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10人 総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験

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(1)

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験

ゼ ミ生10人 に よ る結 果 お よび他 大 学 での 実 験 結 果 との比 較

小樽商科大学商学部経済学科 鵜

0.は じ め

囚 人 の ジ レ ン マ(Prisoner'sDilemma)・ ゲ ー ム1)は ゲ ー ム 論 の 中 で は 非 常 に よ く 知 られ た も の で,実 験 経 済 学 の テ ー マ と し て も多 く の 研 究 が な さ れ て き た(DelemeesterandBrauer[2002],Holt[1999],お よ び,Roth[1995]

な ど を 参 照 せ よ)。 繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ン マ(lteratedPrisoner'sDilemma)2)・

ゲ ー ム に 関 し て,特 に 有 名 な の は,ア ク セ ル ロ ッ ド(Axelrod)[1984]の ン ピ ュ ー タ ・プ ロ グ ラ ム に よ る 実 験 で あ る 。 ア ク セ ル ロ ッ ドの 募 集 に 応 募 し た プ ロ グ ラ ム で 最 大 の 利 得 合 計 を 得 た も の は 行 動 科 学 者 の ラ ポ ポ ー ト

(Rapoport)に よ っ て 提 出 さ れ た 「物 ま ね 戦 略 」(TitforTat,略 し てTFT と 呼 ぶ こ と も あ る)だ っ た こ と は,繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ン マ ・ゲ ー ム の 研 究 を 大 き く,し か も 多 方 面 に 進 展 さ せ た(Brembs[1996],お よ び,パ ウ ン ドス トー ン[1995]を 参 照)。

1)1950年,ラ ン ド に 所 属 す る メ リ ル ・ブ ラ ッ ド と メ ル ヴ ィ ン ・ ド レ ッ シ ャ ー は,単 純 だ が 面 食 ら う よ う な,あ る 「ゲ ー ム 」 を 考 案 し た 。 ラ ン ドの 顧 問,ア ル バ ー ト ・ W・ タ ッ カ ー が こ の ゲ ー ム に 「囚 人 の ジ レ ン マ 」 と 名 付 け た 。 ウ ィ リ ア ム ・パ ウ

ン ドス ト ー ン[1995]のp.21,お よ びpp.135‑171を 見 よ 。 筆 者 未 見 で あ る が, オ リ ジ ナ ル 論 文 は

Flood,MerrillM.,"SomeExperimentalGames,"ResearchMemorandumRM‑

789.SantaMonica,Calif.:RANDCorporation,1952で あ る 。

2)次 のWebサ イ トに,繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ン マ ・ゲ ー ム に 関 す る デ ー タ ベ ー ス("IPD DataBase")が 掲 載 さ れ て い る 。

http://darwin.esys.tsukuba.ac.jp/members/atsushi/IPD‑DataBase/index.html

〔37〕

(2)

西 山[1986]は,彼 の ゼ ミ生10人 に よ る総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ン マ ・ゲ ー ム の 結 果 を紹 介 して い る。 西 山(当 時,帝 京 大 学 経 済 学 部 で,現 在, 埼 玉 大 学 経 済 学 部)の 結 果 を鵜 沢 の ゼ ミ生 に紹 介 した と きに,ゼ ミ生 は興 味 を 持 ち,い つ か 同 じ よ う な実 験 を 行 い た い との 意 向 を 述 べ てい た 。 ゼ ミ生 が10人 で あ り,こ れ は西 山 の 行 っ た環 境 と 同 じ人 数 で あ る の で,私 もぜ ひ実 行 した い 実 験 の ひ とつ と して取 り組 ん だ 。

この 小 論 は こ の よ う な経 過 を 経 て 行 っ た 実 験 の結 果 の 紹 介 で あ る。 紙 幅 の 関 係 で 詳 細 な 分 析 は別 の 機 会 に譲 る こ とに して,こ こで は基 本 的 な デ ー タ の紹 介 を主 にす る 。

この 小 論 の構 成 は 以 下 の とお りで あ る 。第1節 で は鵜 沢 ゼ ミで の 実 験 の 準 備, 手 続 き,報 酬 な どに つ い て 述 べ た 後,基 本 的 な分 析 を行 う。 第2節 で は西 山 ゼ ミ に よ る実 験 の 結 果 を まず 紹 介 し,鵜 沢 ゼ ミ との 比 較 を 試 み る。 第3節 は今 後 の 課 題 に 当 て ら れ る 。付 録 に,実 験 の 準 備 経 過,実 験 記 録 用 紙,利 得 合 計 が 一 番 多 い 鵜 沢 ゼ ミ の学 生 が9人 の相 手 に選 ん だ 行 動(Cま た はD)を ま と め た 。 また,鵜 沢 ゼ ミの 各 プ レ イヤ ー が対 戦 相 手 と どの よ うな 結 果 を得 た か を ま とめ た デ ー タ を載 せ て あ る 。

1.1

1.実 験 を行 うた め の準 備 と実 行 方 法3)

実 験 に用 い た基 本 ゲ ーム に つ い て 表1 基本 ゲ ーム

プ レイヤ ー2 CD

C プ レ イ ヤ ー1

D

3,3 5,0

0,5 1,1

表1の 基 本 ゲ ー ム にお い て,そ れ ぞ れ の プ レイ ヤ ー の と り う る行 動 あ るい は

3)実 験 に い た る 経 過 に つ い て は付 録1に 掲 載 した 。

(3)

