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第81期 有価証券報告書:株式会社 日立国際電気

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第2 【事業の状況】

1 【業績等の概要】 (1)業績

当連結会計年度のわが国経済は、年度前半に盛り上った民間消費支出が後半に入って低迷し、設 備投資も後半においてデジタル・IT関連業種を中心とする在庫調整が進行し伸び率の鈍化が顕著 となりました。加えて原油・鋼材等原材料価格の高騰も影響し、総じて年度後半にかけて景気の減 速傾向を強く反映した形で推移しました。

海外においても、年度前半の拡大基調から後半においてシリコンサイクル下降局面入りの影響等 でIT関連財の輸出を中心に減速が鮮明になり、弱含みで推移しました。

このような状況のもと、当社グループは各事業分野において、顧客のニーズに応える製品の開発 および販売・保守・サービス体制の強化を図ってまいりました。

その結果、当連結会計年度の営業状況は、以下のとおりとなりました。

受注高は、放送・映像システムは、映像監視システムが公共事業投資抑制等の影響を受け、前連 結会計年度に比べ減少しましたが、通信・情報システム、半導体製造システムが増加し、合計で1 千579億6千5百万円(前連結会計年度比120億7千9百万円(8%)増)となりました。売 上高も、放送・映像システムの減少はありましたが、通信・情報システム、半導体製造システムで 前連結会計年度を上回り、合計で1千592億5千9百万円(前連結会計年度比162億6千1百 万円(11%)増)となりました。

利益につきましては、半導体製造装置や携帯電話基地局関連装置等売上高の増加による利益増に 加えて、原価低減、固定費圧縮の効果もあり、営業利益は133億7千2百万円(前連結会計年度 比67億8千1百万円増)、経常利益は107億4千8百万円(前連結会計年度比51億5千9百 万円増)となりました。

当期純利益は、特別利益として福利施設の売却にともなう事業構造改革引当金取崩益2千9百万 円の計上があり、63億2千8百万円(前連結会計年度比45億8千万円増)となりました。

当 連 結 会 計 年 度 の 業 績 を 事 業 の 種 類 別 セ グ メ ン ト に 分 け て 見 ま す と 、 通 信 ・ 情 報 シ ス テ ム 部 門 (移動体通信システム、公共通信システム、情報システムなど)の当連結会計年度の受注高は632 億2千4百万円で、前連結会計年度に比べ57億7千万円(10%)増加しました。売上高も611 億6千1百万円で、前連結会計年度に比べ36億7千4百万円(6%)増加しました。

この部門では、携帯電話基地局関連装置(光伝送装置等)、公共業務用デジタル無線システム等 の売上が増加しました。

放送・映像システム部門(放送システム、映像監視システム、CATV、アンテナなど)の当連 結 会 計 年 度 の 受 注 高 は 4 0 7 億 4 千 6 百 万 円 で 、 前 連 結 会 計 年 度 に 比 べ 3 7 億 9 千 3 百 万 円 (9%)減少しました。売上高も443億5千3百万円で、前連結会計年度に比べ10億3千5百 万円(2%)の減少となりました。

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― 12 ― 少しました。

半導体製造システム部門(縦型成膜装置など)の当連結会計年度の受注高は539億9千4百万 円で、前連結会計年度に比べ101億1百万円(23%)増加しました。売上高も537億4千3 百万円で、前連結会計年度に比べ136億2千1百万円(34%)増加しました。

この部門では、特に海外半導体メモリーメーカーの設備投資活発化にともない売上高が大幅に増 加しました。

また、所在地別セグメントの業績で見ますと、日本につきましては、半導体製造装置や携帯電話 基地局関連装置の売上増等により、売上高は1千468億8百万円で、前連結会計年度に比べ148 億8百万円(11%)増となり、営業利益は125億4千8百万円で、前連結会計年度に比べ、5 8億円増となりました。

