情報科 を考慮 した大学での情報教育の再検討 について
〜ア ンケー トと教科書分析 による基礎調査‑
林 良 雄 ・ 姫 野 完 治 o上 田 晴 彦 ◎ 石 黒 純 一 o小 松 正 武
OnRe e xa mi neofI nf or ma t i onEduc a t i oni mUni ve r s i t y i nCons i de r a t i onofGe ne r a lCour s eSubj e c t
" I nf or ma t i onSt udy"
〜 Ba s i ce xami nat i onbyque s t i onnar i eanda na l ys i soft e xt books〜
Y oshi oHAYASHI ,Kanj iHI MENO,Har uhi koUEDA , J uni chil sHI KURO,MasamuKoMATSU
Abs t r ac t
Gene r alc our s es ubj e ct" I nf or mat i onSt udy"i si nt r oduc e di nahi ghs c hoo l .Af t e rt hr e eye ar s ,s t u‑
de nt swhos t udyt hec our s ewi l le nt e rourUni ve r s i t y.Sowehavet or e exami nei nf omat i one duc at i on i nouruni ver s i t y,butwec an' tpr edi ctt he i ra bi l i t yi nc omput e rl i t e r ac y.
Fort hatr e as on,webe gant os e ndoutaque s t i onnar i et one w s t ude nt st oexami net hei rt endency oft he i ri nt er e s t ,c onf i denc eofc omput e rands oon.Ⅰ naddi t i on,weanal yz e dt ext booksofGe ne r al Cour s eSubj e ct" I nf or mat i onSt udy" Abyc heki ngi t e msne c e s s ar yf orc omput e rl i t e r acyi nuni ve r s i t y.
Asar e s u
lt ,Wepoi nt e doutt hatt he r ei sapos s i bi l i t yt hatvar i at i ononabi l i t yi nc omput erl i t er ac y wi l li nc r e as e.
1
. は じめ に本年度 よ り高校 に普通教科 「情報」が導入,実施 され た。 これには
A
,ち,C
がある。指導要領で は情報A
は「コンピュー タや情報通信 ネ ッ トワー クな どの活 用 を通 して,情報 を適切 に収集 ・処理 ・発信す るための基礎的 な知識 と技能 を習得 させ るとともに,情報 を主体的に活 用 しよ うとす る態度 を育 て る」,情報
B
は 「コ ンピュー タにおける情報 の表 し方 や処理 の仕組 み,情報社会 を支 え る情報技術 の役割 や影響 を理解 させ,問題解決 におい て コンピュー タを効果的 に活用す るための科学的な考 え 方 や方法 を習得 させ る」,情報C
は 「情報 の デ ィジ タル 化や情報通信 ネ ッ トワークの特性 を理解 させ,表現や コ ミュニケ‑ シ ョンにおいて コ ンピュー タなどを効果的 に 活用す る能力 を養 うとともに,情報化の進展が社会 に及l ぼす影響 を理解 させ,情報社会 に参加す る上での望 ま し い態度 を育 て る」 ことを 目標 として掲 げている。また, 情報
A
で は授 業 の1/2
, 情 報B
,C
で は1/3
を実習 にあて るもの と しているので, 情報 に関 す る基礎知識 や モ ラル と共 に コンピュー タ操作 の基礎的技術が教育 され るもの と期待 され る
。
この教科 を受 けた も のが3
年後 には大学 に入学 す るので,高校 で教育 された 知識 や技術の延長 で大学 の情報教育 を構築す るのが理想 的である。しか し,
ABC
の三種頬 があ りそれ ぞれ 目標 が違 って いるのに加 えて, まだ始 ま ったばか りなので高等学校 で の対応 も手探 りの状態であることが予想 され, この教科 を受講 した生徒が どのよ うな知識 や技術 を身 に付 けて く るかが明確でない。 このよ うな状況で は大学 の情報教育 の再構築 も目途 が立 たない。 そ こで入学 して くる学生 が 実際 にどのよ うな知識 や技術 を習得 して くるか, 内容 の ば らつ きはどの程度 の ものなのかをで きる限 り予測 し, それに対応で きる教育体制 を考 え る必要 があ る。この目的のために次 の ことを行 っている。
1. 1
年次 にア ンケー トを行 って入学生 の質 の変化 を追 跡す る2.
教科書 を詳細 に調査す る3.
