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軟弱地盤上の空港舗装

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(1)

佐 藤 勝 久 │ 運 輸 省 港 鰍 術 研 究 所 土 質 部 長

1.まえがき

わが国では,近年の著しい航空需要の増 大に対応するため,新東京国際空港の第II 期工事,東京国際空港の沖合展開事業,関 西国際空港の建設の三大プロジェクトに代 表されるように,全国各地で空港建設が盛 んである.しかし,騒音その他の環境問題 などから,海上や山岳地といった立地条件 の悪い場所に空港を建設せざるを得ないこ とが多く,軟弱地盤上に空港を建設しなく てはならないような場合も多くなっている. 近年の航空機の大型化が滑走路などの空 港舗装にとって厳しい条件を与えているほ か,軟弱地盤上での空港舗装の建設は,よ り一層苛酷な条件を空港舗装の設計・施工 に与えている.近年のこのような傾向を勘 案して,

1

9

9

0

年に改訂された「空港アスフア ル ト 舗 装 構 造 設 計 要 領

J

(運輸省航空 局)1)および

f

空港コンクリート舗装構造設 計要領

J

(運輸省航空局)2)では,軟弱地盤に 対する考薦、事項の規定がいくつかなされて いる.しかし,軟弱地盤上の舗装について の検討はまだ十分ではなく,多くの開題が 未解明である.それぞれの空港建設におい

6

6

一一一一低平地研究NO.IMAR印 1992 て,地盤条件に応じて創意・工夫を図り, 各条件に対し最も合理的な舗装を構築して いくことが望まれる. 以下では,軟弱地盤上に空港舗装を建設 するときにどのような事項に配慮する必要 があるか,そしてそれぞれの項目において 現在の技術はどのようなものがあるかを, 主なものについて簡単に紹介したい.

2.軟弱地盤上の空港鵠装で考慮すべき課題

わが国の空港舗装は一般に,前述の「空 港アスフアルト舗装構造設計要領

J

および 「空港コンクリート舗装構造設計要領j に 基づいて設計されている.外悶の基準など と比較すると,わが盟の特殊性として,軟 弱地盤に対する考慮事項の記述がみられる. 国一

1

は空港アスフアルト舗装構造の設 計フローで,路床の支持力,沈下,地下水 位など軟弱地盤に関連する事項の検討を行 うようになっている.図

-2

は空港コンク リート舗装の設計フローで,沈下の項目が 合まれていない以外は,アスフアルト舗装 の場合とほぼ向様の事項についての検討を 行うようになっている. コンクリート舗装の場合に沈下の検討項

(2)

図 ベ アスフアルト舗装構造設計のフロー 目が含まれていないのは,従来沈下の大き な所にはコンクワート舗装をあまり適用し なかったことと,コンクリート舗装に対す る沈下の影響についての研究がほとんどな かったからである.4.でも紹介するように, 近年の大型航空機に対しては,エプロンや 誘導路などの静的な荷重がかかる区域では アスフアルト舗装では対抗できないことか ら,そのような区域では沈下の大きな場合 でもコンクリート舗装を用いざるを得ない. コンクリート舗装に対する沈下の影響など についての研究が最近みられるようになっ てきている. いずれにしてもしでも述べたように,軟 弱地盤上の空港舗装建設については,十分 な研究や実績がまだない.各々の場合にお いてそれぞれの条件に合わせて十分な検討 を行い,調査・研究の成果を積み重ね,ま た実績を積み重ねていくことが強く望まれ るところである. 低率地研究 No.1MAR印 1992

一-67

(3)

図-2 無筋および逮統鉄筋コンクリ…ト舗装構造設計のフロー

3

.路床支持力に対する検討

軟弱地盤が路床になる場合,路床内には

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2

未満となる不良土があってはな らない1)ぷ)ので,

CBR

2

未満の土は改良 するかもしくは良繋材により置き換える. 路床土の改良方法としては,一般に石灰あ るいはセメントによる安定処理工法が採用 される. 安定処理工法で大切なことは,対象土に とって最適な添加材を選ぶことと,適切な 添加量を決めることである. 3は,関東ロームの一種でこね返すと

