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( 年 ) 横浜港の外貿コンテナ取扱量推移 318 万 320 万 255 万 298 万 280 万 273 万 258 万 261 万 251 万 252 万輸入輸出 ( 単位 :TEU) LNG

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( 1 )増刊号  横 浜 港 特 集 昭和44年9月30日

横浜港特集号に寄せて

横浜市長 

林 文子

横浜港は、国際コンテナ戦略港湾とし て東アジアのハブポートを目指し、多岐 にわたる施策を推し進めています。

昨年は、国際コンテナ戦略港湾政策を

強力に推進するために新設された「横浜川崎国際港湾株式会社」

が中心となり、国の補助制度を活用したコンテナ貨物集貨や航 路開設支援などを積極的に展開してきました。おかげさまで、

2016 年のコンテナ取扱量は下半期から回復基調となり、輸出 入貨物では2年ぶりに増加に転じました。また、本年5月から は、横浜港に新たな北米航路が寄港するなど、横浜港のハブ機 能強化に向けた動きが加速しています。

施設面では、本年3月に南本牧ふ頭と首都高速湾岸線を結 ぶ「南本牧はま道路」、そして「首都高速 横浜北線」が相次い で開通したことにより、港と背後圏との道路アクセスが一層向

上し、横浜港の利便性が大きく高まりました。今後は、国内最 大の水深を持つ南本牧「MC−3」に連続する「MC−4」の コンテナターミナル整備を前倒しして進め、19 年度の供用開 始を目指すとともに、本牧ふ頭「D−1」ターミナルの改修や、

新本牧ふ頭の事業化に向けた取り組みを進めることで、アライ アンスの再編に対応しながら、これら3つのふ頭に、コンテナ 取り扱いの拠点を集中させていきます。

あわせて、安全・安心で環境に優しい港を目指し、国など と連携し、LNGバンカリング拠点形成に向けた取り組みを進 めます。今春より開始した、環境に配慮した船舶に対するイン センティブ制度などを、横浜港の環境への取り組みとして内外 に向けてアピールし、国際競争力強化につなげていきます。

横浜港の一層の発展のためには、船会社や荷主企業、そし て横浜港関係者の皆さまのご協力が不可欠です。これからも皆 さまと力を合わせ、わが国の物流を支えるべく国際競争力強化 に取り組んでまいります。引き続き変わらぬご支援をどうぞよ ろしくお願いします。

○ 海事プレス社2017 禁無断転載

発行所 株式会社海事プレス社

(日刊CARGO HP)www.daily-cargo.com/

東京都千代田区岩本町2-1-15 吉安神田ビル3階 TEL.03-5835-4162(代表)

物流総合紙

人流・物流の拠点港に飛躍

「選ばれる港」へ横浜港湾クラスター結束

 東アジアの国際コンテナハブ港に向 けて昨年、国策の港湾運営会社である 横浜川崎国際港湾会社(YKIP)が 設立し、本格的に始動した。国際コン テナ戦略港湾政策で掲げる集貨・創貨・

競争力強化への取り組みは着実に進展 しており、港湾運営会社設立2年目を 迎える今年は「飛躍の年」を目指す。

人流面では、官民連携での国際クルー ズ拠点の整備に加え、再開発を実施す る山下ふ頭ではハーバーリゾートを形 成していく。今年2月には大さん橋国 際客船ターミナルなどが「みなとオア シス」にも登録され、にぎわい活性化 も進める。人と人とのつながりが強み となる横浜港湾クラスター。結束力を 武器に、人流・物流両面で東アジアの 拠点港を目指して取り組んでいく。

横浜港特集

(2)

2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016(年)

横浜港の外貿コンテナ取扱量推移 318万 320万

255万

298万 280万 273万

258万 261万 251万 252万 輸入

(単位:TEU) 輸出

LNG 供給拠点化推進 大さん橋

新港9号

ロジスティクスパーク コンテナターミナルなど 自動車ターミナル

ロジスティクスパーク

客船受け入れ機能強化

新本牧ふ頭 南本牧ふ頭

MC3

MC4 D1 D4

D5

P3・4 T3-8 MC1 BC

T9C3 C4 MC2

本牧ふ頭

大黒ふ頭

自動車取り扱い機能強化 コンテナ取り扱い機能強化

大黒P3・4、T3・4・5

N A突堤

建設発生土受け入れ

コンテナターミナル

重点推進施策【概要】

山下ふ頭再開発 ロジスティクスパーク

増刊号  横 浜 港 特 集( 2 )

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  戦略港湾政策の成果が目に見えて表れ始めた︒横浜市港湾局によると︑昨年の外貿コンテナ取扱量は前年比0・3%増の252万947TEUとなり︑2年ぶりに増加し た︒上半期は約3%減少したが︑下半期以降︑米国出しの輸入や中国向け輸出の増加︑トランシップ貨物が増えたことで通年では前年実績を上回った︒加えて東日本各地方

致・

港からの国際フィーダー貨物も増加した︒特に東北・北海道地域発着の貨物が伸びており︑昨年9〜

12月では前年同期比

18%増となった︒今年度

も横浜コンテナラインが6月から横浜

れる︒ り︑今後の増加が期待さ ど︑航路拡充の動きもあ 北海道航路を増便するな −東北・

  基幹航路についても今年5月からコスコがアジア

横浜接続での北米 −北米航路﹁CPNジア航路と組み合わせた により︑コスコの東南ア と話す︒北米航路の就航 航路を活用してほしい﹂ 物流企業には積極的に同 むことが重要だ︒荷主・ 着貨物を1本でも多く積 遂げるためには︑日本発 が横浜港を拠点に発展を 議を重ねてきた︒同航路 北米航路開設に向けて協

−東

南アジア間の輸送需要の取り込みも期待される︒

  YKIPは今年度実施する集貨支援事業を︑集貨の取り組みに対して事業費を支援する﹁事業費支援型﹂と1TEU当たりの集貨に対して支援する﹁貨物支援型﹂に大別︒そのうち﹁貨物支援型﹂では︑横浜港で外航サービスから外航サービスに積み替える国際トランシップを対象としたアジア広域集貨に対する支援制度を設置した︒同制度を活用しながら︑ア ジアからの広域集貨を進めていく︒  コスコシッピングラインズジャパンの譚兵社長は﹁横浜港はコスコにとって重要なハブ港だ︒今回のサービス新設により︑日本と北米西岸および東岸を結ぶ直航便ができたほか︑北米と中国・東南アジア間のトランシップ貨物を横浜港に取り込むことで同港のハブ機能も強化される︒日本のお客さまに高い品質で便利なサービスを提供していく﹂とコメントしている︒  YKIPの集貨支援事業に加えて︑横浜市港湾局も航路ネットワーク拡充に向けた補助制度を実施している︒4000TEU型以上の大型船の寄港などに対して補助金を支給するものだ︒YKIPの制度を補完しながら︑航路誘致を進めていく︒ W﹂で横浜港への寄港を開始した︒同

