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III研究論文III 川
Il II Il Il Il
IIII I III III
岩石のシャルピー試験(第1報)
一動的破壊エネルギーについて一 古住光正,*杉
鴨志田 直
本文男,**今 人,*阿部正
*︐ *
忠 男
*井良
The Charpy Impaet Test of Rock(1st Report)
一Dynamic Fraeture Energy一
Mitsumasa FuRuzuMI†,Fumio SuGIMoTo††,Tadao IMAI††,
Naoto KAMosHIDA†and Masayoshi ABE†
In this paper,we investigated dynamic fracture energy of rocks as a dynamic index in rock blasting using Charpy impact test.
It was confirmed through the experiments that dynamic fracture energy of rocks obtained from the general equation used in Charpy impact test contains lots of kinetic energy which is consumed as scattering of rock fragment after it has failed.Also,it was found that the dynamic fracture energy of the rocks depend on the impact energy applied to the rock specimens,and its increasing rate is supPosed to indicate an intrinsic dynamic fracture resistance of rocks.
K砂昭θ745:Rock,Dynamic fracture energy,Charpy impact test,Kinetic energy,Dynamic index
1.はじめに
岩盤の掘削作業において,適正な掘削法の選択は対象岩盤の 性状に左右されることは言うまでもない。従来,発破掘削の対 象となる岩盤の評価は,一軸圧縮試験,一軸引張試験,三軸圧 縮試験などの静的な試験によって行われてきた。しかし,発破 による掘削作業は,本来動的な力の作用による破壊問題である ことから,落下破壊試験1),回転破壊試験2),あるいは岩石の小 塊に重錘を落下させる試験3)のような動的な実用試験が行われ
るようになってきた。しかし,これらの試験は,岩盤の掘削性 を判断する一つの指標を得る試験としては有効であるが,物理 量としての意味が乏しいため,より的確に岩盤の性状を表示し
うる試験法が望まれる。
掘削における岩盤の破砕性や難易度は,亀裂の発生・進展に 伴うエネルギーに関連する。そのため,強度のような物理量よ りも破壊に要するエネルギーにより整理する方が合理的である。
また,発破掘削における岩盤の破砕は衝撃によって生ずるため,
衝撃荷重を作用させた試験法が望ましく,その有力な方法とし て金属材料の分野で用いられているシャルピー衝撃試験法が注 目される。
シャルピー試験は,鋼材の衝撃荷重に対する破壊抵抗値を求
平成17年5月20日受付;平成17年12月7日受理
*岩手大学工学部建設環境工学科 〒020−8551盛岡市上田4−3−5
**秋田大学工学資源学部地球資源学科 〒010 8502秋田市手形学園町1 1
†Faculty of Engineering,Iwate University4 35,Ueda,Morioka,
020−8551,Japan
††Faculty of Engineering and Resource Science,Akita University 1 1,Tegata Gakuen−cho,Akita,010−8502,Japan
める一っの試験法である。しかし,同試験法が岩石材料に適用 された例は極めて少ない4)5)。
本研究では,発破掘削における岩盤の動的指標を検討するた めに,定格の鋼材用シャルピー衝撃試験機を用いて,種々の岩 石の動的破断エネルギーにっいて検討したので,これらにっい て報告する。
2.岩石試料および供試体
本研究で用いた岩石試料は,川原子凝灰岩(宮城県産),荻 野凝灰岩(福島県産),江持溶結凝灰岩(福島県産)および荒 川安山岩(福島県産)の4岩種である。
表1にこれらの岩石の力学的・物理的性質を示す。また,こ れら供試岩石を工費積算などで使われる岩区分6)で分類すると,
川原子凝灰岩は軟岩,荻野凝灰岩は中硬岩,江持溶結凝灰岩お よび荒川安山岩は硬岩となる。
図1に本研究で用いた試験片の寸法・形状を示す。試験片は,
長さ70mm,高さ40mm,幅50mmの直方体であり,幅2mm,
深さ10mm,曲率半径1mmの切り欠き部を有する。また,実 験では,衝撃試験における試験片の破片の運動軌跡を撮影する ため,試験片には図1に示すようなマークを付けた・
3.試験装置ならびに方法
図2にシャルピー衝撃試験機の概要を示す。本研究で用いた 試験機は,ハンマ質量が22.5kg,ハンマ刃長が43mm,ハン マ刃角度が30。およびハンマ回転軸中心からハンマ重心までの 距離が0.698mの鋼材用シャルピー試験機である。
シャルピー試験は,所定の角度に持ち上げたハンマを試験片 に振り下ろし,瞬時に試験片を破断させて行われる・このとき,
試験片の破断に要するエネルギー(以後,動的破断エネルギー
岩石のシャルピー試験(第1報) 11 Table l Mechanical and physical properties of used rocks.
