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保健所保健師のコンサルテーションプロセスとその構成要素の妥当性

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Academic year: 2021

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全文

(1)

構成要素の妥当性

著者

小林 恵子, 斎藤 智子, 平澤 則子, 佐々木 美

佐子, 熊倉 みつ子, 飯吉 令枝

雑誌名

新潟県立看護短期大学紀要

8

ページ

17-25

発行年

2002-12

その他のタイトル

Validity of Consultation Processes and Their

Structural Elements by Public Health Nurses

(2)

保健所保健師のコンサルテーションプロセスと

その構成要素の妥当性

小林 恵子,斎藤 智子,平澤 則子

佐々木美佐子,熊倉みつ子,飯吉 舎枝

新潟県立看護短期大学

Validity

of Consultation

Processes

and Their

Structural

Elements

by Public

Health

Nurses

Keiko KOBAYASI,

Tomoko SAITOH,

Noriko

HIRASAWA,

Misako

SASAKI,

Mituko

KUMAKURA and Yoshie IIYOSHI

Niigata

College

of Nursing

Summary

The purpose of this

study is to draw up consultation

processes

and their

structural

elements as carried

out by public

health

nurses to support

public

health

services

at the local

level.

The validity

of these processes

was studied

by university

instructors

to find

a way to use

them in actual practice.

Results

1. The

validity

rate

of 7 levels

of the

consultation

process

and

22 items

of

structural

elements

set

by

the

authors

was 96.1%.

The

Cronbach

alpha

coefficient,

showing

internal

consistency,

was 0.94,

supporting

the

general

validity

of the study.

2.

It was suggested

that

when applying

the

study

results

to actual

practice,

along

with

taking

advantage

of the

characteristics

of public

health

centers,

there

is a

need to further

consider

collaborative

consultation

with

academic

institutions.

要 約 本研究の目的は、市町村保健活動支援のための保健所保健師のコンサルテーションプロセ スと構成要素を作成し、その妥当性を大学教員等に調査し、実際活動に活用できるように検討する ことである。 その結果 1.筆者らが設定した7段階のコンサルテーションプロセスと22項目の構成要素は、妥当性支持 率96.1%、内的整合性を示すCronbachのalpha係数0.94であり、概ね妥当であるとの支持を 得た。 2.実際活動への適用については、保健所という特性を十分生かすと共に、研究機関などと共同で コンサルテーションを行うことも検討していく必要性が示唆された。 Keywords コンサルテーションプロセス consultationprocess 保健所保健師        publichealthcenternurse 市町村保健活動支援    supportpublichealthservicesatthelocallevel

(3)

Ⅰ.はじめに 平成6年9月に制定された地域保健法に基づき、 平成10年4月に厚生省保健医療局通知「地域におけ る保健師の保健活動について」では、「保健所保健師 は市町村の求めに応じて専門的な立場から、技術的 な助言及び支援に努めること」とされている。 新潟県の場合、新潟県保健婦活動指針(昭和53年 発行)に基づき、保健所保健師は管内の市町村保健 師の活動が充実するよう助言者又は支援者の役割を 担ってきている1)が、今まで保健所及び市町村保健 師にとっては、コンサルテーションという概念はあ まり馴染みがなかった。 そのような市町村支援活動が、ハトリシア R.ア ンダーウッドのコンサルテーションの定義:「内外の 資源を用いて、問題を解決したり、変化を起こすこ とができるように、その当事者やグループを手助け していくプロセス」2)に添うものであると考え、新 潟県内の保健所と市町村の保健師を対象に調査を行 ってきた3・4)。文献2・卜8)や地域保健活動の実績か ら、試行的に7段階のコンサルテーションのプロセ スとその構成要素29項目を設定した。それらを用い て、市町村保健師が期待するコンサルテーションニ ーズ、保健所保健師が行ったコンサルテーションの プロセスについての質問紙調査と、コンサルテーシ ョン実践事例についての聞き取り調査を行った3)。 その結果、回答した市町村保健師の約9割(476人 中444人)が保健所保健師にコンサルテーションを 期待し、約8割(476人中373人)が実際にコンサ ルテーションを求めていた。保健所保健師のコンサ ルテーションを受けた市町村保健師は、その効果と して「視野の広がり」や「活動への自信」が持て、「事 業計画の立案や評価方法」などが習得できたと評価 していた。 このことから、地域保健活動を効果的に行うため には保健所保健師のコンサルテーションが重要であ ることが示唆された。また、保健所保健師、市町村 保健師双方の聞き取り結果から、効果的なコンサル テーションを実施した事例においては、コンサルテ ーションプロセス7段階を踏んだ支援を行っていた。 これらの結果から、コンサルテーションプロセスに 添って活動することで保健所保健師の支援がより効 果的になるのではないかと考えた。 そこで、本研究では筆者らが作成したコンサルテ ーションプロセスと構成要素の妥当性について研究 者からの意見を加えて検討し、市町村保健活動支援 に活用できるようにすることを目的とした。

