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経済発展と交易条件の長期変動 : キンドゥルバーガー理論の再検討

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(1)

経済発展と交易条件の長期変動 一八

経済発展と交易条件の長期変動

        ーキンドゥルバーガー理論の再検討一

一          筆者は特色ある国際均衡・不均衡論を展開せるキンドゥルバーガーの所論に関心を払って来た。即ち周知の如く彼は長 期的︵発展段階に応じて現われる︶不均衡、構造的不均衡︵相対価格の歪み︶、景気循環的不均衡なる概念を提出した。然し三 者の関係は示めされなかったが、後二者は長期的不均衡に内在するものとして解釈すべきものであった。  交易条件論についても彼の特色を最も良く把握しうる交易条件の長期変動論一その視点も発展段階的  を検討して

  

来た。勿論、筆者の.根本的考えは変っていない。然し紙幅の関係上論じ尽くせず、不充分な点もあったが、再考の機会を       もったので、その後参照しえた文献と共に、改めて検討を行った。  本小稿は筆者の考えをより明瞭に示す事がその目的である。彼の所論及び資料は本稿と直接関係する部分に限り、他の 資料及び彼の所論全体については、拙稿﹁交易条件の長期変動ーキンドゥルバーガーを中心として一﹂︵本誌六十五・ 六十六・六十七合併号を参照願いたい.︶  彼の所論については検討すべき種々細かい点もあるが、本稿では筆者が特に問題としたい三点に焦点をしぼる。  以下、本稿の論及は︵A︶︵後述、参照︶に関するものであり、︵B︶より得られる示唆については、註⑲を参照されたい。

(2)

参考の捻、彼の所論の骨子を簡単に述べようα        ④ ︵A︶先進国と低開発国の交易条件の問題と        ⑤ ︵B︶第一次商品と製造工業品の交易条件の問題1は分離して論究されねばならない。  ﹁結論﹂ ︵A︶先進国に有利化、低開発国に不利化、詳言すれば成人国に有利化、低開発国、老熟国に不利化の傾向が存在する。 ︵B︶一般的に論じ得ない。 ︵A・1︶﹁事実﹂ 経済発展段階の差異の交易条件に対する効果は㈲工業欧州を構成する諸国の交易条件の差異︵スエーデン、スイス、、       ⑥  ベルギーの交易条件は改善し、イタリア、フランス、渋る程度オランダのそれは悪化した。︶㈲低開発国群よりなる ﹁その他地域﹂に対する  工業欧州の交易条件の動き一の中に見出ざれる。       ⑦      ⑧   然し、㈲工業欧州の対米交易条件の不利化は各構成国別に検討すれば夫々の輸出入単価指数が組織的に動いているとは云えす経済        ⑨  発展と交易条件の関係を示す適例でない。 ︵A・2︶﹁説明﹂㈲長期供給曲線の弾力性を決定する重要な要因として着手・放棄の可能性︵099凱巴Φ葺曼。・ロ脳①擁εを挙げる。そ  れが発展段階に応じて一定の型をもつという事が重要である。 ︵A︶を論ずる場合に、右可能性を一般化せるものとして、資源適  応能力︵B冨9蔓8巴碧下司皇帝一泊話ωo霞Φω︶なる概念を使用する。即ち経済発展段階に応じて右能力の差異の存在が、交易条件  を先進国に有利化、低開発国に不利化する。㈲然し交易条件の改善は需要効果が供給増加による価格低下効果により相殺されない事  を条件とする。その可能性を満たすのは小国である。 ︵B・1︶﹁事実﹂ 全工業欧州指数についてみれば七十年間に亘り殆んど変化していない。 ︵B・2︶﹁説明﹂ 第一次商晶も製造工業品と同様にその供給曲線を下方ヘシフトせしめたのである。発展段階に応じて着手・放棄の  難易が強調されたが、それは第一次商品と製造工業品の間にも存在する。重要な事柄は此の事実が統一的世界市場を維持し得ない圧        ⑩  力をもたらすという事である。 ①拙稿﹁キソドゥルバーガーの弗不足論をめぐりて﹂六甲台論集一の三。﹁キンドウルバーガーの国際牧支不均衡論﹂彦根論叢 ②拙稿﹁交易条件の長期変動ーキンドゥルバーガーを中心としてI﹂彦根論叢六十五・六十六・六十七合亭号。 経済発展と交易条件の長期変動 一九 五+五号。

(3)

経済発展と交易条件の長期変動 二〇 ③ 本稿は国際経済学研究会︵昭和三十五年十月十六日︶、 国際経済学会関西総会︵昭和三十五年十一月三日︶に於ける発表の要旨の一部に加筆したも  のである。猶、前記研究会の諸先生及びメンバー諸兄の貴重な批判に対して感謝致します。勿論本稿の不備・誤りはすべて筆者の責任です。 ④結論は純交易条件︵昌Φけ 一∪餌﹁け﹃ 什①﹁bPω Oh け同P山Φ︶︵℃客\℃ヨ︶より得られたものである。Ohこ○勺■囚汀臼①σΦ茜興’6犀Φ↓Φ﹁ヨの。出↓鵠αoい﹀  両嘆ooΦ雪Op⊃ωΦQっεαざお㎝①.︵ββと略す︶OずpP一〇. ⑤ 先進国にしても第一次商品を輸出する国があり、低開発国にしても工業製品を輸出する国があるという事実により︵A︶、︵B︶は調和されると述べて  いる。︵ρ勺.内ぎ巳Φσ①﹁σqΦぴ国OO昌Oヨ貯∪①︿①ざU日Φ葺讐一⑩㎝○。℃やN自。︶Ohこ↓■↓二℃.b⊃ω①・O■勺●泳ぎ巳Φげ①﹃ぴqΦき.弓びΦ↓Φ同旨ωOh↓鑓ユΦ  鋤bα国8boヨ討∪Φ︿Φδ℃ヨΦb計..↓﹃Φ濁¢<言≦oh国8bo目一〇ω餌b創ω冨叶こω二℃且ΦヨΦ暮、閏①σこ一㊤切G。・︵.、日噺中..と略す︶㌘鵡、︵此の論文では  そう強く述べていない。︶彼の強調点はその輸出品が工業品、第一次品の如何を問わず、先進国、低開発国自身の経済構造にあると考えられる。Φ■αq幽  ωΦ9三。駆器の臼寓。コぎ↓■↓こ℃■卜⊃認. ⑥交易条件の長期変動の分析には詳細指数︵匹Φ山勢一一Φ山 一PαΦU︵︶を使用。即ち商品グループ別、地域別の商品貿易の交易条件を重要年次︵評Φ︽団Φ胃ω︶  ︵一八七二、]九〇〇、一九二二、一九二八、一九三八、一九五二︶ について算定。八地域、九︵事実上は八︶商品グループに分割。﹁その他地域﹂  には主として熱帯の未開発地域ーラテγ・アメリカ、アフリカ、アジア、中央アジアーが含まれる。GQΦ9↓●↓こ.∩﹃鋤℃.し。”﹀℃娼Φ口下図切. ⑦イギリス、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー・ルクセンブルグ、スエーデン、スイス。 ⑥ 純交易条件指数︵℃菱℃8︶は輸出入単価指数より算定。単価︵導旧く巴器︶指数は勺O\Oの方法にて算定。ω①や↓■↓こ℃P卜。①ω”ωミ∼。。● ⑨ .肖陰国’..℃℃■Q。一∼ω. ⑩ キソドウルバーガーは次の様に云う。即ち一般的に云える事は先進国では継続的資本蓄積、技術革新、労働・土地に対する資本の高代善性、食糧品  に対する需要の低所得弾力性が存在し、それは製造工業品に対して第一次商品を相対的に安価ならしめ、一方低開発国に於いては、人口の土地に対す  る圧迫、土地に対する資本代替度の小なる事が逆の傾向を示すのである。角■↓こ署.b。聞合ωO。。∼Φな.↓.国こ..℃P。。O∼ご   我々はキンドウルバーガーの結論から次の示唆を得るであろう。即ち右の事実は成人国に於ける農業の高生産性、従って余剰農産物の出現、低開発  国、老熟国に於けるその低生産性、特に発展を開始せる国々では工業生産面のデモンステレーション効果も発生し易く、工業化を急ぐ余り農業部門の  圧迫を生ずるであろう。従って低開発国又老熟国の過大な工業化を阻止する事が必要となり、一国の産業構造決定上無視出来ない問題であろう。   右の事実を立証する研究として逸見謙三氏﹁世界農業の構造的不均衡﹂ ︵国際経済第十一号︶等があり、その中で米国を主とする先進国の農業生産  の過剰傾向とアジアを主とする後進諸国の農業生産の不足傾向が述べられている。又我が国についても、土屋六郎教授が戦前に比較し戦後の農産物の  工業製品に対する相対価格の上昇を指摘して居られる。︵﹁経済発展と所得分配−日本経済の戦前之戦後比較一﹂︵経緕学論纂 第二号七此の事実も中  進国と云われる日本の後進性を最近迄示すものではなかろうか。

