公益財団法人在宅医療助成 勇美記念財団
2015 年度(後期)テーマ指定公募②
「地域包括ケアを目的とした在宅医療推進のための多職種研修会への助成」『生涯楽しく食べる』を応援する会
完了報告書
助成対象年度(2015 年度後期)
平成
29 年 2 月 13 日
『生涯楽しく食べる』を応援する会
清水享子
目次
第 20 回 『介護はある日突然やってくる!その時あなたの対応は?』 第 21 回 『多職種座談会』 第 22 回 『介護を通していただいている宝物』 第 23 回 『歯科診療報酬 2016 改定ポイント、ここだけは押さえたい!』 第 24 回 『アロマセラピーの医療現場での活かし方』 第 25 回 『訪問歯科のノウハウ化-現場の困りごと相談会』 第 26 回 『訪問看護の実態と連携』 ~安心と安全の先に笑顔と希望の生活がある~ 第 27 回 『訪問歯科のノウハウ化-実践対応第 2 回』 第 28 回 『多職種座談会』 地域包括ケアを目的とした在宅医療推進のための多職種研修会を終えての感想『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
20 回勉強会報告
日時:3 月 16 日 20:00~22:00 参加者:【計 24 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『介護はある日突然やってくる!その時あなたの対応は?』 講師:松尾潤一氏 山下幹子氏、川添智美氏 今回はご両親の介護、看護を経験された、また現在介護をされている3名の方に 登壇していただきました。患者側の立場で介護、看護、医療に求めることは何 が必要なのかを創造する機会になりました。 突然やってくる介護・看護、その時どうされたのか? 認知症により母親を特別養護老人ホームに入所させたものの、それまでは父親 がアルコールとDVによる暴力が原因でシェルターに母親をかくまったり、あ る日突然居なくなるなど家族だけでは到底対応ができないことの報告があった。 そのような環境においても家族の連携は元より地域包括支援センターに相談し てケアマネを中心とした多職種の方々のフォローがあったことが大変助かった とのこと。しかし、足りないことも多々あり、最初のケアマネさんとは相性も あってうまくかみ合わなかったこと、認知症の受診をするために土曜日に診て いただける病院がなかったり、施設に入るにも書類を沢山書かなければならな いなど疲れることが多いとのこと。 家族のあり方が多様化するなか、自分たちに出来ることは何か。自分たちの生 活を最低限守りながら、出来ることのなかで誰もが幸せに暮らせる介助をする ことが大切なのではないか。介護される人、する人が笑って過ごせる時を共有 してもらえる方との出会いが必要でないかと感じるところです。 以上『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
21 回勉強会報告
日時:4 月 13 日 20:00~22:00 参加者:【計 20 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『多職種座談会』 今回は歯科医師を中心とした12職種のメンバーで実践的な座談会になりました。 訪問歯科は現状のままでは歯科医師が足らない状況になる。そのくらい現場に いるとひしひしと感じることがある。以前から何故?不思議な?こんなことを 聞きたいかを忌憚なく話してもらいたい。またせっかく来られたので全員自己 紹介、今の課題などを話してもらいたいと訪問歯科医師の清水先生から話があ りました。それを受けて皆さんそれぞれの立場でお話していただきました。ラ ンダムですが、皆さんからのお話を紹介します。訪問看護をされている方から は、地域の方々との連携をするにはどこから始めればいいのか、どうすればい いのかを学びたい。ケアマネジメントの編集の方からは現場の方々がどのよう な勉強会をされているのかを知り、冊子を通して役立ちたい。