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マルチマテリアルトポロジー最適化による荷重条件下の車両フレームのモード減衰比最大化

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Transactions of the JSME (in Japanese)

日本機械学会論文集

マルチマテリアルトポロジー最適化による荷重条件下の

車両フレームのモード減衰比最大化

猪爪 誠太

*1

,相原 建人

*2

Modal damping ratio maximization of a vehicle frame under load

using multi-material topology optimization

Seita INOZUME

*1

and Tatsuhito AIHARA

*2

*1 Hosei University Graduate Schools

3-7-2 Kajinocho, Koganei-shi, Tokyo 184-8584, Japan

*2 Hosei University

3-7-2 Kajinocho, Koganei-shi, Tokyo 184-8584, Japan

Abstract

In recent years, automobiles have improved the comfort inside the vehicle due to the improvement of noise reduction technology. However, there is a problem of road noise caused by the vibration of contact between the tire and the road surface. Damping materials, known as solutions to this problem, have limited maximum expected damping and may also be mass inefficient. In this study, we propose a method to create a high damping structure by multi-material topology optimization using viscoelastic material, structural material and void. The projection method is used as the shape representation method, and an interpolation function for the loss elastic modulus is proposed. In addition, we formulate an optimization problem with constraints that can meet the weight and rigidity required for structural members. In the numerical example, a half model of an automobile frame is used. As a result, a structure with a high damping ratio that satisfies the constraints is obtained. It is shown that the damping mechanism of the optimal structure forces shear deformation, tension and compression on the viscoelastic material. It has also been shown that damping structure can be obtained with a 78% rigidity of a compliance minimization structure. It is considered to be multimodal because a slight change in the filter radius changes the shape and damping ratio.

Keywords : Topology optimization, Projection method, Damping ratio, Multi-material, Viscoelastic material

1. 緒 言 近年,自動車では電動化が進み,駆動系からの騒音が低減されている.一方,路面とタイヤとの間で発生する 振動がフレーム等の構造部材を伝わることによって発生するロードノイズが車内快適性を損なう大きな要因とし て現在も課題となっている.このロードノイズ問題を解決するために制振材が使われる場合があり,その制振材 には減衰性能の高い粘弾性材料をそのまま貼付する非拘束型制振材と,その上に構造材料を積層する拘束型制振 材の2 種類がある.これらを車両のパネル等に直接貼り付けることにより共振点での振動を抑制し,ロードノイ ズの低減が期待できる.制振材を用いる方法は最もシンプルな方法であるが,適切な位置に貼り付けないときに 質量効率が悪くなる場合がある.さらに,部材表面の全面に張り付ける以上の減衰が発揮できない場合もある. したがって,制振材以外の方法で軽量かつ高い減衰を生じる新たな設計が必要となる.このような高性能な設計 を得る方法としてトポロジー最適化がある.トポロジー最適化は,ある物体内部に別の材料が発生する形態の変 化を許容する最も自由度の高い設計最適化法の一つである.制振材におけるトポロジー最適化の利用では,体積 の制約のもと非拘束型制振材や拘束型制振材の貼り付け位置を最適化する研究がある(Ling et al., 2011; Kang et al., 2012; Kim et al., 2013).非拘束型制振材の配置最適化問題では目的関数としてモードひずみエネルギー(Modal Strain

Received: 25 December 2020; Revised: 19 March 2021; Accepted: 19 April 2021

No.21-00001 [DOI:10.1299/transjsme.21-00001], J-STAGE Advance Publication date : 27 April, 2021

