• 検索結果がありません。

学校における児童-生徒の非行防止対策の研究 (1)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学校における児童-生徒の非行防止対策の研究 (1)"

Copied!
31
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

学校における児童‑生徒の非行防止対策の研究(1)

一 集 団 ロ ーノレ ν ャ ッ ハ ・ テ ス ト と 適 応 性 診 断 テ ス ト を 用 い た 非行 の予 測 一

(2)

目 次

は じ

に ‑ ……….. . …・ ー ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …・ ・・ …・・・……・…・・・・・… ・ ・ー…・・・・………… ・ ・ ・…・……・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・

i  研究の目的一….. . . . . . . ….. .…… …‑…‑・…・…・………・…・・・ ・……・… … ・ ー…・…・・… ・ー….. : 5  

日 研究の構想・・……‑… … ・ ー ・…・ー一一……….. . . . . .….. . . . ・ ・ ・ ………‑・… …・・… . . . . . . . ・

H

・ 5 : 1 M 究計画と経治の枇袈・…・…… 一 ・ー…・田…・…・………..…・…….... . . . . . . . . .一…・……・…・・・ 5 

( 1 )   研究計画の概要… 一 一 ・…・田・…・・…・・………… ・ …・……・ … … ……・…・・…‑・一… 5  ( 2 )  第 1 年次の.(Jf

~ë経過の枇裂・

…・・…・・・ ・ー……・ ・ … ・…

…・….., ・ H ・..……・・ ……・………ー 4 

と。珂 T 究の理論的背景. . . . ...……‑ …一…・………‑…・ ー … … … … ・ … … … … 5

山 学行 v c Q 討する私本的左考え方…一一一 一 …・ ー ・ ・

H

H

・‑一………・ ・………‑ … … … ‑ 5  ( 2 )   先行予測の恕愉・… . . . . . … . . . . . . … ‑ … ‑ ・ …・・…….... …… … . . … …・ ‑ ……..…... . ・ . 8 

(3) 

非行予測法の概観………・ …‑一一一・・・ … … . . . . . . . . . 一 一…. . …・ ・ ・ …………・……・ ?  5  研究の方法 …一 ……….... ・

H

・...・………‑… ・ ・………・‑… …ー…・・……… ….. 1  0 

( ] )   制資対象 … ・ ……... . . . . . . … ・ ・ … ・ー 一 一一…・・ 一 一 ー ・ ・ … ‑ 一 ー・ … … ' 一 ・ …ー ・…ー ・ … ・ ・ 10

(2) 

佼問テスト‑一・・………." ・

H

・ " ・ … . . . . . . ・

H

・ . . ....…・……ー・ ………・・・………  …  1  0  ( 3 )   前主主の笑施・ ・ ・ ー ・ ・ … . . . ・

H

・ ‑ い い … ・ ・ ・

H

H

・ . . … …. . . . . . . . . ・

H

・…・ー・……・・……・……・・・……・・ 1  2  ( 4 )   テストによる判定紘一栄と実際什動との J t 岐による妥当性の検討・・ … … …. . . . . ・ .

H

・ ‑ … ・ ・ 1

( 5 ・ 他のテスト Y 己よる予淑"結k とのJ. U;ZI てよる伝頼性の純言 J . ・ ・ ・ … ……・……・‑……… …‑ … 1 : 5   E  調査の内容と f " ,果の:巧祭……… 一ー… … . . . 一 一 一 一 …ー…一…….... . . . . . . ・… ・ ……・ 1 3 

1  テユト κ よる判定おう朱の似吸 ………... ・ ・ ・ … ・ ・ 一… …… ・ ・ ・ ・・…… ・ ……・ ・ ・ ・ ・ ・…… ・ ・… … ・・ 1  : ;   ( 1 )   失 8 1 ロール宇ー ν y

.下 正

kiC よ φl I ' j " 主の尚来・・……一. . . . … ・……… … ・ ・・ …・…・ ・ ‑ … … j~

{ 2 i  適応 1 1 診断テ

d

卜による下

1"

しのt‑ ' . , ;t~・・ ・ …一 ……一…・・ ・ ……・ー …一一………'ー…

1

は 6  2  臼 亡 c 紋制ブ力]と段境イ怜本島版験 6 徒 ! ( の つ 4 仏 κ 叫 ! 佐 1 1 . ' と κ よゐ手訓 │ ト ' 1

1 寸心〉下制仇J ' 一 … . 一 . . . … . 口 . . .   … . い . . 一 . … . 汀 . . … . い . .   一 . . . . 一 . 一. … .  一 . リ … . .   一 … . 一 . .   . リ … . .   い … . 一 . .   一 . … . . .. . , い . . . 一 … 一 ‑ . 1  9 

l は 山 1 山 1 J I  

( は 山 2 引 1 刻 J ; │ 行七 性 主 誠 万 別

i

り J } 込 , 4 呼 , , " ' , κ C よゐ 7 η

:i'

j 主 か

Jρl

口 1 午 . 一 . . . . … . い . . 一 ・ ・ ・ ・ ・ ・… ・・ ・ … … ・・ ……. . . ・

H

・ . . . ・ … ……・ ・ . . . … ・ ・ ・ 20 

( 3 1   . ; 1 1 と イ T 性議汚 I J i 会 話t

iてよる非行。予ií\IJ と災除ィï'!l!.aとの I~'.JÆV(ζ ついての考祭・…-・

・・…・ ・……・ :.1 0  ( 4 1  E  1  P  C テスト κ よる手 Hr の予換1 蹄卦ととの工 t 依…‑ … ………‑…...……・…・ ・・ … ・ ・ ・

22

( 5 1   将来 K [I向か弔ての追跡調をによる予似

I

J t 生 b 俊討…… …・ ー……・…ー・・・・……・ … ・ ・…

24

シ わ り ~C . . . . . . . " . . . . . . . . . . 一‑ ・ ・ ・ ・ … ー … … ー ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ … ・ ・ ・ ー・ 一 ・ … ・ ・・ ・ ・ … ・ ・・ー…‑…" ・ …・・・…………..

26 

参考文献……・ ・・…一一……・・・ ・…・… … " … …‑ ・ ・ ・ … ・ ・ ー ・ … ・ ・・ ・・ー……… ・ ・ ・ ・ ・ … 一. .   29 

(3)

i ま じ め

7 年少午 ー の健全な育成を図るととは , 世のナべての親の願いであるとともに , 国家・社会の重要な使命 でるる。とのため , 世界のどの国K むいても次代をに左う脊少年の健全な育成を目ざして , その総力を

ζ れK結集している。わが国 κ 沿いても,とと数年来 , 青少年対策が国家の重要絢策の̲ ' ̲ ̲ ' として,と

P あげられ ,教育,社会福祉,司法 ,労働等の広い分野 ( f [ わたって,総合的 ,多角的左諸穫の方策が打 ち出され ,着々 と実施に移されている。

ととろで,とれらの関係機│ 必の努力にもかかわらず ,昭和 30 年 ζ の方 , 少年非行は年々増加の一途 をたど J J, 質的にもますます,悪質化し , 大きな社会問題 , 教育問題となっている。最近の少年非行の すう勢を昭和 39 年中 K 答祭に検挙 ・ 補導された刑法犯少年(触法行為少年も含む) K ついて概観する と,その数は全国で 23  8 .   8  3. 日人を数え,昭和 38 年の 22 9 .  7  1  7 人を 9.00  0 人以上も上回.!?, 

1  0; す以よ 20 オ未満の少年人口 1 . 0  0 0 人当 P の非行率も 11

, 

9と,前年の 11

, 

3を越え , 従来の記 録を更新するという好まし ぐ ;1:い現象を呈している。しかも , とれらの数は警祭で正式 κ 取扱った者の 数であ J J , それ以外の統計上の階数とか潜在非行 ( H i d d e nd e l  i n q u e n c y )   などと呼ばれている隠、れた 非 行をも 加えた左 ら ば,その数は実 ι V 膨大なものとなるととが予想される。その上, 刑法以外の特別法 令 違 反 や 虞 ( ぐ)犯 , 会よび , その他の不良行為少年の数もみな一様 K増加してか.!?, 非行をする少年 は,その数V てないても非行率V 亡がいても,史上最高の記録を示している。

