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社会問題研究としての地理の単元構成 : 外国人政策にみるウチとソトの論理

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(1)

社会

系教科教育学会

『社

会系教

科教

育学研究』第18

号 2006

(pp.91-98)

社会問題研究としての地理の単元構成

一外国人政策にみるウチとソトの論理−

Teaching Geography in High School as Issue

”Hidden Boundaries for Excluding Foreigners in Nation States

―Centered Education :

A Lesson

石 

川 

照 

(兵庫

県立西宮高等学校)

I問題の所在

1.所与のもの

としての

「国民国家

われわれは

ある社会

をとらえようとするとき

その対象

となる社会

を空間や時間で区切って分析

しようとする

。地理教育,とりわ

け地理歴史科地

理においては匚

現代世界

」の地理的認識に重点が

おかれているので

,国家を基本単位と

して学習す

ことが

一般的である。

「 ̄

市町村規模の地域

」匚

界の

州・

大陸

」も,国家を細分化

したもの

,ある

いは国家が

集積

したもの

してとらえられ

ている

幼いころか

らきれ

いに塗

り分けられた世界地図に

触れ

,新聞やテ

レビを通

して

「世界の国々」につ

いて見聞きするなかで

,子

どもたちは無意識の

ちに国家を単位と

して考

,国家という枠組みの

中で活動するようになるだろう

。そ

して,地理教

育は

,その

ことをさらに強化する役割を果た

して

きてはいな

いか1

さま

ざまな形態

をとってきた世界の諸地域が

18世紀末以降

一定の領土を国境によって区切ら

れた国民国家という形態

と一元化

されてきた

とは事実である

O高校の地理の教科書にも確かに

書かれ

ては

いる

。しか

し,そのことを子どもたち

が意識化するための学習上の手立ては

,未だ十分

とは

いえない。

2.国家の境界維持装置

としての外国人政策

上記の課題に

こた

えるため

,本稿では,各国の

外国人政策

を主題と

した教育内容開発

を試み

ーバル

化の進展によるヒ

ト・モノ

・カネの国

家間移動の拡大が指摘

されて久

しいものの

,この

中で最も障壁が高いのが

=労働者)の移動

ある

日本社会

では

外国人の

いわ

る不法滞在

就労,あるいは合法的な居住

・就労であっても,

日常生活における

さまざまな摩擦がすでに社会問

となって

いる

。それに加

え近年は

,急速な少子

高齢社会

への移行という現実

を前に

,単純労働

含めた外国人労働者の

受け入れの可否が具体

的な

議論とな

りつつある。

そこで本小単元では

,3

つの事例地域を取

り上

,外国人政策

を比較検討する。その

目的は各国

の地域性についての記述的な比較

を越

えて

,外国

人政策の根底に流れ

る論理を抽

出する

ことにある

ある国の社会

を構成するメンバ

ーは

,いった

いど

のよ

うな基準で選

択され

るのか

「ウチ

(私た

ち)

「ソ

(他者)

」という社会における線引きは

何を意味するのか

。国家とは地理的な境界線で区

切られ

るだけでなく

,その内部にも境界boundary

を維持す

るための装置

を持つのではないか

。生徒

たちがその

ことに気づき

,その意味

を探究す

るこ

とは

,最終的には国民国家の特質の

一面をとらえ

ることになるだろう。

H社

問題

研究

しての

地理

の単

元構

1.主題

の位

一外

国人

労働

問題

と国

らは外

労働

問題

を構

成す

問題

3つ

に大

して

いる几

①法

・国

と移

民に

関す

問題

②国際

労働

力移

動に

関す

問題

③外

国人の

滞在

う社

・文

的問題

この

とづ

けば

これ

までの

人労働

につ

ての

計画

業実践

,実態

して

えやす

い②

し③の

題群

関す

るもの

,①

や制

度の

定意

をめ

ぐっ

ては

り取

り上

えば

,片

られ

上ほ

こなか

かの阡外国

った

人労働

問題

(2)

の単元構成

」では

,生徒の視野

を厂

日本国内」→

「 ̄

受入国と送

り出

し国の関係

」→匚

世界構造の中

での外

国人労働者問題

」と広げつつ,その都度

本における外国人労働者受け入れの是非を問うも

であ

,②の国際労働

力移動に関する問題群

いえる3

。また

,藤原も

『外国人問題

をどう教

るか』で

,国際労働

力移動について,労働者を送

り出

し国の事情

=プッシュ要因)

,受入国側の

事情

=プル

要因)で説明

してお

り,②

にあたる

しか

,藤原実践の最も特徴的な点は,③の外国

人の滞在に伴う社会的

・文化的問題群

をホス

ト社

会の葛藤

として取

り上げたことに

ある气吉村の

多文化社会

をめ

ざす国々とその課題

」は,オー

トラ

リア

,カナダ,アメ

リカ合衆国

を事例に,

多文化社会に

おいて発生する社会問題

を扱ってい

るので③

を主題と

している

。ただ

し,問題解決に

して

,社会のお

り方

(法や制度)を批判的に考

察する点では①の視

点をも含んでいるといえる5

これ

らに対

,本小単元では

,法

・国家と移

(外国人労働者)に関する問題群を主要な学習主

として位置

づける

。人々が働

く場

を求めて地理

的に移動する

ことは昔か

らみ

られ

る現象で

あるが

国民国家が形成

され

る以前と以後では

,決定的に

異なっている

。今

日の国際人口移動は

国家間でお

きて

おり

,特に労働

力の移動については

,国家が

さま

ざまな形で介入

して

いるからである

。国家は

必要に応

じて国境の外か

ら労働者を調達

(時に

は強制

的に

,送

り出

し,あるいは遮断

し,選別す

。この

ような各国での外国人政策の違いが,そ

の国内での外国人の

地位

を規

して

いるといえる

その

一方で,国家の強

力なコン

トロールにもか

かわ

らず

,いわゆる不法就労や非合法移民は増え

続けてお

り6

,先進各国で社会問題化

している。

また

,西欧諸国で石油危機後おこった大量の外国

人労働者の定住化と家族再統合は

,外国人政策の

意図せ

ざる結果」であった

という几国家がこ

らの事態に対応

を迫られ

,法整備が進む場合も

あり

,この場合は社会が法

を規

定した

といえる。

したが

って

,外国人政策の

変更時に着

目し,そ

とき

国内に

おける厂

ウチ

(権利や福祉の

受者

と匚

(非享受者)

