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投資環境ウィークリー

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Academic year: 2021

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今週の主要経済指標と政治スケジュール

注)経済指標、政治スケジュールの日程及び内容が変更になる可能性があります。 月 火 水 木 金 9/22 23 24 25 26 (米) 8月 中古住宅販売件数(年率) 7月:515万件 8月:(予)519万件 (欧) 9月 製造業PMI(速報) 8月:50.7 9月:(予)50.6 (日) 9月 製造業PMI 8月:52.2 9月:(予)NA (日) 8月 企業向けサービス価格指数(前年比) 7月:+3.7% 8月:(予)+3.7% (日) 消費者物価(除く生鮮、前年比) 全国 7月:+3.3%、8月:(予)+3.2% 東京 8月:+2.7%、9月:(予)+2.7% (欧) ドラギECB総裁 議会証言 (欧州議会・経済金融委員会) (欧) 9月 サービス業PMI(速報) 8月:53.1 9月:(予)53.1 (米) 8月 新築住宅販売件数(年率) 7月:41.2万件 8月:(予)42.9万件 (米) 8月 耐久財受注(前月比) 7月:+22.6% 8月:(予)▲17.0% (米) 4-6月期 実質GDP(確定値、前期比年率) 1-3月期:▲2.1% 4-6月期:(予)+4.6% (中) 9月 製造業PMI(HSBC、速報) 8月:50.2 9月:(予)50.1 (独) 9月 Ifo企業景況感指数 8月:106.3 9月:(予)105.7 (他) トルコ 金融政策委員会(MPC) 1週間物レポ金利:8.25%⇒(予)8.25% 翌日物貸出金利:11.25%⇒(予)11.25% (米) 9月 ミシガン大学  消費者信頼感指数(確報) 8月:82.5、9月:(予)85.0 (他) ブラジル 8月 経常収支 7月:▲60億米ドル 8月:(予)▲54億米ドル 翌日物借入金利:7.50%⇒(予)7.50% (独) 10月 GfK消費者信頼感指数 9月:8.6 10月:(予)8.5 出所)Bloomberg等、各種資料より当社投資情報部作成 F o cus