(4)

 猶、 ︵B︶ についてキンドウルバーが弓に類似せる結論を示すものにモルガソがある。 ︵↓.ζo吐m二四P ..6迂①hoコぴq5幻¢コ↓ΦNヨ。・o㌦.↓﹃践Φ 9昏≦①Φロ︾ゆqユoEε冨四⇒氏竃国コ象餌∩ε憎ぎαq−、、国8口。目凶oUΦくΦ︻o唱§Φ三p⊃口島O巳9h巴Oぴ山口映P<o一’HH押2Q﹂糟○望診6㎝り.︶ 成人国、老熟買繋の概念については、O臣こρ℃・溶ぎ亀Φび興αqΦぴ↓ずΦ一︶o=錠QQげ。含即αq9お切90び四唱.鼻−Uoこ↓﹃Φ︻艮Φ藍建一〇P巴国oo⇒o目− 一∩。・矯菊。く●①α3H霧。。℃O冨℃噴b。一・猶、前掲拙稿参照。 二 先ず筆者が第一の問題点と老える部分の検討に入ろう。  工業欧州の対米交易条件の不利な変動を経済発展の見地より組織的に説明し難いという理由、即ちキンドゥルバーガー         の論点︵A・1︶ゆを詳述すれば次の如くである。米国は工業欧州より経済発展度の高い国であるから、その交易条件は有利 1表工業欧州輸出入単価指数        (1913 == 100) 剣駒 世隷  蝋 界馴 衣瑳  ︵ 他域 の ぞ地  国  米 出〕 幽93勘鵬鵬脇 門鱗珊燭拗脚 粥96㎜㎜麗㎜ 入〕 〔輸 173 92 100 135 112 213 〔輸 1872 1900 1913 1928 1938 1952 以83蜘捌93蹴

以87m鵬96脇

囎四m卿75鵬

搦雛㎜羅鴨鮒 1872 1900 1913 1928 1938 1952 (T.T., p.234,‘‘T.E,”p.82より1ム華)   〔輸   出〕        (右側の年次を100とする) 63

瀞96鵬

64

Q燭%鵬

66

]㈱95獅

入〕 1認i銘l1 1928/1913         i 1938/1928,         i 1952/1938」 53 109 135 83 190 〔輸 67

刻X69獅

70

im73珊

解鵬柳64回 田伽悩聡鮒 1900/18721 1913/1900 1928/1913 1938/1928 1952/1938Li (TT、,p.52−7,‘‘T.E.,”p.82より扱葦) 経済発展と交易条件の長期変動 二一 化すべき筈で.ある。有 利化はその高輸出価格 或は低輸入価格により 可能とされる。米国の 対話輸出価格︵工業欧 州の輸入価格︶はほぼ         恒常的であったので、 その交易条件改善は工 業欧州の対米低輸出価 格によってなされたの

(5)

     経済発展と交易条件の長期変動      二二        であり ︵1表参照︶、ヒックスの偏輸入改善のケースを支持する様にみえる。此れに対するキンドゥルバーガーの理論的        異議はこうである。即ち一物一価の法則に従えば、工業欧州の生産性上昇率より米、国のそれが迅速なる場合、工業欧州の 対米輸出価格のみが低下せしめられるのでなく、あらゆる市場に於けるその輸出価格の下落が予期されるであろう。工業 欧州が他の諸地域に対すると同じ生産物を米国に輸出したと仮定すれば、米国及びその他の諸地域の輸入価格は一物一価 の法則により、運送費の差異及び差別的価格政策により生ずる差異の程度迄異るに過ぎない筈のものである。彼自身の言 葉では、 ﹁貿易構成の差異及び価格政策の差異を全く別としても、一物一価の法則は大陸間を基礎としては大して効果的         には作用しない﹂のである。 此の所論はキンドゥルバーガーの結論︵B︶に関連して当然であり、第↓次生産物よりなる         所謂国際商品の価格指数も国別に異り、いわんや製造工業品の価格指数に於いては云う迄もない。  キンドゥルバーガーは実際的見地からの主張に重点を置く。即ちω一九三八年迄は工業欧州の対米輸出単価指数は他の 諸地域に対する指数と比べて下落していない。︵1表参照 他の三地域は略す。︶更に一九三八年︵一九二八t一〇〇︶と一九 五二年︵一九三八11↓○○︶について工業欧州各国の対米輸出単価指数を吟味すれば、各指数の動きは極めて異っている。 ︵2・C、2・d表参照︶やや詳細にわたるが彼の説明を聞こう。即ちこうである。 一九三八年に於いては工業欧州対米 輸出指数はフランス、イタリア、スエーデンの指数により急激に引下げられた。だが、イギリス、スイス、ベルギー及び        程度は小であるが、オランダの指数は工業欧州の対﹁世界﹂輸出指数と大きく異っていない。然し一九五二年に於いて は、工業欧州の指数はイギリス、フランス、程度は小であるがスイスの指数により引下げられた。我々が補足して云えば︸ 九一三年については各国指数は工業欧州指数及びその﹁世界﹂指数と大差なく、一九二八年に於いては、ドイツ、フラン ス、ベルギー指数が上記両指数以下で、特にベルギー指数がかなり下廻っている。︵2・a、2・b、2・c、2・d表参照︶  更にキンドゥルバーガーは次の如く云う。②工業欧州の対米輸出単価指数は一九三八年目一九二八11一〇〇︶に於いては

(6)

原料、半製品の単価指数が、一九五二年︵一九三八1一一〇〇︶では飲料指数が下落したのである。米国の方が経済発展度が 高いので比較優位の原理からいっても妥当であるが、工業欧州の対米輸出は他の諸地域に対する輸出に比べて工業製品の 輸出は小である。此の事より︼九三八年の景気下降に際しての工業欧州対米輸出単価指数の低下の大きな原因として原料 価格の下落が力を持っている事が知られる。所が一九五二年に於いてはその様な一様性は存在しない。即ち朝鮮動乱の余 波として半製鉄鋼の販売国たるベルギーは極めて有利な交易条件を享受し、スエーデン、イタリアは原料ブームによって 或る程度利益を得たのであり、フランスのみ両年とも対米交易条件が悪化したのである。  従って彼の結論は﹁相対的経済発展度よりみて、︵工業︶欧州の米国に対する不利な交易条件の組織的説明は少々無理で     あろう、﹂︵括弧内筆者、以下伺じ︶ というのである。彼の主張を簡単に我々の言葉で云えばこうであろう。即ち、若し偏輸 入改善のケースが支持されるならば、両年共に又工業欧州各国指数共にシステマチックな動きii対米輸出単価指数慧他 の諸地域への指数と比べ相対的な下落一を示すべきであろう。  然し②は景気循環的説明に過ぎる嫌いがあるので、経済発展との関係の説明方法としては説得的でないと云える。尤も         ⑨       ⑩ 重要年次︵器︽捧俘邑は景気循環的影響を最少にすべく一九三八年を除ぎかなりの好況の年が選ばれている。だが此処で は一九三八年が分析対象とされている。          我々が問題にするのはキンドゥルバーガーの主たる論点と思えるωである。即ち彼が苦労して求めた指数を使用しても 工業欧州の低開発国群よりなる﹁その他地域﹂に対する輸出入単価指数が対米指数に比べて組織的優美な動ぎを示してい る様には見えない  ﹁その他地域﹂に対する指数が︵A・1︶㈲を構成・一。即ち対米の場合と同じ年代について調べても 一九三八年では工業欧州各国の﹁その他地域﹂輸出単価指数はその﹁世界﹂指数とほぼ同様の動きを示し、輸入指数︵即 ち﹁その他地域﹂の輸出指数︶は一様に﹁世界﹂よりの輸入指数と比較して低いので、組織的と云える。︵2・c表参照︶然      経済発展と交易条件の長期変動       二三

(7)

