• 検索結果がありません。

感染症(5)国・自治体における感染症対策-その根拠となる「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」の流れ-

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "感染症(5)国・自治体における感染症対策-その根拠となる「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」の流れ-"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

総 説 頁 ゆ

m

平成82 年01

)

感染症

(

5

)

国・自治体における感染症対策

ーその根拠となる「感染症の予防及び感染症の患者に対する

医療に関する法律(感染症法

J

)

の流れー

川崎市健康安全研究所 岡 部 信 彦 ( 受 理 平 成 82 年9 月 18 日) I n f e c t i o u s sseaseDi ( 5 ) aliontaN and Local Countermeasures tsniaga suoitcefnI :sesaesiD

The rystoiH tfo eh tlanoiuadnoF “Act on Pnoitnvere of Isuoitcefn seseaisD and Medical Care f o r stnetiaP gnireffuS suoitcefnI seseaisD suoitcefnI( eeasisD lontrCo Law)" Nobuhiko OKABE K a w a s a k i ytiCetutitsnI rofcilbuP htlaeH

The “Communicable sesaesiD noitneverP Law" edctnae ni

J

apan ni 7891 was decalper by teh “Act on P-er v e n t i o n Ifosuoitcefn sesaesiD and lacideM Care rof stneitaP gnireffuS suoitcefnI "sesaesiD ni 9991 tsa eh new -nI f e c t i o u s essaesiD lortonC .waL isTh was dereggirt niesonpser tot ehtnacifingis seghanc ni eht etnironmvne and t h e i

r ctmpai ense ni eht emergence and cegener-emre ifosuoitcefn .sesaesid shiT wal si edweiver and desiver e

v e r

y evif .sraey The noitautis gfolabol and citsemod suoitcefni sesaesid si dynamic and a cgnidnosprero noisiver t

o

tsih law sideirrac tuo.yllacidoirep Major snoisiver were made 2ni 030 , 0720 , 8002 , and eht tsetal nilirpA 6012 , t

h i

s .raey tnIsih aperp , eht rothua msai rot wevie and eniltuo noitamrofni gnidrager eseht .seganhc

Key W o:sdr suoitcefnI esaesid suoit, cefnI esaseiD lortonC Law , amendment Ifosuoitcefn easesiD lrotnoC Law , t a r g e t sesaesid nerdu ehtsuoitcefnI easesiD lortnoC Law はじめに 国・自治体等において感染症対策の法的な位置づ けとなる代表的なものが「感染症の予防及び感染症 の患者に対する医療に関する法律(以下,感染症法 J) であり, 日常の臨床・研究にも密接な関係がある. 同法は,平成 11 9)991( 年に制定されているが,そ れまでは細部の改訂は行われてきたものの,基本的 には明治 30 )7918( 年に制定された伝染病予防法が 約001 年間にわたり使われてきた.新たな感染症法 制定の背景には,新興再興感染を含む感染症をとり まく環境に著しい変化が表れてきたことへの対応が 強く求められてきたためであるが 大きなきっかけ となったのは平成 8 ()6919 年関西方面を中心として 全国的に大流行した腸管出血性大腸菌 0157 の突然 の出現であった.それまでのように,発生した疾患 に対応することを定めるのみではなく,新たな感染 症の発生,大規模流行に対して行政的に備える, と いうことの重要性が新たな感染症法(当時は感染症 新法と呼ばれた)では強調され,法によって囲内で のサーベイランスを行うことが示された.当時の国 立予防衛生研究所が国立感染症研究所に改組され, 感染症情報センター(現・感染症疫学センター)が 図:岡部信彦 干21280-01 川崎市川崎区殿町31-52-3 川崎市健康安全研究所 E -m a i l : iamg6@4buonebako .lcom

(2)

感染症サ}ベイランスを行うという新たな役割を 担って発足したのもその頃である. 感染症法制定後に大きな改訂のきっかけとなった のは,幸いに国内での患者発生はなかったものの, 地 球 規 模 で の 問 題 と な っ た 平 成

5

1

)

3

0

0

2

(

年の

SARS

(重症急性呼吸器症候群:

e

r

e

v

e

S

e

u

t

c

A

-

s

e

R

p

i

r

a

t

o

r

y

)

o

m

r

n

d

y

S

の発生であったその後も感染症 の状況の変化は極めてダイナミックであり,これに 対応するために感染症法は

3

0

0

2

年以降も変化を続 けている. もっとも最近では,平成

6 (

2

)

4

1

0

2

1

1

月に改正が公示され,平成

8 (

2

)

6

1

0

2

4

1

日よ り実施されたものが大きい変化である. 感染症法の概要 感染症法には医師の届け出に基づく感染症に関す る情報の収集および公表,感染症の発生状況および 動向の把握,そしてその原因の調査などサーベイラ ンスシステムの強化が示されている.届け出の対象 疾患として定める感染症は

5

'

-

'

"

'

1

類に分けられ(制定 当時は

4

'

-

'

"

'

