東日本大震災 危機発生時の対応について考える:9.危機に試されるスマートフォンのアプリケーション
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(2) 散した医者は災害時の専門知識を要した.紙資材工. 用伝言板アプリ,端末に到達していない MMS メッ. 場の紙が欠乏する上に,輸送もままならない状況下. セージのサーバからの受信用アプリなどを次々と提. で注目されたのが,瞬時に送付できる電子書籍であ. 供した.. った.トーハンは災害医療関連コンテンツを,有斐. 「なまず速報β」と「ゆれくるコール」はいずれも,. 閣は心理的援助に関する専門書籍などを,ジュリス. 気象庁の緊急地震速報をスマートフォンの利用者に. トは過去の原発問題や災害対策の記事を Web で公. 通知する無料のアプリである.その後,一部の通信. 開した.また,以前から有償で提供されていた家庭. 事業者がサーバ増強について支援を開始している.. の医学は一時的に無料化された.ともするとアプリ. . ケーションばかりが注目されがちなスマートフォン. 将来の災害への備えは?. だが,不安定な IT 基盤を利用した機動性が求めら. 今回の震災において,スマートフォンを取り巻く. れる被災地の現場では,良質なコンテンツの提供こ. 人々の動きは興味深かった.サービスを提供する側,. そが重要と思われる.. そして利用する側がともに非常時にあって柔軟さを. 書籍以上に著作権の扱いがデリケートな放送界の. 発揮し,既成の仕組みを大きく変えてきたことに驚. 動きも興味深い.元来,電波障害の解消を目的とし. きを覚える.しかし,自分のいる場所の地下で大規. たラジオのインターネット上のストリーミングサー. 模な地震が起きたときの備えはできているだろうか.. ビス (サイマルラジオ) は一時的に放送エリアに関す. スマートフォンを頼りがいのある相棒にするもしな. る制限を緩和し,大都市圏の放送を全国で聴取でき. いも,利用者自身がスマートか否かにかかる.. るようにした.. 本稿の執筆にあたって,Web 上のさまざまな情. . 報を参考にさせていただいた.以下は,一部の記事. 危機に備えるためのモバイルアプリ. をブックマークしたものである.. スマートフォンの標準アプリは,いわゆる携帯電. http://www.diigo.com/list/ken_wakita/papers. 話のそれに比べると限られている.スマートフォン. 2011ipsj05. への乗り換えを検討するなかで,携帯電話が備える 災害用の機能がスマートフォンに含まれていないこ とを不安に思う人もいるようだ.震災後の数週間で 状況は一変した.通信事業者各社は,電話回線が利 用できない状況において安否確認をするための災害. (2011 年 6 月 5 日受付). 脇田 建(正会員)■ [email protected]. 1989 年東京大学理学部情報科学科卒.1991 年同大学院情報科学専 攻修士課程修了.1992 年同情報科学専攻博士課程を中退し,東京工 業大学理学部情報科学科助手等を経て,現在,同大学院情報理工学 研究科准教授.博士(理学).. 情報処理 Vol.52 No.9 Sep. 2011. 1079.
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