高校での情報科 の実施状況 を調査把握 す るこれ らの ことは本年
5
月よ り始 めたばか りで最終的な‑ 7 3‑
秋 田大学教育文化学部研究紀要
結 果 を得 たわ けで はな いが, その途 中経過 を今回報告 す る。
ただ し, 本論 は情報科 の大 きな 目的で あ る情報活 用能 力 が どの よ うにな るか を考 え る もので はな く,大学 で の 情報教 育 の基 礎 とな る技 術 や知識 (即 ち リテ ラシ) の部 分 が情報 科 に よ って どの程度網 羅 され るのか に注 目 して い る。
2. 1
年 生 の実態調査今 回 の調 査 は情報科 を受 けて いない学生 を対 象 に して い るので,具 体 的 な知識 を聞 くの は意 味が無 い。そ こで, 大学 入学 以前 に コ ンピュー タ利 用経験 が あ ったか, どの
よ うな ことに興 味 が あ るか を中心 に問 うことに した。対 象 は秋 田大学教 育 文化学 部 の学校教育課 程 と人間環境課 程 の
1
年 次1 2 2
名 で あ る。2. 1
コ ン ピュー タの利 用経馬剣こつ いてまず, 大学 入学 前 に コ ンピュー タに関 す る教育 を受 け た ことが あ るか とい うことで あ る。 情報科 が実施 され る 以前 の学生 なので他教科 の中 で の指導 が主 で あ る。 結果 は表
1
の通 りで, 中学校 で受 けた とい う学生 は8 0%
程度 だ が, 高校 で受 けた とい う学生 は1 0 %
にす ぎない。 中学 校 の技 術 家庭科 にお け る情報 と コ ンピュー タのため に経 験 者 が多 か ったの に対 し,高 校 で の コ ンピュー タを使 用 す る教科 が殆 ど無 か った と考 え られ る。 これ は予想 以上 に少 な く, 各教科 で の情報 活用 が進 ん で いない状況 が如 実 に現 れ て い る もの と考 え られ る。 と もか く学生 は学校 で コ ン ピュー タに触 れ る機 会 は3
年 間殆 ど無 か った こと にな る。な らば,′家庭 で は ど うか。 経 済社 会総 合 研 究 所 1)の調 査 によれ ば平 成
1 5
年3
月時点 でパ ソコ ンの普 及率 は6 割
を越 えて い る。 家庭 にPC
が あ るか ど うか とい う設 問 に 対 し, " あ る" が8 0%
ほ どで あ った (表2)
。それを使 っ てパ ソコ ンに慣 れ た学生 が多 いので はな いか と予想 し, 家庭 のパ ソコ ンの使 用頻度 を1 ‑ 5
の5 段階 ( 1
が殆 ど 使 用 しな い,5
が頻繁 に使 用 す る) で回答 させ た結果 が 表3
で あ る。 これ によ る と使 用頻度 は4
,5
で3 2%
ほど,1 , 2
が3 9%
ほ どで, よ く使 用 して い る学 生 は全 体 の1 / 3
程度 に とどま り,結局 あ ま り自分 で使 って い な い人 が多 いよ うで あ る。 とはい うもののパ ソコ ンに対 す る興 味 ・(表4)
は4
,5
で5 0%
を超 え,/ 3
を加 えれ ば8 0%
ほどで興 味 が無 いわ けで はない。
残 念 なが ら, あ るか ら使 うとい うよ うな安 易 な考 え は 成 り立 たず, む しろ 自分 でパ ソコ ンに触 る ことに対 す る 不安 が あ り, 利 用 す る ことが ため らわれて い ることが予 想 され る。 情報 科教育 が行 われ るよ うにな る と不安 が解 消 され, 家庭 で のパ ソコ ンの利 用率 が上 が り学 習 が進 む
教育科学部門 第
5 9
集ことが考 え られ る。
次 にア プ リケ ー シ ョ ンの利 用 経 験 につ い て 見 て み る (表
5
)。 高校で の教育 で は行 われ な いので おお よそ, 家 でのP C
で の経験 とな る。 そ こで は ワー プ ロの経 験 は非 経験者 よ り多 い。 しか し, 表計算 はあ ま り使 った ことが高校 あるなし 人 数 割 合 なし
1 1 0 9 0 . 2 %
中学あるなし 人 数 割 合 なし
2 6 21 . 3 %
あ り9 6 7 8 . 7 %
小学校あるなし 人 数 割 合なし
8 2 6 7 . 2 %
あり4 0 3 2 . 8 %
表 1.大学以前 の コ ン ピュー タ教育 受講 状 況
あるない 人 数 (人) 割 合 ない
2 5 2 0 . 5 %
ある9 7 7 9 . 5 %
表
2.
大学入学前 の家庭 でのパ ソ コ ン所有 率使用頻度 人 数 (人) 割 合
1
7 7 . 2 %
2 31 3 2 . 0
%3 2 8 2 8 . 9 %
4 1 4 1 4
.4
%5 1 7 1 7 . 5 %
表3.
大学入学前 の家庭 でのパ ソ コ ン使 用頻 度興味度合い 人 数 割 合
.
11 0 8 . 2 % 2 1 5 1 2 . 3 % 3 3 2 2 6 . 2 % 4 2 9 2 3 . 8 %
5 3 6 2 9 . 5
%表
4.
大学入学前 の家庭 でのパ ソ コ ンに対 す る興 味ワープロソフト
Webブラウザ
:: I.‑i.四 ‑ こ
図形作成 ・画像処理ソフト なし
jd 7
... 両
侮り】 F 8 3 1 6 臥0 叫
表計算ソフト
表
5.