また , とれらの少年非行の実態を質的にみると , 兇悪化 , 都市集中化 , 集団化 , 低年齢化 , 上中流家 庭の子女の増加 , 初犯者の増加などをその特徴と してあげる ととができるが, 非行年齢の低下という現 象は,必然的 κ 児童 ・ 生 徒 など在学・少年K よゐ非行の用加となってあらわれて〈る。なかでも , 中学校

・ 高等学校生徒 κ よる非行の泊加は著しく ,各種の統計の上 κ 明 らかにみられるばか P で 念 ( , 日常の 報 道K も世人の耳目を驚かせるよう走事件カ朝、を絶たえtい。とのよう念傾向は教育に傍わる者のすべて

が,常 K大き7i関心をもち , 真剣 たその対策を考え左ければなら念い現象では左かろうか。 1

ζ れらの児童・生徒の非行の増加やその悪質化が論議されるとき,直ちにその原因を学校教育の不徹 底に帰せしめようとする者もあるが , 非行の増加と学校教育の問題は一義的に結びっくものではなく,

その責任をすべて学校にだけ負わせるのは当 実ってい認とい。しかし,児童 ・ 生徒ひと P ひと D の能力や適 性を無視した函一的な教育や過度の進学準備教育,知脊偏重の教育 , 職業教育K対する無理解 , → E の 学夜 ( f [ 見られる弛緩 し た学校能戸首や学校の権威の喪失7iどが , 最近 ( f [ なける児童・生徒の非行問題の教 育的背景と して注目 しなければ念ら念いととを,文部省では「生徒指導の手びき」で指摘している。

ζ のような情勢下にあって , 学校がその教育目標を達成し,児童 ・ 生徒ひと P ひと P の人権のよタ正 常念 , よ D 健康な発達を助成するための重要な機能のーっとして , 生徒指導がと . ! ? t b げられたのである。

生徒指導の意義は少年非行の対策という ,い わば , 消極的な面Kのみあるのでは左く , 周章 ・ 生徒の能 力,適性 , 特性,進路左ど κ 応じて適切な教育が行なわれるよう,調和のとれた教育課程を編成し,学 校の全教育活動を正常かっ活発K運営するととによって , 児童 ・ 生徒が学校や家庭,地域社会の生活に

1 ‑

(4)

よりよく適応し,充実した意義ある日々を送るととができるよう V てするという稜優的左面が,よ P基 本 的企ねらいであるととはいうまでもないととろである。

しかし,現実的には直接同町防止を目的とする対策,ナ念わち,消極的柑の生徒指導としての非 行対策を必要とする場合が少な〈ない。要は積極的な生徒指導と消極的な生徒指導(現実的,直接的な 非行対策〉とか時と所に応じ , また,その問題f'( T l P . 応 して適宜に組合わされて,具体化されるべきであ

るととを「生徒指導の手びき J では強調している。

従来,学校ではややもすると直接的念非行対策は,学校教育のわ〈外であるとする考え方が根づよ〈

支配し,他の背少年関係の専門機関 κ 依存し過ぎた y, あるい は , 学校の体面等 K とらわれて秘密のう ちに処理してしまうという傾向があったととは,否めない拶突である。しかし i i がら,児童・生徒によ る非行が急増し,ますます,悪質化しつつある今日f'(:I>'いては,もはや,そのよう念誤った非行観 K 基 づ〈考え方は許されな〈なってしまった。学校でも,もっと積極的な姿勢で非行問題と取り組み , その 防止のために真剣 κ 努力を傾注しなければ念ら念い段階K追い込まれている。もちろん,直接的な手肖 T

対策といっても,それが学校教育と L て念されるものであるかぎ!J, 他の脊少年関係機関で行なう手同 T

対策とはま?のずから異 i i !J.るくまで生徒指導の一 環として営まれるものであって,そ ζV ては生徒指導 としての限界があるととはいうまでも乏いととである。

もしも , 児童 ・ 生徒に対ナる非行対策が , 学校教育の営みの中 K 沿いて適切 κ 行左われる左らば , 他 のいかなる青少年関係機関でも,果し得念い大き念効果を期待する ζ とが可能であ.!),少年非行防止に 占める学校の役割はきわめて重要となるであろう。非行対策は,いまや,好むと好まざるとにかかわら ず,学校教育にかける緊要念今目的謀題として , 学校はその解決 K 対する社会的念責任と使命を負って いる。とと V 亡 学校にbける児童・生徒の非行防止対策の研究の建議を見いだすのである。

ζ の研究の究 i 優的在ねらいは,学校f'(:1>'ける直接的な非行対策の効果的な方法のーっとして , 非行予 測の理論と方法を生徒指導の中 K 取 P 入れて,適切な位置づけをしようとするものである。従来,学校 町、いて行なわれてい封筒対策の多くは,非行が発生してからの事後処謹や再発防止対策 V C i i !Jがち であ!J. 非行の危険性を有する児童 ・生徒 K 対し , 事前に適切な対策を檎じて非行の発生を未然、 K 防止 するという予防的念営みは,あまタ行なわれてはい左かった。その主たる原因のーっとして,ひとりひ と P の 児意 ・ 生徒が非行に陥 る危険性を,はた して , 有するかどうか,また,その危険性の程度はどう かを予知するととが,若し〈困難であったととをあげるととができるであろう。

児童・生徒の有する潜在的非行性を予知し,将来の非行を予測するととについては,すで K 多〈の研 究者によって試みられ , 実蜘悦はある程度の成果をあげてはいるが , 学校で多数の一般の児童.生徒 を対象として実施するの V C 適した非行予測法は見当たらない。本研究では児童・生徒の人格菌 Kなける自 己統制力と環境 K 対する彼らの認知の状態、(環境休船との 2 イ聞の因子を客観的テスト K よって狽 I J 定し 両因子の相互関連の状態 K よって , 児童・生徒の潜在的非行性を予知し,手前の危険性を予測する方法 の中で,特に専門的な知識・妓術を必要とせず,時間的 , 労力的 , 経済的念負担も少左くて , 多忙な学 校の都市によって容易 K 実施するととのできる早期予測法 κ ついて研究し , さらに,その非行予測法を 活用した効期句友生徒指導の具体的方法を確立するとと K よって,学校f'(:1>>ける直接的非行対策の推進

‑ 2 ー

(5)

を図ろうとナるものである。

研 究 の 目 的 (第 2 年次〉

との研究は 「 はじめに J V て bいて述べたよう(1[,学校で利用するのK適した簡易左非行の早期予測法 を研究し,その非行予測法を活用した生徒指導の効果的な方法を確立するととを目的としている。との ため κ ,第 1 年次(1[公いては集団ロールシャツノ)テス トと適応性診断テストの 2 種類の客観的集団テ ストによって,非行生徒と無非行生徒を識別するととの可能性 κ ついて調査研究したのであるが,その 結果,非行生徒と無非行生徒の聞には明らかな差が見られ , とれら 2 種類の客観的集団テス ト によって , 両者を識別するととは可能であるという肯定的見通しをもっ

ζ

とができた。第 2 年次 K 沿いては,はた

して, ζ のテストを用いた手併す予測法が , 多数の一 般 児 童 ・ 生徒の中から潜在的非行性を有する者を識 別するととができるかどうか, ζ のテストによる非行予測法の実用性(妥当性と信頼性〉について,検 討するととを直接の白的としている。

E  研 究 の 構 想

研 究 計 画 と 経 過 の 概 要

( 1 )  研 究 計 画 の 概 要

との研究は当教育研究所(1[

:b~いて

昭和 3

9 年度に設定した「子どもの健全育成のための幼児・家庭 教育,生活指導,教育相談治療K関する第 1 次 5 か年研究計画 J V C 基づいて立案したものであtJ, 生 活 指導に関する研究介野の中で,最近,大きな社会的 , 教育的課題となっている児童・生徒の非行防止の.