Rocks Ogino
uff
E旧ochi elded tuff
Ka脚arago tuff
Arakawa ndesite
Density(9/Gm3) 1.69 2.26 1.17 2.68
Porosrty(覧) 29 15 47
4.5
P一胃ave velocity(k朋/s) 2.80 3.76 2.27 5.25
S噸ve velocity(k旧/s) 1.63 2.02 1.39 3.31
Dynamic Young s
odulus(GPa) 11.2 23.9
6.2
68.7
Dynamic Poisson「s
atio(一) 0.25 0.30 0.39 0.17
Uniaxl aI compress i ve
trength(旧Pa) 63.05 101.66 23.78 210.57
Brazi l ian tensi Ie
trength(駅Pa) 3.51 3.95 1.74 11.03
(躍)と呼ぶ)は,ハンマの持っ位置エネルギーの損失分とし て求められ,一般に次式で与えられる。
PV=P・4(cosβ一cosα)
︵1︶
ここで,Pはハンマの質量,4はハンマの重心と回転軸との距 離,αはハンマの持ち上げ角度,βは試験片を破断させた後の ハンマの振り上がり角度である。
ところで,岩石材料にシャルピー試験を適用した場合,岩石 の衝撃破断エネルギーは鋼材のそれよりもはるかに小さいため,
破断した破片はかなりの速度で飛散する。この現象を厳密に考 えると,(1)式から求まる動的破断エネルギーには,試験片の 破断に要する純粋なエネルギー(以後,動的正味破断エネルギー
(研うと呼ぶ)の他に,破断した試験片を飛散させる運動エネ ルギー(以後,飛散エネルギー(躍 )と呼ぶ)も含まれるこ
O嶋
1u 35 35
⇔Ω o暫一 酊曹 膨
Straight notch 2
70
閉ark for observing mov㎝ent of fractured rock spec lmen
(t曝40㎜》
Figure l Size and shape of specimen.
とになる。それゆえ,動的破断エネルギーから動的正味破断エ ネルギー研 を求めるには,飛散エネルギーレV の測定方法を検 討しておかなければならない。
いま,シャルピー試験における試験片の破断は2っに折断し,
破片は並進および回転運動を伴って飛散すると仮定すると,こ のときの飛散エネルギー躍 は次式のように表わされる。
1 1 1 1
牙 =一溺1●V12十一溺20V22十一ム・ω12十一ム・ω22
2 2 2 2
︵2︶
ここで,勘,物は破断した試験片のそれぞれの質量,11,ムは 破断した試験片の慣性モーメント,Vl,v2は破断した試験片の 移動速度,ω1,ω2は破断した試験片の回転角速度である・
また,2っに折断した破片はほぼ等分で,いずれも同じ運動 で飛散すると仮定すると,飛散エネルギー研は(3)式のよ うに表わすことができる。
研一2・
ン・ノ+昔・・ω1 ︵3︶
ここで,溺,v,1およびωは,それぞれ1つの破片の質量,移動 速度,慣性モーメントおよび回転角速度である。
従って,定格の鋼材用シャルピー試験から求まる岩石の動的 正味破断エネルギーレV7は,次式のようになる。
評V ;PV ル
︵4︶
なお,(1)式によって求まる動的破断エネルギー躍には,
飛散エネルギー曜 の他にハンマ系の摩擦損失も含まれるが,
その値は秤量の1%程度であったため,本研究では無視するこ とにした。
実験は,ハンマの持ち上げ角度を20,30,40,50,60,70,
80,90。とした場合にっいて行った。また,飛散エネルギーの 算定は,ストロボ撮影した破片の運動軌跡を解析して行った・
このときのストロボスコープの閃光周波数は15,000rpm,閃光 時間は0.8μsである。
4.試験結果ならびに考察
図3は,岩石のシャルピー試験における衝撃エネルギーと単
StartingPosition
傷、
い1
\
緋a鯛㎜er
1ndicator
叢
lmpact direction
Impact
di rection
Anvi l Endofs騨ing
(a〉Charpytestimpactmachine
Specimen
脳
Ha㎜er edge
一 ・
Specimen
Anvi I
︵NE\∈.zx︶>︒﹄Φ⊆ΦΦ﹄38﹂﹂
20
15
10
5 00
20。
Angle offali ofhammer(o)
700 600
30。
400 500
90。 Arakawa andesite 800
Emochi
welded tuff
Ogino tuff
Kawa㎎o
tuff
Figure2
(b)Ha㎜er,specimenandanvii Schematic diagram of Charpy impact test machine.