1

類) ,さらに新たな感染症が発生した場 合の分類として新感染症,あるいは既知の感染症で も必要に応じて

1

年間に限定して指定する指定感染 症,新型インフルエンザウイルス感染症等,などに ついて定められている.これらには,すべて届け出 のための症例定義・届け出様式が定められている. これらの対象疾患を受け入れる医療体制について は,①厚生省労働大臣(制定当時は厚生大臣)が指 定する特定感染症指定医療機関(新感染症, 1類, 2 類感染症の患者が入院する医療機関) ,②都道府県知 事が指定する第1種感染症指定医療機関 1( 類, 2 類感染症患者が入院する医療機関)及び第 2種感染 症指定医療機関 2( 類感染症患者が入院する医療機 関)が定められ,そして法律によってこれらの医療 機関に入院した場合の医療費の公的負担方法などに ついても定められている(新感染症・

1

類感染症: 全額公費負担, 2類感染症:医療保険適用,自己負担 分は公費負担など) .なお,入院の手続きについては, 患者の人権尊重に配慮した手続きの保障(その入院 が妥当であるかどうかの検討の手続き,その入院に 対する不服の申し立て方法など)などが定められて いる. 3類感染症に関しては法律による入院の決まりは なく,患者の治療などは一般の医療機関で行われる ことになるが,感染者が調理者など特定の職業であ る場合には,菌の陰性が確認されるまで就業が制限 される. 4類感染症は,

r

動物由来感染症」などがまとめら れ,人の健康を考えた動物への対応が感染症法の中 で可能となり,媒介動物の輸入規制,消毒,蚊・ネ ズミなどの駆除が

3

'

-

'

"

'

1

類だけではなく,

4

類感染 症にまで及ぶようになった. 5類感染症は,法律による入院,あるいは就業の制 限などの決まりはなく,診断した医師によって疾患 についての届け出が行われる.これには,すべて診 断した医師は必ず届け出を行う「全数把握疾患」と, 一部の指定された医療機関(定点)から届けられる 「定点把握疾患」とに分けられる. これまでの感染症法の主な改正点

1

.

平成

5

1

)

3

0

0

2

(

年の改正 平成

3

1

)

1

0

0

2

(

9

月の米国同時多発テロ事件 以降の炭痘・天然痘などの生物テロ対策対応の必 要性,平成

5

1

)

3

0

0

2

(

年に発生した重症急性呼吸 器 症 候 群

e

r

e

v

e

S

(

e

t

u

c

A

y

r

o

t

a

r

i

p

s

e

R

e

d

r

o

m

S

y

n

:

SARS)

などの影響を受け,平成

5

1

1

1

月法律の一 部が改正された 1)緊急時における感染症対策の強化,ことに国の 役割の強化 感染症法制定時には,地方分権化の傾向が強く, 感染症対策の中心は自治体にあるという考え方が中 心で,国の関与は最小限に抑えられていた. しかし

SARS

のように新たな疾患の出現,それに対する緊 急対応などの際には 自治体の責任に加えて国の積 極的関与の必要性が再び議論されることになり,積 極的疫学調査の強化,国の指示権限の創設,などが 行われた. 2 ) 感染症法による動物由来感染症に対する対策 の強化 人の健康を考えた動物由来感染症への対応とし て,以下のようなことが行われた. (1)動物の輸入に係る届け出制度:動物およびそ の死体を輸入しようとする者は,輸出する側の国に よる検査により,感染症に感染していない旨の証明 書を添付することを義務化. ( 2 ) 動物の調査:人に影響があると思われる感染 症の発生状況等の際に,動物の所有者に対しての質 問・調査することを可能とした ( 3 ) 獣医師等の責務規定:獣医師,獣医療関係者 については,国及び地方公共団体が講ずる感染症対 策に関する施策に協力するように努めなければなら ないこと,また動物取扱業者については,動物の適 切な管理その他の必要な措置を講ずるよう努めなけ

(3)

-164-ればならない, となった.

(

4

)

対物措置:媒介動物の輸入規制,消毒,蚊・ ネズミなどの駆除が,3----1 類だけではなく, 4類感 染症にまで対象を拡げた. 3 ) 対象疾患および感染症分類の見直し

1

類感染症に

SARS

が加えられ,痘そう(天然痘) がバイオテロへの危倶から 1類感染症に復活した. 媒介動物の輸入規制,消毒,蚊・ネズミなどの駆 除,物件にかかわる措置を講ずることが必要なもの が4類感染症となり 高病原性烏インフルエンザ (H5N1 を除く) ,サル痘,ニパウイルス感染症,野兎 病, リッサウイルス感染症, レプトスピラ症,など が4類に加えられた.またそれまでは乳児ボツリヌ ス症と限られていたものを,これもバイオテロに関 連した警戒のため年齢的な考えを排したボツリヌス 症とし,

4

類に加えられた. それまでの4類感染症から法改正後の新たな4類 感染症に移行したものを除き,残りは新たな

5

類感 染症(全数把握疾患と定点把握疾患)として分類さ れ た バ ン コ マ イ シ ン 耐 性 黄 色 ブ ド ウ 球 菌 感 染 症

(

V

R

S

A

)

5

類全数把握疾患に,

R

S

ウイルス感染症 が定点把握疾患として追加されたまたウエストナ イル脳炎および日本脳炎を除く急性脳炎が,それま での定点把握疾患から全数把握疾患に変更され,国 内における急性脳炎の本格的サーベイランスがス タートした.

