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第08回 数B 分数式の計算

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Academic year: 2021

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2019.05.10 1-4 数学 B 第1章 数と式の計算 §2 いろいろな数と式 §2.1 分数式の計算 【授業目標】 ・ 分数式の各種計算に慣れ、正しく計算し、結果を正しく表示できるようになる。 注意 分数式を一行で表すときには、特に分母全体にカッコを付ける必要があることに注意。 多項式は、まず因数分解を行う。繁分数の分母、分子にある「分数間の和や差」は、通分しておく。 ○ A, B は整式、B≠0 とする。 有理式 A/B … 有理数 n/m で表されるもの。ただし、n, m は整数で、m≠0 。 ├ B が定数の場合は、(整式 A の係数の全てを 1/B 倍した)整式 └ B が定数ではないもの(分母が、1 次以上の整式) 分数式 └ 分子と分母に共通因数(公約数)がなく、これ以上約分できないもの 既約分数式 一般に分数式は、既約分数式に直す。「2/6 のままとせず、約分して 1/3 とする」などと同じ。 通分 1/A , 1/B → B/AB , A/AB のように、複数の分数の分母を(一般には最小公倍数にして)共通化

○ 指数法則(p19) → 教科書 p4 の指数法則(一番上)との対応について → ak・aj = a(k+j) 、 k, j, m, n がすべて正の整数とする。k+j = m, j = n とするなら、m > n, k = m-n → am/an = ak・aj /aj = ak = a(m-n) 指数(冪)の定義では、「n 個かけあわせたもの」を「n 乗」で表した(n は自然数)。 p4 (今後)指数を「自然数」から「整数」(さらには「実数」)の範囲に拡張すると、除法の指数法則は m, n の 大小の場合分けを不要とし、1 つの式にまとめられる。 103 = 1000 (= 1×10×10×10) 102 = 100 (= 1×10×10) 101 = 10 (= 1×10) 100 = 1 (= 1) 指数の ±1 の増減により、 ↑10 倍 1/10 倍↓ の関係がある 10-1 = 0.1 (= 1÷10) 10-2 = 0.01 (= 1÷10÷10) 10-3 = 0.001 (= 1÷10÷10÷10)

一般に、a-n = 1/an と書きなおすことができる。ただし、a0 = 1(a≠0)… 定義によるが、00 = 1 である。

→ このとき、任意の m, n について、am/an = a(m-n) (=1/a(n-m) 現段階では、例題 2 のように、指数には自然数を用い、分数を分子、分母に分けて書く流儀に従うものとして おく。ただし、この拡張に従って、たとえば 4a2/b = 4a2b-1 、1/(x+1) も (x+1)-1 のように表記してもよい。 → 指数の部分は小さい文字になりがち。気をつけないと負号を落としたりしがちなので、現時点では非推奨。 → (今後)さらに、指数法則 ak・aj = a(k+j) を満たすことに留意して、指数の範囲を実数に拡張する。 例 a = (101/2) とする。a2 = a×a = a(1/2 + 1/2) = 101 = 10 ∴ a = √10 ○ 分数式の和や差を計算するときは、予め通分をおこなう。

A(x)/B(x) = A(x)/B(x) × P(x)/P(x) = (A(x)・P(x))/(B(x)・P(x)) のように、

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○ 真分数、仮分数(かぶんすう)、帯分数 例 2/3、 3/2、 1+(1/2) … 1+1/2 でも四則演算の優先則から同じこと。 ○ 繁分数式 … 分子÷分母で表され、分子、分母中(片方、両方のいずれか)にも分数式を含むもの … どこまでが分子でどこまでが分母かにより、計算の順序が変わるので注意。 最も長く描かれている「括線」(

vinculum) がどれかに注意する。

(a/b)/(c/d) なのか、((a/b)/c)/d なのか、など。 分子や分母の中の分母を打ち消すように、「分子と分母に同じ数を掛ける」。 例 (a/b)/(c/d) : 分子中の分母 (b) を消すために、分子分母に b を掛ける。 → (a/b)/(c/d) × b/b = ((a/b)・b)/((c/d)・b) = a/((c/d)・b) = a/(bc/d) 分母中の分母 (d) を消すために、分子分母に d を掛ける。 → (a/b)/(c/d) × d/d = ((a/b)・d)/((c/d)・d) = ((a/b)・d)/c = (ad/b)/c 上の 2 操作を同時に行う。

→ (a/b)/(c/d) × bd/bd = ((a/b)・bd)/((c/d)・bd) = ad/bc

m/n = m÷n = m×(1/n) の関係があるから、「分子に分母の逆数を掛ける」ことで式変形してもよい。 例 (a/b)/(c/d) = (a/b)÷(c/d) = (a/b)×(d/c) = ad/bc