歯科医師の方で 味覚マイスターを取得し推進される先生は、高齢者への対応にも高齢者が味覚 が分かるか否かなど役立つことができるので歯科医師にも味覚マイスターを取 得してほしい。また別の歯科医師からは住宅街にある歯科医院だが患者さんが だんだん高齢者になったこともあり、こちらからは行くことが必要になること もあり勉強したい。歯科医師を客観視できるホームページ制作会社の方からは、 在宅医療に関して歯科医師からの情報発信が少ない(歯医者さんがきてくれる の?も知らない)。リハビリ専門の理学療法士からは呑み込みが上手くいかない 方などもいるのでいろいろ勉強したい。歯科医師との連携は必要不可欠だと思 う。介護福祉士の資格を持っている方は多いが賃金が低いのでやらない人が多 い。志が高くても賃金が低ければ続かない。いくら助成金を出しているといっ ても税金も上がるので賃金が上がるイメージが無い。このように様々な話を伺 うことができました。熱心に他職種の会で勉強されている方は医療介護で15か 所の勉強会に参加されている方もいます。地域を支えるには今回の参加者のよ うに連携しながらノウハウを身に着け自分の地域エリアの方々に貢献すること が大切なのではと感じました。 以上『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
22 回勉強会報告
日時:5 月 13 日 20:00~22:00 参加者:【計 17 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『介護を通していただいている宝物』 講師:社会福祉法人聖テレジア 古本信也 氏古本 真也
<プロフィール> 大学卒業後、一般企業サラリーマン、訪問販売、携帯電話の仕事をした後、介 護業界で働きはじめる。最初は、デイケアで 3 年勤め、もっと重度の方の介護 を経験したいと思い、現在働いている社会福祉法人聖テレジア会の七里ガ浜ホ ーム(特養)に転職、そこで 14 年現場で働く、現在は、看護小規模多機能型 居宅介護(以前の複合型サービス)立ち上げの為、昨年 8 月より聖テレジア会 本部事務局で企画調整係長として勤務している。プライベートでは、4 年前よ り「介護幸友会」を作り毎月「勉強会」「幸友会(交流会)を企画しています。 今日のお話し「介護を通していただいている宝物」 お話の内容 ・私の介護の原点 ・介護をはじめて落ち込んでいた時に、救われた、ご利用者さんからの言葉 ・ご利用者さんからの手紙 ・全く面会に来ない、ご家族の気持ち ・クレーマーと言われてしまっていた、ご家族との関わり ・消えた義歯 ・最後かもしれないと思った、ご利用者さんとの外出 ・はじめての看取り(ターミナルケア) ・ご家族の遠慮 ・私生活でのご近所との関わり ・介護を通して知り合った仲間の支え 上記内容でお話をしていただきました。印象に残ったのは、最後かもしれない と思っていた患者さんと外出した時に、外食で魚定食を食べたいといって食べ たこと。日頃介護職を食べていた患者がきれいに完食できたことにはびっくりしたとのこと。それからは施設では普通食が食べられることになり、職員はあ きらめてはいけないことを痛感したと話されていました。 施設に来られる患者さんの家族にも様々な事情があり、最近では施設に預けた らほとんどの家族は面会に来ないといわれているが、患者家族から施設に行っ てもいいのか?家族としては親を手放したという気持ちで申し訳ないと思われ ている方もいる。ある患者は、みかんのうたを口ずさむことで声が出るように なったり、普段歩いていても階段を上がることをしていないと階段を上がるこ とができなくなるので患者さんにはできるだけやってみることを進めている。 古本さんは、患者さんとの日々の生活の中で何事にもあきらめてはいけないこ とを患者さんから教わることが多いとのこと。人は何時かは死にます。その生 きざまを見守ることで介護を通して宝物をいただいたように思いますとのこと でした。