6

8

一 一 → 問 地 研 究 的l附R印 1992 *事正筋コンクリート銃後の機会は鉄鋼 走華統鉄筋コンクリート舗装の場合は鉄筋童数 機めて軟弱になる下末吉ロームにとって適 切 な 添 加 材 を 決 め る た め の 試 験 結 果 の 例3)で,生石灰の効果の大きいことがわか る. 添加議については,セメントの場合は添 を増やすほど処理土の強度は増加して いくが,石灰の場合は関…

4

の例に見られる ようにあまり添加重を増やすと処理土の強 度は逆に低下することがあるので気を付け なければならない3) また,処理土の現場強度は,処理土の合 水状態,添加材の混合稽度,締固めの方法 および程度,養生条件の違いなどによって

(4)

度,締閤め程度,養生温度の差であり,現 場強度と室内配合試験の強度との間は次式 のような関係で表わせる4)

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混合程度の差に対 する補正係数,ぉ:締閤めの差に対する補 正係数,

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室内配合試験の強度 新東京国際空港の建設における下末吉ロー ムの場合,冬季施工てもら=O.36S1であった. また,軟弱な路床を基礎構造により補強 し,ょにくる舗装を支持しようとする試み がある.図

-5

に示すようなパイルスラブ工 法的や図-6に 示 す よ う な

Cakar Ayam

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6)は 実 擦 に 使 用 さ れ て い る . 安定材の効巣の比較 下末吉ローム 自然合水比,現場腿合.室内締罰め:第1方 法 主主夜空整生 O 生 石 灰 10% ロ 消 石 灰 10% A セメント系10% 函-3 60 100 50 10 材 令 ( 尽 ) 5

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安定処理の効果への添加麓の影響 山砂(成田).畿溺合水比.減石灰 滋料土

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四 ~ 案内配合試験の強度と異なることがあるの で,室内配合試験の結果については,現場 状況を十分に考慮して使用する必要がある. 現場と案内の対象土の合水状態を同ーとす ると,影響の大きな要素は添加材の混合程 'li 低 平 地 研 究 No.1MAR印 1992

一一一

6

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(5)

~-7 Cakar Ayam Foundationの 療 漣 Load '1fl句界初母r

Cakar Ayam F

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で支持力が大き くなるのは,図

-7

に示すようにコンクリー トパイプに作用する受動土正によると考え られている. 一方,舗装構造を強化して対抗しようと する考えもある.軟弱路床上に醐性の大き な層を置き,その上に通常の舗装を設ける サンドイツチ舗装がしばしば使用されてい る九糊性の大きな層により軟弱路床へか かる交通荷重出力を大幡に減じるという考 えである.剛性!曹としてはリーンコンク リート,セメント安定処理材,水硬性スラ 図-8 サンドイツチ舗装の例 新A滑走路 150 15.000 80,000 怨...QQQ グなどが使用されている.このような構造 においては,剛性潜下面のヲ│張応力がクリ テイカルになることがあるので,その点に ついての検討も必要になる.圏一8は,東京 間際空港の新A滑走路において採用され たサンドイツチ舗装の断閣である.この{也, オランダのアムステルタゃム園際空港や新東 京国擦空港などにおいてもサンドイツチ舗 装の採用がみられる.

4

.

沈下,特に不問沈下に対する検討

軟弱地盤上の舗装で不同沈下が予想され る場合が最も問題である.一様な沈下の場 合はそれほど大きな問題になることはない が,不問沈下が生じると路面の平坦性が撮 われ,航空機の運行に差し支えが出たり, 乗客の乗り心地を悪くしたり,路面排水を 悪くして水たまりができたりするばかりで なく,舗装体にひびわれなどが発生し,舗 装構造の破壊を引き起こすことすらある. 軟弱地盤を改良し,沈下や不問沈下をなく してから舗装を建設できれば理想であるが, 一般にはそのためには莫大な経費と長い時 間が必要であり,実際上はそのような状況 150 15.000 」込旦L (シ'gJレダー) { 中 央 ) 盟, 00旦 (シ習ノレダー) t= 50 t=250 t=160

70-

→ 開 患 研 究NO.IMARCH 1992 包

(6)