投 資 環 境 ウ ィ ー ク リ ー

http://www.kokusai-am.co.jp

米FOMCの結果を受けて米ドル高が進展

投 資 情 報 部

先週は、米FOMC(連邦公開市場委員会)の結果を受けて、米ドル高が進みド ル円相場は2008年以来の109円台に、これを好感した日経平均株価は1万6千円台 まで上昇し、年初来高値を更新しました。またスコットランド独立の住民投票が 否決されたことで安心感が広がり、欧州株式が概ね上昇しました。 16・17日に実施された米FOMCは、月間資産買取額を国債100億ドル、住宅 ローン担保証券を50億ドルに減額したことに加え、次回10月28・29日の会合で買 取を終了する方針を示しました。市場で期待されていた声明文「資産買取終了後 も相当な期間、現在の低金利政策を続ける」の文言変更は実施されなかったもの の、2015年の政策金利引き上げ幅の見通しが6月の0.875%から9月の1.25%に引き 上げられていたこと(中央値)、出口政策の方針をまとめた「政策正常化に向け た原則と計画」が発表されたこと、から利上げが意識された模様です。 18日のスコットランド独立の住民投票は、賛成が約45%、反対が約55%となり、 独立が否決されました。為替市場では、英ポンドは独立リスクを警戒して下落し ていたため、独立反対派の優勢が明らかになるにつれて、上昇に転じています。 今後は11月9日にスペインのカタルーニャ州で行われる独立を巡る住民投票が注 目です。スペイン中央政府は、「州の独立は憲法で認められていない」との見解 を示しており、独立賛成多数で即独立とはならず、今回の英国の例とは異なるも のの、混乱が強まれば金融市場には一時的に影響を与えそうです。 ◆日本:26日に8月全国消費者物価が発表され、輸入物価の上昇一服や消費の低 迷などを背景に前年比+3.2%と前月の同+3.3%から鈍化が予想されます。消費税 増税の影響を除くと前年比+1.2%となり、前月の同+1.3%から低下の見通しです。 黒田総裁は物価が前年比+1%を下回らないとの見方を示しており、予想以上に物 価が下がれば、市場の追加緩和観測が強まりそうです。 ◆米国:22日の8月中古住宅販売件数、24日の8月新築住宅販売件数が注目です。 市場予想では前月から増加が予想されており、予想以上に悪化すれば、株式市場 の高値警戒感が強まりそうです。また19日に史上最大規模のIPO(新規株式公 開)でNY市場に上場した中国電子商取引大手アリババの株価も注目材料です。 ◆ユーロ圏: 22日にドラギECB総裁の議会証言が実施されます。18日に実施され た貸出条件付の長期資金供給(TLTRO)が826億ユーロと、事前予想の1,000~ 1,500億ユーロを下回ったことから、十分な緩和を行うために国債買取などの新た な量的緩和策に積極姿勢をみせるかが注目されます。 ◆新興国: 23日には中国の9月HSBC製造業PMIが発表され、前回の50.2から鈍化 し節目の50を下回るか注目、景気減速が強まれば政府は小口の景気対策で下支え を図ると予想されます。24日にはブラジルの8月経常収支が発表されます。米国 の利上げ観測で、経常赤字国のブラジルレアルは軟調に推移しており、赤字が拡 大すれば更なる通貨下落圧力が強まる可能性もあります。(石井)

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直近1週間の株式・長期金利・為替・商品価格

出所)Bloomberg 出所)Bloomberg 出所)Bloomberg 注)使用しているデータは引値、値表示はザラバベースによる。 出所)Bloomberg 注)使用しているデータの値は、引値ベースによる。値表示は小数点以下切捨て 注)使用しているデータの値は、引値ベースによる。 03/4/28 7,607 07/7/9 18,261 02/10/9 7,286 07/10/9 14,164 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 18,000 20,000 22,000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 主要国株式:日経平均株価、NYダウ、DAX® (日経平均、円) (NYダウ、ドル) 日経平均株価 (左軸) 03/3/12 2,202 DAX® (右軸) NYダウ (左軸) (DAX®、ポイント) 07/7/16 8,105 09/3/9 6,547 09/3/10 7,054 09/3/9 3,692 14年9月19日 9,799 17,279 16,321 02/4/1 5.425 03/6/13 3.114 06/6/28 5.245 07/6/12 5.295 02/5/17 5.258 03/6/12 0.435 07/6/13 1.960 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 主要国金利:日米独の10年国債利回り (%) 米国 日本 ドイツ 07/7/9 4.669 08/12/30 2.055 08/12/30 1.165 10/10/6 0.840 14年9月19日 2.575 1.043 0.560 07/7/13 168.95 02/1/31 135.20 07/6/22 124.14 02/1/31 0.8593 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 70 80 90 100 110 120 130 140 150 160 170 180 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2014 主要為替相場 (円/ドル、円/ユーロ) ユ ー ロ円相場 (左軸) ト ゙ル円相場 (左軸) (ドル/ユーロ) ユーロ安 ド ル高 ユーロ高 ド ル安 ド ル安 ユーロ安 円高 ド ル高 ユーロ高 円安 ユ ー ロドル相場 (右軸) 14年9月19日 1.2829 109.04 139.89 08/7/23 169.96 08/7/15 1.6038

