土壌中の稲ワラの腐朽分解に伴うフルボ酸画分の挙動
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(2) 24. 近畿大学農学部紀要. 第1 9号 ( 1 986). 恒湿器中で腐朽分解 を所定の期間 ( 最長 6ケ月)行. 丑 した.標準物質 としてアンスロン法ではグルコー. なった.なお,実験容器 は300m】答の三角 フラスコ. ス, カルバ ゾー ル法ではグルクロン酸 を用 い,各々. を用 いて開封で行 なった. この間の水分の補給 はそ. その相 当皿で求めた.. の減免 を秤丑 して求 め,滅丑分 を注水 した.. 5 ) フルポ敢画分中の フェノール類の定1 2 ) 土壌腐植の抽出および全炭素 ・吸光度の測定. 7ルポ酸の一定丑 ( 1 1 ) を KuwATSUKA8 0-20ml. 実験方法 1)で所定の期間腐朽分解 を行なった土壌. の手法 に準拠 して フェノールの定見 を行 なった.標. を取 り出 し,蒸留水1 0 0mlを加 えて浮遊性残淀や水. 準 フェノール液 として ♪-クマル酸 を用 い,結果はそ の相 当丑で求めた.. 水教化 ナ ト 溶性成分 を除去 した.この土壌 に01 . Nリウム液10 0 mlを加 えて沸庸 湯浴 中で3分間撹拝 0 抽出を行なった.抽出液は遠心分離 (0 0r 50 .. pm,20 分) して土壌腐楯抽出液 を得た. この抽出液に沸硫. I I I 結果 と考察 1 ) 稽 ワラの腐朽分解 に伴 う土壌腐植. 酸 を数滴加 えて溶液の pH を 2以下 として一夜放懲. 稲 ワラを所定の期間腐朽分解 を行なった実験土壌. 後,遠心分離 (0 7 0 0r ... pm,2分)して沈澱部の腐植 0. 酸画分 と上澄部の フJ L , ポ較画分 を得た.. よ り01 .N水酸化 ナ トリウムで土壌腐植 を抽 出 し て, その全段紫丑か ら土壌腐植 並 を求 めた結果 を. 得 られた フルポ酸画分および分画前の土壌腐植抽. Tabl elに示 した.腐朽分解期間 は実験開始直後 (2. 出液の一部 を必要 に応 じて希釈 して, その全炭窯 を. 日), 1ケ月, 3ケ月, 6ケ月 とした.. 全有機 炭素定温装荘 ( 住 友化学 GC-4 C)で定丑 し. 稲 ワラの腐朽分解 に伴 って抽出 され る土壌腐植 丑. た6 ) . 併せて本液について400nm と600nm の吸光度. は分解期間の経過 に伴 い増加 する傾 向をみせた.供. を測定 して フ/ レポ酸の腐植化の程度 を求めた.. 試原土壌の腐植含丑が異なる兵庫土壌 と栃木土壌の 比較 において, その抽出腐植丑は火山灰土壌か ら成 る栃木土壌の方が多か った. しか し,施用稲 ワラ血. 3) フルポ酸画分中のア ミノ酸の定J L. 抽出 したフルポ酸液の lmlを拭験管に とり,同血. に対する 6ケ月後の抽出腐植丑の割合 は,非火山灰. の漉塩酸 を加 えて封管 し,1 0 0 o Cの ドライバ ス中で. 土壌である兵庫土壌では約64%であ F ),火山灰土壌. 24時間加水分解 を行なった. それをエバポレーター. の栃木土壌では約1% 5 となって,土壌の種類 によっ. で数回蒸発乾固 させて塩酸 を除去 した後,02 . M-ク. て有携物 の腐朽 分解能 力に差の ある こ とを示唆 し. エ ン酸横衝 液 ( pH-5. 0) を加 えて25mlに定零 し. た.これに関連 して,山口 らは9 )湛水条件 での各種有. た. この加水分解液の Imlを用いて YEMM,CocKl. 機物の分解 と土壌の特性 について調べた結果,土壌. T NG法7】によ り比色定瓜 した.なお,標準物質 として. 中の粘土鉱物 の種類 によって分解 に遅速の差のある. グ リシン溶液 を用い, グ リシン相 当丑で求めた.. ことを艶めた. このほか,火山灰土壌の微生物活性 は低調 で辞紫活性 も小 さい ことな ど5 )が稲 ワラの腐. 4 ) フルポ酸画分中の楯 および多相類の定1 7ルポ酸中の糖 および多糖頬 を定丑する目的で,. 朽分解 を低下 させて,抽出腐植血 を減少 させた と考 える.. 抽 出 フルポ酸液 2mlを試験管 に とり, アンス ロン. Tabl e2は抽出腐植物質 中の 7ルポ酸画分 を示 し. 法 7) とカルバ ゾール法7 1で糖 および多糖類 を比色定. た.一般 にフ/ レポ酸画分は腐植酸画分に比べて分子. e1 .Th eamount sofexr taca tbl eor gani cmat t erf r om ted h e c ayn igpr oc e s s Tab一 ofr i c es t r aw L nS O. Hs ( Cmg/1 0gs oi り lCbt nual 0nPe r i os d s ampl es oi 1. 2days. 1mont h. 3n l Ot nhs. 6mont hs. t l yogo ( paddys oi l ) Toc hli g ( voca l. s hs oi l ). 6 00 0. 6 32 L l. 6 73 .L l. g 21 2. 972 0. 9 93 2. 1 0 54 .3. 1 1 48 .0.