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験 39 戦 略 は 「C」 ま た は,「D」 の2通 りで あ る 。 セ ル の 左 側 の 数 字 は プ レ イ ヤ ー1 の 利 得 を 示 し,右 側 の 数 字 は プ レ イ ヤ ー2の 利 得 を 示 す 。た と え ば,プ レ イ ヤ ー

1が 「C」 を 選 び,プ レ イ ヤ ー2が 「D」 を 選 ぶ と,即 ち,(C,D)の と き,プ レ イ ヤ ー1の 利 得 は0で あ り,プ レ イ ヤ ー2の 利 得 は5と な る 。 ま た,プ レ イ ヤ ー1が 「D」 を 選 び,プ レ イ ヤ ー2が 「D」 を 選 ぶ と,即 ち,(D,D)の と き, プ レ イ ヤ ー1の 利 得 は1で あ り,プ レ イ ヤ ー2の 利 得 も1と な る 。

以 下 の 分 析 に お い て,プ レ イ ヤ ー1の 立 場 で は,(C,C)の 状 態 を 「協 調 」, (C,D)の 状 態 を 「無 残 」,(D,C)の 状 態 を 「出 し抜 き 」,そ し て,(D,D)の 状 態 を 「不 信 」 と 呼 ぶ こ と に す る 。 プ レ イ ヤ ー2の 立 場 で は,(C,C)の 状 態

「協 調 」,(C,D)の 状 態 を 「出 し 抜 き」,(D,C)の 状 態 を 「無 残 」,そ し て, (D,D)の 状 態 を 不 信 」 と 呼 ぶ 。

上 記 の 基 本 ゲ ー ム を各 自9人 の相 手 に対 して,そ れ ぞ れ50回 ず つ 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム を実 施 した 。

参 加 者 は,2002年4月 か ら2004年3月 まで鵜 沢 の研 究 指 導 に参 加 し て い る10 人 の3年 生(実 験 実 施 の 時 点)で,岡 田太 郎,河 道 前 な な,小 林 信 太 郎,渋 谷 亮,武 部 正 彦,土 榮 勇 樹,主 代 知 之,平 澤 雄 太,藤 川 大 輔,お よび,吉 田祐 介

の諸 君 で あ る 。10人 の協 力 に感 謝 す る。

以 下 の 分 析 で は プ ラ イバ シー 保 護 の た め,利 得 合 計 の 多 い 順 に,uA,uB, uC,uD,uE,uF,uG,uH,ul,お よび,uJで10人 を表 す こ と にす る。

1.2実 験 を 実 行 し た 日時,場 所,手 順,報 酬,お よ び,デ ー タ の 入 力 日 時:平 成14年11月7日(木)(3年 生 の 研 究 指 導 時 間)

14:30〜14:45実 験 経 済 学 の 説 明4) 14:45〜16:00実 験 の 実 行

16:00〜17:10デ ー タ の 入 力

4)付 録1に 述 べ て お い た よ うに,そ れ 以 前 に 囚 人 の ジ レ ン マ ・ゲ ー ム や 繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム につ い て ゼ ミの 時 間 に 話 した 。

(4)

場 所:小 樽 商 科 大 学 第3号 館209B号 室(鵜 沢 の ゼ ミ室)

実 験 の手 続 き と報 酬:

最 初 に基 本 ゲ ー ム の ル ー ル の 説 明 を行 っ た 。 次 に繰 り返 しゲ ー ム の 説 明 を行 い,記 録 用 紙5)の 記 入 の 仕 方 に つ い て説 明 した。

報 酬 は 利 得 合 計 が1位 の ゼ ミ生 に現 金1000円,2位 の ゼ ミ生 に 現 金500円, 参 加 賞 と して110円 相 当 の 飲 料 物 を与 え る こ と に し た(実 際 の ゲ ー ム終 了 後 の

2位 と3位 の 得 点 差 が 僅 差 だ っ た の で3位 の ゼ ミ生 に は現 金300円 を支 払 っ た)。

戦 略 の決 定 が 相 手 に 知 られ な い よ う にす る た め に次 の方 法 を用 い た 。 プ レイ ヤ ー 一 人 に つ い て,「C」 と書 い た カー ドを5枚,「D」 と書 い た カ ー ドを5枚, 計10枚,総 計10人 分100枚 を 用 意 し,最 初 に 配 布 した6)。 戦 略 の 選 択 は この10 枚 の カー ドか ら1枚 を選 ん で,机 の 上 に 同時 に 置 き,相 手 に見 せ る こ とで 決 定

した 。 そ の 結 果 を記 録 用 紙 に記 入 す る。

2人 ず つ ペ ア を作 り,実 験 を 開始 した 。 一 人 の 相 手 との対 戦 が 終 了 した もの は,未 対 決 の 次 の 対 戦 相 手 を ラ ンダ ム に見 つ け て 実 験 を行 っ た 。 こ の よ う に し て,全 員 が 各 自9人 と総 当 りを終 了 す る ま で 実 行 した。

デ ー タの 入 力:

デ ー タの 入 力 は,2通 りで 行 っ た 。1つ 目は ゼ ミ生 の 岡 田 君 が 実 験 開 始 前 に 既 に作 成 した フ ォー マ ッ ト(Excel用)で,学 生 自身 に 自分 の記 録 用 紙 を見 て, デ ー タ 入 力 を し て も ら っ た。 ゼ ミ室 の2台 の パ ソ コ ン(2台 と もCPUが 166MHzのNEC製 お よび 富 士 通 製)を 利 用 した。 最 後 に この フ ァ イ ル を 岡 田 君 が ひ とつ に ま と め て くれ た7)。 この フ ァイ ル ・フ ォー マ ッ トの 特 徴 は,全 部 の 入 力 が 終 わ る と獲 得 利 得 の 合 計 点 数 が 出 る よ う に,45個 の 表 を 利 用 して い る。

5)付 録2に 記 録 用 紙 の フ ォ ー マ ッ トを紹 介 して あ る 。 6)カ ー ドは,5×3イ ンチ の 図 書 索 引 カ ー ド を用 い た 。

7)こ の 貢 献 に対 して,後 日,謝 金 と して1000円 分 の 図 書 券 を 支 払 っ た 。

(5)

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ン マ ・ゲ ー ム の実 験 41 2つ め は,鵜 沢 が 各 自の 記 録 用 紙 の デ ー タ をExcelに 入 力 した もの で あ る。

分 析 に 用 い た デ ー タ は,こ の 学 生 自 身 が 入 力 した デ ー タ と鵜 沢 が 記 録 用 紙 を 用 い て入 力 し た デ ー タ を付 き合 わ せ,入 力 ミス を修 正 した もの を用 い た。

1.3鵜 沢 ゼ ミ の 実 験 結 果 と そ の 分 析

表2に 総 当 り(リ ー グ 戦)の 総 合 順 位 と 利 得 合 計 を ま と め た8)。 利 得 合 計 の 大 き い 順 に,uA,uB,uC,uD,uE,uF,uG,uH,ul,お よ び,uJ

と す る 。 対 戦 同 士 で 利 得 合 計 の 多 い プ レ イ ヤ ー を 「勝 ち 」,利 得 合 計 の 少 な い プ レ イ ヤ ー を 「負 け 」,同 点 の 場 合 を 「引 き分 け 」 とす る 。

こ こ で,自 分 がDを 選 択 し た こ と を 「裏 切 っ た 」 と い い,相 手 がDを 選 択 し た こ と を 「裏 切 ら れ た 」 と い う 。 ま た,「 出 し 抜 き」 と は,自 分 がDを 出 し, 相 手 がCを 出 し た 状 態 を 指 す 。 こ の と き,自 分 は 利 得5を 得,相 手 は 利 得 ゼ ロ(0)で あ る 。 ま た,「 無 残 」 と は,自 分 がCを 出 し,相 手 がDを 出 し た 状 態 を 指 す 。 こ の と き,自 分 は 利 得 ゼ ロ(0)を 得,相 手 は 利 得5で あ る 。

な お,相 関 係 数 を 調 べ た も の が 表3で あ る 。

表2鵜 沢 ゼ ミの メ ンバ ーに よる リー グ戦 の結 果 総合

順位 利得合計 裏切 った 回数

出 し抜 きの 回数

裏切 られ た 回数

無残 の 回数

負 け た 試 合数

勝 った 試合 数

uA 1217 103 58 98 53 3 3

uB 1196 97 52 101 56 3 3

uC 1171 128 50 119 41 1 6

uD 1123 244 123 198 77 1 8

uE 1119 70 29 110 69 6 1

uF 1090 216 115 197 96 5 3

uG 1078 122 68 154 100 7 1

uH 1061 185 69 181 65 4 5

uI 1059 181 62 178 59 2 7

uJ 1040 164 48 174 58 5 0

合計 11154 1510 674 1510 674 37 37

8)各 プ レ イ ヤ ー の 対 戦 相 手 順 の 結 果 に つ い て は,付 録 表2に ま とめ て あ る 。

(6)

表3諸 要 因 と利 得合 計 との 相関係 数 利得合計 裏切 った

回 数

出 し抜 き の回数

裏切 られ た 回数

無残 の 回数

負 けた 試合 数

勝 った 試合 数

利得合計 1

裏切 った 回 数

一〇.49092 1

出 し抜 き

の 回数 一〇.14893 0.850552 1

裏切 られ

た 回数 一〇.77412 0.923956 0.716988 1

無残 の 回

一〇.42481 0.331053 0.569737 0.510179 1

負 けた試 合数

一〇.40928 一〇

.32676 一〇

.22976 一4

.8E‑18 0.613047 1

勝 った試

合数 0.109772 0.559824 0.473113 0.320668

一〇.2397 一〇.85486 1

個 別 要 因 の分 析

裏 切 っ た 回 数 と利 得 合 計 の 関係 につ い て は,図1の よ う な散 布 図 と相 関 係 数 (‑0.49092)を 得 る こ とが で き る。 裏 切 っ た 回 数 と利 得 合 計 の 問 に は か な り の負 の 相 関 が あ る とい え る。 た だ し,図1か らわ か る よ う に,大 き く2つ の グ ル ー プ に分 け る こ とが で き る。

裏 切 っ た 回 数 が150を 超 え る グ ル ー プ の場 合 は,裏 切 っ た 数 が 増 え る と(利 得 合 計 の 水 準 は 低 い が),利 得 合 計 が 増 えて い る こ と に注 意 し よ う。