ための効果的左方法 κ ついて , 1 欠の年次計画 ζ V よって究明しようとするものである。

第 1 年次 (昭和 3 9 年度〕 児童 i 生徒の非行防止のために,学校で実施するの κ 適ナる非 行予測の方法として,集団ローノレシャツハ・テストと適応性診断テス ト の 2 種の客観的 集団テストを用い,児童 ・ 生徒の潜在的非行性を識別することが可能であるかどうかに フいて,非行生徒群と倒的生徒群の自己統制力と環境体験の状態;を前記のテストによ

って調査狽 j I 定し,両群の差から非行の危険性を予測するととについて研究する。

第 2 年 次 (昭和 4 0 年度) 第 1 年次の研究 ζ V よる非行予狽Ij法の実用性 K ついて調査するた め V て, 次の事項について検討する。

①  テス ト の め く ら 分 析 ( Bl i n danalysis)  による判定結果と調査対象者の実際行動 との関連性の考察

@  とのテス 卜 による予測結果と他のテストの予測結果の比較考察

③  とのテスト K よる予淑 l 結果と,調査対象者の行動の追跡、による調査結果との関連性 の考察

‑ 3 ‑

(6)

第~~ド次

f 昭和 4 1 年度〉 児童・生徒の潜在的;1 1 ,行位。形成過稗の分析と , 非行予測法を 活 j 同lλ‑JH  i  1 1 ) ; 1 1のたお・,山小 . 併指導の只,t4>:的方法V ζ ついて研究する。

( 2 )  第 1 年次 ω 研 究経過 の概 要

勺 研 究 心 目 的 と 仮 説 の 設定

符観t'

r ( J ! 相 、 B ゴス ト を用いて手ド行者,L無 j ト i j ィ g ; H 故 ; J I J L  , ヨ ト i i { [ : 下測 j ;,!,必法を引先 r るため κ ,次の 仮説を設定した。

仮鋭 i  人間の行動を統制し,社会。行為基幣 K 適合させる機能をも う自己統制力は , 非行の 発生に対し抑制的K作用する。したがって,非行者と無非行者の自己統制力の状態を比 較するならば,両者の間 K 明らかな差がみられるであろう。

仮 説 E  人間の行動の様態は , 環境1'(刈‑ ,る認知 ω 状態 L 環境体験)によって異なる。したが って,非行者と無手同 7 者の環境体験の状態を比較する左らば 1 両者の間1'(明らか念差が みられるであろう。

②  研 究 対 象 の 選 定

新潟市内の中学校の中から , 地域性を考慮、して 4 か校を研究対象校として選び , その 4 か校の生徒の 中から ,非行生徒 60 名とそれの対照群として無非行生徒 60 名を選定した。

@  調 査 の 実 施 と そ の 結 果

仮説 I ,  I l を検討するために , 昭和 39 年?月非行生徒 , 無非行生徒各 6 0 名に対し,集団ロ ー ノ レシ ャツハ ・ テストがよび,適応性診断テス ト を実施し,両群の自己統制力と環境体験の状態を調査し , 比 較検討した。その結果は , 非行群と無非行群の聞に明らかに統計上の有意差カ毒患められ , 仮説 I ,  n は 採択された。との仮説の採択K よって,自己統制力と環境体験の状態とを調査測定するととによ l ?, 非 行を予測する ζ とは可能となった。

④  自 己 統 制 力 と 環 境 体 験 の 状 態 に よ る 非 行 の 予 測

自己統制力と環境体験の二つの因子と非行の有無との闘係は次表のように念る。

自己統制力・環境体験の状態と非行の有無との関係

数字は人数 ( )内は¢

田 空 一 好

自己統制力良好 自己統制力不良 自己統制力不良

環 境 体 験 良 好 環 境 体 験 不 良 環 境 体 験 良 好 環境体 験 不 良

e)  13  I  ( 1 [ )  39  ‑   . .

_.~

‑ ‑ 非 行 群 ( a ) 2  〈 C 〉 ( 1 D 4 . 0 )   6

( 3 . 3 )   (〉 (217 〉 │ ( g ) (65 0 )   (100)  無 非 行 群 ( b )  2 ( d )  ̲22  (  f )  ( h )  60 

(35. の (36. 乃 ( 1  3 . 3 )   ( 15 . の (100) 

計 23  28  21  48  1  20 

1

声 。 =

4  4 . 7  6  P  <  0 . 0  1  d  f  =  3 

a  良い自己統制力をもち , 良い環境体験の状態Kある者(良統制 ・ 良体験若手という〉は , 手間群1'C ; b つてはわずか1'( 2 名 ( a . )で全非行生徒の 3 .3婦にすぎないが,無非行群 t てあっては 21 名 ( b )で 全無非行生徒の 3 5.0 婦に及んでいる。次 K とれを良統制・良体験在学の総数 23 名 ( a +  b )κ対す る割合 K ついて比較してみると,非行生徒は 2 名 8.7'" であるの κ 対し , 無非行生徒は 21 名 9

1. 

‑4

(7)

'"となっている。

ζ

の分布Kついての ぷ(カイ 自乗)検定の結果 ,危険率口. 0  1 以下で有意差があっ た。 ζ のととから , 良い自己統制力をもち良い環境体験の状態にある者は , 非行をする危険性が少な いという ζ とができるであろう。

b  不良な自己統制力をもち , 不良な 環境体験の状態 κ ある者(不良統制 ・ 不良体験君半という) は , 非 行群では 59 名 ( g ) で全非行生徒の 6 5 .  κ 0  " ' 及んでいるのに対し ,無非行群ではわずか1'( 9 名 (

h )で全無非行生徒の 15 . 0係にすぎない。 ζ れを不良統制・不良体験群の総数 48 名 ( g + h )に 対する割合について比較してみると , 非行生徒は 39 名 8 1.3% であ るのに対 し,無非行生徒はわず か V C 9 名 18 . 7   %であ る。との分布について x 2 検定の結栄 , 危険率 o . 0  1 以下で有意差があった。

とのととから , 不良な自己統制力をもち,不良念環境体験の状態にある者は , 非行 κ 陥 る危険性が高 いという ζ とができるであろう 。

c  良い自己統制力をもち,不良な環境体験の状態V てある者(良統制・不良体験群という)は,非行群 では 6 名 ( c ) で会非行生徒の 10 .0% であ ! J. 無非行群で は 2 2 名 ( d ) で全無非行生 徒 の 36 .  7 

%である。とれを良統制・不良体験群の総数 28 名 ( c +  d ) に対する割合Kつい て 比較してみると , 非行生徒は 6 名 21 .   4  ' " であるのに対し,無非行生徒は 22 名 7 8.6% である。との分布 t てついて が 検定の結果,危険率 O . 0  1 以下で有意差があった。との ζ とから,自己統制力が良好な場合は,不良 な環境体験の状態Kあっても,非行は発生し V C < いというととができるのではなかろうか。

d  不良な自己統制力をもち,良い環境体験の状態にある者〈不良統制 ・良体験若手という)は , 非行群 では 15 名 ( e) で 全非行生徒の 21.7  %であ 1 1 . 無非行群では 8 名 ( f )で全無非行生徒の 15 .   5  婦である。とれを不良統制 ・ 良体験群 の総数 2 1 名 ( e

f ) V C 対ナる割合 K ついて比較してみると,

手併す生徒は 13 名 61.9% であるのK対し,無非行生徒は 8名 38 .   1  '"である。との分布に ついて お

Z

検定の結果 , 有意差は認められなかったので , 不良な自 己 統制力をもっ ていて , 良い環境体験の状態

¥ 1 ( あ る者の非行の発生 K つい ては , 断定的左ととはいわれない。

以上の調査とその結果の分析によ 1 1 r 良い自己統制力をもち , 良い環境体験の状態 V てある者は, 非行

κ 陥る危険性は少念< (非行 K 陥るチャンス 1 0  0  V C っき 8 . 7) > > 反対に自己統制力が不良で,そのよ,

不良念環境休験の状態にある者は非行 K 陥る危険性が高い(非行 K 陥 るテャンス 10 0  V C っ き 8 1 .   3) 。

」 というととを実証的K知 るととができた。 ζ のととは , 児童 ・ 生徒の有ナる非 行 の 危 険 性 ( 潜在的非 行性)は , 児童 ・ 生徒の自己 統制力と環境体験の状態を調査測定する ととによ 1 1. 予 知する ζ とも可能 であ るとと を示しているも のと考えて もよいで あろう。

2  乙 の 研 究 の 理 論 的 背 景 (非行および 非 行 予 測についての理論 )

