扁桃摘出+ステロイドパルス療 法は,免疫抑制薬を使用せず,ステロイド薬の使用量も軽減され,小児科領域においても多剤併用療法と同等の効果 が報告されている.IgA 腎症におけるステロイド抵抗症例や再燃例および腎移植後の再発例などへの有効性も示され ている.今後は,小児が成長発達期であることをより考慮した,さらに副作用を最小限に抑えた治療法の開発が望ま れている.本講演では,IgA 腎症の発症病態を明らかにするために我々が現在までに行ってきた各種動物モデルやヒ トの腎生検組織を用いた病理組織学的検討の結果,さらには,治療面として多剤併用療法や扁桃摘出+ステロイドパ ルス療法に関する臨床観察研究を含めた知見,小児 IgA 腎症診療ガイドラインの変更ポイントと成人領域での新規治 療薬について概説し,発症病態からみた治療戦略について言及する. 99 (99) 日児腎誌 Vol. 34 No. 1

参照

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