社会
系教科教育学会
『社
会系教
科教
育学研究』第18
号 2006
(pp.91-98)
社会問題研究としての地理の単元構成
一外国人政策にみるウチとソトの論理−
Teaching Geography in High School as Issue
”Hidden Boundaries for Excluding Foreigners in Nation States
―Centered Education :
A Lesson
”
P
l
a
n
,
石
川
照
子
(兵庫
県立西宮高等学校)
I問題の所在
1.所与のもの
としての
「国民国家
」
われわれは
ある社会
をとらえようとするとき
,
その対象
となる社会
を空間や時間で区切って分析
しようとする
。地理教育,とりわ
け地理歴史科地
理においては匚
現代世界
」の地理的認識に重点が
おかれているので
,国家を基本単位と
して学習す
る
ことが
一般的である。
「 ̄
市町村規模の地域
」匚
世
界の
州・
大陸
」も,国家を細分化
したもの
,ある
いは国家が
集積
したもの
と
してとらえられ
ている
。
幼いころか
らきれ
いに塗
り分けられた世界地図に
触れ
,新聞やテ
レビを通
して
「世界の国々」につ
いて見聞きするなかで
,子
どもたちは無意識の
う
ちに国家を単位と
して考
え
,国家という枠組みの
中で活動するようになるだろう
。そ
して,地理教
育は
,その
ことをさらに強化する役割を果た
して
きてはいな
いか1
)
O
さま
ざまな形態
をとってきた世界の諸地域が
,
18世紀末以降
一定の領土を国境によって区切ら
れた国民国家という形態
へ
と一元化
されてきた
こ
とは事実である
O高校の地理の教科書にも確かに
書かれ
ては
いる
。しか
し,そのことを子どもたち
が意識化するための学習上の手立ては
,未だ十分
とは
いえない。
2.国家の境界維持装置
としての外国人政策
上記の課題に
こた
えるため
,本稿では,各国の
外国人政策
を主題と
した教育内容開発
を試み
る
。
グ
ロ
ーバル
化の進展によるヒ
ト・モノ
・カネの国
家間移動の拡大が指摘
されて久
しいものの
,この
中で最も障壁が高いのが
ヒ
ト
(
=労働者)の移動
で
ある
。
日本社会
では
外国人の
いわ
ゆ
る不法滞在
・
就労,あるいは合法的な居住
・就労であっても,
日常生活における
さまざまな摩擦がすでに社会問
題
となって
いる
。それに加
え近年は
,急速な少子
高齢社会
への移行という現実
を前に
,単純労働
を
含めた外国人労働者の
受け入れの可否が具体
的な
議論とな
りつつある。
そこで本小単元では
,3
つの事例地域を取
り上
げ
,外国人政策
を比較検討する。その
目的は各国
の地域性についての記述的な比較
を越
えて
,外国
人政策の根底に流れ
る論理を抽
出する
ことにある
。
ある国の社会
を構成するメンバ
ーは
,いった
いど
のよ
うな基準で選
択され
るのか
。
「ウチ
(私た
ち)
」
と
「ソ
ト
(他者)
」という社会における線引きは
何を意味するのか
。国家とは地理的な境界線で区
切られ
るだけでなく
,その内部にも境界boundary
を維持す
るための装置
を持つのではないか
。生徒
たちがその
ことに気づき
,その意味
を探究す
るこ
とは
,最終的には国民国家の特質の
一面をとらえ
ることになるだろう。
H社
会
問題
研究
と
しての
地理
の単
元構
成
1.主題
の位
置
づ
け
一外
国人
労働
者
問題
と国
家
伊
豫
谷
らは外
国
人
労働
者
問題
を構
成す
る
問題
群
を
3つ
に大
別
して
いる几
①法
・国
家
と移
民に
関す
る
問題
群
②国際
労働
力移
動に
関す
る
問題
群
③外
国人の
滞在
に
伴
う社
会
的
・文
化
的問題
群
この
分
類
に
も
とづ
けば
,
これ
までの
外
国
人労働
者
問
題
につ
い
ての
単
元
計画
や
授
業実践
は
,実態
と
して
見
えやす
い②
な
い
し③の
問
題群
に
関す
るもの
が
多
く
,①
の
法
や制
度の
策
定意
図
をめ
ぐっ
ては
あ
ま
り取
た
と
り上
えば
げ
,片
られ
上ほ
て
こなか
かの阡外国
った
。
人労働
者
問題
」
の単元構成
」では
,生徒の視野
を厂
日本国内」→
「 ̄
受入国と送
り出
し国の関係
」→匚
世界構造の中
での外
国人労働者問題
」と広げつつ,その都度
日
本における外国人労働者受け入れの是非を問うも
の
であ
り
,②の国際労働
力移動に関する問題群
と
いえる3
)
。また
,藤原も
『外国人問題
をどう教
え
るか』で
,国際労働
力移動について,労働者を送
り出
し国の事情
(
=プッシュ要因)
,受入国側の
事情
(
=プル
要因)で説明
してお
り,②
にあたる
。
しか
し
,藤原実践の最も特徴的な点は,③の外国
人の滞在に伴う社会的
・文化的問題群
をホス
ト社
会の葛藤
として取
り上げたことに
ある气吉村の
匚
多文化社会
をめ
ざす国々とその課題
」は,オー
ス
トラ
リア
,カナダ,アメ
リカ合衆国
を事例に,
多文化社会に