酬・各国対

テの他地羅}貿脚指数

1 9 1 3 (1900一=100) 経済発展と交易条件の長期変動 交易条件 米国随の農1世界 入 輸 出 輸

米国庵の蜘世界

米国脇の鋤世界

2・a表

97 W6

超雛切論

94 V3 68

香@66鵬8182

74 唐X2血 80@ 87 88

m上歯斯 鵬mm

 115 *120

拠囲蜘囎 鵬伽m鵬

競恥撚拗 鵬96撚皿

114 101 110 116   98   103   104   106 *107

田9395田 81伽89鵬

肥m鵬慨 99 囎m

スツスアダ一γス リ ンリソギデ  イ         イ ギ  ラタラル       エ イドフイオベスス

工業欧州

以下同し。 「世界」は1業.蔭こ州を含む。但し,*は含まぬ。T.T., pp,54−7より抜薬。

1928

(1913−100) 交易条件

米国庵の艶界

輸 入

米国魔の蜘世界

出 口

米国魔の蜘世界

2・c表

皿囎85鵬皿96燭柵   102 *103

珊㎜7790獅㎜囎97㎜

m89粥皿姐94鵬螂皿

  146   126   125   127   132   115   114   137   132 *134 田㎜鵬m蜘⋮⋮幽難田

醜三崩餅即m鵬鵬悩

164 137 105 130 135 工11 154

拠撒醜98励m瑠鵬

130 139   149   135 *139 183

伽m旧塒鵬姐捌燭

スツ リ  イ ギ イド ス.アダ︻ソス州

ソリソギデ 欧

    ︻イ

ラタラルエ 業

ブイオベスス エ

 二四

し一九五二年ではその様な動ぎ は見られず︵2・d表 参照︶、他 の年代についても同様である。 ︵2.a、2・b表参照︶此の点 から云えば対米の場合と比べて システマチックの様には見えな い。  猶、粗略な事.しか云えないで あろうし、又キンドゥルバーガ ーの意図に反するかも知れない が、工業欧州各国の﹁米国﹂及 び﹁その他地域﹂指数からその ﹁世界﹂指数を差引いた結果を 求めそう。︵3・a、3・b、3・ c、3・d表参照︶  各国の輸出入単価指数が理論 通りの動き  即ち米国の高輸 出価格、低.輸入価格  を示す

(8)

1938

(1928−100)

2・c表

交易条件

米国庵の鋤世界

入 輸

米国随の鋤世界

輸 出

米鴫の農1世界

140 197 125 87 150 152 168 213 136 159 100 79 1工6 124 122 135   130 *138 149

鵬鵬9384捌囎鵬国恥

72 V5 V0 W4 V7 V4 V4 V6  73 *69 67 U6 T6 U6 T2 U5 T6 T2@64 74 U8 V2 V1 l797274 73  98 119  70  67  87  92  91 102  96 *96 94

㎜7058779994m

95 99

ヒ665988937899

83 スツ スアダ 一 リ  ソリソギ  イ ギ  ラタラル イドブイオベ ン ス 州 デ    欧   イ エ 業 スス エ 経済発展と交易.条件の長期変動

1952

(1938 一一 100) 交易条件

米国庵の磯障界

入 輸 出 輸 米国[菟の農1世界 米国1姦の農1世界

2・d表

82 V4 W9   93   88 124 106 104  87 *85 88 V4 X9 X3 X3 X2

Q89

87 50 V5 T4 X4 W3

Q927171

  242   239   277   238   272  260   268   237  250 *255 250 223 283 222 258 346 266 312 258 265 268 276 241 303 249 279 279 267   198   177   247   222   239  322   283  247  218 *216 221 164 280 206 241 319 280 278 132 201 148 226 253 318 256 199 190 226 ス ツ スアダ 一 リ  ンリソギ  イ ギ  ラタラル イドブイオベ スエーデソ ス イ ス

工業欧州

とすれば、対﹁米国﹂指数と ﹁世界﹂指数の差は輸出指数が [、輸入指数が+、対﹁その他 地域﹂指数と﹁世界﹂指数の差 は逆に夫々+、一を示すべき筈 のものである。尤も彼は工業欧  ヘ  へ 州各国の対﹁米国﹂指数と工業   ヘ   へ 欧州各国の対﹁世界﹂指数との 比較ではなく、その平均である   ヘ   ヘ 工業欧州の対﹁世界﹂指数との 比較により議論を進めている。 我々は前者の方法により論を進 めた。その方が正確と考えたか      らである。勿論、キンドゥルバ ーガーの方法を適用しても結論      ⑱ は変らない。  ここで彼が工業欧州の対米交 易条件の動きが経済発展の観点   二五

(9)

3・a表

       1913 (1900−100) 経済発展と交易条件の長期変動 件あ地 条そ他域

聾綱

入編一

三 輸 出 米国 その 米国他地 域 一3 −13 −29 −6 一18 十11 −14 −11 * 一7 ;,lll 十 7.

│23

  十9 PD  7    4 ︻ 一   一 十26 十5 十7 十10 十15 −1 十11 十13 十9 −14 :igi.,}lii ‡、‡、睡、 一16!+ 31 Qゾ FO  ρ0    1    5 3 十 十 十   十   十 十 9 5 6 一8 −15 −1 1 5 3 2c 一 一17 十23 −15 −2   3 *十 イギリス ドイ ツ フフンス イタリア オラソダ ベルギー スエーアン

スイス

工業欧州

1938

(1928一一100) 交易条件 輸 入

輸出

米国 その 他地 域 の地 そ他域  国  米 の地 そ他域 米国

3・c表

十4 十38 十25 十8

32775

一 十 一 十 十 5t 十34 一 61 十28 −141 十46  01 十78 −15] 十19 * i* 一231 十11 一5 −9 −14 −18 −25 −9 −18 −24 −9 十2 −7 十2 −13 −4 十5 −2 −2  0 * 1* 十 41−5 一4 十21   0 −9 −10 十7 十3 十8 −1 十1 十7 −4 −8 十1 十1 −13 −3 −13 * 一131 * 一1 イギリス

ドイツ

フランス イタリア オランダ {ベルギー スエーデソ ス イ ス 工業欧州

1928

(1913−100) 交易条件

輸入

輸出

米国 その 他地 域 の地 そ他域  国  米   その1 米国他地 域 3・1)表 71 十38 OI 十11 81−8 91 一13 21十5 2e 十13 01 一17 81 一12 11 十17  * 2) 十16 十7

ヨ柁++ d

31

十 ﹁ * 十 81 一30 十9−17 −21十8 十101 一17 十15十8 一 21 一15 一 II 十32 −141 一 3 十 21 一15 * 1*  Oil 一17 十19「十IO −171 一 6 十12! 一 3 十231 一32 十18i 十15 一1 十19 −19 十4 *   o 一5 −13 十32   0 * 一4 イギリス ドイ ツ フランス イタリア オラソダ ベルギー スエーテソ スイ ス 工業欧州

1952

(1938一一100) 交易条件

輪入

輸出

の地 そ聖域 米国 の地 そ他域 米国 の地 そ他域 米国

3・d表

十6

 0

十10

 e

i十 5 −32 −1 ⋮ i−15 1

 0

* 1十 2 一32 十1 −35 十1 −5 十4 −14 −33 −16 * 一14 十8 −16 一 II十6 16 P4 W6

Q758 3

一 一 十  ﹁ 十 十 *十 十23 十29 33111114217 12 十 ⊥T 一 十 ⊥﹁ 十 *十 23 P3 R3 P6

Q33318 玲

十  一 十    十  一 ﹁ 十 十 *十 66 Q4 X9

S144274828 26

  十  一 十 十  ﹁ 一 ︻ 一 Φ→一 イギリス ドイ ツ フランス イタリア オラソダ ベルギー スエーアン

スイス

工業欧州 二六 より見た場合、適例でない 事を主張する根拠は︵A・ 2︶㈲で示されている如く、 大国の場合供給反応が需要      ⑭ 効果を相殺するという主張 と首尾一貫せしめる為であ る事は明かである。 ①  =↓9国こ糟−OPOQ一∼しQ.↓・↓・  には此の様な説明は見られな  い。H霧ω\おω。。の対米輸出品の  安価であった事は酒類の関税、  紙類の投売り、為替ダムピソグ  に基くものであり、一九三八年  以後に於いてはドル牧入及び市  場確保の為であったと述べてい  るに過ぎない。UOこ︾.b。ω①. ② より詳言すればこうである。  米国の製造工業品輸出価格は、  エ業欧州のそれ、或は他の輸出  国のそれに比較して高くない。  米国の輸出価格の恒常性は欧州  への第一次産物輸出高価格の為