」の境界の論理はどう変更

されたのか

,あるいは維持

されたのか

を抽出する

ことを通

して

,国家のあ

り方,社会の

あり様

を浮

かび上が

らせることができよう

なお

,本小単元では

,国民国家の

特質

を探究す

ることに

主眼

をお

くため

,特に厂

ニュー

カマー

と呼ばれ

る外国人に関す

る事例に注

目することと

した

。したがって

,現代の

国際人口移動の主たる

要因のひ

とつである厂

難民

」については

,それだ

けで複雑か

つ重大な問題であるため

,本小単元で

は扱わ

ない

。また

,日本の外国人政策の

中で,在

日韓国朝鮮

人問題は重要な位置

を占めるが

,これ

についても最小限に触れ

るにとどめた

2.理論の設定

一外国人政策の重層的境界構造

外国人をめ

ぐる状況と政策上の

問題は

,量的拡

,移

民の流れの加速化,

多角的な移動パターン

多様

な階層の移動

,女性の比重の増大な

ど多面的

である

。そのため

,ある現象にだけ注

目すれば,

記述的な知識の獲得にとどまるか

「 ̄

是か非か」

という二項対立的な意思決定に陥

りがちである

そこで

,上記の

ような外

国人をめ

ぐる

多面的な

現象をできるだけ統

一的に

とらえられる

こと,国

家の論理が明らかになると同時に境界の外側にお

かれる立場の

人間の視

点か

らも状況が見

える

こと

これ

らの条件を満た寸分析枠組み

として匚

移民政

策の重層

的境界構造

」を援用す

る。厂

民政策の

重層的境界構造

」はスウ

ェー

デンの社会学者で移

民研究

を専門とす

るハンマ

ー(T.Hammer)

が作

たモデル

を小井戸らが応用的に再構成

したもの

ある

(図1

)8

1移

民政策における重層的境界構造

ハンマ

ーは外国人が国民国家の構成

員資格

を獲

していく過程

を匚

一時的滞在権の獲得」匚

定住

権の獲得」

「 ̄

帰化による政治的参加も含めた完全

92

(3)

な市

民権の獲得

」という三段階のゲー

トによって

国民社会の三層構造を図式化

,現代社会の

国民

国家が<市

民対外国人>という二項対立で収ま

きれ

ないもの

であることを明確化

した

。それ

に対

,小井戸らはこの3

つのゲー

トに加えて,移

が非合法に入国

,滞在す

ることを阻止

・抑制す

る第

4の境界

をさらに外側に設定

して

,モデル

拡張

・再構成

している。このことによって,匚

合法

」移

民の社会的存在をも全体構造に位置づけ

た上で分析の射程に入れ

ることが可能になる

。ま

,ハンマーがゲー

トと呼ぶもの

をよ

り幅広い制

度的で選択的な閉鎖

・開放機能をもつ境界

boundary

と読み

替え

,重層的な境界過程と

して,

民政策

をとらえ直そ

うと

したもの

である

3.事例の選定

一典型地域

・対象地域

・帰属地域

本小単元では

ドイツ

,アメリカ,日本の3

つの

地域を事例

して取

り上げる

まず

,典型地域と

して,匚

民国ではない」と

いう公式見解

をとってきた

ドイツ

を学習す

イツでは

,戦後復興の過程で大量の外

国人労働者

を受け入れ

てきた

。そ

して石油危機

以降は

,新た

な外国人労働者募集

を停止

したにもかかわ

らず

外国人居住者は増え続け

,定住化か進んだ。家族

呼び寄せの結果である

。東西

ドイツ統合

以後は,

移民排斥が激化

,外国人をも含んだ社会の統合

困難

さを示

した

。そのため

日本で外

国人労働

受け大れを論議する際

,かならず出てくるのが

ドイツの轍

を踏むな

」という主張である。しか

し,

1990

年の新外国人法によって

,ドイツは

一回限

りの

,すなわちこれが最後のできごと」

であることを強調

しつつも

,旧カス

ト・アルバイ

とその

家族への永住権取得

を請求権と

して認

めた

。今,

ドイツか

ら学ぶとすれ

ば,

ドイツの

国人政策の

変更が

ドイツ国家の社会構想とどう連

しているか

という視点か

らであ

ろう

ドイツを事例とするパ

トIでは1

次モデル

して匚

国民

」と匚

外国人」という単純な二項対立

モデルか

,匚

外国人」を

「永住移民」と匚

一時

滞在の外国人

」へ

と重層化させた

2次モデル

を作

成する

。その

上で,匚

カス

ト・アルバイター

」お

よび新外国法

以降の匚IT

技術者」と匚

一般労働

者」の法的地位をモデルで確認する。

次に対象地域

して

,典型的な移

民国家である

メリカ合衆国を取

り上げる

。現在

,アメ

リカの

民問題は

,非合法移

民を含む量的拡大と質的変

化に

ある

。移民国アメリカに

おいては

,原理的に

は移

民排斥はあ

りえないはずである

。にもかかわ

らず

,合法移民の大幅な増加を経験

した1990

代以降

,反移民運動が草の根で広がってくる。非

合法移民の社会的サ

ビスの剥奪

を意図

したカリ

フォルニア州の住民提案187

は,

WASPのみな

らず

,すでに帰化

したアジア

系,ヒスパニック

民か

らも支持を得ている9)

。この

ことは

,排斥

の対象となった同

じエス

ニシティであっても

,先

に定住

した移

民たちが既得権

を守るため

,新移

の参入を歓

していないことを示

している

アメリカを事例

とするパ

トHでは

,非合法移

民を位置づけた3

次モデル

図を作成

したうえで

福祉制限法に

よる社会的サ

ビスの

段階的制限

モデル

上で確認す

。たとえ移

民国家であったと

しても無制限に

受け入れる

ことは

,社会サー

ビス

財源

を逼迫させ

,ひ

いては全体のサー

ビス低下

。このモデルに

よって,移

民排斥が単にエス

ニック

な偏見に基づく排斥とは異なる側面を持っ

ている

ことが見てとれ

よう。

帰属地域

して取

り上げる

日本では

,現在

,単

純労働も含めた外国人労働者の

受け入れ

っいて

の議論が高まっている

。世論調査によれ

ば一般国

民はいまだ消極的な態度であるものの

,経済界

あるいはアジア諸国からの外国人労働者

受け入れ

の要請は年々強まっている

。原則的には単純労働

を認めないと

しなが

,日系人

・研修生という地

位で外

国人単純労働者を調達する二面性を持

つ政

策もどこか

で整理が必要になろう

トⅢでは,日本に

おける外国人労働者

受け

入れの是非を問うのではな

,政策決定に影響

与える要素を考察するに

とどめた

。外国人労働

受け入れ

問題は

,将来の

日本社会をどの

ように

構想するか

という問題と同義である

。限られ

た授

業の

なか

で受け入れ

の是非

を議論する

ことよ

りも

社会でおこなわれている議論を分析

できる枠組み

を獲得することをめ

ざしたい。

(4)