*1 学生員,法政大学大学院理工学研究科(〒184-8584 東京都小金井市梶野町 3-7-2) *2 正員,法政大学 理工学部

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Energy, MSE)法がしばしば用いられる(Johnson and Kienholz, 1982).ただし,MSE 法では材料の減衰によるモード 変化がないという仮定を用いており,粘弾性材料にせん断変形を強制する拘束型制振材などの場合には精度が低 下する可能性がある.したがって,どのような減衰機構が得られるか分からない場合には複素固有値解析による 減衰を目的関数として最適化問題を定式化することが望ましい.制振材以外の減衰機構の創出では,自動車フレ ームの内部に金属材料と粘弾性材料からなる減衰比最大設計を創出することを目的とし,粘弾性材料の減衰の大 きさを評価する損失係数に関する内挿関数を定義したものが報告されている(中野他, 2016).しかし,損失係数と 弾性率に対して別々に内挿関数を定義する場合は中間密度材料の損失弾性率が粘弾性材料の損失弾性率を大きく 上回る値をとる可能性があり,中間密度を多く含む最適化結果から中間密度を除去した際に減衰比が減少する可 能性がある.また,損失弾性率が正規化密度に関して単調増加とならず中間密度が多く発生する可能性もある. 本研究では,損失係数に対して直接内挿関数を定義するのではなく,より系の減衰に影響があると考えられる 損失弾性率に対して内挿関数を定義する方法を提案する.ここで,定義する内挿関数は任意の種類の材料に対し て適用可能なマルチマテリアル内挿関数である.トポロジー最適化の形状表現にはヘルムホルツ型偏微分方程式 フィルターによる射影法を用いる(Kawamoto et al., 2011; Lazarov and Sigmund, 2011).数値例では自動車のフレーム を模擬した有限要素モデルを作成し,構造部材として性能を損なわないために平均コンプライアンスと質量の制 約を設ける.さらに,対象とするロードノイズの周波数帯域を50~500 Hz と仮定し,最適化対象の次数の固有振 動数がその帯域を出ないように固有振動数に関する制約を設け,減衰比の最大化を行う.得られた最適形状に対 してその減衰機構の考察を行い,単純な剛性最大化設計との比較を行うことで本手法の有効性を検証する. 2. 定式化 本章では減衰材料を含む系全体の運動を表現する運動方程式やトポロジー最適化における形状表現方法,最適 化問題を定式化する.トポロジー最適化は有限要素法による解析を前提とはしていないが,構造最適化のほとん どの問題で系全体の目的関数や制約関数の評価に有限要素法が用いられる.したがって,離散化形式は有限要素 法によるものとして記述する. 2・1 運動方程式 ブチルゴム等の粘弾性材料は一般に弾性率や損失係数に周波数依存性をもつ.一般に,その周波数依存性は分 数階微分を用いることでより広い周波数帯域で表現が可能である.しかし,興味のある周波数において,その弾 性率や損失係数の値が既知であればその周波数において次式で示される履歴減衰モデルを用いることで減衰の評 価が可能である. 𝐌𝐮̈ + (𝐊R+ j𝐊I)𝐮 = 𝐟 (1) ここで,𝐌は質量マトリクス,𝐊R,𝐊Iはそれぞれ剛性マトリクスの実部と虚部,𝐮は変位ベクトル,𝐟は荷重ベ クトル,jは虚数単位である.式(1)で表される履歴減衰モデルは速度に依存しない減衰を表現することができる. 𝐊Iの計算には損失弾性率が用いられ,ある材料の損失弾性率𝐸Iはその材料の貯蔵弾性率𝐸Rと損失係数𝜂を用いて 次式で表される. 𝐸I= 𝐸R𝜂 (2) また,式(1)の固有値問題は𝐮 = 𝐗e𝜆𝑡とおくことにより次式で書ける. (𝐊R+ j𝐊𝐈+ 𝜆2𝐌)𝐗 = 𝟎 (3)