大学入 学前 の アプ リケー シ ョンの経験無 い とい うことであ る。 家庭でのパ ソコンの主 な使用 目 的が文書作成 であ ることが窺え る
。
更 に,We b
ブ ラウ ザや電子 メール (パ ソコンによる) を利用 した者 も少 な い。 イ ンターネ ッ トの世帯浸透率 は7 0%
を越 えて い る2)
に も拘 らず,約三割 とい う状況 は安価 な ブロー ドバ ン ド 接続環境 の普及 が2
割程度 (同) であ り,十分使 え る家 庭 が少 ない こと,後述 の通 り携帯電話 の電子 メールが浸 透 してい ることによるもの と考 え られ る。2. 2
自信 と興味 につ いて経験 があれば操作がで きると考 え ることもで きるが, 経験 して もど うもうま くで きない者 もいる可能性がある。 そ こで,経験 あるな しに関わ らず操作やアプ リケー シ ョ ンを利用す る自信が どの程度 あるかを調査 した。 ワープ ロ,表計算 ソフ ト,
Web
ブラウザ, 電子 メール, 図形 作成, (グラフィックス ソフ ト) の アプ リケー シ ョンに つ いて, 自信が全 く無 い, を1
, 自信がある,を5
とし,5
段階で回答 させ た。 その結果が表6
である。
このデ‑ 夕を各 アプ リケー シ ョンの経験有 り無 しで グ ループ化 しグラフに した ものが図
1
である。 この グ与フ か ら概 ね経験 があれば 自信 があ る者 が多 くな ることがわ か るが,経験 があ って もアプ リケー シ ョンによ り自信度 が違 って くることも見え る。
web
閲覧 は操作が簡単 とい うこ と もあ ろ うが3
以上 が多 く,電子 メール は携帯 などのメールの慣 れのためか4
に山があ り,4
,5
で5 0 %
を超 え る。 ところが比較 的 使 った ことのある人が多 く,家庭での利用率 も高 い と思 われ るワープロで はその経験者 は操作 に慣 れているはず であるが, 自信度 が3
以下 のほ うが多 い。更 に表計算 ソ フ トで は2
以下で7 0%
を占め る。
表計算 は難 しい と感 じ ているので はなか ろ うか。自信度 は自己申告 であ り,経験 の無 い人で もやれ るの
。ワープロ 。表計算ソフト
自信度 人 数 割 合
1 4 2 3 4 . 4 % 2 2 6 2一 . 3 % 3 3 7 3 0 . 3 % 4 l l 9 . 0 %
勺Webブラウザ
自信度 人 数 割 合
1 6 0 4 9 . 2
%2 2 4 1 9 . 7 % 3 2 0 1 6 . 4 % 4 ̲ l l 9 . 0 %
自信度 人 数 割 合
1 4 6 3 7
.7
%2 3 5 2 8 . 7 % 3 2 8 2 3 . 0 % 4 8 6 . 6 % 5 5 4 . 1 %
自信度 人 数 割 合
1 7 4 6 0 . 7 %
2 3 2 2 6 . 2
%3 l l 9 . 0 % 4 5 4 . 1 % 5 0 0 . 0 %
自信度 人 数 割 合
1 4 8 3 9 . 3 % 2 2 9 2 3 . 8 % 3 1 8 1 4 . 8 % 4 1 8 ー 4 . 8 %
表
6.
大学入学前のアナ リケー シ ョン操作の 自信度ワープロの経験と自信の関係 表計算ソフトの経験と自信の関係
web
閲覧の経験と自信の関係80
一80 % 80%
7 0 % 7 0 % 71 . 1 % 7 0 ヽ 、
60% 5
8. 7
%60 ヽ Col
50 ヽ 50ヽ 50I i
40% %
監ヨ 40
.,. . ,% 40ー 6%
:芸と
40%
匿詔30
ヽ2 5 0 % 3 0
ヽ30 20 1 0 0 % % % % . . i . : , < 2 亨 . 8% 2 .. ,% ㌔5. 漂㌻ . i : 4' . 喜
賢 ,鷲UR弓,.:∩,2%
3.6%
ー…:
o o
o:
%1 " % 1 5. 2%
̲l j6 %
4.3J...8l 廟20ヽ
lo
o:2
一.1%謂 O 1 2. 55 . 〇 一
I3J
.1}"…
11 2 3 4 5 ー 2
3 4 5 ー 2 3
4 5電子メールの経験と自信の関係 グラフィックソフトの経験と自信の関係
80
ヽ80%
7 0 %
70 一
I60% 5 4 , 1 、 60 ヽ 6
1.5
Sol 50 ヽ
40 l . … 監ヨ
30 ヽ 、
: 0 0 0 % : 5J 4m 8' 講
.∃
;.20ヽ 1 o ::
:3…
,… =3… 0‑ 0 滴 o D l 謎 . 盟
図 1.各 アプ リケー シ ョンの経験 と自信の関係
割合 は経験あ り、 な しそれぞれの人数 における割合である。
‑ 7 5‑
秋 田大学教育文化学部研究紀要 教育科学部門 第
5 9
集・ワードプロセッサ
度合い 人 数 割 合1
7 5 . 7 %
‑2 l l 9 . 0 % 3 3 4 2 7 . 9 %
4 3 6 2 9 . 5 % 5 3 4 2 7 . 9 %
・webページ閲覧 度合い 人 数 割 合
1
1 3 1 0 . 7 % 2 日 9 . 0 % 3 2 9 ・ 2 3 . 8 % 4 2 8 2 3 . 0 % 5 41 3 3 . 6 %
・webページの作成 度合い 人 数 割 合
1
2 5 2 0 . 5
%2 1 5 1 2 ̲ 3 % 3 3 2 2 6 . 2 % 4 1 9 1 5 . 6 %
5 31 2 5 . 4 %
・イラスト・アニメーション
度合い 人 数 割 合1
9 7
.4%2 1 4 l l
.5
%3 31 2 5
.4
%4 2 3 1 8 . 9 % 5 4 5 3 6 . 9 %
・表計算ソフト
度合い 人 数 割 合 1
1 6 1 3 . 1
%2 1 3 1 0 . 7
%‑3 3 7 3 0 . 3
%4 2 7 2 2 . 1
%5 2 9 2 3 . 8
%・電子メール
度合い 人 数 割 合 1
8 6 . 6 % 2 9
‑7
.4%3 3 1 2 5 . 4
%4 3 5 2 8 . 7
%5 3 9 3 2 . 0 %
・デジタル編集
度合い 人1数 割 合 1
1 2 9 ̲ 8 %
2 4 3 . 3 %
3 2 3 1 8 . 9 % 4 2 6 2 1
.3
%5 5 7 4 6 . 7
%度合い 人 数 割 合 1
1 4 l l . 5 % 2 1 8 1 4 . 8 %
3 3 3 2 7 . 0
%4 2 7 2 2 . 1 % .