Ⅲ 小 単元計 画 一 地理歴 史科 地理「 国 のな か のウチ とソ ト 」

1. 小単元 の目的

国 際労 働力 移動 と各国 の外 国人政 策 の分 析を通 して, 国民 国家 の特質を 批判的 に とらえ る。

2. 到達 目標 (知識 の構造)

○ グロ ーバル化 の進展 によ ってヒト の移動 が容易 にな るな か, 外国人 政策 は国民 国家 の機能 を維持 す る

ための重 層的 な境界 維持装 置と して の役 割を果 たして い る。

① 国家 は労 働力 を必要 として も, 再生 産 の費用 は外部 化 したい ので, 職 種や 期間を 限 定し, 選 別的

に外国人 労働 者を受 け入 れよ うとす る。(商品 としての労 働力 )

①-1 国家 の規制 のもと, 必要 に応 じて外国 人を労 働者 とし て国境 の外 か ら調 達し, 必要 がな くな

れば 帰国を 奨励 した。

①-2 高 度 な技 術 があり, 高収 入 の外国 人労働者 は移民 (将来 の国民) として受 け入 れよう とする。

①-3 低賃 金 の単 純労働者 は期 間や受 け入 れ人数を 制限 し,定 住化 か進ま ない ように する。

② 市民 の権 利や 福祉 を伸 張す る ために は, そ の対 象者 の制 限 が必 要 な ので, 移民 の受 け入 れに は規

制 がお こな われ る。

( メ ンバ ー シップ の限定)

②-1 移民 の増加 は, 福 祉や教 育な どの社 会 サービ スのコ スト を引 き上げ る。

②-2 充実 し た社会 サ ービスに引 き よせ られて移民 が来 ると して,国 家 は移民 へ の社 会 サ ービ スを

制限 しよう とす る。

3. 学習過 程

展 開 発 問 ・ 指 示 資 料 発 見 ・ 習 得さ せ た い知 識 導 入 ○ 日 本 の 将 来 の労 働 力 につ い て 人 々 は ど う 感 じ て い る だ ろ う か 。 世 論 調 査 の結 果 を みて み よ う。 ・ 労 働 力 不 足 につ い て , ど の よ う な対 応 策 が 考 え ら れ る だ ろ う か 。 ・ 入 国 管 理 局 のパ ン フ レ ット を みて み よ う 。 な ぜ こ の よ う な パ ンフ レ ット が 作 成 さ れて い る の だ ろ う 。 1 2 ・68 %の 人 が 何 ら か の 形 で 「 労 働 力 不 足 が 問 題 に な っ て く る」 と 答 え て い る 。 ・高 齢 者 を 雇 用 す る/女 性 が 働 き や す い 社 会 に す る/外 国 人 労 働者 を積 極 的 に受 け 入 れる 。 ・ 日 本 国 内 で 不 法 に 働 い て い る 外 国 人 が 大 勢 い る か ら で は な い か。 ・ 「 ル ー ルを 守 っ て 」 と あ る よ う に, 日 本 政 府 は 「 外 国人 の 単 純 労 働 は 認 めな い 」 な ど の制 限を も う けて い る 。 ○ 外 国 人 労 働 者 の 受 け 入 れ につ い て , な ぜ 規 制 が あ る の だ ろ う か 。       | ノヽぐ | 卜 I 第 1 次 ○ ド イ ツ で は 外 国 人 労 働 者 は「 カ ス ト ・ ア ル バ イ タ ー ( カ ス ト = お 客 さ ん)」 と よ ば れ た。 な ぜ 「 お 客さ ん」 な のだ ろ う。| ・ ド イ ツ に 住 む外 国 人 人 口 の 変 化 を グ ラ フ で み て みよ う。 ど ん な こ とが わか るか 。 ・ 外国 人 が急 増 し た1960 年 代 の ド イ ツの 経 済状 況 は ど うだ っ た だ ろ う か 。 ・ 外 国 人 労 働 者 はど のよ う な職 場 で 働 い た か。 ・ 外 国 人 労 働 者 の出 身 国 は ど う変 化 し て き た か 。 ・1973 年 の石 油 危 機 で 経 済 成 長 が 停 滞 し た と き , ド イ ツ 政 府 は ど の よ う に 対 応 し た か。 ○ ド イ ツ に と っ て 外 国 人 労 働 者 はど の よ う な 存 在 と い え る か。 話 し 合 つて みよ う 。 3 4 4 4 5 ・2000 年 に は700 万 人 以 上 の外 国 人 が 暮 らし , 人 口 比 で は 9%近 い。 ・ド イ ツ で は戦 後 復 興 の 時 期 で , 労 働力 が 不 足 し て い た 。 ・ 炭 鉱 , 機 械 部 品 工 場 , 化 学 工 場 , 造 船 所 , 鉄 鋼 メ ー カ ー, 建 設 工 事 な ど 。 ・ は じ め は 経 済 開 発 が 遅 れ 労 働 力 が 余 っ て い た 東 ヨ ー ロ ッ パ 諸 国 , 冷 戦 後 は イ タ リ ア, ス ペ イ ン, ギ リ シ ャ, ポ ル ト ガ ル , ト ル コ と 旧 ュ ー ゴ ス ラ ヴ ィ ア か ら 募 集 に 応 じ て や っ て き た。 ・1973 年 以 降 , 新 た な 外 国 人 労 働 者 の 募 集 を 中 止 し た 。 ・ 外 国 人 労 働 者 は , 必 要 な と き に だ け 利 用 し , 必 要 な く な つ た ら 帰 っ て も ら う /ド イ ツ に と っ て は 便 利 な 存 在 で あ る , な ど 八こ | 卜 I 第 2 次 ・1973 年 以 降, 外 国 人 労 働 者 は 募 集 停 止 さ れ て い る に も か か わ らず, な ぜ 外 国 人 は増 え 続 け た の か。 ・ 母 国 に 残 し て き た家 族 を ド イ ツ に 呼 び 寄 せ た ので , 外 国 人 人 口 が増 加 し た 。 ○ 外 国 人 人 口比 率 の増 加 にも かか わ ら ず,コ ー ル 政権 は 一貫 し て「 ドイ ツ は 移民 の国 で はな い」 と主 張 し 続け た 。な ぜだ ろ うo l ・ 当 時 , ド イ ツで 生 ま れ た「 カ スト ・ ア ル バ イ タ ー」 の 子 ど も にド イ ツ 国 籍 は与 え ら れ た か 。 ま た , 当 時 の帰 化 条 件 ど の よ う で あ っ たか 。 ・ 次 の 人 々 を モデ ル 図 で 表 して み よ う ド イ ツ 国 民 / 外 国 人 労 働者 ・ 外 国 人 に 対 す る 選 挙 権 は ど う か。 ・ 与 え ら れ な か っ た。 両 親 の ど ち らか が ド イ ツ人 で あ る こ と が 必 要 で あ っ た。 こ の よ う な 国 籍 取 得 条 件 を 「 血 統 主 義 」 と い い, 日 本 もそ うで あ る。 帰 化 制 度 は10 年 以 上 の 滞 在 を 要 件 に し た 裁 量 によ る も ので , 条 件 は厳 し か っ た。 物理的な国境 国民     国 籍取得( 市民権獲得)の壁 ⑤ 1 次 モ デ ル 【 国 境 の内 側 の境 界 】 ・1980 年 代 の終 わり ごろ , ド イ ツ のい くつ か の州 や市 で は, 長 く ド イ ツ に 暮 ら す 外 国 人 に地 方 選 挙 権 を 与 え る 動 きが あ っ た。