2

.

平成

9

1

)

7

0

0

2

(

年の改正 バイオセキュリティー対策に加えてバイオテロ対 策を強化する目的で,改正が行われた.また,結核 予防法を廃し感染症法に統合することが行われた 1)病原体等の管理に関する規定の創設 病原体等については,不適正な管理と取り扱いに よっては,人為的に感染症が発生するおそれがあり, さらに,その感染が波及し多数の人の生命及び身体 に危害を及ぼす可能性もあり得る.わが国ではその 管理に関しては,これまで研究者の自主的な管理に 委ねられていたのが現状であり,病原診断,感染症 研究等を妨げることなくかっ適正な管理体制を迅速 に確立する必要があったこのため,病原体等の所 持,輸入,運搬その他の取扱いについて,法令で定 めることとされた. (1)病原体等の定義及び分類 ①一種病原体等:感染すれば,生命および身体に 極めて重大な被害を及ぼすおそれがあるもので,現 在国内において研究等の目的でも保有されておら ず,国際的に非保有が勧告されているレベルのもの まで含まれる.原則として一般の研究を認めるべき ものではなし原則所持等は禁止,厚生労働大臣が 指定した法人に限って所持し得るとされた罰則規 定として発散罪及びその未遂罪等が併せて規定され ている. ②二種病原体等:治療や検査等に用いられる社会 的有用性もあるが,感染した場合,一種病原体等と 同様に生命及び身体に重大な被害を及ぼすおそれが あり,さらに生物テロに使用される危険性も指摘さ れているもの.所持等に際して,厚生労働大臣の許 可を受けた者に限り所持等を認める許可制とされた. ③三種病原体等:所持に関して事前規制により所 持者を制限するまでの必要性はないが,事後規制的 には,適正な管理体制を図るとともに,所持者を把 握する必要もあることから,施設基準等に従った施 設における所持等を認めつつ,所持の届出について は義務となった. ④四種病原体等:施設基準等に従った所持等を認 めるもの. ( 2 ) 病原体等に関する規制等 病原体等に応じて,施設基準,保管等の基準,感 染症発生予防規程の作成 病原体等取扱主任者の選 任,施設に立ち入る者に対する教育訓練,使用及び 滅菌等の状況の記帳の義務,病原体等が不要になっ た場合の処理滅菌等,事故届及び災害時の応急措置, 病原体等についての基準が遵守されていることの報 告徴収及び立入検査,改善命令などの,幅広い規制 が設けられた. 2 ) 対象疾患分類の見直し 1類感染症に南米出血熱が,2類感染症に結核が規 定された.また,結核に感染したサルについては, 獣医師の届け出対象として規定された.

SARS

につ いては,その感染力については

1

類感染症ほどでは ないものの,発生時には入院の措置等は必要である との観点から2類感染症とされたコレラ,細菌性 赤痢,腸チフス及びパラチフスなどの腸管感染症は, 国内の衛生水準からは感染した患者に対して入院措 置までして他者への感染を防ぐ必要性は乏しい状況 となっていることから,それまでの

2

類感染症から 一定の職種への就業を制限することのできる

3

類感 染症に分類された.

3

.

平成

0

2

)

8

0

0

2

(

年の改正 新型インフルエンザ(パンデミック)が発生した 場合の被害を最小限にし,発生前後に必要な対策を

円 。

(4)

平成72 年5月12 日現在 届 出 方 法 定点種別 時期 (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに 感 染 症 法 に お け る 感 染 症 の 分 類 Table 1 直ちに ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち ち 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 直 (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数) 直ちに ( C o n t i n u e d ) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) (全数) 届出の要否 患 者 疑 似 症 無 症 状 病 原 体 保 有 者