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ここで,𝜆は固有値で𝐗は固有ベクトルを表す.固有値解析により𝜆が複素数として得られ,𝜆R,𝜆Iをそれぞれ固 有値の実部と虚部とすれば,減衰比は次式で表される. 𝜁 = −𝜆R √𝜆R2+ 𝜆 I 2 (4) 本研究では,式(4)で与えられた減衰比を目的関数として最適化を実施する. 2・2 射影法 トポロジー最適化において最も基礎となる形状表現方法の中で,最も多く研究されている方法に密度法がある. 密度法では設計領域内に0 から 1 までの値をとる設計変数を配置し,その設計変数と材料の物性を関係づける内 挿関数を定義して設計感度をもとに設計変数を更新していく.そのため,実装が容易となり複雑な制約や目的関 数の最適化問題を設定しやすくなる.ただし,設計変数が0 と 1 以外のときに材料間の中間の物性値をもつ材料 で最適化が収束する可能性があり,好条件の最適化問題の設定に難しさをもつ.本研究では,多数の制約を設け るため応用面で有利な密度法をベースとする射影法を用いる(Kawamoto et al., 2011).射影法は,密度法での設計 変数を別の設計変数のヘビサイド関数による射影で表現する. まず,設計領域Ω内に-1 から 1 までの値域をもつスカラー関数𝜙(𝐱)を定義する.次に,次式に示すヘルムホル ツ型の偏微分方程式を解くことにより解𝜓(𝐱)を得る. −∇2𝑅2𝜓 + 𝜓 = 𝜙 (5) ここで,𝑅はフィルター半径である.密度法ベースの方法では,最適解に微細な構造が発生しないようにする ために設計感度等にフィルターを用いる.式(5)を解くことによって得られる関数𝜓(𝐱)はなめらかであり,この操 作はフィルタリングに相当する.このヘルムホルツ型偏微分方程式を用いるフィルターでは,のちに目的関数や 制約関数の評価の際に使用される有限要素法のメッシュと同じものを利用できるという利便性がある.実際には スカラー関数𝜙(𝐱)は節点に配置された設計変数𝚽を形状関数によって補間されたものとして表現され,偏微分方 程式の解も節点に配置されたベクトル𝛙で得られる. 次に,節点解である𝛙を要素内で積分して得られる𝛙eに対してヘビサイド関数による射影を行い,要素ごとに 配置される正規化密度𝝆eを得る.用いるヘビサイド関数は以下のように近似されたものである. 𝝆e= { 𝜀 (𝛙e< −ℎ) (1 − 𝜀)𝐻𝑎(𝛙e) + 𝜀 (−ℎ ≤ 𝛙e≤ ℎ) 1 (ℎ < 𝛙e) (6) 𝐻𝑎(𝛙e) = 1 2+ 15 16( 𝛙e ℎ ) − 5 8( 𝛙e ℎ ) 3 + 3 16( 𝛙e ℎ ) 5 (7) ここで,ℎはヘビサイド関数の近似幅で 0.1 を設定し,𝜀は正規化密度が 0 になることによる数値不安定性を回 避するための小さな正数であり,1×10-10を設定する.以上の手続きにより,密度法での設計変数,すなわち正規 化密度𝝆𝒆を得る. 2・3 内挿関数 設計変数に対してヘビサイド関数による射影を行って得られた正規化密度𝝆𝒆に対して,最適化問題を解くため にその設計変数の状態での目的関数や制約関数の評価をおこなう必要がある.各要素に配置された正規化密度𝝆𝒆 に対して次式のような𝑀種類材料に関する内挿関数を用いてその要素での材料の物性値𝑃が決定される(Li and Kim, 2018).

(4)

𝑃(𝜌𝑒) = ∑ 𝑤𝑖𝑃(𝑀−𝑖+1) 𝑀 𝑖=1 (8) 𝑤𝑖= {1 − (𝜌𝑖− 𝜌𝑖𝛿𝑖𝑀)𝑝𝑖} ∏ 𝜌 𝑗 𝑝𝑗 𝑖−1 𝑗=1 (9) 𝛿𝑖𝑀= {1 if 𝑖 = 𝑀 0 if 𝑖 ≠ 𝑀 (10) ここで,𝑃𝑖,𝜌𝑖および𝑝𝑖は𝑖番目の材料における材料の物性値,正規化密度,ペナルティパラメータである.式 (8)から式(10)より,𝑀種類の材料では,各要素に𝑀 − 1個の正規化密度が必要となる.ペナルティパラメータは中 間密度の材料物性に対してペナルティを設けるためのパラメータであり,貯蔵弾性率と損失弾性率の場合には 𝑝 = 3,質量密度とポアソン比の場合には𝑝 = 1を設定する.モード減衰比の評価をする場合には式(8)から式(10) で示される内挿関数を用いて内挿する物性値のなかから減衰に関するものを選ぶ必要があり,その方法として貯 蔵弾性率𝐸𝑅と損失係数𝜂を別々に内挿して損失弾性率𝐸Iを計算する方法と損失弾性率を直接内挿する方法が挙げ られ,前者の方法は既に報告されている(中野他, 2016).しかし,損失係数は材料の減衰の大きさを評価する指標 ではあるものの,損失係数が高い材料を構造物に適用しても,その系全体で減衰が大きくなるとは限らない(Brodt and Lakes, 1995).式(1)の運動方程式の剛性マトリクス虚部が,式(2)のような損失係数と弾性率の積で表現される ことからも,損失弾性率が設計変数との関係づけにおいて重要であると考えられる.したがって,本研究では損 失弾性率を次式で計算する方法を提案する. 𝐸I(𝜌𝑒) = ∑ 𝑤𝑖𝐸I,(𝑀−𝑖+1) 𝑀 𝑖=1 (11) 式(11)の内挿関数を用いることにより,図 1 に示すように従来の内挿関数による損失弾性率が単調増加になら ない問題や中間密度材料の損失弾性率が過大評価される問題に対処することが可能となる.なお,図1 は簡単の ために設計変数が0 のときに構造材料,1 のときに粘弾性材料となるような 2 種材料の内挿関数を示す. 2・4 最適化問題 自動車においてフレームは車両全体を支え,剛性や強度を高めることが主な目的である.自動車や輸送用機器 における構造部材では,同時に軽量であることが要求される.さらに,本研究ではロードノイズの低減を目的と しているためその周波数帯域である50~500 Hz に対象のモードが入るように制約を設ける.以上を考慮した減衰 比最大化の最適化問題を以下に示す. minimize −𝜁 subject to { ∫ 𝑚(𝝆e) dΩ Ω < 𝑚max ∫ 𝐟 ∙ 𝐮 dΩ Ω < 𝑐max 𝑓 > 𝑓min (12)