Ⅱ.研究方法

1.研究対象及び方法

1)調査1:地域保健活動におけるコンサルテーシ

ョンに関する研究実績のある専門家への聞き取り

(1)調査対象及び方法

調査対象は地域保健活動におけるコンサルテーシ

ョンに関係する研究実績のある5名(所属は看護系

大学、看護系教育研究機関)である。研究の趣旨を

文書及び口頭で説明し、協力の了解を得た。事前に

質問紙を郵送し、4名は面接、1名は郵送及び電話

により回答を得た。

(2)調査期間

平成14年1月∼3月

(3)調査内容

①先行研究及び実践活動からの聞き取りを参考に、

コンサルテーションプロセス「相談開始」「問題

の明確化」「期待する結果の明確化」「データ収

集」「計画立案」「実施・評価」「フォローアッ

プ」の7段階、プロセス構成要素22項目とその

具体的内容を作成した(表1)。

作成したコンサルテーションプロセス構成要素

について「妥当である」「まあ妥当である」「妥

当でない」の3段階での評価とした。

②追加・修正すべき構成要素とその具体的内容及

びコンサルテーションプロセス全体への意見を

記述してもらった。

2)調査2:コンサルテーションプロセス構成要素

についての質問紙調査

(1)調査期間 平成14年3月∼4月

(2)調査対象及び方法

看護系大学89校の地域看護学代表教員に、原則と

して無記名による郵送自記式質問紙調査を実施した。

(3)調査内容

①1)での検討の結果、修正したプロセス構成要

素(表2)について、「妥当である」「まあ妥当

である」「妥当でない」の3段階評価とした。

②追加・修正すべき構成要素

③コンサルテーションプロセス全体への意見

(4)

表1 コンサルテーションプロセスと構成要素(調査1) Ⅰ 保健所保健師の行うコンサルテーションプロセス プロセス 構 成要素 具体 的内容 Ⅰ 相 談開 始の 段 階 1 市町村保健 師か ら相談 を ・それまで対処 していた方策が有効で な くな り、 どう対処 した らよいのかわか ら 受 ける 2 相談内容 を詳細 に聞 く 3 相談者 と相談 内容 を共有 な くなって外部か らの専門家の相談 を必要 と している市 町村保健 師か ら相談 を 受 け、で きるだけ早 く双方の時 間を設定 して面接する。 ・なぜ 、 自分 に相談 したのか、相手が どん な期待や不安 を持 っているか、相談 内 容 を詳細 に聞 く。 ・市 町村保健 師や市 町村役場等 (出向いた場合) の雰囲気 や対応な どか ら、これ か ら取 り組 む問題 の性質 を理解す る。 ・相談者が 自分 の役割 の中で取 り組んでいる課題を明確 にする作業 の中で、相談 する 者 と今後取 り組 んでい く問題 について共有する。 4 保健 所保健 師の関わ り方 ・相手 の責任 と役割 を尊重 してい くことを明確 に示 し、保健所保健 師の専 門性 と を話 し合 う 具体 的な仕事の内容、役立つ部分は何なのかを相手 に分 か りやす く伝 え、保健 所保健 師の関 わ り方 を話 し合 う。 Ⅱ 問 題の 明 確 化の 段 階 1 既存 資料 か ら問題分析 を ・事実 が分 かる資料や相談者 との面接か ら、相談者が今 まで取 り組 んで きた経過 する をで きるだけ具体的 に把握 し、多角的 に状 況 をとらえ問題 を分析す る。 2 相談 内容 に関する情報 を ・その間題 に関 わった関係者か ら、相談内容 に関する情報 を さらに多角 的に収集 収集す る 3 - 緒 に問題 を分析 する 4 問題 の原 因 ・要 因 を明確 す る。 ・この過程で関係者の連携が密 にな り、 コミュニケーシ ョンの促進 的役割 を果 た す ように意識す る。 ・相談者 と一緒 に問題 を分析 し、問題の性質 と状 況 を浮 き彫 りにする。