18日に第1

船が入港した︒8500TEU型船

16隻を投入す

るサービスで︑アジアを基点に北米西岸と北米東岸を振り子配船で結ぶ︒同社は

14年5月に日本

活となった︒ 北米航路での横浜寄港復 していたが︑3年ぶりの E2﹂で横浜寄港を休止 −北米東岸航路﹁AW

  YKIPの諸岡正道社長は﹁昨夏からコスコと   政府が進める国際コンテナ戦略港湾政策の下︑国策会社である﹁横浜川崎国際港湾会社︵YKIP︶﹂が立ち上がってから1年︒集貨・創貨・競争力強化の取り組みをハード・ソフトの両面で取り組んできた結果が花開こうとしている︒外貿コンテナ取扱量は昨年下半期から回復に転じ︑2016通年では2年ぶりに前年実績を上回った︒国際フィーダーも東北・北海道を中心に増加傾向にある︒基幹航路の維持・拡大に向けては今年︑コンテナ船社のアライアンスの再編があったが︑5月にコスコシッピングラインズが北米基幹航路で横浜港に新規寄港するなど成果も上がっている︒ハード面では南本牧ふ頭﹁MC

−4﹂

の前倒し供用に向けた整備や本牧ふ頭﹁D

−1﹂の改修が進み︑

中長期を見据えた新本牧ふ頭の整備計画も始動する︒﹁選ばれる港﹂へ︑横浜港の取り組みはさらに加速していく︒

コスコが北米基幹航路を3年ぶりに復活した

(3)

袖ケ浦LNG基地 東扇島LNG基地

根岸LNG基地 富津LNG基地 扇島LNG基地

●東京ガス専用

●東京電力専用

●二社共同基地 東京湾内のLNG基地

横浜港のLNGバンカリング拠点化へのロードマップ

現 在

「Truck to Ship」バンカリングの効率化 LNGタンクローリーからLNG燃料船へのバンカ リングをより円滑かつ効率的に実施

フェーズ

1

「Ship to Ship」バンカリングの強化 横浜港内のLNG基地を拠点としてバンカリング 体制を強化。2隻目のバンカリング船を建造 フェーズ

3

「Ship to Ship」バンカリングの導入

千葉県の袖ヶ浦基地を拠点として、LNGバンカリ ング船を導入し、コンテナ船やクルーズ船などの 大型のLNG燃料船へのバンカリングに対応する フェーズ

2

需要拡大後〜

事業費約100億円 2020年〜

事業費約60億円

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( 3 )増刊号  横 浜 港 特 集

  昨年6月︑官民連携で﹁横浜港LNGバンカリング拠点整備方策検討会﹂が立ち上がった︒国土交通省︑経済産業省︑海上保安庁︑資源エネルギー庁︑横浜市︑横浜川崎国際港湾会社︵YKIP︶︑東京ガス︑日本郵船で構成され︑計7回の会合を実施︒横浜港でLNG燃料の供給拠点を形成していくことが決まった︒

20年には一般海域にお

ける硫黄酸化物︵SO

︶の排出規制が始まるなど︑環境規制が強まっている︒こうした動きを踏まえて︑LNGを船舶燃料として活用する動きが欧州を中心に広がっている︒日本でも日本郵船

20年

港では拠点整備に向けて動いているが︑LNGの単位体積当たりの熱量は重油に比べて小さいことから︑短い距離の間に燃料供給地を持つ必要がある︒アジアではシンガポールが欧州方面への最後の拠点となり︑北米方面の最初の拠点となる︒一方で横浜港は︑地理的に北米方面の最後の拠点となる優位性を持っている︒横浜港で供給体制を 整えることで︑両港がアジアにおけるバンカリングツインハブとなり︑基幹航路の誘致がしやすくなる可能性がある︒

  両国はバンカリングハブ形成に向けて連携しており︑昨年7月にはシンガポールで共催によるLNGバンカリングをテーマとしたセミナーを開催︒

10月には両国を含め

た7カ国8港で燃料供給の基準統一や今後の連携に向けた覚書に調印した︒﹁さらにネットワークを拡大していく﹂︵関係者︶方針だ︒

  今年4月にはシンガポールの海事港湾庁︵M PA︶と国交省が港湾分野の相互協力の促進にかかる覚書に署名︒LNGバンカリング拠点の形成に向けて︑共同セミナーや多国間でのMOU締結などの協力を進めていく︒  今後︑国交省は北米西岸港湾へ連携を働き掛けていく方針だ︒﹁北米西岸港湾でLNG燃料の供給体制が整えば︑シンガポール︑横浜︑北米西岸の3拠点がそろい︑北米基幹航路の誘致にもつながる︒国際コンテナ戦略港湾政策で掲げる︑基幹航路の維持・拡大を進めていきたい﹂︵同︶考えだ︒

フェーズ2の約 15万㌧の需要があれば︑

︵同︶見通しだ︒ の事業費は回収できる﹂ 60億円

  フェーズ3では︑年間

30万〜

40万㌧規模のLN

G燃料需要が発生した時を想定し︑﹁シップ・ツー・シップ﹂でのバンカリング体制のさらなる強化を図る︒具体的には神奈川県内の根岸LNG基地などで桟橋を中心とした出荷設備を整備するとともに︑2隻目のバンカリング船を建造し対応する︒

  横浜港だけでなく︑同港を拠点として東京湾全域など広範囲へのバンカリングニーズに応えていく︒事業費は100億円を見込んでいる︒ のLNG燃料タグボート﹁魁﹂が

いきたい考えだ︒ 種の寄港誘致につなげて することで︑これらの船 先行的に供給拠点を形成 となっており︑横浜港で 港湾にも寄港する見通し 船︑クルーズ客船が日本 したコンテナ船や自動車 来的にLNG燃料を活用 造することを決めた︒将 NG燃料タグボートを建 し︑商船三井も今年︑L 15年に就航

  横浜港付近には東京ガスの根岸LNG基地など受入基地が複数存在しており︑﹁バンカリング拠点として立地的に有利な位置にある﹂︵国土交通省港湾局︶︒立地的優位性を生かしながら︑3段階で拠点形成を進めてい く︒フェーズ1に当たる現在は︑LNGを積載したタンクローリーが陸上から供給する﹁トラック・ツー・シップ﹂の方式で﹁魁﹂へのバンカリングを実施している︒昨年

11

月からは効率化に向けて港湾施設の利用形態を見直し︑﹁魁﹂とタンクローリーを近接させることが可能になった︒作業人員を3割減少したほか︑危険物取り扱いエリアの縮小を実現した︒新港ふ頭で燃料供給を行っているが︑同ふ頭は暫定的な利用としており︑恒久的な供給場所や一部施設の固定化などは港湾管理者である横浜市が中心となって検討していく︒

  フェーズ2では︑

20年

をめどにLNGバンカリング船を導入した﹁シップ・ツー・シップ﹂での 供給を行う︒千葉県の袖ヶ浦LNG基地を拠点として︑海上から大量にLNG燃料を供給できる体制を整える︒同基地は既にLNGバンカリング船に対応した施設を有しており︑改修も少ないことからインフラ整備コストを抑えられる︒事業費は