94 ―

(5)

・ 次 の人 々 を モ デ ル 図 に表 し て みよ う ド イ ツ 国 民 / 長 く ド イ ツ に 暮 ら す 外 国 人( 永 住 移 民 )/ 一 時 滞 在 の 外 国 人 労 働 者 ・ 資 料 6 を 読 み, 定 住 し て い る 外 国 人 に 選 挙 権 が 与 え ら れ た か ど う か 判 断 し な さい 。 ○ 「 ド イ ツ は 移 民 の 国 で はな い」 と は ど う い う 意 味 だ ろ う 。 6 物理的な国境 定 住権の有無 の壁 国民      国籍取得の壁 ② −、't の外国  者 ・ 与 え ら れ な か っ た。 た とえ 長 期 間 定 住 し て い て も外 国 人 に 参 政 権 を 与 え る の は憲 法 違 反 で あ る と し た。 ・ 外 国 人 労 働 者 はあ く ま で 一 時 的 な 滞 在 者 で あ る と みな さ れ た 。 ま た 帰 化 の 条 件 は厳 し く , 外 国 人 は長 期 間 定 住 し て い て も 参 政 権 は 認 め ら れ な い の で 国 家 や 州 , 市 の 意 思 決 定 に は 参 加 で き な い 。 ノマ S 卜 I 第 3 次 │ ○ ド イ ツ で は1991 年 に 新 外 国 人 法 が 制 定 さ れ た 。 新 外 国 人 法 の ね ら い は 何 か | ・ 一 時 的 な 外 国 人 労 働 者( カ スト ・ ア ル ″ イ タ ー)に対 し て はど う か 。 ・ 定 住(永 住)外 国 人 に対 し て はど う か 。 ・ こ れ ら の政 策 変 更 は ど の よ う な 意 味 を 持 つ か 。 ○ こ の変 化 を モ デ ル 図 で 表 し て み よ う 。 「一 時 滞 在→ 永 住 権」 の 緩 和 「永 住 権 →帰 化」 の 緩 和 ・ 新 し く 入国 す る 外 国 人 に 対 し て は ど う か。 ・ こ の 政 策変 更 は ど の よ う な 意 味 を 持 つ か。 ・ 移 民 流 入 の 規 制 が 強化 さ れ る一 方 で , 永 住 化 か 推 進 さ れ た 外国 人 は だ れ か。 ○ こ の変 化 を モ デ ル 図 で 表 し て みよ う。 「IT 技 能 労 働者」 → 永 住 予 定 者 「一 般 外 国 人 労 働 者」 → 定 住 不 可 ・ ド イ ツ で 永 住 を 歓 迎 さ れて い る の は ど の よ う な 外 国 人 だ ろ う。 ○「 移 民 国 で はな い」 と い っ て い た ド イ ツ の, 移 民 受 け 入 れ 政 策 の 変 更 の ね ら い は何 か 。 7 7 7 ・ カ スト ・ ア ル バ イ タ ー と そ の 家 族 に は , 要 件 が 満 た さ れ れ ば 永 住 権 へ の 切 り 替 え が 請 求 権 と し て 認 め ら れ た ( 一 時 滞 在 → 永 住 権 )。 ・ 永 住 権 ま た は無 期 限 滞 在許 可 を もつ 居 住 8年 以 上 の 外 国 人 に 国 籍 請 求 権 が 付 与 さ れ た ( 永 住 権 → 帰 化 )。 ・ 外 国 人 居 住 者 の 2 世 以 降 の 国 籍 取 得 条 件 の緩 和 ( 出生 地 主 義 の一 部 導 入 )。 ・ 定 住 外 国 人 を ド イ ツ社 会 に 統 合 し よ う と し て い る。 言 カ スト・アルバイタ ーとそ の家族 -` ゛)9 ゛ ゛ 2次 モデ ル ー ① <定 住 外国 人 の統 合 > ・ 入 国 時 点 でF  ̄永 住 予 定 者 」 と定 住 で き な い 「 一 時 滞 在 者 」 に分 け ら れ た。 ・ 新 た に 定 住 す る 外 国 人 が, む や み に増 え な い よ う な し く み に な っ た。 ・IT 技 能 労 働 者 は, 大 学 卒 業 資 格 か 年 収10 万 マ ル ク を 条 件 に 永 住 権 へ の 切 り 替 え も 可 能 な 「 滞 在 許 可 」 を 付 与 さ れ た。 (IT 技能労働者(永住予定者) 回  四回 一 般外国人労働者(定住不可) 言 一、・ の・こn も  2 次 モデ ル ー ② < 移 民 の選 別 > ・ ド イ ツ社 会 に と っ て 有 益 な 外 国 人 。 ・ 税 金 を た く さ ん 払 い, 公 的 扶 助 を 必 要 と し な い人 た ち。 ・ ド イ ツ は 過 去 の 定 住 外 国 人 は ド イ ツ 社 会 に 統 合 し, 新 た な 移 民 につ い て は 選 別 的 に受 け 入 れる こ と に し た。 ノヽぐ | 卜 n 第 1 次 │ ○ 典 型 的 な 移 民 国 ア メ リ カ で は, ド イ ツ の よ う な 外 国 人 に 関 す る 社 会 問 題 は あ る の だ ろ う か 。 ・ 移 民 の 出 身 地 域 別 構 成 の変 化 を みて み よ う 。 ど ん な こ と が わ か る か 。 ・ な ぜ, ア ジア と ラ テ ン ア メ リ カ系 が 増え た の だ ろ う 。 ・ 非 ヨ ー ロ ッ パ 系 の 移 民 の 増 加 は, ア メ リカ 社 会 にど の よ う な 影 響 を 与 え ただ ろ う。 ○ ア メ リ カ の 外 国 人 問 題 と は 何 か。 資 料 9 を 見 て みよ う 。 02 次 モデ ル に「非 合 法 移 民 」を 位 置づ け た3 次 モ デ ルを 作 っ て み よ う 。 8 9 ・1960 年 代 か ら ヨ ー ロ ッパ 系 よ り も ア ジ ア や ラ テ ン ア メ リ カ系 が 大 幅 に 増 え て い る 。 ・ ア メ リ カ で は移 民 に は国 籍 別 割 り当 て が あ った が, 1965 年 に撤 廃 さ れ, そ の た め こ れ まで 抑 制 さ れて い た ア ジア・ ラ テ ン ア メ リ カ 系 が 増 加 し た。 ・ 言 葉 や習 慣 の ち が い が 問 題 で は ない か。 ・ な か で も ヒ ス パ ニ ッ ク とい わ れ る 中 南 米 か ら の 移 住 者 の 増 加 は, 言 語 的 に も 異 な る集 団 を つ く り , 社 会 を 複 雑 化 さ せ て い る。 ・ 非 合 法 移 民 の 検 挙 が 年 々 増 加 して いる 。 ・ 移 民 の国 籍 別 割 り当 て はな く な っ たが , 一 国 あ た り 年 間 2 万 人 と い う 上 限 が 設 定 さ れ た た め, 非 合 法 移 民 が 増 加 し, 社 会 問 題 化 し た 。 xj・7 7・y    物理的 な国境 ノ ‥・   ・ へ/ ヅ    ‘‘:゛丶  一 時的滞在・就労権の許可の壁 ‥   八   ‥1 リ  伊 民  丿  定住権の有無 の壁 `1 子 国籍取  の壁 `゛φ 合轡莎y 3次 モ デル【 国 境 の 内側 の重 層 的境 界 】