金融市場の動向

日経平均 株価 (円) TOPIX (ポイント) 日経ジャス ダック平均 (ポイント) NY ダウ (ドル) S&P500 種指数 (ポイント) ナスダック 指数 (ポイント) ドイツ DAX® (ポイント) 英国 FT100 (ポイント) 差 +372.88 +18.19 +29.14 +292.23 +24.86 +12.19 +148.13 +30.96 日本 米国 ドイツ ドル円 (円/ドル) ユーロドル (ドル/ユーロ) ユーロ円 (円/ユーロ) (ドルWTI原油/バレル) 金 (ドル/オンス)-0.010 -0.036 -0.039 +1.70 -0.0134 +0.74 +0.14 -14.90 先週末 9月19日 1,215.50 商品市況:先物価格 6,806.96 6,837.92 先々週末 9月12日 先週末 9月19日 9月12日 先々週末 欧州株 1,230.40 9,799.26 15,948.29 1,313.72 2,313.88 16,987.51 1,985.54 4,567.60 9,651.13 92.27 0.560 2.575 1.043 109.04 1.2829 139.89 92.41 0.570 2.611 1.082 107.34 1.2963 139.15 日本株 米国株 長期金利:10年国債利回り(%) 為替相場 16,321.17 1,331.91 2,343.02 17,279.74 2,010.40 4,579.79

【金利】 米国では利上げが意識され、国債利回りが上昇する可能性も

【株式】 NYダウは史上最高値を更新、今週は高値警戒感が強まるか

【為替】 米国での利上げが意識され、米ドル高が進行

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+1.2% 2014年 8月 (予想) +3.2% -2 -1 0 1 2 3 4 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (%) (年) 日本 全国消費者物価 (除く生鮮食品、前年比) 消費税増税 の影響を除く 消費税増税の 影響を含む 日銀物価目標 消費税増税の影響を 除くベースで+2% 2014年 9月 ▲11.4% -150 -100 -50 0 50 100 -10 0 10 20 2013 2014 (%) (%) (年) 日本 家電とスーパーの販売金額 (税抜、前年比) ▲4.5% スーパー 販売金額 (左軸) 家電販売金額 (右軸) 注)左図販売金額の直近値はいずれも9月2週目までの値。家電販売金額は、テレビ、エアコン、 冷蔵庫、パソコン、携帯電話の5品目合計。 2014年 8月9,242億円 -20,000 -15,000 -10,000 -5,000 0 5,000 10,000 2008 2010 2012 2014 (億円) (年) 日本 貿易収支(季調済) 2014年8月 ▲2.9% 30 35 40 45 50 55 60 -20 -10 0 10 20 30 40 50 2011 2013 (%) (年) 日本の輸出数量と米中企業景況感 中国 HSBC製造業 PMI (右軸) 米国 ISM製造業 景気指数(右軸) 改 善 ↑ ↓ 悪 化 輸出数量 (前年比、左軸)

