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条鋼のダイレクト圧延技術 Direct Rolling Technology of Steel Bars

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Academic year: 2021

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(1)

まえがき=普通鋼を製造する電気炉業界では,電気炉操 業方法の改善などを行い省エネルギー対策を図ってき た。近年,世界規模で CO2削減が重視されはじめ,連続 鋳造(以下,連鋳という)設備から圧延設備に至る製造 プロセス自体を見直す動きが活発化し,連鋳ビレットを 高温状態のまま圧延設備に供給するダイレクト圧延が再 び脚光を浴びている。本技術は,連鋳ビレットを圧延温 度まで昇温するためのエネルギーを大幅に削減すること が期待できる製造プロセスである。

 ダイレクト圧延自体は,これらの設備にかかわる技術 者の古くからの夢であり,その実現に向けさまざまな技 術開発がなされてきた。しかしながら,国内の普通鋼電 気炉業界においては,一部の電気炉メーカを除き今なお 実現できていない。それは工場建設当時はダイレクト圧 延の発想が無く,連鋳設備と圧延設備とが隔離された工 場レイアウトになっているために搬送中の温度低下が大 きく,連鋳ビレットを高温状態のまま圧延設備に供給で きないことが最大の理由である1)

 この要求に応えるべく当社は,「V60-MOULD 鋳造速 度高速化技術」および「二次冷却帯におけるビレット温 度制御技術」を発展させ,昇温設備工程を経由すること なく,連鋳ビレットを高温状態のまま圧延設備に安定供 給できるダイレクト圧延技術の確立に取組んでいる。

 本稿では,当社が納入した「ダイレクト圧延設備」お よび「二次冷却帯ダイナミック制御技術」を紹介し,ダ イレクト圧延設備技術確立への取組みと今後の展開につ いて報告する。

1.製造プロセス

 普通鋼の製造プロセスは以下に分類することができ る。

1)ビレットの状態でいったん保管し,加熱炉で昇温し

て圧延設備に供給する「加熱炉圧延プロセス」

2)高温ビレットの状態で加熱炉に装入し,圧延設備に 供給する「ホットチャージ圧延(HCR)プロセス」

3)高温ビレットを圧延設備に直接供給する「ダイレク ト圧延(HDR)プロセス」

 各プロセスの概念を図 1(a),(b),(c)に示す。ダイ レクト圧延プロセスでは,連鋳と圧延の間に昇温設備を 持たないシンプルな構成を実現できるため,操業コスト のみならず設備維持コストも削減することが可能であ

機械エンジニアリングカンパニー 産業機械事業部 重機械部 **神鋼テクノ株式会社

条鋼のダイレクト圧延技術

Direct Rolling Technology of Steel Bars

In the direct rolling process, the energy for billet reheating can be substantially reduced because there is no  ascending  heat  process.  Kobe  Steel  is  working  on  the  development  of  direct  rolling  technology  that  sends  the  high  temperature  billet  directly  to  the  rolling  mill  using  high-speed  casting  and  a  secondary  dynamic  cooling control system of a continuous casting machine. This report introduces the profitability of the direct  rolling system based on actual tests at production facilities of the end user.

■特集:産業機械  FEATURE : Industrial Machinery

(技術資料)

浅野文樹 Fumiki ASANO

川口浩志**

Hiroshi KAWAGUCHI

図 1  各プロセスの概念図   Conceptual drawing of each process (a) Concept of re-heating furnace rolling process

Mould

Pinch roll

Pinch roll Transfer

Roller table Shear

Shear

Pinch roll Shear

storage yard Reheating  furnace

Reheating  furnace

Mill

Mill

Mill Mould

Mould

(b) Concept of hot charge rolling process

(c) Concept of direct rolling process

(2)

る。また,工場を新設する場合には,建設コスト自体を 削減することができる。

 図 2に,ホットチャージ圧延およびダイレクト圧延に おけるビレット温度履歴の比較を示す。ホットチャージ 圧延を実施している普通鋼電気炉メーカでは,工場レイ アウトにより差はあるものの,連鋳ビレットを約 150℃

昇温した後,圧延設備に供給している。都市ガスを燃料 としてホットチャージ圧延を実施している国内電気炉メ ーカの操業を例に,ダイレクト圧延を実施した場合の省 エネルギー効果を以下に試算する。