おり︑﹁年間 60億円を見込んで

10万㌧から

  LNGバンカリング拠点の形成を通じて︑基幹コンテナ航路の誘致にもつなげていきたい方針だ︒船舶燃料が従来の重油からLNGにシフトすれば︑LNG燃料を供給できる港が重要な停泊拠点になり得る︒

  現在︑アジアにおける東西基幹航路のオンザウエーにはLNGのバンカリングポイントが少ない︒現在︑シンガポール

西

  次世代船舶燃料として注目されるLNGの供給拠点を横浜港で整備する方針が固まった︒官民連携で立ち上げた﹁横浜港LNGバンカリング拠点整備方策検討会﹂が昨年

12月に今後のロードマップを公表︒3

段階で拠点形成を進めていく計画で︑2020年をめどにバンカリング船を導入し︑海上からの大量供給を実現する方針だ︒

昨年11月には、「トラック・ツー・シップ」で効率化を実現した

LNGバンカリング拠点を整備

コンテナ船 LNG燃料供給船

欧州方面への(からの)

最後(最初)のバンカリング港

北米方面への(からの)

最後(最初)のバンカリング港

コンテナ船 LNG燃料供給船

バンクーバー港 など 欧州港湾

欧 州

欧州基幹航路の 維持・拡大

LNGバンカリング拠点を形成することで、北米基幹航路の維持拡大につなげる 

欧州基幹航路の 維持・拡大

横浜港とシンガポール港の国際連携による LNGバンカリング拠点の形成

横浜港

シンガポール港

北米基幹航路の 維持・拡大

米州

(4)

大栄JCT 久喜白岡JCT

鶴ヶ島JCT

八王子JCT

海老名JCT

茅ヶ崎JCT

木更津JCT

東金JCT

※点線の区間は事業中 つくばJCT 首都圏の高速道路ネットワーク図

圏央道

横浜環状道路*

中央環状 外環道 関越道 東北道

常磐道

中央道

アクアライン 館山道 東名高速

京葉道路 東開東道

(整備中)MC-4 MC-3 MC-2 MC-1

南本牧ふ頭

N

豊浦町

錦町

南本牧大橋かもめ町

南本牧はま道路 首都高速湾岸線

狩場線 横浜港 保土ヶ谷バイパス

新横浜都心

横浜 都心 三ッ沢線

湾岸 横羽 横浜ベイブリッジ

西

横浜環状南線

(事業中)

横浜湘南道路

(事業中)

横浜環状北西線 横浜北線

横浜青葉

横浜港北 生麦

増刊号  横 浜 港 特 集( 4 )

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  南本牧ふ頭をモデルに︑ICTを活用したコンテナ輸送効率化策の検討が進んでいる︒貨物番号とETC車載器番号︑出入管理情報システム︵PSカード︶番号の3点を紐づけし︑事前に情報共有を行える港湾情報システムを構築する︒ターミナルゲート前にはETC1・0を活用した車両識別装置とPSカード読み取り装置を設置 施した︒今年度後半に約2カ月間︑港湾情報システムのトライアル運用を実施する︒データを収集し︑来年度以降に本格的な運用につなげていく方針だ︒  加えて︑GPS機能を活用したコンテナシャーシの仮想共有化に関する検討も開始︒コンテナシャーシは現在︑陸運事業者が個社ないし系列会社など﹁縦のライン﹂の範囲で管理されているケースが多いが︑今後は

  横浜港の環境への対応が着実に進んでいる︒横浜市が2014年に改定した港湾計画では︑﹁安全・安心で環境に優しい港﹂を柱の一つに掲げている︒今年度から新たな環境配慮船への支援制度を設けたほか︑大黒ふ頭の物流施設では太陽光発電を活用した二酸化炭素︵CO︶フリー水素の生成を開始︒自立型水素燃料電池システムと組み合わせ︑エネルギーの自給自足を図る︒LNGバンカリング拠点の形成も今後進めていく︒低炭素化やエネルギー利用の効率化など﹁港のスマート化﹂を実現する︒ し︑事前情報に基づいて到着車両の把握を行う︒リアルタイム情報の共有・活用により︑セキュリティーを確保しつつ︑ゲート処理や荷役・輸送の効率化を実現する︒  昨年

12月に港湾︑

港運︑トラック協会︑行政関係者など官民で構成される﹁ICTを活用した横浜港コンテナ輸送効率化検討会﹂を立ち上げ︑昨年度中に3回の会合を実

  横浜市港湾局が開始したインセンティブ制度は︑国際港湾協会︵IAPH︶主導で実施しているESI︵Environmental Ship Index︶でスコア

30

以上の横浜港に入港する外航船と︑グリーンアウォード財団の認証を取得した外航船に対し︑入港料を

15%減免する︒E

SIとグリーンアウォードプログラムの両方に参加する日本港湾は横浜港が初めてとなる︒市は対象船舶を年間600隻以上を見込んでおり︑同制度の実施を通じてさらに環境配慮船の寄港増やしていきたい考えだ︒

  グリーンアウォード財 団は﹁気候変動への対応や大気汚染の防止に加え︑海洋環境の保護が非常に重要になっている︒環境保護に向けて横浜港と一緒に協力していきたい︒横浜港が参加することで︑日本も含めてアジア各国の港湾の参加につながると期待している﹂とコメントしている︒

  港のスマート化への取

GPS機能を活用しながらシャーシの仮想共有化を行うことで︑共有範囲を﹁横のつながり﹂へと広げ︑効率的な配車を促進していく︒このほか︑将来的な機能拡充の可能性として︑①コンテナ車両位置情報の可視化②コンテナ搬出入手続きの電子化③ヤード内行先表示の電子化④RTGへの積み降ろしコンテナ通知の電子化

−−に

ついても模索していく︒   横浜港背後の道路ネットワークが拡充している︒3月4日︑南本牧ふ頭と首都高速湾岸線を結ぶ﹁南本牧はま道路﹂が開通した︒これにより︑南本牧ふ頭から本牧ふ頭の輸送時間が約4割削減される︒林文子横浜市長は﹁南本牧はま道路の開通により︑ふ頭間の連絡が改善するとともに︑首都高湾岸線と直結することで背後圏とのアクセスが向上する︒横浜港の物流ネットワークが強化される﹂と語った︒  同

18日には︑生麦ジャンクション︵J

CT︑横浜市鶴見区︶と横浜港北JCT︵同都筑区︶を結ぶ約8・2㌔の首都高速横浜北線が開通した︒これにより横浜市北部と本牧ふ頭間のアクセスが大幅に向上する︒田中良生国土交通副大臣は同日開催された式典の中で︑﹁首都高速の湾岸線︑横羽線︑第三京浜がネットワークで結ばれ︑羽田空港や横浜港へのアクセスが改善される︒国際競争力の強化につながるとともに︑横浜市内各地への輸送ルートが多重化されることで︑防災力の強化が期待される﹂と話した︒