出 し抜 きの 回 数 と利 得 合 計 の 関係 につ い て は,"図2の よ う な散 布 図 と相 関 係 数(‑0.14893)を 得 る こ とが で き る。 出 し抜 き の 回 数 と利 得 合 計 の 問 に あ ま り相 関 が あ る と はい え な い 。た だ し,図 か らわ か る よ うに,大 き く3つ の グ ル ー プ に分 け る こ とが で きる 。 そ れ ぞ れ の グ ル ー プ にお い て は,出 し抜 きの 回 数 が 増 え る と利 得 合 計 が 増 え て い る。

(7)

1240 1220 1200 1180 1160

ぐ皿1140 斐1120

1100 1080 1060 1040 1020

0

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験

50100150200250

裏切った回数

図1裏 切 っ た 回 数 と利 得 合 計 の 散 布 図

300

43

[

1240 1220 1200 1180 1160 奉114・

窪112・

1100 1080 1060 1040 1020

0 20406080100120

出し抜きの回数

図2出 し抜 き回 数 と利 得 合 計 の 散 布 図

140

[◆利得合計1

(8)

裏 切 られ た 回 数 と利 得 合 計 の 関 係 につ い て は,図3の よ う な 散 布 図 と相 関 係 数(‑0.77412)を 得 る こ とが で き る 。 裏 切 ら れ た 回 数 と利 得 合 計 の 間 に は か な りの 負 の相 関 が あ る とい え る 。 た だ し,図3か らわ か る よ うに,大 き く2つ の グ ル ー プ に 分 け る こ とが で きる 。 裏 切 られ た 回数 が 増 え る と1つ の グ ル ー プ の デ ー タ を 除 い て 利 得 合 計 は減 少 す る。

1240 1220 1200 1180 1160 如1140 撃1120

1100 1080 1060 1040 1020

0 50100150200250

裏切られた回数

図3裏 切 ら れ た 回 数 と利 得 合 計 の 散 布 図

匡 利得合計1

無 残 の 回 数 と利 得 合 計 の 関 係 につ い て は,図4の よ う な散 布 図 と相 関係 数(‑

0.42481)を 得 る こ とが で き る。 無 残 の 回 数 と利 得 合 計 の 問 に は 弱 い負 の 相 関 が あ る とい え る 。 た だ し,図 か らわ か る よ うに,大 き く3つ の グ ル ー プ に分 け る こ とが で きる 。 無 残 の 回 数 が 増 え る と1つ の グ ル ー プ の デ ー タ を 除 い て 利 得 合 計 は 減 少 す る 。

(9)

1240 1220 1200 1180 1160 塩114・

窪112・

1100 1080 1060 1040 1020

0

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験 45

20406080100

無残 の回数

図4無 残 の 回 数 と利 得 合 計 の 散 布 図

120

1◆利得合計1

負 け た 試 合 数 と利 得 合 計 の 関 係 に つ い て は,図5の よ うな 散 布 図 と相 関 係 数 (‑0.40928)を 得 る こ とが で き る。 弱 い負 の 相 関 が 見 られ る 。

1240

;;::

:::

lll:

1:1:

1020

012345678

負 けた試合数

図5負 け た 試 合 数 と利 得 合 計 の 散 布 図

(10)

第54巻 第4号

勝 っ た 試 合 数 と利 得 合 計 の 関 係 につ い て は,図6の よ うな散 布 図 と相 関 係 数 (0.109772)を 得 る こ とが で き る。 こ の こ と か ら,利 得 合 計 を最 大 に す る に は 相 手 に勝 つ こ とで は な く,い か に大 き く負 け な い か で あ る こ とが 予 想 で き る。

1240 1220 1200 1180 て    塩114・

窪112・

1100 1080 1060 1040 1020

01 2345678

勝った試 合数

図6勝 っ た 試 合 数 と利 得 合 計 の 散 布 図

9

1◆利得合計1

裏 切 りは裏切 りを呼ぶ

裏 切 っ た 回 数 と裏 切 られ た 回 数 の 関 係 に つ い て は,図7の よ うな 散 布 図 と相 関係 数(0.923956)を 得 る こ とが で き る。 こ の こ と か ら,「 裏 切 りは裏 切 り を 呼 ぶ 」 こ とが 予 想 で きる 。 利 得 合 計 を高 め る た め に は,逆 説 的 で あ るが,こ こ とが 「協 力 」 を引 き 出 す イ ン セ ン テ ィ ブ に な っ て い る こ とが 明 ら か に さ れ て い る(TitforTat戦 略 に つ い て,詳 し く は,ア ク セ ル ロ ッ ド[1984]を 参 照 の こ と)。

(11)

250

200

回150

', 5100

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験 47

50

0 0

◇裏切られた回数

50100150200250300

裏切った回数

図7裏 切 っ た 回 数 と 裏 切 ら れ た 回 数 の 散 布 図

D選 択 率(裏 切 り率),C選 択 率(協 力 率)と 出 し抜 き回 数,無 残 の 回 数 に つ い て次 の 表4に ま とめ て み た 。

1位 か ら3位 を 占 め た,uA,uB,お よび,uCはCの 選 択 率 が7割 を超 え て い る。 す な わ ち,非 常 に 「協 力 的 」 で あ る。 例 外 は,uEとuGで,と に 非 常 に 「協 力 的 」(C選 択 率 が そ れ ぞ れ84%と72.9%)で あ る に もか か わ らず, 無 残 の 回 数 が か な り多 く(そ れ ぞ れ53回 と83回),順 位 は 中 間 の 位 置(そ れ ぞ れ5位 と7位)に と ど ま っ て い る。