加熱炉内上昇温度   Δ:150(℃)

都市ガスの発熱量   :46,046kJ/m3 加熱炉熱効率  η:30%

鉄の比熱     :0.461kJ/kg℃ 

都市ガス消費量:

(Δ××1,000)/η/=(150×0.461)/0.3/46,046=5m3  ダイレクト圧延では,ホットチャージ圧延に比較し て,ビレット 1 トンあたり約 5.0m3の都市ガス使用量を 削減することができる。これは,普通鋼製造エネルギー 全体の約 3.3%に相当する。また,加熱炉圧延プロセス と比較すると,約 30m3の都市ガス使用量を削減するこ とが可能となる。

2.ダイレクト圧延設備納入実績

2.1 設備概要

 ダイレクト圧延設備では,連続して高温ビレットを供 給し続けなければならない。些細なトラブルによる一時 的な設備停止であっても,高温ビレットの供給が途絶え ると工場全体の生産に支障を来す。そのため,設備には 高い信頼性が求められる。

 図 3に,当社が 2004 年に納入したダイレクト圧延設備 のレイアウトを示す。ビレットサイズ 120 × 120mm,4 ス トランドを有する連鋳設備,圧延設備および高速搬送設 備で構成される。生産能力は,30,000 トン/月である。

2.2 設計コンセプト

 ダイレクト圧延を行うためには,連鋳設備から供給さ れるビレット温度を高める必要がある。そのための方法 としては,まず二次冷却帯での冷却を必要最小限に抑え ることが考えられる。

 図 4に,鋳造速度 2.5m/min で比水量を変化させ,二 次冷却帯通過温度を通常の 1,050℃としたケースおよび

ビレット品質から設定される許容温度 1,100℃まで高め たケースの温度シミュレーション結果を示す。

 ビレットが所定長さに切断され搬送開始となるときの 温度を比較すると 15℃ 程度の差しかなく,またビレット を所定長さまで切断する間の温度低下が大きいことがわ かる。したがって,圧延設備に供給するビレット温度を 高めるためには,連鋳設備の鋳造速度を高速化し,切断 タイムサイクルを短縮することが効果的である。

 図 5に,ダイレクト圧延設備における設計コンセプト を示す。当該設備においては,No.1 圧延機入側でのビレ ット温度 950℃ が圧延設備の設計条件となる。

 ビレット温度シミュレーションを実施した結果,連鋳 設備の鋳造速度を 3.0m/min 以上にすることで圧延温度 950℃を達成できることがわかった。しかしながら,連 鋳設備の鋳造速度は,上流側工程である電気炉操業の出 鋼サイクルに影響を受けて調整されるため,鋳造速度が 3.0m/min 以下に低下するケースも想定しておく必要が ある。ダイレクト圧延操業に融通性を持たせるため,圧 延設備の上流側にビレット温度を 50℃昇温する能力を 備えたインダクションヒータ(誘導加熱装置)を設置し,

鋳造速度が 2.5m/min まで低下してもダイレクト圧延操 業を継続できるよう考慮した。

図 2   ホ ットチャージ圧延およびダイレクト圧延におけるビレッ ト温度履歴比較

  Comparison of billet temperature history in HCR and HDR HDR HCR High-speed 

transfer

Transfer Shear

Secondary cooling Mould 1,200  1,150  1,100  1,050  1,000  950  900  850  800  750  700

Billet temperature  (℃)

Distance from meniscus  (m)

60 50 40 30 20 10 0

Rolling  mill

Reheating  furnace Roller 

table

図 5  ビ レット温度シミュレーション結果   Simulation of billet temperature

Induction  heater

Rolling temp.

Casting Speed Cutting temp.

