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「テ‑ メン」 による学習者 中心の授業 の試み
‑ 95 年 ドイ ツ語 IA授 業 報 告 ‑
大 塚 譲
0.は じめに
ドイツ語系で は,過去 3 年間 にわた って教育改善 のた めの努力 を積 み重ね て きた。主 な成果 を挙 げれば,第一 に ドイツ語 Ⅰで統一教科書 を採用 してい る ことである 。 第二 に各 クラスに主担 当者 ( 週 2 回担当) を置 き, もう一人 の担 当者 とのテ ィーム ワークの下で教育 に当たっていることである ( スタ ッ フの関係で 1 クラスだ け止む を得ず 3 人 で担 当)。第三 に 95 年度か ら全 クラ ス とも週 に 1度 ネイテ イヴス ピーカーの授業が受 けられ るようになった こと で ある。第 四に ドイツ語 Ⅰ Ⅰで は ,93 年 にお けるアラカル ト方式の試行 ,94 年 度 にお ける統一教材 としての 「テ‑メ ン 2 」の採用,95 年度後期 にお けるク ラス制 の下での 4 技能重視 を踏 まえた緩やか なアラカル ト方式 の試行等,外 国語教育 のあるべ き姿 を求 めた模索 を続 けて きた ことである 。 第五 に ドイツ 語 Ⅱ r で は, 4 技能重視 を踏 まえつつ,学習者 のニーズの多様性 に留意 して知 識受容型 のクラス (日本人教師担 当) と自己発信型 のクラス ( ネイテ イヴ教 師担 当) を設 けていることである。第六 に学期始 めや クラスの選択 に当たっ ては,学生 に事前 にシラバ スの形で正確 な情報 を提供す るよう努 めて きた こ と,第七 には,過去 3 年間学期終了時 に組織 的なアンケー トを実施 し ( 昨年 度 は個々の教師 の授業 の評価 にまで踏 み込 んだ) ,学生側 か らの よ り正確 な
フィー ドバ ックを得 る仕組 み を工夫 して きた こと,第八 に特別 の講習 を行 っ
た こと等 もあって, ドイツ語技能検定試験 の受験者,合格者 の数が着実 に増
えて きてい ること ( 95 年度 か ら本学が 6 月の試験 の会場 を提供 す るよ うに
なったので,この傾 向が さらに増進 され ることが期待 され る),第九 に ドイツ
語教育 の コンセプ トを一貫 して コ ミュニケー シ ョン能力 を中心 とす る 4 技能 の総合力 の育成 に据 えて きた こともあって,短期語学研修 の参加者が コンス タン トに現 われている (3 年間で合計 20 名) こと,等々で ある 。
こうした ドイツ語教育改善 の流れの中で,今年度 ( 9 5 年度) ドイツ語 Ⅰに 当初 か ら本格的な ドイツの総合教科書 「テ‑メ ン 1 」 ( 正確 には The me nne u 1 ,MaxHue be rVe r l ag 刊) を使用す る選択 クラス を設 けることに踏 み切 っ た。 その意 図 は,第一 に国際水準 を視野 に入れた本格的な 4技能対応教育 に 着手す る こと,第二 に本格的な外国語 コースの実現 を遠望 して初級か ら上級
に至 る一貫 したカ リキュラム立案 に向 けてその第一歩 を踏 み出す こと ( 「テ‑
メン 1‑ 3 」は 600‑700 時間の一貫 したカ リキュラムに裏打 ち された もので ある) ,第三 に心か ら ドイツ語が好 きな学生 を作 ること(これ は多分 に私 の個 人的 な見解 か もしれ ないが),にあった。これ らの要件 を全 て備 えた教科書 は
日本 にはまだないはずだ。
しか し私 は,第三 の意図が最 も大切 だ と思 ってい る。「 好 きこそ物 の上手 な れ」 の誓 え通 り,学ぶ ことへの喜 びがなけれ ば学習 の成果 は上が らない
。そ して クラス全体 を学習の喜 びへ誘 う点 にか けては,伝統的 な文法訳読法 より も 4 技能対応 の教授法の方が はるか に優れている と思われ る
。例 えばここで 紹介す る 「テ‑メ ン」 は,学習者 を否応 な くアクテ ィヴな参加へ引 き入れ る 仕組 みを備 えてい る 。 従来 の文法訳読型 の授業で は, 1年間で接続法 に至 る 全 ての形態規則 を終 了す ることが至上命令 になってお り,応用練習 の機会が 少 ないため結局生 きた力 として定着す ることが極 めて困難 であるばか りで は な く,学習者 の立場 か らす ると,予習 して きた ことを確認 す ることに終始す る極 めて受動的な学習形態であ り,ア クテ ィヴな参加 を通 して発見 と実行 の 喜 び を味わ うことはほ とん ど不可能だ った ように思われ る。
もちろん教科書が授業 をして くれ るわ けで はないか ら, 「テ‑メン」が その
真価 を発揮す るた めには, これ を使 う教師 は献 身的な研究 と努力 を注がなけ
ればな らない。肝心 な ことは,授業 の結果 を決 して学習者 の責 に帰 さない こ
とだ。授業が うま く行かない ( 学習者 の乗 りが悪い) とすれば,必ず こち ら
「テ‑メン」による学習者中心の授業の試み 57
に何 か しら工夫 と努力 について問題が あるか らだ。「テ‑メ ン」による授業 の 成否 は,学習者が 9 0 分間集 中力 を保 ってアクテ ィヴに参加 し続 け得 る手順 を 考 え抜 き, この手順 を支 える的確 な仕掛 ( 教材) を用意 す ることに掛 かって い るように思われ る
。しか しこうした準備段 階での洞察 とエネルギー を支 え る ものは,技術 的な ものではな くむ しろ極 めて人間的な もので あるように思 われ る。以下の報告 は, この ような悪戦苦闘の一端 の記録 である。
1.95 年度 ドイ ツ語 Ⅰの教 育態勢
所属方法 クラスサイズ 教師担当状況 教 室 教 科 書 A クラス 選択者のみ 2 2 名 ネ※: 日※:2 1 回 回 ネ : 冒 :通常 AV The me n 他クラス 学生番号順 約 4 0 名 ネ : 1 回 ネ : AV 共 通 某 日‑日本人教師。ネ‑ネイテイヴスピーカー教師
洋