(6)

ノマ 1 卜 H 第 2 次 │ ○ 移 民 の 増 加 に と も な い, アメ リ カ で は 反 移 民 運 動 が 活 発 にな っ た。な ぜ 移 民 国 の ア メ リ カ で 反 移民 運 動 が お き る のだ ろ う か。| ・ 反 移 民 運 動 か 高 ま っ た理 由 は何 だろ う。 ・ 非 合 法 移 民 の増 加 に 対 し て , 政 府 は ど の よ う な 対 策 を お こ な っ た か 。 資 料10 は ア メ リ カ の 国 境 の写 真 で あ る。 ど こ の 国 と の 国 境 だ ろ う か 。 ・ 移民 が ア メ リカ 人 の雇 用 を お び や か す とい う 点 につ いて , 資料 8と11 を 見 比 べ て み よ う。 国 内 の 失 業 率 の増 加 に も か か わ ら ず, な ぜ 移 民 は増 加 す る の か。 ・ 反 移 民 運 動 の 背 景 に は , ほ か に は ど ん な 理 由 が 考 え ら れ る だ ろ う 。 カ リ フ ォ ル ニ ア州 で は住 民 提 案187 号 を 成 立 さ せ た。 こ れ は ど ん な 法 案 か 。 ・ こ の 法案 に対 す る 投 票 結 果 はど うだ っ た か。 ・ こ の 法 案 が 可 決 さ れ た こ と は, ア メ リ カ 社 会 に ど の よ う な影 響 を お よ ぼ し た か 。 ・ こ れ ら の 法 律 は ど の よ う な 内 容 か 。 ○ アメ リ カ は 移民 を 受 け 入 れ 続 け る 一 方 で , な ぜ 移民 に 対 する 社 会的 サ ー ビ ス を 制 限 す る か 。 ・1996 年 に帰 化 者 が急 速 に 増 え て い る の はな ぜだ ろ う。 ・ 帰 化 者 の増 加 は 何を 意 味 す る か 話 し 合 って みよ う。 ○ 厂移 民 の社 会 的 サ ービ ス か ら の段 階 的 排 除」「 合 法 移 民 の 帰 化 」 を3 次 モ デ ル に 図化 し て み よ う 。 10 8 11 12 13 14 ・非 合 法 移 民 が 増 え 続 け て い る。 ・ 不 況 のなか, 移民 が アメ リカ 人 の雇用を お びやか して いるo ・NAFTA ( 北 米 自 由 貿 易 協 定, 1994 年 )の 成 立 に も か か わ ら ず, ア メ リカ と メ キ シ コ と の国 境 に は, 1990 年 代以 降, 鋼 鉄 の 壁 が 次 々 と作 ら れ, か え っ て 国 境 線 は強 化 さ れ た。 ・ 仕 事 の種 類 に よ っ て は , 人 手 が 足 り ない ので は な い か。 ・ 雇 用者 は安 い 労 働力 が ほしい か ら移民 を 雇う ので は ない か。 ・ 移 民 の 多 く は 低 賃 金 の 仕 事 につ い た ので , 一 定 の 需 要 が あ っ た。 ・ 福 祉 財 政 を 圧 迫 し て い る と して , 非 合 法 移 民 に対 す る教 育 , 医 療 , 公的 な 扶 助 を受 け る 権 利 を 制 限 す る。 ・ 賛 成59%, 反 対41 % で可 決 さ れ た。 ・ こ の 法案 は 連邦 裁 判 所 によ って , 違 憲 の 疑 い あ り とし て , 大 部 分 に執 行停 止 を 指 示 さ れ た 。 ・ し か し, 反 移 民 運 動 は カ リ フ ォ ル ニ ア か ら 全 国 へ と 広 ま り, 1996 年 に は 厂福 祉 改 革 法 」 と 「 非 合 法 移 民 改 革 法」 を 連 邦 議 会で 成 立 さ せ た。 ・ ア メ リカ 市 民 は す べ て の サ ー ビ スを 受 け る こ と が で き る 。 ・ 合 法 移 民 は 滞在 年 数 に よ っ て 公 的 サ ー ビ ス が 制 限 さ れ る 。 ・ 非 合 法 移 民 は義 務 教 育 を 除 き, 社 会 的 サ ー ビ ス は受 け ら れ な い 。 ・ 社 会 サ ー ビ ス の 対 象 者 が 無 制 限 に 増え る と, 国 民 に 対 す る サ ー ビ スが 維 持 で き な く な る の で 受 給 資 格 者 の 線 引 き を 厳 格 に し た。 ・ 新 し い 法 律 は 合 法 移 民 の 社 会 権 を 押 し 下 げ る も ので あ っ た ので , 帰 化 す る こ と で, こ れ ま で と 同 様 の 社 会 的 サ ー ビ スを受 けよ う と し た。 ・ 「 移 民 」 を 排 除 し よ う と す る 運 動 は , 逆 に 「 移 民 」 を 厂国 民 」 とし て ア メ リ カ の 政 治 社 会 シ ス テ ム に 取 り 込 む こ と に な っ て し ま っ た。 xr・:………タフ・.  社会的 サービスの制限なし /二:‘゛     ゛≒丶  社会的サ ービスの段階的制限 り ゛帰  呂゛-.  ’゛i ’:::花 跟箙 民 :::1 1・.・   贈千了l  ・.・ t゛二:・  住移  ・4!・→・社会的サービスなし 丶・y、‘・・在の外国.‘・ 番 言 `IJ睹 法征誕.’3 次モ デ ル ー① <移 民 の排 除と 包 摂 > ノマ I 卜 Ⅲ 第 1 次 ・ 日 本 で 暮 ら す外 国 人 の数 は ど れ く ら い か 。 ま た 他 の 国 と 比 べ て ど う か 。 15 ・人 口 に 占 める 外 国 人 の割 合 は 1 %台 で あ る。 ・1999 年 で は 新 規 に許 可 さ れ た 外 国 人 労 働 者 人 口 は10 万 大 を 越 え て お り(10.8 万 人), 1985 年(4.4 万 人) に 比 べ る と 2 倍以 上 に な った 。 ・ ド イ ツ や ア メ リ カ に 比 べ る と 外 国 人 労 働 者 の受 け 入 れ は 抑 制 さ れ て い る 。 ・人 口 に 占 め る 外 国 人 の割 合 も 極端 に 少 な い。 │ ○ な ぜ , 日 本 に は 外 国 人 労 働 者 が 少 な い の だ ろ う 。 ・ 日 本 は 高 度 成 長 の と き に 不 足 し た 労 働 力 は ど こ か ら 得 た か。 ・ 現 在 , 日 本 で 就 労 が 認 め ら れ て い る の はど ん な人 だ ち か。 ・ し か し, 単 純 労 働 を お こ な う 外 国 人 労 働 者 を , 実 際 に 見 る こ と も多 い 。 な ぜ だろ う。 ・ 単 純 労 働 を 認 め ら れ て い る 外 国 人 も い る 。 次 の グ ラ フ を み て み よ う 。 何 か わ か る か。 ・ ブ ラ ジ ル 人 が 増 加 し て い る の はな ぜ か。 日 本 と ブ ラ ジ ル に は ど ん な 関 係 が あ るか 。 ・ 他 に 単 純 労 働 が 認 め ら れて い る 外 国 人 労 働 者 はな い か 。 16 17 ・ 日 本 の場 合 , ド イ ツ のよ う に 外 国 人 労 働 者 を 受 け 入 れ な く て も, 地 方 か ら の 出 稼 ぎ や 農 村 の若 者 が 都 市 部 に就 職 し, 国 内 で 労 働 力 を 調 達 で き た。 ・ 特 別 な技 術 や 資 格 を も って い る 人 。 単 純 労 働 者 は受 け入 れ て い な い。 ・ 許 可 が な い の に 働 い て い る ので は な い か。 ・1990 年 以 降, 南米 諳 地域, 特 にブ ラ ジル人が 増 加し てい る。 ・ ブ ラ ジル に は 日 系 人 が 多 い 。 ・1990 年 の出 入 国 管 理 法 の改 正 に と もな い , 日 系 3世 と そ の 配 偶 者 ま で は , 滞 在 期 間 に 制 限 はあ る も の の, 例 外 的 に 就 労 の 制 限 が な くな っ た。 ・ 研 修 生 制 度 を 設 けて , 発 展 途 上 国 の人 々 を 日 本 の 工 場 で 研 修 を 兼 ね て 労 働 に従 事 で き る よ う に し て い る 。 しか し, 研 修 とい い な が ら安 価 な 労 働力 と して 利 用 さ れ て い る ケ ー ス も多 い。 - 96 −

(7)

