MEMOIRS
OF
SHONAN DgST … F
TECHNOLOGY Vol
,
斟,
N[}.
1,
2[
環境問
題]
Si
系
太 陽 電
池
デ
バ
イ
ス
プ
ロセ
ス
技術
の
現
状
と
課 題
永 吉
浩
*Progress
andOutlook
for
Silicon
Solar
Cell
Process
Technology
Hiroshi
NAGAYosHI
An
over view ef recent solar oelldevelopment
program andSi
solar cell process technology are presented.
In
the past 5years,
thePV
produCtionhas
〔irastically
increase
ポ ro cover thelarge
amount of PVdemand
in fUtUre,
nevel Si mate−
rial produ(tion technology and
development
of the thin film Si ce11 technology are needed.
To
improve
the ef丘ciency ofthin 丘
lm
Si
cells,
surface passivation technology will be moreimportant
.
To
improve
the stability of a・
Si
:H
solar cells,
microcrysta11ine
Si
films
have
been
intrOduoed
.
1.
は じ め に 先 進 諸 国にお け る 大 量 生 産,
大 量消 費 文 明は膨大な量 のエ ネル ギー
消 費に よっ て支え られて おり,
その 多く は 石 油 資 源か ら供 給されて い る。これ ら石油 資 源の大 量 消 費によっ て 排 出された物質に よ る環境へ の影響は,
も は や一
国に とど まらず,
地 球 規 模へ と拡 大 し て きた。 化石 燃 料の燃焼に よ る温 室 効果ガス の増 大 がこ の ま ま 続 けば 2100 年まで に気温 が1〜3
°C
上 昇し,
異 常 気 象に よる 生 態 系,
農 産 物へ の 影 響,
砂 漠化,
土地の水 没 等が懸 念 さ れ てい る。
ま た,
化 石 燃 料の燃 焼に 伴っ てCO2
と共に排 出 されるNO
”SOx
に よっ て 発 生 した酸 性 雨に よ る森林,
文 化 財へ の 被 害 も憂慮すべ き問 題である。
以 上の よ う な 危機的 状 況 を 回 避 する た め に 先進 各 国は新エ ネル ギー
開 発,
環境改 善に関 する プ ロ グラム を 進め て お り,1997
年 に京都で開かれ た 地 球 温 暖 化 防 止 条 約 第 3回締 約 国 会議 (COP3
)で採 択 された京 都 議定書で は,
日本は 2010年ま で に温 室 効 果 ガス の排 出量を1990
年レベ ル の6
% 減 まで 削 減す る 目標 を 課せ られて い る。
将 来に お け る地 球 環 境 保 全及びエ ネルギー
安定 供 給の確 保の た め に,
石油に代 わる環 境負荷の ない新エ ネル ギー
源の 開 発が急 務で あ る.
本 稿で は再生 可能エ ネル ギー
源と し て期 待 される太陽 光 発 電の 各 国 開 発プロ グラ ムにつ い て触れ,
現在主流であ るSi
系太陽電 池 デバ イスプロ セ ス技 術の課題につい て議 論 する。 * 電 気工学 科 講 師 平 成11
年 11月2 日受 付2 .
太 陽光 発 電 開発 プロ グ ラム 1ト13)2 .
1
日 本 日本に お け る新エ ネル ギー
の 本 格 的な研 究 開 発は,
石 油ショ ッ ク後の1974
年に通産省工業技術 院に よ りサ ン シ ャ イン プロ ジェ ク トと し て開 始 された。
又,1978
年に は 省エ ネル ギー
技 術 開発 プロ ジェ ク トで あ るムー
ン ラ イ トプロジェ ク ト,1980
年に は地 球 環 境 保 全技 術開 発が開 始され た。
サン シ ャ インプロ ジヱ ク トで は石油 代替エ ネ ル ギー
源 開 発 を主 目的とし てい た が,
1990年 代に な り温 暖 化 現 象,
酸性 雨 等の地球 規 模に お け る環 境 問 題にも対 応 するた め に,
そ れまで の 3つ の プロ ジェ ク トを 統 合し たニ ュー
サ ン シャ イ ンプロ ジェ ク トが1992
年に発 足 し た。
サン シャ イ ンプロ ジェ ク ト,
ニ ュー
サン シ ャインプ ロ ジェ ク トを通 じて,
太 陽エ ネル ギー
を利 用 した太 陽光 発 電は将 来の ク リー
ンエ ネル ギー
源と し て重 点 的に研 究 開 発 が行 わ れて い る。
地 球に降り注ぐ太陽エ ネル ギ
ー
の 総 量は 膨大で,
1時 間に地 球に 入射 する太 陽光エ ネ ルギー
の 総 量 は,
人 類が1
年 間に消 費 する総エ ネル ギー
量に 匹敵 する。
た だ しエ ネル ギー
密 度は低 く,
地 上に おい て 1kWfm2 で あ る。
こ のため十 分 なエ ネル ギー
供給を得る に は広 大な面積が 必 要 と な り,
効 率 10% の エ ネル ギー
変 換が で き るとする と,
人 類の エ ネル ギー
需要を満たすた め に1
ま1
四 方 程 度の 面積が必要に な る.
太陽 光の 年 間照射量 は,
ア フ リカ,
ア メ リ カ,
オー
ス ト ラ リ アの 砂 漠 地 帯 が赤道に 近 く晴 天率が高い ので もっ と高い。
ま た 高 緯 度で も 晴 天 27湘 南工科 大 学 紀 要 第
34
巻 第1
号 率の よい ゴ ビ砂漠等の 地域 も年 間 日 射 量が非 常に 多く なっ てい る。 日本の場 合年 平均 日射量は3−
5kWh !m2 !day 程 度であ る。
日本で は,
土 地が高 価で利 用で きる 面 積が 限ら れてお り 大 規 模 集中システム に は向いてい ない。一
方,
住 宅が密 集 して おり電 力 網が発 達してい るこ と か ら 住 宅,
集 合 住 宅 等の 屋根に設 置 する系統連携シス テム を 中心 に普及が図られて い る。
日本の 利 用 可能な 屋根に太 陽 電 池を設置した場合,2000
年にお け る電力需 要の お よ そ 25%程 度が太 陽 電 池で ま か な え る と試 算されてい る。
サン シ ャ インプ ログラ ムで は, 太 陽エ ネル ギ
ー
の利 用 形態と し て,
太 陽 光 をミ ラー
で集 光し て高 温を発 生 し,
ス ター
リングエ ン ジ ンま たは水蒸 気 等 に よっ て発 電機 を 回 す 太 陽 熱 発 電 (ア クテ ィブソー
ラー
シ ス テ ム)と半 導 体 を 用いて直接光電気変 換 を行う太陽 光 発電 が 取 り上 げ ら れ た。
当 初は太 陽熱 発電に重 点 が おか れ,
四 国に1MW
ク ラス の シ ステムが 建 設されて実 証 試 験が行わ れ た。
し か し稼 働 率が5
% 未 満 と低 く,
日本の気 候に適さ ない とい うこ と で,
大型太 陽 熱 発 電シ ス テ ム の研 究はす で に終 了 してい る。 現在の太陽光 発電の ほと ん ど は 半 導 体 を 用い た光一
電 気 直接 変 換を 行 う太 陽 電 池 を 用い たシ ス テムである。 実用 的なSi
太 陽 電 池の最初の論 文は1954
年にベ ル研の ピア ソ ンらか ら報 告されて お り,
効率は7
% 程 度で あっ た。
当 初は高 価であっ た た め に主に 人 工衛 星 用 電源と し て用い られ,
その後 灯 台,
無 線 中 継 所 等へ と 用 途が広がっ た.