や残留不問沈下をどのレベルに抑えるかな どについては,舗装種別の選定,舗装構造 の設計,供用後の補修計画などと極めて関 連が深く,それらを総合して検討していか は不可能に近く,ある程度の沈下や不問沈 下は残る状態で舘装を造らざるを得ないの が実情である. どの程度の地盤改良を実施し,残留沈下 広島空港鴻走路延長部における地盤改良状況 ~-9

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-71

T.P・3.00

(7)

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1E-12 沈下と舗装の構造状態の関係 Elastic n裕dulusof 0-叩口Slagb.'lse 3.問。 &一-oLime 11tabiIiza tion ト-.rvSubgrade 1 0----0 50l駅ade2 0--一べコ 伊一一-Settlement

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60 ロ 引 W 5 1 = ω 由 四 醐 22 叫 20 40 Distance (cm) ねばならない.広大な空港用地の全域を地 盤改良することは多大な経費が掛かること になる.地盤改良の範囲を必要最小限に抑 えることを考えることは重要であるが,後 述するように,これをうまく行わないと不 問沈下が起こり,舗装に破壊が生ずること にもなるので注意が必要で、ある. アスフアルト舗装は,地盤の不問沈下へ の追随性がよししたがって平現性は低下 しやすいが,コンクリート舗装に比べ不向 沈下による舗装構造の破壊は生じにくいと いわれている.しかし,あまり不問沈下が 大きくなると,アスフアルト舗装といえど も,舗装体にひびわれなどが生じ破壊する. 広島空港の埋烹による滑走路の延長部では, 図

-9

のように滑走路寵下だけ基礎地盤を は小さくなっており,舗装体になんらかの 損犠が発生してきていると考えられた9) 特に,剛性の大きな材料での変形係数の低 下が大きい. アスフアルト舗装が地盤の沈下や不問沈 下に追髄するものとして表冨勾配の検討を 行う.地盤の不同沈下予測に基づき将来の 表部勾配を算定し,補修計画を策定する. この場合,舗装新設時のよげ越しなどの実 図-13 広蕗空港延長部滑走路における機長移動 綿交による様方向ひずみの時間変化(x印 はクラック発生時間) -7m断商

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1.0 サンドドレーンにより地盤改良した.その 0.8 結果,滑走路部と着陸帯部との間に不同沈 0.6 下が生じ(閣-10),滑走路のアスフアルト 舗装が着陸帯へ連れ込まれ,舗装の表層の 施工目地からひびわれが入った(関-11).そ れらから水が侵入し,中の路盤材や路床土 が洗い出され空洞が生じるといったことが 起き,大きな問題となった8) また,横浜港 の大黒埠頭のコンテナーヤードでも不同沈 下があることから,アスフアルト舗装の各 層の変形係数をフォーリングウェイトデフ レクトメーターにより測定し,沈下との間 の関係を調べた.図

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の例からもわかるよ うに,沈下の大きな場所の路盤の変形係数 0.4 0.2 0 5VI 6ヰt 4ヤi 50/! 4与司 -3mll持前 (xlO-2 1.0 0目8 0.6 0.4 0.2 9 S砂t 5VI 5lVI 4l V I 紗t イ民平地研究的1MARCH 1992

一一一一

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(9)

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域 区 良 改 脚 他 地 遜本線設区域 図-14 0.5 相対tt下盤ム(m) 応力と比較して検討できょう.これらの検 討に際し,航空機荷震によるひずみや略カ も考慮することはもちろんのことである. コンクリート舗装は,アスフアルト舗装 に比べ,地盤の不同沈下に対する追随性が 小さいため,鴎

-

1

5

に示すようにコンクリー ト版と路盤の開に空擦ができる恐れがある. 空隙ができると,航空機荷重によるコンク ワート版に生ずる応力が著しく大きくなる ので,不開沈下によるコンクリ}ト舗装の 構造評価においては,~擦の発生および空 隙がある場合の荷重応力の検討が必要にな る.