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 に維持されたのである。二↓・国ニウG。卜。﹁ ③ キンドウルバーガーもピックスの云う偏輸出・輸入改善はオリジナルな意味にて使用している。 ︵ピックス理論については、拙稿﹁生産性成長率の  肢行性と弗問題﹂彦根論叢陵水記念号参照︶以下我々の使用するものも右に同じ意味。ヒヅクスは種々批判を受けて、自国の偏輸入改善にしても  必ずしも相手国が損失を受けるとは限らないケースを認めた。 彼のオリジナルな偏輸入改善は完全偏輸入改善︵h三=目唱。含銀器①α︶であったとす  るQ︵ω①P旨国.山一∩犀ρ国圏帥︽uα一官署。同一⊆国ooロ。ヨ8。α−下戻¢鳩︾娼09a×切.︶学説的展望は改めて行いたい。 ④ 周知の如く実際はそうでなかった事が各論者によって指摘された。右拙稿参照。 ⑤.甫.国二.、℃.。。b。.  ⑥ωΦ9..↓●国二=℃℃・刈。。∼。。ご↓●↓二娼Pb。お∼膳9 ⑦ドイツの指数はかなり高いが、為替レートが信頼出来ない。..↓・国こ..O・Q。b。. ③.、↓●国二、、掌。。。。●  ⑨一節註⑥を見よ。  ⑩ωoρ↓・↓こづ㍗ωミ∼㊤‘  ⑪↓.↓こ署・課∼S ⑫スエーデン、スイス、ベルギーの対米輸出入額は工業欧州全体の一一%︵一九二八︶、一八%二九三八︶︵HΦ鋤ぴq偉ΦohZpひδ昌ρZ臥≦o時oh  芝。﹁置↓冨畠ρおお、℃●這①より概算︶、二一二%︵一九五三︶︵60けp。器鉱。巴︾げω叶冨90雨量①q。oりこ6α。。も℃.。。漣∼切より概算︶に過ぎない。従って  工業欧州指数ではかなり異った傾向が現れる。︵2・a、2・b、2・c、2・d表の工業欧州指数と比較されたい。︶猶、キンドウルバーガーの指数  は一九〇〇︵一八七二一︼○○︶からあるが、︵↓’↓こ℃●器︶米国が成人国段階に達したのは一九〇四年頃からであるので此の年代はオミットした。 ⑬比較を行った一八四個の内︵但し工業欧州指数を除く︶、我々の方法と符号が異るもの三七、一方が○なるもの七、差が三〇以上のもの=であ  る。︵キソドウルバーガーは工業欧州を含まぬ﹁世界﹂指数と比較していると看倣す。︶ ⑭9こ↓・↓こ署﹂8∼P8・ 三  次に第二の検討すべき点に入ろう。  結論的には革新或は先進小国が最も有利な交易条件を享受する事になる︵︵A・2︶参照︶が、一般的に云って、小国と大        ① 国との貿易に関しては前者が有利な交易条件を得る事はJ・Sニミルにより指摘され、比較生産費理論の場で述べられて   ② いる。尤も此の理論は技術・嗜好等を一定とせる静態論であり、それが変化する経済発展の場に於いて議論される、いわ       経済発展と交易条件の長期変動      二七

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     経済発展と交易条件の長期変動       二八 ば動態論とは異るものである。         今、ハロッドの表現を借りて云えば、こうである。外国︵大国︶の大きさが自国︵小国︶の十倍であるとすれば、前者の 資源は後者の十倍と考えられ、外国の産出高下位当生産費騰貴は自国の十分の一であるといいうる。従って此の場合、商 品一単位当交換比率即ち交易条件は小国たる自国に有利化する。というのは貿易が完全に行われた場合、共通生産費比率         ︵交換比率の逆数︶が外国の生産費比率の方に難ずくからである。 ︵後述参照︶  此の様な周知の理論にキンドゥルバーガーが触れていないのは、それが比較生産費原理に結付いた理論、即ち静態論で ある為であろうか。勿論彼が得た結論からは小国の交易条件有利化が動態面に於いても妥当すると云える。然し強調点は 先進国対低開発国一般の交易条件の問題にある事は否み得ない。その場合には交易条件は前者に有利化し、その説明要因 として資源の伸縮性、即ち供給弾力性・ 勿論、長期供給曲線のそれ  をもってする。︵︵A・2︶参照︶  我々は先ず静態的ケースと動態的ケースに分離して、キンドゥルバーガーの結論に迄到る過程を比較生産費構造を使用 して考察しよう。  先ず比較生産費論の場即ち静態的説明を行えばこうであろう。伝統的理論に従って二国︵自国、外国︶、二商品︵A、 B︶モデルとする。更に逓増生産費︵部分特化︶にて議論を進めよう。両国に於いて夫々二商品︵A、B︶間の生産費比率 の差が存在すれば貿易を行って利益がある。その場合明かに自国の生産費比率が外国のそれに迅速に近ずく程、即ち供給         の弾力性が小︵生産費勾配が大︶なる程︵小国︶、交換比率即ち交易条件は自国︵小国︶に有利化する。ハロッドに依りつつ       詳言すればこうである。自国に於いてAの一単位と同一生産費を要するBの量をもってB商品一単位と定め、A、Bの生 産費を各々必単位とする。一方、外国の場合も同様な決め方をするが、A、Bの一単位の生産費を夫々歌留単位とする。唱 従って両国のA、Bの生産費比率は一対一、一対五となり、比較優位・劣位の商品を夫々輸出・輸入するから、自国の輸

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出品はB︵輸入品はA︶、外国の輸出品はA︵輸入品はB︶となる。貿易開始後自国の生産費比率一対一が外国の比率一対五 に速かに近ずく程、換言すれば、貿易が完全に行われた場合、共通生産費比率︵国際交換比率の逆数︶が外国の生産費比率               に近ずく程、自国︵小国︶の交易条件は有利化する。勿論吐の場合資源は迅速且っ摩擦なく移転す   費   搾ツ窒アる豪仮定されている。︵自国について云え縮目するA商.叩生産々萎り、拡李るB商。星産々業への   齢234,移転.︶︵以後A・B産業と略記.︶   外       さて、我々は次に動態の場で考察しよう。先ず、比較生産費構造が時間と共に変化するケース   費   愚劣劣劣劣κ を考え、大国・小国の関係も取入れる。その場A口、比較生産費構造を変化せしめる三三 ︵技術進   齢       歩︶を両国がもたらし且つ資源移転能力が同一と仮定すれば、上述の静態的考察が適用されるで

  自位位位位位

    議弾魂あろう。従。てその結論も亘である。

俵ABC・E 次いで動態の場で・しかも経済発獲促して・即ち先進国︵外国︶・低開発国︵自国︶の関係と

              して促えよう。二国、多数商品︵A、B、C、D、E︶モデルにて考察し、比較生産費構造を変 ヒ 2表 外国の技術進歩による変化    自国の生産費 外国の生産費 yアy夕y 化せしめる概乱︵低開発国に有利にせよ、不利にせよ︶を先進国がもたらし、更に国の大小の差によ

 234%

    −  って生ずる供給弾力性の差異を一定と仮定する。比較生産費原理の上から云えば、自国がEを輸        出、Aを輸入し、外国がAを輸出、Eを輸入する︵1表参照︶のが両国にとり最も有利となる。両        κ劣κ劣κ 国がB、C、.Dの何れを輸出するかは各商品の両国に於ける供給の弾力性に依存する。         今、外国即ち先進国のE産業に技術進歩が起り、2表の如く比較生産費構造が変化したとしよ ABcDE  う。此の場合、自国即ち低開発国は比較優位から劣位に転じた所のE産業に使用されていた資源       を劣位より優位に転じたD産業へと、或は部分的にはB、C産業へと移転せねばならない。先述の  経済発展と交易条件の長期変動      二九