モジュー
ル 価 格 は 当 初W
あた り2万 円 以 上 した もの が 25 年の 研 究 開 発 期 間 を経て 600 円 /W
程 度 まで低 減 された。 現状で は 自立 した市 場 を形 成 す る ま で に は 至っ ておらず政 府・
自治 体の補助 金 が 必 要で は あるが,
一
般 住 宅, 公共 施 設 等へ の 普 及がすでに 始 まっ てい る。
ま た,
容 易 に 設 置で きる独立電源と し て途 上 国 等の僻 地 用 電 源に適し てお り,
震災 発生時の ラ イフ スポ ッ ト用電源と して も 有 効で あ る。 ニ ュー
サンシャ イ ンプロ ジェ ク トに よ る新エ ネル ギー
の研究開発,
導入普及は新エ ネル ギー
産 業技 術 総 合 開発 機 構 (NEDO
)が推進母 体と なっ てい る.
導入普 及 を促 進 す るために,
研 究 開 発促 進のバ ッ ク ア ッ プに加 えて1993
年に系 統 連 携技 術 要 件ガ イ ド ラ イ ン が 制 定 され,
1996
年度か ら電 気 機 器 設 備 基 準の緩 和,
逆潮 流させ ると き の申請 手続 きの 簡 略 化 等が図られた。1992
年か ら余剰 電 力の買い取 り制 度が開 始され,
現在の電 力料金 と 同 額 で電 力会社へ 売電できるよ うになっ た。1992
年に太陽 光 発 電フ ィー
ル ド テ ス ト事繍 設 され,
に よ り継 統実施されて い る。
1994 年に住宅 用 光 発 電モ ニ ター
事業 が創設 され,
新エ ネル ギー
財 団に よ る定 額 補助が開 始 さ れ た。
ま た,
同 年に石 油 代 替エ ネル ギー
の 供給目標を達 成 する た め に新エ ネル ギー
導入大 綱が作 成 され,
太陽 光 発 電の導入目標が示され た。
こ の 中で2G30
年ま で に 460 万 kW の 光発電 システム を 導入する目 標が掲 げら れて い る.
モ ジュー
ル価 格は2010
年まで に100−200
円 /W まで 低 減 するこ と が目標で あ る が,
量 産 効 果 だ けで こ の よう な大幅 なコ ス ト削 減は難 しい状況 で あ り,
技 術 的 なブ レー
ク ス ルー
が 必要で あ る。2.
2
海 外 太 陽 光 発 電の開 発は,
主に ヨー
ロ ッパ,
ア メ リカ,
日 本の3
極によっ て進 め られてお り,
海外で も大 型のプロ ジェ ク トが続々 と進め られて い る。
太陽 光 発電に関し て は , 日 本,
ヨー
ロ ッパ,
アメ リカ の導入量が同じ オー
ダー
で あり,
互い に刺 激し あっ てよ り大 き な 導入 目標 を 掲 げ る 好 循 環に なっ てい る。
ヨー
ロ ッパ にお け る太 陽 光 発 電の技 術 開 発は1975
年 に本格化 し た。
欧 州 連 合 閣 僚 理事 会 議によ り光 発電 研 究 開 発 予 算が計 上され,
事 業は欧 州 委 員 会に委 託 さ れ る。
欧州で はヨー
ロ ッパ委 員 会の進 め る域 内 全 体の プログ ラ ム があ り,
ま た各 国,
地域がそ れ ぞ れ プロ グラムを 持っ て い る。
欧 州 委 員 会の プロ グ ラム で は各国の進 め る 研 究 開 発に対 し て 資 金 的 な 援 助 を行って お り内 容は各 国のプ ロ ジェ ク ト に任せ て い る。
プロ グラ ム は太 陽 電 池セル の 技 術 開 発と建物分 野,
地 域へ の 光 発 電の導入促 進の2
本 だて で進 め られてい る。
エ ネル ギー
局 (OGXVH
)はデモ ン ス トレー
シ ョ ンプロ ジェ ク ト であ る THERMIE プロ グ ラ ム を推 進し て おり,1995
年か ら5
年 間に渡っ て行 わ れ て き た THERMIE プログ ラム は,
再 生 可 能エ ネル ギー
の デモ ン ス トレー
シ ョ ン,
革 新 技 術,
アプリ ケー
シ ョン に 対 す る 支 援 等 を 行って き た.
技 術局 (DGX
皿)は研 究 開 発プロ ジェ クh
で あるJOULE
プログ ラム を進 め てお り,
目的は モ ジュー
ル 及び周辺装 置コ ス トの 削 減,
途 上 国 用 独立シ ステ ム 開 発,
規 格 統一
で あ る。1995
年か ら はJOULE
−THERM
【E
Program
力欄 始 され,
再生 可能エ ネルギ
ー
の研究開発及 びこれらの実 現 可 能 性 を示 すた め の デ モ ン ス トレー
ショ ンプロ グ ラムが 進 め ら れてい る。 そ の 目 的はエ ネル ギー ・
セ キュ リテ ィ の確 保,
ヨー
ロ ッパ 工 業の 競 争力強化,
環 境 保 護,
将来の PV マー
ケッ トに な る 中 欧,
東ヨー
ロ ッパ 諸 国との関 係 強 化である.
そ の他 途 上国 等に対 する国際プロ グ ラムがDGV
皿 に よっ て進 め られてい る。
最近の大型 プロ ジェ ク トとし て は ド イ ツ
ー
ス イス間のSi
系 太 陽 電 池 デバ イスプロ セ ス技 術の現 状 と課 題 (永 吉 浩 ) 100km
に わ た る高 速 道 路 防 音 壁に 100MW の 太陽 光 発 電パ ネル を 設 置 す る計 画,
イタ リ ア の 1 ルー
フ トッ プ 計画 等が出され,
ミュ ンヘ ン に は見 本 市 会場の ドー
ム上 に lMW の 世 界 最 大規 模の 屋根上 太陽光発 電シ ステ ムが 構 築 された。
大 量 生 産に よ る 製 造コ ス ト削 減に は規 格の 統一
.
・
が必 要であ るが,
域 内の 国々 によっ て電 気 設 備の 規 格が ま ち ま ち で あ り,
アメ リ カ,
日本にはない困 難 を 抱 え てい る。 ア メ リカは 1990 年代に 入 ってエ ネル ギー
省 (DOE )に よ り産 官学の強 力なパー
トナー
シ ッ プ体 制 をベー
ス と し た研 究 開 発,
国 内・
海外マー
ケッ ト開 発 を 行っ て い る。
これま での研 究は基 礎 研 究 開 発t 量産技術 開発 (PVMaT
プロ ジェ ク ト),
建 材一
体 型 光 発 電 シ ス テ ム技 術 開 発 (PV
:BONUS2
),
大 型シ ス テ ム開 発 (PVUSA
プロ ジェ ク ト),
評 価 技 術 開 発で構 成 されてい る。 研 究開 発に おい て は薄 膜セル 開 発 を中心に進め て お り,
量 産化 技 術で は 低 コ ス ト化 技 術 開 発 を 中 心に進め て い る。
国内マー
ケ ッ ト開 発で は1992
年に創立 さ れ たPV
普及促進協議 会 (UPVG )に よ り 電 気 事業用の PV 導入を 進め て い る。
1997年に クリン トン大 統 領が発 表し た 太陽光発電 100万 軒 導 入 計 画 (MSRI
) は2010
年 まで に300
万kW
の 光 発 電 シス テ ム導入 を 目標と し てい る。
海 外マー
ケ ッ ト開 発で は海外を中 南米,
ア ジ ァ,
ア フ リ カの3
つ の 地 域に 分 けて プロ ジェ ク トを 進め てい る。
中南 米で は メキシ コ,
ブラジル,
ア ル ゼン チ ン等に対 す る僻 地 電 化 支 援 策 をア メ リ カ ズ21
世 紀 計画 の 元 で進め,
ア ジア で は イ ン ドネシア,
中国,
ベ トナム,
イン ド等に 対 し て電 化 支 援 策 を 行っ て いる。
ア フ リカ に対 し て はREFAD
計 画に よ り 南アフ リ カを 中 心 に した電 化 支 援 を 行っ てい る。
これ らの プロ ジ ェ クF
は再 生可能エ ネル ギー
通 商 貿 易 委 員 会 (CORE
(rr
),
再生 可能 輸 出協 議 会 (USIECRE ),
太 陽光発電シ ステ ム 支援セ ン ター,
国際開 発 Jf (USAID
)の機関の連携に よっ て推 進 されて い る。
3
.
