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佛教大學研究紀要 69号(19850314) L088井上俊夫 高橋司 北川治「自然教育への試論(2) : 身近な小動物に関する認識調査」

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(1)

佛 教 大學 研 究紀 要 通 巻69号

自 然 教 育 へ の 試 論(2)

一 身近 な小動物に関する認識調査一

1.は じ め に 0

筆 者 らは 厂自然 教 育 へ の 試 論(1)一 自然 に対 す る意 識 調 査 一 」 に お い て,

自然 に対 す る イ メ ー ジ

身近 な 自然 の 変 化 につ い て の 認識

自然破 壊 につ い て の 意 識

休 日の 外 出 場 所

動 物飼 育 の 状 況 と飼 育 へ の 関 心

植 物 栽 培 の 状 況 と栽 培 へ の 関心

幼 稚 園保 育 内 容 の 好 き嫌 い

小 学 校 教科 の 好 き嫌 い

の 内 容 に よ って,自 然 に対 す る意 識 調 査 を行 い,そ の 結 果 の 数値 を分析 考 察

し,そ こ か ら得 た 内 容 を公 に して きた 。

この 内 容 の 中 で,今 後 の検 討 課 題 と して 再 考 す べ き内 容 は,次 の よ うな 点

が あ げ られ た の で あ る。

子 ど もの世 代 を比 較 的 自然 に 恵 まれ た 郡 部 に育 ち,自 然 教 育 に とっ て最 も

大 切 と考 え られ る 自然 と触 れ 合 い,ま た 自然 に は ぐ く まれ て成 長 す る こ と を

学 び,教

え られ る こ と を経 験 した者 た ち は 「自然 へ の イ メ ー ジ」 が 豊 か で あ

(2)

自然教育へ の試論(2)