おいて発生する社会問題
を扱ってい
るので③
を主題と
している
。ただ
し,問題解決に
際
して
,社会のお
り方
(法や制度)を批判的に考
察する点では①の視
点をも含んでいるといえる5
)
。
これ
らに対
し
,本小単元では
,法
・国家と移
民
(外国人労働者)に関する問題群を主要な学習主
題
として位置
づける
。人々が働
く場
を求めて地理
的に移動する
ことは昔か
らみ
られ
る現象で
あるが
,
国民国家が形成
され
る以前と以後では
,決定的に
異なっている
。今
日の国際人口移動は
国家間でお
きて
おり
,特に労働
力の移動については
,国家が
さま
ざまな形で介入
して
いるからである
。国家は
必要に応
じて国境の外か
ら労働者を調達
し
(時に
は強制
的に
)
,送
り出
し,あるいは遮断
し,選別す
る
。この
ような各国での外国人政策の違いが,そ
の国内での外国人の
地位
を規
定
して
いるといえる
。
その
一方で,国家の強
力なコン
トロールにもか
かわ
らず
,いわゆる不法就労や非合法移民は増え
続けてお
り6
)
,先進各国で社会問題化
している。
また
,西欧諸国で石油危機後おこった大量の外国
人労働者の定住化と家族再統合は
,外国人政策の
匚
意図せ
ざる結果」であった
という几国家がこ
れ
らの事態に対応
を迫られ
,法整備が進む場合も
あり
,この場合は社会が法
を規
定した
といえる。
したが
って
,外国人政策の
変更時に着
目し,そ
の
とき
国内に
おける厂
ウチ
(権利や福祉の
享
受者
)
」
と匚
ソ
ト
(非享受者)
」の境界の論理はどう変更
されたのか
,あるいは維持
されたのか
を抽出する
ことを通
して
,国家のあ
り方,社会の
あり様
を浮
かび上が
らせることができよう
。
なお
,本小単元では
,国民国家の
特質
を探究す
ることに
主眼
をお
くため
,特に厂
ニュー
カマー
」
と呼ばれ
る外国人に関す
る事例に注
目することと
した
。したがって
,現代の
国際人口移動の主たる
要因のひ
とつである厂
難民
」については
,それだ
けで複雑か
つ重大な問題であるため
,本小単元で
は扱わ
ない
。また
,日本の外国人政策の
中で,在
日韓国朝鮮
人問題は重要な位置
を占めるが
,これ
についても最小限に触れ
るにとどめた
。
2.理論の設定
一外国人政策の重層的境界構造
外国人をめ
ぐる状況と政策上の
問題は
,量的拡
大
,移
民の流れの加速化,
多角的な移動パターン
,
多様
な階層の移動
,女性の比重の増大な
ど多面的
である
。そのため
,ある現象にだけ注
目すれば,
記述的な知識の獲得にとどまるか
,
「 ̄
是か非か」
という二項対立的な意思決定に陥
りがちである
。
そこで
,上記の
ような外
国人をめ
ぐる
多面的な
現象をできるだけ統
一的に
とらえられる
こと,国
家の論理が明らかになると同時に境界の外側にお
かれる立場の
人間の視
点か
らも状況が見
える
こと
,
これ
らの条件を満た寸分析枠組み
として匚
移民政
策の重層
的境界構造
」を援用す
る。厂
移
民政策の
重層的境界構造
」はスウ
ェー
デンの社会学者で移
民研究
を専門とす
るハンマ
ー(T.Hammer)
が作
っ
たモデル
を小井戸らが応用的に再構成
したもの
で
ある
(図1
)8
)
。
図
1移
民政策における重層的境界構造
ハンマ
ーは外国人が国民国家の構成
員資格
を獲
得
していく過程
を匚
一時的滞在権の獲得」匚
定住
権の獲得」
「 ̄
帰化による政治的参加も含めた完全
92
な市
民権の獲得
」という三段階のゲー
トによって
国民社会の三層構造を図式化
し
,現代社会の
国民
国家が<市
民対外国人>という二項対立で収ま
り
きれ
ないもの
であることを明確化
した
。それ
に対
し
,小井戸らはこの3
つのゲー
トに加えて,移
民
が非合法に入国
し
,滞在す
ることを阻止
・抑制す
る第
4の境界
をさらに外側に設定
して
,モデル
を
拡張
・再構成
している。このことによって,匚
非
合法
」移
民の社会的存在をも全体構造に位置づけ
た上で分析の射程に入れ
ることが可能になる
。ま
た
,ハンマーがゲー
トと呼ぶもの
をよ
り幅広い制
度的で選択的な閉鎖
・開放機能をもつ境界
boundary
と読み
替え
,重層的な境界過程と
して,
移
民政策
をとらえ直そ
うと
したもの
である
。
3.事例の選定
一典型地域
・対象地域
・帰属地域
本小単元では
ドイツ
,アメリカ,日本の3
つの
地域を事例
と
して取
り上げる
。
まず
,典型地域と
して,匚
移
民国ではない」と
いう公式見解
をとってきた
ドイツ
を学習す
る
。
ド
イツでは
,戦後復興の過程で大量の外
国人労働者
を受け入れ
てきた
。そ
して石油危機
以降は
,新た
な外国人労働者募集
を停止
したにもかかわ
らず
,
外国人居住者は増え続け
,定住化か進んだ。家族
呼び寄せの結果である
。東西
ドイツ統合
以後は,
移民排斥が激化
し
,外国人をも含んだ社会の統合
の
困難
さを示
した
。そのため
日本で外
国人労働
者
受け大れを論議する際
,かならず出てくるのが
匚