『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
23 回勉強会報告
日時:6 月 15 日 20:00~22:00 参加者:【計 27 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『歯科診療報酬2016 改定ポイント、ここだけは押さえたい!』 講師:渡辺歯科医院 院長 渡辺 泉 氏 今回の歯科診療報酬の改定は 4 年に 1 度の大改定となった。東京医科歯科大学 歯科同窓会、渡辺歯科医院の渡辺泉先生に今回の改正ポイントを分かりやすく 解説していただきました。訪問歯科においてもかかりつけ歯科医機能強化型歯 科診療所(か強診)の施設基準が変更になったことにより訪問歯科を推進する 歯科医院が増えるのか否か。ただ点数だけの話ではなく今後超高齢化を迎える 日本における訪問歯科医療のありかたを考えるいい機会になった。【かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)】 [か強診の施設基準] (1) 歯科診療所であること。 (2) 歯科医師が複数名配置されていること、あるいは、歯科衛生士が一名以上配 置されていること。 (3) 歯科外来診療における医療安全対策に係る研修、高齢者の口腔機能管理に係 る研修を受けた常勤の歯科医師が一名以上配置されていること。 (4) 過去 1 年間に、歯科訪問診療料 1 又は 2、歯周病安定期治療及びクラウン・ブ リッジ維持管理料を算定していること。 (5) 緊急時の対応を行うにつき必要な体制が整備されていること。 (6) 当該地域において、在宅療養を担う保険医、介護・福祉関係者等との連携体 制が整備されていること。 (7) 医療安全対策につき十分な体制が整備されていること。 1 *エナメル質初期う蝕管理加算 260点 ・歯管への加算 以下は包括化。 ・フッ化物歯面塗布処置 ・機械的歯面清掃処置 摘要欄記載 「歯清初回」、「2 回目以降・前回実施○月」
・口腔内写真検査 ・歯科疾患管理料のフッ化物洗口に関する加算 *歯周病安定期治療Ⅱ(SPTⅡ) 毎月とれる 1歯以上 10 歯未満 380点 10 歯以上 20 歯未満 550点 20 歯以上 830点 これまでの SPT が SPTⅠとなり、別に新設された。以下のものが包括される。 ・歯周病検査、歯周病部分的再評価検査 ・口腔内写真検査 ・機械的歯面清掃処置、P の咬合調整 ・歯周基本治療 P 処、P 基処 SPTⅡの算定開始にあたっては、精密検査の実施(同月算定不可)と文書提供が必要。 算定時に口腔内写真撮影が必須で、カルテに添付 or 画像を電子媒体に保存管理する。 1 回目は全顎の撮影、2 回目以降は管理対象部位の撮影 SPT の算定要件の見直し 「骨吸収が根の長さの3分の1以上であり、歯周ポケットは4mm 以上を有する」→ 「歯周ポケットは4mm 以上を有する」に変更となった。 また、SPT 算定後の歯周外科の減算は 100 分の 30 から 100 分の 50 へ緩和された。 【歯周病と指導関連】 * 歯科疾患管理料(歯管)の管理計画書提出が義務ではなくなる。歯在管も同様 歯管100点(改定前110点) ブリッジの MT 病名のみで歯管算定可 「患者又はその家族等の同意を得て管理計画を作成し、その内容について説明を行っ た場合に」 (カルテ記載必要) 「管理計画に基づき、当該患者等に対し、歯科疾患の管理に係る内容を文書により提 供した場合は、10 点を所定点数に加算する。」 歯管の 4 か月ルールなくなった * P 混検の見直し 点数が40点から80点に。乳歯列は P 混検で算定。 混合歯列期においては、必要があれば永久歯の歯数で基本検査を算定可 2 * フッ化物歯面塗布処置の見直し う蝕多発傾向者の場合 80 点→100 点 ・う蝕多発傾向者の5〜7歳の判定基準が下記のように変更になった 歯冠修復終了歯 乳歯3歯以上および永久歯1歯以上→ または 在宅等療養患者の場合 80 点→100 点 エナメル質初期う蝕に罹患している患者の場合 120 点(新)病名は Ce 3 月に 1 回