o

0 0

o

0 0

o

0 0

o

0 0

o

0 0

o

0 0

o

0 0

o

x 0

o

0 0

o

x 0

o

0 0 000000000000000000000 000000000000000000000000000 O O 0 0 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × 000000000000000000000 000000000000000000000000000 O 疾病名 エボラ出血熱 クリミア・コンゴ出血熱 痘そう 南米出血熱 ベスト マールブルグ病 ラッサ熱 急性灰白髄炎 結核 ジフテリア 重症急性呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属 SARS コロ ナウイルスであるものに限る. ) 中東呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属 MERS コロナ ウイルスであるものに限る. ) 鳥インフルエンザ (H5N )l 鳥インフルエンザ 9)(H7N コレラ 細菌性赤痢 腸管出血性大腸菌感染症 腸チフス パラチフス E型肝炎 ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む. ) A 型肝炎 エキノコックス症 黄熱 オウム病 オムスク出血熱 回帰熱 キャサヌル森林病 Q熱 狂犬病 コクシジオイデス症 サル痘 重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属 SFTS ウイル スであるものに限る. ) 腎症候性出血熱 西部ウマ脳炎 ダニ媒介脳炎 炭 痘 チクングニア熱 つつが虫病 デング熱 東部ウマ脳炎 烏インフルエンザ (H5N1 及びH7N9 を除く. ) ニパウイルス感染症 日本紅斑熱 日本脳炎 ハンタウイルス肺症候群 B ウイルス病 鼻 痘 ブルセラ症 ベネズエラウマ脳炎 ヘンドラウイルス感染症 発しんチフス ボツリヌス症 マラリア 野兎病 ライム病 リッサウイルス感染症 リフトバレー熱 類 鼻 症 レジオネラ症 感染症 類 型 2 つ 臼 ワ 白 円 J つ dqJ つ d 円 ぺ U A 『 A A 叫 A A 吐 A 『 A A 官 A τ ・ 4 A A 吐 4 A A 吐 A 斗 A A 古 A 『 AAτ a q a 斗 A a 斗 A A 斗 A A 斗 AAιτA 斗 & 刈 斗 ム 泊 斗 A d 斗 A A 斗 A A 斗A A 斗 A A 斗 A A 吐 A 斗A A 斗 A A 斗A a 斗 Ad4 ・ A A 斗A A 斗 A d 斗 A d 斗 ム A 吐 A 斗A d 斗A 1 1 1 1 ム 1 1 1 2 2 2 2

(5)

レプトスピラ症 ロッキー山紅斑熱 アメーパ赤痢 ウイルス性肝炎 (E 型肝炎及びA 型肝炎を除く. ) カルパベネム耐性腸内細菌科細菌感染症 急性脳炎(ウエストナイル脳炎,西部ウマ脳炎,ダニ媒介脳炎,東部 ウマ脳炎,日本脳炎,ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く. ) クリプトスポリジウム症 クロイツフェルト・ヤコブ病 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 後天性免疫不全症候群 ジアルジア症 侵襲性インフルエンザ菌感染症 侵襲性髄膜炎菌感染症 侵襲性肺炎球菌感染症 水痘(患者が入院を要すると認められるものに限る. ) 先天性風しん症候群 梅毒 播種性クリプトコックス症 破傷風 パンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症 パンコマイシン耐性腸球菌感染症 風しん 麻しん 薬剤耐性アシネトバクター感染症 *1 インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症 を除く. ) R S ウイルス感染症 咽頭結膜熱 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘 手足口病 伝染性紅斑 突発性発しん 百日咳 ヘルパンギーナ 流行性耳下腺炎 急性出血性結膜炎 流行性角結膜炎 クラミジア肺炎(オウム病を除く. ) 細菌性髄膜炎(インフルエンザ菌,髄膜炎菌,肺炎球菌を原因として 同定された場合を除く. ) マイコプラズマ肺炎 無菌性髄膜炎 感染性胃腸炎(病原体がロタウイルスであるものに限る. ) 性器クラミジア感染症 性器ヘルベスウイルス感染症 尖圭コンジローマ 淋菌感染症 ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 薬剤耐性緑膿菌感染症 新型インフルエンザ *4 平成72 年5月12 日現在 届出方法 定点種別 時期 (全数) 直ちに (全数) 直ちに (全数 7日以内 (全数 7 日以内 (全数 7日以内 (全数 7 日以内 感 染 症 法 に お け る 感 染 症 の 分 類)ednuintCo( 届出の要否 患 者 疑 似 症 無 症 状 病 原 体 保 有 者

o

x 0

o

x 0

o

x x

o

x x

o

x x

o

x x Table 1 疾病名 感染症 類型 a 斗 畠 A 斗 A p h u F D F D F h d 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 次の月曜 (全数 7日以内 (全数 7日以内 (全数 7日以内 (全数 7日以内 (全数 7日以内 (全数 7 日以内 (全数) 直ちに (全数 7 日以内 (全数 7日以内 (全数 7日以内 (全数 7日以内 (全数 7日以内 (全数 7日以内 (全数 7 日以内 (全数 7 日以内 (全数 7 日以内 (全数) 直ちに (全数 7日以内 インフルエンザ・次の月曜 基 幹)2*( 小児科 小児科 小児科 小児科 小児科 小児科 小児科 小児科 小児科 小児科 小児科 眼科 眼科 基 幹 基 幹 × × × O × × × × × × O × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × 0000000000000000000 000000000000000 FhυF 同 υ F h d F h d F h d F「 UFhdFhdFhuFhdFhdFhUFhUF 同 υ に d F h u F h U 円 同 d F h u 円 hUFhuFhdFhd 同 h d F 同 υFhdFhdFhUFhuFhdFhuFhdFhd 戸 hu 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 新型 *3 新型 *3 ※五類感染症についてはH15.11. 5に全て四類感染症から変更 *1 薬剤耐性アシネトパクター感染症の届け出は9.62H 1.8まで基幹定点からで.9.62H 1.9から全数に変更 *2 インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く. )の基幹定点の届出については,届出対象は入院し たもの *3 新型インフルエンザ等感染症 *4 新型インフルエンザ (A/H1N )l についてはH2.8.1 52 から届出方法を全数から定点(インフルエンザ)に変更 次の月曜 次の月曜 次の月曜 翌月初日 翌月初日 翌月初日 翌月初日 翌月初日 翌月初日 翌月初日 直ちに 基 幹 基 幹 基 幹 STD STD STD STD 基 幹 基 幹 基 幹 (全数) × × × × × × × × × × O × × × × × × × × × × O 00000000000 直ちに (全数) O O O -167-再興型インフルエンザ