Figure3
50 100 150
1mpact energy(N・m)
200
Relationship between impact energy and fraCtUre energy per Unit area.
素材物性学雑誌 第18巻 第%号(2006年3月)
位面積当たりの動的破断エネルギーの関係を示したものである。
なお,ここに示す衝撃エネルギーとは,持ち上げたハンマの位 置と試験片を設置した位置の差から生じる位置エネルギーを指 す。図より,飛散エネルギーを無視した場合の各岩石の動的破 断エネルギーを見ると,動的破断エネルギーは衝撃エネルギー
盤、雛鐘醒
Photo1 Movement of fractured rock specimen、
(flashlight frequency l l5,000rpm,flashlight time:
0.8μs)
の増加につれて上昇し,その増加の度合は強度の大きい岩石ほ ど,また,空隙率の小さい省石ほど大きくなる傾向を示した。
しかし,ここで示した動的破断エネルギーは,破断だけに要し た動的正味破断エネルギーでないため,動的破断エネルギーに 占める飛散エネルギーの割合を実測してみた。
写真1は,シャルビー試験における破片の飛散状況を示した ものである。破断した試験片は,並進運動とともに回転運動を 伴って飛散する様子が良く観察される。破片の並進ならびに回 転運動エネルギーは,破片に付けたマークの軌跡を解析するこ とにより求められた。
図4(一a〜d)は,各皆石の動的破断エネルギーに占める動 的正味破断エネルギー,並進エネルギーならびに回転運動エネ
ルギーの割合を示したものである。図より,並進運動エネルギー を見ると,バラッキはあるが,動的破断エネルギーに占める並 進運動エネルギーは比較的大きく,その値は衝撃エネルギーの 増加にっれて増大し,その後一定値に収束する傾向が認められ た。これを岩種別に見ると,川原予凝灰岩では約17%,荻野凝 灰岩では約29%,江持溶結凝灰岩では約34%,荒川安山密では 約33%となり,一一般に強度の大きい岩石ほど動的破断エネルギー に占める並進運動エネルギーの割合が大きくなった。また,こ れを工費積算などで使われる岩区分害で整理してみると,並進 運動エネルギーは軟岩よりも中硬岩,中硬岩よりも硬岩と順次
O O O O O OO 8 6 4 2
︵訳︶ あO﹄の9ΦΦ﹄コ一〇傷よ蕊
︾O﹄ΦOΦのコO㎜﹄邸>︸O㊤O邸θ¢㊤9﹄Φな
[蓬露鱗囲
(a) Ka脚ara蓋ζo tuff
⁝⁝ 旨
馨 嚢
i
20 30 40 50 60 70 80 90
Angle of fa蕪of hammer (o 〉
0 0 0 0 0 00 8 6 4 2
︵訳︶︾O﹄の9ΦΦ﹄コ一〇邸よ藻
︾O﹄O仁①のコO一﹄邸>恥OOO㊦騨⊆ΦO﹄¢鉱 (b)Ogiηotuff
Tr■宜 ■
げ蓼
pρ仔㌧
−葦載
ヴ
…
︑㌻r冗
1
聡w 哩蒔
r年り
20 30 40 50 60 70 80 90
Angleoffa難o傾ammer(o)
0 0 0 0 0 00 8 6 4 2
︵訳﹀︾O﹄09①O﹄コ一9邸とε
あO﹄Φ¢㊤の50鷹O>恥◎Φ◎ロ飼仁ΦO﹄Φ島 (c) E縦ochi 碑eided tuff
灘難 ・雛ξ騎∫■砿 澱凝購
5
織、驚こ
灘雛騨 マ 鐵懸職︑奄
ぎ慕「鐙ン51
蹴麻灘灘嚢難驚 擁鱒 総一
繊
い濃、斑
騰妾 紺翰蝦 鐵摯騨螢﹁二﹃︑﹄塾鍬 一﹄灘iii嚢藏懸⁝⁝野
20 30 40 50 60 70 80 90
Aη9書eoffa閥o拓am鵬er(。)
0 0 0 0 0 00 8 6 4 2
