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JAIST Repository: 要求獲得におけるユーザの潜在的要求の獲得方法に関する一考察(技術経営 (2))

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/ Title 要求獲得におけるユーザの潜在的要求の獲得方法に関 する一考察(技術経営 (2)) Author(s) 中島, 努; 杉原, 太郎; 井川, 康夫 Citation 年次学術大会講演要旨集, 21: 177-180 Issue Date 2006-10-21

Type Conference Paper Text version publisher

URL http://hdl.handle.net/10119/6313

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.

(2)

D0g

要求獲得における ユーザの 潜在的要求の 獲得方法に関する 一考察

0 中島 努 ,杉原太郎,井川康夫

(

北陸先端科学技術大学院大

)

要求定義のプロセ 未

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要求獲得、 要求

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ユーザの 潜在的要求獲得の 方法論 ことが読み取れる。 その理由として、 要求獲得は人間 ユーザ 発言の鵜呑みや ユーザ 主導の発言を 期待して 特性による活動であ ることと、 システム開発における

いるだけでは、 ユーザの 潜在的要求は 獲得できないこ

ニーザと サプライヤとの 間の発話行為の 研究が未成熟

とが推測できる。 つまり、 サプライヤは ユーザ 要求に

なためと考えられる。 ついて受動的行動を 取るのではなく、 能動的に獲得し

Keil

Carmel (1995)

は、 成功プロジェクトでは ュ

ていかなければならない。

一ザと サプライヤ間のコミュニケーション 経路が多く 、 種々の先行研究で 扱われている ユーザ ・ニーズの 分 より直接的なつががりが 存在していることを 比較検証 類 とその手法についてまとめたものが 表 1 であ る。 楠 により明らかにした。 その d 経路の報告として、 宮下・ ホ

(2006)

は、 製品やサービスの コ モディティ化に 対 澤谷 ・丹羽

(2005)

は ニーザと 研究開発部門の 間に コ 抗する戦略として、 意図的に価値次元の 可視性を低下 ンサルタントが 介在することで、 ニーザの ドメイン領

させた上で、 それを武器に 差別化の実現を 図ることを

域を理解できない 研究開発部門のトランスレータに な

提案した。 そして、 コンサルテーションや 顧客実験、

コンセプト創造の 基本的戦略を 示した。

' llttp み Ⅰ wv Ⅰ Vone ⅡⅠ hlo@0 町 Ⅴ。 ア黛 @ Leon 荻 d と飴押 ort (l997) は、 顧客が自身について

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, hnp//wYvwope Ⅱ 正 0@0 怒 , or せ downloa 田 ve め 6/Ope 血 ho@o 納 Coreve 田 6z 客観 視 できるようにすることで、 彼らの「当たり 前」

を 文脈から剥離させ、 潜在的ニーズの 見落としを低減

(3)

1.

スーザ・ニーズの 分類と手法 ユーザの ニーズⅡ 顕在 的 ニーズ l

潜在的ニーズ 存在していない 存在している ( が 、 気 ついていない ) はっきりしていない 先行型市場志向

(NaWeretd.,2004)

具体的手法 カスタマイゼーション コンサルテーション、 顧客実験 ( 楠木, 2006) 消費者調査, ェ ンパシック・デザイン (Leon 打 d ㎝ HRayp0n,

機能モジュール 1997),Conte ぬ田 lInqulI が 去 (Beyer,1995)

マーケティンバ 能動的・受動的 能動的 ( 水越・ 2006)

させる ェ ンパシックデザインを 考案した。 これに近い

方法論として Beyer (I995) は Context ㎎ l%q ㎡

卍法

( ユ

一ザの 仕事の現場に 訪問し、 ニーザが 行動していると きに質問を行うことにより、 身体化している 情報を引 き出すことが 可能な手法 ) を提示している。 1990 年に市場志向を 提唱した Narver ら (2004) も潜 在的ニーズを 獲得する上で、 ユーザと のインタラクシ コ ンが新たな製品開発、 革新性へと繋がることを 指摘 し、 クリステンセンによるイノベーションのジレンマ (C ㎞ stensen, 1997) を批判している。 以上より、 ユーザの潜在的要求を 獲得していくため には、 ユーザ と のインタラクションは 欠くことのでき ない行為であ る。 その中でも特に 、 サプライヤ行動の 能動化やユーザ 側における第三者的視点の 獲得が重要 と 言える。 ュ一 ザ 側は、 H 卍はビジネス 全体を傭 撤 したシステム ということから、 自分たちの目的が 団 迎 によって達成 されると信じている。 一方でサプライヤ 側は 、 ユーザ の システム導入の 目的を団中に 合わせるような 開発体 系を図る。 結果として、 ユーザ 業務の実態に 則してお らず、 コスト 高な システムが導入されることになる。 これはユーザ と サプライヤとの 間のアコモデーション ( 異なる意見の 同居状態 ) のプロセスが 形成されてい ないことにつながると 言える。 以上見てきたように ニーザの 潜在的要求の 獲得にお いて対話の重要性は 古くから指摘されてきたが、 実際 の現場においても、 学術研究においても、 この問題は あ まり取り扱われてこなかった。 本研究では、 対話に おける要求獲得の 促進要因を探索的に 捉えていくため、 調査的面接法を 実施した。 2.3. 対話