非行や非行予測については 多く の学説や立場があ 1 1. それぞれの立場にないて研究が進められてい る 。 したがっ て, その研究の理論的根拠や立場カ明らかでなければ , 研究の内 容について理解すると とは困 難であろう。そとで ,次 κ ζ の研究の理論的背景として非行 , 会よひ,

.非行予~IJ~て闘する基本的在三考え

方 V C ついて述べてみた い。

( 1 ) 非行に関 する基本 的 な考 え方

① 非行 の定義

‑ 5 ー

(8)

非行とはデリンク ェンシ ィ ( Delinqu ency) の訳語であるが, ζ れ K ついての定義は固まっては い念い 。しかし,一般 K 社会1 ' ( , ; j : ‑ ける秩序や一定の行為基準 K 反する行動を意味し , 犯罪よ P も広い概 念として用いるのが普通である。グリュック 夫妻 ( Glueck , S .   &  E.)  は,非行の定義について吃の著

「少年非行の解明 J 1 ' (   "すべての非行行動は , どのような特定の形態をとろ うとも , 社会規律の要求た 対する個人の不順応という公分母をもつものであ P …… 成人社会の複雑した基準に対する不適応のー 形態である。 " と述べているが ,非行も人聞の行動の一 形態であって,自我 一 環境体制の力動的念表 現としてみるととができる。人聞の行動のうち,多〈の普通人の行動か ら著しく 逸脱 した行動は異常行 動 ,ま たは , 不適応行動などといわれているが,とれらの異常行動は , その異常性の方向が外界 K 指向 するか, 自己自身の内界 κ 指向す るか t てよっ て,反社会的行動と非社会的行動と K 分けられ る 。

反社会自情動のう ち ネ 士 会のもっ ている価値基地 , すなわち,法律,規則,道徳 , 習慣 左どに適応する ととができ念いで,健全な社会にと って有害な行動と なり, 現行の少年法の規定に触れるよう念行口一 一 犯 罪行 為 (1 4 オ以上で刑法やその他の法令 κ 違反する行為) ,触法行為 (14 オ未満で刑法やそ の他の法令に違反する行為) ,ぐ犯行為(将来,刑法やその他の法令に違反するなぞれのある兇務所持,

けんか,不純異性交 友念どの 行為) ー や , その他の不良行為左どを総称して , 今日では一般に 非行と いいならわしている 。

本研究では一般の慣習 に従って , ζ のような広い意味に用い,学校や家庭で教師や保護者が手をやく よう 念反社会的念行動のすべて を,非行の概念 K 含めて考えてい る。そ して, その程度 K ついては次の ように 5 段 階 K 区分 して用いている。

o  重度の非行 … … ・ ・ ・ 犯罪行為ゃ妙、法行為のるるもの o  中度の非行 … …・ ・ ぐ犯行為のあ るもの

o  軽度の非行 ……・・ その他の不良行為などがあるもの

② 非 行 の 原 因

非行の原因については多くの研究とそれに基づく,いろいろの学説があるが, 今の ととる,とれと い った定説はみられ念い。少年 非 行 が制度 的 K 成人犯罪から区別して取り 扱われるようになったのは , ょう やく今世紀初頭からであるが,それ以前から少年も含めて犯罪の原因を科学的に' 究明 しようとする努力 が ,それぞれの立場で続けられてな t ,古く から非行の原因を遺伝的素質 K 求めようとする「生得説」

と,環境的条件に帰せしめよう とする 「 獲得説」とにわかれて鋭〈対立している 。

生得説とは素質論であ 9 , 非行の主観的, 内面的要因 K 注目して遺伝 , 性格 , 体質,精神異常など個 人の内的余件 K その原因を求めようとするもので,人類遺伝学,体質生物学,性格学,精神医学などの 知見を集 成して , 犯罪生物学としての学問領域をうちたてている。獲得説とは環境論であって , 非行の 客観的,外面的要因に着目して気候風土,丸蹴 , 宗教,経済,教育,文化な どの外的条件 K 原因を求め その病理性と非行と の関係を明らかにし よう とするもので,その学閉鎖域は犯害総会学である。

やがて , とれらの関係諸科学の進歩と相互の歩みよ 9 (tCよって , 素質的要因と環境的要因との相互作 用的念かかわタ合いのなかで , 非行性の形成や非行行動の発生を多面的 , かっ,発達的 K 理解 しよ うと する統合的念試みが現われてきた。ウィリア ム ・ シュテ J レン (Ste m , W . )  の輯鞍(ふ 〈 そう)説と呼 ばれるものがそれで ある 。との学説では人聞の行動やその発達を「遺伝的素質」と 「 環境の影響」との

一品ー

(9)

二つの要因の相互関係にがいてとらえようとするもので, I 総合的動力学的犯罪論 j ともいわれている。

との立場では,非行は人格全体を貫いて作用する素質的要因と環境的要因の力動的関係、 K よって,発生 すると考えるものであるが , :t'そらく, ζ の考え方を否定するものは少ないであろう。本研究にたいて

もとの立場に立って,個人の人格とその個人がなかれている環境との相互作用的念かかわ b 合いの中 V C , 非行の原因を求めていきたいと考えている。

③ 潜 在 的 非 行 性 の 形 成 と 非 行 発 生 の 心 理 的 機 制

潜在的非行性とは,個人の人格のうち K 潜む環境との関係にお、ける恒常的な反社会的異常状態一非 行への準備状態をいい,非行危険性 (Pot en ti a   1  d e l  i n

申 告

ncy) とか,前手肖 7 性 (Pre ‑del in qu en cy ) 

などともいわれている。潜在的非行性の形成について,水島恵一氏はその箸「非行臨床心E 理学 J v c 次の 二つの機制をあげている。

a  欲求不満状態の反応、とみられる一次性行動異常や , 愛情 ,しつけなどの不足が行動の社会的統 制を弱める結果,本来の欲求傾向が非行的に条件づけられるなど,適応能力の阻害 K 関する情動 的不適応の機制

b  反社会的集団への所属や非行的文化への接触 K よって,反社会的な準拠わ< (Frame o f   r e f e r e n c e) や役割意識念どが固定し,規範牲の障害(非行観念、の取 P 入れ)が人格の側 K 条件 づけられ,反社会的な態度が形成される非行的文化感応の機制

との両級制は基底的ま人格負因と相まって,相互作用をしながら反社会的に固定し,よタ高次の非行 性へと発展していぐものである。

ζ のようにして,人格の奥深< ,ひそか K 形成された潜在的非行性は,非行への準備状態であって , そ乙へ非行を現実にひき起とすための引き金の役目をする犯因性行為条件(非行を誘発する特定の社会 的場面) としての刺激が加えられた時,非行は現実の行動と なって現われるものであるという。児童 ・ 生徒のもっている潜在的非行性が強ければ強いほど,わずかの犯因性行為条件 K よって,容易(1[非行が 顕在化し,その反対の場合 t ては非行の発生が少左い ζ とは,今日,多くの少年非行研究者 t てよって認め られているとと ろである 。 との関係 、 を水島氏の所命を基礎として図示すれば,次のよう κ なるであろう。

n

情動的不適応

人格負国く 〉 →非行性の形成一一+非行の発生一一→高次の非行性の形成

i 道非行的文化感f [ , 、 │  薮境負因 1 犯国信 行為条件 l

とのようか心理的機制によ っ て発生した非行について,とれを現象的に類別化すれば,次の四つの類 型 K 大別するととができ る 。

ア 根本的に性格偏倫(1/>)をきたしているもの

イ 欲求不満や葛藤(かっとう)

~てよる情動障害の強いもの

ウ 非行的文化や集団の影響の著しいもの

エ 本人白身 K 沿ける非行習性や不良目的性の著しいもの

多〈の場合,非行はそれが単一の類型と し て現われるととは少 な < , 四つの類型の組合わせとして見

ー ー

, 

(10)

いだされるものであるが,特に前 2 類型の著しい場合は人格性の非行とし ,後の 2 類裂の強い場合 K は

J

環境性の非行として理解する ζ ともできるであろう。

( 2 ) 非 行 予 測 の 理 論

① 非 行予 測 の 可 能 性

人聞の複雑念精神活動の所産である非行という社会的現象を ,科学的に予測するというととは, はた して , 可能であろうか。今日 ,社会現象 K シける原因と結果との関係、を厳密 K 明らかにするととは,き わめてむずかしいといわれている。しかし,われわれは , 日常生活になける人聞の行動につい て ,多〈