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     経済発展と交易条件の長期変動      三〇 如く伝統的理論では資源の移転は摩擦なく行われると仮定されて来たが、実際にはそうでない。2表では外国のE産業は A産業に次ぐ優位を占めるものとなるが、それが輸出されるか否かは既述の条件による。勿論、比較優位を享受する為に はD産業より、A或は部分的にE及びその他の産業への資源の移転が必要であるが、その必要性は自国より小であろう。  更に3表のケースでは外国に於いて、比較劣位となったA産業或は劣位の増加せるD産業より比較優位となったE産業 への資源の移転が必要であろう。︵自国ではD産業への移転が必要。︶種々のケースが考えられようが、資源移転の必要が生じ た場合、資本蓄積、教育程度の高い労働者・進販的企業者階級、合理的社会制度等の存在という点から云っても、先進国 の方が相対的に容易であり、いわば資源適応能力が大であると云えよう。従って3表のケースに於いて自国の資源がE産 業よりD産業へと部方的にしか移転し得ない場合、Eを自国が輸入する事が比較優位である故、劣位の商品︵E︶を輸出 せざるを得ぬ傾向があるとすれば、外国は、Eの技術進歩により比較優位に生産し得る様になったEを部分的にせよ、外 国の国内交換比率︵生産費比率の逆数︶より不利な比率にて自国より輸入する筈がなかろう。 ︵勿論、その事はあらゆる商品に        ついても同じ。︶2表のケースでも外国のEの輸入減少は確実であり、同様な推論がなされよう。  ヒ 3表 外国の技術進歩による変化    自国の生産費 外国の生産費  A     x       ヅ  B     x       2夕  C     x       3ツ  D     x       4ツ  E    x     %ツ 従って自国即ち低開発国は順なる方向への部分特化︵以下、﹁順﹂、程度の如何を問わす反対の場合を ﹁逆﹂と呼ぶ︶ に比して不利な交易条件をもつと云えよう。 1、2、3表の各ケースに於いて、 貿易が完全に行われた場合、国際交換比率︵共通生産費比率の逆数︶ が外国の国内交換比率に一致 すると単純仮定する。一方又、 ﹁順﹂の場合の共通生産費比率は、部分的にしろ、自国が﹁逆﹂ の方向をもつ場合のその比率と異る事は明かである。というのは後者では牧縮産業︵E︶の生産 費低下率は小であり、拡大産業︵D︶の生産費増加率は小であるから、 ﹁順﹂なる場合に比べ、        共通比率へ遅く近ずくであろう。此の事だけでも﹁順﹂なる場合に比較して交易条件は悪化する

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と云えよう。然し単純化仮定をとり両者同一としよう。各々交換される商品のみについて考察した場合、各ケースの交換 比率は︵じ両11α﹀ ︵卜。︶国11や臥︾ ︵c。︶団“試︾となり、 ﹁順﹂の場合ならば︵一︶国Uα︾ ︵b。︶∪11戯︾ ︵。。︶U11c。国とな る。然し3表のケースでは自国に於いて﹁逆﹂なる場合、貿易前の国内交換比率よりも不利なので、Eが輸出されるとは 考え難く、しかも此のケースではEを輸出して国内の交換比率より慰有利に輸入される商品は存在しない。此の場合、E         産業の生産要素の失業を生じるであろうが、その側面からの分析を我々は今採用していない。然し最も比較劣位であった 商品が最も優位の商品に転ずる場合︵3表︶も必ず2表の如き段階を通ずると生えれば良いであろう。 2表のケースにし ても右の家例が示す如く、 ﹁順﹂の場合より悪化している。更に2表3表の﹁逆﹂なる場合、1表に比べ悪化していを。          尤も右上の例は自国に不利な概評︵ヒックスの偏輸入改善とは意味が異る︶であった。勿論、その逆のケース  A産 業の技術進歩1︵4表参照︶では自国は一層有利に今迄の輸入品Aを得る。  以上の分析から、不利なる概乱の率の方が大であれば、資源適応能力の差異が両国に存在する場合、自国即ち低開発国        の交易条件は悪化の傾向が存在すると云って良かろう。  ヒ 4表 外国の技術進歩による変化    自国の生産費 外国の生産費

 A x 」・{ty

  B     x      2ヅ   C     x 3y

 D    x 4y

  E     x 5y 経済発展と交易条件の長期変動  以上の如く、小国・大国間の交易条件は供給の弾力性小なる小国に有利化し、一方、先進国・ 低開発国間の交易条件は資源適応能力の大︵一長期供給弾力性大︶なる先進国に有利化するという        ⑬ 様に逆の結論を得るのである。然しこれは論及の場の相違によるのであり、一方では発展段階を 考慮し他方では時間の変化を老輩しても静態的に処理し得たのである。  キンドゥルバーガーの得た結論を裏曲しつつ、我々は粗雑ではあるが次の様に云う事が出来よ う。即ちほぼ同一の大きさの国では資源適応能力の差異が交易条件を決定するカを持ち、即ち先 進国が有利化する傾向をもつが、国の大小が極めて相違する場合は、資源の大小による供給の弾       一一=

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     経済発展と交易条件の長期変動      三二 力性の差異の方が交易条件を決定するに於いて大なる力をもち、資源適応能力は相殺される傾向を有するであろう。従っ        て革新的或は相対的に経済発展度の高い小国︵キンドウルバーガーの例ではスエーデン、スイス、ベルギー︶の交易条件が最も 有利化すると云いうる。  所で、先ず問題となるのは着手・放棄の可能性  それを一般化したものと彼が云う資源適応能力iと長期供給の弾 力性との関係であろう。それらの概念・内容に関しては拙稿にゆずり次の点のみを指摘したい。彼に依れば、 ﹁着手・放 棄の可能性は基本的な論点である長期供給曲線の弾力性に影響を与える唯一の要因ではないし、又着手・放棄の可能性の        ⑮ 項目の下に他の要因を包含する事は恐らく認められないであろうが⋮⋮﹂叉﹁着手放棄の困難性に基いた短期供給の非弾        力性を長期弾力性に転ずる⋮⋮﹂更に﹁⋮⋮交易条件に関する純効果は放棄の相対的容易さによって決定されるであろ        う。この事は価格の下落に関する長期供給の相対的弾力性に等しい﹂という様に両者は全く同一物ではないが、実質的に は等しいものとされている。というのは、此の可能性或は右能力によって長期供給の弾力性が決定されるからである。然         し又幸運︵一g閃︶なる要素も長期供給を支配する要素として挙げる。彼によればそれは良く需要される商品の生産に使用 される一定資源を有する国︵ベルギーの鉄鋼、スエーデンの木材︶に見出される、と。然しこれは供給側面より需要側面を強 調した説明である。勿論彼の力点は資源適応能力、着手・放棄の可能性という様に供給側面にある。彼は此の着手・放棄        可能性の難易決定条件には生産要素の供給に関するものすべてを含ましめている。例えば未使用の土地、一定の質をもっ た未雇傭労働者、遊休設備の存在等々である。彼の様にその可能性なる概念の下に考えられるすべての要因を含ましめれ ば、長期供給の弾力性はそれによって決定される事は明かであろう。         次いで小国、大国の概念規定が問題であろう。だが、最近E・A・G・ロビンソンの試みる如くその定義は目的に応じ て異るものであり、画一的定義をなし得ないであろう。人口、面積、資源、貿易依存度、特化の程度等により、定義を試

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        みているS・クヅネッツ、G・レデュック、J・ワイラー等がある。然し、本稿は大国、小国自体の分析に重点を持たない 故、我々も厳密な定義を避け、常識的定義に止めた方が良かろう。此の点については先進国、低開発国︵成人国、老熟国︶ についても同様である。両者共、相対的な程度が問題である。 “  所で、大国小国間の交易条件は後者に有利化するという伝統的理論に対立して、F・ペローの云う優勢効果︵伍。雪8鉱8        ゆ 践8ゴ<。§8ゲ露h融斥四灯曾似Φ匹。巳蚤δp”︶による説明がある。彼の理論はコンシステントではないが、最近此の効果に触       ゆ れる論者も少くないので、我々の論点との関連に於いてのみ販り上げよう。  我々は小国・大国の問題と先進国・低開発国の問題を分離して論を進めたのであるが、F・ペローでは支配・被麦配関 係、彼の云う優勢効果を発する国魂は企業と、その効果を蒙る国・企業との関係として述べられている。大国小国との関 係︵常識的には右の関係と同一になろうが、理論的にはそうでない。︶として此の効果を提出しているのは一筆者の眼に触れた限り       ゆ      コ         ゆ では一L・T・ピントである。ペローによればこうである。 優勢効果は規模︵oo自①︶の差異或は独占組識 ︵ヨ。8唱。房膏 器σq且Φ︶としてのみ述べられるものではない。その効果をもたらす経済単位は次の三者の結合を通ずるのである。即ちω相 対的大きさ︵邑⇔牙①臼ヨΦ鼠8︶、 換言すれば全世界の需給上に於ける地位、②契約力、㈲全体系にて占める地位・活動の        ゆ       性質  である。此の効果は必ずしもそうではないが、非逆転的、非対称的な点に特色をもつ。  彼は優勢経済の問題を国際貿易の側面よりみた場合、特に第二次大戦後のドル不足に関して述べている。即ち米国及び         諸外国の輸入需要所得・価格弾力性は後者の為替切下げの効果を疑問視せしめる程小であった、と。換言すれば彼は優勢 効果を弾力性概念で示そうとしている。即ち弾力性が小であれば独占力を発揮し易く、その様な力をもつ優勢経済が有利 な交換比率を得るというのがペローの意味する所であろう。しかも逆転の可能性を認めつつも非逆転的色彩が強いとされ るのである。本論文の発表時期が﹁九五〇年であり、当時のドル不足時代を考慮せざるを得ないが、現在は全く逆のドル      経済発展と交易条件の長期変動      三三