(5)

Fig. 1 Conventional and proposed interpolation function of loss elastic modulus. The conventional interpolation function is not a monotonous increase. In addition, the loss elastic modulus of the intermediate density is higher than when 𝜌 = 1.

2・5 感度解析 射影法では微分の連鎖側により,目的関数に関する設計感度は次式となる. − ∂ζ 𝜕𝚽= − ∂ζ 𝜕𝝆e ∂𝝆e 𝜕𝚿e ∂𝚿e 𝜕𝚿 ∂𝚿 𝜕𝚽 (13) 式(13)より,∂ζ 𝜕𝝆⁄ e以外はメッシュやフィルター半径𝑅,ヘビサイド関数の近似幅ℎにのみ依存するため最適化 問題ごとに求めるべき感度は密度感度のみでよい.目的関数である減衰比の密度微分は式(4)より次式で得られる. − 𝜕ζ 𝜕𝝆𝑒= −𝜆I2𝜕𝜆R 𝜕𝝆e+ 2𝜆R𝜆I𝜕𝝆𝜕𝜆I e+ 𝜆R 2𝜕𝜆R 𝜕𝝆e (𝜆R2 + 𝜆 I 2)2 (14) ここで,固有値の実部𝝀Rと虚部𝝀Iの密度微分は次に示す複素固有値𝜆の密度微分の実部および虚部として与え られる.ただし,𝐊∗= 𝐊 𝐑+ j𝐊𝐈とし固有ベクトル𝐗は𝐗𝐓𝐌𝐗 = 1となるように規準化されているものとする. 𝜕𝜆 𝜕𝝆e= − 𝐗T(𝜕𝐊∗ 𝜕𝝆e+ 𝜆2 𝜕𝐌 𝜕𝝆e) 𝐗 2𝜆 (15) 2・6 アルゴリズム 図 2 に式(12)の最適化問題を解くためのアルゴリズムを示す.まず,設計変数𝚽を各接点に配置して形状関数 によって補間されたものをスカラー関数とする.ヘルムホルツ方程式の解を要素内で積分したものに対してヘビ サイド関数による射影を行い正規化密度𝝆eを得る.得られた正規化密度分布状態において複素固有値解析と静解 析を実施して目的関数と制約関数の計算に用いる固有値と変位ベクトルを得る.制約の確認と目的関数の収束判 定の結果,収束していれば終了し,収束していなければ感度解析と設計変数の更新を行う.最適化計算には MATLAB の Optimization Toolbox にある fmincon 関数のうち内点法アルゴリズムを利用する.

(6)

3. 数値例 3・1 フレームモデル 式(12)の最適化問題を解くモデルとして図 3 に自動車のフレームを模擬した FEM モデルを示す.境界条件は両 端固定とし,長さを1000 mm,高さを 20 mm とした.上下には穴が開かないよう設計領域に含めない非設計領域 を2 mm の厚さで設定し,それ以外の領域を設計領域とした.構造部材としての剛性を損なわないようにするた めに中央部に集中荷重を設定し,これに対してコンプライアンスの制約を設ける.ここで,式(12)の最適化問題を 解くためには目的関数と制約関数の評価と感度解析が必要であるため,各最適化のステップ一回ごとに複素固有 値解析と静解析をおこなう.ただし,最適化結果が明瞭になるために十分なメッシュのもとで複素固有値解析と 静解析を行うと時間効率が非常に悪くなる場合がある.そこで,図3 に示したモデルに対して,左右対称となる 1 次の固有モードを対象にハーフモデルに置き換えたモデルで最適化計算を行う.ハーフモデルは図 4 に示すよ うに片側の固定端をローラー拘束に置き換えたものが設定される.また,このハーフモデルの妥当性を示すため に設計領域をすべて構造材料で満たした状態での1 次から 4 次までの固有値および固有モードを調べ,その結果 のフルモデルとハーフモデルの固有モードと固有振動数をそれぞれ図5 と図 6 に示す.図 5 において左右対称と なっている1 次と 3 次の固有振動数が対応する図 6 の 1 次と 2 次の固有振動数とよく一致している.一方,左右 非対称モードはハーフモデルでは表現できないことから図6 に対応するモードが無いことが確認できる.最後に, 材料の分布を最適化する3 種類の材料の物性を表 1 に示す.