これ に 対 し て,8位 か ら10位 に い るuH,ulとuJは,D選 択 率 が3割 を超 え て い る。 こ の こ と は,相 手 のD選 択 率 を 高 め,結 果 的 に 順 位 を低 め て い る

とい え る 。

例 外 は,uDで,D選 択 率 が54.2%と 非 常 に 高 い に もか か わ らず,出 し抜 き回 数 が 他 の ゼ ミ生 を は るか に上 回 り,無 残 の 回数 との 差 を36回 も上 回 っ た こ とが4位 に つ け た 理 由 と思 わ れ る 。 ち な み に,uDの 対 戦 成 績 は8勝1敗 で あ る(付 録 表1を 参 照 せ よ)。

(12)

第54巻 第4号

表4プ レ イ ヤ ー 別 のD選 択 率,C選 択 率,出 し抜 き 回 数,お よ び,無 残 の 回 数 D選 択

回数 D選 択 率(%) C選 択

回数 C選 択率(%) 利得合計 出 し抜 き 回数

無残 の 回数

uA 103 22.9 347 77.1 1217 43 35

uB 97 21.6 353 78.4 1196 43 42

uC 128 28.4 322 71.6 1171 39 32

uD 244 54.2 206 45.8 1123 107 71

uE 70 15.6 380 84.4 1119 23 53

uF 216 48.0 234 52.0 1090 78 78

uG 122 27.1 328 72.9 1078 61 83

uH 185 41.1 265 58.9 1065 50 46

uI 181 40.2 269 59.8 1059 51 43

uJ 164 36.4 286 63.6 1040 33 39

表5総 当 りの利得 獲得 合計 と利 得 損失合 計

uA uB uC uD uE uF uG uH uI uJ

利得 獲得 合計

平均 標準 偏差

uA 149 134 93 151 114 140 145 141 150 1217 135.2 19.5

uB 149 134 98 150 144 144 149 121 107 1196 132.9 19.6

uC 139 144 131 146 125 144 150 49 143 1171 130.1 31.4

uD 113 123 121 150 112 145 97 143 119 1123 124.8 17.7

uE 146 150 146 100 63 144 108 132 130 1119 124.3 28.9

uF 114 139 120 102 168 128 100 116 103 1090 121.1 21.7

uG 85 134 129 85 154 113 109 124 145 1078 119.8 24.2

uH 140 144 145 92 113 105 114 124 84 1061 117.9 22.3

uI 156 126 54 88 162 126 134 104 109 1059 117.7 33.6

uJ 150 107 143 104 125 93 145 79 94 1040 115.6 26.0

利得 損失 合計

1192 1216 1126 893 1319 995 1238 1041 1044 1090

表5は,総 当 り の 内 容 を 示 し て い る 。 各 行 に つ い て 見 る と 利 得 獲 得 を 示 し, 各 列 に つ い て 見 る と 利 得 損 失 を 示 し て い る 。 た と え ば,uAはuB,uC,

uD,...,uJか ら そ れ ぞ れ149,134,93,...,150の 利 得 を 獲 得 し,利 得 獲 得 合 計1217

(13)

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ン マ ・ゲ ー ム の 実 験49 と な り,そ の 平 均 は135.2で 標 準 偏 差 は19.5で あ る 。 ま た,uAはuB,uC,

uD,̲,uJに そ れ ぞ れ149,139,113,̲,150の 利 得 を 失 っ て い て,利 得 損 失 合 計1192と な る 。

損 失 利 得 の 少 な い 順 に ソ ー トした もの が 次 の表6で あ る。

表6損 失利 得 によ る順位

順位 利得 獲得(a) 利 得損 失(b) 利 得 差(a‑b)'

1 uD 1123 893 230

2 uF 1090 995 95

3 uH 1061 1041 20

4 uI 1059 1044 15

5 uJ 1040 1090 一50

6 uC 1171 1126 45

7 uA 1217 1192 25

8 uB 1196 1216 一20

9 uG 1078 1238 一160

10 uE 1119 1319 一200

表7は,利 得 獲 得 と利 得 損 失 の 利 得 差 の 大 き い順 に ソー トして 得 られ た もの で あ る。 利 得 獲 得 の 大 き い順 序 と大 き く異 な っ て い る こ と に注 意 し よ う。

表7利 得 獲得 と利 得 損失 の利得 差 に よる順位 順位 獲得 利得(a) 損 失利 得(b) 利 得 差(a‑b)

1 uD 1123 893 230

2 uF 1090 995 95

3 uC 1171 1126 45

4 uA 1217 1192 25

5 uH 1061 1041 20

6 uI 1059 1044 15

7 uB 1196 1216 一20

8 uJ 1040 1090 一50

9 uG 1078 1238 一160

10 uE 1119 1319 一200

(14)