2.5m/min  968℃ 

3.0m/min 1,025℃ 

3.5m/min 1,079℃ 

950℃ 

900℃ 

950℃ 

996℃ 

+50℃ 

Rolling mill 140m

Transfer equipment Continuous casting 

machine Secondary  cooling Mould

Shear

図 4  鋳造速度 2.5m/min 時のビレット温度シミュレーション結果   Simulation of billet temperature at casting speed 2.5m/min

Shear

942℃ 

979℃ 

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 Distance from meniscus  (m)

1,300  1,250  1,200  1,150  1,100  1,050  1,000  950  900  850  800

Billet temperature  (℃)

Secondary  cooling

Allowable temperature  at secondary cooling zone

994℃ 

929℃ 

Cutting length 3.5m flow rate=2.3 L/kg・steel  flow rate=2.0 L/kg・steel 図 3  ダイレクト圧延設備レイアウト

  Layout of direct rolling plant

Rolling mill plant Electrical room

Operation  room

High speed transfer  equipment

Cooling bed Product yard

Roll shop KSC mill Induction 

heater 10m

60m

70m

Electrical furnace Shear

Steel making plant

V60-MOULD Ladle turret Continuous 

casting machine

(3)

2.3 導入技術

 表 1に,ダイレクト圧延を達成するために導入した技 術を示す。

2.3.1 高速鋳造鋳型(V60-MOULD)

 鋳造速度を高速化するとビレットを所定長さに切断す るサイクルタイムを短縮することができるため,高温状 態を維持したビレットを下流側設備に供給することが可 能となる。一方,鋳型内での凝固殻の厚さが薄くなる高 速鋳造においては,鋳型内での不均一凝固を招き,溶鋼 が凝固殻を破って外部に飛散するブレークアウトを起こ しやすい。高速鋳造を達成するには,鋳型内での均一冷 却技術が特に重要である。鋳造速度 4.0m/min を越えて 安定操業を実施している普通鋼電気炉メーカがわずかで あることからも要求技術水準の高さがうかがえる。そこ で,鋳型内の銅チューブに設けた特殊テーパにより,高 速鋳造時においても均一な冷却効果を発揮できる当社製 V60-MOULD を導入し,鋳造速度の高速化を図ることに した。

 図 6は,金添加した鋳片を放射線処理し,金と鋼の放 射化率の差を利用して鋳型内凝固厚さを分析したもので ある。V60-MOULD では,鋳型と初期凝固殻が良好に接 触することで凝固殻が均一に生成されるため,高速鋳造 時においても凝固殻に熱応力が発生しにくく,安定操業 を達成することが可能である。

2.3.2 二次冷却制御設備

 鋳型から抽出されたビレットは,鋳型下方に連なる二 次冷却帯でのスプレー直接冷却により凝固を促進させ る。二次冷却帯での冷却水過少は凝固殻の生成不良を招 き,内部品質を悪化させる。逆に,冷却水過剰はビレッ ト温度を低下させ,ダイレクト圧延操業を困難にさせ る。二次冷却帯でのビレット温度は鋳造速度に大きく依 存し,次いで,溶鋼中の炭素含有量,溶鋼温度の順に影 響を受けることが温度シミュレーションで明らかになっ た。そこで,鋼種ごとに鋳造速度と二次冷却水量の関係 を整理し,最適水量を噴射するシステムとした。このシ ステムでは,鋳造速度と二次冷却水量の関係を 10 種類の パターンに細分化し,鋼種および電気炉出鋼温度に基づ いて最適と考える冷却パターンを選択することにより実 行される。これにより,鋳造速度の低速域から高速域ま での広範囲でビレット温度のコントロールが可能になっ た。

2.3.3 切断機

 図 7に,連鋳設備の切断機配列を示す。連鋳設備の切 断機は,切断面の幅広がりを防止するために対角線方向

(45 度傾斜方向)に切断するダイアゴナルカットが一般 的である。そのため,切断機自体が 45 度方向に傾けられ ている。ストランド間隔の狭いビレット連鋳設備では,

隣接する切断機との干渉を避けるために,千鳥に配置す るのが一般的である。

 今回採用した同一線上配置切断機を図 8に示す。切断 機自体の傾きを 30 度にすることで隣接する切断機との 干渉を回避し,切断機を横一線上に配置することを可能 とした。その結果,全ストランドで鋳型から切断機まで

Purpose New technology for direct rolling

Stability operation when high speed casting High speed casting mould 

(V60-MOULD)