相談者 が その問題 を どうとらえ、どうしようとしているのかに焦点 を当てて分析す る。 ・相談者 の抱 える問題 (目標 と現状 とのギ ャップで解 決すべ き事柄 ) の原 因や要 にす る 因を明確 にす る。 ・問題 の構造 を明 らか に して、図式化 し、客観化 して市 町村保健 師に示す。 Ⅲ 期 待す る 結 果の明 確 化の 段階 1 間蓮解決の方向性 を明確 ・市 町村保健師が持 ってい る経験 ・知識 を活か し、 どの ようにす れば取 り組 みが にす る で きるか、対処 の方 向性 を一緒 に考 えてい く。 2 期待 する結 果 を明確 にす ・市 町村保健師が コ ンサ ルテー シ ョンをとお して、 どの ような結果 を期待 してい る るのかを明確 にす る。 Ⅳ デター 収 集 の 段 階 1 解決方法 に関す る情報収 ・同 じような問題や課題 について、先進的 に取 り組んでいる 自治体 の情報 、問題 集 をす る 2 情報 を整理 し提 供す る 解決 につなが るよ うな具体策 に関す る情報等 を実際の担 当者 にイ ンタビュー し た り、文献検索 を行い情報 を収集す る。 ・収集 したデー タの中から、市町村 (対象) の実態に合った もの、先進地 の取 り 組 みや文献 の情報 の どの部分が活用で きるか、 また どの ように工夫 ・加工 した ら活 かせ るかな どをわか りやす く整理 し、市町村保健 師に提 供する。 Ⅴ 計 画 立 案の 段階 1 問題解決時期 を明確 にす ・問題解決 の時期 を明確 にす る。 る 2 問題解決 に向け実施計画 ・生 じている問題 の解決 にどの程度の時間がかかるか (または時間をかけるか) を、市 町村保健 師 と共 に考 え、時期 を明確 に設定する。 ・保健所保健 師 ・市 町村保健師双方が、計 画立案 ・実行 に際 し、問題解決 の時期 を常 に意識で きるよ うにす る。 ・問題解決 のため に、具体的 な計画 (いつ、 どの ような方法 で、誰 が、何 をす る を立案す る か) を立案 し、市 町村保健師、保健所保健師がそれぞれ どの ような役割 を果 た す か も併せ て明確 にす る。 Ⅵ 実 施・ 評 価の 段階 1 実施計画 にそ って活動す ・実施計画 に沿 って、市町村保健師が主体 となって活動 するが、市 町村保健 師 と る 話 し合 い、お互いの役割 を明確 にした上 で、必要であれ ば共同活動 を実施 する。 2 客観的 な立場で実施状 況 を観察す る 3 相談 に乗れ る体制づ くり ・客観 的な立場 で、活動が 目標 と計画か ら外れていないか実施状況 を観察す る。 ・市 町村保健 師が活動 を実施す る際 に、支援が必要な時にはいつで も相談 に乗 れ をす る る体制づ くりをす る。 4 活動 プロセス と結果 を評 ・活動 のプロセスが計画 に沿 って実施で きたか を評価する。 価す る ・活動 の結果 が、期待 した結果 どお りの成果が得 られたか、達 成度 を評価す る。 5 問題解決や変化 を観察す ・計画 を実行す るこ とで、問題解決で きたか とい うこ とや、市 町村保健 師自身の る 問題 の見方 、態度、意欲 に変化が起 こっているかを観察 する。 6 や り方の修正や見直 しを す る ・期待 した結果が現 われてい ない場合は、や り方の見直 しや修正を行 う。 Ⅶ  フォ ロー アッ プ の 段 階 1 結果 を定着 ・維持 させる ・結果 が定着 ・維持 させ るための方法 を話 し合い、 もっ と、で きるこ とはないか ため に話 し合 う を吟味 する。 2 今後の見通 しがつ くまで ・市 町村保健 師が、援助 な しに問題 に十分対応で きる ようになる まで、継続 的に 継続的 に関わ る 関わる。