表8に は,最 初 の 出 し抜 き回 目,初 め て 無 残 の 回 目 とそ の 直 後 の対 応 を ま と め た 。

表8最 初 の出 し抜 き回 目,初 め て無残 の 回 目 とその直後 の対応

uA uB uC uD uE uF uG uH uI uJ

獲i得 利 得 合 計 uA 最 初 の出 し

抜 き回 目 4 3 6 1 3 2 2 な し な し

初 め て無 残

の 回 目 3 4 1 3 1 1 4 48 な し

直後 の対応 D C C C C C C C

利得 149 134 93 151 114 140 145 141 150 1217 uB 最 初 の出 し

抜 き 回 目 3 2 7 な し 6 2 3 14 1

初 めて 無残

の 回 目 4 3 1 な し 5 4 4 12 2

直後の対応 C D C D D C C D

利得 149 134 98 150 144 144 149 121 107 1196

uC 最 初 の 出 し

抜 き回 目 4 3 7 な し 4 6 49 な し 49

初 め て 無残

の 回 目 3 2 4 な し 3 5 46 1

直後の対応 D D C D D D D D

利得 139 144 131 146 125 144 150 49 143 1171

uD 最 初 の 出 し

抜 き回 目 1 1 4 5 4 4 3 1 7

初 め て無 残

の 回 目 6 7 7 14 6 1 12 11 1

直後の対応 C C C C D C D D D

利得 113 123 121 150 112 145 97 143 119 1123

uE 最 初 の 出 し

抜 き回 目 3 な し な し 14 3 な し 6 な し 8

初 め て無 残

の 回 目 1 な し な し 5 1 11 4 17 10

直後 の対応 C C D C C C C

利得 146 150 146 100 63 144 108 132 130 1119 uF 最初 の 出 し

抜 き回 目 1 5 3 6 1 3 5 1 4

初 め て無 残

の 回 目 3 6 4 4 3 4 4 7 1

直後 の対応 C C C C D C D C C

利得 114 139 120 102 168 128 100 116 103 1090

(15)

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ン マ ・ゲ ー ム の 実.験 51

uG 最 初 の出 し

抜 き回 目 1 4 5 1 11 4 5 3 3

初 め て無 残

の 回 目 2 2 6 4 な し 3 2 5 5

直後の対応 C C C C な し D D C C

利得 85 134 129 85 154 113 109 124 145 1078

uH 最初 の出 し

抜 き回 目 4 4 な し 12 4 4 2 1 1

初 め て無 残

の 回 目 2 3 49 3 6 5 5 4 4

直後の対応 C D D D D D D D C

利得 140 144 145 92 113 105 114 124 84 1061 uI 最 初 の 出 し

抜 き 回 目 48 12 1 11 17 7 5 4 6

初 めて 無 残

の 回 目 な し 14 な し 1 な し 1 3 1 23

直後の対応 C C C C C C

利得 156 126 54 88 162 126 134 104 109 1059 uJ 最 初 の 出 し

抜 き回 目 な し 2 46 1 10 1 5 4 23

初 めて 無 残

の 回 目 な し 1 49 7 8 4 3 1 6

直後の対応 D D C D C C D C

利得 150 107 143 104 125 93 145 79 94 1040

次 に,最 初 の 出 し抜 きが 成 功 した 頻 度 につ い て調 べ て み よ う。 既 に述 べ た よ う に,「 出 し抜 き」 とは,自 分 がDを 出 し,相 手 がCを 出 した状 態 を指 す 。 こ の と き,自 分 は利 得5を 得,相 手 は利 得 ゼ ロ(0)で あ る。

図8よ り,最 初 の 出 し抜 きは50回 繰 り返 し 囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム に お い て 主 に7回 目 まで に 生 じ て い る 。 また,わ ず か で は あ る が50回 繰 り返 しゲ ー ム の 最 終 局 面 に お い て最 初 の 出 し抜 きが お きた ケー ス が あ る。 こ れ は 次 の よ うに解 釈 で き るか も しれ ない 。 有 限 回繰 り返 しゲー ム を 「後 ろ 向 き帰 納 法(Backward Induction)」 で解 くと最終 回(50回 目)の 最 適 な 手番 はDを 選 択 す る こ とで あ る。

従 って,50回 目はDを 選 択 す る こ とが わ か って い る の で,49回 目 の ゲ ー ム の 状 況 は1回 限 りの ゲ ー ム の 状 況 と同 じで あ る。従 っ て,最 適 な手 番 はDを 選 択 す る。

同 様 に,48回 目の 最 適 な手 番 はDを 選 択 す る,....。 これ に対 して,相 手 は そ れ まで の 協 調(自 分 も相 手 も共 にCを 選 択 す る)を 守 り続 け た の で は な い か。

(16)

16

14

12

10

6

4 2

0

1357 91113151719212325272931333537394143454749 回 目

図8最 初 の 出 し抜 きが 生 じた頻 度

物 ま ね 」(TitforTat)と 利 得 合 計 の 関 係 に つ い て

前 回 相 手 が 選 ん だ行 動 を 今 回 自分 が 選 ぶ こ と を 「物 ま ね」(TitforTat9)) とい う。 物 まね が 何 回 あ っ た か を調 べ,表9に そ れ ぞ れ の 相 手 に対 し て の最 大 の 「連 続 物 まね 」 回 数 と利 得 合 計 との 関係 を表 示 した 。

物 ま ね を多 く用 い て い る学 生 と逆 に非 常 に少 な い 学 生 に分 け られ る。 前 者 の グ ル ー プ に は,uA,uB,uC,uEが 入 り,後 者 の グ ル ー プ に はuD,uF, uGが 入 る 。uH,ul,uJは 特 定 の 相 手 と は 物 ま ね 回 数 が 多 い と い う 特 徴 を 持 つo