Si
系
太 陽電
池 プロ セ ス技
術 3.
1 結 晶 系Si
太 陽 電 池 皇4ト24〕 太 陽 電 池に は い くつ もの種 類が あるが,
すで に実用化 されて い るか 又は実 用 化が見 込 まれ る 太 陽 電 池に は 結 晶Si
系,
アモ ル フ ァ スSi
系.
単 結 晶 化 合 物 系 〔GaAs,
lnP
),
カル コパ イ ラ イ ト系 (CIS
),
CdTe
系が あ る。
本 稿で は 現在 電 力 用と し て実 用 化が進ん でい る結 晶Si
系太陽 電 池,
ア モ ル ファ ス Si 太陽 電池の プロセ ス技 術t
特性に つ い て特 徴と問題 点t 課題 を議 論する。
単結晶Si
太 陽 電 池の製造 プロセ ス は,
半導体 プロ セス で培わ れ た技 術 を利 用で き るこ と か ら,
最 も 早 く実 用 化 されて き た。
ま た,Si
は地 球 上に豊 富にあ り,
環 境に や さしい 材 料であ る。
現 在の電 力 用 太 陽 電 池 生 産の80
% 以 上は結 晶 系Si
太 陽 電 池で 占め られ.
すで に量 産 体 制 に 入 り 生 産 規模も 順 調に増大 し てい る。 図1
に目本に お ける種 類 別太陽 電 池生 産量の推 移,
表 1に主 な結 晶 Si 系太陽電池 変 換 効 率記録を示 す。 太陽 光を最も効 率よ く 電 気に変 換 する材 料の エ ネル ギー
ギャ ッ プは 1.
4eV であ るの に対し,Si
の エ ネル ギー
ギャ ッ プは1.
1 eV と や や小 さ く,
変 換 効 率の 理 論 限 界は28% 程 度であ る。 pn型の 60 50 40萋
繭3。蟹
201001986 87 8B B9 90 91 92 93 94 95 96 9了 98 隼 図1.
種 類 別 太 陽 電 池 雀 産 量の 年 次 推 移.
表 1.
Si
結 晶系 太陽電 池の 変 換 効 率.
変 換 効 率 (%) 面 積 (ら
単 結 晶 (FZ) 単結 晶 (FZ
) 単結 晶 〔F乃 キ ャ ス ト多結晶 キ ャ ス ト多 結 晶 キ ャ ス ト多結晶 キ ャス ト多結品 (HEM
)24.
722
.
823
.
517.
117
.
218.
219
.
8
412522510011
UNSW
(豪 ) 日 立 シ ヤー
プ 京セ ラ シ ヤー
プ ジョー
ジ ア工科大 (米 )UNSW
(豪 )一 29
湘 南 工 科 大 学 紀 要 第
34
巻 第1
号 rea「contad Etfici8nCV (%, 30 20 10 eXdde 図2. PERL
セル.
0194e 1950 196e 曝970 1980 1990 2000 図3.
結 晶 太 陽 電 池 変換効 率の 年 次 推 移.
結 晶Si
太 陽 電 池 構 造は い くつ も発 表 されて い る が,
高 効 率 単結晶Si
太 陽 電 池の代 表 的な構 造はPERL
(Passivated
Ernitter
Rear
Locally
diffused
)構造で あ り,
主に オー
ス トラ リ ア のニ ュ
ー
サ ウ ス ウ 〕〔一
ルズ大 学 (UNSW )に よっ て 開 発 が 進 め ら れ た。
図2
に 構 造.
図3
に 結 晶 太 陽 電 池 最 高 効率の変遷 を 示 す。FZ−Si
基 板 表 面に フ ォ トリソ グラ フ ィー
に よっ て規 則正 しい テク ス チャー
構造 を 形 成 し,
さ ら に反射防 止 薄 膜 を形 成 するこ とによ り表 面 反 射 を 抑 え てい る。 電極 界面で の再 結 合 を抑制するた めに電 極 と の 接 合 部 は ポ イン トコ ン タ ク ト構 造と し,SiO2
による表 面パ ッ シベー
シ ョ ン を 行っ てい る。 さらに電 極 界 面で の 少数 キ ャ リア 再 結 合 を 避け る た めにpp
+ 接 合 を 取 り入 れ,
長 波 長光 を有効に利用する た め に裏面 反 射電極構造 とし て い る。
変 換 効 率は理 論限界に近い レベ ル ま で達し て おり,99
年9
月に は247
%の変 換効率が報 告 さ れた。
日本に おける単結 晶セ ル の研 究は シャー
プ と 日立によっ て 主に推 進された。
シ ャー
プの セ ル は裏 面パ ッ シベー
シ ョ ンにp+μc・
Si
を 用い た低 温プロ セスで235 %(25 う を 得てお り,
日立は裏 面 ポ イン トp+ 構 造で22,
8
% を達 cootingwater←_
25mm− 一ウ
8000rpm
\
Scanning Ve }oci【y く iOOmm ’s 図4.
メ カニ カ ル グルー
ビング法.
成して い る。
高い 少 数 キャ リ アラ イフタ イム と 効 果 的 な 表 面パ ッ シ ベー
シ ョ ン により,
共 にV
は700mV
近 く に達し てい る。 し か し,
最近の研 究開発はコ ス ト度 外 視 の 高 効率 化に関する研 究は少なく,
低コ ス トかつ 高効 率 な実 用セ ル 開 発に焦 点が当て られて い る。
コ ス ト低 減の アプロー
チ とし て製造 プロ セ ス の 低 温 化 によるエ ネル ギー
コ ス トの節約,
薄 膜 化に よ る原料使用 量の 低 減,
工 程 数の削 減,
印 刷 法による電 極 形 成,
多 結 晶Si
の 採 用 等 が 考 え ら れ る。
多 結 晶 太 陽 電 池は単結 晶 太 陽 電 池に比べ て安 価に製造 で き,
大型の イ ン ゴッ トを作れる ことか ら大 面積化に向 いてい るの が特 徴で,
変換 効 率が単 結 晶太 陽 電 池に迫っ てきたこ とか ら電 力 用 太 陽 電 池の 主 力に な りつ つ あ る。
多 結 晶セ ル 開 発にお け る効 率 向 上に は,
表 面,
結 晶 粒 界 の パ ッ シベー
シ ョ ン,
大粒 径化が重 要で あ る。
京セ ラ が 現在 世 界の トップメー
カ である。 基 本構造は単 結 晶セ ル と同じ であ るが,
表面テ ク ス チ ャー
構 造 を単結 晶 Siの よ うに ケミ カ ル エ ッチン グ のみ で形 成 するこ と がで き ない ため に,
図4
に示 す よ う な 機 械 的 グルー
プ 形 成 法 が 開 発 さ れ た。
単 結 晶Si
セル で は蒸着に よ る 電 極形 成が行わ れ るが,
多 結 晶セル で は電 極 形 成コ ス ト削減の た め に銀 ペー
ス トを 用い たス ク リー
ン印 刷 法によ る電 極 形成が多 く用い られる。
通 常は電 極との コ ン タ ク トを取る た めに 表 面 絶 縁 膜に コ ン タ ク ト溝 を空 け るの で あ るが,
パ ッシ ベー
シ ョ ン膜 をSiNx
:H
と したセ ルにおい て特殊なペー
ス トを使うこ と に よ って絶 縁膜の エ ッチン グ 工 程を省略す る方法が開発されてい る。 キャス ト多結 晶を 用い 京セ ラ が 17.