ドイツの轍
を踏むな
」という主張である。しか
し,
1990
年の新外国人法によって
,ドイツは
匚
一回限
りの
,すなわちこれが最後のできごと」
であることを強調
しつつも
,旧カス
ト・アルバイ
タ
ー
とその
家族への永住権取得
を請求権と
して認
めた
。今,
ドイツか
ら学ぶとすれ
ば,
ドイツの
外
国人政策の
変更が
ドイツ国家の社会構想とどう連
動
しているか
という視点か
らであ
ろう
。
ドイツを事例とするパ
ー
トIでは1
次モデル
と
して匚
国民
」と匚
外国人」という単純な二項対立
モデルか
ら
,匚
外国人」を
「永住移民」と匚
一時
滞在の外国人
」へ
と重層化させた
2次モデル
を作
成する
。その
上で,匚
カス
ト・アルバイター
」お
よび新外国法
以降の匚IT
技術者」と匚
一般労働
者」の法的地位をモデルで確認する。
次に対象地域
と
して
,典型的な移
民国家である
ア
メリカ合衆国を取
り上げる
。現在
,アメ
リカの
移
民問題は
,非合法移
民を含む量的拡大と質的変
化に
ある
。移民国アメリカに
おいては
,原理的に
は移
民排斥はあ
りえないはずである
。にもかかわ
らず
,合法移民の大幅な増加を経験
した1990
年
代以降
,反移民運動が草の根で広がってくる。非
合法移民の社会的サ
ー
ビスの剥奪
を意図
したカリ
フォルニア州の住民提案187
は,
WASPのみな
らず
,すでに帰化
したアジア
系,ヒスパニック
系
住
民か
らも支持を得ている9)
。この
ことは
,排斥
の対象となった同
じエス
ニシティであっても
,先
に定住
した移
民たちが既得権
を守るため
,新移
民
の参入を歓
迎
していないことを示
している
。
アメリカを事例
とするパ
ー
トHでは
,非合法移
民を位置づけた3
次モデル
図を作成
したうえで
,
福祉制限法に
よる社会的サ
ー
ビスの
段階的制限
を
モデル
上で確認す
る
。たとえ移
民国家であったと
しても無制限に
受け入れる
ことは
,社会サー
ビス
財源
を逼迫させ
,ひ
いては全体のサー
ビス低下
を
招
く
。このモデルに
よって,移
民排斥が単にエス
ニック
な偏見に基づく排斥とは異なる側面を持っ
ている
ことが見てとれ
よう。
帰属地域
と
して取
り上げる
日本では
,現在
,単
純労働も含めた外国人労働者の
受け入れ
に
っいて
の議論が高まっている
。世論調査によれ
ば一般国
民はいまだ消極的な態度であるものの
,経済界
,
あるいはアジア諸国からの外国人労働者
受け入れ
の要請は年々強まっている
。原則的には単純労働
を認めないと
しなが
ら
,日系人
・研修生という地
位で外
国人単純労働者を調達する二面性を持
つ政
策もどこか
で整理が必要になろう
。
パ
ー
トⅢでは,日本に
おける外国人労働者
受け
入れの是非を問うのではな
く
,政策決定に影響
を
与える要素を考察するに
とどめた
。外国人労働
者
の
受け入れ
問題は
,将来の
日本社会をどの
ように
構想するか
という問題と同義である
。限られ
た授
業の
なか
で受け入れ
の是非
を議論する
ことよ
りも
,
社会でおこなわれている議論を分析
できる枠組み
を獲得することをめ
ざしたい。
Ⅲ 小 単元計 画 一 地理歴 史科 地理「 国 のな か のウチ とソ ト 」
1. 小単元 の目的
国 際労 働力 移動 と各国 の外 国人政 策 の分 析を通 して, 国民 国家 の特質を 批判的 に とらえ る。
2. 到達 目標 (知識 の構造)
○ グロ ーバル化 の進展 によ ってヒト の移動 が容易 にな るな か, 外国人 政策 は国民 国家 の機能 を維持 す る
ための重 層的 な境界 維持装 置と して の役 割を果 たして い る。
① 国家 は労 働力 を必要 として も, 再生 産 の費用 は外部 化 したい ので, 職 種や 期間を 限 定し, 選 別的
に外国人 労働 者を受 け入 れよ うとす る。(商品 としての労 働力 )
①-1 国家 の規制 のもと, 必要 に応 じて外国 人を労 働者 とし て国境 の外 か ら調 達し, 必要 がな くな
れば 帰国を 奨励 した。
①-2 高 度 な技 術 があり, 高収 入 の外国 人労働者 は移民 (将来 の国民) として受 け入 れよう とする。
①-3 低賃 金 の単 純労働者 は期 間や受 け入 れ人数を 制限 し,定 住化 か進ま ない ように する。
② 市民 の権 利や 福祉 を伸 張す る ために は, そ の対 象者 の制 限 が必 要 な ので, 移民 の受 け入 れに は規
制 がお こな われ る。
( メ ンバ ー シップ の限定)
②-1 移民 の増加 は, 福 祉や教 育な どの社 会 サービ スのコ スト を引 き上げ る。
②-2 充実 し た社会 サ ービスに引 き よせ られて移民 が来 ると して,国 家 は移民 へ の社 会 サ ービ スを
制限 しよう とす る。
3. 学習過 程