(5)

表2 コンサルテーションの基本事項とプロセス構成要素(調査2) I 保健所保健師の行うコンサルテーションの基本事項 1 保 健 所 保 健 師 は 日 ご ろの 活 動 にお い て 、市 町 村 保健 師 に 自分 の専 門性 とそ の 具 体 的 な仕 事 の 内容 を 分 か りや す く 伝 えて お く。 2 コ ンサ ル テ ー シ ョン は あ くま で も市 町村 保 健 師 が か か え て い る 問題 に 対 処 す るの を保 健 所 保 健 師 が 側 面 か ら援 助 す る関 係 で あ り、 市 町 村 保 健 師 の もつ 経 験 ・意 識 ・パ ー ソナ リテ ィ を尊 重 す る 。 3 保 健 所 保 健 師 は常 に保 健 所 とい う専 門 組 織 の 立 場 で 問 題 解 決 を図 る。 4 保 健 所 保 健 師 と市 町 村 保 健 師 の コ ンサ ル テ ー シ ョン 関係 は違 っ た 組織 の 自由 な人 間 関係 で あ り、 上 下 関 係 で は な い。 Ⅱ 保健所保健師の行うコンサルテーションプロセス プロセス 構 成 要 素 具 体 的 内 容 Ⅰ 相 談 開 始の 段 階 1 市 町村 保 健 師 か ら相 談 を ・市 町 村 保 健 師 が 自分 (達 ) で 取 り組 ん で い た 問題 で 、 ど う対処 した ら よい の か 受 け る 2 相 談 内容 を詳 細 に 聞 く 3 市 町村 保 健 師 と相 談 内容 が 分 か ら な くな って 、 外 部 か らの専 門 家 の 相談 を必 要 と し、相 談 を受 け る 。 ・で き る だ け早 く双 方 の 時 間 を設 定 して 面接 す る。 ・なぜ 、保健 所 保健 師 に相 談 した の か 、相 手 が どん な期 待 や 不 安 を持 っ て い るか 、 相 談 の 目的 や 内 容 を詳 細 に聞 く。 ・今 まで 、 そ の 間 題 につ い て 市 町 村 保 健 師 が 考 えて きた こ とや 、 努 力 して きた こ と を肯 定 的 に評 価 す る。 ・市 町 村 保 健 師 や 市 町 村 役 場 等 (出 向 い た 場 合 ) の 雰 囲 気 や 対 応 な どか ら、 職 場 環 境 や 人 間 関係 を理 解 し、 これ か ら取 り組 む問 題 の 性 質 を理 解 す る。 ・市 町村 保 健 師 が 取 り組 んで い る問 題 を明 確 化 す る作 業 の 中 で 、 市 町 村 保 健 師 の を 共有 す る 4 保 健 所 保健 師 の 関 わ り方 取 組 み で うま く行 っ て い る と こ ろ を肯 定 的 に評 価 し、 さ ら に今 後 取 り組 んで い く問題 につ い て共 有 す る。 ・市 町村 保 健 師 の責 任 と役 割 を尊 重 して い くこ とを明 確 に示 し、 保 健 所 保 健 師 の を話 し合 う 専 門性 と具 体 的 な仕 事 の 内容 、役 立 つ 部 分 は何 な のか を相 手 に分 か りや す く伝 え 、保 健 所 保 健 師 の 関 わ り方 を話 し合 う。 ・相 談 内容 に よっ て は他 の専 門家 につ な げ る。 Ⅱ 問 題の明 確化の 段階 1 既 存 資 料 か ら問 題 分析 を ・事 実 が分 か る資 料 や市 町村 保 健 師 との面 接 か ら、市 町村 保 健 師 が今 ま で取 り組 す る 2 相 談 内 容 に関 す る情 報 を ん で きた経 過 を で きる だ け具 体 的 に把 握 し、努 力 して きた 内容 に つ い て は肯 定 的 に評 価 しな が ら多角 的 に状 況 を と らえ 問題 を分 析 す る 。 ・そ の 間題 に 関 わ っ た 関係 者 か ら、相 談 内容 に 関す る情 報 を さ らに 多角 的 に収 集 収 集 す る 3 一 緒 に問 題 を分 析 す る 4 問 題 の 原 因 ・要 因 を 明 確 す る 。 ・この 過程 で 関 係 者 の連 携 が密 に な り、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョ ンの促 進 的役 割 を果 た す よ うに 意 識 す る 。 ・市 町 村 保 健 師 と一緒 に問 題 を 分析 し、 問題 の性 質 と状 況 を 浮 き彫 りに す る 。市 町 村 保 健 師 が そ の 問 題 を ど う と らえ 、ど う し よ う と して い る の か に焦 点 を 当 て て 分 析 す る。 ・市 町 村 保 健 師 の抱 え る 問 題 ( 目標 と現 状 との ギ ャ ップ で 解 決 すべ き事 柄 、後 逸 にす る 環 境 、 人 間 関 係 ) の 構 造 を明 らか に し、 客 観 化 す る 。 Ⅲ 期 待す る 結 果の明 確化の 段階 1 問題 解 決 の方 向性 を明 確 にす る 2 期 待 す る結 果 を 明確 にす ・市 町 村 保 健 師 が 問 題 に関 して 努 力 して 取 り組 ん で い る こ とや 今 まで の 知 識 ・経 験 を活 か し、 どの よ う にす れ ば 解 決 に向 け た 取 り組 み が で きる か 、 対 処 の 方 向 性 を一 緒 に考 えて い く。 ・市 町 村 保 健 師 が コ ンサ ル テ ー シ ョン を とお して 、 どの よ う な結 果 を期 待 して い る るの か を明 確 にす る。 Ⅳ  デター 収 集 の 段 階 1 解 決 方 法 に 関す る情 報 を 収 集 す る 2 情 報 を整 理 し提 供 す る ・保 健 所 長 、 職 員 な ど に相 談 し、 今 まで の 経 験 か ら問 題 解 決 につ なが る情 報 を得 る。 ・同 じよ うな問 題 や 課 題 につ い て 、 先 進 的 に取 り組 ん で い る 自治 体 の 情 報 、 問 題 解 決 につ なが る よ う な具 体 策 に関 す る情 報 等 を実 際 の 担 当 者 に イ ン タ ビ ュー し た り、 文 献 検 索 を行 い 情 報 を収 集 す る。 ・収 集 した デ ー タの 中 か ら、 市 町 村 (対 象 ) の 実 態 に合 った もの 、 先 進 地 の 取 り 組 み や 文 献 の情 報 の どの 部 分 が 活 用 で き るか 、 また どの よ う に工 夫 ・加 工 した ら活 か せ るか な ど をわ か りや す く整 理 し、 市 町 村 保 健 師 に提 供 す る。

(6)