【図1】貿易赤字は縮小傾向も輸出は冴えない動き

【図2】 9月も消費は低迷、消費者物価は抑制傾向

日本 景気はぜい弱さが残るも円安を好感して日経平均株価は年初来高値を更新

出所)内閣府、日本銀行、総務省 出所)財務省、マークイット、ISM 先週は、日米金融政策の方向性の違いが意識されドル円相場は2008年以来の109 円台まで円安が進行、好感した日経平均株価は年初来高値を上回りました。 先週発表された経済統計は一部に景気の弱さがみられました。8月貿易収支は ▲9,242億円と前月の▲10,218億円から縮小したものの、海外景気回復のわりに輸 出数量が前年比▲2.9%と伸びず、米国向けが前年比▲6.2%、中国向けが同▲1.4% と減少しました(図1)。消費については、8月全国百貨店売上高が前年比▲0.3% と前月の同▲2.5%から改善、駆け込み需要の反動減が和らいでいる模様です。特 に首都圏での回復が鮮明で、東京が前年比+1.3%、大阪が同+2.5%など大都市圏は 同+0.5%と、増税後、初めてプラスとなりました。しかし9月の消費動向には未だ に弱さもみられます。9月第二週目までのスーパー飲食料品販売金額は前年比 ▲4.5%と減少、家電販売金額も同▲11.4%と悪化しました(図2左)。景気に不透 明感が漂う中、追加の財政政策や金融政策が実施される可能性も残ります。 今週は、24日にマークイットの9月製造業PMIが発表され、輸出や消費にぜい弱 さ残る中、前回の52.2と同様に50を上回るかが注目されます。26日には8月全国消 費者物価(除く生鮮食品)が発表され、市場予想では前年比+3.2%と前月の同 +3.3%から鈍化する見込みです(図2右)。今回の注目点は、消費税増税の影響 (前年比+2%)を除いた物価が、日銀の見通しに反して前年比+1%を下回るか、 という点です。黒田日銀総裁は、物価安定目標の道筋に下方リスクが強まれば、 躊躇なく金融政策の調整を行う姿勢をみせています。 政府は臨時国会の日程を9月29日から11月30日と決めた模様です。注目点は、 成長戦略改訂に盛り込まれたカジノ解禁に関連する法案(IR推進法案)が成立す るかという点です。カジノ解禁は建設需要や雇用増加などで景気浮揚効果が期待 されます。しかし、治安悪化などへの懸念から公明党が反対姿勢を示しており、 法案が成立するか不透明感が残ります。(石井) 注)右図のISMとPMIの直近値は2014年8月。

(4)

先週16-17日にFOMC(連邦公開市場委員会)が開催され、QE(量的金融緩和 策)については、10月からの資産買取額減額(月間250億ドル→150億ドル)を決 定、また次回10月28-29日のFOMCで資産買取を終了するとの見通しを示しました。 注目のフォワード・ガイダンス(将来の金融政策指針)についてはこれまで同 様、声明文に「現行の政策金利目標レンジを相当な期間維持することが適切」と いう文言が残されました。一方、FOMC参加者による政策金利見通し(中央値)は 前 回 6 月 時 点 か ら 上 方 修 正 さ れ 、 2015 年 末 が 1.125%→ 1.375% 、 2016 年 末 が 2.5%→2.875%となりました(図1)。株式市場にとっては、早期利上げ開始や利上 げピッチ加速はマイナス材料といえますが、FOMC後の株価は比較的落ち着いた動 きを見せました。背景には、利上げは好調な景気の裏返しであることに加え、ま た利上げが過去に比べ慎重に進められる(FOMCは2017年末にようやく長期的な中 立水準と考える3.75%に達するとの見方を提示)との安心感があると考えます。 QE終了が間近に迫り、金融市場の焦点が利上げ開始時期に移るなか、米国景 気の好調が確認されれば利上げ前倒し観測が強まる、という流れにあります。当 面は米国景気指標から回復力の強さを見極めようという動きが続く見込みです。 その点で今週は個人消費とともに経済成長のエンジンとなる設備投資を見る上 で、25日の耐久財受注(8月)、なかでも設備投資の先行指標とされる航空機除 く非国防資本財受注に注目です。今年の設備投資は1-3月期こそ2013年末の設備 投資減税終了や今年初の寒波の影響で低迷したものの、4-6月期は再拡大、年末 に向けこの動きが持続的かを確認する上で重要と考えます (図2)。先日の ニューヨーク、フィラデルフィア両連銀製造業景気指数(9月)の設備投資見通 し(6ヵ月先)はいずれも設備投資拡大を期待させる内容でした。耐久財受注を 含め、22日の中古、24日の新築住宅販売件数(8月)が米国景気の底堅さを裏付 ければ、米国株高や米ドル高地合いの下支え材料となる見通しです。(瀧澤)