(3) 松本 ・土壌 中の稲 ワラの腐朽分解 に伴 うフルポ酸画分の挙動. 2 5. Tabl e2.Theamouns t oHuli vcaci df r a ct i oni next TC at abl eor gani cmat t err fom oi l s. .(mg C /1 0gs t h ede c ayn igpr oc e s sofr i c es t r aw i ns 。i l ) i ncua bt i onpe r i os d s ampl es oi 1. 2days. 1mont h. 3moL l ts h. r l yogo ( paddys oi 一 ) T。 chli g ( voe l.as hsi ol ). 2 73 9 ( 4 56 .5 ) 4 612 ) ( 6 30 ,0. 3 66 8 ( 5 8. 0 0 ) 6 90 8 ( 6 95 5 ). 2 53 .0 ( 3 75 .7 ) 6 08 .9 ( 5 77 .5 ). 6mont hs. 2 43 .0 ( 2 63 .7 ) ■ 5 45 .0 ( 4 74 .7 ) ●. ■fli uvcaci dC/ exr ta ca tbl eor gani cmat t e rCxl O O. 2) 稲 ワラの腐朽分解 に伴 うフルポ酸 とその主要構. 盟 お よびその範囲は小 さ く,土壌中での有機物 の腐 朽分解 と密接 に関わ っている1. 0 ) ここで もその傾 向. 成成分の挙動. が見 られ る. フルポ酸は稲 ワラの腐朽分解が活発 に. 稲 ワラの腐朽分解 に伴 って抽出 され るフルポ酸の. なる 1ケ月後 では増加 してその後は漸減する傾 向 を. 割合は変化 した. この丑的な変化は同時 に質的に も. 示 した. この現象は定常下 にあった土壌 に稲 ワラな. 変化 していると考 える. そこでフルポ酸の光学的性. どの未分解有供物が加 えられ ることによって,土壌 中の微生物活性や化学的活性が高 まって一時的 に腐. △l ogK) を求めた結果 を Fi g.1に 質 よ り腐植化度 ( 示 した. フルポ酸の腐櫓化の程度 は稲 ワラの腐朽分. 朽 分解 が進行 して フルポ酸画分が増加 した と考 え. 解の経過 と共 に変化 した. これは稲 ワラの腐朽分解. る. そ してフルポ酸画分の主筆な構成成分 ( 糖,多. 技法の一部が フルポ酸画分に少なか らず移行 してい. 糖, ア ミノ駿, フェノール類)はさらに微生物の代. ることを示唆 した. そ して, それは腐朽分解作用が. 謝 に利用 され るほか,化学的変化 を受 けてよ り安定. 活発 な 1- 3ケ月の間で顕著 に変化 した. その後,. な土壌腐植酸 に移行するもの と推察 した.. 有機物の分解が綾健 になるに従い, その値 は初期の. H 叫o tt 7 Lp 3 Te U T ^T n J JO uOTTt20TJTunL 4 1. 3. incubation periods ( month) 0(or K400) is the absorbance dlog K - log K400 - ユog K600 , K60. at 60. 0m ( 400nm) Fl g 1 Chane t ,Ol△l ogKvau leolf u) vc. iac. l dsdur i ngt hede cayn lhP ,r oc e s sOEi rc esr tal Vi ns oi l.