7.5mX7.5m

のコンクリート版

9

枚が 1.0

地 盤 の 沈 下 に 対 す る コ ン ク リ ー ト 版 の 追 随性 図ω15 目地 施についても,あわせ検討しておし アスフアルト舗装の不問沈下に対する構 造的検討は,地盤の不問沈下予測に基づき, 有霞要素解析などにより舗装体各層に生ず るひずみや応力を算出し,これらを各層の 許容ひずみや応、カと比較して行えばよいと 考えられる.表層アスフアルトコンクリ) トについては,広島空港のアスフアルト舗 装の表層のひびわれの発生と滑走路の平均 的なひずみとの関係を示した関-13などが 参考になろう8) 表層施工開地のひびわれ は,

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のひずみで発生している. 一方,このような表層のひびわれが生じな いようにするための地盤改良の範囲につい ては,有張要紫解析による函

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4

のような拡 幅を含めて設定する必要がある附.また,隅 性の大きな路盤についても,不問沈下によ る影響のチェックが必要と考えられる.こ れは,不問沈下によりその路盤に生ずる応 力を,室内試験より求めたその材料の許容

74

一 一 → 問 地 研 究 的l酬 R印 1992

(10)

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16 沼状沈下の機会の計算 7.5m 自 由 . ト Illfjys s J 断 lll a) 中央部1胸載荷 1- 7.5m 自 由 . ト 11 11 11111

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沈下幅

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で不開沈下するものとして,間 一16や図…17のような状態での荷護部カを計 算し,不同沈下嚢に対して荷量応力をプ ロットしたものが圏一

1

8

である11) 不開沈下 はかなり長期間で生ずるものなので,応力 計算ではコンクリートのクリープも考慮、し ている.このような荷量応力をコンクリー トの疲労曲線より求めた許容応力と比較し て破壊の検討をする.その他,不同沈下に より目地部が折れ曲るので,目地部の破損 の検討も必要である.コンクリートの圧縮 破壊やスリップパーの曲げ破壊が検討項自 となろう. 不同沈下が舗装へ与える影響は,平坦性 の低下や構造破壊である.アスフアルト舗 装は前述のように地盤の沈下に追髄性がよ く構造破壊に宝りにくい傾向がある半面, 地盤の沈下がじかに表面に出てきて平埋性 が低下しやすい.そこで,舗装構造を強化 図-18 コンクリート版の応カに及ぼす不同沈下 の影響 80 ハ υ n υ ρ n v s a ‘ ( 市 ¥ 叶 切 る R 拍舗綜 / 下 一 / 沈 一 / 状 一 y 凸 γ 1 1 〆 20

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5 10 15 不同沈下慾(cm) 20 低 判 研 究NO.I附 RCH1992---75

(11)

しである程度不問沈下に対抗し,平坦性の 低下を少なくしようという考えがある7) 図

-8

は,東京国際空港の新

A

滑走路に採 用したサンドイツチ舗装で,下層路盤に水 硬性スラグを用いている.サンドイツチ舗 装の場合は,大きな周期の不同沈下は防げ ないものの,小さな周期の不問沈下は減少 し,路面の平坦性の低下が少なくなるもの と考えられる.一方,コンクリート舗装で は,よりフレキシプルなコンクリート日反で あるプレストレストコンクリート

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版 を用い,地盤の沈下への追髄性を高めよう という考えがある.ある港湾の埋立地の臨 港道路に用いられた

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舗装では,

2

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年経 過し不問沈下がかなりあるにもかかわらず, 舗装にはひびわれなどの破損はほとんどな 舗装構造を工夫することにより不同沈下 の影響をある程度減ずることはできるが, 桟橋やカルパートのような構造物を造り, その上に舗装を設置しないかぎり,不 配の逸脱や平祖性の低下の改良には,一般 にオーパーレイを実施する.このような工 法であれば,夜間だけの施設関鎖で補修が 完了できる.一方コンクリート舗装の場合 は,前述のようにコンクリート版と路盤の 聞に空隙ができている可能性が大きいので, この空隙へのグラウトが必要になる.平祖 性の回復には,一般にオーバーレイが行わ

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るカむアスフアルトコンクリートによる オーバーレイならば凌関だけの施設問鎖で 対JiISできるものの,セメントコンクリート によるオーバーレイになるとコンクリート の養生のため 2~4週間の施設閉鎖が必要に なり開題である. 近年の大型航空機に対しては,静的な荷 重の区域ではアスフアルト舗装では対抗で きないため,コンクリート舗装が必要で, しかも夜間だけの施設閉鎖での補修工法の 開発が要請される.このような要請に応え るものとして,前述した