【図1】 FOMCは2015、2016年末の政策金利見通しを上方修正

注)直近値は民間設備投資(四半期)が2014年4-6月期、耐久財受注(月次)が2014年7月時点。 出所)米商務省より当社投資情報部作成

【図2】 耐久財受注は設備投資の拡大持続を示唆するか

米国 景気回復力を計る国際金融市場、今週は耐久財受注や住宅販売件数に注目

出所)FRBより当社投資情報部作成 米国 耐久財受注と設備投資 FOMC参加者による各時点の政策金利見通しの分布(2014年9月) 注)中央値:データを大きさ順に並べ替えた際、順番がちょうど真ん中となる値。 (%) (%) ● ● ●● ● ● ● ●●● ●●● ●●● ●● ●● ●●●●●● ● ●●● ● ●● ● ● ●●● ● ● ●● ● ● ●● ●● ● ●●●● ● ● ●●● ●● ● ● ●●● ● ● ●●●●●●●●●●●●●●●● ●● 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 0.0 2014年末 2015年末 2016年末 2017年末 1.5 1.0 0.5 長期 4.5 0.5 0.0 2.5 2.0 1.5 1.0 4.0 3.5 3.0 1.375% 2.875% 3.75% 3.75% 予想数17 赤字は中央値 0.125% +1.5% +1.25% +0.875% 200 300 400 500 600 700 800 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 1.1 1.2 1994 1998 2002 2006 2010 2014 (兆米ドル) (億米ドル) 民間設備投資<うち機械設備> (名目GDPベース、年率、左軸) 耐久財受注<うち航空機除く非国防資本財> (6ヵ月先行、右軸) (年)

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先週実施された英スコットランド独立投票は、独立反対が過半を占め否決され ました。金融市場の反応は概ねこの結果を好感し、英ポンド相場は落ち着きを取 り戻す展開となりました。もっとも、政治的にこれで決着とはいかず、今後もス コットランド政府の自治権拡大を巡る英政府との交渉は続くものと思われます。 また先週は、ECB(欧州中央銀行)がTLTRO(Targeted Longer-Term Refinancing

Operation:貸出条件付の長期資金供給)の第1回(第2回は2014年12月11日、以降 四半期毎に2016年6月まで計8回実施予定)を実施、欧州金融機関255行が826億 ユーロ応札しました。市場は、欧州金融機関は1,000億~1,500億ユーロを応札する と予想していたほか、資金の出し手であるECBも今回と第2回のTLTROで合計 4,000億の資金供給を目指していたことから、今回のTLTROは低調な結果となった といえそうです。為替市場では、ECBが目論む金融緩和策への期待からユーロ売 りを膨らませていた投資家の買戻しが進み、ユーロは上昇する展開となりました。

【図1】 LTROは2015年早々償還を迎える

【図2】 IFOは7-9月期の景気改善を示唆するか

欧州 ECBのTLTROは826億ユーロと低調な結果。しかし12月は期待できるか。

IFO景況感指数とドイツ実質GDP成長率 もっとも、この今回のTLTROの結果をもって、ECBの金融緩和策への信頼性に 懸念が生じたと評価するのは時期尚早とみられます。次回12月のTLTROは年末の

資金需要を背景に調達ニーズが高いこと、2015年1・2月のLTRO償還(Longer-Term Refinancing Operation:2011年12月、翌2月に実施した3年物長期資金供給)

を控えており、借り換えニーズも高いためです(図1)。また今回の結果を受け、 ECBは12月TLTROに向け欧州金融機関の応札インセンティブを高める策(ECBが TLTROで受け入れる担保基準の緩和等)を講じる可能性もあります。 今週はドイツ9月IFO景況感指数(24日)が注目されます(図2)。今月発表の ドイツ7月鉱工業生産は+2.5%(前年比)と、市場予想+0.6%(同)を大きく上回 りました。ユーロ圏最大の経済国、ドイツの4-6月期実質GDPが前期比▲0.2%と 落ち込んだ後、7-9月期の反転が期待できるか、景気の先行指標とされるこの指 数が改善を示せば、ユーロ圏のセンチメント改善に繋がりましょう。(徳岡)