の予測を行念っている。 ζ の場合には多分 K 従来の経験や直感などにもと づ <,思弁的,直観的な方法 によっているものであるが,人聞の行動は

I

V 1 : : ' ; /   ( L

n , K.)のB=f(P.E) という公式であ らわされるようv(,人聞の行動 B はその人の人格 P と ,その人をとタま〈環境 E とによってきまるもの であるから , その人の人格と環境との状態を知る ζ と』てよって,その人がどのよう念行動をするかを予 測するととは不可能では念い。 ζ の行動の予測について,館沢徳弘氏はその箸「少年非行の予測 J V (   ,  次のように述べている。

H

人聞の行動を理解するため K は ,行動の基礎をなす人格と環境とが理解され

なければならない。人聞の行動は多様なもので あり,食事,仕事,遊戯,就寝な ど数限りな い社会的行 動がある。 これ らの行動をする場合,それぞれの行動 K ついての心理的念場 K 公いて , 因子の布置がな される。レピンの場の理論に よると , 心理的念場とは行為者に認識される場であって,それはとりもな なさず,本人の生活領域である。それを生活空間 ( LS  P) という左らば, B=f (LSP) として表 わすととができる。 B は LSP の関数であ t , LSP の一定の因子の布置の状態が一定の B を決定する のである。逆 K 一定の B が生起するには , 心理的場 K 一定の因子の布置がみられる。したがって , 食事 歩行,読書左どの場合 K は,因子の布置の様態も類型化するものと考えられる。とれは特定の個人の行 動だけでな<,多数の人聞の行動 K も共通の因子の布置がみられるもので,類型的な心理的場になける 因子の布置から , 多数人の類型的行動が生起するととが考えられる。もしも,類型的あ L 、理的場 K j ; . け る因子の布置を知るととができるならば , 多数人についての類型的行動をあらかじめ知タうるのである c とれが行動の予測である。しかし,生活空間は客観的空間ではな <,行為者の認識した主観的空間であ る。行為者の主観的空間は厳密にいえば ,各人各様であって多数人 t てついて一様 K 知り 得ないものであ るが,客観的空聞の因子の布置の状態で,あるいは,主観的空間を何らかの形で客観化 し た因子で,行 為者の将来の行動を類型的 K 予 i l J . J I するととは可能である。

以上のような舘沢氏の所 論 K よって,人聞の行動の一つである非行についても , 個人の主観的空聞の 因子の布置を何らかの形で客観的には握すると とができれば, 二予測するととは可能であると考えている。

@ 潜 在 的 非 行 性 と非 行 の 予 測

潜在的非行性を有する者は , 犯因性行為条件としての刺激 K よって,容易 K 非行 K 走りやナい。その 非行がどのようを類型 K 属するものであっても , ζ のとと K 変わりはない。潜在的非行性の状態は,具 体的 K は人格面 K なける自己統制力(欲求不満耐性) と社会的環境面V(j;>ける環境体験(環境 K 対する 認知のし方)の良否としてみることができる。

a  自己統制力と非行との関係

ヒー リ ‑ (He aly ,  W.  )によれば , 欲求不満や葛藤(かっとう)などによる心理的緊張が,個人の有

‑ 8 ー

(11)

ずる耐性の限界を越えた時,その代償として非行が現われるという o このような耐性のことを自己統制 力ともいい,遺伝的 , 素質的念ものと環境,教育,経験念ど K よって後天的に得られたもの とが , 複雑 にからみ合って形成されたものであって,いろいろな欲求不満や誘惑などに耐え,自己の行動を社会の 行為基準に適合させ,社会的 K 容認される行動を選択させる念ど , 個人と環境との調整的左機能をもっ ている。したがって , 貧思念自己統制力は結果として,容易 K 衝動的念行動をひき起とし , 社会の行為 基準から逸脱するとと K まりやすい。とれ K 反し , ナぐれた自己統制力は欲求不満や誘惑などの刺激に

もよ〈耐えて,非行念どの反社会的行動の発生を抑制する。

b  環境体験と非行との関係

人は不良念環境にかかれれば,非行に陥 b やすいと一般的 K いわれている。しか し ,同じ 環 境 K あり ながら非行 K 陥る者と陥らない者とがある。この違いは単に自己統制力の差だけでは左< '自己のなか れている環境をどのよう κ 感じと 9 ,どのよう K 認知しているかという環境体験の状態と密接 K 関連し

ているのである。環境体験の状態、は環境とのかかわタ VC j:,~ける自己自身をどのようにみるかという,自

我認識の構造 U てかかっている。人の社会的場面での行動を予見するため K は , その人の自我認識の構造 を明らかにしをければ走 ら在 い 。

もしも , 自己のbかれている環境に対し,良い環境体験として 認識 している場合には , 外面的 K は , それが,どのよう K 不良な境遇であったとしても,精神的 K は安定した良い適応の状態を示し,不適正、

行動としての非行は発生し K ぐい。その逆 K 不良な環境体験として認識している場合には , たとい,そ れがどのよう K 良い境遇であっても , 常 K 不満状態 K なかれて精神的念緊張がたかま 9 , 不適応行動と ー しての手間の発生 K 促進的に作用する。同じ濠境にあっても,その環境をどのよう K 認知しているかと

いう環境体験の状態によって , 非行への衝動は大き〈違って〈るのである。

Ql上は自己統制力(欲求不満耐性)と環境体験繍境に対する認知のし方)の良否が,非行という現 実の行動の発生とどのような因果関係 K あるかについて述べたのであるが , 人格の面にないて自己統制 力が劣 9 , その上, 不良な環境体験の状態I'Lある者は,そうでない者 K 比べて,非行の危険性の高い不 安定な状態 K シかれている。したがって,児童・生徒の自己統制力と環境体験の状態というこつの因子 の布置を , 客観的 K 測定する ζ とができれば ,そ の者の非行への危険性の度合い,すなわち , 非行の準 備状態の程度を判断するととができ , 将来の非行の予測も可能と念るのである。とのよう左考え v c よっ て,本研究では児童・生徒の潜在的非行性を,自己統制力と環境体験という 2 伺の因子 K よって具体的

K 測定し,それ t てよって将来の非行を予測しようとするものである。

( 3 ) 非行予測法の械観

。 少年非行の激増 , なかでも在学児童 ・ 生徒の非行の増加に対する効果的な直接対策として,最も期待 されているのが , 早期発見 ・阜拶胎療であるが,とれはカウンセリングとならんで教育界 K シける非行・

防止のための二つの大き念テーマ K 走っている。最近, 早期発見 ・ 早期治療の具体的な方法として , 非

行予測法の活用が教育界 VC~かいても注目されるように

なってきた。

非行性形成の原因を知 t , 将来の非行を予測すると い う ζ とは,非行者を教育的 , あるいは,治療的

‑ 9

(12)

な立場で魁昼して,非行の発生やその発展を防止しようと考えている人々にとっては,医師の診断 VC$>

ける予後の見立てと同じように,欠〈 ζ とのできない重要ま過程である。 ζ のために,児童・生徒の有 する潜在的非行性を早期 K 発見し,彼らの将来の社会的行動,特 V C . 非行の危険性について確実な予測 をしようとナる研究が,洋の東西を問わず,早くから試みられていたが , 1  9 2 日年から 3 0 年代十てか けて,ょうやく活発に念ってきた。

1  9 5  0 年 K グリュァク夫妻が, r 少 4

グリユ y ク方式 K よる予潰測 I J 研究がとみ V 亡盛ん C V C 亡左.t,わが国 K ないても大きく取 D あげられるよう K な ってきた。特 K 昭 和 3 3 年 K 発生した小松川事件( 1  8 オの定時制高校生の朝鮮人が,小松川高校の屋 上で女子高校生を殺害した事件)の後,当時の法務省・安倍、治夫検事が「 ζ の少年はグリュ‑'/クの非行 予測方式K よって予測すれば,非行性カ2非常i'C~ <  ,大き左事件をひき起 ζ す危険性は事前 K 知るとと ができたはずだ。 」 と発表してから,司法部内 K 大論争を巻き起とし,少年非行の激増という社会情勢 K 刺激されて,教育,社会福祉,司法等の青少年関係機関や専門家の注目をあつめ,各種の非行予測法 が発表され , いまや,少年非行研究は非行予測法の発表時代にはいったとさえいわれている。教育界 K ないても, ζ の問題は真 剣 K 考えられ ,不断の研究が続けられているが,やがて, 非行予測は学校 t てな ける非行対策の中で,大きなウェイトを占める t ていたるで念ろう。