Fig. 2 Flowchart to solve Eq. (12). First, the Helmholtz filtering, element integration, and Heaviside projection are performed on the

initialized design variables 𝚽 in order. Next, complex eigenvalue analysis and static analysis are performed, and the objective function and constraint function are evaluated from the results. If converged, the optimization process ends. If not, perform sensitivity analysis and update the design variables 𝚽.

Start

Initialize design variables 𝚽 Solve Eq. (5) to obtain 𝚿 Perform element integral of 𝚿

to obtain 𝚿e

Perform Heaviside projection shown in Eq. (6), (7) to obtain 𝝆e

Compute matrix 𝐊∗, 𝐌 from 𝝆

e Compute matrix 𝐊 from 𝝆e

Perform complex eigenvalue analysis to obtain eigenvalue 𝜆

Perform static analysis to obtain displacement 𝐮 Evaluate objective function and

constraint shown in Eq. (12)

Sensitivity analysis and update design variables 𝚽 Converge?

Stop

No Yes

(7)

Fig. 3 The FEM model of a car frame and boundary conditions. The frame length, height and depth are 1000 mm, 20 mm, respectively. An non-design area with a thickness of 2 mm was set on the upper and lower edges to prevent hole creation. The boundary conditions are fixing both ends and central concentrated load. The load amplitude is 1000 N

Fig. 4 Half-length model of the Fig. 3. The fixed end on one side is replaced with a roller restraint.

Fig. 5 (a) 1st, (b) 2nd, (c) 3rd and (d) 4th eigenmode of the full model. The natural frequencies are 106.03 Hz, 291.25 Hz, 568.29 Hz and 933.90 Hz, respectively. In the half model, the dashed line in the center reduces the model.

Table 1 Material properties of structural material, viscoelastic material, and void.

Material name Elastic Modulus [MPa] Poisson’s ratio Density [kg/m3] Loss factor

Structural 210000 0.3 7860 0

Viscoelastic 3 0.48 920 0.4

Void 0.001 0.3 1×10-9 0

(a) 1st : 106.03 Hz (b) 2nd : 291.25 Hz

(8)