(4) 2 6. 近 畿大学農学部紀要. 1. 3. 第. 1 9早 ( 1 9 8 6 ). 1. 6. incubation periods ( month) O amino acid. ▲ saccharide. 3. 6. incubation periods ( month) △ poly saccharlde. ■. Phenol. 一 一. t smat er il a off uv li caci dsdur i ■ 一 gted h e c ayn igpr o c e s sofr i c e Fl g・2 Chan geofc ompoe l lS O‖ s けaw l. 腐植化度 に近づいた. 甲斐 は9 )土壌 中の稲 ワラの分. 一致 してお り, これ らの主要成分が フルポ酸 の形質. 解 は約 7週 で速 やかな分解 は終 り,以降緩慢 な分解. に著 し く関与 していることが穀 える.. を続 けて微生物数 もほぼ一定の菌数 に落背 き, さら. 大塚 は11 )埋 没年代 の異 な る層位 の火 山灰土 壌 中. にそれ は一定の周期で もって増減 す るとい う. この. の フ/ レポ酸画分の これ ら主要成分の存在割合 を求 め. よ うに動的系内 にあ る土壌 中の フルポ酸の形質 は土. た結果,各層位 ともほぼ一・ 定 で,古代 か ら現在 に至. 壌 環境 や未分解有機 物 丑 な どに よ って形呼 を受 け. るまでほ とん ど同質の ものであ る と推測 した. しか し,本実験結果が示 す よ うに土壌 中の フルポ鞍 の形. る.. Fi g. 2は土壌 中の稲 ワラの分解 に伴 う7/ レポ酸 中. 質 は存在す る未分解有放物hiや柾額 お よび土壌環境. の主要な構成成分のEt 的な変化 を示 した.図は各標. な どによって異 な るもの と思われ, それ は一定の周. 準物質 よ り求 めた値 をフ/ レポ酸炭窯 に対 す る割合 で. 期 を もって変質 ・変動 してい る もの と推察す るが,. 示 した.土壌 に施 用 した稲 ワラの腐朽分解 に伴 って. この間願 は土壌腐植 生成 お よび土壌肥 沃の面 か ら む. 抽出 され るフルポ酸中の主要成 分の先的変化の様相. さらに検討すべ きであ る.. はいずれの土壌 も同様 な傾 向 を示 した. しか し,稲. Ⅰ Ⅴ 要. ワラの分解 に伴 う抽 出腐植丑の多い兵廊土壌 は栃木. 約. フェノール類 は多い.糖. 土壌 中の稲 ワラの腐朽 分解 が土壌腐植物質 に及 ぼ. お よびア ミノ酸の変化の様相 が相反 する結果 を示 し. す影轡 をフJ L ,ポ酸画分 について検討 した. その結果. 土壌 よ りも軌. ア ミノ軌. た点 は注 目され る. この要盟 として, フ) i ,J ・ r f i 酸中の. は次の よ うに並理 された.. 地類 は土壌 中の微生物増殖 の直接的 な炭紫 エネルギ. 1) 稲 ワラの腐朽分解 において,土壌腐植 含出の小. ー源 として利 用 され て一 時的 に減少 す るの に対 し. さい非 火山性土壌の方が抽 出腐植Ltは高 か った.. て, ア ミノ酸類 の増加 は増殖菌体成分 に起 因す るも. 2 ) 稲 ワラの腐朽 分解の経過 に伴 い土壌腐植血 は増. の と考 える. これ らの主要成 分は稲 ワラの腐朽分解. 加 す る傾 向にあ った. しか し, フルポ酸画分の出. が稜憶 にな る 6ケ月後 では分解初期の丑 に落着 く傾. は実験 開始 1ケ月後 までは増加 したがその後 は減. 向 を示 した. これは Fi g.1の腐植化度の様相 とよ く. 少 した..
(5) 松本 ・土壌 中の稲 ワラの腐朽分解 に伴 うフルポ酸画分の挙動 3) フル ポ酸の腐植化 の程度 は稲 ワラの腐朽分解 に. 伴 って低下 するが,分解 が緩慢 にな って七額が定 常化 すれ ば腐植化度 は高 くな った. 4) フル ポ酸 を構成 する主要 な成分である糖 および. ア ミノ酸の丑 は稲 ワラの腐朽 分解 の経過 に伴 って. 2 7. 2) 日本土壌肥料学会編 :土壌肥料 の研究 ,3,2 6. ,養半座 ( 1 9 7 2). 61 4,5 05 2( 1 9 82) 3 ) 北川靖夫 :土肥誌 ,5 4) 米林 甲陽,久馬-剛,川 口桂三郎 :土肥誌 ,4 4,. 3 6 73 71( 1 97 3). 顕著 に変化 して, フルポ酸の腐植化度 と密接 な関. 光原祥裕 :本誌 ,1 8,5卜5 7( 1 9 85) 5 ) 松本貞義 ・. 係 が示唆 された.. 6) 大井 尚文 ・山本征也 ・伊藤匡正 ・安政良昭 ・小. 謝. 辞. 本研究 を逆行 するにあた り,御援助 と御助言 をい ただいた本字農学部助教授川村三郎博士 に厚 く御礼 申 し上 げ ます. また,実験 に協力 された本学農学部 農芸化学科 4回生 の川波克徳君 に感謝の意 を表 しま す,. 引用文献 l ) I,. P M ARTIN ad n K.HAtDER:SiSz ol c. , ・111. ,. 5 4 6 3( 1 971 ). 見 山芳樹 :分析化学 ,2 7 ,5 5ト5 5 5( 1 9 7 8). 3,p.1 2 6 ,4 2 0 , 7) 日本化学会編 :実験化学講座 ,2 4 2 6 ,丸善 ( 1 9 5 7). a) KuwATSUKA,S ad n SH)NT H) , H. :Si olSi. c. Pk zL n NuL r. :19,29 12 2 7(93 17) 9 ) 微生物 生 態研 究全編 :微 生物 の生 態 ,12, p.. 3,61 ,学会 出版 セ ンター ( 1 9 8 4). RoLETTO, R.BARBERI S a nd V. ZELANO : 1 0 ) E. pL a nLad n Si ol ,66,8-9 3330(92 18) 6,1 801 8 4( 1 9 7 5 ). l l ) 大塚紘雄 :土肥誌 ,4.
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