展 開 発 問 ・ 指 示 資 料 発 見 ・ 習 得さ せ た い知 識 導 入 ○ 日 本 の 将 来 の労 働 力 につ い て 人 々 は ど う 感 じ て い る だ ろ う か 。 世 論 調 査 の結 果 を みて み よ う。 ・ 労 働 力 不 足 につ い て , ど の よ う な対 応 策 が 考 え ら れ る だ ろ う か 。 ・ 入 国 管 理 局 のパ ン フ レ ット を みて み よ う 。 な ぜ こ の よ う な パ ンフ レ ット が 作 成 さ れて い る の だ ろ う 。 1 2 ・68 %の 人 が 何 ら か の 形 で 「 労 働 力 不 足 が 問 題 に な っ て く る」 と 答 え て い る 。 ・高 齢 者 を 雇 用 す る/女 性 が 働 き や す い 社 会 に す る/外 国 人 労 働者 を積 極 的 に受 け 入 れる 。 ・ 日 本 国 内 で 不 法 に 働 い て い る 外 国 人 が 大 勢 い る か ら で は な い か。 ・ 「 ル ー ルを 守 っ て 」 と あ る よ う に, 日 本 政 府 は 「 外 国人 の 単 純 労 働 は 認 めな い 」 な ど の制 限を も う けて い る 。 ○ 外 国 人 労 働 者 の 受 け 入 れ につ い て , な ぜ 規 制 が あ る の だ ろ う か 。 | ノヽぐ | 卜 I 第 1 次 ○ ド イ ツ で は 外 国 人 労 働 者 は「 カ ス ト ・ ア ル バ イ タ ー ( カ ス ト = お 客 さ ん)」 と よ ば れ た。 な ぜ 「 お 客さ ん」 な のだ ろ う。| ・ ド イ ツ に 住 む外 国 人 人 口 の 変 化 を グ ラ フ で み て みよ う。 ど ん な こ とが わか るか 。 ・ 外国 人 が急 増 し た1960 年 代 の ド イ ツの 経 済状 況 は ど うだ っ た だ ろ う か 。 ・ 外 国 人 労 働 者 はど のよ う な職 場 で 働 い た か。 ・ 外 国 人 労 働 者 の出 身 国 は ど う変 化 し て き た か 。 ・1973 年 の石 油 危 機 で 経 済 成 長 が 停 滞 し た と き , ド イ ツ 政 府 は ど の よ う に 対 応 し た か。 ○ ド イ ツ に と っ て 外 国 人 労 働 者 はど の よ う な 存 在 と い え る か。 話 し 合 つて みよ う 。 3 4 4 4 5 ・2000 年 に は700 万 人 以 上 の外 国 人 が 暮 らし , 人 口 比 で は 9%近 い。 ・ド イ ツ で は戦 後 復 興 の 時 期 で , 労 働力 が 不 足 し て い た 。 ・ 炭 鉱 , 機 械 部 品 工 場 , 化 学 工 場 , 造 船 所 , 鉄 鋼 メ ー カ ー, 建 設 工 事 な ど 。 ・ は じ め は 経 済 開 発 が 遅 れ 労 働 力 が 余 っ て い た 東 ヨ ー ロ ッ パ 諸 国 , 冷 戦 後 は イ タ リ ア, ス ペ イ ン, ギ リ シ ャ, ポ ル ト ガ ル , ト ル コ と 旧 ュ ー ゴ ス ラ ヴ ィ ア か ら 募 集 に 応 じ て や っ て き た。 ・1973 年 以 降 , 新 た な 外 国 人 労 働 者 の 募 集 を 中 止 し た 。 ・ 外 国 人 労 働 者 は , 必 要 な と き に だ け 利 用 し , 必 要 な く な つ た ら 帰 っ て も ら う /ド イ ツ に と っ て は 便 利 な 存 在 で あ る , な ど 八こ | 卜 I 第 2 次 ・1973 年 以 降, 外 国 人 労 働 者 は 募 集 停 止 さ れ て い る に も か か わ らず, な ぜ 外 国 人 は増 え 続 け た の か。 ・ 母 国 に 残 し て き た家 族 を ド イ ツ に 呼 び 寄 せ た ので , 外 国 人 人 口 が増 加 し た 。 ○ 外 国 人 人 口比 率 の増 加 にも かか わ ら ず,コ ー ル 政権 は 一貫 し て「 ドイ ツ は 移民 の国 で はな い」 と主 張 し 続け た 。な ぜだ ろ うo l ・ 当 時 , ド イ ツで 生 ま れ た「 カ スト ・ ア ル バ イ タ ー」 の 子 ど も にド イ ツ 国 籍 は与 え ら れ た か 。 ま た , 当 時 の帰 化 条 件 ど の よ う で あ っ たか 。 ・ 次 の 人 々 を モデ ル 図 で 表 して み よ う ド イ ツ 国 民 / 外 国 人 労 働者 ・ 外 国 人 に 対 す る 選 挙 権 は ど う か。 ・ 与 え ら れ な か っ た。 両 親 の ど ち らか が ド イ ツ人 で あ る こ と が 必 要 で あ っ た。 こ の よ う な 国 籍 取 得 条 件 を 「 血 統 主 義 」 と い い, 日 本 もそ うで あ る。 帰 化 制 度 は10 年 以 上 の 滞 在 を 要 件 に し た 裁 量 によ る も ので , 条 件 は厳 し か っ た。 物理的な国境 国民 国 籍取得( 市民権獲得)の壁 ⑤ 1 次 モ デ ル 【 国 境 の内 側 の境 界 】 ・1980 年 代 の終 わり ごろ , ド イ ツ のい くつ か の州 や市 で は, 長 く ド イ ツ に 暮 ら す 外 国 人 に地 方 選 挙 権 を 与 え る 動 きが あ っ た。94 ―