1°1。
(225う,
シ ャー
プが 17.
2% (100う
を発 表し てい る。
京セ ラ はRIE
による表面 テ クス チャー
によ る 光 閉じ込め構造 を 用い,srNx
:H
による表面パ ッ シベー
シ ョ ンを 行っ て い る。
図 5に構 造 を示 す。
熱処理時にS
脳κ :H
中の 水 素 が 脱 離 し,
結 晶 粒 界 を 不 活 性 化 す ると し てい る。
シ ャー
プはメ カニ カル グルー
ビ ン グ方 式 を 用い て い る。
現在15
角の セル が製造 されて い るカt,
インゴ ッ トの 大型化,
カッ ティ ン グ技 術の向 上によ り将 来 は さ らに大Si
系太陽電 池 デバ イス プロ セス技術の現 状 と課 題 (永吉浩 )
surface
SiNfilmnlayerti
layer
P−
type multicrystalline SiBack
ContactSiN film 図5
.
京セ ラ試 作多結晶セル 構造.
S舮
S面、
Front E[ectrode Fro噴EI巳彊ヒ ode SIO2 Layern噸
La ソer eae 日 ec 口的 e 図6 .
コ ル ゲー
トセ ル構 造.
2 面 積 化 す ると予 想さ れ る。 低 コ ス ト化,
原料消 費 量の低減の観 点から薄 膜セ ル の 研 究 開 発が盛ん で ある。
結 晶Siは間 接半導体 で あ ること から 光の吸 収係 数が小さ く.
光 を 十 分 吸 収 す るために は300
μln 程 度の厚 さ が 必要と な る。
現 在の 商 業レ ベ ル の セ ル厚は300
μm 程 度であ る が,
セ ル 構 造 を工夫し て 入射 光 をセル 内 部で多 重 反 射 させ るこ と に よ り薄膜セ ル で も 光 を 十分 に 吸 収 さ せ るこ とが可 能に な る。
25μm の厚さ でも20% 以 ヒの効率が期 待でき るとの シ ミュ レー
シ ョ ン 結 果が出さ れて い る。
単結 晶 薄 型セル の 試み と し て は単 結 晶基 板の エ ッ チ ング に よ り 得 る方 法,
ポー
ラ ス Si ヒに エ ビ 成 長 させ て剥 離 す る 方 法 等 が報 告 さ れ て い る。
UNSW で はエ ッ チン グ に よ り47μm 厚の セ ル を試 作 し21.
5
% を 得てい る,
日立 は図6
に示 すコ ル ゲー
ト構 造セ ル を 作 製 し,
短 絡 電 流密 度33.
5mA /cm2 (AM −1.
5,100mW
! cmh.
効 率 12.
3
°f
。 を得て い る。
し か し どの場 合 も薄 膜化 によ り効 率は数 % 低 下 する、 効 率 低 下を抑え るため に は光 閉じ込 め構 造の最適 化,
少 数キャ リア表 面再 結 合を 抑え る た め の表 面パッ シベー
シ ョ ン技 術の 向 ヒが 必 要で あ る。
多結 晶 薄 膜セル と して は セ ラ ミック等の基 板 上に 形 成 する多結晶薄 膜 セ ル の 開 発 が盛んになっ て きて い る。
ア ル ミナセ ラ ミック ス は 光 の反射 率が よ く太 陽 電 池 基 板 として 有 望で あ る。
多結 晶Si
形 成 法とし てはCVD ,
プ ラ ズ マ溶射,
液 相 成 長t 溶 融シー
ト法な ど様々な方式 が 試 み られてい る。
こ の他,
a−Si,
粉 末Si
等 を出 発材 料と したレー
ザー
アニー
ル 法,
電 子 ビー
ム再溶融 法,
ラ ンプ アニー
ル 法 等に よる溶 融 再 結 晶 化 が 報 告 されてい る。
米 国 ASTRO POWER 社はア ル ミナ 基 板 上に作 製し た厚さ100
μm,
面 積 1 2,
の セル で 16,
6% を達成 し て お り,
す で に大 面 積セル (効 率10
% )の販売 を開始し た。 本セ ル は 米 国PVMAT
計 画に 供 給 さ れ て い る。
詳 しい 内容は 公 表 されてい ない が,
結 晶 構 造か ら液 相成 長で形 成 された もの で ある と推定さ れ る。
薄膜 化の流れか ら 1980年 代 前 半に盛ん に研 究 された リボ ン結 晶 系の シー
ト型太陽 電池 が再び 見直さ れ,
新たな 方 式の 開 発 が 試 み られて い る。
3.
2 原 料 問 題 3)・
4脚 ,Si
系 太 陽 電 池の生 産 量は こ こ数年で急激な伸び を 見せ てお り,1998
年 度に おけるSi
消 費 量は2100t
程 度と推 定 されてい る。 これ ま で はLSI
プロ セ ス の ス ク ラ ッ プ Siを 太 陽 電 池 用に ま わ し て き た が,
これによる供 給はすで に 不 足 し始めて い る。
半導 体産 業の停 滞 と規 格 外Si
の リサ イ クル が進ん でい る ために今 後 半 導 体 産 業か らの 供 給増 加 を 期 待 す るこ とは できない。Si
原 料 需給の 逼迫は太陽 電 池 普及の 阻 害 と な る為に早 急な対 策が必 要で あ る。
太 陽 電 池のSi
材 料の純 度はLS
【ほど厳 格で はな く,
太 陽 電 池製 造に見 合っ た低 コ ス ト製 造 法の 開発が求め られるc 以 上の 原料供 給 問 題 を解決する目 的で 太 陽 電 池 用 原 料技 術 組 合・
(sOGA
)が組織さ れ,
原 料となる金 属 級Si
か ら太 陽 電池 級Si
(sOG
)を低コ ス トで製 造 する 研 究 開 発 お よび 多結晶Si
基 板の 量 産 化 技 術 開 発が原 料 メー
カー
の 共同 で進め られてい る。
太 陽 電 池 用Si
原 料 製 造 技 術は1980
年代か ら多くの 試み がな さ れて き た が,
品 質.