9)TitforTat戦 略 は,行 動 科 学 者 の ラ ポ ポ ー トに よ っ て 考 案 さ れ,ア ク セ ル ロ ッ ドの 実 験 で 有 名 に な っ た も の で,日 本 語 訳 に は 「し っぺ 返 し戦 略 」,「反 復 行 動 戦 略 」,「お う む 返 し戦 略 」 な どが あ る 。TitforTat戦 略 は,最 初 はCを 選 択 し, そ れ 以 降 は 相 手 の 前 回 の 行 動 を今 回 自分 が 選 ぶ と言 う戦 略 で あ る 。「物 ま ね 」と は, 前 回 の 相 手 の 行 動 を 今 回 自 分 が 選 ん だ こ と を い う。

物 ま ね 」 と 「物 ま ね(TitforTat)戦 略 」 を区 別 して い る こ と に注 意 し よ う。

(17)

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験 表9プ レ イ ヤ ー 別 の 最 大 の 「連 続 物 ま ね 」 回 数 と利 得 合 計

53

uA uB uC uD uE uF uG uH uI uJ 最 大 の「連続 物 まね」

回数 の合計 利得合計

uA 49 28 8 47 6 5 39 47 49 278 1217

uB 45 34 8 49 28 11 38 12 5 185 1196

uC 35 47 43 49 3 18 47 49 48 304 1171

uD 6 3 4 3 6 3 4 9 5 37 1123

uE 48 49 47 8 3 29 6 27 36 205 1119

uF 3 26 3 6 3 5 2 5 10 60 1090

uG 4 4 4 4 29 7 5 7 12 72 1078

uH 39 40 49 6 5 3 9 8 24 144 1065

uI 46 10 48 6 27 5 5 5 21 127 1059

uJ 49 5 44 7 18 10 12 22 42 160 1040

次 の 図9に 最 大 の 「連 続 物 まね 」 回 数 の 合 計 と利 得 合 計 の 散 布 図 が描 か れ て い る。 最 大 の 「連 続 物 まね 」 回数 の 合 計 と利 得 合 計 の相 関 係 数 は0.500で あ る。

1240 1220 1200 1180 1160

塩114・

窪"2・

1100 1080 1060 1040 1020

1◆利得合計1

050100150200250300350

最大の 「物まね」回数の合計

図9最 大 の 「物 まね 」 回 数 の 合 計 と利 得 合 計 の 散 布 図

(18)

大 き く2つ の グ ル ー プ に分 け る こ とが で き る。 最 大 の 「物 ま ね」 回 数 の合 計 が100に 満 た な い プ レイ ヤ ーuDとuFは(uGを 除 い て),実 は裏 切 り回 数 が 多 い(付 録 表1を 参 照 せ よ。 た だ し,付 録 表1に はCの 数 が 記 載 さ れ て い る の でDの 数 は(50‑C)と な る こ と に注 意 せ よ10))。 そ れ 以 外 の グ ル ー プ の場 合 はお お む ね 最 大 の 「物 ま ね」 回 数 が 増 え る と利 得 合 計 は 多 い 。 これ は ア ク セ ル ロ ッ ド[1984]の コ ン ピ ュ ー タ ・プ ロ グ ラ ム に よ る 実 験 で 明 らか に さ れ た物 まね(TFT)戦 略 の 人 間 に よ る,「 再 確 認 」 と も い え る。 最 大 の 「物 まね 」 回 数 が 多 い とい う こ とは,相 手 の選 ん だ 行 動 に 適 切 に対 応 して い る。 す な わ ち, 前 回 の相 手 がCを 選 ん で い れ ば,自 分 はCを 今 回 選 び相 手 もCを 選 ぶ こ と を 期 待 して い る 。 も し,前 回 の 相 手 がDを 選 ん で い れ ば,自 分 もDを 今 回選 び,

相 手 に報 復 」 す る。

1.4個 別 の ゼ ミ生 の対 戦 相 手 との 結 果 に つ い て

付 録4の 付 録 表1の デ ー タ よ り,プ レ イ ヤ ー ご と に ま とめ る と次 の 表10が 得 られ る 。 こ の一 部 の デ ー タ を図10Aお よび 図10Bに グ ラ フ 表 示 した。

表10各 プ レ イ ヤ ー の 結 果 一 覧

項 目/プ レイ ヤ ー uA uB uC uD uE uF uG uH uI uJ

協 調 の回数 294 297 281 129 311 138 228 200 210 228 出 し抜 き回数 58 52 50 123 29 115 68 69 62 48 不信 の回数 45 45 78 121 41 101 54 116 119 116 無 残 の回数 53 56 41 77 69 96 100 65 59 58 戦 略Cの 数 347 353 322 206 380 234 280 265 269 415

利得合計 1217 1196 1171 1123 1119 1090 1078 1061 1059 1040

物 ま ね 」 回 数 346 340 410 220 357 223 268 324 310 439

負 け試合 3 3 1 1 6 5 7 4 2 5

勝 った試 合 3 3 6 8 1 3 1 5 7 0

10)uDの 裏 切 り 回 数(Dの 数)は,付 録 表1よ り,uA,uB,̲,uJに 対 し て,そ

ぞ れ,33,28,16,空 白,23,28,29,32,28,27で,合 計244で あ る 。 同 様 に,

uFの 裏 切 り 回 数 は,25,6,19,26,36,空 白,21,30,20,33で,合 計216で

あ る 。 な お,uGの 裏 切 り 回 数 は,20,9,11,17,2,18,空 白,25,15,5で, 合 計172で あ る 。

(19)