北米につきましては、半導体製造装置及び産業用カメラの売上増等により、売上高は、98億3 千8百万円で前連結会計年度に比べ17億6千7百万円(22%)増となり、営業利益は3億7千 5百万円で、前連結会計年度に比べ、6億1千9百万円増(前連結会計年度の営業損失は2億4千 4百万円)となりました。

その他の地域につきましては、売上高は26億1千2百万円で、前連結会計年度に比べ3億1千 4百万円(11%)減となりましたが、営業利益は原価低減、固定費削減等により、3億5百万円 となり、前連結会計年度に比べ、2億3千1百万円増となりました。

( 2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動による獲 得資金と財務活動の社債の償還による支出等が相殺された結果、前連結会計年度末に比べ106億 3千6百万円(18%)減少し493億5千2百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は151億3千6百万円であり、前連結会 計年度に比べ39億8千1百万円(36%)増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利 益107億7千8百万円、非資金項目である減価償却費の計上額32億2千8百万円及び退職給付 引当金の増加額15億円、仕入債務の増加額22億2千8百万円及びその他流動負債の増加額14 億1千2百万円等の増加要因が、棚卸資産の増加額14億2千2百万円及び売掛債権の増加額11 億6千3百万円等の減少要因を上回った結果によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は34億6千4百万円であり、前連結会計年 度に比べ52億8千3百万円減少となりました。これは有形固定資産の取得による支出28億円及 び変動金利型預金への投資による支出10億円等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

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2 【生産、受注及び販売の状況】 ( 1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称 金額( 百万円) 前年同期比増減( %)

通信・情報システム 64, 374 16. 9

放送・映像システム 44, 441 1. 6

半導体製造システム 58, 118 32. 0

合計 166, 934 16. 9

( 注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

( 2) 商品仕入実績

商品仕入実績については、金額的重要性がないため、当連結会計年度より記載しておりません。

( 3) 受注状況

当連結会計年度における受注状況を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

区分 受注高( 百万円) 前年同期比増減( %) 受注残高( 百万円) 前年同期比増減( %)

通信・情報システム 63, 224 10. 0 23, 011 9. 8

放送・映像システム 40, 746 △8. 5 12, 600 △22. 3

半導体製造システム 53, 994 23. 0 10, 430 2. 4

合計 157, 965 8. 3 46, 042 △2. 7

( 注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

( 4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業の種類別セグメントごとに示すと、次のとおりであります。

事業の種類別セグメントの名称 金額( 百万円) 前年同期比増減( %)

通信・情報システム 61, 161 6. 4

放送・映像システム 44, 353 △ 2. 3

半導体製造システム 53, 743 33. 9

合計 159, 259 11. 4

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― 14 ― 3 【対処すべき課題】

( 1) 当社グループ事業の継続的成長

今後の市場環境は引続き厳しい状況が続くと思われますが、進展するユビキタス情報社会をビジ ネスチャンスととらえ、通信・情報システム、放送・映像システム、半導体製造装置システムの3 事業セグメントの連携により、事業の継続的成長を図ってまいります。

当社グループは、「2010年3月期に売上高2, 000億円、営業利益10%」を経営目標とし て設定いたしました。この目標を達成するために、フラッグシップ製品を核として海外事業の拡大 を積極的に推進するとともに、コア技術であるデジタル無線技術と映像技術の融合によるワイヤレ スブロードバンドなど新事業の育成に経営資源を傾斜配分してまいります。同時に、生産改革や情 報システムの高度化などの構造改革を推進してまいります。

( 2) CSR経営の推進

当社は平成15年6月に経営の迅速化と透明性を目的として「委員会等設置会社」に移行するとと もに、コンプライアンス本部の設置や内部通報制度の開始等グループでの内部統制制度の向上に努 めてまいりました。今年4月には、新たにCSR推進本部を設置し、CSRへの積極的な取り組み を通してステークホルダーとの関係を重視し、環境問題や社会問題、社会貢献および企業倫理等を 考慮した事業活動をグループで展開してまいります。