① 非 行 予 測 法 の 分 類 a  方法!とよる分類

非行予測法十ては方法論的i'C.二つの大き左流れがある。その一つは全体的評価法ともいわれている臨 床診断的左方法でる.t.他の一つは点数法ともいわれている数理統計的念方法である。臨床診断的な方 法とは,犯罪生物学,会よび,犯罪社会学的を立場から,あらゆる近接語科学の知見を動員して,予測 l 対象者の人格は,もちろん , それをとりま〈社会環境を縦断的i'C,あるいは,横断的 κ 分析・総合し,

力動的左全体的評価 K よって非行性の程度を判断し, 将来の非行を診断的 K 予測しようとナるものであ って,非行を現実 K 起とすかどうかは,個々の対象のタ・イナミックス K あるとする立場をとっている。

との立場の非行予測法では,診断のための最も重要念指標を対象者の人絡,特 K 性格 K 求め,とれと関 連して過去の社会的行動と , そのシかれている環境とをは援し,それら色力動的な相互関係の考察から 予後を知ろうとするもので,高度の専門的知識や技術が要求され,資料収集のために大きな時間と労力

とを必要とするものである。

とれ K 対し,数理掘十的な方法では非行と密接な関連のある諸因子(犯図的諸特性)を,統計的方法 K よって数量化し,その得点の大小 K よって,将来の非行の有無を蓋然的 K 予知しようとするもので,

確率論にそのキ制也を幸子ぐものである。

ζ

の方法の特徴は,臨床診断的た項目や主観的半Ij断を必凄とする 項目をさけ,だれでも利用できる客観的左,そして,非行者と無非行者とを鋭〈識別できる条件を満た す項目,すなわち,両者の聞に統計的に大きな有意差のある項目の評定 K よって,将来の非行を予測し ようとするものであるが,予測因子とその評定法を厳密 K 規定して念〈ならば,異なる評定者 K よって も同ーの予測結果が期待できるので,前者 K 比べ,より客観的であるといわれている 。

b  目的による分類

‑ 1

日一

(13)

非行予測法は , その目的によって阜期予測法と再非行予測法とに分けるととができる。早期予測法と は非行が現実 K 発生し左いうちI'C.将来の非行の危険性を予知しようとするものであり , 用問 予 測 法

とはすでに非行のあった者が , 将来,再び非行をするかどうかを判断しようとするものである。

② 学 校 で 用 い る の に 適 し た 非 行 予 測 法 の 条 件

学校で行なう非行予測の第ーの目的は , 数多 く の一般の児童・生徒の中からできるだけ早期I'C. 一 表面的 ,外見的念態度や行動には何らの異状が認められ念いうちI'C.潜在的非行性を有ナる者を選び出 す ζ とにある。とのため K は,早期予測法 K よらなければなら念い ζ とは当然であろう。また , 方法的 I'Cは非行者に対する臨床経験の少ない,多忙な一般の教師によって行なわれるのを原則とするので,専 門的知識や技術を要する方法では,それがどのように予測精度の高いものであったとしても ,実用性は 少ない。学校で実施するの K 適した非行予測 l 法は , 次の諸条件を満たすよう念 , 数理統計的手法 K よる 早期予測法であろうと考える。

o  客捜的 t . z 評定尺度があって ,異念 る評定者によっても同ー の予浪│貼果が期待できるとと o  調査や結果の整理 K 要する時間や労力 . :J;'よび,経済自憤担が少念い ζ と

o  低年齢時 K 集団的 K 実施できる ζ と

3  研 究 の 方 法 (第 2 年次)

( 1 ) 調 査 対 象

新潟市内の工場地帯で非行多発地域~<bるA 中学校の 2 年生 3

8 3 名(男 209 名,女 174 名)を 調査対象として選んだ。との数は同校 2 年生 1 1 イ 同学級 475 名の生徒の中から , との研究 K 必要とす る被験者数 40 0 名になるようI'C.学級番号順1'C 9 個学級を調査対象学級としたものであるが , 笑際 K

は , テス ト 当日の欠席やテス ト 実施後の転校等 κ ょ!J,調査不能となった者を除いたので.最終的念調 査対象数は全調査を完了した 38 3 名となったのであ る 。

( 2 ) 使 用 テ ス ト

第 1 年次の調査と同 じ <,人格面 r c :J;'ける自己統制力の状態を調資するため K は,集団ロ ールツャ y

J

、. テス ト (本明 寛 箸 集 団 新 訂 人 格 検 査 金 子 書 房 ) を 用 い ,社会的念環境面 K 制する環境体験の 状態を調査するため K は,適応性診断テスト(長島貞夫他 2 名共著金子書房〉の社会適応、の 5 項目 を用いた。以上の両テスト K ついては , 昭和 3 9 年 度 研 究 紀 要 第 5 0 集 K 説明してあるので省略する が , とのほか κ 本年度は比較研究のため(IL,新たI ' C EIPC テスト(島村輝雄箸 育 ー山書庖)を使用し た 。

EIPC とは,手び童書 K よれば ,Th e Es t i m a t i v e   l n v e n t o r y  f o r  t h e   P r o b l e m   Child の絡で , 問題生徒予測テストという意味でる!J, 主として児主主 ・ 生徒の自己内省によ って, 1  3 8 項目の質聞に 対ナる回答を求め , その集計整理の結呆から一般の児童・生徒の,パーソナリティの傾向と適応の状態 とを知!J, いろいろな,問題をもっ児童・生徒の型を予測して , 問題が表面化する前に予防するのがと のテス ト の目的である。

とのテストでどのよう念ととがわかるかについては,手びき容で次のように述べている。

o  問題 K 対する抵抗力が大きいか,小さいか。

‑ 11‑

(14)

すで K 問題をもっているか u もっているとした ら , ど λ ・ な点 K 問闘があるか υ

o  問題をもっている場合 , それを内 K 押え る 傾向をもつか , 外 K 現わす傾向をもつか o

a 上を総合して,次のよう K 判定する。

(  r  )ノイローゼ傾向型 ( N型)

問題を内 K押えて悩み,逃避が~~問題行動 κ走る可能性のあるもの

(n ) 非行傾向型 ( D 裂)

問題を表面 K 出してきて,感染源が近<I'C~ると

非行K 走る可能性のあるもの

は〕部介問題型 ( P 型)

N 裂でも D 裂でもないが , 部分的 K 問題をもっているもの ( N) 適応型 ( A 型 〉

問題が念<, 適応しているもの

( 3 ) 調 査 の 実 施

① テ ス トの 実施 と 結 果 の 整理

昭和 4 0 年 9 月,調査者が A 中学校 K 出向いて , 各学級ごと K 集団ロ ールシャ

y

ハ ・ テストと適正 、 性 診断テス ト を実施し , 全調査を終了 し た 38 3 名分を監思して , ζ の研究の資料とした。 EIP C テス

ト K ついては , 昭和 4 0 年 6 月 , A 中学校が独自の立場で実施 し たものでるるが , その中からとの研究 の調査対象 K 該当している 37 5 名(男 20  5 名,女 17  0 名〉のテス ト 結果を利用させても らった。

② 調査 対象 者 の 実 際 行 動 の 調 査

3  8 3 名の調査対象者全員に対し , 実際の非行の有無左その程度とを , 先K述べた非行程度の分類区 分 K 従って,次のよう念具体的基準を設けて調査した。

。 重度の非行がある。

犯罪行為や触法行為 K よって,ナでに警察等の補導を受けたととがあるか,あるいは,まだ警 察等の補導は受けてはいないが,明らかな犯罪行為や触法行為のあるもの

o  中度の非行がある。

犯罪行為や触法行為は認められないが , しばしば,ぐ犯行為やその他の不良行為があ!J,犯因 性行為条件としての誘因の状況 K よって,容易 K 犯罪行為や触法行為に発展する危険性がある