O 「 在 日 韓 国 ・ 朝 鮮 人 」「 日 系 ブ ラ ジ ル 人 」「 ̄研 修 生 」 を 3 次 モ デ ル に図 化 し て み よ う。 ○ な ぜ, 日 本 に は 外 国 人 労 働 者 が 少 な い の か。 日 本 の 外 国 人 労 働者 受 け 入 れ 政 策 の 特 徴 は 何 か 。 x.ダ:r‘.?二'?ヽ.   在日韓国・朝鮮人(就労の制限なし) /χ ゛    ゜・二・ ダ:二      '`二Fy  日系ブ ラジル人(就労 の制限なし) f:.       ・・E . lこ・ ⑧;;   研修生(事実上の労働者,転職不可) ●:●       .●:●j V:'.  `住移  -'二Z ⑤ 丶‥    ‥‘ 4 瘤 包J4訟 ゛  3 次 モデ ル ー② <日 本国 内 の外 国 人 > ・ 仕 事 の 内 容 によ っ て 受 け 入 れを 選 別 し て い る 。 ・ 単 純 労 働 者 の受 け 入 れ は 認 め て い な い け れ ど, 日系2 世 ・ 3世 や 研 修 生 制 度を 利 用 し て , 相 当 数 の外 国 人 が 単 純 労 働 に 従 事 し て い る 。 ・ 法 的 に は 単 純 労 働 に 従 事 す る 外 国 人 労 働 者を 受 け 入 れ な い こ と にな って い る も の の , 実 質 的 に は受 け入 れ て い る , と い う 二 面 的 な 性 格 もつ 。 ノ・冫 S 卜 Ⅲ 第 2 次 │ ○ 外 国 人 労 働 者 の 受 け 入 れ を に つ い て , 日 本 国 内 で ど の よ う な 論 議 が あ る か        | ・ 経済 界 の 態 度 は ど う か 。 ま た , そ の理 由 は何 か。 ・ フ ィ リ ピ ン 政 府 は 外 国 人 労 働 者 に 関 して , 日 本 政 府 に 何 を求 め て い る か ・ 外 国 人 労 働 者 の受 け 入 れを 積 極 的 に 進 め たい と 考 え て い る の は だ れ か 。 18 19 20 ・ 経 団 連 や 日 本 商 工 会 議 所 は , 国 際 競 争 に 勝つ た め に は, 単 純 労 働 も含 め, 外 国 人 労 働 者 の 積 極 的 な受 け入 れ の 必 要 性 を 提 言 して い る。 ・FTA( 自 由 貿 易 協 定)で , 看 護 , 介護 分 野 で の フ ィリ ピ ン人 労 働 者 の受 け 入 れ を 日 本 政 府 に 求 めて い る。 ・ 外 国 人 労 働者 の 受 け 入 れ に つ い て は, 国 内 の ニ ー ズ だ け で は な く, 国 際 的 な 要 請 も あ る 。 │ ○ 国 内 外 の ニ ー ズ が あ る の に , な ぜ 日 本 政 府 は 外 国 人 労 働 者 の 受 け 入 れ に 慎 重 な の か 。        | ・ 世 論 調 査 に よ る と 「 今 後 と も 単 純 労 働 者 の受 入 れ は認 め な い 」 と 答 え た 人 は約25 % い る。 そ の理 由 は 何 か 。 ・ こ の ほか に , 政 府 が 慎 重 な理 由 は何 か。 ○ 外 国 人 労 働 者 問 題 に つ いて の 政 策 決 定 に お い て , 影 響 を 与え て い る 要 素 は何 か 。 21 ・ 「 治 安 が 悪 化 す る お そ れ が あ る 」 が74.1% と 最 も 高 く , 「 地 域 社 会 の 中 で ト ラブ ルが 多 く な る お そ れ が あ る 」,「 不 況 時 に は 日 本 人 の失 業 が 増 加 す る な ど 雇 用 情 勢 に 悪 影 響 を 与 え る」 な ど。 ・ 現 実 の 不 法 就 労 外 国 人 の存 在 。 ・ ア ジア 諸 国 に お け る 膨 大 な 余 剰 労 働力 が 日 本 に 押 し 寄 せ る の で は な い か と い う 懸 念 。 ・ 経 済 界 の 要 請 ・ 外 国 の 要 請 , 国 際 環 境(FTA の 拡 大 , ア ジ ア 諸 国 の 潜 在 的 な 余 剰 労 働力 ) ・ 国 民 の 合 意 形 成 終 結 ・ な ぜ 国 家 は 外 国 人 労 働者 の受 け 入 れを 規 制 す る の か 。 ○ 外 国 人 政 策 は国 家 の 維 持 に お いて ど の よ う な 役 割 を は た し て い る と いえ る だろ う か。 ・ 労 働 力 は 必 要 で あ る が , 社 会 的 サ ー ビ スの 費 用( = 再 生 産 の 費 用) は 節 約 し た い の で, 職 種 や 期 間 を 限 定 し 選別 的 に 外 国 人 労 働 者 を 受 け 入 れ よ う と し て い る( 商 品 と し て の 労 働力) 。 ・ 国 家 が 自 国 民 の 権利 や 福 祉 を 伸 張 する た め に は, そ の対 象 者 の 制 限 が 必 要 にな る( メ ン バ ー シ ップ の 限 定)o ・ 外 国 人 政 策 は ウ チ(権 利 や 福 祉 の 享 受 者)と ソ ト(非 享受 者) の 重 層 的 な 境 界 維 持 装 置 と な って い る。

4。 使 用 し た 資 料 と そ の 出 典

1「今 後 の 労 働力 に対 す る認 識」: 内 閣府 「外 国人 労 働 者 問 題 に関 す る 世論 調 査 (平 成12年11 月 調 査)」,2「 ル ー

ルを 守 って 国 際化 」: 法務 省入 国 管理 局「不 法就 労 外国 人対 策 キ ャ ンペ ー ンの リ ーフ レ ット」,

2005 年,3「 ド イ ツ

に お け る外国 人 住民 の推 移」:

『 通商 白 書2003 』第3-2-8 図,4「ド イ ツに わた っ た外 国大 労 働 者 たち」:内 藤正 典

編 『地 球人 の地 理 講座 6 うち と そ と』 大月 書 店, 1999 年, p.6,

5 「 石油 危 機後 のド イ ツ の外 国人 労 働 者」:『地 球

人 の地 理 講 座 6 うち とそ と』,

p.8,

6 「 外国 人 の参 政 権 につ い て のド イ ツ憲 法 裁判 所 の解 釈」:内 藤正 典編 『 も う

ひ とつ のヨ ーロ ッハ 一 多 文化 共 生 の舞 台一 』古 今 書 院, 1996, p.23, 7 「 新 し い外 国人 法 」: 伊豫 谷 登上 翁 ・ 梶 田

孝道 編『 外 国人 労 働 者論 現 状 か ら理 論 へ 』弘 文 堂, 1992, p78-80, 8 「 ア メ リカ合 衆国 へ の移 民 総数 およ び 出身

地別 構 成 の歴 史 的変 動」:駒井 洋 監 修,小 井 上彰 宏 編著 『移民 政 策 の国 際比 較 』明 石 書店, 2003, p.418,

2003, p.4

9「 アメ リ

『 地 球 儿

力 合 衆 国 の「 非 合 法 」 検 挙 者 数 」:『 移 民 政 策 の 国 際 比 較 』,

p.418, 10

「 要 塞 化 す る 国 境 」:『 地 球 人 の地 理 講 座 6

う ち と そ と 』,

p.110, 山 本 純 一『 メ キ シ コ か ら 世 界 が 見 え る 』集 英 社, 2004, p.79, 11 「 雇 用 者 数 及 び失 業 率 の 推 移 」:

「1997 年 海 外 労 働 情 勢 」( 要 約 版 )http://

www2.mhlw.go

 p/info/hakusyo/kaigai/980622-z5

.htm, 12「 カ リ フ ォ ル ニ ア

州 住 民 提 案187 号 」: 駒 井 洋 監 修 ,小 井 上 彰 宏 編 著 『 移 民 政 策 の 国 際 比 較 』明 石 書 店, 2003, p.50, 13 「1996 年 の重

層 的 格 差 が あ る 福 祉 体 制 」:『 移 民 政 策 の 国 際 比 較 』,p.54, 14 「 ア メ リ カ の 帰 化 者 の

; れ た 外 国 人 労 働 者 数 」:『 デ ー タ ブ ッ ク

店, 2003, p.50, 13 「1996 年 の重

聡 数 」:『 移 民 政 策 の 国 際 比 較 』

p。420, 15「 外 国人 人 口 比 率 と新 規 に許 可 さ れた 外 国人 労 働者 数 」:『 デ ータ ブ ッ ク 国 際 労 働比 較2004 』労 働 政策