注)上記LTRO 、TLTRO 表記後の数字「#1」は回数を示す。 出所)ECBより当社投資情報部作成 出所)ドイツ連邦統計局、IFOより当社投資情報部作成

LTRO残高とTLTRO残高予想 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 (億ユーロ) (年) (予想)

9月12日

3,723億

LTRO #1

4,892億

LTRO #2

5,295億

TLTRO #1 826億

9月18日実施済

TLTRO #8

TLTRO #7

TLTRO #6

TLTRO #5

TLTRO #4

TLTRO #3

TLTRO

#2

2015年1-2月

LTRO償還

2013年1月 LTRO早期償還開始 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 75 80 85 90 95 100 105 110 115 120 125 1999 2002 2005 2008 2011 2014 (年) (2005年=100)%) (左軸) IFO景況感指数 2014年8月106.3 2014年4-6月期0.2% (右軸) ドイツ実質GDP成長率 (前期比)

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各 国 経 済 ・ 金 融 市 場 の 視 点

アジア・新興国 タイ:クーデターによる政治混乱収束で景気が底を打つ中、政策金利を据置き

出所)タイ銀行(BoT)、タイ国家経済社会開発庁(NESDB)、CEIC、Bloombergより当社投資情報部作成 出所)タイ商務省、タイ銀行(BoT)、CEIC 、Bloombergより当社投資情報部作成

【図1】 4月以降、4回連続となる政策金利の据置き(左)

先週17日、タイ銀行(BoT)は政策金利を2%で据置くことを決定(図1左)。据置き は4回連続、Bloomberg集計でエコノミスト21人全員が予想した通りの決定でした。 BoTの声明は、景気回復初期の現段階では現状レベルの金融緩和の度合いが未だ に必要と、足元の景気回復を支えるため据置き決定であったことを示唆しました。 5月22日のクーデターによる政治混乱の一時的な収束に伴って景気は底を打った ものの、回復は勢いを欠きます。8月18日にタイ政府が公表した4-6月期の実質 GDPは前年比+0.4%と前期の同▲0.5%より反発(図1右)。季節調整済の前期比年率 も+3.5%と前期の▲7.3%より反発しました。しかし、在庫投資を除く内需の前年 比は▲1.5%と前期の▲3.9%より改善しつつ4期連続のマイナス。成長率を押し上 げた純輸出の寄与(図1右)は、輸出の伸びではなく輸入の落ち込みによります。今 後は、国有企業等によるインフラ投資の伸びや緩やかな民間消費の回復が景気を 支えるものの、民間投資の回復は遅く外需の伸びも勢いを欠くとみられます。 今年通年の成長率は+1%台前半、来年通年で+4%前後と、景気回復は緩慢なも のとなるでしょう。8月の総合消費者物価は前年比+2.1%と前月の2.2%より低下、 コア物価の前年比は+1.8%と前月と同率、足元の物価圧力は限定的です(図2左)。 BoTは、景気回復を支えるため当面は政策金利を据置き、景気回復に伴う産出 ギャップの縮小を受け、来年半ばにかけて利上げ開始の時期を探るとみられます。 タイ・バーツの対米ドル相場は、5月末から7月末にかけて+2.8%と、主要アジア 通貨で最大上昇率を記録(図2右)。クーデターによって政治混乱が収束するとの期 待から、海外投資家の債券投資資本の流入が加速した影響です。しかし、債券と 為替市場における同国資産保有の抑制(アンダーウェイト)は5-7月にほぼ解消され たとみられます。今後、経常収支の大幅な改善も期待できない中で、バーツ相場 の騰落率はアジア通貨平均並みのものとなることが予想されます。(入村) 注)本稿は、9月22日付アジア投資環境レポートの要約です。

【図2】 5月末より7月末にかけて上昇したバーツ相場(右)