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      経済発展と交易条件の長期変動      三四 危機の時代である。  然しキンドゥルバーガーは長期交易条件の決定に関して価格干渉度の差異︵感情的用語では搾取︶という意味での独占度 の相違という側面からの説明方法を避ける。即ち商品市場に於いては﹁種々の発展穀階に於ける独占の相対度を測定する        事は困難であり﹂、要素市場の独占度の差異は交易条件の問題でなくて国際牧支の問題である、と云う。 ︵四節参照︶  然しながら、資源適応能力、着手・放棄可能性の差異といっても独占度の差異なる事は明白であり、彼も右の差異は長         期独占力の差異より生ずるとしている。即ち彼の斥けたものは短期の差異であり、それより起る価格差異は長期的には大         なるものでないとの見解をとる。キンドゥルバーガーが資源適応能力に注意を向けるのはω他人の戸口で自己の困難を非 難する事によりその困難を説明する神人同性論︵。。三署。℃。ヨ・喜冨ヨ︶から逃れる、㈹交易条件悪化を療やす戦略要因孤立の       

1為である。

       ゆ  だがペローにも又﹁企業が市場に対する迅速な適応により最初に或は優先的な利益を獲得するや⋮⋮﹂という如く、資 源適応能力の差位を意味する点もあるが、キンドゥルバーガーの云う短期独占力の差異に強調点を置いていると塩煮され よう。ペローではその差位が累積され、逆転し難いものであるとされるのである。キンドゥルバーガーの理論も厳密では ないが、ペローの優勢効果にも一層の精密さが要求されるのである。  ① 冒ω■竃白魑℃﹁ぎ。な冨ωoh℃o窪答亡国8poヨざ︾ω7一Φ純ωΦqこδOP℃’①O肝︵邦訳 3・二八七∼八頁︶  ② 閑●男缶母Ro9一暮Φ叶昌讐一〇口巴国ooコ。ヨ一〇〇。魑一りQ。㊤①氏こ一〇零Φ瓢こOずp。℃卜。。  ③ Uoこおω㊤Φαこ℃b﹄躰∼9︵邦訳 三四∼五頁。︶前掲拙稿﹁交易条件⋮⋮﹂一〇八頁註参照。ハロッドは資源の生産費勾配と商品の生産費   勾配を分けて論じている。勿論、交易条件に対する効果は同一。別に前者を一定と仮定しなくても、逆転の可能性は小である。右拙稿参照。  ④需要勾配を一定。それを考慮しても結論は同じ。幻.聞・閏四二。皇。や鼻こ一㊤ωOΦαこPω①︵邦訳四七頁︶右拙稿参照。

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⑤供給弾力性嶋・唄跳整水晶・卜髭・て生産費勾配︵§餐⋮量無下覆いに容易奎であ・・︵・・二魯ふ

       q×  hoogo8・邦訳 三四∼五頁 註︶供給曲線を一次で表した場合である。 ⑥ 単位は別に問題としない。即ち劣ポンド、κ労働日数でも良い。勿論、外国人或は自国人何れが二商品の生産に於いて︵絶対的に︶能率が高いかは  問題とされていず、又その事は仮定されていない。Ohこ多局●国国冥。倉ぎ一91℃弘9P一。。.︵邦訳 二三、二五∼六頁。︶ ⑦勿論貿易が完全に行われた場合、両国は貿易前に比べ有利な比率にてA、Bを得る事は云う迄もない。その有利さが小国に於いて大というのであ  る。本稿では共通生産費比率︵それは貿易が完全に行われた事を意味する︶は説明の手段として概念的に使用したのみ。貿易利益は単位当交換比率た  る交易条件と貿易量︵輸出・入量︶を考慮せねばならぬ。ここでの問題は前者。前掲拙稿︵﹁交易条件⋮⋮﹂一〇六頁︶に於いて、両国の生産費勾配と  交易条件・貿易量の関係を図示した際、貿易利益は長方形で示されると述べた。此の様なグラフは厳密には輸出入曲線で描かるべぎであろう。︵例えば  渡辺太郎教授﹁国際経済﹂一章参照︶そして筆者の.グラフに於いても自国の生産費曲線の下側は費用となる故、自国の貿易利益は上半分の三角形と  いうのが正しい。尤も相対的な大ぎさ又はその変化を示す場合は長方形でも良いであろう。貿易利益指数が︵勺×\勺日lH︶O×︵O.℃■早口巳ΦσΦ蹟Φ﹃層  円●日こ唱﹄。。㊤●︶ で示されるとすれば、横軸に輸出量指数︵O×︶、縦軸に純交易条件指数の変化︵℃〆\勺日1一︶をとれば、その積、即ち長方形にて貿  易利益を示しうるであろう。 ③二商品︵A、B︶モデルの場合、例えば外国に於いてこれまで比較劣位であったB︵輸入品︶の国財改善があり、比較生産費構造が逆転したにもか  かわらず、自属が比較優位より劣位に転じたB商品を資源の非伸縮性の為、部分的にしろ、輸出せざるを得ない場合、それと交換に輸入される商品を  考えるのに都合が悪い。B以外に、自国に優位となり輸出される所のAしか存在しないから。尤も結果的には3表でも同一。 ⑨閑・男麟帥叢。阜。サΩ什二℃℃・ω。。∼偽P︵邦訳五〇∼二頁。︶各商品の需要勾配及び重要性にも依存する。両者一定と仮定。 ⑩ 例えば部分的にせよ貿易が行われ、E、Dの生産費比率が﹁順﹂の場合O●。。﹂・b。一一﹂.9﹁逆﹂の場合O.㊤⋮一・一能一”一●。。と仮定すれば推論しうる。 ⑪ 本節の議論は此の様な論述の進め方に於いて通常とられる如く完全雇傭を仮定。勿論、不完全雇傭でも結論は同一。即ち失業が存在すれぽ実際には  商品単位当多くの費用を要していると考えて良いから、真の交換比率︵交易条件︶以下での交換と考えて良かろう。更に失業の発生←失業対策←イソ  フレ的←入超←為替切下げ←交易条件悪化の可能性のメカニズムを考慮しうるが、本節は価格水準を考慮に入れた議論ではない。此の側面からの分析  は要素賦存率と要素相対価格の不一致即ち相対価格の歪みーキソドゥルパーガーの構造的不均衡1の問題として取上げるべぎであろう。改めて論究の  予定。 ⑫本節の議論は逓増生産費、従って部分二化のケース故、ヒックスの︵オリジナルの︶偏輸出・入改善とは異る。彼は不変費用で論を進めた。その場  合、彼の云う様に自国の輸入品は国内で生産される他商品とは異った型の商品と仮定されている。 ︵い即団一鼻ρ国給塁ωぢ≦〇二血国8⇒oヨ一69 経済発展と交易条件の長期変動 三五