表
7.
学生の希望調査で はないか とい う想像 で答 えた り,大学 の授業が始 ま っ て
3
ケ月 くらい経 った状態 で ア ンケー トを実施 したので, 回答者 の一部 は大学 の授業 でや った経験 も加味 して考 え て いる可能性 があ るがそれ は判別がつかないのであま り 明確 な ことは言 えない と考 え られ る。 ただ, それぞれの アプ リケー シ ョンの習熟度 を手軽 にチ ェ ックす る方法が ないので,暫 く自信度 を習熟度 と して考 えてみたい。そ うす ると,経験 があ って も習熟度 が必ず しも上 が ら ない, そ して,表計算 ソフ トのよ うな比較 的抽象性 の高 い操作が入 るもので は若干習熟度が下 が る傾向があると い うごとであ る。 この ことは高校 での実習が徹底 されれ ばかな り緩和 されて くる もの と考 え られ るが,完全 に無 くな るとは思 われない。
次 に大学 の授業 でや ってみたい ことにつ いての調査で あ る。 ワー プ ロ, 表計 算 ,
We b
閲 覧, 電子 メール,We b
ペー ジの作成, デ ジタル編集 , イ ラス ト ・アニ メ ー シ ョン,DTP
につ いてそれ ぞれ のや りた い度 合 いを1
(や りたい とは思 わない) か ら5
(是非や りたい) の5
段階で回答 させ た。結果 は表7
である。まだ高校 での実習が行 われていないので ワープロ,義 計算 に関 して は要望 が多 い。 また,
We b
閲 覧 や電 子 メ‑ルは要望 が多 い。 これ は実用,趣味 などに使 え るか ら であろ う。
電子 メールに も強 い興味が見 られ る。 しか し,興味が あるか らとい うよ り,携帯電話 の メールの普及 で メール が利用価値があ り,楽 しい とい うイメー ジが定着 して い るか らか もしれない。
また, デ ジタル編集 の要望 が非常 に強 い。今 日のデ ジ カメの低価格化やデ ジタル ビデオなどでデ ジタル画像が 身近 にな り, 自分 で処理 してみたい とい う興味が強 いの であろ う
。
その反面,
We b
ペー ジの作成 は閲覧 と比 べて少 ない.特 に
1
の比率 が2 0 %
を超 え るのは比較的強 い拒否反応 と 考 え られ る。
情報 の発信 とい うことには興味が無 いか, 難 しそ うに見え るか らか もしれない。 もし理 由が前者 な らばかな り多 くの学生 は単 なる情報 の消費者 とな って い る可能性 があ る。2. 3
携帯電話 について近年携帯電話 は通話機能 だ けで はな くイ ンターネ ッ ト 経 由で メール送受信 や
We b
閲覧, デ ジタル カ メ ラや動 画機能 まで備 え るよ うにな った。携帯電話 は急速 に普及 しつつあ り,通信端末 の主流 とな りつつ あ る。今や新入 生 で もほとん どの学生 が所持 してい るよ うであ る。 この ため, なん らかの方策で携帯電話 を教育 に も取 り込 む こ とを考 え る必要 がでて くることも予想 され る。
そ こで, 携帯電話 の実態調査 も継続的 に行 うことと した。表8
がその結果であ る。
まず携帯電話 の所持率 であ るが
,9 7%
の学生 が所持 し ていることがわか った。 ただ し2
,3
%の学生 は持 って お らず, この傾向 は他 の授業 で も同様 な ことが いえ るよ携帯電話のありなし E ありなし i人 数 周 創 除 TT温 、l ll:J9Z:≡;1
・音声通話
頻 度
0 1
人 数 割 合0 9 7 . 0 6 % %
2 1 7 1 4 . 3 % 3 2 5 2 1 . 0 % 4 3 3 2 7 . 7
%5 3 5 2 9
.4%頻 度 人 数 割 合
0 0 0 . 0 % 1 1 0 . 8 %
2 3 2 . 5 %
3 9 7 . 6 % 4 1 6 1 3
.4%5 9 0 7 5 . 6 %
カメラ機能(静止画、動画)蓑8.