プロセス 構成要素 具体的内容 Ⅴ 計 画 立 案 の 段 階 1 問題解決時期 を明確 にす ・問題解決の時期 を明確 にする。 る 2 問題解決 に向 け実施計画 ・生 じている問題 の解 決に どの程度 の時 間が かかるか (または時 間をか けるか) を、市町村保健 師 と共に考 え、時期 を明確 に設定す る。 ・保健所保健 師 ・市 町村保健 師双方 が、計画立案 ・実行 に際 し、問題解決の時期 を常 に意識で きる ようにする。 ・問題解決のため に、具体的な計画 (いつ、 どのよ うな方法 で、誰が、何 をす る を立案す る か) をい くつか立案 し、その中で時間、人員、費用 な どの様 々なメリ ッ ト・デ メリ ットを検討 し、市町村保健 師が選択 で きるよ うにす る。 ・実施計画の中で市 町村保健 師、保健所保健 師がそれぞれ どのような役割 を果 た すか について も併 せて明確 にする。 Ⅵ 実 施 ・ 評 価 の 段 階 1 実施計画 にそって活動す ・実施計画 に沿って、市 町村保健 師が主体 となって活動す るが、市町村保健師 と る 話 し合い、お互 いの役割 を明確 に した上 で、必要であれば共同活動 を実施 する。 2 計画 にそって実施 され る よ うにサ ポー トす る 3 相談 に乗 れる体制づ くり ・客観的 な立場で、活動が 目標 と計 画か ら外 れていないか実施状況 を観察す る。 ・市町村保健師が活動 を実施す る際 に、支援 が必 要な時にはいつで も相談 に乗 れ をす る る体制づ くりをす る。 4 活動 プロセス と結果 を評 ・活動 の プロセスが計 画 に沿 って実施で きたか を市 町村保健 師 と一緒 に評価す 価す る る。 5 問題解 決や変化 を観察す ・活動 の成果 を市町村保健師 と一緒 に評価する。 る 6 モニ タリングを実施 し、 必 要に応 じ修正 する ・計画 を実行す ることで、問題解決で きたか とい うこ とや、市 町村保健 師自身の 問題 の見方、態度、意欲 に変化が起 こっているかを観察 する。 ・期待 した結果が現 われてい ない場合は、や り方の見 直 しや修正 を行 う。 プロⅦ 屋 号‡ 1 結果 を定着 ・維持 させる ・結果が定着 ・維持 させ るための方法 を話 し合い、 もっ と、で きるこ とはないか ため に話 し合 う を吟味す る。 2 今後の見通 しがつ く ・市 町村保健師が、援助 な しに問題 に十分対応で きる ようになる まで、継続 的に まで継 続的 に関わる 関わる。 注:下線部分は、「表1コンサルテーションプロセスと構成要素(調査1)」から加除・訂正した部分を示した。

2. 分析方法

1)質問紙調査の分析は回答が得られた21名(回収

率23.6%)について行った。コンサルテーションプ ロセス構成要素について、「妥当である」「まあ妥当 である」を合わせて妥当性への支持率とした。構成 要素の内的整合性を検討するため、Cronbach の alpha係数を算出した。分析には統計ソフト SPSS 10.OJbrⅥ互ndowsを用いた。 2)質的データの分析は、コンサルテーションプロ セス全体、プロセスの構成要素にそって、共同研究 者全員で内容を検討した。 Ⅲ. 結果 1.地域保健活動におけるコンサルテーションに関す る研究者への聞き取り コンサルテーションプロセス構成要素とその具体 的内容について、主な意見として5名のうち、2名 からは「全て妥当である」という支持を得た。3名 からは「概ね妥当」であるとしながらも次のような 幾つかの追加、修正すべき点を指摘された。 <プロセス全体について(抜粋)> ・プロセス全体に問題解決手法の要素が欠けている。 ・保健師個人の力量に頼り、保健所の組織対応とい う視点が不足している。 ・コンサルティ(市町村保健師)が主体であるが、 保健所保健師の役割を強調しているために一方的 な感じを受ける。 ・市町村保健師の自助努力を促進させるような働き かけが必要である。 ・地域保健法で示された保健所の広域的専門的機能 をもっと盛り込む必要がある。 ・システム参入のコンサルテーションプロセスをも う一つうち立てたらどうか。 <プロセス構成要素(抜粋)> ・I相談開始の段階:「必要に応じ、保健所保健師が 働きかける」を追加する。

(7)

・I相談開始の段階:「市町村保健師が保健所保健師 に期待することを明らかにすると共に、保健所も できることできないことを明らかにする」を追加 する。 ・Ⅱ問題の明確化の段階:「情報の収集・分析を提案 する」、「課題を明らかにする」を追加する。 ・Ⅲ期待する結果の明確化の段階:「課題解決のため の目的、目標を明らかにする」を追加する。 ・Ⅳデータ収集の段階:「文献だけでなく、所内の上 司などに相談し、今までの経験などの情報を得る」 を追加する。 これらを踏まえて表1を表2のように修正した質 問紙を作成して、看護系大学地域看護学代表教員に 質問紙による調査の結果について以下の検討を行っ た。 2.コンサルテーションプロセス構成要素についての 質問紙調査 1)妥当性の検討 コンサルテーションプロセス構成要素の妥当性に

ついて「妥当である」「まあ妥当である」を合わせ妥

当性支持率として表3に表した。妥当性支持率は平

均96.1%であった。22項目中、10項目については

100%の支持率であった。その10項目とは、Ⅰ相談

開始の段階:「市町村保健師から相談を受ける」、「相

談内容を詳細に聞く」、Ⅱ問題明確化の段階:「一緒

に問題を分析する」、「問題の原因・要因を明確にす

る」、Ⅲ期待する結果の明確化の段階:「問題解決の

方向性を明確にする」、Ⅳデータ収集の段階:「情報

を整理し、提供する」、Ⅵ実施・評価の段階:「計画

にそって実施されるようにサポートする」「相談に乗

れる体制づくりをする」、Ⅶフォローアップの段階:

「結果を定着・維持させるために話し合う」である。

支持率が90%未満であった構成要素は、Ⅵ実施・評

価の段階:「実施計画にそって活動する」85.7%の1

項目であった。

2)内的整合性の検討

構成要素のCronbachのalpha係数は表4のとお

りで、全体では0.94であった。

3)追加・修正すべき内容(自由記載)