3. 調査的面接 法

ユーザ と サプライヤとの 間におけるインタラクショ ンを行う場としての 会議は要求開発業務の 基本要素で あ り、 そこで対話が 行われる。 野中・竹内

(1995)

は SECI モデルの表出化フェーズ において、 そのままでは 言語化が困難な 個々人の暗黙 知を形式 知 に変換するために 対話が重要であ ることを 述べている。 また、 メディアの種類 ( 対面対話、 電子 メール、 電話など ) によって情報の 伝達効率は異なり、 最も質の高いのは 対面対話であ る ( 円山㎝ d Lengel,

1984)

。 対話に関する 要求獲得方法論では、 土井ら

(1993)

による発話行為に 基づく要求獲得があ る。 こ の時点で ユーザの 明示できない 要求を獲得していく 必 、 要性が示唆されている。 スーザの潜在的要求の 存在とこれに 対応する意義に 関しては、 システム開発に 留まらずマーケティンバの 世界では議論され 続けてきていることであ る。 そして、 システム開発では 主に要求定義において 取り組まれて きているが、 対話におけるサプライヤの 行動 ( 人間特 性 ) とユーザの 潜在的要求との 関係性を取り 扱った議 論はこれまで 少なく、 また取り組まれていないのが 現 状であ る。 その背景としてシステム 開発の現場において、 EW ( 統合業務パッケージ ) の導入が浸透したことがあ る。 3.1. 調査的面接 法によ る概要 インタビューはシステム 開発の業務に 10 年以上 携わ っている ( ユーザの業務知識をあ る程度把握している、 IT による開発経験をあ る程度行ってきている ) 、 主要な サプライヤもしくはコンザルタント

(5

名 ) に 1 対 1 に よる調査的面接法を 実施した。 ここでコンサルタント ほら インタビューを 実施したのは、 今回の調査におけ る 、 ユーザ と のインタラクションに 成功している 人か ら 対話における 促進要因を探索する、 という目的に 則 っているものであ り、 サプライヤに 限定する必要,性は ないと考えたためであ る。 インタビューは 2006 年 4 月中旬から 5 月中旬にかけ て 行った。 システム開発の 現状について 自然的な会話 なしていく中で、 下記の質問事項を 盛り込むように 質 問 をした。 質問事項 ・ 貴方は ユーザ 要求の獲得についてどのようなこと を 心掛けているか ・ 貴方は ユーザ 要求の獲得についてどのようなこと を実践しているか 一 178 一

(4)

SWO 上分析 ④分析ソール・ゴロ トタイプの 連毘 サプライヤーから 何かを 授プカ Ⅱ す る

マニュアルに 頼らない ュ - ヴの 「 キ - マン」を探す ユ一 ヴと 信頼 H 係を韮 く 牢固 こ

考え、

卒 直に語る

:-

直感 ケラ問を i 克む 、

発言への

コォロ一

@

Ⅰ 苦労した経験 ユーザを本音にさせる ; 相互理解を図る

も 、 相手を知ること ユ - ヴの 意見 鰍,

。 , 塁上巳三時には 突 ぶももでいく

掴む

; 施策ではなく、 「なぜⅡ と 問 う 図 1, ユーザ 要求の獲得に 対して心掛ける・ 実践すること 3.2. 調査的面接 法 による結果 質問事項により 得たデータを 図 1 に示すノート 技法 のマインドマップの 形にまとめた。 得られたキープー ドとして、 ① ユーザの キーマンを探すこと、 ② ユーザ との関係性を 大切にすること、 ③第一印象を 大事にす ること、 ④分析ツール ,プロトタイプの 適用、 ⑤ ユー ザ との対話、 が挙げられた。 また、 全員に共通した 意見 ( 図

2)

および特徴的な 意 見 ( 図

3)