携帯電話 に関す る調査うで あ り, 必 ず授 業 の ク ラスで 1
, 2
人 が持 って いない よ うで あ る。次 に利 用す る機能 につ いて の調 査 で あ る
。
今 の携帯電 話 は様 々な機能 がつ い七 お り,特 に メール機能 はイ ンタ ー ネ ッ トに接 続 され たパ ソコ ンによ る電子 メール以上 に 一 般 に普及 して い るよ うで あ る。 ま た,Web
閲 覧 も携 帯 電話 専 用 のサ イ トが用意 され, パ ソコ ンによ らず と も イ ンター ネ ッ トを通 して情報 を得 る ことがで きるよ うに な って い る。 その ほか にデ ジタル カメ ラ機 能 が充実 して きて お り,安 いデ ジタル カメ ラ程度 の画質 が あ る。 これ らの機 能 を どの程度利 用 して い るか を調 査 した。 これ ら の機 能 の利 用頻 度 を1
(ほ とん ど利 用 しな い) か ら5
(頻繁 に利 用 して い る) の5
段 階及 び0
(機 能 が つ いていな い) で回答 させ た。
結 果 で は以前 中心 で あ った音声通話 の使用頻度 が メー ルに は るか に及 ばない ことが明確 にな った。音声通話 で は頻 度 1
,2
が2 0 %
を超 え るの に メールの利 用 で はわず か3%
しか な い。 しか もメールの使 用頻度5
だ けで7 5 %
を超 え る。 恐 ら く, 利便性 と料 金設定 の影響 で あ ると考 え られ る。 携帯電話 は既 に携 帯 メール機 とな って い るこ
とが わか る
。
それ に対 して
Web
閲 覧 につ いて はやや落 ち て一 番 多 いのが頻 度3
で32%
程 度 で あ る。 メール はどの利 用 が無 いの はパ ケ ッ ト料金 がか な りかか る事,有料 サ イ トが多 い こと, 携帯電話 の液 晶画面 が小 さい ことな どによ る も の と考 え られ る。 ただ, 利 用料 の定額制 の導入 や液 晶 の 画 質改善 な ど近 い将 来web
閲覧 も気軽 にで き るよ うな 環 境 が整 いっ つ あ るので,携帯電話 の利用 で大 きな部分 を 占め る ことが予想 され る。最 後 にカ メ ラ機 能 で あ るが,調査 時点 で はまだ カ メ ラ 機 能 を備 えた携帯電話 を持 っ ものが半数程 度 で あ った。
また,持 って い る ものの使 用頻度 も高 いわ けで はな く, 機能 のつ いて い る携帯 を持 って い る ものの中での割合 で は ほぼ
Web
閲 覧 と同 じ程度 で あ る。
理 由 は持 って い る カ メ ラ機能 が一世 代前 の もので画質 が悪 く, カメ ラと し て利 用 す る欲求 が起 こ らな いため と思 われ る。
恐 らく今 後2
,3
年 で機 種変更 が進 み1 0 0 ‑2 0 0
万画素 の カメ ラ機 能 搭載 機 が普及 す れ ば コ ンパ ク トカメ ラの代 わ りに利 用 が進 むで あ ろ うことが予 測 され る。
さて, 教育 に携帯 電話 を どの よ うに取 り込 む ことがで きるで あ ろ うか。 例 え ば カ メ ラ機能 を生 か して 日常 の静 止 画, 動 画 デ ー タを取 り込 み, マルチ メデ ィア コ ンテ ン
ツの素 材 と して利 用 す るな どが考 え られ る。 ただ し,撹 帯 電話 を持 って いな い学生 もい る こと, プ ライベー トな デー タが混在 して い る こと,料金 が個人 にかか る ことな ど携 帯電話 を利 用す るデ メ リッ トも考 え合 わせて検討 し て いか な けれ ば な らな い。
3.