<プロセスの標題>

表3 構成要素妥当性への支持率 n=21 プロセス 構成要素 妥当である n(%) まあ妥当で ある  n(%) Ⅰ相談開始の段階 1 市町村保健師から相談を受ける 17(81.0) 4 (19.0) 2 相談内容を詳細に聞く 17(81.0) 4 (19.0) 3 相談者と相談内容を共有する 18(85.7) 2( 9.5) 4 保健所保健師の関わり方を話し合う 15(71.4) 5(23.8) Ⅱ 問題明確化の段階 1 既存資料から問題分析をする 17(81.0) 3(14.3) 2 相談内容に関する情報を収集する 16(76.2) 3(14.3) 3 一緒に問題を分析する 18(85.7) 3(14.3) 4 問題の原因・要因を明確にする 18(85.7) 3(14.3) Ⅲ期待する結果の明確化の段階 1 問題解決の方向性を明確にする 19(90.5) 2( 9.5) 2 期待する結果を明確にする 18(85.7) 1( 4.8) Ⅳ データ収集の段階 1 解決方法に関する情報収集をする 16(76.2) 4(19.0) 2 情報を整理し、提供する 16(76.2) 5(23.8) Ⅴ計画立案の段階 1 問題解決時期を明確にする 15(71.4) 5(23.8) 2 問題解決に向け実施計画を立案する 16(76.2) 4(19.0) Ⅵ 実施・評価の段階 1 実施計画にそって活動する 14(66.7) 4(19.0) 2 計画にそって実施されるようにサポートする 16(76.2) 5(23.8) 3 相談に乗れる体制づくりをする 19(90.5) 2( 9.5) 4 活動プロセスと結果を評価する 18(85.7) 2( 9.5) 5 問題解決や変化を観察する 14 (66.7) 5(23.8) 6 モニタリングを実施し、必要に応じ修正する 15(71.4) 5(23.8) Ⅶ フォローアップの段階 1 結果を定着・維持させるために話し合う 15(71.4) 6 (28.6) 2 今後の見通しがつくまで、継続的に関わる 16(76.2) 4 (19.0) 平均 % 78.6 17.5

(8)

表4 コンサルテーションプロセス構成要素の内的整合性 M e a n S td D e v C a ses 1 . 市 町 村 保 健 師 か ら 相 談 を 受 け る 1.8 09 5 .40 24 2 1 .0 2 . 相 談 内 容 を 詳 細 に 聞 く 1.8 09 5 .40 24 2 1 .0 3 . 市 町 村 保 健 師 と 相 談 内 容 を 共 有 す る 1.8 09 5 .5 118 2 1 .0 4 . 保 健 所 保 健 師 の 関 わ り方 を 話 し合 う 1.6 66 7 .5 774 2 1 .0 5 . 既 存 資 料 か ら問 題 分 析 を す る 1.7 6 19 .53 90 2 1.0 6 . 相 談 内 容 に 関 す る 情 報 を 収 集 す る 1.6 66 7 .65 83 2 1.0 7 . 一 緒 に 問 題 を 分 析 す る 1.8 57 1 .3 586 2 1.0 8 . 問 題 の 原 因 ・要 因 を 明 確 に す る 1.8 57 1 .3 586 2 1.0 9 . 問 題 解 決 の 方 向 性 を 明 確 に す る 1.9 048 .30 08 2 1 .0 10 . 期 待 す る 結 果 を 明 確 に す る 1. 76 19 .62 49 2 1 .0 11 . 解 決 方 法 に 関 す る 情 幸剛 文集 す る 1.7 14 3 .56 06 2 1.0 12 . 情 報 を 整 理 し、 提 供 す る 1.7 6 19 .43 64 2 1 .0 13 . 問 題 解 決 時 期 を 明 確 に す る 1.6 66 7 .57 74 2 1 .0 14 . 問 題 解 決 に 向 け 実 施 計 画 を 立 案 す る 1.7 14 3 .56 06 2 1.0 15 . 実 施 計 画 に そ っ て 活 動 す る 1. 523 8 .74 96 2 1.0 16 . 計 画 に そ っ て 実 施 され る よ う に サ ポ ー トす る 1. 76 19 .43 64 2 1 .0 17 . 相 談 に 乗 れ る 体 制 づ く り を す る 1.9 04 8 .30 08 2 1 .0 18 . 活 動 プ ロ セ ス と結 果 を 評 価 す る 1.8 09 5 .5 118 2 1 .0 19 . 問 題 解 決 や 変 化 を 観 察 す る 1. 57 14 .6 76 1 2 1.0 20 . モ ニ タ リ ン グ を 実 施 し、 必 要 に 応 じ修 正 す る 1 .6 66 7 .5 774 2 1.0 2 1. 結 果 を 定 着 ・維 持 さ せ る た め に 話 し合 う 1. 714 3 .46 29 2 1 .0 22 . 今 後 の 見 通 し が つ く ま で 継 続 的 に 関 わ る 1. 714 3 .56 06 2 1 .0

RELIABILITY ANALYSIS - SCALE (ALPHA) Reliability Coefficients N of Cases = 21.0 NofItems = 22 Alpha =.9359