(6)

迅速かつ確実に実施するための法整備の必要性か ら,感染症法の改正が行われた 1)主要な改正内容 新型インフルエンザ発生の可能性並びに新型イン フルエンザウイルス感染との鑑別を迅速にし難い烏 インフルエンザ (H5N1) ウイルス感染症(あくまで ヒト感染)を,それまでの指定感染症 (2 類疾病並み) から

2

類感染症とし,

r

新 型 イ ン フ ル エ ン ザ 等 感 染 症」という分類が創設された.これには,ヒトにとっ てまったく新しいA 型インフルエンザウイルス亜 型(新型インフルエンザ)及び長期間にわたって流 行がなく,ほとんどのヒトが免疫を有していないA 型インフルエンザウイルス亜型 (A/H2N2 など:再 興型インフルエンザ)を含むものである.これらに ついては,発生流行した場合には既存の感染症対策 を超えた対応が必要であり,新たに一つの類型が設 けられたものである. しかし新型インフルエンザ等 感染症は,やがて通常の季節性インフルエンザ-aes( s o n a l )azneulfni となるのであって,新型インフルエ ンザ等感染症と認められなくなった状況において は,厚生労働大臣は速やかにその旨を公表すべきこ とが記されている. 2 ) 麻しん・風しんが全数報告に 麻しんおよび先天性風しん症候群のわが国からの 排除()noitanimile をめざし両疾患の正確な把握を 行うことを目的として,それまでの小児科定点から の報告から全医師に届け出を求める 5類全数把握疾 患となった. 4 . 平成12 )9002( 年以降,最近までの対象疾患 の追加・変更 ・平成12 )9002( 年に流行した,パンデミックイ ンフルエンザA/H1N1 9002 (当時新型インフルエン ザ)は,発生した平成 12 年4月92 日,新型インフ ルエンザ等感染症に位置付けられた.そして平成 32 ( 2 0 1 1)年 3月13 日A/H1N12009 は新型インフル エンザではなく季節性インフルエンザとして取り扱 うとの厚生労働大臣発表が行われた -多剤耐性アシネトバクター感染症が,国内にお いてアシネトバクター・バウマウニによる院内感染 多発事例が発生したことなどから,平成32 年2月よ り5類基幹病院定点把握対象疾患となった(平成 62 ( 2 0 1 4 ) 年9月, 5類全数報告「薬剤耐性アシネトバ クター感染症」へ) ・チクングニア熱が,圏内発生に対する警戒から 平成32 年2月, 4類感染症となった -中国で新たなウイルス性疾患として発表された 「重症熱性血小板減少症候群ereves( elirbef -norht b o c y t o p e n i c syndrome : SFTS) は,国内発生への警 戒から平成)3102(52 年3月より 4類感染症となっ た. . 5類 全 数 把 握 疾 患 で あ っ た 髄 膜 炎 菌 性 髄 膜 炎 は,国内での集団感染事例を受けて,髄膜炎のみで はなく全身性疾患としての把握が必要であるとさ れ,平成52 年4月より対象疾患名が「侵襲性髄膜炎 菌感染症」となった.また,ワクチンの導入によっ てその発生動向のより詳細な把握が必要なところか ら,それまで5類基幹病院定点把握疾患「細菌性髄 膜炎」のーっとしてみなされていたインフルエンザ 菌性髄膜炎,肺炎球菌性髄膜炎は,それぞれ「侵襲 性インフルエンザ菌感染症

r

J

侵襲性肺炎球菌感染 症」として5類全数把握対象疾患となった -平成 52 年4月,中国より発表された烏インフル エンザH7N9 による初めてのヒト感染例は,その拡 大と国内発生への警戒から,平成52 年4月,指定感 染症となった(平成 72 )5102( 年1月削除, 2類感 染症へ) . -ワクチンが導入されることによってその発生動 向の把握,特に重症例の把握が必要であるとされ, 「ロタウイルス胃腸炎」による入院例が平成52 年01 月より 5類基幹病院定点把握対象疾患となった -平成 62 年9月より「カルバペネム耐性腸内細菌 科細菌感染症 (CRE)

r

J

水痘(入院例に限る

J

)