と考えられるもの o  軽度の非行がある。

時に軽いぐ犯行為やその他の不良行為などの反社会自情動があり,また , 教師や保護者 K 対す る態度が不良で取扱い K 困るもの

調査 K あたっては , 学級担任教師が主たる評定者となって,自らの日常の観察や他の教師,保護者,

補導関係者念どからの情報, : J o ' よ び , 指導要録や行動観現実簿などの諸記録 , ならびI'C, 諸調査の資料等 i と基づいて評定したが , 評定者の主観や偏見,好悪の感情などによって , 評定結来がゆがめられる ζ と の念いように , 調査者が各学級担任教師に個 kVL 面接して , その説明をきき , 資料を検討するなど し て , できる限 b 客観性の保持につとめた。

‑ 12 ー

(15)

(‑1)テストによる判定結果と実際行動よ UJ 比 較 1 , ‑, J ‑ .aら妥当性 ω 検 討

ζ の砂[究忙よるテスト法が実際に非行性を有する者を , どのような確ネで識別 l ι いるかを?'I(ゎーペ の方法 l モよって調査し,非行性保有者識別の妥当性を検討した。

①  集団ロ ー ノレシャァハ・テス トと適応性診断テス ト による判定結果と,現在までの実際の非行との 関連件を調蒼 L. 非行生徒 l 宅対する識別 ) J を検討 F る 。

一 外部的基準 K よる妥当性の検定 回顧的検定 法 一

② 将 来 K 向って生徒の行動を追跡調査し , 予測の適中卒を調査する。

一 外部的基準 K よる予測的妥当性の検定 ( 5 ) 他 の テ ス ト に よ る 予 測 結 果 と の 比 較 に よ る 信 頼 性 の 検 討

展望的検定法一

非行予測の専門的テス ト として, 1  0 か年の長期〈わたる研究と 2.8 7 5 名の被験当を用いて標準化 したといわれる E 1  PC テスト K よる予測結果との比較 K よ! J ,本テスト法の信頼性を検討する。

E  調 査 の 内 容 と 結 果 の 考 察

テ ス ト に よ る 判 定 結 果 の 概 要

( 1 ) 集 団 ロ ー ル シ ャ ツ ハ ・ テ ス トに よ る 判 定 の 結 果

① こ の テ ス ト の 判 定 基 準 の 設 定

集団新訂人格検査 K よって,調査対象者の自 己統制力(自我の統制機能〉を「不良 J ,  i やや不良」

「やや良好 J ,  i 良好 J の 4 段階 K 区分して判定した。との 4 段階の判定基泳は , ζ のテストの手び き 書 K よる簡易診断法を主軸とし , それ(とローノレシャツハ・テストの診断法,沿 よ ぴ , 前年度の調査結果

念どを参考として, 次のように設定した ものである。

。 不 良 自我の統制機能 K 問題があって,欲求不満耐性が弱(,わずかの欲求不満や葛藤 (かっとう〉 κ ょっで,精神的緊張がたかまり,情動障害に よる不適応が生じやす い状態をいい , 具体的V とは集団新訂人格検査の簡易診断項目 ' 10 個 (F . L .  ‑ ,  F .  

L . 平均値, k e y   ‑ ,  P .   ,  F  M  ,  C  F  +  C  ,  F  ,  F  C '  + C '  F  +  C'+  Cs y

, K F +K , cF +c) のうち 4 個以上がテェ y クされたものをいう。

o  やや不良 不良 K 準ずる程度のものをいい , 具体的 K は簡易診断項目 10 個のうち 5 個がテ

ーエ

7 クされたものをいう 。

o  良 好 自我の統制機能が正常で欲求不満(t[よ〈耐えて , みだタに情動障害による不適応 が生じ{IC(い状態をいい , 具体的 K は簡易診断項目のテェ y クが 1 個以内であって ,

しかも, k e y ーの出現が 2 以内のものをいう 。

口 やや良好 良好 K 準ずる程度のものをいい , 具体的 K は簡易診断項目のチェ

y

クが 2 個のも の , シよび,簡易診断項目のチェックが 1 個以内であって k e y ー の出現が五以上の

ものをいう。

② テ ス トの 判 定 基 準 に よ っ て 分 類 し た 自 己 統 制 力 の 一 般 的 傾向

‑ 1 3ー

(16)

第 1 茨 自己統制力の一般的傾向

(笑芸の

¥

自己統制、

¥

¥

の ¥状態

不 やや良好 良 好 言 十

性 別

男 ι  16  47  1  40  209 

女 5 

32  130  174 

言 十 25  79  27 ( I   383  比 率 守 b 2 . 2 0 . 6   70.5  1 00 

z

= 1 1 . 4 9 

P <三日

. 0

df  =  3 

調査対象者 3 8 3 名について ,自己統制力の一 般的傾向を男女別にみると,第 1 表のような分布 K 在 る。とれをグラフで表わすと第 1 図のよう左 J 字型の度数分布 曲線をえが 〈 。第 1 表の分布について ,

x

2

検定の結果,危険率口• 0  1 以下で統計的有意差が認められた。

男女合計 27 日 名 ( 7  o .  5  %)は 自 己統制力が良好であり , 79 名 ( 2  o .   6  %)はやや良好であった。

良好とやや良好を合わせると 34  9 名 (9

1.

1%) の者の自己統制力には問題性がみられず , 自我の統 命Ij機能は正常でさ b ると考えて よい。 25 名 (6.5 引は自己統制力がやや不良であり , 9 名 ( 2 .   4  %)  は不良であ った。やや不良と不良を合わせると 3 4 名 (8 . 9 %)は自己統制力 K 何らかの問題性が認め

られ , 自我の統制機能 K 正常性を欠いている。

第 1 図 自己統制力の状態

一一一一 男 子

や 良

不 1 4

叫 d 1 1 l

i d

‑ u q T q I ‑‑

1 0 9

8 7 6   1 1 1 1 1

ハ人数

一 一一一 女 子

/ / 

/ 一

やや良野 良 好 (自己統制力)

J

との調査の結果は,調査前の予想、とだいたい一致して

; t . , , ] ?   , また,とのテストの手びき書 K 記述されている普 通高校生に実施した場合の簡易診断項目のチェ y ク数の 予想(チェ y ク数 5 以上 1  1  %  ,  2 以下 8 9 係)と も だいたい一致した。との ζ とは, A 中学校生徒の自己 統制力の傾向 K は特別の傾向はないと考えても よいであ ろう 。

また,男女児 l H てみた場合 ,両者の聞に同じよう左介布 の傾向がみられるが , 自 己統制力の不良念者は比較的,

男子に多く女子 v c 少ない。とのととは,男子 K 非行者の 多い ζ とと関連があるのでは念かろ う か 。

③ テ ス トの判定結果と実際行動との比較

実際の非行の有無と自己統制力の状態との関連は第 2 表のようにな.!!, x 2 検定の結果,危険率 O . 0 1 

‑ 14

(17)

以下で両者の聞には関連性が認められる。

第 2 表 非行の有無と自己統制力との関連

( 男 女 合 計 実 数 )

¥自 E 統制符力¥ゆ¥状¥ 態

非行の有 不 良 やや不良 やや良好 良 好 言 十

1 日 26  22  ι ι  

1 53  248  計 ?  25  79  27 日 3  B  3 

, x 2 o=  72.77  P < こ 0 . 0 1 d  f  =  3 

自己統制力が不良になる(iC‑ ̲ ̲ : ) ' . ; ' て , 非行者の割合が多 くなるのは理論的に当然考えられる ζ とである が , ζ の調査では自己統制力が不良,ま?よび,やや不良と判定された者 34 名のうち,実際 K 非行があ るのは 18 名 (52 .  9  0;,)であ 9 ,  1 6 名 (4 7 .  1  0 ; , )   (iCは非行がな<,非行者と無非行者の割合 K 大 きな差が認められ左かった。