コ ス ト,
生産性のすべ てを満たす ものが なか なか見 出せなかった。 B の除 去に難点が あっ たの であるが,
近 年プ ラズマ 溶 解 炉による除去 方 法 が 開 発 され,
溶融 精 錬 法に よ る量産化 技 術の 開 発が中心に進 め られ てい る。
図7
に装 置の概略 を 示 す。
第一
工程で 電 子ビー
ム炉 を用 いて蒸 気 圧の 高いP
を除去 し,
水 冷 銅 鋳 型に溶 融Si
を 流し込 ん でFe,
Al,
Ca,
Ti を 凝固偏析 さ せ る。
第2
工程に おい て はプラ ズマ 溶 解炉 を 用い て水 蒸 気 を酸化 剤と し て酸 化 精 錬によ り31
湘南工科 大 学紀 要 第
34
巻 第1
号Plasma
torchu
畑
騰
tlrring[
昌
蹇
冒 毟冖
。ξ
り 畄 国 0 20 406080 100 図 7.
溶 融精 製 装 置の概 略.
B,
C を除 去 す る。
さらに黒 鉛 鋳 型に流 し込んで凝 固 偏 析 を もう一
一
度 繰 り返 す。
以上の 工程で太陽 電池に 必要な純 度 を得る こ と が で き る。 こ のSi
を用いて試 作 し た多 結 晶 太陽 電 池で 14.
6
% の 効 率が得られて い る。
高濃度ボ ロ ン ドー
プCZ
基 板 を 利 用 したセ ル の パ ル ク ラ イ フ タ イム が光劣化する こ と が1996
年に見出さ れた。
後述する よ う にアモ ル フ ァ スSi
太陽 電 池で も光 劣 化が問 題になっ て い るが,
その メ カニ ズム は結 晶 系の場 合 と全 く異なる。
電 圧 因 子によ る 太 陽 電 池 効 率 低 下 を押さえ る に は高濃度 ドー
プ基板を用い る必要がある が,
ドー
プ量 を増やすと光 劣化によ り効率が低下 し て しまう。
こ の効 率低 下は 200°
C 程度の 熱処理によ り回 復 する。
同じ現象 が キャ ス ト多結 晶Si
でも確認 されてい る。
その後 酸素含 有 量 が 少 ないFZ
ウェ ハー
で は 光劣化 しない こ と が 明ら か に な り,B −0
対に よ る複 合 欠陥生 成に よ るバ ル ク ラ イ フ タ イ ム の低下が光 劣 化の要因で あ る と推定されてい る。
実際 Ga ドー
プP型 ウ ェ ハー
で 太陽 電池が試 作 され,
劣 化が非 常に少 な くな ると の 結 果が報 告されお り,
今 後 ウェ ハー
作製工 程にお ける ドー
パ ン トの種 類 が 見直され る と考え ら れ る。
3.
3
表 面パ ッ シベー
ション技術 21}−
2η 結 晶 Si系 太 陽 電 池の 効 率は表 面 再 結合の 影 響 を 強 く 受 ける。
セ ル が薄 くな るほ ど表 面 再 結 合に よ る 効 率 低 下 は顕 著 と な り,
表 面パ ッ シベー
シ ョ ン技 術の 向 上がます ます重要と なる。一
般的な結 晶Si
太陽電 池では,
熱酸Bias light intensity[mWcn }
’
コ]図
8 . SPNx
:H
!SiO2
(800A )2 層構造パ ッ シベー
ショ ン お け る実効ラ イフタ イム のバ イアス 光 強度依 存 性.
化に よるSiO2
層 形 成と水 素 雰 囲 気に お け るポス トア ニー
リン グ処理が行わ れる が,
パ ッ シ ベー
シ ョ ン効果は不完 全で あ り,
よ り効果的なパ ッ シベー
ショ ン法の開 発が望 ま れて い る。
表 面 再 結 合 速 度 を 低 減 する た めに は界 面 準 位 密 度 を低 減 す れ ば よい が,SiO2
パ ッ シベー
シ ョ ン の み で表 面 再 結 合 速 度 を100
/s以 下に す るの は なか なか 難 しい。一
方,
表 面電 界を形 成 するこ と によ りキ ャ リアの 表 面 再 結 合速 度 を低 減させ る こ とも 可能で あ るe 表 面電 界 を形 成 する に は電荷 を含ん だ絶 縁 膜 を表面に形 成 す れ ば よい。
筆者は これ まで水 素ラジカ ルポス トアニー
リ ン グ 処 理 とSilNlx
:HISiO2
2 層構造パ ッ シベー
ショ ン膜の 組み 合わ せ に よ る表面再結合速度の低減を試み て き た。 図 8,
図 9に実 効ライフ タイム のバ イア ス光 強 度 依 存 性 を示 す。
SiO2
成 膜 後で は膜 厚 1000A に比べ て80A
の方が界 面 特性は低 品 位で あ り
,
実 効 ラ イフ タ イム は膜厚 loooA が200
μs であるの に対 し てsoA
の実 効ラ イフ タイムは10
μs 以 下 で あ る。Sio2
パ ッ シベー
シ ョ ン の場 合,
実 効ラ イフ タ イム と界 面 準 位 密 度の間に高い相 関が あ る こ と が確か め られて お り,
80A の 界 面 特 性が著しく劣っ てい る こ と を示 し て い る。
し か し,
その 上に SiN:H の形 成 を 行い水 素ラ ジカ ル処 理 を 施 すこ とに よっ て800A
の 場 合と同 等 の実 効ライフ タイム を示 すよ うにな り,
バ イアス光 照 射Si系 太 陽 電 池デバ イスプロ セ ス技 術の 現状と課題 (永 吉 浩 ) 1200 表 2
.
試 作 単 結 晶太陽 電 池の特 性.
互OOOSio2
SiN
!SiO2
(H2
treatment)SiNISio2
(H2 treatment) 7 菖 。 ∈ 葛 旨り
゜
三 u 。 娼 国 800 600 V (V) 0.
687Jsc
(r囗ゴ)一
『)38.
99
FF
O.
797
Ef匚(%) 21.
35 0.
67240.
280
.
78421,
22
0,
69040
、
260.
78621,
83
400300SiNXtoSilCZ
N
I
(憂Ω ) 200 OO 20 4060 80 阻00 Bias lightinlensityI
ロ1WC 】冨rユ] 図 9.
SiNx
:HISiO2
(800
A
)2
層構造パ ッ シベー
シ ョ ン お け る実 効ラ イ フ タ イム の バ イア ス光強度依 存 性.
時に は 800A よ り も高い 実効ラ イフ タ イム を示す。
C−V
特 性の評 価によ り,
SiN
:H
中に多 数の 正 電 荷が存 在 し て い る こ と を確か め てい る。
界 面 特 性の 不 完 全 性が SiN=H 中 正 電 荷によ る電 界効果に よっ て補償され,
表面 再 結 合 速 度 を 低 減し てい る と考え ら れ る。
ま た,SiO2
層の薄い 方が電 界 効果を利 用する ため に よ り 効 果 的で あ る こ と が 図8,
9の比 較か ら わ か る。
本構造 を 光入射側に用い る場 合,
反 射 防 止層とし て の機 能も要 求される。
シ ミュ レー
ショ ン の結 果か ら,100A
以 下の 薄い SiO2と800A
程 度 の SiNx:H の 組み合 わせ が 反 射 防 止 層 と し て最 も良 好な 特 性 を 示 し て お り、
幸い な こ と に高い 表 面パ ッシベー
ショ ン効 果 を示 した条 件 と一
.