-6 -4 -2 0 2 4 6 8 10 2004 2006 2008 2010 2012 2014 コア 物価 総合 物価 消費者物価の前年比(月次) (%) 注) 直近値は 2014年8月 (年) 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 2009 2010 2011 2012 2013 2014 (%) 政策金利と国債利回り(日次) 政策金利 10年債 2年債 注) 直近値は 2014年9月19日 (年) -15 -10 -5 0 5 10 15 20 2004 2006 2008 2010 2012 2014 民間消費 純輸出 在庫投資 固定資本 投資 政府消費 注) 直近値は 2014年4-6月期 実質GDP前年比と寄与度(四半期) (%) GDP (年) 28.5 29.0 29.5 30.0 30.5 31.0 31.5 32.0 32.5 33.0 33.5 34.0 1,600 1,700 1,800 1,900 2,000 2,100 2,200 2,300 2011 2012 2013 2014 (億米ドル) (バーツ/米ドル) 為替相場と外貨準備 広義外貨準備 (外貨準備と先物持高)棒: 左軸、 直近値:2014年9月12日 バーツ相場 (線:右軸) 直近値: 2014年 9月19日 (年) バーツ高 バーツ安

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出所)Bloomberg等、各種資料より当社投資情報部作成

今週の主要経済指標と政治スケジュール

注) (米)は米国、(日)は日本、(欧)はユーロ圏、(英)は英国、(独)はドイツ、(仏)はフランス、(伊)はイタリア、(豪)はオーストラリア、(中)は中国、(印)はインドをそれぞれ指します。 赤字は日本、青字は米国、緑字はユーロ圏とEU全体、黒字はその他のイベントを表します。経済指標と政治スケジュール、企業決算の日程及び内容は変更となる可能性があります。 月 火 水 木 金 9/15 16 17 18 19 (米) 8月 鉱工業生産(前月比) 7月:+0.2% 8月:▲0.1% (日) 日銀黒田総裁 講演(大阪) (日) 20年利付国債入札 (日) (日) 国土交通省 基準地価公表  (7月1日時点調査) 8月 貿易収支(通関ベース、季調値) (米) 8月 景気先行指数(前月比) 7月:+1.1% 8月:+0.2% (米) 9月 ニューヨーク連銀景気指数 8月:+14.69 9月:+27.54 (米) 連邦公開市場委員会(FOMC)(~17日) 資産買入額(月額): 250億ドル⇒150億ドル (米) (米) イエレンFRB議長記者会見8月 消費者物価(前年比) 7月:+2.0%、8月:+1.7% (米) 7月:▲1兆218億円、8月:▲9,242億円 8月 住宅着工・許可件数(着工、年率) 7月:111.7万件、8月:95.6万件 (他) アリババ・グループ ニューヨーク証券取引所に上場 (印) 8月 卸売物価(前年比) 7月:+5.2% 8月:+3.7% (米) 8月 生産者物価(前月比) 7月:+0.1% 8月:+0.0% (米) 9月 全米住宅建築業協会      (NAHB)住宅市場指数 8月:55、9月:59 (米) 9月 フィラデルフィア連銀景気指数 8月:+28.0 9月:+22.5 (独) 9月 ZEW景況感調査 期待 8月:+8.6、9月:+6.9 現状 8月:+44.3、9月:+25.4 (英) 7月 失業率(ILO基準、3ヵ月平均) 6月:6.4% 7月:6.2% (欧) (英) 条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)  初実施の結果発表 住民投票 (英) 8月 生産者物価(前年比) 7月:▲0.1% 8月:▲0.3% (英) (英) MPC議事録(9月3・4日分)7月 週平均賃金(前年比) 6月:▲0.1%、7月:+0.6% (他) (スコットランド独立の是非について) ニュージーランド 