教科書 の分析学校 で の授業 内容 を左右 す るの は教科書 である。 また, 逆 に高校 での授業方 針 で教科書 が選 ばれ るで あ ろ う。 そ
こで,教科書 の分析 を行 い,情報科 を受 けた生 徒 が どの よ うな知識 や技術 を習得 して くるか を考 え る基礎 資料 と す ることに した。
まず情報 に は
A
,B
,C
が あ るが,秋 田県 の現 状 と し て はA
が3 5
校,B
が 1校,C
が1
校 で圧 倒 的 にA
が多 い ことがわか った。 また, 別 の調 査 で も生 徒 の8 2 %
や9 3
%が
A
を学 ぶ ことにな って い る3)。 ただ し, どの学校 で どの出版社 の教科書 が使用 されて い るか は把握 しきれ な い。 この よ うな状況 なので, まず大方 の学生 が履修 してくる で あ ろ う情報
A
の教科書 を分析 して み る。
情報
A
の教科書 は1 3
の出版 社 か ら出 て い る。
そ の す べて につ いて調 査 を行 う。
調 査 は現在大学 で行 って い る リテ ラシーや情報科学 の初学者 レ六ルの授 業 にお いて説 明す る必要 のあ る用語 や技 術 に関す る内容 を リス トア ッ プ し, その用語 や内容 の有 無 を チ ェ ックす る (あれば1
, 無 けれ ば0)
。 チ ェ ック項 目は表9
の1 2
分 野 の項 目 につ いて行 った。 チ ェ ック結 果 は分野 ごとに各項 目の0
,1
をその まま加 算 す ることで点数 化 す る
。
その結 果 が表1 0
で あ る。
まず,項 目別 に見 てみ る と全般 に情報検索 法,
WWW
につ いて の記述 は充実 して い るが, ワー プ ロ, デー タベ ー ス, ‑ ー ドウェアに関す る記述 は少 ない ことがわか る。
これ は全般 に情報検索 を通 じで 情報 を収集 し, その情報 を処理 した り結果 を
Web
を使 って プ レゼ ンテ ー シ ョ ン す る若 しくは発信 す る とい うス ト‑ リ‑が多 いか らで あ る。また,次 の よ うな分野 に分 けて,教科 書 の特徴 をみて み る
。
・アプ リケー シ ョン分野 (ワー プ ロ, 表計算, プ レゼ ン テー シ ョン, デー タベ ー ス)
・ネ ッ トワー ク分野 (電 子 メ ー ル,
WWW
, ネ ッ トワ ー ク一般論, セキ ュ リテ ィ oモ ラル)・その他 の分野 (グ ラフ ィックス, ‑ ‑ ドウェア, ソフ トウェア)
そ うす るとおお よそ次 の よ うな群 に分 け られ るよ うで あ る
。
大 き く合計点 が平均点 以上 と未 満 に分 けてみて平均点 以上 の もので は
1. 全般 的 な ものを網羅 して い る もの
( A
,B
,C) 2.
アプ リケ ー シ ョン分 野 に関 す る記 述 が 少 な い もの( D
,E
,F)
3.
その他 の分野記 述 が少 ない もの( G
,H)
が あ る。
それ に加 えて4.
その他 (合計点 が平均以下 の もの)( Ⅰ 〜 K)
‑ 7 7‑
秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学部門 第
5 9
集* 日本請人力モードにするための操作 (ALT◆全角/半角) 入力及び変換の具体的方法
ローマ字表 慌;≡;≡ 用語と解説
文書の整形.修飾
? 入力相集の具体的方法文字修飾.文書を形の具体的方法 葺 用詩と解説
計算式
相対番地及び絶対番地 関数という用語や解鋭
・榊 入力、修正など操作の具体的解説 ン予言 用語と解説
う袈 スライドの作成、編集
画像.音声の挿入方、アニメーションの設定 リハーサル
入力、スライドの絹熊の具体的方法
用語と解説
フィデータベースの種類ールド、レコード(タプル.アトリビュート) データの設計検索方法
データ入力,絹熊の具体的方法 検索の具体的方法 報 速 車 ND,ORNOT
それぞれの解説
具体例検索エンジン(検束サービス)という用請と解説 検束方式 (キーワード、カテゴリー.ロボット,ディレクトリ) じ 用語と解説
メールア
ドレスの構造 (ドメイン名など)用語と解説 s r r 帆 p印 などの用語 配信転送の仕組みの詳細な説明 用語と解説
添付ファイルに関する注意 ( 大きなファイルは送らないなど) 文字コ̲ ‑ドという用語
* 文字化けという用語 文字コードの種類 ( JZ S. Shi f tJI S、 EUCなど) 文字コードの詳細 ( 二進コードの具体例や文字コード表) メ‑ルを送る ( 入力事項アドレス. 件名.CC. BCC. 署名 ) 、 沈む操 作
メールの返信 アドレス帳等の付加機能 用語と解説 用語と解説 用語と解説
+: e bのデータの流れの説明 用語と解鋭
URLの構造 ( ドメイン名、ファイルの場所等) 用語と解説
用語と解説 用語と解説 用語と解説 用話と解説
幾つかのタグの具体例やタグの表、まとめたもの 作成法の概婁
具体的な手塀
∩. ヤク 二 , ( 用語と解説
サーバー . .クライアントという用語
用語と解説 パケットという用語と解説
ヘッダ ( TCP について ( ラベル) パケットの組み立て、再送信などについて) l pについて ( ルーティング、送信元宛先などの情報について)
> 用言 音と解説
薄まfj泰
ユー
ザーⅠD.パ
スワ‑ドなどの用語と解説 :.C.IC;:.:.享
パス のに
ワードに関する具体的な注意点 (するなど) 人に教えない、推測しにくいも 華毒車
コンピ ワクチ
ュータウィルスという用請と解説ン(ウイルス除去)ソフトという用請と解説ウイ ル
