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梶 原 義 明

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Academic year: 2021

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ピア・サポートによる読書を通し,

共感を中心とした向社会性の育成をめざす教育プログラム

一小学校クラス集団を対象とする教育プログラムの作成と教育効果の検討一 学校教育専攻

人間形成コ}ス 梶 原 義 明

指 導 教 宮 山 崎 勝 之

キーグー

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う,義智彦プロググA

はじめに ながら読書を進めた。また,児童がベアで読 現在,学校現場では,多くの問題をかかえて んだ本の感想を深めるとともに,読書の意欲づ おり,文部科学省の調査(2006)でも,いじめ, けとなり,児童の積極的な読書行動を促進する 暴カs 不登校は=依然として学校に存在してい ように週に一度,読書授業を行った。この読書

る。それらの原因のひとつとして考えられるの 授業では6活動を準備し,読んだ本の中から登 は,他者への思いやり,他者とのかかわりの希 場人物の向社会的な言葉や行動を見つけること 薄さであり,援助行動や利他性の育成が現在の を活動の中心に据え,児童の向社会性を高める 子どもたちには必要である。向社会性を育成す こともねらった。

る教育プログラムを開発することで,現在の学 研究 校現場での多くの問題を解決できると考える。 目的

いじめ,暴力の予防,改善を目的としたプロ 作成した児童の向社会性の育成を目指した教 グラムはあるが,特別な手法や知識が求められ, 育プログラムを学校現場で実践するとともに,

学校現場で容易に実践することは難しい。そこ その教育効果を評価する。その際,新たに考案 で,学校という環境に合った,恒常的に行うこ した児童の向社会性質問紙およびクラス向社会 とのできるプログラムの作成が必要である。 性質問紙を本教育プログラムの効果評価に用い プログラムの作成 ると同時に,それらの質問紙の信頼性と妥当性 プログラムの作成にあたり,共感,向社会的 を検討する。

行動にむすびっく,小学校中高学年に適した一 教育対象

般書を21種類選定し各2冊準備した。それらの 本研究の協力児童は,公立小学校5年生2クラ 本を3種各2冊計6冊のまとまりにし,原則とし ス78名(男子45名,女子33名)と6年生2クラス55 て6人のグループに配布した。グノレ}プ内には 名(男子26名,女子29名)であった。なお, 5年 ペアを作り, 1週間で本のまとまりの中の間じ 生と6年生は,異なる学校に属していた。 5年生 本をペアで読むようにした。しかし,本を読む 2クラスのうち,一方を教育クラス,もう一方 ことが苦手な児童も多いため,ピア・サポ}ト を統制クラスとして設置した。同様に, 6年生2 を用いて本を読み進めるようにした。ピア・サ クラスも一方を教育クラス,もう一方を統制ク ポートを促進するため,読書記録ノートを作成 ラスとした。教育クラスは66名(男子37名,女 し,毎日の読書量をベアで確認しあったり,励 子29名),統制クラスは67名(男子34名,女子33 ましのメッセ}ジをベアのノ}トに記入しあい 名)であった。

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方法 マイナスの教育効果が確認された。この結果は,

本プログラムは, 2006年4月13日から, 7月18 本プログラムが児童の認知や感情に作用しなか 日までの

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週間実施した。効果評価については, ったことが考えられるが,向社会性質問紙が自 事前評価をプログラム実施前の4月初旬に,事 己の傾向を測る質問紙でもあるため,自分の行 後評価はプログラム実施後の夏休み前最終週で 動をより厳しく見る目が育った可能性も推測さ ある

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月中旬に,フォローアップ時の評価は, れた。実施前援助行動が低かった男子と実施前 夏休み明けの第一遜である

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月初旬に,教育ク 援助行動が低かった教育クラスの児童のフオロ ラスと統制クラスの対象児童全員に行ったo 質 }アップ時に,クラス感情認知の尺度でプラス 関紙の妥当性検討のため,担任教師が,共感性, の教育効果が確認された。これは,他者を助け 向社会性の傾向の強い児童,弱い児童を抽出す ることが少なかった児童が,自分が図ったとき る向社会性児童抽出質問紙も新たに作成し事 にはクラスの友だちが気づいてくれると感じ始 後評価と同時期に実施した。児童による自己報 めたことを示している。また,行動採取につい 告で援助行動も採取し,効果評価につなげた。 ては,プログラム後半で投稿が無くなったもの 結果および考察 の,投稿内容や男女の投稿数から思いやりのあ

教育効果の検討をするにあたり,まず両質問 る集団ができつつあることが確認された。

紙の信頼性,妥当性を検討した。各尺度のα係 本プログラムは,共感や向社会性という安定 数はほとんどの尺度で許容範囲の値を示し,信 した特性を操作するため,数ヶ月という実施期 頼性が確認された。実施前後の評価結果からも書 間では児童の変容が見られなかった可能性もあ 各尺度の再検査相関係数に有意な正の相関が見 る。また,読書も時間を要する活動である。教 られ,安定性も確認された。向社会性児童抽出 育効果の検討において大きな効果を確認できな 質問紙を用いた妥当性の検討では,それらの児 かったが,今後児童が変容する兆しは確認でき 童の実施後の各尺度の得点をもとに分析を行 た。より長期的にプログラムを実施することで,

い,いくつかの尺度で,抽出された児童の得点 大きな教育効果が得られるであろう。

が有意に高いことが確認され,部分的ではある 今後の課題

ものの妥当性のある質問紙となったo 今回の研究で,本プログラムの大きな教育効 向社会性質問紙,クラス向社会性質問紙を用 果を得ることはできなかった。その原因のひと いた教育効果の検討では,教育クラスと統制ク っとして,児童を読書行動に向かわせることの ラスの実施前から実施後,実施前からフォロー 難しさがあげられる。しかし,ピア・サポート アップ時の平均変化を算出し,分散分析を行つ や読書授業での実施方法などのプログラム実施 た。この比較では教育効果を確認できなかった 上の問題点は明らかとなり,それらを改善する ため,より際だった児童を抽出し,教育効果の ことで,児童の読書意欲は高められると考える。

検討を行った。その結果,プログラム実施前に 総合的な学習の時間等に本プログラムを位置づ 感情認知が低かった教育クラスの男子はフオロ けることにより,児童の共感や向社会性は高め ーアップ時に,実施前援助欲求が低かった女子 られ,いじめ,暴力,不登校の問題も解決に向 は,実施後に援助行動を行いにくくなるなどの かうことが期待される。

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参照

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本協定の有効期間は,平成 年 月 日から平成 年 月

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風向は、4 月から 6 月、3 月にかけて南東寄りの風、7 月から 11 月、2 月にかけて北北 東寄りの風、 12 月から 1

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