も得られた。 特徴的な意見とは、 一般的な行 動とは異なる 発言を指している。 ユーザの業務分析を 行 う 上で、 何らかのマニュアルや 方法論に則り 分析し て い くことが一般的であ るが、 このコンサルタントは まずはそのようなものに 捉 われない行動を 図っている のであ る。 ・ 対話は重要であ る ・ ユーザを 知る、 または理解する ・ ユーザの 立場に立って 、 ユーザの 意見を聞 < ・ 始めにいくら 正論を述べたとしても、 ユー ザは 受け入れない 図 2. 全員に共通した 意見 ・ マニュアルに 頼らないで、 率直に考え、 率 直に語る ( コンサルタント ) 見 な意 的 特徴 3 図 察 考 3 3 ユーザのキーマンを 見つけるということは、 ステー クホルダの選別において 重要なプロセスであ る。 また、 対話において 前提となる環境として、 信頼関係の構築 を図ることが 重要といったこともインタビュー 結果よ り確認することができた。 信遍 性や信頼性を 持った議 論をするには 今回のサンプル 数では不十分であ るが、 検討の方向性を 確認することができたと 言える。 また、 全員が対話の 重要性、 しかも要求分析者 ( サ プライヤ、 コンサルタント ) 側の対話時の 態度の重要 性を認識していた。 要求を分析していくためにはプロトタイプによる 分 析、 つまり 物 ( 製品のプロトタイプ ) を ユーザに 提示 することで ユーザ 要求を開発するという 考え方を抱く システム開発者は 多い。 良蛇 ( ぬ pid A 沖 Iic ㎞ on Development) や XP (eX 廿 leme 円 o9

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血 9) といった

開発方法論が 出現していることからもこれが 読み取れ る。 しかし、 要求分析者の 意見にあ る「相手の立場を 考慮する」という 姿勢は 、 サプライヤによる 気づきの 促進を通じて、 重要な要求獲得を 得ることにつながる と推測できる。 発話行為による 二者間の距離を 縮めることは、 認知 科学の研究でのノンバーバル・コミュニケーション ( 石 崎・ 伝 , 1999) や心理学の接近的行動 ( 田 chmlond ㎝ d McCroskey,

1999)

などの学問領域において 行われてき ている。 しかし、

(2.3)

でも述べたようにシステム 開 発の現場におけるこうした 実態に関する 研究はこれま で少ない。 この問題に対し、 分野を超えた 研究により 解決していく 必要性があ ると言えよう。 3.4. 仮説の提示

までの調査結果より - つの仮説を立てた。 それ @ ま、 一山 79 一

(5)

対話におけるサプライヤの 態度を改善することで、 サプライヤは ュ 一々 の 潜在的要求の 獲得可能性が 高 ま ろ。 というものであ る。 ここで、 サプライヤの 態度とは、 第一印象を良くす ることやフラットな 関係 ( システム主導の 打破 ) を維 持・尊重する 姿勢、 自己主張と謙虚さの 両立などから 構成されるものと 定義する。

4. おわりに

4.1. 本研究のまとめ 本研究では、 近年、 様々な研究領域で 取り組まれ始 めている ユーザの 潜在的要求獲得に 関する動向および 意義を取り上げ、 システム開発の 分野においても 急務 な課題であ ることを示した。 そして、 ユーザと サプラ イヤとの間で 行われる対話に 着目し、 調査的面接法を 通してサプライヤ 行動 ( 人間特性 ) に関する仮説を 創 出した。 4.2. 今後の課題 前章で述べた 仮説は調査的面接法からの 考察および 先行研究から 立てたものであ る。 今後、 この仮説およ びサプライヤの 態度の定義をより 明確化し、 洗練して いかなければならない。 まず、 仮説の妥当性を 追究し ていくために、 システム開発の 現場でこのような 視点 が認識されてきているのかということのデータを 収集 する。 続いて、 仮説を検証していく 準備として、 態度 に関する文献レビュー ( 要求工学、 認知科学、 心理学 ) 調査とインタビュー・フロ 一の作成を行っていく。 こ の仮説はユーザの 業務知識を把握しょうとするための 最も効果的プロセスであ ることと推測される。 従って、 ユーザの業務知識を 学習する 0 Ⅱ的な教育体制の 検討 も加えていきたい。 国内外においてサービス・サイェン ス の概念が広ま

りつつあ る中 (Chesbrou 拙皿 dSpo 比 eI,2006) 、 このよう

なパラダイムシフトに 追随していかなければⅡ企業と して生き残っていくのは 困難であ ると筆者は考える。

5. 謝辞

本研究の一部は、 平成 n7 年度第 2 回産業技術研究助 成事業の支援により 行われた。 また、 調査的面接法の 被験者として、 インタビュ一に 答えて頂いた 企業の 方々に深く感謝いたします。 ここに記して 謝意を表し ます。

参考文献

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表  1.  スーザ・ニーズの  分類と手法  ユーザの ニーズⅡ  顕在 的 ニーズ  l        潜在的ニーズ    存在していない 存在している  (  が 、  気 ついていない  )  はっきりしていない  先行型市場志向  (NaWeretd.,2004)  具体的手法  カスタマイゼーション  コンサルテーション、  顧客実験  ( 楠木,  2006)  消費者調査,  ェ  ンパシック・デザイン  (Leon 打  d  ㎝  HRayp0n,  機能モジュール  1997),Con

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