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4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経 営成績及び財務状況等(株価等も含む)に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなも のがあり、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えております。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したも のであります。

( 1) 半導体市況に係るリスクについて

半導体業界は過去40年間、平均成長率17%という高い成長をしてきましたが、シリコンサイ クルという、ほぼ4年毎の市況変動を繰り返してきました。半導体のシリコンサイクルは、上昇期 に参入企業が競って大型の設備投資を進めるため、需要と供給のギャップが急激に広がり供給過剰 になり、半導体の値崩れ及び設備投資の抑制が発生します。半導体のシリコンサイクルは1990 年代振幅が縮小して消滅したと言われながら、ITバブルが崩壊した平成13年(2001年)は、 世界半導体市場統計(Wor l d Semi conduct or Tr ade St at i s t i cs )では、出荷額は前年比32%減と いうかつてない下落率となりました。

半導体市場は事業構造上、不安定な性質を有しているため、将来においても市況が低迷する可能 性があります。半導体市場と連動する半導体製造装置市場もこの不安定な市況を避けることは難し く、半導体市況に連動し当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

( 2) 資材等の調達に係るリスクについて

当社グループの生産活動には、社外からの材料・部品・製品・設備装置その他の供給品のタイム リーな納入が必要であります。当社グループが購入する資材等には、特殊な技術を要する品目も多 く仕入先や供給品の切替が困難なものがあり、また仕入先の保有する技術力・生産能力の関係から 特定の仕入先からしか入手できないものもあります。当社グループの使用する購入品は、継続的な 供給先への先行情報提供等により安定的な供給を確保しておりますが、供給の遅延・中断や急激な 需要の増加があった場合等、必要不可欠な資材の供給不足が生じることがあります。これらの原因 により、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

( 3) 製品の欠陥に係るリスクについて

当社グループは国際標準規格である品質マネジメントシステム及び環境マネジメントシステムに より全ての製品を製造しております。また、製造物責任賠償については保険に加入しております。 但し、大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が発生した場合には、多額 の追加費用が発生することになり、経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

( 4) 研究開発活動に係るリスクについて

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― 16 ―

ーに提供することを研究開発の方針としております。当社グループは継続して新製品を開発できる と考えておりますが、研究開発の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずし も成果に結びつくとは限らないため、将来の成長と収益性を低下させ、経営成績及び財務状況に影 響を及ぼす可能性があります。

( 5) 海外活動に係るリスクについて

当社グループは海外市場への進出を積極的に進めているため、海外の各国において次のようなリ スクがあります。そのため、これらの事象が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財務 状況等に影響を及ぼす可能性があります。

① 予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更

② 社会的共通資本(インフラ)が未整備なことによる当社グループの活動への影響 ③ 不利な政治的要因の発生

④ テロ、戦争等による社会的混乱等

( 6) 為替リスクについて

当社グループは為替相場の変動に対処するため為替予約による為替リスクヘッジを行っておりま すが、中長期的な為替相場の変動は当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性 があります。

( 7) 重要な訴訟等に係るリスクについて

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5 【経営上の重要な契約等】 ( 1) 技術導入契約

契約会社名 相手方の名称 国名 契約品目 契約内容 契約期間

( 株) 日立国際電気 ( 当社)

レメルソン・メディカル・エ デュケーション・アンド・リ サーチ・ファウンデーショ ン・リミテッド・パートナー シップ

( LEMELSON MEDI CAL, EDU CA-TI ON AND RESEARCH FOUND A-TI ON, LI MI TED PARTNERSHI P)

米国

電子機器 通信機器

特許実施権 許諾

自 平成10年11月15日 至 契約対象特許の

権利満了日

プラズマディ スプレイ検査 装置

特許実施権 許諾

自 平成12年4月1日 至 平成22年3月31日 ( 5年毎自動延長) ( 株) 日立国際電気

( 当社)