  今後︑

20年までに横浜港北JCTと東

南本牧はま道路 横浜北線が開通

背後道路ネットワーク拡充

名高速道路の横浜青葉JCT︵同青葉区︶を結ぶ横浜環状北西線の供用が始まる予定であるなど︑さらなる利便性の向上につながる見込みだ︒

  港のスマート化や環境対応を進める横浜港︒今年4月からはエコシップを対象としたインセンティブ制度を導入したほか︑LNGバンカリング拠点の整備を進め︑環境配慮船の入港を促す︒南本牧ふ頭では︑物流効率化に向けてICTを活用した港湾情報システムの導入も急ぐ︒今年度後半にトライアルを実施し︑来年度から本格的に運用を開始していく方針だ︒

り組みでは大黒ふ頭の横浜港流通センター︵Y

CC︶で4月から太陽光発電を活用したCOフリー水素の生成を開始した︒同施設では︑昨年3月に自立型水素燃料電池システムを設置︒貯蔵した水素を必要時に燃料として発電できる体制を整えた︒地震などの災害時には系統電力に頼らず自 立運転し︑ライフラインが寸断された場合にも︑事業継続性確保のために必要なエネルギーを自給自足できる︒  災害時には大黒ふ頭内での発災後

72時間の情報

受伝達などに必要な電力を供給する︒平常時には水素製造装置で水素を製造し︑水素の製造量︑蓄電量︑発電量など を最適に制御する水素エネルギーマネジメントシステム︵水素EMS︶により︑電力のピークシフト・ピークカットに貢献する︒  今回︑太陽光発電設備を導入したことで︑水素生成時のCO排出ゼロを実現した︒今後も︑環境負荷の低減への取り組みを加速していく方針だ︒

グリーンアウォードとIAPH主導のESIのインセンティブ制度を採用した

南本牧はま道路の開通式

(5)

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( 5 )増刊号  横 浜 港 特 集

−−在

来貨物や完成車の取扱貨物量の推移は︒

  櫻井  横浜港は総合港湾だ︒コンテナだけでなく︑在来貨物︑完成車︑重量物など多様な貨物を取り扱っている︒港湾全

−−昨

年︑横浜川崎国際港湾会社︵YKIP︶が設立され︑コンテナターミナル︵CT︶の運営業務を移管した︒現在

の横浜港埠頭会社の事業概要は︒

  櫻井  YKIPの設立により︑CT運営業務は同社が担い︑横浜港埠頭会社はコンテナ以外の在来船・自動車船ふ頭の運営のほか︑指定管理者として公共在来船などのバースの管理・運営をすることとなった︒一方で︑YKIPのCT運営への協力も実施している︒具体的には︑互いの業務が重複しない範囲で施設整備や維持管理業務の受託などを行っている︒コン テナ船社の業界再編の動きが活発だが︑動向を見ながら︑今後も連携できる所は連携していきたい︒ 集積しており︑完成車や自動車関連部品が多い︒伝統的な輸出港として︑安定的に横浜港から貨物を輸出する動きは今後も継続していくと考えている︒こうした輸送需要に応えるために︑港湾の機能強化をしていく必要がある︒  大黒ふ頭の在来バースでは︑上屋の耐震工事を3年間かけて進めていたが︑今年度に完了する︒長期的に安全に運用できる体制を整えることで︑同施設を有効に活用し︑安定的な集貨につなげてほしい︒﹁T3〜8﹂では増深工事も進めており︑大型船の入港が可能になるなど利便性はさらに高まると考えている︒ 

−−本

牧ふ頭ではA突堤の再整備も行う方針だ︒

  櫻井  コンテナ船社のアライアンス再編や合従連衡が進むと︑横浜港全体で見たときに既存バースの利用体制にも変化が出てくる︒長期的な動向を見据えて︑各ふ頭の魅力を高めていく必要がある︒

  本牧ふ頭A突堤ではこれまでコンテナ船を受け入れていたが︑昨年度までに同ふ頭﹁BC﹂や南本牧ふ頭などに移転した︒A突堤では今年度中にガントリークレーンやコンクリート版などの撤去作業が完了する︒今後は横浜市港湾局と連携しながら︑ロジスティクスパークや在来船︑客船の入港需要に応えるなど新たな活用方法を模索していく︒

  ﹁A

−5﹂﹁A

多様な船が入港できる体 は多目的バースとして︑ −6﹂  

−−今

年度は現行中期経営計画の最終年度となる︒振り返って達成度と次期中期経営計画の方針は︒

  櫻井  現行中計では﹁基盤強化と将来への布石・展開﹂をテーマに︑﹁選ばれる港﹂を目指し取り組んできた︒YKIP設立に伴い一部変更したが︑具体的に①横浜港の利用促進②競争力のあるターミナル運営の推進③横浜港の機能強化④新たな付加価値⑤サービスの創造

−−の新

﹁3+1﹂の基本戦略を進めた︒中計期間の取り組みを振り返ると︑おおむね計画で掲げたことは達成しており︑組織面についても港湾全体を俯瞰して業務を   環境整備基金の事務局として︑稚魚の放流や海底清掃など漁業組合と連携しながら︑環境保護活動も実施している︒加えて︑横浜市内で発生する建設発生土の受け入れ事業も手掛けている︒ 

−−Y

KIP設立後の経営状況の変化はあるか︒

  櫻井  財務状況に関してはYKIP設立前から大きく変化していない︒CT運営を行っていた時も︑競争力の高いターミナルとして利用してもら   横浜港の在来バースや多目的ターミナル︑自動車船ふ頭などを管理・運営する横浜港埠頭会社︒多様な貨物を取り扱う総合港湾として︑横浜市港湾局が進めているロジスティクスパーク整備への協力や上屋の耐震化などを通じて︑競争力を高めている︒今年度は現行中期経営計画の最終年度となるが︑櫻井文男社長は﹁当初掲げた目標はおおむね達成した﹂と語る︒足元では次期中計の策定作業を進めている︒本牧ふ頭・大黒ふ頭を中心に港湾の機能強化を推進するとともに︑人材の育成と強固な財務基盤の確立も進めていく方針だ︒

体の貨物取扱量のうち︑コンテナ以外の貨物は

47・2%を占める︒中で

も︑横浜港の背後地には日産自動車やホンダ︑日野自動車︑いすゞ自動車などの自動車関連産業が

制を整備する︒ガントリークレーンも現在6基あるが︑そのうち1基は予備として残す︒同バースは水深

12㍍となってお

り︑大型在来船や場合によっては大型客船も寄港できる体制となる︒東京五輪・パラリンピック時にホテルシップの入港需要が出てきた場合には︑着岸できるバースを多く持つことが大事だと考えている︒本牧ふ頭は横浜中心地に近く︑市街地へ移動しやすい点もメリットだ︒

  足元では本牧ふ頭﹁D

−1﹂

の再整備を行っているが︑完成後は入港隻数も多くなるだろう︒ターミナル内が混雑した場合は︑A突堤をバックヤードとして活用することも可能だ︒本牧ふ頭全体で魅力を高めていきたいと考えている︒