PC

舗装とその平 同沈下の影響を完全になくすことは不 可能と考えられる.通常は舗装供用後 関ω19 新しいリフトアップ工法の器本手1)髄 ある期間経過するとなんらかの補修を 行うこととなる.舗装表面の勾配が滑 走路などの各施設ごとに決められてい る許容傭10)を逸脱したり,表面の凹凸 が大きくなり平坦性が低下してくると, オーパーレイなどにより補修を行う. また,不同沈下により著しい破損が生 じた場合,事1'育によっては舗装を完全 に作り替える打替えを行わなくてはな らないことがある.前述の広島空港の

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③コンクリート反カ般の製作 ②時JI 子L 埋立延長部の滑走路舗装では,空港を ある期間閉鎖して打替えにより補修が なされた.施設閉鎖は社会に与える影 響が大きいので極力避けねばならない.

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不同沈下による舗装への影響があまり 大きくならないうちに適切な補修を実 施することが大切で、ある. アスファノレト舗装の場合は,表面勾

76

一一…イ民平地研究 NO.IMAR印 1992 ③ 繍 削

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④ジャッキ袋五密金具の組立 でーァマーでーでてででーす一一w---nτ てτー 二ょ乙ニよととJ i!-~n~二ニムニニ乙

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翠弱ミ玄:Jグラウト ③グラウト作芸能

(12)

現性の閤復のためのリフトアップ工法が開 発された12) 図

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1

9

にリフトアップ工法の概 要を示す.

PC

版にコアーボーリング機を 用いて臨径

1

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の削子しを施し,その孔から 路盤を掘削して,ジャッキ装着金異をその 孔にセットする.そして,コンクリートの 皮力躍を施工し,油圧ジャッキを金異に取 り付ける.

PC

版のリフトアップ作業は,こ の油圧ジャッキを作動させて反力盤で荷重 皮力を受け,

PC

版を持ち上げることによ る. PC版をリフトアップした後, PC版と 路盤の間にできた隙間はセメントミルクに よりグラウトする.その他,工場製作の

PC

プレキャスト版を現場で敷き並べて造る PCプレキャスト版舗装叫が,不問沈下対 策としても使用できる.不問沈下して平坦 性が低下したら,各版を切り離し,路盤を 整正し,その上に切り離した版を再度敷き 並べて舗装を造ることにより,容易に不問 沈下に対誌できる. 盛土待震を少なくして地盤の沈下 を極力少なくしていく不同沈下対策もある. 近年道路などで用いられてきている

EPS

などの軽量盛土材の利用がこれででトあるη 上部の舗装と一体的に検討し,構造,施工, 補修,経捺性などから有効と判断できれば, 空港舗装にも活用していくことができると えられる. したがって,地下水位はできるだけ低く 抑え,舗装や路床には入れないことが望ま しい.しかしながら,地下水位を路床の下 に抑えるためには,場立地盤高を高くした り,地下排水施設を設置したりすることが 必要になり,建設費がかなり割高になって くる.現在のわが国の空港舗装の設計では, できるだけ地下水位は低く抑えるべきとし つつも,路床内への地下水のある程度の侵 入はやむを得ないとし,そのような場合の 対策を示している1)

地下水位が高くなる場合には,できるだ け水浸時においても支持力低下の少ない路 床土を用いるとか,路床土が路盤へ侵入す るのを紡ぐために

1

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の遮断層を設け るとかの処置を講ずる.図-20は,74μ通過 分がゼロの海砂の場合の繰返し載荷時の支 持カの変化で,水浸時においても密度増に より若干支持力が増加しており,地下水位 の高い場合に望ましい路床土である. 地下水位が高い場合の他の問題としては, アスフアルト舗装における表層・基層など のアスフアルト混合物のはく離現象がある. 高温時に地下水から水蒸気が上昇し,各層 聞のはく離やアスフアルト混合物のはく離 を引き起こすことがある14) はく離を起こ しにくいアスフアルト混合物の採用,施工 方法などを考慮していくことが望まれる.