スに感染しないための注意点チェー
ンメールという用語と解説チェー
ンメールの具体例・T,.i
スパム
メールという用請と解説ファイ
アウォールという用語と解説 i,≡さ:ネチケ
ット(情報モラル)という用指と解説! 具体例
::53?.社や;告;;≡圧緒と
いう用語と解説圧籍の
原理に関する説明・幸善言?二車
用請と 特赦(
説明拡大しても画像が売れない)用請と
解説.才*j
特赦 (
拡大すると圃像が売れる)用詩と 解
悪党ペイント 系
ソフト操作法フォト レ
タッチソフトという用語と解説用語と解説ド ロ‑系ソ
フト操作法用語
特赦 ( 画
像劣化が少ない,非可逆圧籍デジタルカメラの保存)用語. 特赦( 2 5
6色,透過GⅠF.小さなファイル、可逆圧籍) 凍用語
塗
動作原 理
の説明 (CCDなど)鞍 軽5 苧車' 才: ゼ 入力装昔. 主妃憶
装昔.CPU、制御装昔、出力装昔などの用語各装置の具体的な装署名 ( DVD.ハ‑ ド ディ スク、タ ブレ ッ ト など)
レジスタという用語と解説 プログラムカウンタという用語と 用語と 解説 解説
AND. ORNOT回路につい ての解説
用語と解説
拝 戸車 荏 i 菜桝 . 羊= : 1 : = = 用語と解説
機能に関 する解説
ラ イ: ) 用語と 解説
誠 具体 的なまと め方に関する記述
表 9. 教科書調査のチ ェック項 目
A B C D E ド
G
ワープロ埠
* 28.6% 28.6% 0.0% 14.3%三
幸i:9%+
表計算 44.豆% 薄
i
プレゼンテ⊥シ∃ンソフト 20.0% 0.0% 40.0% 40.0%
データベースソフト 14.3
%
14.3%情報検 索法 80.0
% 塞 串
i. 8の.0% =t i
電子メール
*
57.1%W V 64.3%
守 寧 … 守
ネットワーク一般論 (用語) 50.0%
セキュリティ、 モラル 54.
グラフィックス関係 47.1%
ハードウエア 妻 0.0%
ソフトウエア
寺 … 郡
⊇ 50.0%合計点
H
I J
K L M 平均ワ‑プロ
莱
孝三
0.0% 14.3% 14.3% 34.1%表計算
当 i : (
22.2% 33..3% 22.2% 22.2% 吊.1% 52.1%プレゼンテーションソフト 0.0% 40.0% 20.0% 43.1%
データベースソフト 14.3% 0.0% 0.0% 14.3% 1軌3% 31.9%
情報検索法 40.0
%
40..0%
80.0%
80,0% 84.6%電子メール 57.
%
50.0% 64.3% 57.Ⅶ% 28.6% 69.2%… V
‑ . l l , 事 : . I .
50.0% 57.1% 57.1% 5の.0% 70.3%ネットワーク一般論 (用語) 20.0
%
50.0% 30.0% :* 30.0% 30.0% 59.2%セキュリティ、 モラル 守
車: ̲ 章
18.2% 54.5% 18.2% * 45.5% 62.2%グラフィックス関係 35.3
%
47.1% 29.4% 35.3% 57.0%ハードウエア . 14.3% 0.0% 摘.3
%
27.5%ソフトウエア 25.0% ・7‑. 50.0% 25.0% 25.0% 63.5%
合計 点 51.8% 43.6
%
43.6% 40.9% 32.7%
56.5%
表1 0 .
教科書調査の得点率蓑色のついたセルはその項 目の平均得点率以上の ものを示す。A
,
B,C
は合計点川副こ並べたものである。であ る
。 4
のその他 の中 は問題解決や情報活用の総合的 な記述 が多 い ものであ るが,
Ⅰは各分野 で ポイ ン トを抑 えてい る し,Jで は ソフ トウェアの記述が充 実 して ると い う特徴 を持 つ もの もある。このよ うな分析 を してみ ると, もし,教科書 の内容 に 忠実 に授業 がなされれば次 のよ うな ことにな ると予想 さ れ る。
(1)情報検索 や
WWW
につ いての知識 は充実 した もの が期待で きる( 2 )
ワープロは もし, 中学校 や別途 の手 当てが無 ければ 習熟 せず にはい って くる可能性 があ る( 3)
デー タベースやハ ー ドウェアに関す る知識 は不足 し て い る( 4)
使 う教科書 によ って習得す る技術 ・知識 が異 なる。これ はかな りのば らつ きが見 られ ると予想 され る
。
教科書 の調査 において更 なる問題点 もある。 同 じこと をす るので も教科書 によって方法が違 う場 合があ る。 例 えば
web
の作成法 は一般 に三っ の作 り方 が紹 介 され て いる。
テキス トエデ ィタ,HTML
エデ ィタ, ワー プ ロ のHTML
変換機能利用。すべて につ いて の記 述 が見 ら れ る ものか ら作成法 に関 して は全 く記述 の無 い もの まで 様 々ある。
これ は大学 でWeb
のペー ジを作成 させ よ う とす るときにはそれぞれの方法で行 え る環境 を用意す る か, もう一度 ある方法 による作成法を述べる必要がある。教科書 によ って用語 が違 ってい る場合 もあ る
。
例 えば グラフィックスの形式でペイ ン ト系で作成 した ものを ピ クセルグラフ ィックス (1
社) と した り ビッ トマ ップ(3
社) とい った りし, さ らにその用語 を使 わず, ペ イー7 9‑
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集ン ト系 ソフ トの特徴 とい った内容で説明 したりしている。
これ はあ る程度避 け られない こととは思 われ るが,大学 での教育上 で は注意 すべ き点 と考 え る。
4.