・エナメル質に限局した表面が粗造な白濁などの脱灰病変、歯管算定、写真を撮影 * 手術を伴う T-Fix の算定が術前、術中、術後に分かれた。 術前 術中=同日 術後 1 回目 術 後 2 回 目 手 術 歯 4 歯 未 満 簡単 200 点 算定不可 簡単 簡単 手 術 歯 4 歯 以 上 簡単 200 点 困難 500 点 困難 困難 術後6ヶ月経過後の4歯未満は簡単なもの1回の算定だが、4歯以上は6ヶ月ごとに繰 り返し算定できる。エナメルボンドによる TFix の除去は算定できない。 摘要欄記載 固定した部位と方法、前回実施年月日(or 1 回目)、歯周外科を行う予定か否か * 糖尿病の患者さんに対するペリオクリン貼薬 糖尿病を有する患者であって、歯周ポケットが4mm 以上歯周病を有する患者にたいし て歯周基本治療と平行して計画的に1月間特定薬剤の注入を行った場合に算定できる。 ただし、Sc や SRP を当日行った歯に注入。医科の保険医療機関からの情報提供が必要。 * 歯科治療総合医療管理料2について (1日につき45点)施設基準届出必要 これまでの医管が医管1となり医管2が新設された。(在歯管も同様) 高血圧性疾患、虚血性心疾患、不整脈、心不全又は脳血管疾患がある患者 医科主治医からの情報提供不要で、問診等で確認できればよい。 患者の血圧、脈拍、経皮的酸素飽和濃度を必要なときに測定。術前・中・後など 入院患者でも算定可。 【レントゲン関連】 * 同一部位での異なる疾患に対するレントゲン撮影 同一部位であっても前回撮影時と異なる疾患に対する診断を目的に撮影した場合に おいては、各区分の所定点数により算定する。 3 * 加圧根管充填処置時の場合の歯科エックス線撮影について 妊娠中で同意が得られない場合は撮影の必要はなく、理由を診療録に記載 * 写真診断を行った場合は、診断に係る必要な所見を診療録に記載する 【補綴関連】 * 補診算定は、装置ごとに算定 補綴時診断(1装置につき)(新製の場合)90点 (改定前100点 1口腔につき) (欠損補綴物を新たに製作する場合)
補綴時診断(1装置につき)(新製以外の場合)70点 (新規項目) (有床義歯増歯修理または有床義歯内面適合法の場合。) (増歯修理を再度同一部位に行う場合は3ヶ月以内は算定できない) 増歯修理の摘要欄記載 「補診 1 回目」or「補診前回○年○月○日」 例 1.義歯新製の補診算定日⇒3 月以内の同一部位増歯修理補診 × 別部位なら○ 例 2.新製以外の補診算定日⇒3 月以内の別部位増歯修理補診・同一部位新製補診 ○ 例 3.増歯修理の補診算定日⇒3 月以内の同一部位床リソウ補診 ○ 例 4.義歯新製の補診算定日⇒6 月以内の同一部位床リソウ補診 ○ リソウ点数は 50/100 例 5.上顎に 1 本義歯 2 床、下顎に 1 本義歯 2 床 ⇒ 90点×4 * 第1小臼歯を支台とするブリッジにおいてレジン前装金属冠で作製できる レジン前装金属冠 小臼歯 1613 点 生 PZ 796 点、失 PZ 636 点 * 平行測定が無くなり、歯冠形成の加算が新設された。 ブリッジ支台歯に歯冠形成を行った場合は、支台歯形成加算として20点を加算する * 歯冠補綴時色調採得検査の新設 前歯の色合わせ (1枚につき10点) 隣在歯 or 対合歯に天然歯がある場合に印象採得時に算定。色調見本と同時等倍撮影 同一画像内に上記 3 条件が揃って 1 枚とカウント。写真を技工指示書に添付 * テンポラリークラウン Tec、リテイナー 「当該歯の歯冠形成を算定した日から」→「当該歯に係る処置等を開始した日から」 根管治療やう蝕処置などを開始した日から算定できる。 Tec は仮着料の算定は不可だが、リテイナーは歯冠形成後に仮着料算定可。 * 金属アレルギーのある患者さんに対して、大臼歯の CADCAM 冠が作製できる。 「歯科用金属を原因とする金属アレルギーを有する患者に限り算定できる。