5

.地下水位に対する検討

図-20 繰り返し戴荷関数と C B R 塩立地の空港舗装などでは, 地下水位が高く,路床,場合 によっては舗装本体にまで地 下水位が来ていることがある. このような場合,交通持重の 繰返し作用により,路床の支 持力が低下したり,ポンピン グ現象により路床土が地下水 と共に路盤に侵入して路盤を 軟弱化したりし,結果的に舗 装を破壊に導くことがある. 60 50 ミ 災 40 '-' 者!!m30 E出 CQ 20 () 10 0 1 10 102 103 104 10' 繰 返 し 絞 荷 回 数 低3:jl-地研究No.1MARCH 1992一一一一

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.あとがき 過去においては,地盤条件の劣悪な場所 に空港の重要な施設を造ることは避けるの が一般的であった.しかし近年は,適当な 用地を取得することが困難になってきたこ とと環境問題などから,空港の立地場所は 地盤条件以外の要紫から決ってくることも 多い.したがって,空港建設に際し,極め て軟弱な地盤を棺手にしなくてはならない ことも多くなってきている.場合によって は,空港用地が都市問題の解決のために用 いられ,廃棄物などの処分地になることも ある.そして軟弱地盤上の空港建設におい ては,従来にない種々の課題に遭遇する. 空港供用後長期にわたりユーザーの利用に 問題を1起こさないようにするため,それら 軟弱地盤に関する課題を十分研究し,解決 していかねばならない. 本資料においては,軟弱地盤上の空港舗 装について,現在までの実績や調査・研究 成果の内の主だったものをとりまとめ,簡 に紹介した.今後の軟弱地盤上の空港舗 装の建設になんらかの参考になれば幸甚で ある. 参考文献 1 )運輸省航空局:祭港アスフアルト舗装構造設 計要綴, 1990年12月, 78pp. 2 )運輸省航空局:空港コンクリート鎗装構造設 計要領, 1990年12月, 121pp. 3)佐藤勝久,他:空港舗装用安定処理土の基本 的性質,港湾技術研資料, No. 598, 1987年9月, 24pp. 4 )新東京国際空港公団,運輸省港湾技術研究所, 日本鎗道株式会社:新東京国際空港第二期基本 施設舗装の試験研究報告審, 1981年3月, 71pp. 5)斎藤幸俊,他:軟弱地擦におけるパイルスラ ブ工法北海道岩見沢ノてイパス道路,線装,Vol. 10, No. 3, 1975年3月, PP.19~24.

6) Hadmodjo, R.P.: Cakar Ayam Construc“

tion System Pavement and Foundation Sys' tem for Structures on Soft So,!i1991, 20pp. 7) Sato, K.:Shallow Foundations and Pave. ments on Soft Ground, General Report, Int,

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一 一 一 唱 平 地 研 究NO.IMAR印 1992 Conf, on Geotechnical Engineering for Coastal Development, Sept, 1991. 8 )常陸壮介:広島空港の地盤と滑走路の挙動の 解析,調設広報KOBE,Vol. 3, No. 2, PP. 19~24. 9) Maruyama, T.:、Evaluationof Pavements in Portyards Using the Falling Weight Deflectometer, Proc. V 01. 1 Int, Conf, on Geotechnical Engineering for Coastal Devel. opment, Sept, 1991.pp. 821~826. 10)運輸省航空局:空港土木施設設計基準,第7輩 空港用地および空港湾辺地形. 11)八谷好高,横田弘:空港コンクリート舗装の 不同沈下管理に関する考察,港湾技術研究所報 告.Vol.30, No. 1, 1991年3Fl. 12)佐藤勝久,他:沈下したプレストレストコン クリート舗装版のリフトアップ工法の開発,港 湾技術研究所報告, Vol.28, No. 2, 1989年 6月, PP.49~76. 13)佐藤勝久:ホーンジョイントによる PCプレ キャスト版舗装の開発,土木学会論文報告集, N o. 349, 1984年9月, PP.128~ 129. 14)雨雲貞夫,他:アスフアルト混合物のはく離 に関する津奈木試験舗装,舗装, Vol.11, No. 9, 1976年9Fl, PP. 3~1 1. (原稿受理 1992年 1月20日)

図 ベ アスフアルト舗装構造設計のフロー 目が含まれていないのは,従来沈下の大き な所にはコンクワート舗装をあまり適用し なかったことと,コンクリート舗装に対す る沈下の影響についての研究がほとんどな かったからである

参照

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