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JAIST Repository: 経済危機下のアジア各国における科学技術政策の動向

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Academic year: 2021

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JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/ Title 経済危機下のアジア各国における科学技術政策の動向 Author(s) 三上, 喜貴 Citation 年次学術大会講演要旨集, 13: 203-207 Issue Date 1998-10-24

Type Conference Paper Text version publisher

URL http://hdl.handle.net/10119/5674

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.

(2)

2A5

経済危機工

め アジア各国における 科学技術政策の 動向 0 三上喜 貴 ( 長岡技術科学大計画・ 経営 ) 0 はじめに 1997

年夏以降アジア

各国は深刻な 経済危機工にあ る,依然として 危機克服の シナリオは見えない 状況にあ るが、 自律的な経済発展黍道への 移行にとって、 科 学技術基盤の 着実な整備が 不可欠の要件であ ることは言 う までもない. 本稿では

幾つかの基本的指標で

各国の科学技術の 現状を概観するとともに、 ウルグアイ・ ラウンド、

気候変動枠組条約等のバローバル

な 枠組の変化との 関連を中心に 近年 の 主要な動きを 振り返り、 併せて経済危機の 影響を探る ] 研究開発 活 劫の水準 研究開発活動に 関する統計は 全ての国で整備されていろわけではなく、 また 調 査から発表までのタイムラグも 大きいが、 各国における 科学技術活動の 発展段階 を理解するための 基礎指標として、 各国における 研究開発支出の 対 GDP 比率の 推移を臼 ] に示 す . 既に日本と同程度の 水準に近づ。 た 韓国をはじめとして、 NIES 諸国はこの 指 標 がいずれも 1 を超えており、 他の発展途上アジア 各国が 05 以下の水準にあ る のと対照をなしている。 但しまだこの 指標から経済危機の 影響を読み取ることは できない, ロ ] アジア各国の R&D 支出村 GDP 比 (%) 0 5 0 5 0 5 0 3 2 2 Ⅰ 0 0 "

日本 "

廿

" 韓国

廿

" 台湾 @ か、 ンンヵ " ホ Ⅰ ル 一ト中国

マトシア "

タイ

フィリピン

+

イント " ネシア Ⅰ 970 Ⅰ 975 1980 Ⅰ 985 Ⅰ 990 Ⅰ 995 2000 出典 : 参考文献 ] ∼ 9 参照 -

(3)

2 反曲金車 R&l) 活俺 の 定 * 1970 年代の前半までアジアのほとんどの 国において R 目コ 活動の主要部分は 農 業 研究であ った。 研究者の大半は 農業部門に属し、 R&D は主として国の 研究機 関によって担われた。 R&D 支出の大半は 政府部門によるものであ った。 しかし 80 年代以降、 東アジア ( 韓国‥台湾 ) においては国内の 民間企業によ って、 またシンガポールにおいては 外国企業を含めた 民間企業によって、 民問 セ

ク 一 主導の R&D 活動が拡大した。 R&D 支出の規模と 支出全体に占める 民間企 業 比率とで比較するとアジア 各国の現状はまⅠの よう に整理される。 NIES 諸国でほ民間企業比率が 50% を超えており、 しかもその過半が ェ レクト ロニクスに集中している。 シンガボールにおいては 外資系企業比率が 著しく高い。 中国の場合、 表Ⅰでは国有、 業体、 株式会社等全ての 形態の企業を「民間企業 : 分 として計算した。 いずれの形態の 企業においても、 技術開発項目の 選択は「上 級機関の指示」から 「市場の需要に 基づく自己判断Ⅱ へと シフトレてきており、 後者の比率は 1992 年時点の調査でも 59% となっている。 R&D の財源構成にお いても自己資金による 割合は約三分の 二に達しており、 中国企業の R&D 活動は 角 、 速に市場経済化が 進んでいる ま た外資系企業 l. こ よる R&D も 馬 、 速にその比重 を高めている 表 ] アジア主要ロの R&D 支出

俺 Ⅰ と 見面全集光 串

櫨一コ

Ⅰ下面

奄額

民間漆工一

企業

R&D(7)

内訳、 特徴等

@

( 億ト 。 ル

)

