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高齢者のための介護予防ブロック(LaQ)の開発

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Academic year: 2021

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高齢者のための介護予防ブロック(LaQ)の開発

建木健*1)、太田加枝菜2)、山本尋名2) 1)聖隷クリストファー大学,2)介護老人保健施設はるのケアセンター 【はじめに】 子供向けに製造販売されている知育玩具の株式会社ヨシリツ社製 LaQ は子供の創造性の成長と発達を 促進する目的で,広く保育園などで用いられている。この知育玩具を用いて,高齢者の QOL の向上と認 知機能維持が図れるのではないかと考えられる。しかし,これまで知育玩具を高齢者に用いた事例はな くその可能性は未知数である。そこで,高齢者への知育玩具の適応と課題を明らかにし,高齢者向けの 製品開発への一助を得ることを本研究の目的とする。 【対象】 高齢者 20 名,年齢 85.4±7.29(重度認知症を除く)を対象として 17 名より同意が得られた。17 名 からさらに LaQ を実施できたものは 6 名であった。実施に対して,LaQ による創作課題を提示し実施し た。 【方法】 被験者に対して行動観察及びインタビューを用いて LaQ の使用感及び課題抽出を行った。課題提示は 段階づけを行い平面的な課題から立体的な課題へと難易度を高めていった。 【結果】 実施回数は2回であり,拒否なく2回施行できた被験者は4名であった。2名は実施直後から LaQ に 触れているものの「わしにはむかん」と拒否された。また,被験者からのインタビューから実施時のパ ーツの接続が硬い,難しそう,手先に痺れがあって困難,やったことがなくてできるかといいった不安 の声が聞かれた。要素に分類すると,①製品の構造上の課題,②身体的課題,③経験に対する不安が抽 出された。またその反面,積極的に創作活動に取り組む被験者もおり,個人因子に起因するところも大 きい。(Figure1) 【考察】 LaQ は,構成的に段階づけが可能であるものの, 石田(2010)によると有能感と自己決定を適切に 認知するには,自分の活動を客観的に評価する過 程が必要になると述べられており,高齢者にとっ て LaQ が馴染みのあるものでないことから不安を 誘発し,高齢者の身体能力への認知と有能感への 期待への予測が困難であることから高齢者への LaQ の活用の困難さを垣間見ることができた。高齢 者への LaQ の実施については製品の構造上の課題 はあるものの,先行研究より構成要素が複雑なも のになるにつれて構成能力への影響は明らかにな っており利用の価値はあると考えられる。高齢者 においては LaQ の導入を考えた時に環境的因子に 着目する必要があると考える。フロー理論では「注 意の集中」「意識と活動の融合」「自己意識の消失」 「コントロール感」「時間感覚の変容」「自己目的 性」「楽しさ」「流れ感」を要素としており,特に 「楽しさ」を重要視している。高齢者の LaQ 実施 の際には,セラピストの密接な介入によって自己 効力とコントロール感を得られる介入とフィード バックにより実施へのハードルが低くなると考え られる。 高齢者の LaQ の使用については構造的な課題に 加え環境への配慮を含めた検討が必要である。 第 29 回静岡県作業療法学会で発表予定 事例紹介;通所リハビリテーション利用者 始めは「デイケアに通う事が嫌だ」と言っていたが,渋々デイケアに通い始める。 また,精神疾患もあり眠っている時間が多く,デイケアを開始したが運動に対して意 欲的ではない。デイケアに通っているが,マッサージを使っていることの方が多い。 始めは下肢の筋力訓練,座位バランス訓練を実施。デイケア開始から 1 か月半後に, セラピー犬との散歩を開始する。自分から「犬の散歩はないのか」等,自発的な発言 が聞かれる。デイケア開始 3 か月後に,病院受診時に医師より減量を薦められる。運 動の負荷量を気にする,負荷量が高い運動を求める等の様子が見られる。デイケア開 始 7 か月後には,LaQ を始める。始めの関わりは作る作品を選ぶことを行う。パーツ を OT の方で用意しておく。その後は見本と LaQ のパーツはセットしておき,好きな ようにやってもらう。数日後,見本とは違うものが出来上がっている。日が経つにつ れて,パーツが増え,同じパーツをいくつか作って,最初に作ったものに付け加える 等,自分で想像した中で作り上げていく。「パーツを増やしてくれ」とやや怒り気味 で言う。今あるパーツの中でやってほしいことを約束し,納得する。「何を作ってい るのか。名前を付けるとしたら」と聞くと「まだわからない。」とのこと。 デイケア開始 8 か月後,感情の起伏が落ち着いてきた。そのため,5000 ピース入っ た箱を全て使って良いことにして,その後は環境設定のみ OT が行ない,本人の好き な時に行うよう声掛けしている。作品は,少しずつ進化している。現在のプログラム は,軽体操,エルゴメーター,LaQ,セラピー犬の散歩をバランス良く実施している。 Figure1。 意欲的に LaQ に取り組むようになった事例

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