及 び 「播種性クリプトコックス症」が5類全数把握疾患と なった

.5

類基幹病院定点から報告されていた「アシ ネトバクタ}感染症」は「薬剤耐性アシネトバクター 感染症」として5類全数報告疾患となった. -平成 72 年1月 よ り 「 鳥 イ ン フ ル エ ン ザ ( H 7 N 9 ) J及び「中東呼吸器症候群(MERS)J が2類感 染 症 と な っ た こ れ に 伴 っ て 指定感染症「烏イン フルエンザ 7N9)(H

J

は削除された. -平成 28 )6102( 年2月,ブラジルを中心とした 中南米におけるジカウイルス感染症の流行に伴い小 頭症およびギランバレー症候群等の発生との関連が 強 く 疑 わ れ る と こ ろ か ら WHO はcilbupr thalHe Emergency Ifloanoitanretn Concern : PHEIC (国際

的に懸念される公衆衛生上の緊急事態J) 宣言を行っ

た.わが国もこれを受ける形で新たな対応をとり, そのーっとしてジカウイルス感染症(先天性ジカウ

イルス感染症を含む)を感染症法 4類全数報告疾患

(7)

Table 2 病原体等の名称と疾患名称の対照表 対象病原体等 病原体等の名称 参 考 疾患の名称 アレナウイルス爆 サチガナャピパアリトレウウウイイイルルルススス 南米出血熱 アレナウイルス震 フツサ勲 一種病原体等 A ヱボラウイルス演 ヱポラ出血熱 オルソボックスウイルス震 痘そう ナイロウイルス嵐 クリミア・コンゴ出血需品 マールフルグウイルス属 マールブルグ病 ーヱク生ロス之ト三リZジE墨ウム属 ボツリヌムペスティス)IJO()1名ペスト菌名ポツリヌス)箇) ペストポツリヌス症 ペータコロナウイルス腐 SARS コロナウイルス 重が症SA急RS性コ呼ロ吸ナ器ウ症候群(病原体 イルス) L フ5ラ主ン主シ主セ量ラ一鼠一 アントフシス)主(1J5名皇野室兎重病菌 L 壁ボツリ亙ヌス症 ツラレンシス(別 ()亜種ツラレンシス及びホルアークティカ) 日ボツリヌス嚢素 D アルファウイルス環 イイールススタ)ンエクインヱンセフアリティスウイルス{完1)名東部ウマ脳炎ウ 東部ウマ脳炎 D アルファウイルス震 ウエスタンエクインエンセフアリティスウイルス(別名西部ウマ脳炎ウ西部ウマ脳炎 Dアルファウイルス潟 ペ王iネkズ丞Lヱフエクインエンセフアリナイスウイルス(男)I:sベネズエフウマ ペネズエラウマ脳炎 脳炎ウイルス) Eオルソボックスウイルス.11 モ1¥ンーキネーyポティッイクスウイルス(別名サル痘ウイルス) サル痘 P D D D D ヨ -シパパ享ンーー主ブLクク王レLホホy2Eクデデスtりウrアアイ凪属zレ一スE一 Q熱 コクシジオイデス症

Bウイ童ルス病 D ハンタウイルス罵 ハンタウイルス肺症候群 D ハンタウイルス第 腎症候性出血熱 曙 イ ル スイルス D フレポウイルス犀 ルス 重症熱性血小板減少症候群 三種病原体等 D フレボウイルス罵 リフト1¥ レーフィ-1¥ ーウイルス(男1)名リフトバレー熱ウイルス) リフト1¥レー熱 D フラピウイルス環 オムスクヘモラジックフィーパーウイルス(別名オムスク出血然ウイ オムスク出血熱 ルス) D フラピウイルス罵 キャサヌルフォレストディジーズウイルス(別名キャサヌル森林務ウ キャサヌル森林病 イルス) D フラピウイルス属 ナイツクボーンエンセフアリアイスウイルスJ(5)I名ダニ媒介脳炎ウイル ダニ媒介脳炎 ス) 力 ニ ア ス メ ヘ Mポ二リイパシEテuRスス{}同{ンウSイq別別シコス名ロ名イ巧ス叫fナ則イフ(ル別ウ珊夕イ名名ス、ウ軽ルマ摩同シ帥ヨ蘭ス〉】普薩開薗】} D ブルセラ属 ブルセラ症 D へーパdタコ立ウロtイナkルウ丞スイ畳鐙ル一 ニへ中パン東ドウ呼ライ吸ウル器イス症ル感候ス染感群症染症 D へニ D ペ ス属 D マイコパクテリウム属 ツンをそ有ペのすル他るクも結ロの稼ーにのシ限治スる)療(別に使名用結さ核れ萄る薬)(イ剤ソとニしコてチ政ン令厳でヒ定ドめラジるもド、のリにフ対ァンし耐ピシ性 結核 D リケツチZア 且属 ワ n リレレケャwイイどポビッ予ーーニHイズズカウf{ウ{則鵬矧イイ名河ルルロf円ス{スキ別リm蹄川i名名醐山夜狂ヲ富犬スT犬t協j病リ翁何調ケラウ$lイ千市jイdルケ7ル勺ス3スチ】〕}のア)うち固定着母線(弱審練〉 日本紅斑熱 D リケッチ 発しんチフス D リケッチア属 ロッキー山紅斑熱