・Ⅲ期待する結果の明確化の段階は「問題解決への

方向性を確認する段階」に、Ⅳデータ収集の段階

は「問題解決の段階」にした方がよい。

<追加すべき構成要素>

・I相談開始の段階:「市町村では気づきにくい問題

を保健所の立場で問題・気づきを提示する。」を追

加する。

<修正すべき構成要素>

・I相談開始の段階:「保健所保健師の関わり方を話

し合う」について、「関わり方を話し合う」という

より、「期待を聞く」ことが必要である。

・Ⅱ問題明確化の段階:「既存資料から問題分析す

る」を「既存資料から問題分析し、共有する」に

する。

・Ⅱ問題明確化の段階:「相談内容に関する情報を収

集する」の「情報」は相談者からの情報と区別が

つきにくい。

・Ⅳデータ収集の段階:「情報を整理し、提供する」

の「情報」は何の情報かを明確にする。 ・Ⅵ実施・評価の段階:「実施計画にそって活動する」 は「役割分担を明確にして」を挿入する。この段 階の主語・主体が分かりにくい。 <プロセス全体(表5)> 保健所保健師に求められる能力として、「保健所保 健師は広域的行政・専門技術を有する集団組織であ るという保健所機能を生かし、地域の課題・問題へ の気づきを与える」「市町村保健師をサポートしたり、 スーパーバイズする力」などがあった。また、保健 所保健師のコンサルテーション機能を果たすための 専門能力について、どのようにつけていったらよい かという問題提起があった。 また、コンサルティとしての市町村保健師につい て、必要と認めたときは保健所保健師以外の他機関、 他職種にもコンサルテーションを求めるべきである という意見があった。

(9)

表5 コンサルテーションプロセス全体に関する意見 項  目 内    容 保健所保健 師の求 め ら ・実際 に行 われ てい る事業等 をとお して課題や問題 を明確 に し、事業展開の プロセス に対 れている能力 応 し、今 は何 を どの ように行 うべ きか とサ ポー トしつつ、スーパーバ イズで きる力量が 保健所保健 師に求め られている。 ・保健所 の場合 は、公衆衛生 (保健 ・医療 ・福祉) に関す る広域的 な行政 ・専門技術 を有 する職員 で成 り立 ってお り、問題解決 の視点、所有す る技術 ・人客 ・行政権があ る。 そ の特性 を十分 に生 か して保健所が機能す るこ とが、市 町村 の保健問題、活動 をよ りよ く する ものになる。 よって、相談 を待 つこ とだけではな く、地域 の課題や問題 を指示 し、 気づ きを与 え、一緒 に考 え動 き解決 してい くこ とが大切 だ と思 う。 保健所保健師の専門能 ・保健所保健 師全体 が能力 を身につける ことが可 能であるか気 になる。県 の若手 の保健 師 力の追求 が市町村業務の実際が十分理解 で きる保証 (数年 間の派遣研修 な ど) が必要 である。 ・コンサル テー シ ョン機能 を果たす専 門能力については大学 院修士課程 、地域看護専 門看 護師の コースが適切 であ る。 他職種 ・他機関の コ ン ・市町村保健師が必 要 と考 えた場 合は保健 所 とは限定 しない機 関 (例 えば大学 ・研究所 ) サ ルテーシ ョンの検討 にも自由 にコンサル タン トを求める とよい。 ・各市町村保健師の もつ力量や人員配置 によって保健 所 との関係 は異 なるため、一般論 と して結論づ けることは難 しい。現在、大学側 もプロセス重視 の コンサルテーシ ョン活動 を試みつつあ り、保健所 と一緒 に管轄市町村 と関わ りたい と考えてい るが現 実 には至 っ てい ない。 ・プロセ ス ・構成要素 は適当であ るが、現実 には市 町村が 自立 してお り、他 機関の職種 に 相談 して活動 してい る現状が伺 える。 Ⅳ. 考察 市町村保健活動が効果的に実施されるためにコン サルテーションを行い、それらをとおして市町村保 健師の質の向上を図っていく保健所保健師の支援は、 従来、「黒子のような役割」と称されていたものであ る。しかし、方法論として確立されたものはなく、 これまで保健所保健師個人の経験や力量に頼ってき た。保健所保健師の個人の経験や力量をコンサルテ ーションという方法論として明確化することで実際 活動に活用でき、より質の高い支援ができるものと 考える。 結果から、コンサルテーションプロセス構成要素 の妥当性と実際活動への適用に向けた課題について 考察する。 1置 コンサルテーションプロセスと構成要素の妥当性 筆者らが設定したコンサルテーションプロセスの 構成要素については、妥当性支持率は96.1%、内的 整合性を示すCronbachのalpha係数は0.94で、信 頼性が高いとされる0.8以上であり、概ね妥当であ ることが示唆された。 しかし、有効回答率が23.6%と低かったため、今 後の実際活動への適用においては十分配慮していく 必要がある。 妥当性支持率や自由記載から検討し、コンサルテ ーションのプロセスをより分かりやすく伝えるため に、プロセス1項目の標題と構成要素4項目につい ては次のような修正が必要であると考える。 <プロセスの標題> ・「Ⅲ期待する結果の明確化の段階」は内容をより的 確に表現するために「問題解決の方向性の明確化 の段階」に修正する必要がある。 <構成要素> ・Ⅱ問題の明確化の段階:「既存資料から問題を分析 する」は保健所保健師が一方的に行うのでなく、 市町村保健師と共有することが重要であることか ら「既存資料から問題を分析して共有する」に修 正する必要がある。 ・Ⅱ問題の明確化の段階:「相談内容に関する情報を 収集する」は「関係者から問題に関する情報を収 集する」に修正する必要がある。これは、筆者ら の設定した構成要素ではⅠ相談開始の段階:「相談 内容を詳細に聞く」と区別がつきにくいという意 見があったことと、この構成要素の示す内容が関 係者からの情報と連携を意図していることから、 情報の内容を明確にしておく必要があると考える からである。 ・Ⅳデータ収集の段階:「情報を整理し、提供する」 は何の情報なのかを明確にするために「問題解決 方法に関する情報を整理し、提供する」に修正す