一
致 し てい る。SiNx
:H
を用い た表面パ ッ シベー
シ ョ ン の研 究は最 近増え てきて い る が,
実 際に デバ イス に組み込ん で評価した例は 少ない。
筆 者 らはSiNx
:HISiO2
2
層 構造パ ッ シ ベー
シ ョ ン を 実 際 にPERL
構造 太 陽 電 池セ ル に適用 して 従来 方 式 との 比 較 を 行っ た。
表2
に製 作 し た 太 陽 電 池 特 性 を 示 す。Sio2
だ け の場 合に比べ て短 絡 電 流の 増 大 が 得 られて おり,
表 面 再 結 合 速 度の 低 下と,
反 射防止効果に よる光の取 り込み 量 の増 大が短 絡 電 流 を増 大さ せ,
効 率 を向 上さ せ た と考え ら れ る。
SiN
瓢HISiO2
パ ッ シベー
シ ョ ン は優れ たパ ッ シベー
シ ョ ン効 果 を 示 すが,
熱 酸化に よりSio2 層を形成する た め に 短 時 間で は ある が高 温プロ セ ス を経 る 必要が あ る。
高 温【
邑
亀 。 p200
100
0
1
2
3
Refractiveindex 図 10.
実 効 ライフ タ イム の srNx:H 屈折 率 依 存性,
プロセ ス はエ ネル ギー
コス トが か か るh ,
バ ル ク ラ イフ タイム を劣 化 させ る要 因に なる た め,
低 温プロ セ ス によ る 効 果 的 な 表 面パ ッ シベー
ショ ン方 法が望 まれる。
裏面 側 低 温パ ッシベー
シ ョ ン法とし て はシ ャー
プが P 型多結 晶Si
に よ り裏 面にPP
+ 接合 を 形 成 する方 法 を 発 表 し て い る。
.
一
方,
プラ ズマCVD
で形 成 したSiNx
:H 膜は300°C
程 度の 低 温で 形成 し て も 高 温形 成Si
:iN4 の特 性 を維 持 し てお り,
緻 密 で 不 純 物,
水 蒸 気のバ リ ア と し て機 能 する。 また.
屈 折 率はSiO
。の n・
=
1.
45よ り大きく,N
/Si
組成 比によ りn≡
1.
8− 2.
3
まで広 く制 御で きる た めに反 射 防止 膜 をかねた表 面 保護層と し て魅 力 的な特性を示す。 し か し,
プラズマCVD
法で形 成したSiNx
:H で 表面 保護 層 を 形成する場 合,Si
と の界 面特 性は一
般にSiO2
よ り も劣っ た もの となる。
SiNx:H/c−
Siの 界 面特 性は,
SiNx:H 組成 に よっ て 大きく 変 化 する。
図 10に屈 折 率と実 効ラ イフ タ一 33 一
湘 南工科 大 学 紀 要 第
34
巻 第1
号1
げ
1
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一書
1
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げ
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1
2
3
Energy
【
eV】
図 11.
SiN
=H の 光 吸 収 特 性.
4
5
冖
リ ミ]
E}
θ ω ← コ ≧ り u と ] 101 102 101 100 0 10 20 30 40Annealing
time [min ]図
12 .
各 方 式に よ る実 効ラ イフ タ イ ム の水 素 化処 理 時 間依存性.
イム の 関 係 を 示 す。
屈 折 率 と膜 中のSi
/N
比 はほぼ 比 例 関 係で あ り,
屈 折 率 L85 の と きス ト イ キ オ メ ト リ で ある。 ス ト イ キ オ メ ト リ付 近で は実効ラ イフ タ イムが非 常に小 さくなっ て おりt
原 子 間 隔の ミ スマ ッチに よ り 界 面 欠 陥 が 多 く生 成 されてい る と 考 え ること ができる。
SVN
比 が 大 き く な り,
膜 中のSi−Si
結 合 量が増 大 する ほ ど界 面 特 性は向上する。
実 効 ライフ タイム を 向上 さ せ るに は,
膜 質はSi
リッチな 方が有 利であ るが,
屈 折 率が2.
3
以 上に な る とSiN
=H
層 中での光 吸 収 損 失が増 大 する。一
方,
反 射 防止層と し て は屈 折 率 を1.
9−2.
2
の 間で制 御で き る方が 光 学 設 計上有 利である。
ド イ ツ のISFH
で は リ モー
トプ ラ ズマ CVD 法に よ る SiNx:H パ ッシベー
シ ョン を 試み て お り,
10
Ω のCZ
ウェ ハー
を 用い て表 面 再 結 合 速 度 を100
1s
程 度に まで低 減 させることに成 功 し てい る。
こ の 時のSiN
=H
屈折 率は2.
3
で あり,srNx
:H
層で の光 吸 収 ロ スよりも界 面 特 性 向上 を優先 さ せ てい る。 筆 者ら は SiNx:H の 界面特 性を 改善 する 目的で 100 A 程 度の ノ ン ドー
プ a−
Si
層 をsrNx
:H (loooA
) とc・
Si
の 間に挿 入 す る こ と を 試みた。
a−Si
層の 挿 入 と水 素ラジ カル 処 理の 組み 合 わせ に よ り実 効 ラ イ フ タ イム は380
μs ま で 向上 し,
SiN
=H
の組成 変 化の影響 を受け なくな る こ と が確認 さ れ た。
挿入 した a−
Si:H の厚さ が 100A 以 下に な る と界 面特性 改 善 効 果は低 下 する。
a・
Si
:H は成 長 初 期に お いて島 状に 成 長 す るこ とから,
厚 さ100A
以 下の 場 合 a・
Si
:H
によ るSi
表面の カバー
が不充分に なっ て い る と考え られる。
A−
Si層は光 を吸 収 す るが,
a−Si
:H
の厚 さが100
A
の と き,
厚 さ1000A,
屈 折 率2.
3
のsrNx
:H
パ ッシベー
シ ョ ン層 と 同 程 度の光 吸 収 量で あ る。
図 11に光学吸収 特 性を示 す。
し か し熱酸化Sio2
を挿入 し た場 合に比べ る と全体 的に ま だ ラ イ フ タ イム が小さい。
SiNx:中 電荷の 電 界 効 果に よる 特性改 善 効果を出 すに は更な る界面特性の 向上が 必要で あ る と 考 えられ る。
今 後 条 件の最 適 化 を 進め る と共に,
P
ドー
プ a−Si
:H 層 を用い た表 面 High−
Low 接 合 形 成な どを 試み る予 定であ る
。
通 常用い ら れ る ポス ト水 素 化処 理は3−5
%の 窒素希 釈 水 素 雰 囲 気 中で 400 度30
分程度の熱 処 理 (FGA
}に よっ て行 わ れる。
筆 者ら は効果 的な水 素 化処理 法と し てマ イ クロ 波で形成 した水 素ラジ カル を利 用する水 素ラ ジ カル 処 理 法 (HRA
)を 試 みて きた。
通 常FGA
で は 水 素 化 処 理 に 30分 近 くか か る が,
水 素ラ ジ カル 処 理で は5
分 未 満 で FGA と同 等 以上の実 効ラ イ フ タ イ ム向 上が現 れる。
さ らに低コ ス トで効 果 的 なアニー
ル 方 法 とし て高 温 水 蒸 気 を 用い た 方 法 を 試み てい る。
p型ウェ ハー
に対 し て FGA,
HRA ,
高温水 蒸気 処理 (HSA )の各 処理 を 450°C
に て行っ た と き の実効ラ イフ タ イ ムの処 理 時 間依 存性 を 図 12に 示 す。
HSA 特 性は水 素ラ ジカ ル処 理に類 似 した特 性 を示 し,
高 温 水 蒸 気によ り 効 果 的な水 素 化 処 理 を行え るこ と を 見 出 し た。
水 素 ラジカ ル処 理の 場 合 原 始 状 水 素が直 接Si
系 太 陽 電池デバ イ スプロ セス技 術の 現 状 と課題 (永 吉浩 )
[
・,三
ΦE5
} コ Φ ≧ ぢ濫
lO4 lO3 102 loi 0 10 20 30Annealing time [min 】
図
13 . CP
処 理ラ イフ タ イム,
実 効ラ イフ タ イム の 水 素 化 処 理時間依 存 性.
