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ふしが重なるひびきを味わおう

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Academic year: 2021

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-小学校

第5学年

音楽科学習指導案

1 題材 ふしが重なるひびきを味わおう 2 教材曲 『いつでもあの海は』 佐田和夫 作詞/長谷部匡俊 作曲 3 指導観 ○ 本学級の子ども達は,歌を口ずさんだり,聞いたりすることが好きである。給食時間 に係活動の子どもが,リクエストで選んだCDを準備し音楽を流したり,朝の音楽の時 間には多くの子どもが体でリズムを取りながら歌ったりしている。また,休み時間に自 分が気に入った旋律を鼻歌のように歌ったり,替え歌にしたりして楽しんでいる子ども の姿もよく見られる。 楽曲『こいのぼり』の学習から,子ども達は,歌詞の意味を理解して歌うことが,歌 に描き出されている情景をとらえ表情豊かに歌うことにつながると感じることができた。 さらに,楽曲『やさしい風に』の学習では,歌による主旋律と楽器による副次的な旋 律が重なり合って響く美しさを感じ取ったり,8分の6拍子の感じをつかんだりしなが ら,表現を工夫するようになってきている。 しかし,2部合唱に取り組んだ学習経験は少なく,自分のパートの旋律に集中して歌 うことに精一杯である。そのため,相手の歌声を聴きながら歌い,ふしが重って生まれ る響きのここちよさを味わったり,相手の歌声に合わせて自分の歌い方を工夫したりす るまでには至っていない。 そこで,音程を正しく斉唱できるようになってきたこの期に,範唱の音の重なりをた よりに,歌声でふしとふしを重ねて和声の響きを味わいながら歌う題材を設定する。そ して,相手のふしを聴きながら歌う活動に慣れさせ,歌声と歌声が響き合うここちよさ を味わわせたい。 このことは,より豊かな響きをつくろうという合唱に対する意欲を育てるとともに, 子どもの歌唱表現の幅を広げる上からも大変意義深いと考える。 ○ 本題材で取り扱う楽曲は,『いつでもあの海は』である。この曲は,広い海がやさし く話しかけてくるようなゆったりとした雰囲気をもつ楽曲である。ABの2部形式で, Bの部分が2部合唱となっている。副旋律と主旋律が交互に追いかけるB’部分は,2 つの波がよせてはかえす様子を想像しながら相手に呼びかけるような歌い方を工夫する ことができる。主旋律と副旋律が同じリズムで重なるB”部分は,広々とした海の様子 を想像し音の重なりの響きを味わいながら歌うことができる楽曲である。 また,楽曲『いつでもあの海は』は,4小節ごとのまとまりを感じ取り,まとまりご との旋律の動きや伴奏の響きなどから,同じ旋律の反復や対照的な旋律の変化に気づき, 曲全体の構成をとらえた歌い方を工夫することができるような楽曲である。 ○ 本題材は,相手のふしを聴きながら確か な音程で歌い,歌声と歌声が響き合うここ ちよさを感じることをねらいとしている。 そのために,音が重なる響きを聴いてつかま せたり,各パートの音を確かめさせたりするこ 範唱CDの種類 ①ピアノ伴奏での2部合唱の範唱CD ②ピアノ伴奏のみのCD ③ピアノ伴奏での副旋律を斉唱した範唱CD ④ピアノ伴奏での主旋律を斉唱した範唱CD

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2 -とができるように,範唱CDを準備する。 まず,第1時では,歌詞の意味を理解させながら何度も旋律を聴き取る活動を入れる。 このとき,歌詞の言葉を穴あきで隠したプリントを手立てに,歌詞の意味に着目させて 隠された言葉を推測し,範唱を聴いて確かめさせる。そして,楽曲『いつでもあの海は』 の曲をどんな感じに表現したいか,海の情景写真も手がかりにイメージさせ,自分なり の表現主題を持たせる。 次に,第2時に,斉唱と合唱を聴き比べ,ふしが重なることによって曲の感じがより 豊かに表現されるという合唱の魅力に気づかせる。そのために,楽曲『いつでもあの海 は』の後半の合唱部分が3フレーズ目と4フレーズ目で旋律の重なり方が違っているこ とを 聴き取らせる。そこで,ふしの流れが視覚的に伝わるような絵譜を提示したり, 楽曲『もみじ』と比較鑑賞させたりする。さらに,範唱CDを手立てに,副旋律の音を 聴いて確かめさせ後,範唱CDや教師の歌声と合わせて,子ども達は副旋律を歌い,合 唱を体験させ「2つのふしがとけ合うような響きで表情豊かに歌おう」という学習課題 を持たせる。 そして,第3時で,歌声が響き合うためには,①歌う声で歌うこと,②確かなリズム と音程で歌うこと,③相手の歌声を聴きながら歌うこと,④相手とタイミングを合わせ て歌うこと,が必要であることをとらえさせ,自分たちで2部合唱を練習する場を設定 する。練習の場には,範唱CDを準備し,練習する際に子ども達には,自己評価できる カードを持たせておき,歌声と歌声が重なる響きを感じながら歌うことができるように し,主体的な学習を生かして,表現主題を意識させながら,2つのふしが響き合うよう に歌っていくようにする。 最後に,第4時で,前回の練習を生かし,全体で2部合唱し,歌声の高まりを実感さ せ,歌声が響き合うここちよさを味わわせたい。そして,楽曲『いつでもあの海は』と 同様に,主旋律と副旋律が同じリズムで重なる部分や,三度の和声部分の響きがある『大 空をむかえる朝』を紹介し鑑賞させ,「また他の楽曲にも挑戦したい。」「次も美しい響 きをつくりたい。」という合唱に対する意欲を高めさせたい。