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       経済発展と交易条件の長期変動       三六  〇〇.O騨こ唱・卜⊃㎝GQ.︶ ⑬前掲拙稿﹁交易条件⋮⋮﹂一〇六∼七.頁参照。 ⑭ 勿論、交易条件と関係を持たないが、い■∪.∪Φ.いP<5①一冨は小国経済が種々の衝撃を海外より受けた例として、ベルギーを例示する。 ︵い.U・  ∪¢い国く図昌⑦置ρ ..U自什¢匹団Oh汁ぴΦ 国h口∩一Φ昌O︽Oh四ω目P三一 2P鉱O昌的 切①一αq一二ヨ層曽、一昌 目OO昌08一600昌ω①ρロ①昌O①0ロOh什ず①ω一N①OhZ国二〇コ0α℃①α二  団●﹀●O●”Oび一コ600ジ一⑩㊦ρ℃旭・刈Qo∼Φド︶ ⑯目●目こ℃﹄卜。。。。  ⑯UOこ悔﹄ω緊  ⑰UO二〇﹄認●  ⑬UOこ娼・。。Oα.  ⑲UO二署’誌。。∼り. ⑳国・︾●9幻。甑匿。ジ、.ぎ茸。含。ユop二Φ巷①o一巴ぞ弓.×<L昌国88ヨ80。匿①ρ9口8ωoh汁ロΦω冒①ohZ叫鉱8伊oP9叶. ⑳ω●囚養器β.、国080日けO﹃o盲夢ohωヨ巴一Z恥鉱8ψ、、貯Uoこ署.置∼ω卜。”Φ巷こ℃O●冠∼b⊃卜。.○.い巴g卿冒芝Φ旨旨”.、↓冨ω詩09序Φ  国OOコOヨ団ゆ5創ヰω国Φ一四口OロけOωひ⇔げ=騨図甲種αG∩けΦ帥O︽O﹃O茅門ゴ堕闇響一部UOこ℃唱●NOO∼一ρ①ひワ℃こづ・卜⊇一Qoこ ○■竃自⊃同6図曽 .、出O≦ 胤m国O餌口 ﹁OHΦ一ゆq昌  ]り﹃餌OΦ四口αO口ωけO日ω︾αQ同OΦ日Φコ什ωOO口︷Φ﹁二℃O口ω田口=Z聾鉱Oコoo叶7Φ︾α︿90切目帥σqΦωOhU国同αqΦワ嗣四口Oロω∼、.一昌UOこ℃弓・bJ①①∼幽幽 ⑳劉勺9﹃o口×℃、.↓冨Uo繋ぎ節ユ8田♂08巳ζo虹Φ∋国8コ。日δ↓冨。奨、、.Q∩oo芭閣ΦωΦ費9▼量器”お切9℃O払。。。。∼卜。09二団三門自臨Φ冒醇  ]りげΦO同一ΦαΦ梅αO含剛旨団①﹁Φコ創Φ口♂<一同什自OOげ曽h∬、.NΦ詳ωOぼ﹁.h¶Z①二〇口P⊃一〇匠O⇒O日Hρ ×一H一℃]Wαこ 一’郷雲 ωω.一∼M朝り ごN≦Φ博Φ﹃ロリΦ自㌦馬一σこ×一HH讐じdα二  卜。.缶二ωQり﹄お∼①。。層 ︵後者は著者が一謹SZo︿二〇尊。民樋じdρ臣。一〇〇一一Φ鷺にて行った講議に基き書かれたもの。前者の論文の方が簡潔。交易条  件の問題も前者にて論じられている。我々も前者を対象とする。︶猶、ピ”国弩8①。・四達空く国σqρお切割でも同様な事柄を述べている。ω℃①∩邑Φ9Φ艮層  ℃.δQ。●その部分が国。国oRヨΦ団Φ円.ω堕U2冨円ωび。答鋤αq①p二Ω序①QQ窪⊆9ロ話ohO顧G∩.頃。肘虫αq昌↓憲αρお切。。℃づや。。b。∼。。に再掲。猶、ohこαoこ  や。。ω. ⑳ い.↓◎剛一昌叶9 =]コぴ①勺﹃Oσ一Φ日ωOh勺O﹁什口ぴq口ΦωΦ国OOコOヨド∪Φ︿巴O℃BΦ鵠什”闇層一コ国OO昌Oヨ一〇〇〇口ωΦρ賃①昌O①ρO℃噂O詳こ︾℃・一Qo卜。∼ω、O.護餌﹃Oざ  ..]口O≦頃鋤﹁∩四づhO目Φ一ひqづ日﹁固瓢Φ;・℃.、O℃。6詳こO.悼①P菊.∪■切O=剛Φぴ︼︶一Φ一門げΦω① ①一ロΦ﹃ O﹃hOロ冨OずΦ旨 UO一一皿﹃脚P恥℃℃げ①律” Upo層ω什①=⊆旨ゆq ロコ脳  国ユ江ぎ一雷9ωω幽一。。①∼メ国’冨。まBΦ︽oき↓ぴΦω﹃o目欝σqρ8.o詳、O℃・。。卜。∼も。.仏の学者を始めとして、 西欧の学者が言及Q四人共にそうであ  る。

⑳いβ頃簿9 9山門    

⑳男.勺Φ噂。ロき.肖冨Uoヨぎ国二〇昌.国鴫Φ9⋮㌦.8.魚膠こO﹂。。㊤● r,浴@@@ @         O冒辱   ℃O・一QQ卜。∼ω● 発明・革新の働く現実には逆転の可能性は無数にある事は認めている。Uoこb﹄8● 国・σqこUOこO﹄09唱﹂㊤メ℃●6①●  ⑳UO二〇﹄Oω●  ⑳↓●↓二三﹄自∼紹・ 日●↓こ℃.爬軽刈.     ⑫  目・目こb●卜。α一・     ⑳ 日。]りこ娼・卜。軽㊤●     ⑭V ↓・↓二憎●bσ㎝卜。● 局●℃Φ賊腕O¢区噂=↓﹃①一︶O匿一コ四鉱O口国hh㊥O叶:・㌦、OやO詳こ慰.一㊤ω. ⑳  目.]りこ℃.bQ冒し。.

(20)

四        ①  最後の問題点に入ろう。第一次生産物生産国と製造工業品生産国の生産性を同一とした場合、エンゲル法則を適用すれ        ば所得上昇と共に前者に交易条件が不利化するという説明方法をかって﹁ドル不足論﹂ ︵日竃∪。蕾HoDぎ量晦①し㊤㎝O︶にてと         つたのであるが、何故これに言及しないのであろうか。尤も以下に述べる如く、彼は一論文で此れに類似する理論として       ④ プレビッシューシンガi︵牢Φ甑m警あ冒σq9の所論を指摘しているが。  我々が推論しうる理由は次の如くである。        ω キンドゥルバーガーは先進国即ち製造工業品輸出国、低開発国即ち第﹁次品輸出国と考えていない。 働 低開発国の交易条件悪化の趨勢については上述の如く﹁ドル不足論﹂にてとった説明方法に類似するプレビッシュー  シンガー論に批判を加える。即ち生産性上昇率は製造工業より第二産業の方が大であったが、先進国では賃銀圧力が作  用︵即ち先進国の要素市場の独占的行動の存在︶したが、低開発国ではその様な作用がなく、価格を下落せしめた。従って         後者の交易条件を悪化せしめるという此の所論に対し、キンドゥルバーガーは、各国の賃銀政策の差異は国際牧支、為         替相場に影響を与えるのであって、弾力性が大ならば交易条件は不変︵小の為、悪化しても、右の差異によるとは云えない︶  に維持されると反論する。         ⑧ キンドゥルバーガーは需要側面の交易条件に対する影響は統計的に把握し難いとするのみならず、低開発国の交易条  件悪化に関する戦略要因として資源適応能力、即ち供給側面を重視したのである。彼自身の言葉では、 ﹁我々の完全雇         傭の世界に於いては、注意を有効需要から転じて、恐く有効供給に焦点を合わす時であろう、﹂と。  然し、②に関しては次の問題が生ずるであろう。即ち問題が国際牧支にあるとした場合、先進国にて賃銀が上昇する故、      経済発展と交易条件の長期変動      三七

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     経済発展と交易条件の長期変動       三八 直観的にも低開発国の頚輪でなく、先進国の牧支悪化の可能性をしる。だが輸入需要の価格弾力性が大なりとすれば、為         替切下げによって後者の交易条件は悪化しないであろう。然し弾力性が小であれば悪化する。 ︵後述ジ・ンソン式の示す如 く、此の場合数式的には弾力性小の可能性は存在しない。︶注意すべきは先進国の交易条件悪化の問題である。  右の直観の一面の妥当性を証明する為に、更に又、逆に直観とは異り低開発国の牧支悪化、従ってその交易条件不利化         の可能性の存在を示す為に、周知のジョンソンの基本方程式を借りよう。

葉方嚢覧吊︵角髪H×・﹃こ・翼.・出費サブ・言プ蔽夫三冬二周聖竺国の輸出塁轟−

  ・細︶の変化率・、・は秀輸入糞糟所雲霞怨畢価の変舞・は奮高の変化率−生薩のそれを・不す.︶

 今、︸国を先進国、二国を低開発国としよう。我々の問題とするのは前者の価格不変︵即ち生産性上昇に応じて貨幣所得上 昇︶、後者の貨幣所得不変︵即ち生産性上昇に応じて価格下落︶のケースである。         雷一11ρ、鷺111肉pであるから    沁§11︵H⊥T,偽b。1唱随一唱。。︶肉b・1や≧  従って ︵一︶§十壽︿H十働b・冒肉。・>Gn一返一\︵H十G。昏・1§1唱。・︶ならば先進国の牧支改善。      ︵邑 き十遣。・V同十餅 ならば低開発国の牧支改善。 我々は次の様に云いうるであろう。  ㈹ ならば問題はない。然し此の場合瓦馬の大小には何んら関係がない。   −          ω ならば如何であろうか。両国の輸入需要の価格弾力性は小である。き+ざく目十肋辱・であり、叉通常象Vやである        からHV9\︵H+象一唱﹁ざ︶>Oの可能性は存在する。T・C・チャンの統計的に示す如く偽。・と塑の差はかなりあると 考えて良いならば、その可能性も大であろう。・.巳肉さ・︿≧即ち先進国の生産性上昇率が低開発国のそれより大にして、而 も仮定により前者の賃銀は生産性と共に上昇し、後者のそれは不変でも、後者の辛辛が悪化する可能性を生ずる。此の場