調査結果 につ いてまだ調査 は緒 につ いたばか りで, まだ大学 での情報教 育 の再構築 につ なげるほど確 かな結果 は出ていないが, 本論 で述 べた結果 を使 い,敢 えて ここで三年後 に予想 さ れ る新入生 の学生像 を考 えてみたい。
( 1 )WWW
や イ ンターネ ッ ト情 報 検索 につ いて の知識 や技術 を身 につ けた学生 が多 くな る。( 2 )
ワープロや表計算 はあ る程度 や って きてあま り興味 がな くな って いるが, その習熟度 には差がで きている。
2
章 で も述べたよ うに現状 で はワープロに関心 を持っ 学生 が比較 的多 いが,高校 で ワープロなどをや ると興味 が無 くな って い く。 これ は西野3)
が中学校 で学 習 した生 徒が高校 で はと くにそれ に興味を持 たな くな っていると い う報告 を行 って いることよ り推測で きる。 また, 同 じ く西野 が教員 のア ンケー ト結果 につ いて述 べているよ う に生徒 の技術 や知識 に差 が生 じる。 本論 で も2
章 で触れ てい るよ うに経験 したか らとい って全 ての生徒がで きる よ うにな ると考 え るの は誤 りで, や は りで さる者 とで き ない者 の差 が広が る。( 3)
デー タベースやハ ー ドウェアの中身 に関 しての知識 はさほど持 たず, コンピュー タ科学 とい う面か らで は 情報科導入 の メ リッ トはデ ジタル化 の記述以外 は見 ら れない。( 4)
知識技術 の差 が生 じるの はワープロや表計算 だけで はない。 また使 った教科書や出身高校によりかなり違 っ た学生 が入学 して くる。
私 の知 る文系学部 で は一部 の商業科 出身学生 はワープ ロ検定 を持 っ もの もい るのに対 し,全 くコ ンピュー タに 触 れず に入学 して きた学生 もお り,技術 の格差 は非常 に 大 き く, リテ ラシの授業 が成 り立 ちに くい状況 とな って い る。
このよ うな学生 に対 し, どうい う対策をとればよいか。
リテ ラシの技術 ・知識格差 への対応 は例えば能力別 クラ スをっ くる等 が必要 であろ う
。
また,興味を持 たせ る工 夫 と して は2
章 で比較 的興味を引いていたデ ジタル編集 か らマルチメデ ィアコ ンテ ンツの作成へ向か うの も良 い と考 え られ る。 ただ し,専門教育 で は知識のば らつ きや, ハ ー ドウェア, プログラ ミング教育 を受 けて こないため 殆 ど変更 で きない可能性 が高 い と思 われ る。いずれ にせ よ,今後 の高校 での実施状況 を見守 りなが ら方針 を考 えていかねばな らな
い。
5.
最後 に教科書 にあ るよ うな知識 や技術 を実際 にど う取 り上 げ 教育 してい くか は,指導 に当た る教員や学校 の施設 に大 き く依存す る。 情報科 は本年度 よ り施行 された ものであ るか ら,指導教員の戸惑 いや施設面 での不備不足が予想 され る。 北海道大学情報基盤 セ ンターの調 査4)で も評 価 が困難 であ る,時間不足,生徒 の レベルの差 が大 きい, 設備が十分でないなどの問題点 が教育現場 か らあが って
いる。
また,情報教育 は高等学校,大学 だけの問題ではない。
ア ンケー トの結果 か らもわか るよ うに既 に中学 で は技術 科 で 情報科学的な教育, その ほかの教科 で情報機器 を取 り入れた学習が盛 んにな りつつ あ り,小学校 で も情報機 器の活用が進 みつつあ る。 しか し,小 中高大 で全 く独立 して このよ うな状況 が進 む と指導教員 が どのよ うな学生 がや って くるかわか らない,知 ってい る内容 にば らつ き があ り,同 じことを再度教 え る必要 がでて くるな どの問 題がでて くる。 また生徒 も似 たよ うな授業 を多数取 らさ れた り,突然進 んだ内容 にな った り,違 う手法で教 え ら れた りして混乱 を招 く恐れがあ る。 中高大一貫校 で はそ の問題 に対処 しよ うとい う試 み もな されて い る5)が, 本 学 のよ うな場合 にはそれ は不可能 であ る
。
そ こで,小中高大 の教育 が実際 にどのよ うに行 われて いるのかをお互 いに知 り, な るべ く一貫性 のあ る情報教 育 を目指す ことと教員,特 に高校 の情報科教員が各 々直 面 している問題点 を出 して解決 の方 向を見 出 してい く一 助 にす ることを 目的 と して秋 田県情報教育研究会 を本年
1 0
月に設立 した。 この会 は高校,大学 の情報教育 にかか わ る有志が ボ ランテ ィア的 に運営 を してい るが,小中高 大 のよ り広範 な協力 を得 られ るよ うに努 めて いる。 第‑回の研究会 は
1 2
月1 3
日に行われ,小中高大 の実践例が発 表 された。恐 らく, この中で高校 の情報科 の現場 における問題点 が浮か び上 が っそ くるもの と思 われ る。
参考文献
1)経済社会総合研究所