・ 次 の人 々 を モ デ ル 図 に表 し て みよ う ド イ ツ 国 民 / 長 く ド イ ツ に 暮 ら す 外 国 人( 永 住 移 民 )/ 一 時 滞 在 の 外 国 人 労 働 者 ・ 資 料 6 を 読 み, 定 住 し て い る 外 国 人 に 選 挙 権 が 与 え ら れ た か ど う か 判 断 し な さい 。 ○ 「 ド イ ツ は 移 民 の 国 で はな い」 と は ど う い う 意 味 だ ろ う 。 6 物理的な国境 定 住権の有無 の壁 国民 国籍取得の壁 ② −、't の外国 者 ・ 与 え ら れ な か っ た。 た とえ 長 期 間 定 住 し て い て も外 国 人 に 参 政 権 を 与 え る の は憲 法 違 反 で あ る と し た。 ・ 外 国 人 労 働 者 はあ く ま で 一 時 的 な 滞 在 者 で あ る と みな さ れ た 。 ま た 帰 化 の 条 件 は厳 し く , 外 国 人 は長 期 間 定 住 し て い て も 参 政 権 は 認 め ら れ な い の で 国 家 や 州 , 市 の 意 思 決 定 に は 参 加 で き な い 。 ノマ S 卜 I 第 3 次 │ ○ ド イ ツ で は1991 年 に 新 外 国 人 法 が 制 定 さ れ た 。 新 外 国 人 法 の ね ら い は 何 か | ・ 一 時 的 な 外 国 人 労 働 者( カ スト ・ ア ル ″ イ タ ー)に対 し て はど う か 。 ・ 定 住(永 住)外 国 人 に対 し て はど う か 。 ・ こ れ ら の政 策 変 更 は ど の よ う な 意 味 を 持 つ か 。 ○ こ の変 化 を モ デ ル 図 で 表 し て み よ う 。 「一 時 滞 在→ 永 住 権」 の 緩 和 「永 住 権 →帰 化」 の 緩 和 ・ 新 し く 入国 す る 外 国 人 に 対 し て は ど う か。 ・ こ の 政 策変 更 は ど の よ う な 意 味 を 持 つ か。 ・ 移 民 流 入 の 規 制 が 強化 さ れ る一 方 で , 永 住 化 か 推 進 さ れ た 外国 人 は だ れ か。 ○ こ の変 化 を モ デ ル 図 で 表 し て みよ う。 「IT 技 能 労 働者」 → 永 住 予 定 者 「一 般 外 国 人 労 働 者」 → 定 住 不 可 ・ ド イ ツ で 永 住 を 歓 迎 さ れて い る の は ど の よ う な 外 国 人 だ ろ う。 ○「 移 民 国 で はな い」 と い っ て い た ド イ ツ の, 移 民 受 け 入 れ 政 策 の 変 更 の ね ら い は何 か 。 7 7 7 ・ カ スト ・ ア ル バ イ タ ー と そ の 家 族 に は , 要 件 が 満 た さ れ れ ば 永 住 権 へ の 切 り 替 え が 請 求 権 と し て 認 め ら れ た ( 一 時 滞 在 → 永 住 権 )。 ・ 永 住 権 ま た は無 期 限 滞 在許 可 を もつ 居 住 8年 以 上 の 外 国 人 に 国 籍 請 求 権 が 付 与 さ れ た ( 永 住 権 → 帰 化 )。 ・ 外 国 人 居 住 者 の 2 世 以 降 の 国 籍 取 得 条 件 の緩 和 ( 出生 地 主 義 の一 部 導 入 )。 ・ 定 住 外 国 人 を ド イ ツ社 会 に 統 合 し よ う と し て い る。 言 カ スト・アルバイタ ーとそ の家族 -` ゛)9 ゛ ゛ 2次 モデ ル ー ① <定 住 外国 人 の統 合 > ・ 入 国 時 点 でF  ̄永 住 予 定 者 」 と定 住 で き な い 「 一 時 滞 在 者 」 に分 け ら れ た。 ・ 新 た に 定 住 す る 外 国 人 が, む や み に増 え な い よ う な し く み に な っ た。 ・IT 技 能 労 働 者 は, 大 学 卒 業 資 格 か 年 収10 万 マ ル ク を 条 件 に 永 住 権 へ の 切 り 替 え も 可 能 な 「 滞 在 許 可 」 を 付 与 さ れ た。 (IT 技能労働者(永住予定者) 回 四回 一 般外国人労働者(定住不可) 言 一、・ の・こn も 2 次 モデ ル ー ② < 移 民 の選 別 > ・ ド イ ツ社 会 に と っ て 有 益 な 外 国 人 。 ・ 税 金 を た く さ ん 払 い, 公 的 扶 助 を 必 要 と し な い人 た ち。 ・ ド イ ツ は 過 去 の 定 住 外 国 人 は ド イ ツ 社 会 に 統 合 し, 新 た な 移 民 につ い て は 選 別 的 に受 け 入 れる こ と に し た。 ノヽぐ | 卜 n 第 1 次 │ ○ 典 型 的 な 移 民 国 ア メ リ カ で は, ド イ ツ の よ う な 外 国 人 に 関 す る 社 会 問 題 は あ る の だ ろ う か 。 ・ 移 民 の 出 身 地 域 別 構 成 の変 化 を みて み よ う 。 