( 株) 日立製作所 日本

はんだバンプ 検査装置

特許実施権 許諾

自 平成9年10月1日 至 平成17年9月30日 ( 1年毎自動延長)

( 株) 日立国際電気 ( 当社)

(財)NHKエンジニアリング サービス

日本

TVML番組 自動製作シス テム

特許実施権 許諾

自 平成12年6月26日 至 平成18年6月25日 ( 3年毎自動延長)

( 株) 日立国際電気 ( 当社)

ジー・イー・テクノロジー・ デベロプメント・インク ( GE TECHNOLOGY DEVELOPMENT 社)

米国

ビデオカメラ VTR

特許実施権 許諾

自 平成12年4月1日 至 当期中に契約満了

( 株) 日立国際電気 ( 当社)

東北電力( 株) 日本

一周波同時送 受話方式移動 無線機

特許実施権 許諾

自 平成16年10月1日 至 平成17年8月4日 ( 1年毎自動延長)

マイクロコン ピュータ・サ ポートツール

技術情報使用 許諾

特許実施権 許諾

自 平成12年9月1日 至 平成17年8月31日 国 際 電 気 ア ル フ ァ

( 株)

( 連結子会社)

( 株) 日立製作所 日本

マルチメディ アカード用サ ポートツール

技術情報使用 許諾

自 平成12年3月3日 至 平成22年3月2日 ( 5年毎自動延長)

( 注) 1 東北電力( 株) ・富士テック( 株) との契約( 一周波同時送受話方式移動無線機) は、東北電力( 株) の富 士テック( 株) 権利の買い取りにより、東北電力( 株) と当社間で新たに締結されました。

2 ( 株) 日立製作所との契約( プラズマディスプレイ検査装置) は、契約書の規定により、5年間自動延 長されました。

3 ( 株) 日立製作所との契約( はんだバンプ検査装置) は、契約書の規定により、1年間自動延長されま した。

4 ジー・イー・テクノロジー・デベロプメント・インクとの契約は、平成17年3月31日を以って満了 致しました。

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― 18 ― ( 2) 相互技術援助契約

契約会社名 相手方の名称 国名 契約品目 契約内容 契約期間

( 株) 日立国際電気 ( 当社)

モトローラ・インク ( MOTOROLA社)

米国

FLEX− T D ( R C R STD- 43) 方式ページャ 端末

特許実施権の 相互許諾

自 平成8年3月7日 至 R C R S T D − 43が標準規格で なくなる日

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6 【研究開発活動】

当社グループは、ユビキタス社会の基盤となる通信・情報、放送・映像、半導体製造分野への製品 提供を通じて安全で豊かな社会に貢献するため、研究開発活動に注力しております。

当社の各事業部等で行う新製品・新技術の開発、八木記念情報通信システム研究所、半導体装置シ ステム研究所で行う次世代製品および技術の開発、( 株) 日立製作所の研究所と連携を図りながら進め る次々世代の基幹・基盤技術の開発と、現在から将来までを見据えた研究開発をおこなっており、当 社グループの持続的な発展を期しております。

研究スタッフはグループ全体で627人にのぼり、これは総従業員の13. 4%にあたっております。 また、当連結会計年度における当社グループの研究開発費は、総売上高の7. 3%にあたる116億6 千4百万円となっております。

当社グループの研究開発は、通信・情報システム、放送・映像システム、半導体製造システム及び これらに関連するシステムソフト技術について進めております。

当社グループの持つ基盤技術は、無線通信、画像・映像処理、熱プロセス成膜の分野で、それぞれ の技術を活かして先端的な製品をお客様に提供してまいりました。今後も、デジタル化、高品位化、 微細化という市場ニーズに対応した新製品を提供してまいります。