ただし、 医科の保険医療機関 又は 医科歯科併設の医療機関の医師との連携の上で、診療情 報提供(診療情報提供料の様式に準じるもの)に基づく場合に限る。」 4 HJCも製作可能。どちらも補管の対象外。2 年以内に破損しても所定点数で算定可能。 * 同月内における歯リハ1と義管の併算定 旧義歯の調整(フテキ病名や Dul 病名)を行いリハ 1 を算定し、同月に同一部位に義歯 を新製すると、義管も併算定できる。部位が違えば、どちらか一方の算定。 * 義歯修理の際も鉤歯調整 40 点が算定できるようになった 「新たな義歯の製作又は義歯修理(鉤等の追加)を行うにあたり」 * 下顎総義歯で軟質材料による床裏装ができるようになった シリコン系弾性裏装材 軟質材料を用いた場合、下顎総義歯に限り算定できる。1床につき1630点。 顎堤吸収が著しい等硬質材料で症状改善が困難な患者で、間接法で製作した場合に限る。 軟質材料を使用した後は6ヶ月間、T コンデは算定不可。
義歯新製から6ヶ月以内の有床義歯内面適合法は、50/100 での算定となった。 * 特殊印象(算定要件追加) 「各個トレー及び歯科用インプレッションコンパウンドを用いて筋圧形成を行いラ バー系印象材等を用いて機能印象を行った場合」 228 点⇒270 点に増点 * 義歯新製の半年ルールの緩和 期間短縮された 前回製作義歯の印象採得日から 6 か月経過した以降に、新製義歯の印象採得行う 【充填関連】 * 根面う蝕 「前歯部5級窩洞を除く歯の根面部のう蝕において、隣接面を含む窩洞に対する充填 は 複雑なもの により算定する。 * HYS処置後の充填処置 ⇒ 充形で算定 * 初期う蝕早期充填処置後の充填処置 ⇒
KP
で算定 【手術 その他】 * 難抜歯470点が削除となり、難抜歯加算となり210点を加算する。 臼歯 260点 + 210点 = 470点 (同点数) 前歯 150点 + 210点 = 360点 (110点減少) 乳臼歯の難抜歯も要件満たせば算定可 * ポンティックのみの除去 32 点(点数変わらず) 切断部位 1 箇所につき ⇒ ポンティックの歯数 5 * 床副子修理の算定 234点 調整の算定要件緩和 これまでの咬合挙上副子調整の220点の算定の他に、新しく「床副子修理」の算定 ができるようになる。「同一の患者について1月以内に床副子修理を2回以上行った 場合は、第1回の修理を行った時に算定する」とあり同月に2度は算定できない。 調整は、レジンを添加しなくても、削合だけでも算定可。 床副子の修理と同日の調整は算定不可だが、同月の算定は可。 【摂食嚥下障害関連】 算定要件緩和 「摂食機能障害者とは、発達遅滞、顎切除及び舌切除の手術又は脳血管疾患等による 後遺症により摂食機能に障害があるもの」→この他に「内視鏡下嚥下機能検査、嚥下 造影によって他覚的に嚥下機能の低下が確認できる患者であって、医学的に摂食機能 療法の有効性が期待できるもの」が追加された。(発達遅滞、顎切除および舌切除、脳血管障害以外の場合は VE または VF の算定がな いと認められないが、他の医療機関で行った場合でも算定可)
舌接触補助床を装着した患者に対する舌圧測定
『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
24 回勉強会報告
日時:7 月 20 日 20:00~22:00 参加者:【計 15 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『アロマセラピーの医療現場での活かし方』 講師:ときわ台真帆歯科 院長 伊藤真帆氏 医療の現場でアロマセラピーを実際に使っている方法、患者さんによって効果 があるとされている精油の紹介を伊藤先生に紹介していただきました。アロマ セラピーとは精油を肌に塗布したり香りを嗅いだりすることで、自律神経、ホ ルモン系、免疫機能などの働きを活性化し、心身の不調を整える自然療法との こと。 