Fig. 6 (a) 1st, (b) 2nd, (c) 3rd and (d) 4th eigenmode of the half model. The natural frequencies are 106.02 Hz, 568.26 Hz, 1385.1 Hz and 2531.5 Hz, respectively. 3・2 最適化結果 3.1 節のフルモデルにおいて左右対称かつロードノイズの周波数帯域に含まれる 1 次モードを対象に最適化を 実施した.質量上限,コンプライアンス上限および固有振動数下限はそれぞれ2 kg,2 m/N,50 Hz とした.なお, 複数回の最適化の試行において1 次の固有振動数は最適化の過程でロードノイズの上側周波数 500 Hz より十分 小さい値を推移していたことから周波数の上限制約は設けていない.最適化を行った結果の材料分布と1 次モー ドを図8 に示す.また,最適化の反復履歴を図 7 に示す.目的関数である減衰比は 0.0269 に達し,質量とコンプ ライアンスは制約と同じ値に収束した.ただし,固有振動数は下限制約の50 Hz よりも高い 105 Hz に収束した. 図8 の(a)に示すように最適形状は大部分が構造材料と空洞から成っており中央に部分的に粘弾性材料が充てんさ れている形状となった.また,中間密度で収束している部分がほとんどない明瞭な材料分布が得ることができて いる.図8 の(b)からは 1 次モードにおいて粘弾性材料の部分が大きく変形していることが確認でき,部分的に曲 げに対する剛性を低下させることで粘弾性材料に大きな変形を強いるような減衰機構であるといえる.ひずみ 3 成分のうち絶対値が最も大きい値で正規化された各ひずみを図9 に示す.粘弾性材料の中でも構造材料が近接し ている部分に大きなひずみが発生しており,引張とせん断の両方のひずみが生じていることが確認できる.逆位 相モードでは圧縮と逆方向のせん断が生じると考えられ,拘束型制振材のようなせん断変形を利用した減衰機構 であることに加えて引張・圧縮も利用していることが明らかとなった.製造可能性の点からは,最適化結果と同 様の減衰比を発揮するために構造-粘弾性材料間で変位が連続している必要がある.粘弾性樹脂には,塗布型制振 材としても用いられ,粘着性能を兼ね備えたものが存在し,応用の可能性がある. 比較のために,2 kg の質量の制約のもと同一のモデルおよび境界条件でコンプライアンスの最小化を行った. 結果の材料分布は図10 となり,コンプライアンスは 0.156 に収束した.なお,粘弾性材料は材料に含めていない ため減衰比は0 である.この結果から,減衰比最大化の結果はコンプライアンス最小化の結果と比較して剛性の 低下を78%程度に抑えつつ高い減衰性能を付加した構造といえる. 図11 にフィルター半径を𝑅 = 3.7 × 10−4および𝑅 = 4.3 × 10−4に変更して最適化を行った結果の材料分布を示 す.減衰比はそれぞれ0.0221 と 0.0287 に収束しており,フィルター半径が大きいほど減衰比が大きくなった.こ れは剛性最大化問題などの他の最適化問題ではフィルター半径を大きくすると目的関数が減少する傾向があるの に対して逆の傾向である(Sigmund, 2007).形状に関して,大部分が構造材料と空洞から成っているという点と粘 弾性材料に大きな変形を強制するような減衰機構をもっているという点で共通しているが,粘弾性材料の充てん 部分での構造材料の形状に差がみられる.わずかなフィルター半径の変更によって減衰比や最適形状に大きな差 (a) 1st : 106.02 Hz (b) 2nd : 568.26 Hz (c) 3rd : 1385.1 Hz (d) 4th : 2531.5 Hz

(9)

が生じたことから,この最適化問題は多峰性を有していることが考えられ,フィルター半径の大小が形状や目的 関数に与える影響を予測することが難しく,他のトポロジー最適化に比べて多くの試行回数を必要とする可能性

がある.したがって,少ない要素分割数でフィルター半径を探索するなどの工夫が必要となる.

Fig. 7 Iteration history of the damping ratio, mass, compliance, and frequency.

Fig. 8 (a)Optimal layout and (b) deformation of the 1st mode with filter radius 𝑅 = 4.0 × 10−4. The damping ratio reached 0.0269.

The mass, compliance and frequency are 2 kg, 2 m/N and 105 Hz, respectively.

Void Viscoelastic material Structural material

(b) (a)

(10)

Fig. 9 Normal strain in the (a) x-, (b) y-direction and (c) shear strain of the 1st mode. The strains are normalized by the one with the largest absolute value among the three strain components.

Fig. 10 Optimal layout of the compliance minimization without viscoelastic material. The compliance and mass are 1.56 m/N and 2 kg, respectively.

Fig. 11 Optimal layout and deformation of the 1st mode with filter radius (a) 𝑅 = 3.7 × 10−4 and (b) 𝑅 = 4.3 × 10−4. The damping

ratio are 0.0221 and 0.0287, respectively.

-1 0 1 (a) εx (b) εy (c) τxy x y

Viscoelastic material Structural material

Void

(a)

(11)

4. 結 言 構造物の減衰比最大化問題において,射影法によるマルチマテリアルトポロジー最適化の定式化を行った.正 規化密度と材料の物性値を関係づける内挿関数では,損失弾性率を直接内挿する関数を提案し,従来の内挿関数 による損失弾性率が単調増加にならない問題や中間密度材料の損失弾性率が過大評価される問題に対処すること が可能となった.自動車のフレームを模擬したモデルでの最適化により得られた結果を以下に示す. 1. 構造部材としての制約を満たす1 次モード減衰比の高い設計が得られた. 2. コンプライアンス最小化の結果との比較により,剛性の低下を78%に抑制しつつ高い減衰を生じる構造で あることが示された. 3. 最適設計の1 次モードにおけるひずみから,粘弾性材料にせん断および引張・圧縮の両方を強制する減衰 機構であることが示された. 4. フィルター半径を変えた結果場合でも減衰比や最適形状に大きな差が生じたことから多峰性を有してい ることが推察された. 文 献

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Fig. 1  Conventional and proposed interpolation function of loss elastic modulus. The conventional interpolation function is not a  monotonous increase
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