り,「 自然 の 変 化 に対 す る意 識 ・

認 識 」 が 深 く,そ して動 植 物 の 飼 育栽 培 の 経

験 も豊 か で,自 然 教 育 の指 導 者 と し て好 ま しい もの と考 え られ よ う。

しか し,こ の調 査 の 対 象 者 は,そ

の 大 部 分 が 昭和35年 以 降 に生 まれ た者 た

ち で あ り,そ の 頃 は 既 に物 質 文 化 の 著 し い発 達 と と も に,四 季 の 変 化 に富 み,

緑 豊 か な 自然 が 失 わ れ,郡 部 と は い え 大 き く変 貌 を きた した時 期 で あ り,そ

う した 背 景 の も とに 成 長 して き て い る。

この よ う な事 情 か ら考 え てみ る と き,そ れ ぞ れ の 数値 に内 存 す る内 容 につ

い て 十 分 検 討 して み る必 要 が あ る と考 え られ る 。

す なわ ち,彼

らの 意 識 す る 自然 は,自 分 た ち の住 む 周 辺 に あ る無 機 物 や 動

植 物 を 中 心 と した狭 い意 味 で の 自然 で あ る 。 そ して そ の こ と を裏 付 け る か の

よ う に,領 域 「自然 」 は比 較 的高 い 割 合 で 好 まれ て い る に もか か わ らず,教

科 「

理 科 」 に な る と 「

嫌 い」 が高 い 割 合 を示 して い るの で あ る。

一 方

,大 都 市,周

辺 都 市 の 出 身 者 に お い て は,自 然 に対 す る直 接 的 な経 験

の 不 足 は 否 定 で きず,こ の 領 域 の 指 導 者 は 生 きた経 験 を積 む こ とが 要 求 さ れ

る こ とか ら考 え合 わ せ る と,調 査 結 果 の 理 解 に立 ち 今 後 にお け る指 導 の あ り

方 を十 分 検 討 す る必 要 が あ る と考 え られ る 。

なお,こ

の調 査 結 果 か ら女 子 の 自然 に対 す る意 識 ・認 識 の 低 さ を指 摘 せ ざ

る を得 な い とい え よ う。 この 背 景 に は,動 物 飼 育 や植 物 栽 培 に対 す る経 験 の

割 合 が 高 い の に 比 べ て,「 理 科 」 嫌 い と,自 然 界 全 体 に対 す る意 識 の 低 さは,

従 来 か ら い わ れ て い る 「

理 科 に弱 い女 子 」 を立 証 した こ と に な り,そ の面 に

お け る指 導 の あ り方 も再 考 され る こ とが 望 まれ,自 然 教 育 に お け る研 究 課 題

と して検 討 す べ き重 要 な 問題 で あ ろ う と考 え られ る。

以 上 の よ うな 研 究 の 成 果 を も とに,今

回 の研 究 にお い て は,「 身 近 な小 動

物 に関 す る 認識 」 を問 題 と して30種 類 の 小 動 物 に つ いて 調 査 した 数 値 を集計

し,そ れ を分 析 考 察 し,そ の 結 果 か ら認 識 の傾 向 を把 握 し,そ れ に基 づ い て

望 ま しい 自然 教 育 の 展 開 に寄 与 し よ う とす る もの で あ る。 本 報 が 目的 とす る

もの は身 近 な小 動 物 に関 す る認 識 の調 査 に よっ て 得 た 数 値 の 考 察 に あ るが,

本 報 に よ っ て得 た 成 果 が 自然 教 育 に どの よ うな価 値 を もつ もの な の で あ ろ う

か 。

..

(3)

佛教大學研究紀要通巻69号

この こ と を 「自然 認 識 と思 考 力」 の 育成 と い う観 点 か ら考 え て み る と,領

zO

域 「自然 」 の ね ら い とす る もの は,厂 身近 な動 植 物 を愛 護 し,自 然 に親 しむ 」

こ とで あ り,そ の 育 成 過 程 を通 して,「

自然 認 識 と思 考 力 」 を身 につ け させ

る こ と に な る 。 そ して,そ の 過 程 は,見

る一 疑 問 を もつ 一 試 す一 考 え る一 動

物 を知 るの 段 階 に よ っ て 育成 され る もの と考 え られ る 。

しか し,現 在 の 自然 環 境 とい え ば子 ど も を取 りま く 自然 が 破 壊 され 失 わ れ,

自然 の 姿 が 大 き く変 貌 して い るが この こ とは た び た び指 摘 され て きた通 りで

あ る 。 この よ う な事 情 の 中 で成 長 して きた調 査 対 象 者 の 「身 近 な小 動 物 に 関

す る認 識 」 の 程 度 を分 析 考 察 し,明 らか に した う え,そ の傾 向 を 把 握 す る こ

と に よ っ て,今 後 に お け る 自 然 教 育 の 望 ま しい展 開 に必 要 と考 え られ る大 切

な資 料 を提 供 し よ う とす る もの で あ る。

とこ ろ で,身 近 な小 動 物 に 関 す る認 識 調 査 の研 究 につ い て は,内

田 ・貫 井

OO●OOC

・本 田

,鈴 木,橋 本,山 極 等 の研 究 が あ り,そ れ ぞ れ 興 味 深 い 結 果 を得 て い

るが,本 調 査 は これ らの調 査 を補 充 す る もの で あ り,幼 小 教 育 の 一 貫 性 に基

づ く望 ま しい 自然 教 育 の あ り方 を考 察 す る研 究 の 一 環 と して 行 った もの で あ

る。

II.身 近 な 小 動 物 に 関 す る認 識 の 実 態

(1)調

査 の 目的

本 調 査 は幼 稚 園 ・小 学 校 の 教 員養 成 課 程 の 学 生 と現 職 の 幼 稚 園教 諭 が 自然

0

に 関 して どの よ うな 意 識 を も っ て い る か,ま た 身 近 な動 物 ・植 物 に つ い て ど

の よ う に認 識 して い るか を調 査 し,幼 小 の 一貫 性 に基 づ く自然 教 育 の あ り方

を探 ろ う とす る もの で あ る 。

本 報 にお い て は,そ の うち 「

身 近 な小 動 物 に 関 す る認 識 」 に焦 点 をあ て て

報 告 す る。

(2)調 査 方 法

昭 和58年4月

か ら6月 ま で の3ヵ 月 間 に,京 都 市,大

阪市 に あ るK大 学,

0大 学,B大

学 の 幼 稚 園 ・小 学 校 教 員 養 成 課 程 の学 生 及 び 京 都 市,大 津 市 の

幼 稚 園教 諭 を対 象 に質 問 紙 法 で調 査 を実 施 した 。

一90一

(4)