とのとと K ついて究明するため(iC, 実際 K 非行のある者 6 6 名の自己統制力の状態を分析すると,第 3 表のよう K なる。

第 5 表 非行者の自己統制力の状態

数字は非行者数 (  )内はその割合

¥自己的竺

性 別 不 良 やや不良 やや良好 良 女 子 言 十 男 5 (  83

3)  8  ( 5  U . O)  19 ( 4 0 . 4 )   1  7 ( 1 2 . 1 )  49 (23

4 )   女 3 ( 1 0  0.0)  2 (2 2 . 2 )   7 (2 1 . 9 )   5  ( 3

9 )   1  7  (  9

8 )   計 ‑ 8 ( 8 8 . 9 )   10 ( 4 日 . 0 ) 2  6 (3  2 .  9)  22  ( 8

2 )   66  (17.2)  非行者の総数に 27

3   , ; 0 72 . 7     , ; 0 100% 

対 す る 割 合

6  6 名の非行者のうち自己統制力が不良の者は日名で , 不良と判定された者の総数?名の 8 8.9  a ; , で あ.t, やや不良の者は 10 名で , やや不良と判定された者 25 名の 4 0 % にあたる。やや良好の者は

2  6 名で,やや良好と判定された者の 32 .9% であ.!?,良好な者は 2 2 名で,良好と判定された者の 総数 270 名の 8 . 2  %であった。不良,やや不良と判定され自己統制力に問題性があると考えられる者 は 18 名で , ζ れは全非行者 6

6 名の 27 .   3  %  ~てすぎ念い。残 b の 4 8 名 72 . 7% の自己統制力は , 良 好 , または,やや良好で問題性は認められない。とのととは非行という現実の行動は , 自 己統制力の不 良という単一の因子だけで予測する ζ とは適当でない ζ とを示すものと考えてよ いでるろう。

自己統制力の状態と 非行の程度 との関係をみる と第 4 表のようになる o x 2 検定の結果 , 危険率 0

0  5 

, . .

  0.0 2  5 で両者の間 κ 有意差が認、められるので , 自己統制力の良好な者代不良な者に比べて,程度 の重い非行をするととは少 な いというととができるであろう。

‑ 1 5 ‑

(18)

第 4 表 向己統制 ) J C/.)状態と非行程度との l 掲係

乙 男 女 合 計 実 数 〉

! 自 己 統 的 町 不

非日 2

良 i やや不良 やや良好

電 度 5  4  2  1  1 

中 「 ; 20 

軽 5  1 4  1  2  3 5 

1

2

22  66 

0= 13.2 0 . 0  5 >   P >   0 . 0  2  5  d  f  =  6 

④ こ の テ ス ト に よ る 判 定 の 限 界 と 問 題 点

集団ロー

J

レシ ャツ ハ ・テス ト (集団用新言 I 人格診断検査)l'てよって , 調査対象者の自己統制力の一般 的傾向を概観し,自己統制力の状態と非行の有無,お 一 ・よび , 非行の程度との関連性を調査したのである が, ζ のテス ト の限りにないて ,自己統制力の状態と非行の有無, 必よび , 非行の程度との間

V

亡は,明 らかに関連性がみられた。しかし , 現在すで K 非行がある 6 6 名のうち , 自己統制力が不良または , や や不良で問題性があると考えられる者は 1 8 名 (27 .   3φ) にすぎず,残り 4 8  %  (7 2 .  7  % )   v c つい ては,自 己統制力 K 問題性がみられをかった。 ζ のとと はとの種の集団用ペーパー・ テスト K よ る自 己 統制力測定の限界性と , 単一のテス ト K よる非行性測定の限界性を示すものといえよう。 1 種類のテス

トだけで非行を予測する ζ と は ,その予測精度は低くなり,大き左誤 b を犯す危険性をも っている。

(

2 ) 適 応 性 診 断 テ ス ト に よ る 判 定 の 結 果

① こ の テ ス ト の 判 定 基 準 の 設 定

とのテストの「社会適応」の 5 項目は , 社会的 ,対人的場面に会ける個人の行動様式であり,社会 K

対ナる適応、特性と呼ばれるものである 。人の社会的行動は常 K 自己をとタま 〈 環境をどのよう十てみ , 自 他の関係をどのように考えているかと い う自我認識の構造にかかっている。との自我認識の構造を牛島 義友氏は環境体験と呼んでいる。とのテストの手びき書では,環境体験の状態、を得点 50 パ ー センタイ ルを境界として,それ εL 上のものを「良好 J とし,それに満た左いものを 「 不良」としている。との研 究では手びき書による判定基準を基礎とし , さら v c ,  4 分偏差を用いて上位群と下位;群を選び,次の 4 段 階 K 区分して判定する ζ ととした。

o  不 良 2 0 パ ーセンタ イ ル ζ o 満た左いもの

o  やや不良 2 0 パーセンタイ

J

レ ♀は: 5  0 パーセンタイル未満のもの o  やや良好 5 

0

パーセンタイル以上 B 口 パーセンタイ ル未満のもの

o  良 好 8 0 パーセンタイル必 L 上のもの

② テ ス ト の 判 定 基 準 に よ っ て 分 類 し た 環 境 体 験 の 一 般的 傾 向

調査対象者 3B 3 名の環境体験の状態の一般的傾向をみると第

5

表のようになる。各判定区介ごとの 人数は不良と良好が比較的少なく,やや不良とやや良好が比較的多い第 2 図のよう左分布幽線をえが〈。

第 5 表の介布について が 検定の結果 , 危 険 率 O . 0 

1

以下で有意差があった。

‑ 16‑

(19)

第 5 表 環境体験の一般的傾向

( 実 紛

性¥環別境』体¥験¥の九状¥

態 不 良 やや不良 やや良好 良 好 言 十

48  66  48  47  209 

女 14  60  59  41  174 

計 62  126  1  07  88  383 

比 率 % 27.9  23.0  1 00 

x 2 o=22.98  P

0 . 01 df  =  3 

第 2 図 主業境体験の状態 5 0 パーセンタイルを境として 2 分し 一一一ー男子 た場合,環境体験の良好念グループと不 60  ,  I 一一一 ーヘ 、 、 一一 一女子

良なグループの割合は男女合計では,だ

5 0  

、 、

. . . . . . .  

40  / 

いたい同じであるが,不良~者は上時効句

, 

30  , 

男子 K 多 <,良好念者は女子に多〈みら / 

20 

/  れる。環境体験が良好であるという ζ と

^  1 0  

人 口

は,環境 K 対し良い適応の状態にある ζ

数 不 良 やや不良 やや良好 良 好 (環境体験)

とを示しているものであり,順応性の高

、 ノ

い者は,環境体験が良好左状態を示しやすいといわれている。一般的にみて女子 K 非行者が少左いのは,

女子の順応性が男子のそれよ b も高いとと K 基因するのでは左かろうか。

@ テ ス ト の 判 定 結 果 と 実 際 行 動 と の 比 較

第 6 表 非行の有無と環境体験との関連

( 男 女 合 計 実 数 )

九非¥行環の境有体無

1

験¥の¥状¥態

不 良 やや不良 やや良好 良 好 │ 計

有 33  24  5  4  ιb 

29  02  102  84  317  言 十 62  126  107  88  383 

ぷ 。 =76.6 

P

0.01 d  f  =  3 

環境体験の状態と非行の有無との関連をみると第 6 表のよう VC~ る。 x2検定の結果,危険芸名O.

0 1 以 下で両者の間 K 関連性があるととがわかる。環境体験の状態が不良 t てなる K つれて,非行者の割合が高

〈なるのは当然であるが,環境体験が不良,きたは,やや不良と判定された者 188 名のうち,実際 K 非行がある者は 57 名 ( 3  0 . 3   %)  (!cすぎない。残りの 13 1 名 ( 6  9 .   7  %)には非行がみられなかった。

ζ のととは非行という現実の行動が生起するためには,環境体験以外の他の要因が働いている ζ とを示 すものと考えてよいであろう。

‑ 17‑

参照

関連したドキュメント

プログラムに参加したどの生徒も週末になると大

年度まで,第 2 期は, 「日本語教育の振興」の枠組みから外れ, 「相互理解を進 める国際交流」に位置付けられた 2001 年度から 2003

市内15校を福祉協力校に指定し、児童・生徒を対象として、ボランティア活動や福祉活動を

2014 年度に策定した「関西学院大学

イ小学校1~3年生 の兄・姉を有する ウ情緒障害児短期 治療施設通所部に 入所又は児童発達 支援若しくは医療型 児童発達支援を利

適応指導教室を併設し、様々な要因で学校に登校でき

3 指定障害福祉サービス事業者は、利用者の人権の

小学校学習指導要領総則第1の3において、「学校における体育・健康に関する指導は、児