授業科目名 (英文名)
物質科学基礎実験Ⅱ (Basic Laborator y Course in Material Science II)
科目区分 対象学生 ※ 単位数 1.00 開講年次・ 学期 2年次・前後期 担当教員 山田 順一 藤田 守文 久保 和也 下垣 実央 角屋 智史 所属 理学部 オフィスアワー・場所 ※ 連絡先 ※ 講義目的及び到達目標 物質科学の基礎的な合成実験方法としての有機化学実験を実体験し、それを通してど のようにして有機化合物を具体的に合成するのかを学ぶことを目的とする。有機化合 物の合成法および精製法を理解し、実験器具や測定機器の使用法を習得することを到 達目標とする。 講義内容・授業計画 【講義内容】 有機化学実験の基本操作である、加熱還流、抽出、溶媒留去、減圧蒸留、吸引ろ過、 再結晶などの手法や、分離分析手段として役立つ薄層クロマトグラフィー法、有機化 合物の基本的性質である融点の測定、さらに機器分光法の一つである赤外吸収スペク トル法などを学ぶことにより、有機合成実験の進め方を習得する。 【授業計画】 以下のスケジュールに従って各実験テーマを実施する。 1. 安全教育および概要説明(1日目) 2. 安息香酸メチルの合成(2,3,4,5日目) 基本的な官能基変換反応であるエステル化反応により、安息香酸を用いて安息香酸メ チルの合成を行う。 3. 安息香酸メチルのグリニャール反応(6,7,8,9日目) 有機金属化合物を用いた代表的な炭素-炭素結合形成反応であるグリニャール反応に より、安息香酸メチルを用いてトルフェニルカルビノールの合成を行う。 4. 安息香酸メチルのニトロ化反応(10,11日目) 芳香族化合物の求電子反応の一つであるニトロ化反応により、2.で合成した安息香酸 メチルを用いてm-ニトロ安息香酸メチルの合成を行う。 5. ベンゾフェノンの光化学反応(2日目、および10日目あるいは11日目) ベンゾフェノンの光二量化反応により、ベンゾピナコールの合成を行う。 テキスト (1) 物質科学基礎実験Ⅱ実施要綱集[1日目に配布する] (2)「続 実験を安全に行うために」(化学同人編集部 編)化学同人[生協で購入可] 参考文献 「フィーザー/ウィリアムソン 有機化学実験」丸善 成績評価の基準・方法 平常点、実験ノート、レポートにより評価する。 履修上の注意・履修要件 ・全実験テーマを実施することが前提で、実験への取組態度、および提出した実験ノ ートとレポートを採点して成績を評価する。 ・実験中は、メガネ(あるいは安全メガネ)と白衣を着用すること。安全メガネは配 布する。 ・当科目は、対面形式とオンライン形式を併用して実施する場合がある。その場合、 実験テーマは実習前に決定・連絡する。 ・コロナ感染防止対策として、フェイスシールド、マスク、白衣の着用を義務付ける ことがある。 実践的教育 該当しない。 備考 各実験テーマの担当教員は、1日目に配付する「物質科学基礎実験II実施要綱集」に記 載されている。