今回の目的は、自分の心と身体を整え患者さんにも喜んでいただけるアロマセ ラピーを気軽に楽しく活用していただきたいと実際にブレンドを体験しました。 また、アルツハイマー型の認知症の方にアロマの香りで刺激すれば、その刺激 が脳内で隣接する海馬に届くとのことで記憶を司る海馬の神経細胞を活性化さ せられる可能性があることなどの発表がありました。ただ、お年寄りや既往症 のある方への使用は慎重にすること。(高血圧、低血圧、てんかんの方などは 特に気をつける必要がある)など実際に使用する時には注意が必要です。『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
25 回勉強会報告
日時:9 月 14 日 20:00~22:00 参加者:【計 15 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『訪問歯科のノウハウ化-現場の困りごと相談会』 講師:新青山ビル・ユー歯科 訪問部 部長 清水享子先生 訪問歯科の実践による報告が行われました。実際に携わっている患者の病歴、 服薬、主訴、生活環境、治療内容及び経過を解説していただきました。また、 パーキンソン病の認知症とレビー小体型認知症の違いと初期症状の見分けるポ イントなどの発表がありました。勉強会セミナーも今までとは異なり、二手に 分かれて訪問歯科の実践に関することを始め各職種の方がどのように歯科との かかわり方をしているのか、また、歯科に対しての疑問など自由闊達な意見を 交わしました。 以上『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
26 回勉強会報告
日時:10 月 19 日 20:00~22:00 参加者:【計 15 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『訪問看護の実態と連携』 ~安心と安全の先に笑顔と希望の生活がある~ 講師:しいの木訪問看護ステーション中野 管理者・緩和ケア認定看護師 冨澤文絵 様 在宅療養に係る方々の思いは使命感にあふれ自身の領域は理解されている。し かし、連携となれば相互の理解と協力、そしてコミュニケーションが不可欠に なる。訪問看護の現場で活躍されている冨澤文絵様に訪問看護の実態及び訪問 歯科を始め他職種との連携について感じること、気づくこと、そして熱い思い をお話していただきました。 <テーマ> ・訪問看護のしくみ ~介護保険・医療保険でのサービス ・「そもそも看護って、何してるの?」 ~訪問看護師の仕事と役割 ・緩和ケアについて ~しいの木訪問看護ステーション中野紹介 ・訪問歯科医との連携の中で思うこと ・地域を元気にする私たちの役割とこれから事例を基にグループディスカッション <事例> A さん、胃がん末期、認知症 84 歳、女性。一人暮らし。認知症あり、時折つじ つまの合わない言葉が聞かれるが、ご自分の意思は伝えられる。 ケアマネージャー、ヘルパーの支援を受けながら在宅で生活していたが、貧血 により倒れ入院。精査の結果胃がん末期と診断。在宅で生活することを希望さ れ戻られる。入院前と比べて ADL 低下。自力で起き上がることも困難。入院前 はご自分で問題なく食事摂取していたが、退院後ボロボロの状態。自分で磨く ことはできず、全介助。口腔ケア時痛がることが多い。食事は車椅子乗車での 摂取は困難。ヘルパー介助。ベッドアップにてほぼ全介助。パンが好き、軟食、 粥、きざみ~ペースト食。 それぞれの立場で A さんの支援方法について、役割分担を考えながら話し合い ました。また、他職種との会話の中でより専門分野の話については皆さん勉強 になることが多々あったように思われます。例えば口腔ケアは歯科医師、歯科 衛生士は専門分野ですが、看護師、ヘルパーなども口の清掃とかブラッシング の手伝いをすることも多い。専門の歯科医師、歯科衛生士の口腔ケアのやり方 を聞くだけでもすごく参考になったとの感想も聞けた。 以上