2

リツサウイlレス鷹 狂犬病 G インフルエンザウイルスA嵐インフルエンザAウイルス(血清亘書出がH2N2 のもの叫) インフルエンザ F ンザAウイルス(重裂がH5Nl のもの) 特定鳥インフルエンザ ザAウイルス(血清道型がH7N 7のもの叫) 鳥インフルエンザ Fインフルエンザウイルス.AI1 G インフルエンザAウイルス(血清更裂がH5N lのもの)のうち弱毒株叫特定鳥インフルエンザ G インフルエンザAウイルス(血清褒裂がH7N7 のもの)のうち弱禽株判鳥インフルエンザ FインフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルス(血清SE.型が H7N9 のもの叫) 特定烏インフルエンザ FインフルエンザウイルスA鹿インフルエンザAウイルス(新笠インフルエンザ等感染症の病原体) 新型インフルエンザ等感染症 G ヱシェリヒア属 ヨ ポ シ パ 工 エjl叩JンMオもリ子担シJ吋刊(巾イカl則名リ(ウル血jス日k伝名オ清描子盆ウ司薗問警ム笠1がt翁2桝0隈勺ウ1笹電ラ型イラ山ミ7、タヲ由A四イア伴フ)叩ィ大のA騒 刷の諭もtのz限)る} 襲 撃 一 業 症 G G G エククランリプミテドトロフスウィポライリ属ルジスウEムE廊 髄炎 四種病原体等 ポリジウム症 F サルモネラ属 I~ チフス Fサルモネラ属 フチフス 立ヂ与イ主ゼこンLナリエ G シゲラ属(男1)名赤痢菌) 細菌性赤痢 ヲ ホコイつ子ジツレヱυペイエンャキラパデロス叫円ルー(ヱトイク刑ナフロイー名イイlー叫ズjコ吋ルシエーレηスンドライセ(蘭別引ル}ヌ名スア{血ル緩リ溝テス綾型ィ麗(ス眠が川ウ0一イ時1種ル0翁ス1ウ原3(イ9別体のル名等もスl日の~}分本)類脳さ炎れウるイもルのをス除)

G F ラピヲブ古)1オ寺廃イ生レ主ス旦魔 ヨ黄k熱三 F フラピウイl 主イル熱 G フラどウイルス魔 G フフピウイIレ丞リウ墨ム一 結日杢核脳炎 F マイコパク7 震 G 志賀毒素 細感菌染性症等赤痢、腸管出血性大腸菌 ※Jlli1 名等については「微生物学用語集英和・和英J(南山堂()日本細菌学会選定、日本細菌学会用語委員会編)を参考とした。 ※2 A-G については「絡設の位置、情造及び設備の技術上の基準一覧」及び「病原体等の保管等の技術上の基準一覧」を参照。 *1新型インフルエンザ等感染症の病原体を除く 柁新型インフルエンザ等感染症 -169-疾病分類 BSL 4 4 4 1 4 4 1 4 1 3 4 2 2 3 4 3 4 3 4 2 4 3 4 3 4 3 4 2 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 3 2 3 2 3 4 3 4 3 4 3 4 3 4 2 5 2 2 3 4 2 2 4 2 3 新事2 3 3 2 2 2 4 2 5 2 3 3 3 3 3 2 3 4 2 3 4 3 4 2 4 2 2 3 3 2 2015 .5.12現 在

(8)

5 . 平成 26 (4)201 年 11 月に公示された改正内容 1)疾病・病原体の分類等の変更 前述のように, 2類感染症に「烏インフルエンザ (H7N9) J及び「中東呼吸器症候群 (MERS)J が追加さ れた.三種病原体等である結核菌について,イソニ コチン酸ヒドラジド リファンピシンその他結核の 治療に使用される薬剤として政令で定めるものに対 し耐性を有するものに限るものとされた.これらは 平成 27 5)120( 年1 月 21 日から実施された. 2 ) 感染症に関する情報の収集体制の強化(平成 28 )6120( 年4 月 1 日より実施) 病原体の遺伝子解析技術等の飛躍的な進歩に伴い 感染症対策を立案するに当たって遺伝子情報,薬剤 耐性等の収集・解析が必要不可欠となっている.一 方,検体等の提出要請については感染症法に明確に 定められていないため,感染症法対象疾患について は都道府県知事(緊急時は厚生労働大臣)による感 染症の患者等に対する検体等の提出要請を感染症法 に明確に位置づける, とされた. (1)検体等の提出要請・採取措置等の創設 ①検体等の提出要請:感染症法に規定する全ての 感染症について,都道府県知事(緊急時は厚生労働 大臣)による感染症の患者・その保護者,動物・そ の死体の所有者,医療機関,衛生検査所その他の関 係者に対する患者等の検体又は病原体の提出要請の 規定が設けられた ②検体の採取措置:国内で発生した場合に迅速な 危機管理体制の構築が必要な感染症1 類感染症, 2 ( 類感染症,新型インフルエンザ等感染症,指定感染 症及び新感染症に限る)については,患者等が検体 等の提出要請に応じない場合,都道府県知事(緊急 時は厚生労働大臣)が検体を採取できる, とされた ③検体等の検査等:これらの都道府県知事が入手 した検体等について,都道府県知事による検査の実 施,当該検査の基準の策定,厚生労働大臣による都道 府県知事に対する提出の求め等の規定が設けられた ( 2 ) 検体等の定点医療機関からの収集 感染症対策を講じるに当たって, 5類感染症のう ち遺伝子型,血清型などの病原体情報の解析が特に 重要となるもの(季節性インフルエンザ)について, 都道府県知事が指定する医療機関又は衛生検査所 (民間検査機関)から,都道府県知事に対して検体等 の提出を行うものとされた.当該検体等について, 都道府県知事による検査,当該検査の基準の策定, 厚生労働大臣による都道府県知事に対する提出の求 め等の規定が設けられた. 3 ) 侵襲性髄膜炎菌感染症及び麻しんの医師によ る届出方法の変更