遂行できる人材の育成について成果が出てきたと実感している︒

  次期中計については既に策定に向けて検討を開始している︒期間は現行と同じ3年を見込んでおり︑南本牧ふ頭﹁MC

4﹂と本牧ふ頭﹁D

1﹂の完成時期に合わせて︑港湾全体の機能強化を図っていく︒基本的な理念は現行中計を継承する予定で︑港湾を取り巻く環境が大きく変化する中で︑日本を支える総合港湾として選ばれる港を目指していきたいと考えている︒

  組織面では︑社員が高いモチベーションを持ち︑力を最大限発揮できる職場づくりを目標とす る︒前身の埠頭公社から民間会社に移行してから5年が経過したが︑この間︑民間会社としての意識は定着してきたと実感している︒人材育成についても積極的に進めていく︒ 

−−環

境への取り組みでは︑海外港湾への技術協力も行っている︒

  櫻井  昨年度から二国間クレジット制度Joint Crediting Mechanismを活用したタイの港湾に対する低炭素・スマート化支援の調査事業を行っている︒環境省の﹁低炭素社会実現のための都市間連携事業﹂に2年連続で採択された︒横浜港における低炭素化設備の導入や環境への取り組みの経験や実績を他港や海外諸港に生かしていきたいと考えている︒︵文中敬称略︶ うためには︑貸付料金もそれに見合う形で設定する必要があった︒CT運営業務はコストセンターであり︑多くの収入を得る事業ではなかった︒現在は当社が所有する大黒ふ頭﹁C

−1・2﹂︑本

牧ふ頭A突堤の運営業務を中心に収入を得ているが︑同様にターミナルを安定的に運営していくことが最大の使命であり︑過度な利益を求めてはいない︒

横浜港埠頭会社社長

櫻井 文男 

︑本

−−組

織面での変化は︒

  櫻井  新体制になって1年が経過し︑落ち着いたこともあり今年度から人事・組織体制を変えつつある︒当社の社員は約

90人で︑本社のほか︑現

場事務所として︑南部

管理事務所と北部事務所︑山下事務所を置いている︒現場密着とすることで効率性と専門性を高め︑業務の改善を図る狙いがある︒

(6)

増刊号  横 浜 港 特 集( 6 )

2 0 1 7

7

3

日(月曜日)第三種郵便物認可

横浜市港湾局長     伊東

慎介

 

--昨

年の外貿コンテナ取扱量は2年ぶりに増加した。

  伊東  昨年上半期は前年同期比3・2%減だったが、下半期以降は回復傾向にある。中国向けの輸出が堅調なほか、トランシップ貨物も昨年6月から

12月にかけて7カ月

連続で増えた。今年に入ってからも増加基調で推移している。港湾運営会社として横浜川崎国際港湾会社が立ち上がって以降、国際コンテナ戦略港湾政策を進めてきた効果も出ている。

  今年5月からはコスコシッピングラインズの北米基幹航路が3年ぶりに 復活した。日本

集貨にも期待している。 由で取り込むアジア広域 輸送する貨物を横浜港経 アジア・中国と北米間を 間の需要に加えて、東南 -北米

  国際フィーダー貨物の集貨にも積極的に取り組んでおり、実績は徐々に出始めている。横浜港と北海道・東北を結ぶ内航サービスはYKIP設立以降、7便新設され、1航路が大型化された。直近では6月から横浜コンテナラインが北海道・東北地方とのフィーダー航路を増便した。これまで東日本諸港から釜山港へ流れていた貨物について、横浜港への誘致を進めていきたい。  

--今

後の集貨強化策の方針は。

  伊東  YKIPが国際コンテナ戦略港湾政策に基づき集貨支援事業を展開しているが、横浜市としてもYKIPがカバーできない部分について独自の集貨支援制度により補完している。荷主や船社への営業についてもYKIPと共同で実施している。来年度以降も連携体制を強化するとともに、支援制度についてはより効果的なものとしていくために引き続き検討していく必要がある。

  国際フィーダー航路を活用した集貨は北海道や東北を中心に増えているが、今後は日本海側や内陸県の貨物へと広げていきたい。例えば、横浜港 では本牧ふ頭に神奈川臨海鉄道の施設がある。鉄道ネットワークを活用して日本海側や長野や山梨、北関東の内陸からの集貨も進めていきたいと考えている。加えて、現在は本牧ふ頭のみだが、南本牧ふ頭への鉄道の引き込みなども検討の余地がある。

 

--アライアンスが組

  横浜港への新規航路開設の動きが活発だ。5月にはコスコシッピングラインズの北米基幹航路が約3年ぶりに就航したほか、国際フィーダー航路の開設も相次いでいる。横浜市港湾局の伊東慎介局長は「今後は邦船社が所属するザ・アライアンスに対しても、横浜港への基幹航路の誘致を積極的に行う」と語る。コンテナ取り扱い機能の強化に向けては、本牧ふ頭「D

-1」

の改修が今年度中に完了し、南本牧ふ頭「MC

-4」

についても「2019年度の早い時期に段階的に開業していきたい」(伊東局長)方針だ。将来的には新本牧ふ頭の整備も進めていく。大黒ふ頭では自動車船の受け入れ体制の強化に向けて、岸壁の改良工事と背後バックヤードの整備を進める。CIQ施設も設置し、大型クルーズ船の受け入れ需要にも対応する。 み替わり、今春から各社のサービス体制が大きく変化した。横浜港への影響は。  伊東  現時点で大きな影響は出ていないと捉えている。オーシャン・アライアンスと2Mは北米基幹航路で横浜港に寄港しており、5月にはコスコとCMA

」の -4

-CGMの

19年

 

--ハ

ード整備の進捗状況は。

  伊東  南本牧ふ頭では現在、「MC

-4」

の整備を進めている。

13年度

から事業に着手しており、現在は岸壁や埋め立ての工事を実施している。延長500㍍、水深

18㍍の岸壁で超大型コン

テナ船の受け入れも可能だ。

19年度の早い時期に

部分開業し、同年度末にフル稼働していきたいと考えている。また南本牧ふ頭「MC

いきたい。 ら効率的な運用を図って (ICT)を活用しなが と連携して情報通信技術 の導入も考えている。国 成した時点で集中ゲート -4」が完

  本牧ふ頭の沖合では、ヤード面積約140㌶、水深

18㍍、岸壁延長

800㍍の高規格ターミナルとして新本牧ふ頭を開発する計画だ。高度な流通機能を有するロジスティクス機能も持たせる。今年から環境影響評価を始めており、今後、埋め立て免許取得に向けた手続きなども進めていく。供用時期は未定だが、現行の港湾計画に位置付けられていることから、平成

30年度後半には実現

していきたいと考えている。

 

--本

牧ふ頭「D

の改修工事も進んでいる。 -1」

  伊東  来年4月には供用開始したいと考えている。従来のストラドルキャリア方式からトランスファークレーンを利用した荷役方式に変更し、岸壁の増深も行う。岸壁延長500㍍、水深