研 究 ・研 修 機 構, 2004, pp.133-134,

16 「 日本 で 就労 が 認 め ら れる 在留 資 格」:

「 不 法 就労 外 国人 対 策 キ ャ ンペ ーン

の りーフ レ ッ 冂 冂7 「 南米 諳 地域 の 外国 人 登録 者」:駒井 洋 監 修,駒井 洋 編著『国 際化 のな か の移民 政 策 の課 題 』

明 石 書店コ002, pl33, 18 「 現場 で 働 く外 国 人 の受 け入 れを 巡 る 問題 を い つ まで も先 送り に はで きな い」:日 本 経

済団 体 連合 会「 外国人 受 け入 れ問題 に関 す る提言 」,

2004, 19「 外 国人 労働 者 の受 け入 れ促 進策 の真 剣 な検討 を」:

日 本 商工 会 議所 「 少子 高 齢化 ,経済 グロ ーバ ル化 時 代 にお け る外 国人 労 働 者 の受 け入 れの あり 方 につ い て」,

200

3, 20 「FTA 交 渉 介 護・ 看 護 分野 に 外国 人 を」:神 戸 新聞2004. 5.27付 ,21「 単 純労 働 者を 認 め ない 理 由」:内 閣 府

「 外国 人 労 働者 問題 に 関す る 世論 調査(平 成12年11月 調 査)

(8)

Ⅳ単元構成の意義

「国民国家」の対象化

地理的技能

・知識に

ばか

り依存

した学習指導で

,現代世界の諸課題の本質か

ら生徒の

目をそら

しまう

。本提案では地理教科書の各所に記述

され

ている外国人労働

者問題を再構成

,地理学

習の基本単位

となっている国民国家は人々のアイ

デンティテ

ィの拠

りどころとな

りうる

とともに

他方では国家領域

内の

自由な活動と権利

・福祉の

受を国民にのみ認める排他的なシステム

でもあ

ことに気づけるように単元を構想

した

小単元の各パ

トの第1

次は

一般的な地理

Bの

教科書の内容にもとづいて構成

したもので

,学習

内容は匚

各国の外国人問題の特徴

と背景

,問題解

決のための

り組み

」とま

とめ

られ

る。その学習

過程は

,国内の国籍別人口構成と国際労働

力移動

に着目して各国や地域の特徴

を述べ

,匚

地域性の

理解

一方,各パー

」を促

しているといえよう。

トの第2

・第3

次は

,各国の外国

人政策の根底に

ある論理の抽出を目的と

して構成

した

。かたや外国人を大量に

受け入れ

てきた移

国の外国人政策の規制強化

。かたや外国人の

定住

を最小限に抑制

してきた国に

よる外国人の積極的

受け入れに

ついての

論議

。ま

った

く逆の動きの

うでいて

,そこには国内の

人口構成

と労働需要を

にらみ

なが

,いかに国益にかなうように外国人

受け入れ

に対処す

るか

という共通の

課題が

ある

これ

までの外国人問題に関する授

業は

,外国人

労働者

受け入れのメ

リッ

・デメ

リッ

トの比較,

または文化摩擦か

らスタ

トし,多文化共生へ

着地することが

多かったのではないか

。しか

し,

共生

」という心地よい言葉によって,外国人が

制度や法によって

,居住する社会か

ら重層

的に区

られている事実

を見逃

してはな

らない

。とはい

,授

業ではその是非

を哇

急に

問うものでは

ない。

それ

りも

,国家の厂

ウチとソ

トの論理」をよく

知ることによってこそ

,われわれ

は自分たちの将

来の社会や制度

をどう構想

していくのかという議

論の

出発

点に立つことが

できるか

らである

学習指導要領には匚

地域性を追究する過程

で政

,経済

,生物

,地学的な事象な

ども必要に応

て扱うことができるが

るの

に必要な範囲に

とどめること

,それ

らは地域性

(下線部筆者)

を理解す

98−

とある

。しか

し,生徒らの

学習の到達点を,匚

域性の理解

」とどめていてよいのだ

ろうか

。授

においては

,自分たちの生きる国家や社会の

しく

みに

ついてよ

り認識

を深め

,ときには認識を新た

にす

ることがめ

ざされ

るべきである

。そ

して,そ

のために地理授業は

いかに貢献

できるかを再検討

する必要かおるの

ではないか

。社会をみ

る常識的

な枠組み

を批判的に

とらえなおす

ことは教師に

とっ

て必要である

,その教授は社会系の教科

・科

が担

うべき重要な役割のひ

とつである。

【註】

1)地誌が現行体制

を支

える国民教

化の

一端を担うも

のとして利用

される点については

,草原和博

『地

理教

育内容編成論研究

一社会科地理の

成立根拠−』

風間書房,

2004

の第二章第三節第一項を参照され

たい。

2)伊豫谷登士翁

・梶田孝道編

『外国人労働者論一現

状から理

論へ』弘文堂,

1992,

pp.

12-24.

3)片上宗二ほか

,オー

プンエン

ド化をめ

ざす匚

現代

社会

」の授業構想

(4)

「外国人労働者問題」の

単元構成一

『広島大学教

育学部学部附属

共同研究

体制

研究紀要』第22

号,

1994.

4)藤原孝章

『外

国人問題

をどう教

えるか』明石書店,

1994.

5)吉村功太郎厂

多文化社会科と

しての社会科授業

社会認識教育学会編

『社会認識教育の構造改革

ニュ

・八−スペクティブにもとづく授

業開発』

明治図書,

2006,

pp.50-68.

6)匚

不法就労

」の語句は犯罪を連想

させるということ

,鍵

カッコつきで使用

されて

いることが多い。

その意図は理解

しながらも

,国家の側か何を匚

」としているのか

,また匚

合法」

「不法

」による

処遇の差を際だたせるために

,本稿では

「不法就

労」の語句を使用する。

7)伊豫谷

・梶田,前掲書,

pp.13-14.

8)駒井洋監修

,小井土彰宏編著

『講座グローバル

る日本と移

民問題第

3巻移

民政策の国際比較』

明石書店,

2003,

pp.18-20.

9)出口調査によると

,この提案への

賛成は

白人の60

%強

,黒人やアジア系の50

%台後半

,ラディー

系の38

%が支持

していた

(伊豫

・梶田,前掲書

p.50

参照

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