︵訳︶あO﹄①駕ΦΦ﹄コヲO邸とε 1
>O﹄ΦζΦのコ〇一﹄6>申OOOO一〇ΦO﹄Φ低 (d) Araka尉a andes ite
蝋換∬襲心毒こ 轟撒霧慧義5i E
灘灘難
燕騨灘欝難盈醗葬釜
冨靴
霧
湾奪
20 30 40 50 60 70 80 90
Angieoffa翻of卜ammer(。)
Figure4 Percentage of Ilet fracture energy,translational kinetic energy and rotational kinetic energy in frαcture energy.
岩石のシャルピー試験(第1報) 13
大きくなる傾向を示した。このことは,並進運動エネルギーを 実測する煩雑さを考慮すると,鋼材用シャルピー試験機を用い たときの岩石の並進エネルギーは,軟岩類では10〜20%,中硬 岩類では20〜30%,硬岩類では30〜40%と見積もれば良いこと が示唆された。
次に,動的破断エネルギーに占める回転運動エネルギーを見 てみると,いずれの岩石も2〜5%と小さく,写真上の読み取 り誤差を勘案しても,岩石の動的正味破断エネルギーの算定に おいては,回転運動エネルギーは無視されるものと考えられる。
なお,大久保らは8)(1982)岩石のシャルピー試験において,
飛散エネルギーに占める回転運動エネルギーと並進運動エネル ギーはほぼ同等と述べている・この結果は筆者らの結果と異な るわけであるが,これには試験機のハンマ質量,試験片寸法,
試験片支持台構造などが関係しているものと考えられる。すな わち,大久保らの結果は,岩石用に開発した比較的容量の小さ いシャルピー試験機で行ったものであり,筆者らが用いた鋼材 用シャルピー試験機と比べると,容量は約1/10,試験片断面 は約1/7,さらに切り欠き部を持たない試験片を使っているこ となどが大きく異なっている。
図5は,衝撃エネルギーと単位面積当たりの動的正味破断エ ネルギーの関係を示したものである。図より,各岩石の動的正 味破断エネルギーを見ると,動的正味破断エネルギーは衝撃エ ネルギーの増加にっれて上昇し,その増加の度合は荒川安山岩 が最も大きく,以下,江持溶結凝灰岩,荻野凝灰岩,川原子凝 灰岩の順となった。これらの岩種間に見られる差異は,図3で 示した動的破断エネルギーの関係と同様であり,これには各岩 石固有の衝撃荷重に対する破壊抵抗性が強く関与しているもの と考えられる。なお,小林9)・10)(1969,1970)は,ひずみ速度を 変化させた岩石の高速荷重試験において,岩石の動的破壊エネ ルギーは,ひずみ速度に依存すると報告している・このことは,
ひずみ速度の増加は衝撃問題への移行を意味するわけであるか ら,本研究で示された衝撃エネルギーの増加に対する動的正味 破断エネルギーの上昇は,小林らの結果と同様なものと言える。
図6(a〜c)は,各岩石の単位面積当たりの動的正味破断 エネルギーと空隙率,一軸圧縮強度および圧裂引張強度の関係 を示したものである。図を見ると,動的正味破断エネルギーは
20
衝撃エネルギーに依存し,空隙率の小さい岩石ほど,また,一 軸圧縮強度ならびに圧裂引張強度が大きい岩石ほど増加する傾 向が認められた。このことは,空隙率の減少は有効破断面積を 増加させ,加えて造岩粒子間の結合度を増大させるため,破断 面を形成するエネルギーが大きくなったものと考えられる。
︵NE\ε.釜︶茜﹄Φ5①﹄βO鐙㌻ΦZ 10
8 6 4 2
Arakawa andesite 90。姦
︵a︶
80。◆い
700◆・ξm㏄hiwddedtu鉦
日o。◆
■ 、.