5

類感染症のうち侵襲性髄膜炎菌感染症及び麻し んについて,医師に対して,氏名・住所等の個人が 特定できる情報を含む患者情報を直ちに届け出るこ とを義務付けることとされた侵襲性髄膜炎菌感染 症については,集団感染で重症化した例が報告され るなどその対策を強化することが求められているこ と,麻しんについては国内における排除 (measles e l i m i n a t i o n ) に向けた取組を進めているところであ るため,患者発生時の感染拡大の防止は喫緊の課題 となっているところによる. 4 ) 結核 保健所長は,結核登録票に登録されている者につ いて,結核の予防又は医療を効果的に実施するため 必要があると認めるときは,病院,診療所,薬局等 に対し処方された薬剤を確実に服用する指導その 他必要な指導の実施を依頼することができるものと された. 開示すべき利益相反状態はない. 参考として, Table 1 に「感染症法における感染症の分 類iin/pj.og.hin.

J

www//:ptth( d / j a / a l l -s u r v e i l l a n c e / 2 0 5 ・i dwr 1mth.uodheyeodk6ot-582 ,)I ableT 2 に「病原体等の 名称と疾患名称の対照表,疾病分類

J

(http://www.mhl w . g o . j p/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou17 I pd /f-30 0 4 . p d f ) について,引用,掲載した. 参考資料 -阿部信彦:感染症法改正について.予防医学 15 ( 1 2 ) : 65-72 , 9200 . VI 感染症関連法規.

1

日本感染症学会感染症専門 医テキスト 第I部解説編」改訂第2版(岡部信彦 編,) (印刷中) ・感染症予防必携

1

.

感染症法J( 岡部信彦ほか編) , 日本 公衆衛生協会)5102( -厚生労働省ホームページ • http://www.mhlw.go.jp/bu nya/kenkou/kekkaku 幽h0/11ousnesnak .1html -厚生労働科学審議会感染症部会第 1回(平成 25 年 4 月)以降資料• i/sgnihs/f.ots/pjg.wlhm.:www//phtt h i n g i -k o u s e i . h tml dit? = 771271 -国立感染症研究所ホームページ. o.g.ihn.ww/w/p:tht j p / n i i d / j a / f r o m -i d s c . h t m l ・川崎市感染症情報発信システムKIDSS. sdikll:sptth s . c i .ytj.ikasawak pl mod ulsel lofniesaesid

Table  2  病原体等の名称と疾患名称の対照表 対象病原体等 病原体等の名称 参 考 疾患の名称 アレナウイルス爆 サ チ ガ ナ ャ ピ パ ア リ ト レ ウ ウ ウ イ イ イ ル ル ル スス ス 南米出血熱 アレナウイルス震 フツサ勲 一種病原体等 A  ヱボラウイルス演 ヱポラ出血熱 オルソボックスウイルス震 痘そう ナイロウイルス嵐 クリミア・コンゴ出血需 品 マールフルグウイルス属 マールブルグ病 ー ヱ ク 生 ロ ス 之 ト 三 リ Z ジ E 墨ム属ウ ペスティス ) I J O

参照

関連したドキュメント

研究開発活動の状況につきましては、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬、ワクチンの研究開発を最優先で

参考 日本環境感染学会:医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド 第 2 版改訂版

〇新 新型 型コ コロ ロナ ナウ ウイ イル ルス ス感 感染 染症 症の の流 流行 行が が結 結核 核診 診療 療に に与 与え える る影 影響 響に

バドミントン競技大会及びイベントを開催する場合は、内閣府や厚生労働省等の関係各所

~農業の景況、新型コロナウイルス感染症拡大による影響

宮崎県立宮崎病院 内科(感染症内科・感染管理科)山中 篤志

・Mozaffari E, et al.  Remdesivir treatment in hospitalized patients with COVID-19: a comparative analysis of in- hospital all-cause mortality in a large multi-center