例 ((a/b)/c)/d = (a/b)÷c÷d = (a/b)×(1/c)×(1/d) = a/bcd

ただし、分母に分数間の和や差を含む場合には、通分によりひとつの分数にまとめておくことが必要。 【分数式の約分について】 (x2 + x - 2) / (x + 1) = (x + 1)(x - 2) / (x + 1) = (x - 2) のように約分できることについて。 → 分数を割り算と読み替えれば、(x2 + x - 2) ÷ (x + 1) = (x + 1)(x - 2) ÷ (x + 1) = (x - 2) 顕わには記述されていないように見えるが、実は「0 で割る」という演算はできない。 → 真面目に考えると、分数式 (x2 + x - 2) / (x + 1) は、分母がゼロではならないので、(x + 1) ≠ 0、つ まり、x ≠ -1 が前提条件であったはずなのに、約分したとたん、この条件が消えてしまったことに違和感を もつかもしれない(むしろ、おかしいと感じてほしい)。 → 簡略化して、式 P(x) = (x + 1) / (x + 1) の値を考える。x ≠ -1 では、常に P(x) = 1 が成立するのは 特に議論する必要がないだろう。x = -1 を代入すると、P(x) = 0/0 で不定※ である。この場合、x>-1 の範囲 で、x の値を -1 にどんどん近づけていった極限も、x<-1 の範囲で x の値を -1 にどんどん近づけていった極 限も、ともに 1 であり、これらが一致するから、P(-1) = 1 と定義しても差し支えない。そのため、約分を行 う際に、分数式の分母がゼロではないという前提条件、すなわち、x ≠ -1 の条件を消し去ってしまって、単 に P(x) = (x + 1) / (x + 1) = 1 としてしまって良い(ことにする)。 ※ 有限の値を取ることがあるが、その値は一意には決まらないこと。0/0 は不定で、値が一定ではない。上の 例では、0/0 → 1 であったが、もし、もとの分数式が Q(x) = 3(x+1) / (x+1) だとするならば、x = -1 の 時、0/0 で不定だが、x = -1 以外のときの値から類推からもわかるように、Q(-1) は、1 ではなく 3 とすべ きである。このように、0/0 で表される式の値は、条件によって一定ではない。 ちなみに、n をゼロではない実数とするとき、0・n = 0、n/0 は不能(計算できない、対応した有限の値が存在 しない)である( n > 0 のとき、n/0 = ∞ のように記号を置くこともある)。

【本日の宿題】

教科書 問1~5

問題集 35~38(38 は、教科書の問 5 のように、整式+分数式の形に直す)、50

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GW 中宿題へのコメント 14, 24 など 最小公倍数や、最大公約数を求める問題は、【自然数の最小公倍数や最大公約数を求めるときに、素因数分解 してから相互に比較したのと同様に、】多項式については、かならず因数分解してから比較します。 16 など まじめに割り算をするより、剰余の定理を用いましょう。時間の節約にもなりますし、ミスも減るはずです。 32 から 34 について、あらためて簡単にコメントしておきます。 > 部分は、GW 前の授業で配ったハンドアウトからの再掲です。 > 32 例題を参考に、2 次式で割ったときの余りを 1 次式 ax+b と置き、問題文の条件を式に表してみる。 P(x) = (x2 - 3x - 4)・Q(x) + ax + b = (x + 1)(x - 4)・Q(x) + ax + b となります。問題文の「(x2 - 3x - 4) で割った時の余りを求めよ」の式が、因数分解をすると、 (x + 1)(x - 4) となっているのがミソで、このような関係が成り立っていなければ、問題は解けません。 (つまり、そういう問題しか出題されません)。 あとは、剰余の定理より、P(-1) = 1、P(4) = 11 を用いて、a, b を決定して下さい。 > 33 右側ヒントを参考に、P(x) を Q(x)を用いて表す。 > なお、「x2+1 という 2 次式で割った余り」は、1 次以下の式にならないといけないことに注意する。 関係を右図にしてみました。枠の中の面積の合計が P(x) です。 題意より、P(x) = Q(x)・(x2+1) + x3 で表すことができます。 Q(x)・(x2+1) の部分は、Q(x) で割り切れますが、同時に(x2+1) でも 割り切れるわけです。 だから、Q(x)で割ったときの余りである x3 をもういちど (x2+1)で割 ればよいのですが、x3( = x3 + x - x ) の部分の面積が (x2+1) と どのような関係になっているのか、右図から確認してみてください。 > 34 問題文に与えられた関係を式で表すと、適当な整式 S(x)、Q(x)を用いて、以下のようになる。 > P(x) = (x-2)・S(x) + 5 > = (x-2)・{(x+3)Q(x) + 3} + 5 = (x-2)(x+3)Q(x) + 3(x-2) + 5 = (x-2)(x+3)Q(x) + 3x - 1 = (x2 + x -6)Q(x) + 3x - 1 となります。32 と同様、(x2 + x -6) = (x-2)(x+3) と因数分解されるのがミソです。 x+3 で割った余りは、33 と同様に、余りの 3x-1 を x+3 で割って求めてもよいのですが、より簡単には、剰 余の定理より、P(-3) を(上式に x = -3 を代入して)求めて下さい。実際に代入して計算する際には、(x2 + x -6)Q(x) の部分が(x+3)で割り切れてゼロになっていることを用いるので、3x-1 を x+3 で割った余りを求め ているのと同じことをしているのですが。 また、(x2 + x -6) で割った余りは、上の式をよく睨んでいただければわかるはずです。

参照

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