4-6月期 実質GDP(前期比) 1-3月期:+1.0%、4-6月期:+0.7% (他) G20財務相・中央銀行総裁会議 (英) (豪) 8月 消費者物価(前年比) 7月:+1.6%、8月:+1.5% 金融政策決定会合議事録(9月2日分) (他) タイ 金融政策決定会合 翌日物レポ・レート: 2.0%⇒2.0% (他) マレーシア 金融政策決定会合   オーバーナイト・レート:         3.25%⇒3.25% (他) (豪・ケアンズ、~21日) ニュージーランド 総選挙 22 23 24 25 26 (米)8月 中古住宅販売件数(年率) 7月:515万件 8月:(予)519万件 (欧) 9月 製造業PMI(速報) 8月:50.7 9月:(予)50.6 (日) 9月製造業PMI 8月:52.2 9月:(予)NA (日) 8月 企業向けサービス価格指数(前年比) 7月:+3.7% 8月:(予)+3.7% (日) 消費者物価(除く生鮮、前年比) 全国 7月:+3.3%、8月:(予)+3.2% 東京 8月:+2.7%、9月:(予)+2.7% (欧) ドラギECB総裁 議会証言 (欧州議会・経済金融委員会) (欧) 9月 サービス業PMI(速報) 8月:53.1 9月:(予)53.1 (米) 8月 新築住宅販売件数(年率) 7月:41.2万件 8月:(予)42.9万件 (米) 8月 耐久財受注(前月比) 7月:+22.6% 8月:(予)▲17.0% (米) 4-6月期 実質GDP(確定値、前期比年率) 1-3月期:▲2.1% 4-6月期:(予)+4.6% (仏) 4-6月期 実質GDP(2次速報、前期比) 1-3月期:0.0% 4-6月期:(予)0.0% (独) 9月 Ifo企業景況感指数 8月:106.3 9月:(予)105.7 (欧) 8月 マネーサプライ(M3、前年比) 7月:+1.8% 8月:(予)+1.9% (米) 9月 ミシガン大学  消費者信頼感指数(確報) 8月:82.5、9月:(予)85.0 (中) 9月 製造業PMI(HSBC、速報) 8月:50.2 9月:(予)50.1 (他) ブラジル 8月 経常収支 7月:▲60億米ドル 8月:(予)▲54億米ドル (他) トルコ 金融政策委員会(MPC) 1週間物レポ金利:8.25%⇒(予)8.25% 翌日物貸出金利:11.25%⇒(予)11.25% (独) 10月 GfK消費者信頼感指数 9月:8.6 10月:(予)8.5 翌日物借入金利:7.50%⇒(予)7.50% 29 30 10/1 2 3 (米) 8月 個人所得・消費 (日) (日) 2年利付国債入札8月 鉱工業生産(速報) (日) 日銀短観(9月調査) (日) (米) 10年利付国債入札8月 製造業受注 (米) (米) 8月 貿易収支 9月 米供給管理協会(ISM) (米) 8月 中古住宅販売仮契約指数 (日) (日) 8月 商業販売額 8月 現金給与総額(速報) (日) (米) 9月 新車登録台数 8月 建設支出 (米) (欧) 9月 新車販売台数 欧州中央銀行(ECB)理事会 (米)    非製造業景気指数 9月 雇用統計 (欧) 9月 経済信頼感指数 (日) 8 月 家計調査 (米) 9月 ADP雇用統計 (欧) 8月 失業率 (日) (日) 8月 完全失業率 8月 有効求人倍率 (米) 9月 米供給管理協会(ISM) 製造業景気指数 (豪) 8月 貿易統計 (豪) 8月 住宅建設許可件数 (欧) 9月 消費者物価(速報、前年比) (米) 7月 S&P/ケース・シラー住宅価格指数 (豪) 8月 小売売上高 (中) 9月 製造業PMI(国家統計局) (他) ブラジル 8月 鉱工業生産 (独) 9月 失業者数 (米) 9月 シカゴ購買部協会景気指数 (米) 9月 消費者信頼感指数 (カンファレンス・ボード) (英) 4-6月期 実質GDP(確報) 先 週 今 週 来 週 20

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