Control of billet temperature Secondary cooling cascade control

Equalization of cutting temperature Shear arranged on straight line

Prevention of temperature decrease High speed transfer equipment

表 1  ダイレクト圧延設備導入技術 Technology for direct rolling

図 6  V60-MOULD と従来モールドの鋳型内凝固殻厚さの比較   Comparison  of  solidification  shell  thickness  between  V60-

MOULD and conventional mould Molten steel

Solidification delay Mould center

Molten steel

Solidification delay Mould bottom

Solidification  shell Solidification  shell Solidification 

shell

Solidification 

shell Molten steel 

Mould center

Mould bottom

Molten steel

V60-MOULD Conventional mould

図 8  同一線上配置の切断機   Shear arranged on straight line

図 7  千鳥配置の切断機   Shear of alternate arrangement 5strand

CAST SHEAR

1strand 3strand 5strand 4strand

3strand 2strand 1strand

45゜

  A

A A−A

(4)

の距離を同一にでき,切断されたビレットにおいてスト ランド毎の温度のばらつきを防止することが可能になっ た。

2.3.4 高速搬送設備

 連鋳設備から圧延設備までの約 140m では,搬送速度 の高速化を追求した。搬送ロールの回転を早くするだけ ではビレットとロールの接触面でスリップが発生し,搬 送不良を招く。また,コーナ部への高速突入は,ロール 軸受に大きな衝撃を与え機器損傷を招く。

 この問題を解消するため,スタート地点,直線部,コ ーナ部で,インバータ制御でロール回転速度を最適化す ることによってスリップ防止と衝撃緩和を図り,過去最 速の搬送速度 4m/sec を達成した。また,連鋳設備でビ レットを切断した後,平均 120 秒後には圧延設備に供給 でき,搬送中のビレット温度の低下を 50℃ 以下にするこ とが可能になった。

2.4 実機検証

2.4.1 ビレット温度検証

 ビレット温度シミュレーションと実測値の比較を図 9 に示す。また,図 10に圧延装入温度のばらつきを示す。

連鋳設備のピンチロールスタンドおよび切断機でのビレ ット実測温度は,シミュレーションとほぼ一致する。一 方,圧延設備入側ではビレット実測温度平均値とは一致 するものの,実測値に幅がある結果となった。これは,

切断後のビレットが圧延設備に到達する時間のばらつき によるものと推定される。

2.4.2 ダイレクト圧延時の圧延トルク

 図11に,ダイレクト圧延時の圧延トルクの検証結果を 示す。圧延温度 950℃ において,設計値どおりの 70%程 度のトルク負荷率に収まっていることが確認できた。

 当社が納入したダイレクト圧延設備は,前記導入技術

によって稼働率 95%を達成した。一方,実機検証では,

「圧延設備に供給するビレット温度の安定化」が今後の 課題となった。

 この課題を達成するためには,従来はオペレータの経 験で手動選択している二次冷却パターンを,操業条件の 変動にかかわらず一定温度のビレットを圧延設備に供給 できる完全自動化システムにする必要がある。

3.二次冷却ダイナミック制御

3.1 ダイナミック制御

 鋳型に注入される溶鋼温度をストランドごとに連続測 温し,二次冷却水量計算に反映することができればビレ ット温度の制御精度を向上できる。注入流を放射温度計 により計測することは可能であるが,その信頼性から実 用化に至っていない。当社は,鋳型注入温度を実測して 二次冷却水量計算に反映させる手法ではなく,ビレット 表面温度を実測し,二次冷却水量をダイナミックに変化 させることでビレット温度を任意に制御するシステムの 開発を目指すことにした。

 図12に,ダイナミック制御テスト機のシステムを示 す。放射温度計で実測されたビレット温度(PV)と設定 温度(SV)の差ΔT より自動的に比例ゲイン(P)を変 更し,短時間で設定温度に到達できる制御を目指した。

 また,制御周期を短縮するために,放射温度計は二次 冷却帯出側近傍に設置した。この放射温度計に対して は,耐久性を向上させるために,水冷ジャケット構造の 箱に収納し,また,測定精度を向上させるため,エアパ ージを行ってビレットから立ち上る蒸気を吹飛ばす対策 を施した。

 実際の生産機に組込むことから高い信頼性が求めら れ,特に,検出温度異常時のフェイルセイフ機能を充実 させる必要がある。ここでは,ダイナミック制御と従来 の鋳造速度カスケード制御を並行して走らせ,ダイナミ ック制御継続不可判定時には鋳造速度カスケード制御へ と瞬時に切替えることを可能なシステムとした。