自然 教 育 へ の試 論(2) 調 査 人 数 は 総 数343名 で,そ の 内 訳 は 男 子64名,女 子279名,生 育 地 域 別 で0 は,「 大 都 市 」80名,「 周 辺 都 市 」163名,「 郡 部 」100名 と な つ て い る 。 (3)調 査 内 容 表1に 示 し た30種 類 の 小 動 物 に お い て,「 分 類(綱)」(哺 乳 ・鳥 ・昆 虫 ・ 両 生 ・爬 虫 ・魚 ・そ の 他),「 生 ま れ 方 」(卵 生 ・胎 生),「 主 な 食 べ 物 」(植 物 ・み つ や 樹 液 ・肉 ・虫 ・雑 食 ・魚),「 背 骨 の 有 無 」(有 ・無),「 足 の 数 」 (2本 ・4本 ・6本 ・8本 ・10本 以 上 ・無),「 呼 吸 器 」(肺 ・エ ラ ・気 管 ・ 表 一1調 査 内容 の30種 類 の 小動 物 1.カ ナ ブ ン 11.ダ ン ゴ ム シ 21.ツ バ メ 2.モ ズ 12.シ ジ ュ ウ カ ラ 22.イ ソ ギ ン チ ャ ク 3.リ ュ ウ キ ン 13.モ ン シ ロ チ ョ ウ 23.メ ダ カ 4.カ モ メ 14.シ オ カ ラ ト ン ボ 24.キ リ ギ リ ス 5.ミ ツ バ チ 15.ウ サ ギ 25.カ ブ ト ム シ 6.ク ワ ガ タ 16.ク マ ゼ ミ 26.テ ン ト ウ ム シ 7.ウ グ イ ス 17.ア メ リカザ リガ ニ 27.キ ア ゲ ハ 8.コ オ ロ ギ 18.ド ジ ョ ウ 28.カ マ キ リ 9.サ ワ ガ ニ 19.ゴ イ サ ギ 29.ア マ ガ エ ル 10.シ マ ヘ ビ 20.ア メ ン ボ 30.ヤ モ リ

そ の 他),「 認 識 の程 度 」(見 分 け られ る ・名前 を聞 い た こ とが あ る ・知 らな

い)に つ い て質 問 した。 各 設 問 は 多 肢 選 択 法 に よ っ た。

な お,30種

類 の 小 動 物 は,わ れ わ れ の 身 近 に 見 られ る こ と,幼 稚 園 や 保 育

所 で よ く飼 育 され て い る こ と,小 学 校 理 科 で教 材 と して よ く取 りあ げ られ る

こ と を抽 出 の基 準 と して選 択 され た もの で あ る。

(4)調

査 結 果 と考 察

① 「全体 」 の 結 果 と考 察

調 査 結 果 は 表 一2に示 す とお りで あ る。表 に は それ ぞ れ の 小 動 物 につ い て,各

設 問項 目 の 選 択 肢 を選 ん だ 人 数 の 割 合 を百 分 率 で示 して い る。

10 ま た,図 一1は 「認 識 の 程 度 」 に つ い て の 設 問 に お い て,「 見 分 け ら れ る 」 割 合 の 高 い 順 位1位 ∼10位 の 種 に つ い て,「 見 分 け ら れ る 」割 合,お よ び 「分 一91一

(5)

佛教大學研究紀要通巻69号

表 一2調 査 結 果(%)

〆 No.

小 動 物 名

分 類(綱)