40 酸 化膜内部へ 注入 される。一
方,
水 蒸 気が450°
C
で直 接 解 離 してい る と は考え に くい。SiOz
が触媒と なっ て H20 を 解 離 し て い る と考え られ る。
HRA
の場 合 実効ラ イ フ タ イム の 変 化は処 理 時 間の経 過に伴っ て急 激に立 ち 上が り ピー
ク と過 ぎると急 激に低 下 する の に対 し.
HSA
で は し ば ら く最 大 値を 維持 し て お り,
HRA より も条件設 定 が 容 易である。
以 上の よ うにHSA
は他の 方 式に比べ て低 コ ス トで効 果 的な水素 化処 理 が で きるた めに太 陽 電池 製 造 プロ セ ス のコ ス ト低 減に有効 で あ る と考え られる。
必 要 以 ⊥に水素化 処 理 を行 うとか えっ て実 効ラ イフ タ イム は低 トする
tt
この要 因 を 探 るた め に1
,による ケ ミ カ ル パ ッ シベー
シ ョ ン (CP
処理)をほ どこ し て表面再結 合 速度 を 淀 に保つ こ とによっ てバ ル ク ラ イ フ タ イム の 水 素 化 処理 に よ る 変化 を 調べ た。
図 13 にCP
処 理に よ る 実 効ライフ タイム の水 素 化処 理 特 性 を 示 す。
バ ル ク ラ イ フ タ イ ム の低 ドと実 効 ラ イフ タ イム低 下の 傾 向が非 常に よ く一
致し て い る。
以 上の 結 果 はバ ル ク ラ イ フ タ イム が 水 素化 処 理によっ て低 下 し て し ま う こ とを 示して い る。
表面か ら侵入 し た水 素ラジ カ ルは界面 特性の 向 上に対 し て は非 常に効 果 的である が,
過 剰に侵入する とバ ル クの 特性を 劣 化 させ る。
効 果 的なパ ッ シベー
シ ョ ンを 行 うに は 界 面 とバ ル ク特性の 両 者 を 考 慮 し た最適 化が 必要とな る。
一
方,
多結 晶Si
で は表面パ ッ シペー
シ ョ ンの 他に,
結 晶 粒 界パ ッ シベー
シ ョン が太陽電 池 効 率 向 上 に とっ て 有 効とな る。
結 晶 粒 界部 での水 素 ラ ジ カル 拡 散 速 度はバ ル ク部 よ り速い と考えられ,
バ ル ク特 性 を劣化させ ずに 表 面と結 晶 粒 界 部の特 性をい か に して向 上 させるか.
興 味あ る テー
マで あ る。
3.
4 ア モル ファ スSi
系 太 陽 電 池 z]F32] プラ ズマCVD
法に よっ て形成し たアモ ル フ ァ ス シ リコ ン のPN
制 御は 1965 年にSpear
ら によっ て 見 出されたp そ れ 以前は ス パ ッ タ法などによっ て形 成 されてい た が欠 陥 準位が多くフ ェ ル ミ レベ ル の制 御が困 難で あ るた め に 半 導 体材 料と し て は ほと ん ど役に立たない と思わ れ てい たp ア モ ル フ ァ ス材料は結 晶 系の ように長 距離 秩 序 を持 た ない た めバ ン ド理 論 を 適 用 するこ とが で きない。
当 初 はアモ ル フ ァ ス 半 導 体 材 料がバ ン ドギャ ッ プ を持つ こ と さえも 認 識 さ れてい なか っ た。
1969年に MQtt ら に よ り ア モル フ ァ ス材 料の易 動度端.
易動度 ギャ ップ 関 す る 理 論が 示 さ れ,
その 後 Weaire ら が ポ ン ド理 論か らア モ ル フ ァス材 料がバ ン ドギャ ッ プを持つ こ とを 示 し,
バ ン ド ギャ ップ が短 距離秩 序によっ てもたら される こ とを明ら か に した。SiH4
の プラズマ CVD に よっ て形 成されたア モ ル ファ スSi
は内 部に多 くの 水 素 を含み,
こ れ が内部の 欠 陥を 不 活 性 化 して い る。
ア モ ル フ ァ ス シ リコ ン の バ ン ド ギャ ッ プは1.
7eV
程 度で あ り,
構造 的 な 揺ら ぎを持つ た めバ ン ド端は テイル を持つ。
プラ ズマCVD
によっ て形 成 され るが,
形 成プロ セ ス が非 平 衡プロ セ ス で あ るた め に 形 成 さ れた膜の性質が形成 条 件,
製 膜 法に よっ て異な る。
応用と し て は 主に LCD の 液 晶 駆 動 用 薄 膜 トラ ンジス タ,
太陽電 池 が あ げ ら れ る。
電 子移 動度は議 論が分かれ る ところ であっ た が,
現 在で は 101s
程 度で あるとい わ れて い る。
電 子 移 動度は結 晶に比べ て低い が,
LCD の 画 素 駆 動 用 とし て は十 分な速さ で あ り,
すでに実 用化さ れ てい る。
太 陽 電 池 用材 料と し て は 形 成 温 度が 20e〜
300°
C
程 度と低く,
ガ ラ ス基 板上 に形成 す るこ とが 可 能 であ り,
かつ 大 面 積化が容 易で あ るこ と か ら結 晶 系に比 べ て 製造コ ス トを大幅に 下 げら れ る 口∫能 性が あ る。
結晶Si
に比べ て キャ リア の拡散距離は非 常に短 く,
ドー
ピン グを 行 う と膜 質の 劣化が は な はだしく な る。
こ のた め に pn層の 間に ドー
ピン グ しない層 を 挿入 し たpin
構 造 を用 い.
i
層 内に形 成される内 部電 界によっ てキャ リア の分 離を 行 う。
こ の と きp,
n 層は発電に寄 与しない デッ ドレ イ ヤー
で あ る、 当初は効 率が7
% 程 度と低 く,
光劣 化に よ り効率が大きく低F
し て しま う性質を持っ てい た た め に電 力 用とし て の 応用 は伸びなか っ た が,
分 光 感度 特性一 35
湘 南工科 大 学 紀 要 第
34
巻 第 1号 が蛍光 灯の 光にマ ッチ し てい たこ とか ら主と し て電 卓 , 時 計 な どの 民 生 用と し て普及 した。
三 洋 電 機 が 主 なメー
カー
で,
1990年 頃は 日本の 太 陽電池 生 産の トップで あっ た が,
その後 民 生 用 太 陽 電 池 需要の低下 に伴っ て徐々 に 生 産 量が減 少 した。
電 力 用と し て用い る為に最も 大 きな 障 害は変 換 効 率が低い こ と と光 劣 化現象で あ り,
特に光 劣化の問題はなかなか克 服 す るこ と が で き な かっ た。
ア モ ル フ ァ スSi
太陽電 池で劣 化 をまった くなくすこ と はま だできてい ない が,
セ ル構 造,
成 膜技術の 向上 に よ り劣 化 率 を10
% 程度に抑え る ことが可能になっ て い る。
現 在 は安 定 化 効 率で小 面積シ ングル セ ル92
%,
小 面 積 ト リ プルセ ル12.
3
%,
大 面 積 タ ンデム セル9.