0041 0021 0001 008 OO6 004 002 0

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験 55

uA uB uC uD uEuF

プ レイヤー 名

uG uH uI uJ

匝 協調 の回数 国出 し抜き回数 口不 信の回数 ロ無 残の回数 囲Cの 数 図利得合計 【 図10A各 プ レ イ ヤ ー の 結 果 の 比 較

uCuD uE

プ レ イ ヤ ー 名

Cの 数 出 し抜き回数 無残 の回数

ロ 無残の 回数 口 不信 の回数 團出 し抜き回数 口協調 の回数 圓Cの 数 ロ利得 図10B各 プ レイ ヤ ー の 結 果

(20)

さ ら に,協 調(自 分 も相 手 も共 にCの 場 合),出 し抜 き(自 分 がDで,相 がCの 場 合),不 信(自 分 も相 手 も共 にDの 場 合),お よ び,無 残(自 分 がC で,相 手 がDの 場 合)に つ い て 次 の よ う な各 プ レイ ヤ ー ご と の 円 グ ラ フ を得 る こ とが で きる 。

ロ協調の回数 囚出し抜き回数 O不 信の回数 ロ無残の回数

団協調の回数 田 出し抜き回数 ロ不信の回数 ロ無残の回数

図11Aゼ ミ生uAの 結 果

日協調の回数 自 出し抜き回数 回不信の回数 ロ無残の回数

図11Bゼ ミ生uBの 結 果

ロ 協調の回数 e出 し抜き回数 口 不信の回数 口 無残の回数

図11Cゼ ミ生uCの 結 果 図11Dゼ ミ生uDの 結 果

口協調の回数 目 出し抜き回数 ロ 不信の回数 回 無残の回数

0協 調の回数 麟 出し抜き回数 ロ不信の回数 ロ無残の回数

図11Eゼ ミ生uEの 結 果 図11Fゼ ミ生uFの 結 果

(21)

10人 総 当 り,50回 繰 り返 し囚 人 の ジ レ ンマ ・ゲ ー ム の 実 験 57

日 協調の回数 a出 し抜き回数 ロ 不信の回数 口 無残の回数

U協 調の回数 皿出し抜き回数 0不 信の回数 日無残の回数

図11Gゼ ミ生uGの 結 果

田協調の回数 団 出し抜き回数 ロ 不信の回数 ロ 無残の回数

図11Hゼ ミ生uHの 結 果

ロ 協調の回数 箇 出し抜き回数 ロ 不信の回数 口 無残の回数

図111ゼ ミ生ulの 結 果 図11Jゼ ミ生uJの 結 果

協 調 が 半 分 に 満 た な い の は,uD,uF,uH,お よ び,ulで,特 にuDと uFは 少 な い 。uDとuFは 出 し抜 き が 相 対 的 に 多 い 。

上 位3人 の パ タ ー ン は ほ ぼ 同 じ で あ る 。 対 照 的 に,下 位3入 も 別 の 似 た よ う な パ タ ー ン を 示 し て い る 。

「物 まね 」 回 数 と利 得 の 関 係 に つ い て

10人 の プ レイ ヤ ー につ い て 「物 まね 」 回数 と利 得 の散 布 図 を次 に 示 そ う(図 12Aか ら図12Jを 参 照 せ よ)。 ゼ ミ生uCが ほ とん ど 「物 ま ね」 戦 略 を採 用 し て い る こ とが わ か る 。 ま た,ゼ ミ生uDとuFは 物 ま ね」 回 数 が30以 下11)と

11)ゼ ミ生uFは 例 外 的 に,「 物 まね 」 回 数40を ゼ ミ生uBに 対 し て採 用 し て い る 。

(22)

な っ て い る こ と か ら別 の 戦 略 を 採 用 し て い る 。

物 ま ね 」 回 数 と 利 得 の 相 関 係 数 は,そ れ ぞ れ の プ レ イ ヤ ー に つ い て 次 の と お り で あ る 。uA,uBはTFT戦 略 を 多 く用 い て い て1位 と2位 を 占 め た が, uEやuGの よ う に 「物 ま ね 」 を 多 用 し て も 必 ず し も 上 位 に は な ら ず,相 手 次 第 だ と い う こ と が わ か る 。uH,ul,お よ び,uJは 「物 ま ね 」 が 多 い に も か か わ ら ず 下 位 に と ど ま っ て い る 。

「物 ま ね 」採 用 率 は ,そ れ ぞ れuA(76.9%),uB(75.6%),uC(91.1%), uD(48.9%),uE(79.3%),uF(49.6%),uG(59.6%),uH(72.0%),

ul(68.9%),uJ(77.6%),お よ び10人 の 平 均 は69.9%で あ る 。

表11各 プ レイヤ ーご との 「物 まね」 回数 と利 得 の相関 係数

uA uB uC uD uE uF uG uH uI uJ

0,781 0,906 一 〇266 0,227 0,989 0,172 0,801 0,601 一 〇.007 0,456

匝 司

0102030405060

物 まね 」回 数

図12Aゼ ミ生uAの 「物 まね」 回数 と利得

181614争o.

﹁爵

匝]睾

0102030405060

r物 ま ね」回 数

図12Cゼ ミ生uCの 物 まね」 回数 と利得

42

0102030405060

物 まね 」回数

図12Bゼ ミ生uAの 「物 まね」 回数 と利得

0102030405060

物 まね 」回 数

図12Dゼ ミ生uDの 物 まね」 回数 と利得

参照

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