ど ん な こ と が わ か る か 。 ・ な ぜ, ア ジア と ラ テ ン ア メ リ カ系 が 増え た の だ ろ う 。 ・ 非 ヨ ー ロ ッ パ 系 の 移 民 の 増 加 は, ア メ リカ 社 会 にど の よ う な 影 響 を 与 え ただ ろ う。 ○ ア メ リ カ の 外 国 人 問 題 と は 何 か。 資 料 9 を 見 て みよ う 。 02 次 モデ ル に「非 合 法 移 民 」を 位 置づ け た3 次 モ デ ルを 作 っ て み よ う 。 8 9 ・1960 年 代 か ら ヨ ー ロ ッパ 系 よ り も ア ジ ア や ラ テ ン ア メ リ カ系 が 大 幅 に 増 え て い る 。 ・ ア メ リ カ で は移 民 に は国 籍 別 割 り当 て が あ った が, 1965 年 に撤 廃 さ れ, そ の た め こ れ まで 抑 制 さ れて い た ア ジア・ ラ テ ン ア メ リ カ 系 が 増 加 し た。 ・ 言 葉 や習 慣 の ち が い が 問 題 で は ない か。 ・ な か で も ヒ ス パ ニ ッ ク とい わ れ る 中 南 米 か ら の 移 住 者 の 増 加 は, 言 語 的 に も 異 な る集 団 を つ く り , 社 会 を 複 雑 化 さ せ て い る。 ・ 非 合 法 移 民 の 検 挙 が 年 々 増 加 して いる 。 ・ 移 民 の国 籍 別 割 り当 て はな く な っ たが , 一 国 あ た り 年 間 2 万 人 と い う 上 限 が 設 定 さ れ た た め, 非 合 法 移 民 が 増 加 し, 社 会 問 題 化 し た 。 xj・7 7・y 物理的 な国境 ノ ‥・ ・ へ/ ヅ ‘‘:゛丶 一 時的滞在・就労権の許可の壁 ‥ 八 ‥1 リ 伊 民 丿 定住権の有無 の壁 `1 子 国籍取 の壁 `゛φ 合轡莎y 3次 モ デル【 国 境 の 内側 の重 層 的境 界 】
ノマ 1 卜 H 第 2 次 │ ○ 移 民 の 増 加 に と も な い, アメ リ カ で は 反 移 民 運 動 が 活 発 にな っ た。な ぜ 移 民 国 の ア メ リ カ で 反 移民 運 動 が お き る のだ ろ う か。| ・ 反 移 民 運 動 か 高 ま っ た理 由 は何 だろ う。 ・ 非 合 法 移 民 の増 加 に 対 し て , 政 府 は ど の よ う な 対 策 を お こ な っ た か 。 資 料10 は ア メ リ カ の 国 境 の写 真 で あ る。 ど こ の 国 と の 国 境 だ ろ う か 。 ・ 移民 が ア メ リカ 人 の雇 用 を お び や か す とい う 点 につ いて , 資料 8と11 を 見 比 べ て み よ う。 国 内 の 失 業 率 の増 加 に も か か わ ら ず, な ぜ 移 民 は増 加 す る の か。 ・ 反 移 民 運 動 の 背 景 に は , ほ か に は ど ん な 理 由 が 考 え ら れ る だ ろ う 。 カ リ フ ォ ル ニ ア州 で は住 民 提 案187 号 を 成 立 さ せ た。 こ れ は ど ん な 法 案 か 。 ・ こ の 法案 に対 す る 投 票 結 果 はど うだ っ た か。 ・ こ の 法 案 が 可 決 さ れ た こ と は, ア メ リ カ 社 会 に ど の よ う な影 響 を お よ ぼ し た か 。 ・ こ れ ら の 法 律 は ど の よ う な 内 容 か 。 ○ アメ リ カ は 移民 を 受 け 入 れ 続 け る 一 方 で , な ぜ 移民 に 対 する 社 会的 サ ー ビ ス を 制 限 す る か 。 ・1996 年 に帰 化 者 が急 速 に 増 え て い る の はな ぜだ ろ う。 ・ 帰 化 者 の増 加 は 何を 意 味 す る か 話 し 合 って みよ う。 ○ 厂移 民 の社 会 的 サ ービ ス か ら の段 階 的 排 除」「 合 法 移 民 の 帰 化 」 を3 次 モ デ ル に 図化 し て み よ う 。 10 8 11 12 13 14 ・非 合 法 移 民 が 増 え 続 け て い る。 ・ 不 況 のなか, 移民 が アメ リカ 人 の雇用を お びやか して いるo ・NAFTA ( 北 米 自 由 貿 易 協 定, 1994 年 )の 成 立 に も か か わ ら ず, ア メ リカ と メ キ シ コ と の国 境 に は, 1990 年 代以 降, 鋼 鉄 の 壁 が 次 々 と作 ら れ, か え っ て 国 境 線 は強 化 さ れ た。 ・ 仕 事 の種 類 に よ っ て は , 人 手 が 足 り ない ので は な い か。 ・ 雇 用者 は安 い 労 働力 が ほしい か ら移民 を 雇う ので は ない か。 ・ 移 民 の 多 く は 低 賃 金 の 仕 事 につ い た ので , 一 定 の 需 要 が あ っ た。 ・ 福 祉 財 政 を 圧 迫 し て い る と して , 非 合 法 移 民 に対 す る教 育 , 医 療 , 公的 な 扶 助 を受 け る 権 利 を 制 限 す る。 ・ 賛 成59%, 反 対41 % で可 決 さ れ た。 ・ こ の 法案 は 連邦 裁 判 所 によ って , 違 憲 の 疑 い あ り とし て , 大 部 分 に執 行停 止 を 指 示 さ れ た 。 ・ し か し, 反 移 民 運 動 は カ リ フ ォ ル ニ ア か ら 全 国 へ と 広 ま り, 1996 年 に は 厂福 祉 改 革 法 」 と 「 非 合 法 移 民 改 革 法」 を 連 邦 議 会で 成 立 さ せ た。 ・ ア メ リカ 市 民 は す べ て の サ ー ビ スを 受 け る こ と が で き る 。 ・ 合 法 移 民 は 滞在 年 数 に よ っ て 公 的 サ ー ビ ス が 制 限 さ れ る 。 ・ 非 合 法 移 民 は義 務 教 育 を 除 き, 社 会 的 サ ー ビ ス は受 け ら れ な い 。 ・ 社 会 サ ー ビ ス の 対 象 者 が 無 制 限 に 増え る と, 国 民 に 対 す る サ ー ビ スが 維 持 で き な く な る の で 受 給 資 格 者 の 線 引 き を 厳 格 に し た。 ・ 新 し い 法 律 は 合 法 移 民 の 社 会 権 を 押 し 下 げ る も ので あ っ た ので , 帰 化 す る こ と で, こ れ ま で と 同 様 の 社 会 的 サ ー ビ スを受 けよ う と し た。 ・ 「 移 民 」 を 排 除 し よ う と す る 運 動 は , 逆 に 「 移 民 」 を 厂国 民 」 とし て ア メ リ カ の 政 治 社 会 シ ス テ ム に 取 り 込 む こ と に な っ て し ま っ た。 xr・:………タフ・. 社会的 サービスの制限なし /二:‘゛ ゛≒丶 社会的サ ービスの段階的制限 り ゛帰 呂゛-. ’゛i ’:::花 跟箙 民 :::1 1・.・ 贈千了l ・.・ t゛二:・ 住移 ・4!・→・社会的サービスなし 丶・y、‘・・在の外国.‘・ 番 言 `IJ睹 法征誕.’3 次モ デ ル ー① <移 民 の排 除と 包 摂 > ノマ I 卜 Ⅲ 第 1 次 ・ 日 本 で 暮 ら す外 国 人 の数 は ど れ く ら い か 。 ま た 他 の 国 と 比 べ て ど う か 。 15 ・人 口 に 占 める 外 国 人 の割 合 は 1 %台 で あ る。 ・1999 年 で は 新 規 に許 可 さ れ た 外 国 人 労 働 者 人 口 は10 万 大 を 越 え て お り(10.8 万 人), 1985 年(4.4 万 人) に 比 べ る と 2 倍以 上 に な った 。 ・ ド イ ツ や ア メ リ カ に 比 べ る と 外 国 人 労 働 者 の受 け 入 れ は 抑 制 さ れ て い る 。 ・人 口 に 占 め る 外 国 人 の割 合 も 極端 に 少 な い。 │ ○ な ぜ , 日 本 に は 外 国 人 労 働 者 が 少 な い の だ ろ う 。 ・ 日 本 は 高 度 成 長 の と き に 不 足 し た 労 働 力 は ど こ か ら 得 た か。 ・ 現 在 , 日 本 で 就 労 が 認 め ら れ て い る の はど ん な人 だ ち か。 ・ し か し, 単 純 労 働 を お こ な う 外 国 人 労 働 者 を , 実 際 に 見 る こ と も多 い 。 な ぜ だろ う。 ・ 単 純 労 働 を 認 め ら れ て い る 外 国 人 も い る 。 次 の グ ラ フ を み て み よ う 。 何 か わ か る か。 ・ ブ ラ ジ ル 人 が 増 加 し て い る の はな ぜ か。 日 本 と ブ ラ ジ ル に は ど ん な 関 係 が あ るか 。 ・ 他 に 単 純 労 働 が 認 め ら れて い る 外 国 人 労 働 者 はな い か 。 16 17 ・ 日 本 の場 合 , ド イ ツ のよ う に 外 国 人 労 働 者 を 受 け 入 れ な く て も, 地 方 か ら の 出 稼 ぎ や 農 村 の若 者 が 都 市 部 に就 職 し, 国 内 で 労 働 力 を 調 達 で き た。 ・ 特 別 な技 術 や 資 格 を も って い る 人 。 単 純 労 働 者 は受 け入 れ て い な い。 ・ 許 可 が な い の に 働 い て い る ので は な い か。 ・1990 年 以 降, 南米 諳 地域, 特 にブ ラ ジル人が 増 加し てい る。 ・ ブ ラ ジル に は 日 系 人 が 多 い 。 ・1990 年 の出 入 国 管 理 法 の改 正 に と もな い , 日 系 3世 と そ の 配 偶 者 ま で は , 滞 在 期 間 に 制 限 はあ る も の の, 例 外 的 に 就 労 の 制 限 が な くな っ た。 ・ 研 修 生 制 度 を 設 けて , 発 展 途 上 国 の人 々 を 日 本 の 工 場 で 研 修 を 兼 ね て 労 働 に従 事 で き る よ う に し て い る 。 しか し, 研 修 とい い な が ら安 価 な 労 働力 と して 利 用 さ れ て い る ケ ー ス も多 い。 - 96 −