『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
27 回勉強会報告
日時:11 月 16 日 20:00~22:00 参加者:参加者:【計 15 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『訪問歯科のノウハウ化-実践対応第 2 回』 ~在宅診療で嚥下って診なきゃだめ?どこまで嚥下診るの?~ 講師:新青山ビル・ユー歯科 訪問部 部長 清水享子先生 訪問歯科において、「嚥下って診なきゃだめなの?どこまで嚥下を診るの?その とき何を知っていればいいの。分からないときにはどうするの・・。」など知っ ていれば患者対応も楽にできるはず。外来で見つける摂食嚥下障害予備軍とそ の予防と訓練・外来だから見つけられる廃用症候群予備軍など少し専門的なお 話をしていただきました。 1. 先行期:目の前のものを食べ物であると脳が認識する。どのように食べるか考える 2. 準備期:食べ物を口に入れて噛む。口の中で飲み込みやすい形にまとめる 3. 口腔期:食べ物を舌を使って喉に送り込む4. 咽頭期:食べ物を飲み込む 5. 食道期:飲み込んだものを食道から胃に送る (Leopold の摂食・運動の 5 期モデルより これらの一連の動きは、通常、ほんの一瞬のうちに起こるものです。このいず れかの段階、あるいは複数の段階で何らかの問題が発生する状態が、摂食・嚥 下障害です。
『生涯楽しく食べる』を応援する会 第
28 回勉強会報告
日時:1 月 18 日 20:00~22:00 参加者:【計 9 名】場所:ソニー生命 30F会議室 テーマ:『多職種座談会』 今年初めての楽食会。歯科医師の清水先生から症例をだされ、それぞれの立場 でどのような対応するかを話し合った。 症例1 は、90 歳女性、要介護 5、認知症,矢語症、一年前より食べなくなり家 族の意向で胃ろうに。接触嚥下、リハビリを希望。訪問時まったく目を合わそ うとしない。ぎゅっと口を強く閉じている。ユマニチュードを用いたが、口唇 がゆるむようにはなったが開口はなく舌側は磨けない。リハビリとしては頭か ら首にかけて可能範囲で運動させ頬、口唇、マッサージ、頬側の口腔ケアを行 っている。 清水先生からは患者が食べることをやめた。口を開けないのは本人の意思。家 族の思いと本人の意思の相違。様々な意見が出たが、この患者さんはなぜ開口 しないのか?それは家族の意向で胃ろうにしたことがすべてではないかと。要 介護5 といっても自分の意思があり家族への不満が開口しないことに繋がって いるのではないか。胃ろうの良し悪しは様々なところで論じられているが、死 ぬと決めることの権利とは・・。中々難しい判断だと思われる。 症例2 72 歳女性、要支援 2、心筋梗塞、狭心症、高血圧症、マヒなどはなく家族と同 居で普通の生活をしている。一年前にかかりつけの歯科へ、義歯の不調があり 通院。処置をしたが改善を感じない。次回予約が取れなくてもうよいと勘違い。 患者は不調を訴えないので清水先生が訪問した時は、上下義歯が合ってないた め食事はうまく取れず好きなものが食べられない状態。 このケースはかかりつけの歯医者が義歯をちゃんと合わせてなかったことが問 題だが、家族がどこまで親身に患者を理解していたかも問題ではないか。 誰でも何時かは老い言いたいこともなかなか言えなくなったり思いを伝えれな かったりする。自己責任とはいえやはり家族の支えがあれば幸せなことだ。 以上2015 年度後期 地域包括ケアを目的とした在宅医療推進のための多職種研修会を終えて 当会『生涯楽しく食べる』を応援する会は2 年前に発足しました。 その目的は ① 歯科医療を通じて在宅療養者の ADL,QOL を向上させること ② 訪問歯科診療を行う歯科関係者を一人でも多く増やす ③ 訪問歯科診療を行う上で欠かせない多職種との連携をしやすくする ために他の職種や介護の方への理解を深める努力をする。 多くの在宅療養者が現実には存在するが、訪問歯科診療を行っている歯科医療 従事者は非常に少なく、その理由としてどうやってよいか分からないという声 をよく聞く。 