事業の種類別セグメントの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

通信・情報システム: デジタル方式の無線システムでは、マルチチャンネル化により回線有効利 用と通信品質の向上を図ることにより空港、防災などの公共業務用無線通 信システムで高機能化を実現しました。携帯電話基地局用アンプでは、デ ジタル回路での歪み補正技術を導入し高効率化を実現しました。準ミリ波 帯電波を利用した広帯域無線システム技術では、適応変調という概念を取 り入れることで、無線ブロードバンド通信の実現性を確認し、離島間通信 への適用を実現しました。当事業に係る研究開発費は51億2千5百万円 となっております。

放送・映像システム: 映像監視システムでは、ネットワークのブロードバンド化と低コスト化を 目的としてインターネット・プロトコル( IP) 技術を取り入れた高品質で 低価格な市街地防犯、公共施設や学校、一般企業監視用システムを開発し ました。また、地上デジタル放送網の実現に向け、高出力放送施設対応の 水 冷 送 信 シ ス テ ム 、 小 出 力 放 送 施 設 対 応 に は 、 低 騒 音 の 空 冷 送 信 シ ステ ム、さらに、放送局からの電波が届かない地域のための小型中継基地用送 信機などで地上デジタル放送網構築に貢献しております。また、ETCで 用いられる無線通信技術を応用し、駐車場料金徴収用の無線装置を開発し ております。当事業に係る研究開発費は23億3千2百万円となっており ます。

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― 20 ― 7 【財政状態及び経営成績の分析】

当社グループに関する財政状況及び経営成績の分析・検討内容は原則として連結財務諸表に基 づいて分析した内容であります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したも のであります。

( 1) 重要な会計方針および見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に 準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収 益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積り について過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は見積り特有の不確実性が あるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5[ 経理の状況] の連結財務諸表の 「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計 方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

① 貸倒引当金の計上基準

当社グループは債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率等を勘 案して必要額を、貸倒懸念債権及び破産更生債権については個別に回収可能性を勘案した回収不 能見込額を計上しております。将来、顧客の財務状況が悪化し支払能力が低下した場合には引当 金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。

② 繰延税金資産の回収可能性の評価

当社グループは繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積っ ております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額 が減少した場合には繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

③ 退職給付引当金

従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される割引率、昇給率、退職率、死亡率 及び年金資産の期待運用収益率等の基礎率に基づいて算出されます。あらかじめ設定した基礎率 と各連結会計年度における実際の数値との差異及び基礎率を変更した場合に生じる数理計算上の 差異と、退職金規定の改定及び年金制度の変更等により生じる過去勤務債務は、従業員の平均残 存勤務期間以内の一定の年数による定額法により費用処理されるため、将来の退職給付引当金残 高や退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。

④ 事業構造改革引当金

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(2)経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の売上高は、1千592億5千9百万円で前連結会計年度に比 べ162億6千1百万円(11%)増となりました。経常利益は107億4千8百万円、当期純 利益は63億2千8百万円となり、前連結会計年度に比べそれぞれ51億5千9百万円、45億 8千万円増となりました。これは主として、半導体製造装置や携帯電話基地局関連装置等の売上 高の増加による利益増に加えて、原価低減、固定費圧縮等の効果によるものであります。

以下、連結損益計算書に重要な影響を与えた要因についての分析であります。

① 売上高の分析

当連結会計年度の売上高は1千592億5千9百万円でありますが、これを事業の種類別セグ メントごとに分析しますと、通信・情報システム部門の当連結会計年度の売上高は611億6千 1百万円で、前連結会計年度に比べ36億7千4百万円(6%)増加しました。これは、携帯電 話基地局関連装置(光伝送装置等)、公共業務用デジタル無線システム等の売上が増加したこと によるものであります。今後につきましては、携帯電話基地局関連装置をベースロードとし、主 に中国、北米市場向けにワールドワイドな展開や、無線システムのデジタル化への更新需要に積 極的に対応し、無線ブロードバンドなど高付加価値システムを提供してまいります。

