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特集「2019 年度研究会優秀賞受賞論文紹介」にあたって

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678 人 工 知 能  35 巻 5 号(2020 年 9 月) 人工知能学会には,2020 年 6 月現在,23 の研究会(第 1種 4 研究会,第 2 種 19 研究会)が組織されており, 各研究会が単独,他学会との連携,あるいは合同研究会 で年間 2 ∼ 4 回の研究会を開催しています.2019 年度 の開催総数は 62 回,一般発表の論文数は 496 件でした. COVID-19の影響により,2020 年 3 月開催予定の複数 研究会が不実施となったため,例年に比べ,論文数が減 少しました. また,一部の研究会は独自のセミナーや全国大会で オーガナイズドセッションを開催しています.中でも, 合同研究会は,全国大会と双璧をなす研究イベントとし て,多くの研究会が参加し,2011 年以降,毎年開催さ れています. 合同研究会 2019 は 2019 年 11 月 22 日(木)∼ 23 日 (金 ・ 祝)に慶應義塾大学矢上キャンパスで開催されま した.プレナリー招待講演 1 件,AI ELSI 賞表彰式な らびに招待講演,また,並列セッションとして IJCAI 2020に向けた論文の書き方セミナーを実施しました. 17研究会が参加し,発表件数 116 件(一般発表),研究 会招待講演など 15 件が行われ,参加者数 742 名(昨年 801名)と,雨の降る肌寒い天候であったにもかかわら ずまずまずの参加者数でした. また,合同研究会 2020 は,2020 年 11 月 21 日(木) ∼ 22 日(金)にオンラインで,13 の研究会が参加し, 開催される予定です. このようにアクティブに活動を行っている研究会活動 に対して,人工知能学会では,毎年,研究会での発表年 間総数の 5%以内に,研究会優秀賞受賞論文を選出して

特集「2019 年度研究会優秀賞受賞論文紹介」にあたって

斎藤 博昭

(慶應義塾大学)

櫻井 祐子

(産業技術総合研究所)

來村 徳信

(立命館大学)

佐久間 淳

(筑波大学) 表 1 2019 年度研究会優秀賞受賞論文一覧 研究会 論文タイトル 著 者 FPAI 決定論的変分推論に基づくベイジアン CNN の検討 平山ら KBS 学習の安定化のために方策の埋め込みを利用する強化学習手法の検討 梅本ら SLUD 二人の話者が一人の話者として対話することによる対話内容・満足度への影響 有本ら ヒューマンロボットインタラクションコーパスへの焦点アノテーションの 基準と予備的分析 春日ら ALST 空間表現を媒介とした言語・数式表現間の変換としての和差算数文章題の定式化と学習環境の設計 林ら Web調べ学習スキル向上を目的としたマイクロワールドの構築 柏原ら Challenge 生成モデルに基づく鳴き声を用いた鳥類に対するプレイバック実験の試行 炭谷ら LSE 物語プロットからの歌舞伎の舞台上演構造の生成を目的とした『京鹿子娘道成寺』の分析 河合ら SKL 立位姿勢動揺の対人間協調ダイナミクス 井川ら SAI 高頻度電力需要データを用いた製造業活動のナウキャスティングモデルの構築 水門ら KST 現場主体による目的指向構造化知識の手法と対話システムによる支援の検討 伊集院ら

BI Graph Attention Networksを用いた CtoC サービスにおけるユーザ定着・離脱予測 工藤ら 特許分析を通じた企業価値算定手法の構築─特許文書ベクトルによる IPO 公開価格の評価─ 藤原ら

AM 隠れた良作を推薦可能な Web 小説レコメンドシステムの提案 小坂ら

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679 人 工 知 能  35 巻 5 号(2020 年 9 月) います.選出のプロセスは,各研究会から候補選出を行っ た後,その候補に対して,研究会運営委員会,および理 事会が,選考過程の透明性や内容の妥当性を審議,受賞 を決定する形となっており,時間をかけ,厳正な審査を 行っています. また,研究会運営委員会では,研究会優秀賞を授与す るだけではなく,これを研究会活動の発展により貢献で きるよう,以下の二つの目的のもと,2017 年より本誌 特集として研究会優秀賞受賞論文紹介を企画しています. 1.優秀賞受賞者を奨励し,その研究内容を広く知っ てもらう. 2.その年度の「研究会の顔」ともいえる優秀賞受賞 論文を通じて研究会の活動内容を世に広く知っても らう. 表 1 に示すように 2020 年は,前年度にあたる 2019 年 4 月∼ 2020 年 3 月の発表から 15 件の研究会優秀賞 を決定しました(2019 年度は 20 件).いずれも,その 年の各研究会を代表する論文です.この特集でご興味を もたれた方は,AI 書庫や各研究会のホームページなど から論文をダウンロードいただき,ご一読いただければ 幸いです. 今後の研究会開催についても本学会や各研究会のホー ムページに情報を載せています.さらに,メーリングリ ストでも適宜,情報を送付しており,ご参加,およびご 発表をご検討いただければと存じます.

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