3.2 実機テスト結果

 カスケード制御とダイナミック制御のビレット温度比 較を図13に示す。既設カスケード制御では,取鍋チャー ジ変更ごとにビレット温度の傾向が変化している。鋳造 速度はチャージ変更前後では大きくは変わらないことか ら,溶鋼温度の影響を受けているものと考えられる。一 方,ダイナミック制御開始後は,設定温度に対して±10℃

図10  圧延装入温度のばらつき

  Difference of billet temperature in front of rolling mill train 60% 

50% 

40% 

30% 

20% 

10% 

0% 

1,040 1,020 1,000 980 960 940 920 900

Billet temperature  (℃)

Ratio  (%)

図 9  ビレット温度シミュレーションと実測値の比較   Comparison  between  simulation  and  measurement  of  billet 

temperature 1,600  1,500  1,400  1,300  1,200  1,100  1,000  900  800  700  600  500

Billet temperature  (℃)

120mm sq, Vc3.0m/min, Water quantity 750L

0 5 10 15 20 25 30

Distance from meniscus  (m)

Surface  Corner  Center

at rolling mill at pinch roll stand at shear

図11  圧延トルク実測値

  Motor torque measurement at rolling mill

No.1 rolling mill  No.2 rolling mill  No.3 rolling mill  No.4 rolling mill  No.5 rolling mill  No.6 rolling mill 1,040 1,020 1,000 980 960 940 900 920

Billet temperature  (℃) Calculation value of No.1 rolling mill 100 

90  80  70  60  50  40  30  20  10  0

Motor torque  (%)

(5)

程度で推移していることがわかる。

 なお,このダイナミック制御は,連鋳設備から抽出す るビレット温度の安定化を図るものであり,実際の圧延 装入温度を連鋳設備側にフィードバックするシステムに はなっていない。ストランドごとの鋳造速度のばらつき によりビレット切断順序が時間とともに変化するため,

ビレットごとの圧延設備入側での待機時間が一定でな く,ビレット温度が設定値に収束しないことを懸念した ためである。待機中の温度低下に起因する圧延装入温度 のばらつきを防止するには,鋳造速度を高速化してスト ランド数を削減する方法が有効な手段であり,さらには 1 ストランドの連鋳設備と圧延設備とを,ビレットを切 断することなく直結化することが理想の姿となる。

むすび=ダイレクト圧延プロセスにより加熱炉を使用し ない無加熱操業を実現した。当該プロセスにおいてはビ レット温度の安定化が重要であり,連鋳設備における二 次冷却ダイナミック制御の完成度を高めるため実機テス トを重ねている。また,当該技術は従来の連鋳操業の安 定化にも貢献する。今後,連鋳圧延完全直結設備の実現 を目指して,必須となる高速鋳造技術に磨きをかける所 存である。

参 考 文 献

 1 )  日本鉄鋼協会:わが国における鋼の連続鋳造技術史,(1996), 

pp.416-419.

図 12  二次冷却ダイナミック制御システム   Secondary cooling dynamic control system

SV PV

Amp. Amp.

PV

MV Mould

Foot zone No.1 zone

No.2 zone

No.3 zone Radiation  thermometer (1)

Radiation  thermometer (2) Pinch roll stand Shear

3 zone PLC

2 zone 1 zone Fzone

Valve stand

図13  カスケード制御とダイナミック制御のビレット温度比較   Comparison  of  billet  temperature  in  cascade  control  and 

dynamic control

0:00  0:30  1:00  1:30  2:00  2:30  3:00  3:30  4:00  4:30  5:00  5:30  6:00  6:30  7:00  7:30  8:00  9:30  10:00  10:30  11:00  11:30  12:00  15:30  16:00  16:30  17:00  17:30  18:00  18:30  19:00  19:30  20:00  20:30  21:00

Time  Billet temperature ℃  1,200 

1,190  1,180  1,170  1,160  1,150  1,140  1,130  1,120  1,110  1,100

Cascade mode  Dinamic mode  SV :1,150℃ 

Charge No. 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21

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