業 比率 日本 1996 約 1300 82% 韓国 1996 13 5 .2

78%

電気電子 35% 、 輸送機械 23% 。 台湾 1996 5 0 .4 57% 電気電子 一一 50%

一一一一一一

-

」 中国 1996 3 9 .4

Ⅰ 2 .7

2 ・ つ -

@ イリヒ 。 ン 1992 1.2 15% 農業関連が

47% 。 タイ l 1995 @ 2.1

イント。 ネシア l 199t 2.2 注 : 外国持ち分が 刃 % 以上の企業を 「覚資系企業」 とした。 出典 : 図 1 に同じ 国内民間企業の R&D 活動が未成熟であ る ASEAN 諸国の場合、 二れを促進・ 9- るための R&D 補助金や税制を 通じた支援策が 導入されっ っ あ る。 外資系企業に 対する税制については、 一般的な投資優遇措置の 枠組の下で、 これまでにも 「 パ イオニア・ステータス」等に 基づく減税措置が 講じられていたが、 新規に導入さ

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れた

R&D

優遇措置の多くは 内外企業を無差別で 扱っている。 ASEAN 諸国は他 国籍企業にとっての 単なる生産拠点にとどまるのか、 あ るいは製品やプロセスの デザインの拠点としても 成長しうるのかの 岐路に立たされているともいえ、 R&D 支援策には、 こうした転換のための 促進効果が期待されている。

∼∼

年 -

年年

993

トー・

ttt

- 一一

1

Ⅰ Ⅰ -

一 小小

;,

Ⅰ ' 、 ソ ・ ' ハ 。 ネ :. ン づ / MGS: MultimedjaGrant Scheme (MSC 計画支援 ) RuK ( 官民共同研究補助金 )

3 ウルグアイ,ラウンドのインパクト 昨年以降の経済危機に 先立ってアジア 各国の科学技術政策に 大きな 影 雙を与え

だの ぼ 1995 年に発効した WTO 協定及 び 同時に調印された 関連協定 ( 「貿易

関連知的所有権 協定 J (TRlPS: Agr ㏄ ment on T ℡ dc-Reiated ASp ㏄ t5 0fIntellec[ual

Propcrty R 聴 hts 八 「貿易の技術的障害に 関する協定」 (TBT 協定Ⅰ等 ) であ る。 " 言うまでもなく 貿易自由化に 関する実施のタイムスケ - ルが設定されなことは 各 国の産業政策、 科学技術政策にとって 大きな苗標を 与えるもので あ " ったが、 よ り 実施期限のさし 迫った幾つがの 課題が持つインパクトに 在 名、 要があ る。

(1)

文名前立知的所有 枝笘定

(TR

旧 S) TRIPS 以前の国際社会にお。 ては、 各国は知的所有権 に関する保護内容を 独自 に 定めることができた。 米国の通商法 301 条等による圧力はあ ったが、 パリ条約、 べルヌ 条約等の国際的な 条約への加盟は 任意であ り、 仮に加盟したとしても 条約 が 求める義務は 内国民待遇、 優先権 等の限られ だ 原則のみであ った, しかしウル グアイ・ラウンド 交渉においては「一括合意」が 行われたた.

自動的に

め 、 WTO の調印国は TRIPS 協定も受諾する と と , 下アん ょ Ⅹ @ 一定の経過期間の 後に TRIPS の 規 定 する 「バローバル・スタンダード」 ( 例えば、 物質特許制度の 導入、 最低 20 年 間の特許保護等 ) に準じた知的所有権 保護制度を各国内に 整備しなければならな くなった。 経過期間ば「開発途上国」の 場合で 5 年、 「後発開発途上国 i の場合 で 11 年であ るから、 それぞれ 2000 年Ⅰ 月 、 2006 年 1 月が実施期限となる。 こうした制度整備に 関して、 ASEAN では TRIPS 対応の国内法制整備を 個別に 進めるとともに、 妨 年 12 月の ASEAN 経済閣僚会合で は 「 ASEAN 知的所有権 協 力 枠組協定」 が締結され、 ASEAN 共同の特許・ 商標制度創設の 可能性を探ると の方針が表明された , まだその実現の 可能性は不透明だが、 実務レベルでの 調整 作業が進められている。 中国に関しで は 、 この問題は人権 問題と並んで 米国が WTO 加盟を承認しない 理由の一つでもあ っだし、 依然としで米国は 中国を通商

(5)

法 スペシャル 3

㎝条の優先監視

国 に指定しているところだが、 中国は 1997 年 3 月、 WTO

加盟が早期実現ずれば

経過期間を享受することなく 即時に TRIPS 協定 を 国内適用する 方針を表明するなど 積極的な姿勢を 明らかにしている、 こうした制度整備と 並んで産業界における 特許活動の定着を 進める努力もまた 重要であ る。 現在でもアジア 各国における 特許申請の半分程度は 先進国の多国籍 企業によるものであ り、 これらの国際的企業は TR]PS 以降を見据えて 既にアジ ア 地域での特許活動を 強化している。 アジア各国の 企業と研究者は 技術開発活動 自身の強化と 並んで、 その成果を特許として 権 利化する活動についても、 これに 習熟し、 技術開発部門の 日常活動として 定着させて い くことを求められている。