14㍍

の岸壁を有するコンテナターミナルとなり、隣接する「D

る。 ンドーの確保も可能にな ことで柔軟なバースウイ 埋め立て、一体運用する 間のスリット4・5㌶を 「BC」ターミナルとの 現したい。同時に対岸の したターミナル運営を実 -4」と連携

  アライアンスの再編が進み、多くの船社がコンテナ船の大型化や寄港地の集約化を進める中、大型船を受け入れられるバースは必要不可欠だ。本牧、南本牧、新本牧の3埠頭に大水深かつ高規格ターミナルを集中させることで、多様な航路の誘致を積極的に進めていきたい。

 

--大

黒ふ頭の整備方針は。

  伊東

  「MC

-4」が

 

--L

NGバンカリング拠点の形成に向けた進捗状況は。

  伊東  2020年にはLNGバンカリング船を導入し、「シップ・ツー・シップ」のバンカリングを開始していく予定だ。今年度は事業開始に向けて基礎調査を進めていく方針で、供給場所については今後、関係官庁と協議して決めていく。支援制度についても現時点では決定したものはないが、国とも連携して検討していく必要がある。横浜港をLNG燃料の供給拠点とすることで、主に北米基幹航路の寄港を促し、東アジアのハブポートとしての復権につなげていきたい。

 

--環

境に優しい港湾として先進的な取り組みを行っている。

  伊東  横浜市は環境未来都市に選定されており、港湾分野でも環境に配慮した船の入港を促進している。LNGバンカリング拠点の形成もその一環だが、今年度から国際港湾協会(IAPH)主導で実施するESI(Environmental Ship Index)のスコア

30以上の外航船

舶、またはグリーンアウォード財団の認証を得た外航船舶が横浜港に入港した場合、入港料を

15%減免する制度を開始

した。二つの制度への同時加入は日本の港湾で初めてであり、環境配慮船の普及を促進することで、横浜港の環境への取り組みを国内外にアピールし、国際競争力の強化につなげていきたい。

 

--ク

ルーズ誘致に向けた取り組みは。

  伊東  昨年に国土交通省が国際クルーズ拠点形成計画を募集し、今年1月に全国で6港の拠点形成港湾を選定したが、横浜港は唯一、複数船社の拠点として選ばれた。大さん橋国際客船ターミナルでは、郵船クルーズが母港として継続的に利用していただく。将来的には「飛鳥Ⅱ」の後継船の利用も期待しており、同社との関係を強化していきたい。

  新港地区ではカーニバル・コーポレーション&PLCが拠点を形成する。カーニバル・グループは傘下に多くのクルーズ船社を抱えており、拠点化を通じて投資を呼び込むとともに、継続的な利用を呼び掛けていきたい。

  ハード面については大黒ふ頭の自動車船バースをクルーズ客船兼用として活用し、ベイブリッジを通過できない大型船の 入港需要に対応する。

18

年度中にCIQ施設を整備する。山下ふ頭の2・3号バースも暫定的に客船岸壁として利用する。将来的には「開発基本計画」に基づき、客船ゾーンとして活用していく予定だ。

  海外クルーズ船社からみると、日本はクルーズ需要の伸び代がある。インバウンドだけではなく、日本人の利用も今後増えていく可能性がある。こうした見通しから、足元では海外クルーズ船社が横浜港発着の新商品を打ち出す動きが増えている。クルーズ船社の寄港地の決定は約2年前に実施するが、横浜港としても今できることをしっかり行い、将来的な需要増加に備えていきたい。

      (文中敬称略) 新たな北米航路もそれぞれ就航した。一方で邦船社が所属するザ・アライアンスについては横浜港への基幹航路の寄港は無い。取扱量に若干の影響は出るかもしれない。しかし、今後の寄港に向けて誘致活動を積極的に行う方針だ。 できたタイミングで横浜港全体の利用の見直しを行い、大黒ふ頭では自動車船や在来船などの機能に特化していきたいと考えている。自動車船はかつては月末にしか寄港していなかったが、現在は 毎週入港する体制となっており、バースやモータープール不足になっている。現在は国直轄で「P3」「P4」の改良工事を行っているほか、「T3~5」の岸壁改良と荷捌き地を整備している。

新規航路開設相次ぐ

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第三種郵便物認可

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日(月曜日)

( 7 )増刊号  横 浜 港 特 集

 

--ハ

ード面では、本牧ふ頭「D

-1」の再 整備が進んでいる。

  諸岡  本牧ふ頭「D

1」は今年度中に完成し、供用を開始する予定だ。借受者は夏ごろまでに決める方針だ。東南アジアや中国航路などの中小船型のサービスが寄港するターミナルを想定している。

  「D

-1」

は、本牧ふ頭BC突堤とD突堤コンテナターミナル群の一体的な運用を考える上では重要な位置にある。これ し効果的なものにしていくつもりだ。また韓国・釜山港など海外ハブ港では補助金の増額を進める動きもあり、それに対抗するために支援制度の見直しを検討する必要もある。

19年度の南本牧ふ頭

「MC

-4」

の供用開始などを見越して、横浜・川崎両港の集貨につながる流れを確立していきたい。

  海外からのフィーダー貨物を長期にわたり横浜港経由にしていくには、補助金制度の活用だけではなく、港運会社にもフィーダー貨物の荷役料金を下げるなどしてご協力いただき、横浜港全体として競争力を高めていく必要があると考える。  

--Y

KIPが設立されて1年が経過した。国際コンテナ戦略港湾の政策の進展状況は。

  諸岡  国際コンテナ戦略港湾政策下で、集貨・創貨・競争力強化が進んでいるが、集貨策については国の支援も受けながら着実に進めている。横浜・川崎両港としてコンテナ取扱量を増やしていくためには、東北や北海道など地方港から貨物を誘致する方法と、海外からのトランシップ貨物を取り込む広域集貨がある。北海道・東北から内航フィーダーを活用した集貨は順調に推移しており、昨年9~

12月は前年

同期比で

18%以上の伸び

を見せた。今年度も横浜コンテナラインが6月から増便するなど、内航ネットワーク拡充の動きも出てきており、内航 フィーダー各社のさらなる増便に期待したい。  海外からのトランシップ貨物の増量については、今年から集貨支援事業として明確化し、強化している。6月まで募集したが想定以上の応募をいただいている。予算の制約上、優先度を勘案して支援の可否を判断していく方針だ。  集貨支援事業は国の補助金を活用した制度で、未来永劫あるものではない。限りある予算を効率的に貨物誘致につなげるためには、港湾管理者独自の集貨支援制度と一体的に運用する必要があり、当社がコントロールすることで重複を排除   国際コンテナ戦略港湾政策の深化に向けて、横浜・川崎両港の港湾運営会社として横浜川崎国際港湾会社(YKIP)が設立されて1年。集貨では、北海道・東北を中心とした東日本各港からの国内フィーダー貨物の増加など実績を着実に上げている。昨年末には次世代の船舶燃料として注目されているLNG燃料のバンカリング拠点を横浜港で形成する方針が固まり、2020年に向けてバンカリング船を導入した燃料供給が行われる予定だ。6月からは横浜市より海外クルーズ船社の誘致業務を受託し、客船誘致にも積極的に取り組む。