(10)

る必要がある。

・Ⅵ実施・評価の段階:「実施計画にそって活動する」

は主語が分かりにくいため「役割分担にそって保

健所保健師、市町村保健師が活動する」に修正す

る必要がある。

このほか、回答者の意見を検討した結果、修正し ないと考えた構成要素は次のとおりである。 ・I相談開始の段階で追加すべき構成要素として、 「市町村では気づきにくいところの問題を保健所 の立場で提示する」があった。保健所の機能とし て、地域の問題を分析し、情報発信していく役割 もありその点からも重要な内容である。しかし、 コンサルテーションのプロセスがコンサルティか らの相談から始まると考え、構成要素の一つでは なく、コンサルテーションの基本事項に位置付け る方が適切と考えるからである。 ・I相談開始の段階の構成要素4「保健所保健師の かかわり方を話し合う」を「保健所保健師への期 待を開く」に修正すべきという意見があった。し かし、I相談開始の段階の構成要素2「相談内容 を詳細に聞く」の具体的な内容として、「なぜ、保 健所保健師に相談したのか、相手がどんな期待や 不安を持っているか、相談の目的や内容を詳細に 聞く」があり、すでに保健所保健師への期待を聞 くことから、修正しないこととする。 2.コンサルテーションプロセス適用に向けて コンサルテーションプロセス7段階、構成要素2 2項目については概ね妥当であるとの支持を受けた が、現実への適用については保健所保健師等、実践 者からの検討も必要である。 また、現実に保健所保健師がコンサルテーション 機能を果たすための専門能力についての課題が指摘 された。 金子ら9)は保健所内の上司、他職種、他部門と協 調した活動の重要性を指摘している。保健所保健師 がより質の高いコンサルテーションを実践するには、 保健所という広域的行政的立場と専門集団の組織と いう特性を十分生かしていくことが重要である。さ らに、保健所内に留まらず、大学や研究機関などと 共同でコンサルテーションを実践していくことも検 討していく必要がある。 また、保健所保健師の資質向上のために、現在実

施されている保健所保健師の長期研修制度や数年間

の市町村の派遣研修制度に加え、今後は大学院修士

課程、地域看護専門看護師コース等、より専門性や

力量を高める機会の検討も考えていく必要がある。

V.結語

筆者らが設定した保健所保健師の行うコンサルテ ーションプロセスとその構成要素は概ね妥当であっ たが、現実への適用に向けては実践者からの検討も 必要である。保健所保健師は保健所の広域的専門機 能を十分生かしながら、必要時、研究機関等と連携 してコンサルテーションを実施していくことが期待 される。

引用文献

1)黒坂好子:新潟県における保健所の機構改革とこれか らの保健所保健婦業務のあり方,保健婦雑誌,47(2), 97-103,1991. 2)ハトリシア R.アンダーウッド:コンサルテーション の概要一コンサルタントの立場から,インターナショ ナルナーシングレビュー,18(5),4-12,1995. 3)小林恵子,斎藤智子,佐々木美佐子ほか:保健所保健 婦の市町村保健活動支援におけるコンサルテーション 機能,新潟県立看護短期大学紀要,第5巻,89-101, 1999. 4)平澤則子,小林恵子,飯書令枝ほか:保健所保健婦の 市町村保健活動支援におけるコンサルテーション機能 の意義とあり方,日本地域看護学会誌,3(1),10ト107, 2001. 5)山本和郎:コミュニティ心理学一地域臨床の理論と実 施,東京大学出版会,1998. 6)バーバラJ.エドランド,リンダC.ホッジ,ゲイ W. ポティート:コンサルテーション:よりうまく行うた めに,インターナショナルナーシングレビュー,18(5), 3ト37,1995. 7)上泉和子:看護組織へのコンサルテーションの実際, インターナショナルナーシングレビュー,18(5),23-26,1995. 8)野末聖香:リエゾン精神看護におけるコンサルテーシ ョン機能とその効果,博士学位論文 内容の要旨と審 査結果の要旨第4集,聖路加看護大学,ト4,1995. 9)金子仁子,佐藤紀子,佐藤由美ほか:町村支援に関わ る保健所・保健所保健婦の機能に関する研究(その1), 保健婦雑誌,55(3),213-220,1999.

参照

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