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合数式的には価格弾力性は小。従って為替切下げを行えば、交易条件は悪化する。故にジョンソンの基本方程式を使用し た場合、次の事を知る。即ちある条件の下では、㈱両国の生産性の大小には関係がなく、叉黒鉱が悪化するのは先進国で あり、更に他の条件の下では㈲単に低開発国の国際牧支問題としてプレビッシューシンガー理論を斥け得ないケースを生 ずる。勿論これは仮定を認めた上での帰結に過ぎず、キンドゥルバーガーの如く仮定を認めなければ問題は別である。 9 ① 明言はしていないが、そう解釈すべきである。即ち﹁⋮⋮これらの︵農・第一次︶産物及び製造工業品の生産の継続的能率増大の仮定⋮⋮﹂︵○勺■  屠ぼ亀。σΦ円αqΦひ日げΦUo目鋤片ωげ。属四ゆqρδ㎝9娼﹂卜⊃b⊇︶他の論文では明言。ω①Φ、.↓.国・響.”O為ω・ ②○勺.囚凶コ巳Φ9﹁ひqo5↓冨Oo自自の70甑pぴqΦ二窪αこO﹂遷・我々の観点と異った疑問をモルガンが発している。qQΦρ目.]≦oお田♪oや6寒’一  bbO80B9。・指摘はモルガソに負う。前掲拙稿﹁交易条件⋮⋮﹂一〇四頁註参照。      層 ③..↓.国ニニO・謎・ ④園.℃円①螺深目、、OO8ヨ興O繋りOぱO︽59Φご昌α①7島Φ︿巴8a8¢暮円δψ﹀ヨ噸両∩OP即ΦくこζP鴇唱お$唱閣8弓  oぢ800日ヨ.ho﹃り舞ぎ﹀ヨ興一$.↓冨国ooコ。ヨ一〇〇Φ<20唱日Φ艮ohい無目昌︾ヨ興ざ二目ロα雰ω℃二50昼巴勺8三Φヨω一綬O・ 川田富久雄﹁後  進国の貿易政策理論ープレビッシェの所論について﹂︵国際経済研究年報 10号︶缶.芝.uQぎ騎Φき.弓げΦ∪戸の什弓ぴ二心。づ。扇O巴口ωげ卑≦ΦゆコぎくΦω→  ぎ四鴛αしu。畦。≦ぎ晦Oo口中﹃δρ..﹀・国●幻こζp︶・隅一欝Pシンガーのキソドウルバーガーに対する反論については拙稿 ﹁交易条件⋮⋮﹂一〇四頁  註参照。 ⑤ 一節 註⑤ 参照。    ⑥ ↓●↓こ署﹄臨∼刈・此のキソドウルバーガーの反論をジョンソン理論が支持する事は小島清教授が指摘されてい  る。 ︵同教授著 日本貿易と経済発展 二九〇頁.註︶然し本文の如き問題は残る。同教授も種々強力な示唆を示して居られる。 ︵同書九章︶ ⑦↓●↓二唱㍗δ罵胤’δω∼卜。09N這圃ωO㎝∼ρ  ⑧.膚・国二..O・。。㎝. ⑨ロビンソンの求めた周知の条件はこうである。結果のみを示せば、両国の輸入需要の価格弾力性、輸出品の供給弾力性を夫々ゴ諺−Φ鴇博とすれば  9①㎏﹀ご謹ならば悪化。︵旨幻。σぎωop.ゆΦαqαq碧7竃寄客Φぎ。¢機菊ΦヨΦ象①ωh自d轟①日℃信ヨΦロ計二国ωω塁ωぎ夢Φ漕げΦo蔓。ら国8唱一〇矯BΦ⇒ジ  δ幽メ菊ΦO蔦暮ΦOぎ↓冨↓ず①o憂ohぎ叶Φ円口p二〇二巴6﹃帥αρ一㊤お層O●おO●邦訳 二三〇頁︶ ︵右条件に関してはキソドウルバーガーも同見解の如  し。ω①ρ↓’↓こ弓・鵠●︶ 女史は悪化を通常とした。というのは一国の輸出品は通常小数の特定商品、従ってηは小、その輸入品は多数国、多数商品、  即ち①は大であるから。︵此れはスペシャル・ケースである事についてはQりδ斜内勝勢。夢ω〇三H9こN母喝達ゆqΦユ興﹀易三蒔琶騎Φ⇒①ぎΦ冠﹀σ乏醇?  ¢口σqp自自象Φ陣簿Φ9帥二〇口p。一Φ口﹀鵠B臣魯σ巴ぎ99口口m①ジニ芝Φ犀≦﹃30げ帥h二一9Φ。肛﹀需湧く魑ゆ目口α話”ωω﹄トっ㎝∼ωQ。、σ霧。諮ΩΦ話ω.Bρ︵国コひq一一。。げ  日﹁四づω二.、↓7Φ国龍Φo畠O脇∪①<Pξ¢。口O員Oコ暮。↓①﹃5ωO断↓屋αρ二ぎ謬什Φヨ讐一〇5巴国ooコ08ざり節弓Φ屋・スO・900・一刈Oゼ。。●︶ 右の議論は完      経済発展と交易条件の長期変動       三九

(23)

経済発展と交易条件の長期変動 四〇  全競争を仮定。その場合でも女史の如き結論は必ずしも得られない。だが、ロスチャイルドは不完全競争の場で考えても現実には悪化が通常との結論  一輸入価格水準より輸出価格水準︵金で測定︶を引下げるアシンメトリカルな力が作用一。︵曽乙Φ日−U。こ︶勿論本稿の議論は不完全競争的な場での  論究であり、結論はこれら一般論に従う。、尤も切下げ,による交易条件問題は短期であろうが、断続的にせよ、かなりの幅で行われば、その結果は累積  するであろう。 ⑩国■ρ︸o冨。登.、ζ霞①器ぎ伽q勺﹃。含。臨≦︷ざぎ8目Φi℃臨8↓話註ωきα夢①↓﹃巴①じu巴Φ謬8讐国88日圃。冒霞昆roQ①讐こお切♪﹁9ユ三鼠  ぎ三ωH暮Φヨpユ。コ巴↓﹁・敷Φ磐自閏85。日ざO門。≦窪讐一〇㎝。。層署.一〇N∼ω・︵邦訳 九三、九六∼七頁。︶

曾曲・\零話︵・﹀鑑蚤糞椿瀕喜←一嚢一等︵・衆・論叩¥穿≧軍ζは夫産室±・通・・警

 幣単価にて測定せる商品単価、固定労働量、一人当艦長所得水準︶出■○.冒7ロのoP一げ己二P㊤9hooヨ08.︵邦訳九〇頁脚註︶ 労働供給一定、完全  雇傭を仮定︵Uoこ唱㊤①青山旨ωhoo9曾¢邦訳八九頁︶ ︵又労働時間も一定と考えるべきである︶故に、Rは、正しく生産性を反映する。 ⑫①・αq嘲の①ρ↓・ρO訂昌ぴq聰O鴇。=6巴竃。<oヨΦ暮ωぎ什冨切蝉H碧89℃。。団日豊星6母響b●お’ ⑬ 例えば米のそれは一﹄8英一●一ρ独一﹄9ニュージラソドト。ひ9オーストラリアN・。。ρ南阿悼●ωρチリ⋮ω・誤である。UP * uDΦ¢β日こ。.い。蒔メ彼は商品市場の独占を別として交易条件に影響を与える要素市場の独占は各国に存在しないというが、説得的説明はみられな  い。交易条件悪化の要因をその存在に求めるには証拠不充分と考える。勿論強調点は資源適応力の差︵Uo二葉﹄ミ∼。。.︶ 付記 ︵三節の分析に於いて例えば、1表から2表に転ずる場合、厳密にはこ.うである。貿易が部分的にしろ行われ、従って両国の生産 費比率が遺る程度変化した点から、外国の技術改善により更に変化する。結論は変らないので、簡単化の為捨象した。猶、元来比 較生産費説は長期の議論であり、そこで問題とされる供給曲線も長期のそれと云える。その間に存在する変動を無視した議論。然 し又、変動・発展過程の一均衡間の過程を問題にするという意味では知期的とも云える。本稿では後者に考える。︶

参照

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