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3 -4 目標 ○ 歌声と歌声の響き合いを求めて意欲的に歌うとともに,次も美しい響きをつくりたい という合唱に対する意欲を持つことができる。(意欲) ○ ふしが重なることによって曲の表情がより豊かになることを感じ取り,相手のふしを 聴きながら確かな音程で歌い,2つのふしの響き合いをつくることができる。(表現の工夫) ○ 相手のパートと気持ちや息をぴったりと合わせて演奏し,歌声と歌声が響き合うここ ちよさを感じることができる。(表現のよさの感得) 5 題材の計画(4時間) 段階 つかむ 生 か す 味わう ・めざすふしの重な ・聴き取った響きのイメージを生かして,相 ・合 唱 活動 に 対 す 各段階 りの響きをつかむ。 手のふしを聴きながら確かな音程で歌い,2つ る 意欲を高めること の のふしの響き合いきをつくることができる。 ができる。 ねらい ・歌声がひびき合う心地よさを感じることができる。 時 1 2 3(本時) 4 学習 一斉 一斉・パート別 一斉 形態 「いつでもあの海は」 教材曲 「もみじ」 「もみじ」 「大空がむかえる朝」 ○ 歌 詞 の 意 味 を ○ 曲 の や ま を 意 識 ○主旋 律と副旋律 ○曲想を生かして, 評 考 え , 曲 想 を つ し,表現の仕方を工 のふし の響き合い 二部合唱で歌うこと 価 か む こ と が で き 夫して斉唱で歌うこ をつく ろうと意欲 ができる。 基 る。 とができる。 的に歌 うことがで 準 きる。 ○ 歌 詞 の 内 容 に ○主旋律と副旋律の ○相手 のふしを聴 ○歌声が響き合う心 ふ さ わ し い 表 現 ふしの重なり方を聴 きなが ら確かな音 地よさを感じ,合唱 主 題 を 持 つ こ と き 取 る こ と が で き 程で歌 うことがで 活動への意欲を高め ができる。 る。 きる。 ることができる。 6 主眼 ○ 表現主題に合うように歌おうと,段階的に進めていく歌唱練習をしたり,自分の歌声 を自己評価したりする活動に意欲的に取り組むことができる。(表現意欲) ○ グループ毎に,相手の歌声を聴きながら確かな音程で歌い,2つのふしがとけ合うような 響き合いをつくることができる。(表現の工夫) ○ 相手のパートとふしを重ねて歌う楽しさや響きのここちよさを感じることができる。(表現のよ さの感 得) 7 準備 教師:拡大楽譜,自己評価の場の設定,範唱CD, 子供:音楽ノート(学習プリント),拡大楽譜,マジック,自己評価カード 8 本時の展開 主な学習活動 指導上の留意点 導 1 『いつでもあの海は』を歌い,本時学習のめあてをつ 入 かむ。 (1)子ども達の表現主題にそって,『いつでもあの海は』 ○発声を意識して歌った歌声や,美 を歌声が響き合うように,主旋律と副旋律をそれ しく響き合った部分を賞賛する。 ぞれ斉唱で歌う。 ○強弱をつけるなど,表現主題を ○範唱CD(主旋律が聴き取りやすいピアノ伴奏) 意識して歌った部分を賞賛する。 に合わせて主旋律を斉唱で歌う。

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4 -○範唱CD(副旋律が聴き取りやすいピアノ伴奏) に合わせて副旋律を斉唱で歌う。 (2)主旋律と副旋律の2つのふしがとけ合うように歌 ○合唱のポイントや範唱の種類を うために気をつけたいことを確かめ,本時学習のめ 例示し,現段階に必要な練習方法 あてを立てる。 を意識させる。 / ・歌う声,確かな音程,相手のふしを聴く,ぴったり合わせる 展 開 2つのふしが重なる部分を,相手のふしを聴きながら確かな音程で歌い, 「歌のめあて」に合う美しい響きをつくろう。 2 グループに分かれて『いつでもあの海は』を2部合唱 する。 (1)グループ練習を行うなかで,響きをつくりたい部 分を意識し,相手の歌声を聴きながら,確かな音程 で歌う。 ○範唱CDに合わせパート毎に歌う活 ○2部合唱のふしの重なりに慣れる。 動を入れ,音程を確かめさせていく。 ○相手の歌声を聴きながら,確かな音程で歌える ○練習の成果を自己評価できるように, 技能を高める。 気をつけたことを自己評価カードに記入 ・~の部分がうまくいったな。 したり,うまくいった部分を拡大楽譜に ・次は~の部分も響かせたいな。 印を入れたりさせる。 (2)グループ毎に発表し,響き合っている部分を認め 合う。 ○相手の歌声を聴きながら,確かな音程で二部合唱 で歌う。 ○歌声のよさを聴き取る。 ・○○のところがうまくはもってときれいだね。 ○声の響き合いに視点をおいて,よさを ・みんなが歌声をぴったりと合わせようとして 見つけさせる。 いてよかった。 / 終 3 全員で,全体を通して二部合唱し,ふしが重なり合う ○発声を意識して歌った歌声や,美 末 響きを味わう。 しく響き合った部分を賞賛する。 ・きれいな響きがつくれてうれしいな。 ○強弱をつけるなど,表現主題を ・みんなの歌声を録音したいな。 意識して歌った部分を賞賛する。 ○参観してある先生方に賞賛して もらう。 ○次時は,IC レコーダーを使って,子ど も達の歌声を録音することや,歌声を聴 くこと(前回までの歌声より高まったこ とを聴き味わわせる。)を知らせる。 <評価の視点>自己評価 ・ 確かな音程で歌えたか。 ・ 相手の歌声を聴いているか。 <評価の視点>他者評価 ・息がぴったり合ったか。 ・美しいひびきになったか。

参照

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