5813 『撃・..鰭9・雌
璽
ム
30。◆ ●
2α甑. 旧 8 垂
謄−−P .一」●噂.._..
一・▲
00
10
10 20 30
porosity(%)
40 50 60
︵N∈\E.董︶為﹄Φ⊆ΦΦ﹄βO響七ΦZ
8 6 4 2 00
︵b︶
︵N∈\E.喜>︒奎ΦΦ﹄β8もΦz
Em㏄hi濫elded璽ノ
Oginotuぜ、!倉
K蟹ra珊..
▲・一 8
8 ム の会 8 鋼
9『P置の・¶9 一 1『F ▲一一
Arakawa司ndesite 、!矯90◎
◆80。
◆70
◆60◎
3舞81
◆30。
..ド.詞◆20。
10
15
10
5 OO
70。
60σ 400 50。
20・300
Angle ofね鱈of hammer(o)
90。
Arakawa
80。 andesite
Emochi weIded tuff
贈o
Kawarago tuff 50 100 150
50 100 垂50 200 Uniaxial compressive strength(MPa)
250
︵NE\E.釜︶a﹄Φ5Φ﹄β8﹄おΦZ
lmpact energy(N・m)
8 6 4 2 00
︵c︶
Emochi welded tuff
匿
㎏w針ag狸騨旦ノ
tu什▲一 8
層 ム 甕 8霞
.r−−−¶○鋤 一 ▲
Arakawa andesite 、!うgo。
◆800
◆70。
◆60。
3舞81
◆30。
一・ 20。
200
Figure5 Relationship between impact energy and net fractureenergyperunitarea.
Figure6
2 4 6 8 10
Braz翫an tensile strength(MPa)
12
Relationship between net fracture energy per unit area and various properties.
((a)Porosity,(b)Uniaxial compressive strength and(c)Brazilian tensile strength)
素材物性学雑誌 第18巻 第%号(2006年3月)
5.まとめ
本研究では,発破掘削における岩盤の動的指標を検討するた めに,定格の鋼材用シャルピー試験機を用いて,岩石の動的破 断エネルギーにっいて検討した。得られた結果を要約すると以 下のようになる。
シャルピー試験の一般式から求まる岩石の動的破断エネルギー には,無視し得ない並進運動エネルギーが含まれていた・それ ゆえ,岩石の動的正味破断エネルギーの算定においては,並進 運動エネルギーを考慮することが必要であり,実験結果から並 進運動エネルギーの値は,軟岩類では10〜20%,中硬岩類では 20〜30%,硬岩類では30〜40%となることが示唆された。また,
岩石の破断に要する単位面積当たりの動的正味破断エネルギー は,空隙率が小さいほど,一軸圧縮強度および圧裂引張強度が 大きいほど増加する傾向が認められた。
参考文献
1)ASTM Standard l D41−45,Drop s血utter test for coaL 2)ASTM Standard:D409−15,Tumbler test for coaL 3)Protodyakonof,M.M.:Mechanical properties and drillability of rock,Rock Mechanics Pergan(1963)103−
ll8
4)小林良二,古住光正:岩石のシャルピー試験,日本鉱業会 昭和53年度春季大会講演要旨集(1978)299−300
5)大久保誠介,沖山亨,西松裕一:岩石のシャルピー試験,
日本鉱業会誌,98巻,1132号(1982)483−488
6)日本応用地質学会:応用地質特集号r岩盤分類」(1984)
127 7)6)と同じ 8)5)と同じ
9)小林良二:高速荷重下における岩石の力学的性質(第1報),
日本鉱業会誌,85巻,979号(1996)911−916
10)小林良二:高速荷重下における岩石の力学的性質(第2報),
日本鉱業会誌,86巻,989号(1970)525−528