生 まれ方

主 な 食,べ 物 ほ乳 鳥 昆虫両 せ いは虫 魚 その 他 無答 卵生 胎生無答 植物みつ樹液 肉

雑食 魚 無答 1 カ ナ ブ ン 0 ■

0.991.8 0 o.s 0 0.3 6.4ss.z o.s10.2 8.5 51.1 o.s12.8 2.3 0.318.4

2 モ ズ 0.3 1 93.0 0 0 0 0.3 0 5.7as.o 4.4 7.6 5.5 0.9 4.762.110.8 2.313.7 3 リ ュ ウ キ ン 0 '0 0 0.3 o.ss8.2 0.330.661.9 2.030.114.3 0 0.3 9.631.5 6.437.9 4 カ モ メ ・ 1 0.398.0'0 〇 三 0 0:3 0 1,491.8 3.8 4.4 0.3 0:3 1.212.5 1.666.811.3 5 ミ ツ バ チ 0 0.996.5 0 o.s 0 0.3 1.794.8 1.5 3.7 2.093.0 0 o.s 0.3 0.3 3.8 6 ク ワ ガ タ 1 0 0 98.0 0 o.s a 0 1.494.4 1.5 4.1 5.813.1 0 7.6 4.7 0 8.8 7 ウ グ イ ス 1 0 98.5 0.3 0 0 0 0 1.293.0 4.7 2.311.4 0.9 0.663.311.4 0.312.1 8 コ オ ロ ギ ■ 0㌔ 0 96.8 0 o.s 0 0.3 2.394.5 1.7 3.846.1正1.4 0.6 8.223.9 0 9.8 9 サ ワ ガ ニ 0 0 1.522.7 2.6 7.653.612.083.1 6.7 10.2 4.7 0 2.0 9.036.423.024.9 10 シ マ ヘ ビ 0 0 0 2.092.5 0 0.9 4.491.8 1.7 6.5 ■ 1.5 0 40.218.122.2 0.317.1 11 ダ ン ゴ ム シ 1 0 0.364.7 1.2 5.0 0.315.112.882.2 1.516.317.8 5.0 0.6 7.631.5 o.s37.9 12 シ ジ ュ ウ カ ラ 1 0.311.1 0.3 0 0 0.9 o.s26.513.223.3 3.5 5.0 1.2 0.344.3 9.0 1.239.0 13 モ ンシロチ ョウ 1 0.3 1 1.295.0 0 1.2 0 0.3 2.095.0 1.5 3.5 ■ 9.619.0 0.9 4.1 1.2 0 5.2 14 シオ カラ トンボ 0 0.395.0 0 0.3 0 0.3 4.188.6 2.9 8.5 1 3.5 15.2 0.956.6 5.2 0 18.6 15 ウ サ ギ 98.3 0.3 0 0 0 0 0.3 1.1 1.796.5 1.811.0 o.s 2.9 0.919.5 0.3 3.8 16 ク マ ゼ ミ 1 0:3 0 95.6 0 0 0 0 4.189.3 1.7 8.5 2.079.t 0.3 4.1 2.3 0 12.2 17 アメリカザ リガニ O I 0 4.720.7 3.5 4.752.113.786.9 4.1 9.0 1.2 o.s 4.114.636.924.218.4 18 ド ジ ョ ウ O I 0.3 0.3 2.3 2.986.6 3.2 4.490.1 2.0 7.9 7.9 0 0.911.131.722.226.2 19 ゴ イ サ ギ 0.343.4 0.3 0 0.3 4.4 o.s50.750.2 2.347.5 1.2 0.3 0.912.8 5.820.158.3 20 ア メ ン ボ 1 0 0.311.4 4.1 1.7 1.210.211.188.6 0.910.5 9.6 0.9 0 18.921.9 4.134.6 21 ツ 冑バ メ 0 96.5 0.3 0 01 1.7 0.3 1.291.8 3.8 4.4 1.5 0.3 1.776.7 9.3 2.3 8.2 22鹽 イソギ ンチ ャク 0 0.3 0 4.1 1.710:211.712.051.4 7.635.0 2.6 0.3 1.5 4.4 13.251.326.8 23 メ ダ カ 0 3.5 0.3 0.3 0.990.6 0.9 3:593.3 1.7 5.019.2 0.3 0.611.131.513.124.2 24 キ リ ギ リ ス 0 幽 0.9 95.0 0 o.s 0.3 0 3.293.0 0.9 6.151:6 8.7 0.314.010.5 0.3 14.6 25 カ ブ ト ム シ 0 0.3 96.5 0.3 0.3 0 0 2.693.6 a.o 4.412.868.5 0.6 7.0 3.5 0 7.6 26 テ ン トウ ム シ 0 0.3 96.2 0.3 0 0 0.3 2.993.3 0.9 5.823.031.5 0.624.5 6.1 0 14.3 27 キ ア ゲ ハ 0 0.991.8 0.3 0.3 0.6 0.9 5.291.8 o.s 7.6 7.612.8 1.2 3.5 1.5 0.313.1 28 カ マ キ リ 0 0.396.5 0 0.9 0.3 0 2.094.7 0.3 5.014.3 4.7 2.349.816.0 1.511.4 29 ア マ ガ エ ル 0.6 0.3 o.s91.5 3.5 0 0 3.593.9 0.9 5.2 2.0 0.3 1.210.212.0 1.512.8 30 ヤ モ リ 0.3 0 0 23.969.1 0 0.3 6.482.2 5.012.8 0.3 0.6 2.065.310.2 1.220.4 一92一

(6)