(2)

棚穏技篆笘定 O け

A)

これら一括調印された

協定 類 とは別に、

情報産業部門に

限 0 て 貿易自由化を 2001 年 1 肩

までに前倒しで

実施することを

取り決めた「情報技術協定

( 几 A

Information Technology Agreement

Ⅱの持つ意味は

大きい,情報技術製品にっ い

てはウルグアイラウンドの 定める期限よりも - 足早く自由化が 達成される見通し であ る " 1998 年 9 月末までにアジアからは 日本、 韓国、 香港、 台湾、 シンガボ 一ル マレーシア、 タ,ィ 、 インドネシア 及 び インドの合計 9 ケ国 ・地域が同協定 に加盟した " 世界の他地域を 含めた合計 41 の加盟国は二の 分野における 世界 貿 易の 92% をカバーしている。 アジアで最後に 残された主要国は 中国であ るが、 江沢民国家主席は 97 年 10 月の訪米時にクリントン 大統領に対して 加盟に積極的 な 意向を表明したと 言う。 エレクトロニクス・ 情報産業はいずれの 国においても 高い国内市場の 成長が予想される 部門であ り、 また同時にいずれの 国も輸出市場 における成功者となることを 期待して、 デマンド・プル ( 情報化計画 ) と サプラ イ ・プッシュ ( 技術開発 ) の両面から推進体制をとってきだ , 世界的な NiI 構築構想やインターネットの 発展が各国における 情報化計画推進 を一層加速し、 公的資金による 研究センタ一新設、 研究プロジェクトの 発足、 進 出した覚国企業の R&D 活動支援策等を 強化している。 表 3 アジア 告更 の 廿 杖柱 帝甘垂 社田

国 ・地域

@

デマンド・プル l サプライ・ブッシュ

@

(

情報化計画

) ( 情報技術関連

R&D)

中国

l

三余計画等

「 863 計画」「, k 炬 計画」等の各種国家的 R&D

""

計画、

一一一一一一一一一一

各種の合弁半導体プロジェクト

-

一一一一一一

等 韓国

「 HAN 計画」等の国家計画

一一一一一一一一

d- 台湾

ITRI を中心とする 各種皮 &D 計画

シシ がが 一 Jt, IT2000 計画 半導体関連 一一 R&D 計画、 事業化計画

マレ - シア

@MSC 計画 MIMOS を中心とする 半導体関連

良 &D 計画 タイ

'IT2000

計画 NECTEC を中心とする 半導体関連尺 &D 計画

(6)

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ぬ 目 " - 報 Ⅰ て 杉に の頭 接口 危は 群下 軽以 5 [ ウ

右文枕

] 1 中国国家統計局・ 国家科学技術委員会編、 「中国科学技術統計年鑑,、 1996 年版 2 C ん而 a St ロク rs が c イ 7%ar み o0 た 1996, September l997

3 National Statistics O)ffIce, 五ア ajorStaIisfics ヴ Korea れぢ co れ o 屋 y, March l998 4 % Ⅰ iw Ⅰ れ S/ ⅠⅠ ね ric Ⅰ /D ⅠⅠば方 00 ん Ⅰ タ 98, J Ⅱ ne l998

5NSTB, Ⅰ / 在 tio れ Ⅰアド ぴグソせダ o Ⅰ R み D in 辞ィれ 9 の ガ の r ぜ Ⅰ タ タ 7, www,nstb.gov.sg 6@Malaysian@S&T@Data@book@ 1996 , www 、 mastic ・ gov ・ my

7 NRC, メ Sf ひめ v o れ E Ⅰ ク e れ ガ れ打 グ ed カ 7 人オク n タ owe Ⅰ プカ A 推 D り Ⅰ r 舌口 用 d 打イソ 肛 Ⅰ タタ J

8 Department of Scie Ⅰ ce and Tech Ⅰ ology, Scie 穏 ce a れノ アを e 力れ 0lo9 ソ Ⅰ れ die Ⅰ tors i 竹 Ⅰ 俺 e

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]0 三 ,正喜 貴 、 「 ASEAN の技術開発破格」、 JETRO 、 1998 年 7 月

11 三上喜 貴 、 「東アジアの 産業技術政策の 動向」、 HJETRO 技術情報 2383 号 い 998

年 2 月

参照

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