横浜川崎国際港湾会社社長     諸岡

正道

ら複数ターミナルの一体的運営が可能となれば、バースウィンドーが増え、既存の寄港船社に限らず新規寄港する船舶の柔軟な受け入れ体制が強化されるほか、本牧ふ頭BCターミナルでの混雑緩和や渋滞緩和など、さまざまな効果が期待できる。中国や東南アジア発着貨物は横浜港での取り扱いに占める比率が高く、今後のコンテナ貨物増加へのポテンシャルも高い。受け入れ体制を強化することで、アジアの活発な需要に応えていきたい。 

--本

牧ふ頭「BC」の混雑対策の進捗は。

  諸岡  昨年度後半から本牧「BC」ターミナルの取扱量が順調に増加したため、ゲート前混雑が深刻化し、周辺道路の渋滞も問題となった。混雑解消に向けて横浜港メガターミナル(YPM)、横浜市、横浜港埠頭会社と連携して対策に取り組んできた。昨年末から誘導員を増員したほか、コンテナシャーシの本牧ふ頭A突堤の待機ヤードへの引き込みも開始した。今年に入ってからは本牧A突堤内にバンプールを設置し、暫定的に空コンテナを本牧ふ頭A突堤内に移転した。これらにより、今年度に入ってからは目立った渋滞は減少している。

  今後もコンテナ貨物の増加を見据え、周辺道路と各ふ頭へのアクセス、ターミナルに近接する待機ヤードの確保や空コンテナの蔵置場所などを市とともに検討していく必要がある。

 

--南本牧ふ頭では競

争力の高いターミナルとして「MC-4」の整備

が急ピッチで進んでいる。将来的には新本牧ふ頭も整備する予定だ。

  諸岡  南本牧ふ頭「MC

-4」

は国や港湾管理者である横浜市と連携して

19年度の供用開始を目

標に、今年度から当社としても上物施設整備に着手することになった。同ターミナルは「MC

3」と一体運営することを前提に設計されており、完成すれば2バースを効率的に運用できる体制が整う。大水深バースとなっており、超大型船の受け入れも可能となっている。邦船統合会社の拠点として活用してほしいと考えている。

  邦船社が南本牧に移転すれば、本牧ふ頭「D

5」と大黒ふ頭「C

-4」

を再整備することが可能となる。仮に邦船社が移転しなければ、公募という形で借受者を決めることになるが、今急いで決める必要は無いと考えている。

 

20年には横浜環状北西

線が供用を開始し、また、圏央道の神奈川県内区間も開通することでアクセスが格段に向上する見通しだ。将来的に南本牧ふ頭に鉄道を引き込むことが可能となれば、さらなる競争力の強化が見込める。

  南本牧ふ頭「MC

4」や、本牧ふ頭沖合で整備を計画している新本牧ふ頭など今後、コンテナターミナルが増えていく予定だが、本牧ふ頭A突堤や大黒ふ頭の機能転換を図ることで、全体のコンテナ処理能力は大きく増えない見通しだ。日 本の貿易構造を見ると、特に輸出が伸びていない状況を踏まえ、ハード整備に当たってはキャパシ 

--6

月に横浜市から海外クルーズ船社の誘致営業業務を受託した。具体的な今後の取り組みは。

  諸岡  政府は訪日クルーズ旅客を現行の約200万人から

20年まで

に500万人に増やすことを目標に掲げている。横浜港はこれまでも客船誘致を積極的に行っていたが、今年度から当社が外国クルーズ船社に対する誘致業務を受託し、同業務の責任者として6月1日付で日本郵船経営委 員とMTI社長を務めた安永豊氏を上級理事として招聘した。今後も国際的な対応が可能な人材の確保を進めていく予定であり、外国客船誘致活動についても積極的に行っていきたいと考えている。

  横浜市は日本船社への客船誘致活動などを横浜港振興協会に委託しており、今後は横浜市、横浜港振興協会と連携して客船誘致活動を行い、クルーズ客船の横浜寄港を増やしていきたい。

      (文中敬称略)  

--昨

年末に横浜港でLNGバンカリング拠点を整備していく方針が決まった。

  諸岡  国際海事機関(IMO)による

ていく方針が固まった。 NGの供給拠点を形成し して有力視されているL ルに次世代の船舶燃料と 開催され、横浜港をモデ 拠点整備方策検討会」が た「LNGバンカリング 度は国交省など構成され ていく必要がある。昨年 としても取り組みを進め への対応について横浜港 制など、環境規制の強化 化物(SO)の排出規 一般海域における硫黄酸 20年の

はLNG燃料船の新造計と思う。 みを加速させる。客船でことが現実的ではないか 市などと連携して取り組(JV)で事業運営する を実現するために、横浜らジョイントベンチャー ツー・シップ」での供給管理者の支援を仰ぎなが 20年をめどに「シップ・業体を結成し、国や港湾 給会社などによる共同事 え、港湾、船社、ガス供 カバーできる体制を整 点に東日本全域の需要を る。従って、横浜港を拠 的に厳しいと予想され 運営していくには採算 さほど大きくなく、事業 けでのLNG燃料需要は 期段階では横浜港一港だ 増えてくるだろうが、初 ングの需要は将来徐々に   一方、LNGバンカリ る。 形成することは急務であ 港でバンカリング拠点を ると期待される中、横浜 LNG燃料船が発注され 船やコンテナ船でも今後 画が進んでおり、自動車

設立1年、国際戦略港湾政策を加速

ティーを抑制しながら、質の高いターミナル群へと転換していく必要がある。

(8)

増刊号  横 浜 港 特 集( 8 )

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第三種郵便物認可

 「横浜港の一番の強みは、行政・政治・民間を横断する 横 浜ミナト・クラスター とも言うべきチームワーク」。横 浜港運協会の藤木幸夫会長がこう表現するとおり、横浜に は組織の垣根を超えて、港湾行政を強力にサポートする民 間企業・団体が数多い。横浜港を支える企業・団体のトピッ クを見ていく。

横浜港を支える 団体・企業

横浜はしけ運送事業協同組合 横浜港メガターミナル

90万

95万 TEU

  横浜港振興協会は昨年度から︑横浜市からの受託により︑神奈川新聞社とハリマビステムとともに組織した共同事業体による指定管理者として大さん橋国際客船ターミナルの管理・運営業務を開

横浜港振興協会

240

始した︒今年度からは客船の配船調整業務や岸壁の運営業務も同様に市から受託︒これにより︑ターミナルと岸壁の一体的な管理・運用が可能となり︑ターミナル利用者へのサービス向上や効率的な運営が実現する︒

  客船誘致活動に向けても横浜市から業務を受託︒市と振興協   国内有数の規模を誇る横浜港・本牧BCコンテナターミナル︵CT︶︒同CTを管理運営するのが横浜港メガターミナル︵YPM︶だ︒YPMは横浜港の主要な元請港運事業者