5
% が得られて お り,
電 力 用とし て も実 用レベル に 達 し た。
現状で は生 産 規模が 小 さ く製 造コ ス ト は結 晶 系 太陽電 池と同程 度であ る が,
次 世 代の電 力 用 主 力 太 陽 電 池と して期待が か か っ て い る。
当 初は理 論 効 率 20% 以上を目標に し てい た が 現 在で は現 実 的 な 目標 値 と し て大 面 積 安定 化 効率 12−15
% を 目指し てい る。
今 後 は 化 合 物 系 薄 膜 太 陽 電 池 な どt
バ ン ドギャ ップの異な る 太 陽 電 池 と 組 み合わせ る な どし て 高 効 率 化が図ら れ てい く と考え られる。
現 在 生 産 されてい る アモ ル フ ァ スSi
太 陽 電池の モ ジュー
ル の構 造 は 大 き く 分 け て ガ ラ ス基 板 上,
プ ラ スチ ッ ク基 板 上,
ス テ ン レス 基 板上に形成 されたもの が あ る。
結 晶 系 太 陽 電 池の場 合は モ ジュー
ル 化 する際に各セ ル同 志 を配線す る必 要が あ る が,
ア モ ル フ ァスSi
太 陽 電池の場 合はレー
ザー
ス ク ラ イビン グ により各セ ル を分 離 し て直 列に接続 す るこ とが可能で あ る。
電 卓 等の 民 生 用 とし て は ガ ラス 基 板に形成 さ れ た もの が主と し て 用い られる。
キャ ノ ン はコ ピー
機 用 ド ラムへ のSi,
Se
薄 膜 形 成 秘 術の 蓄 積が あ り.
こ の 経 験を生か し て95
年から電 力 用 太 陽 電 池 分 野 に参入 し た。
キャ ノ ン の セ ルは薄い ステン レ ス板 上に形 成される。
巻 き取 り ながら連 続 的に3
層ス タ ッ ク セ ル を 形 成 するRoll
toRo11
方 式 を 用い,
年産10
MW
の生 産 を おこ なっ てい る。 軽 量なの が特 徴で,
すで に体育館 屋 上 な どに導入実績が あ る。
プラ ス ティック基 板タ イプは富 士 電 機,
三洋電機が生 産して い る。
プ ラズマ
cv1
)に おい てSiH4
の水 素 希 釈 率,
放 電 電 力 を 大 き くす るこ と に よ り微 結 晶Si
薄 膜 を 得 ること が で き る。TFT
用 高 移 動度 材 料と し て1980
年 代に盛 ん に研 究 され た時 期があっ た が 結 晶 粒径 を数 百A
以上にするこ と が困難であ り,
太 陽 電 池 用材 料と し て は あ ま り注 目 さ れ な かった。
1997 年にス イス の Neuchatel大学はVHF
プラ ズマCVD
で形 成し た微結晶薄 膜 は 結 晶 化率が非 常に高 H2BIH●
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▼測 ■囗 「隅叩 IIM 騙ro1區 ▼θ o● 1 図14 .
水 素ラ ジカ ル CVD 装置.
く,
微 量 B ドー
プ によ りIntrinsicな膜が得られる こ と を 示 し た。
こ の微 結 晶化 膜 を用いて形 成 した 太 陽 電 池が効 率 10% を 示 し,
光 劣化 を ほ と ん ど 示 さ なか っ た こ とか ら にわか に注 目 を 集め た。 低温に お け るSi結 晶 相 形成 課 程 につ いて はい くつ か モ デル が出された が,
筆 者 らは図 14 に示す 水 素ラ ジカルCVD
法に よるア モ ル ファ スSi,
多 結 晶Si
の形成 を試み,
結 晶 化 率go
% 以 上の多結 晶 薄膜 を 得てい る、
本装置は真空チ ャ ン パー
外 部に設 置 し たマ イクロ波 放 電 部 で 高濃 度水 素ラ ジ カル を形成 し,
真 空 容 器 内でSiH
,と 反 応 さ せ る。 従 来のRF
プラ ズマ 装 置に比 べ てプラ ズ マ ダ メー
ジを避け る こ とが 可能であ り,
条 件 に よ り水素ラ ジ カル の 効 果 を 強 く引き出すこ とが可 能である
。
図 15にCPM
(constant photo current measurement )法で測 定 し た光 吸 収 特 性 を示 す
。
短波長側の光 吸 収 は結 晶Si
と アモ ル フ ァ スSi
との 中 間 的 な 特 性 を 示し,
長 波 長側の吸 収が結 晶Si
に近い特 性 を示 し てい る。 通常プラ ズマCVD
法で形 成 した ア モ ル フ ァ ス Si,
微 結晶Si
はノ ン ドー
プでもn型の性質 を 示 す。
本 方法で は水 素とと も に微 量の ドー
ピング ガスを 放 電 部へ 供 給 する こ と により 形 成 される薄膜の ドー
ピング濃 度 を広 く制 御 するこ と が 可 能にな る。
図 16に導 電 率のB
鵡 流量依存 性 を 示 す。
B
の微 量 ドー
プに より導電率が急減する条 件 が 得 ら れて お り,intrinsic
な膜 質が得 ら れ る こ と を確認 し た。
チ ャ ンバー
内に導 入 され る水 素ラ ジ カル 量が大き く なるに つ れ て形 成 されるア モ ル フ ァ ス Si中の 膜 中 水 素 量は減 少 し,
光安定性は向 上 する。
さ ら に水 素ラ ジ カル の効 果 を 高 くすると形 成 さ れ る 膜は微 結 晶化する。 ま た,
同 様 な 装 置 を 用い て高濃度 水 素 ラ ジカ ル に よ り水 素化ア モ ル フ ァ スSi
が高 速でエ ッ チ ング さ れ る 現象 を見出し てい る。
実 際,
微 結 晶薄膜が で きる条 件 よ り さ らに水素ラ ジ カ ル の効 果 を 強 くする とエ ッ チ ン グ作 用の 生じるこ とをSi
系 太 陽 電 池デバ イス プロセ ス技 術の現 状 と課 題 (永 吉 浩 )lO
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Energy
{eV ] 図15 .
微 結 晶 薄 膜の光 吸 収 特 性.
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t BrHi r SiHi 図16.
導電 率のB2H6
流 量 依 存 性.
2.
5
確認 した。
以 上の 結 果か ら高濃 度 水 素ラジ カル が直 接膜 成 長表面に到 達 する条 件におい て結 晶 化が進む と推 定 さ れる。
ダ イ ヤモ ン ド薄膜 形 成 のメ カニ ズ ム と同 様に水 素 ラ ジカ ル に よ る成 膜 表 面での 結 晶相/ア モ ル フ ァス相の 選択エ ッチング作 用 が 膜の結 晶 化 を促 進してい る と考え られる。4 .
む す び 太 陽 光 発 電の 開 発プロ グラ ムにつ いて述べ,
その 中で 行 わ れてい るSi
系 デバ イス技 術 開 発の現 状,
課 題につ い て議 論 した。
今 後 もSi
太 陽 電 池が電 力 用 太 陽 電 池の 中 心でありつ づけ る と考え られ,
原 料 節 減 と 製 造コ ス ト低 減の 努 力が続け ら れ てい く もの と考え ら れ る。
結晶シ リ コ ン系,
ア モ ル フ ァ ス系 な どい ろい ろ な技 術につ いて主 観 的に議 論 したの で まとま りに 欠 け る 報 告と なっ たか も しれない が,
読 者の方々の 参 考にな れ ば 幸い である.
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