放送・映像システム部門の当連結会計年度の売上高は443億5千3百万円で、前連結会計年 度に比べ10億3千5百万円(2%)の減少となりました。これは、地上デジタル放送関連機器 の売上は増加しましたが、映像監視システムは、公共事業投資抑制による官公庁向け受注減およ び競争激化による販価ダウンの影響を受け減少したことによるものであります。今後につきまし ては、急速な立ち上がりを見せる地上デジタル放送の分野で、需要が見込まれる中継送信機市場 に、中・大型機器を展開してまいります。また、YAGIブランドを活用した地上デジタル放送 用受信アンテナなどの拡販推進および、情報系サーバーや無線ブロードバンド技術との融合など、 システムソリューション展開を強化してまいります。

半導体製造システム部門の当連結会計年度の売上高は537億4千3百万円で、前連結会計年 度に比べ136億2千1百万円(34%)増加しました。これは、特に海外半導体メモリーメー カーの設備投資活発化にともない大幅に増加したことによるものであります。今後につきまして は、世界トップレベルの半導体メモリーメーカーなどとの共同研究により、回路線幅45nmデ ザインルールへの対応など、戦略製品の販売比率を高め、国内及び今後大きな成長が期待される 中国市場を含めたワールドワイドでの事業展開を図ってまいります。

② 売上原価、販売費及び一般管理費の分析

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― 22 ―

また、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は297億9千9百万円で前連結会計年度に比 べ23億2千5百万円増加しました。これは、売上増加による発送費の増加、外形標準課税制度 導入により法人事業税の付加価値割及び資本割を販売費及び一般管理費に計上したこと等による ものであります。

③ 営業外損益の分析

当連結会計年度の営業外収益は10億6千2百万円で前連結会計年度に比べ6億3千8百万円 減少しました。これは、前連結会計年度に計上した銀行株式等の売却に伴う有価証券売却益等が 減少したことによるものであります。

また、当連結会計年度の営業外費用は36億8千7百万円で前連結会計年度に比べ9億8千5 百万円増加しました。これは主に、販売見込等を勘案して計上した棚卸資産評価損20億4千5 百万円等の計上によるものであります。

④ 特別損益の分析

当連結会計年度の特別利益は、福利施設の売却にともなう事業構造改革引当金取崩益2千9百 万円を計上しました。

(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析 ① 財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ102億5千4百万円減少し、1千766 億6千7百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ96億6百万円減少し、1 千298億4千1百万円となりました。これは社債の償還200億円等によるグループ内預入金 の減少128億1千4百万円等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べ6億4千 8百万円減少し、468億2千5百万円となりました。これは、31億5千9百万円の設備投資 を実施しましたが、減価償却費32億2千8百万円及び福利施設の売却等によるものであります。

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ157億2千万円減少し、891億7千 2百万円となりました。これは、売上の増加に伴う原材料仕入の増加等による支払手形及び買掛 金の増加22億3千4百万円、社債の償還による減少200億円等によるものであります。

当連結会計年度末の資本は、前連結会計年度末に比べ54億1千7百万円増加し、873億4 千6百万円となりました。これは、当期純利益の計上による増加63億2千8百万円、配当金の 支払による減少8億3千9百万円等によるものであります。

② キャッシュ・フローの状況

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③ 資金需要について

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための材料及び部品 の購入のほか、営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費及び研究開発費 等であります。

(4)新会計基準の適用等について ① 減損会計基準の適用

平成14年8月9日に企業会計審議会から固定資産の減損に係る会計基準( 「固定資産の減損に 係る会計基準の設定に関する意見書」) が公表されております。同会計基準の実施時期は平成17 年4月1日以後開始する事業年度からであり、当連結会計年度では早期適用しておりません。

② 企業結合会計基準の適用

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