XRAINの拡張に伴う情報共有基盤の構築
2
0
0
全文
(2) 情報処理学会第 81 回全国大会. はじめに処理概要を述べる.DIAS では,国土 交通省から新 XRAIN の観測情報の受信後直ちに, 取得情報のうち合成雨量データを緯度経度別に 分解して当該強度に基づき配色設定を行う.全 配信単位毎に同処理を並列実行後,全ての地域 別データを全国版に合成する. この全国版の合成に関しては,国土交通省に より各地域が重なり合う地点のデータ優先順位 付けが新たに定義された.これまでは,レーダ の管理運用および観測値の決定が地域毎になさ れ,地域の境界地点が複数の地域に跨り重複し た場合でも,どちらの値を採択すべきかの地域 間調整はなく,結果的にデータ重複が発生して いた.加えて,当該重複時におけるデータ採択 の優先順位が明確でなく,DIAS ではリスク管理 の観点から,重複データのうち最大値を当該地 点の値として独自に決定していた.しかし,新 XRAIN ではこの課題が解消されたため,DIAS で は同省の定義に従うアルゴリズムとして新たに 構築した. 続いて,表示性能について述べる.全国合成 画像はデータ量の大きさ故に生成画像をそのま ま利用すると表示に 3 分以上要する場合がある. このため,生成した画像を縦横 4 分の 1 に縮小 し,元画像の 16 分の 1 となる画像を別途生成し て処理容量を削減し,表示処理の性能向上を図 った.当該縮小処理で得られる地点の値につい て,我々は防災上の観点から高リスク情報を優 先し,16 データ中の最も大きい(高リスクの) 値を当該地点に設定する(図 1).この縮小画像 と元の生成画像をユーザによる閲覧時の表示倍 率指定に従いながら切替えることで,表示に関 する性能向上を図ることができた(図 2).. 小規模雨量. 中規模雨量. 図 4 旧 XRAIN 図 3 高度化 XRAIN 両者を比較すると,新 XRAIN はこれまで観測 範囲外であった長野県や四国の一部を含む等, 観測領域が大幅に拡大されたことがわかる. データの取得から全処理終了までの総処理時 間は平均 40 秒前後であり,現状は配信間隔(1 分)以内に全ての処理が完了する.また,表示 にかかる処理時間は全国合成画像の事例で凡そ 3 秒程度であり,実運用上支障ない性能を実現で きた.. 5.まとめ 本稿では,新 XRAIN の概要とその情報共有基 盤の可視化処理に関する概要を述べた.新 XRAIN ではデータ量が大幅に増加したが,本稿で述べ た画像生成処理の並列化および表示画像の切替 対策等により性能向上を実現でき,現状は送受 信および表示を含む各処理に遅延はない. 新 XRAIN は局所的降雨情報の把握に最も有用 なデータとして期待できることから,本研究成 果が水災害への防災対策等における有用な情報 基盤の一つとして寄与できれば幸いである. 謝辞 本研究は,文部科学省研究委託事業「地球環 境情報統融合プログラム(DIAS-P)」,「地球環 境 情 報 プラ ッ トフ ォ ーム 構 築 推進 プ ログ ラム (DIAS-PF)」の支援を受けたものである.. 大規模雨量. 図 1 縮小画像の生成処理概要 Zoom In(関東地区). 4.実装結果 新規に構築した実装結果を図 3 に,また,旧 XRAIN における実装例を参考として図 4 に示す.. Zoom Out(全国). 図 2 表示切替イメージ (2018/10/01 00:00 台風 24 号). 参考文献 [1] 高性能レーダ雨量計ネットワーク (eXtended RAdar Information Network) [2] データ解析システム(DIAS) http://www.diasjp.net/ [3] リアルタイム降雨情報サービス(AMeNOW!) http://rain.diasjp.net/. 1-396. Copyright 2019 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..
(3)
図
関連したドキュメント
ルを base cuboid と呼び,base cuboid 内のタプル一件を base cuboid cell と呼ぶ.最後に,得られた base
ベトナムおよび中国を加えたメコン 6 カ国は,2004年に COMMIT (Coordi- nated Mekong Ministerial Initiative against Human Trafficking:
なお,図4.18に貫通体先端角度60.においてアルミニウム板の厚さを変えた場合のエネルギ吸
MPEG -4では、 MPEG -4 visual 、 MPEG -4 Audio 、多重化を 規定する MPEG -4 system から構成され、それぞれが複数の 選択肢を有する。例えば、広く利用されている W indo
地震動の評価に資する表層から深部に至る地下 構造の地球物理的情報・地質学的情報が重要と
現在、国土交通省が整備する X バンド MP レーダネットワークにより詳細な降雨の時空間 分布の情報が入手可能となっており、X バンド
{matuyosi, chitose-s, matsu}@is.naist.jp, [email protected] 1
本稿では情報共有基盤 KANVAS における BGP の経路 情報の収集・格納に関するモジュールの設計・実装を行っ た.本研究では BGP 情報を単に RDF