すでに訪問歯科診療を行っているものがノウハウをシェアすることで訪問歯科 診療を少しでも行き易く、ハード・ソフトの面でハードルを低くすることも目 的としている。 会の名の中に『生涯楽しく食べる』とある。 会の発起人である歯科医師たちはすでに訪問歯科診療を行っており、口から食 べることの尊さを実感している。人生の最後で食べること、味わうことがどれ だけ重要であり人の尊厳に直結しているか、死に行く人・病の床にある人にと って口から食べることがどれだけ心を豊かにするかをその仕事を通して知って いる。 口から食べることは口を使わなければ行なえない。口を整えしっかり食べられ るように出来るのは他でもなく歯科なのである。このことを訪問歯科診療に携 わるものたちは一般の外来の歯科関係者よりよく知っている。(一般の歯科医師 は知らなくて歯だけ治していたりする) 発足年はそこに重きを置きそれにそぐった内容の講演を講師の方にお願いした。 今年度は会の代表が変わり、会の主旨を再考した。 新代表となった私は訪問歯科診療を専門で行っている。行なえば行なうほど外 来に元気で歯科治療に自分の足で来られるうちにもっと全身のADL低下予防 ができないか?一般の歯科に歯の疾患の予防だけでなく、口から全身の健康増 進、口の衰え・オーラルフレイルを見つけることで全身のフレイルティに気づ き、サルコペニア・ロコモティブシンドロームなどの予防が出来ないか、いや するべきであると考えた。 一方、訪問歯科のハードルが高く感じることの一つに多職種との連携がある。 連携すべき職種の方々の仕事への想い、実際の業務内容をきくことで、相手の
仕事への尊敬を持ちその仕事への感謝が生まれ、連携へのハードルを下げるこ とも大切であると考えた。 実際に介護職に携わられている古本真也氏、訪問看護師の冨澤文絵氏のお話は 心に染入りその仕事への感謝の想いが改まった。 訪問歯科診療のもう一つのハードルがその保険請求の複雑さである。今年は 2 年に一回の大規模改定であった。その内容は国の施策として地域包括ケア推進 を現した訪問医療への深い理解であり、その後押しをする改定となっていた。 訪問歯科を行なうものには益が多いものであったが、行なっていないものには 理解が難しく、行なわないと不利益を蒙る可能性の高いものであった。歯科医 師の渡辺泉先生に詳しく教えていただけたことは訪問歯科保険請求をやりやす くし大変有意義であった。 今年の試みとして毎回講師の話を聞いて終わりではなく、グループに分かれて ディスカッションを行なった。そのことで思っていること、悩んでいること、 不思議に思うことなどを忌憚無くアウトプットしていただいた。専門職以外の 方も家族が高齢である、実際に介護が身近にある方もおられ、活発な発言、意 見交換が行なわれた。ディスカッションをする前は恥ずかしがり屋の日本人に 出来るかなと心配したが杞憂であり、話し合うというのはとても大切であると 感じた。 現在盛んに地域包括ケアが推進されているように感じるが、それは在宅医療・ 介護に携わるものの感触で、実際には一般外来歯科関係者、身近に高齢者がい ない者には聞いたことも無い言葉である。 2025 年問題を控える今、当会は訪問歯科・在宅療養者の現実を知らない主にし か関係者にそのノウハウ・やりがい・困っている現実を伝えていくことを引き 続き行なっていこうと考えている。 そして元気なうちから口から出来る様々な体の衰えの予防を一般外来で行なう、 知らせる歯科関係者を増やすことは真のかかりつけ歯科医を増やすことになる と信じている。 歯科と言う分野が多くの人々の全身の健康・人の尊厳である口から食べるとい うことを守ることに寄与できる素晴らしい仕事であるということを強く発信し ていく。 最後に公益社団法人在宅医療助成勇美記念財団の助成による助成金を交付して いただき、より充実した勉強会を開催させて頂くことが出来ていることに心よ り感謝申し上げます 『生涯楽しく食べる』を応援する会 代表 清水享子