O 「 在 日 韓 国 ・ 朝 鮮 人 」「 日 系 ブ ラ ジ ル 人 」「 ̄研 修 生 」 を 3 次 モ デ ル に図 化 し て み よ う。 ○ な ぜ, 日 本 に は 外 国 人 労 働 者 が 少 な い の か。 日 本 の 外 国 人 労 働者 受 け 入 れ 政 策 の 特 徴 は 何 か 。 x.ダ:r‘.?二'?ヽ. 在日韓国・朝鮮人(就労の制限なし) /χ ゛ ゜・二・ ダ:二 '`二Fy 日系ブ ラジル人(就労 の制限なし) f:. ・・E . lこ・ ⑧;; 研修生(事実上の労働者,転職不可) ●:● .●:●j V:'. `住移 -'二Z ⑤ 丶‥ ‥‘ 4 瘤 包J4訟 ゛ 3 次 モデ ル ー② <日 本国 内 の外 国 人 > ・ 仕 事 の 内 容 によ っ て 受 け 入 れを 選 別 し て い る 。 ・ 単 純 労 働 者 の受 け 入 れ は 認 め て い な い け れ ど, 日系2 世 ・ 3世 や 研 修 生 制 度を 利 用 し て , 相 当 数 の外 国 人 が 単 純 労 働 に 従 事 し て い る 。 ・ 法 的 に は 単 純 労 働 に 従 事 す る 外 国 人 労 働 者を 受 け 入 れ な い こ と にな って い る も の の , 実 質 的 に は受 け入 れ て い る , と い う 二 面 的 な 性 格 もつ 。 ノ・冫 S 卜 Ⅲ 第 2 次 │ ○ 外 国 人 労 働 者 の 受 け 入 れ を に つ い て , 日 本 国 内 で ど の よ う な 論 議 が あ る か | ・ 経済 界 の 態 度 は ど う か 。 ま た , そ の理 由 は何 か。 ・ フ ィ リ ピ ン 政 府 は 外 国 人 労 働 者 に 関 して , 日 本 政 府 に 何 を求 め て い る か ・ 外 国 人 労 働 者 の受 け 入 れを 積 極 的 に 進 め たい と 考 え て い る の は だ れ か 。 18 19 20 ・ 経 団 連 や 日 本 商 工 会 議 所 は , 国 際 競 争 に 勝つ た め に は, 単 純 労 働 も含 め, 外 国 人 労 働 者 の 積 極 的 な受 け入 れ の 必 要 性 を 提 言 して い る。 ・FTA( 自 由 貿 易 協 定)で , 看 護 , 介護 分 野 で の フ ィリ ピ ン人 労 働 者 の受 け 入 れ を 日 本 政 府 に 求 めて い る。 ・ 外 国 人 労 働者 の 受 け 入 れ に つ い て は, 国 内 の ニ ー ズ だ け で は な く, 国 際 的 な 要 請 も あ る 。 │ ○ 国 内 外 の ニ ー ズ が あ る の に , な ぜ 日 本 政 府 は 外 国 人 労 働 者 の 受 け 入 れ に 慎 重 な の か 。 | ・ 世 論 調 査 に よ る と 「 今 後 と も 単 純 労 働 者 の受 入 れ は認 め な い 」 と 答 え た 人 は約25 % い る。 そ の理 由 は 何 か 。 ・ こ の ほか に , 政 府 が 慎 重 な理 由 は何 か。 ○ 外 国 人 労 働 者 問 題 に つ いて の 政 策 決 定 に お い て , 影 響 を 与え て い る 要 素 は何 か 。 21 ・ 「 治 安 が 悪 化 す る お そ れ が あ る 」 が74.1% と 最 も 高 く , 「 地 域 社 会 の 中 で ト ラブ ルが 多 く な る お そ れ が あ る 」,「 不 況 時 に は 日 本 人 の失 業 が 増 加 す る な ど 雇 用 情 勢 に 悪 影 響 を 与 え る」 な ど。 ・ 現 実 の 不 法 就 労 外 国 人 の存 在 。 ・ ア ジア 諸 国 に お け る 膨 大 な 余 剰 労 働力 が 日 本 に 押 し 寄 せ る の で は な い か と い う 懸 念 。 ・ 経 済 界 の 要 請 ・ 外 国 の 要 請 , 国 際 環 境(FTA の 拡 大 , ア ジ ア 諸 国 の 潜 在 的 な 余 剰 労 働力 ) ・ 国 民 の 合 意 形 成 終 結 ・ な ぜ 国 家 は 外 国 人 労 働者 の受 け 入 れを 規 制 す る の か 。 ○ 外 国 人 政 策 は国 家 の 維 持 に お いて ど の よ う な 役 割 を は た し て い る と いえ る だろ う か。 ・ 労 働 力 は 必 要 で あ る が , 社 会 的 サ ー ビ スの 費 用( = 再 生 産 の 費 用) は 節 約 し た い の で, 職 種 や 期 間 を 限 定 し 選別 的 に 外 国 人 労 働 者 を 受 け 入 れ よ う と し て い る( 商 品 と し て の 労 働力) 。 ・ 国 家 が 自 国 民 の 権利 や 福 祉 を 伸 張 する た め に は, そ の対 象 者 の 制 限 が 必 要 にな る( メ ン バ ー シ ップ の 限 定)o ・ 外 国 人 政 策 は ウ チ(権 利 や 福 祉 の 享 受 者)と ソ ト(非 享受 者) の 重 層 的 な 境 界 維 持 装 置 と な って い る。