18社︑横浜港運

協会︑横浜はしけ運送事業協同組合が出資しており︑幅広い船社の寄港と内貿・外貿貨物について柔軟に受け入れられる点が特徴となっている︒

  2016年度︵

16年4

月〜

17年3月︶のコンテ

ナ取り扱い実績は前年度比

16%増の約

89万TEU

と3年連続で増加した︒﹁今年度は

90万〜

役常務執行役員︶だ︒ ︵YPMの太田浩義取締 EUで推移する見通し﹂ 95万T   同ターミナルでは北米航路の寄港休止などの影響で減少傾向が続いていたが︑本牧ふ頭A突堤の再整備に伴い︑

14年春に

本牧﹁A

国船社が移転︒昨年まで を利用していた複数の韓 −8﹂バース リークレーンを 老朽化が進んだガント   荷役機器の更新では︑ る﹂と話す︒ 物の増加に期待してい 続されるトランシップ貨 から輸入し︑横浜港で接 かう︒太田常務は﹁北米 港を回って北米東岸に向 横浜に寄港し︑アジア各 サービスで︑PNWから TEU型船を投入する 復活となった︒8500 ぶりのコスコの北米航路 の寄港を開始した︒3年 NW﹂で同ターミナルへ 米基幹航路﹁CP ズは今年5月に北 シッピングライン   加えて︑コスコ 復傾向にある︒ 響で︑取扱量は回 側に集約された影 港していたコスコ Cターミナルに寄 ナ船サービスがB 運の統合でコンテ グループと中国海 したほか︑コスコ ルへの寄港を開始 スでBCターミナ ラインも全サービ にエバーグリーン

11年2月

に2基︑昨年に2基リプレースを実施した︒ヤード内荷役を行うトランスファークレーンも近年︑環境対応を進めるためハイブリッド型の導入を進めている︒

  同CTはスーパー中枢港湾プロジェクトの次世代高規格CTとして

05年 12月に全面供用を開始し

た︒総延長1390㍍︑総面積約

45万6000平

方㍍という国内最大級の規模を有する︒ も利用促進に向けて取り組んでいく方針だ︒ だ今年度に入ってからはスポット案件の獲得により底を脱しており︑今後

40㌳型コンテナを

84本積

載可能だ︒トラック

80台 分のコンテナを一度に輸送でき︑CO排出量をトラックでの陸上輸送に比べて

85%程度削減でき る︒コンテナバージによる京浜間のコンテナ海上輸送はCO排出削減に向けて関係者が協力して発足した﹁グリーン物流パートナーシップ会議﹂から

05年度のモデル事業

に選定されている︒

  同組合のバージ輸送サービスは︑輸送時の環境負荷低減や︑東京港周辺の道路混雑の影響回避につながることから徐々に利用者に浸透し︑実績を伸ばしていった︒リーマン・ショックや東日本大震災などもあったが︑

11〜

12年度は2年連

続で

10万TEUを突破し

た︒しかし近年は︑コンテナ船の大型化が進み︑スペースに余裕が生まれた︒空バンのポジショニングを自社サービスによるスペースを有効活用して行う船社が増えた影響で︑4年連続で減少︒た   東京湾内でバージ輸送を手掛ける横浜はしけ運送事業協同組合︵飯泉牧太郎理事長︶の2016年度の海上コンテナ輸送量は前年度比

は前年同月比で 込んだ結果︑今年3月 ようだ︒輸送需要を取り の輸送案件が増えている の動きに伴い︑スポット によるアライアンス再編 は︑今春のコンテナ船社 少した︒一方で足元で 5万6083TEUと減 18%減の と話す︒ 機能を担っていきたい﹂ 能として︑港間の横持ち 理事は﹁港湾の一つの機 している︒網代勝夫専務 7000TEU弱で推移 ており︑安定的に月間 4︑5月は6割前後伸び 15%増︑

  同組合はプッシャーボート3隻︑バージ4隻の計7隻を運航し︑東京︑横浜︑千葉︑川崎の東京湾内で週

18便のサービス

を提供している︒横浜から東京・千葉までを約2時間で結ぶ︒同社が独自に開発したコンテナバージは全長

65㍍︑

20㍍で︑

横浜港運協会

浜港ならびに横浜市全体が安心できる環境を作っていきたい﹂と話した︒

  世界各地でテロが発生する中︑横浜港運協会として統一的なセキュリティ意識を持つためには︑各コンテナターミナル︵CT︶のSOLAS警備を統一し︑その上で横浜港運協会が委託を受けて実施する体制とするべきだと提言︒これに加えてROROふ頭︑在来ふ頭も含めたオール横浜の体制で行っていく必要性を訴えた︒

  5月

17日に開催した拡

大理事会では︑山下ふ頭の再開発をテーマに報告会を実施︒港湾人を主体としたハーバーリゾート開発を進め︑地域のためになる観光を長期的な視野に立って考えていくべきだと訴えた︒藤木幸太副会長︵同協会インナーハーバー検討部会長︶は﹁会員各社が一丸となって横浜の観光開発に邁進する﹂と意気込む︒観光事業における人材育成についても︑神奈川港湾教育訓練協会や港湾職業能力開発短期大学校横浜校などを通じて行っていく方針だ︒   横浜港運協会は港湾セキュリティの確保と山下ふ頭の再開発に力を入れている︒4月

12日には横

浜市内で神奈川港湾教育訓練協会と共催で︑﹁港湾セキュリティ勉強会﹂を開催︒今後も継続的に実施していく方針だ︒第1回の勉強会では︑国土交通省港湾局海岸・防災課の佐瀬浩市危機管理室長が﹁SOLASの現状と今後﹂と題して講演したほか︑横浜港運協会の粟竹俊幸部会長代行が横浜港におけるセキュリティの現状と課題について説明した︒

  横浜港運協会と神奈川港湾教育訓練協会の藤木幸夫会長は勉強会で︑﹁テロはいつ︑どこで起こるか分からず︑横浜港でもいつ起きるか分からない︒自然災害に強い日本であるが︑人的災害には無抵抗だ︒勉強して︑横 5月に開催した「大さん橋マルシェ」

の動員数は過去最高となった。

4月に開催した港湾セキュリティ勉強会

「グリーンシップ」と呼ばれるコンテナバージ

会︑横浜川崎国際港湾会社の3者で戦略会議を立ち上げ︑横浜港への客船寄港数の増加に向けて取り組んでいく方針だ︒

  大さん橋は郵船クルーズの﹁飛鳥Ⅱ﹂が母港化している︒こうした客船

の歓迎行事や︑﹁大さん橋マルシェ﹂を中心としたイベントの実施を通じ 人が来場した︒さまざまなイベントや取り組みを通じて︑今年度は240万人以上の大さん橋への来場者を目指す︒ てさらなるにぎわい活性化を進めていく︒3回目の開催となった5月

27︑

去最高の約3万5000 シェ﹂では︑2日間で過 28日の﹁大さん橋マル

本牧BCターミナル

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