自然 教 育へ の 試論(2) 背骨の 有無

認 識 の 程 度

有 無 無答 2 4 6 8 io以上 無 無答 肺 エラ気管その 無答見分けられる名前 を聞いたことがある 知 らない 無答 7.372.020.7 o.s 3.281.9 1.5 0 0 12.8 5.2 0.361.1 4.722.7 78.4 14.9 5.2 1.5 81.6 1.716.789.5 1.5 0.3 0 0 0 8.782.2 0.3 2.3 0.314.9 22.2 71.4 2.6 3.8 59.5 3.537.0 0.3 0 0.3 0.6 0 64.734.1 1.563.3 o.s 0.334.3 51.6 14.6 30.6 3.2 85.1 2.012.994.1 1.2 0.3 0 0 o.s 3.786.9 0.3 2.9 0.3 9.6 84.3 12.5 0 3.2 8.214.317.5 1.5 4.1sa.o 1.2 0 0 5.2 3.5 0.613.8 4.717.4 95.3 2.3 0 2.4 7.614.917.5 0.6 2.689.2 1.5 0 0 6.1 3.2 0 12.6 5.219.0 1 93.6 4.4 0 2.0 83.1 1.714,693.3 1.2 o.s 0 0 0 4.984.8 0.3 3.5 0.311. 1 75.8 ■ 21.9 0 2.3 8.771.120.2 2.0 1.216.1 1.7 0 0 15.2 2.6 0.912.0 5.219.3 95.9 2.6 0 1.5 10.561.621.9 0.3 os 9.059.811.5 0 12.8 4.434.418.712.030.5 1 61.5 31,2 3.5 3.8 58.321.620.1 0.3 1.2 0.3 0.6 0.388.9 8.446.6 ■ 5.0is.0 8.224.2 1 49.6 44.9 2.9 z.s 7.365.027.7 0 o.s22.2 2.352.8 2.919.2 4.4 0.651.611.731.7 74.1 14.3 8.7 2.9 59.5 3.826.764.1 2.3 1.5 0 0.3 0.930.9 1 59.8 o.s 2.6 0.636.4 12.8 63.8 20.4 3.0 6.116.117.8 1.7 6.113.5 9.9 0.6 1.7 6.5 1 3.2 0.310:0 5.820.7 ■ 95.3 1.7 0.3 2.7 6.112.621.3 1.2 5.019.9 1.5 0.3 1.510.6 2.0 0.968.2 5.023.9 64.7 29,4 2.6 3.3 84.3 1.7ユ4.0 9.384.5 1.7 0 0.3 0 ., 0.6 1.7 o.s 8.5 96.8 0.9 0.3 2.0 6.410.922.7 0.9 7.982.5 3.2 0 1.2 9.3 1 2.9 0.669.4 3.823.3 1 53.9 36.2 6.4 3.5 8.768.323,0 o.s o.s 9.945.423.9 0.619.0 ■ 3.232.123.912.528.3 76.1 17.5 3.2 3.2 60.321.318.4 0 0.3 0 o.s o.s88.9 9.6 1 5.279.1 2.0 2.311.4 91.6 5.5 o.s 2.3 38.8 6.155.140.5 0.3 1.5 0.9 0 4.4 1 52.41135.65.8 2.9 os 55. 10.8 24.8 57.7 6.7 7.311.421.3 0.9 5.561.610,2 1.2 1.213.4 1 5.0 4.456.5 9.624.5 93.6 1 2.9 o.s 2.9 83.1 2.914.090.1 1.5 o.s 0 0.3 0.9 6. 81.9 o.s 2.0 0.914.6 95.6 2.0 0 2.3 2.613.224.2 o.s 0 0.3 0.9 11.764.422.2 1 1.512.0 9.342.035.3 1 85.1 9.3 1.2 4.4 70.312.816.9 0.9 0.3 0.9 0.6 0 86.510.8 1 7.380.0 1.7 1.7 9.3 97.1 ■ 0.3 0 2.6 9.311.219.5 o.s 2.387.1 0.9 0 0.9 8.2 1 2.3 1.514.1 2.919.2 81.7 16.0 0 2.3 7.912.6 19.5 0.6 1.291.3 1.7 0 0 5.2 ■ 2.9 0.313.2 3.520.1 98.O I 0 0 2.0 7.072.620.4 0.9 2.081.0 4.3 0 0 5.8 ■ 2.3 0 74.1 4.119.5 97,4 0.6 0 2.0 5,572.921,6 2.0 3.581.1 1.2 0 1.7 9.9 1 2.6 o.s69.1 4.722.4 ■ 83.7 ■ 10.5 2.6 3.2 7,970,821.3 0.3 5.586.1 1.7 0 0.3 6. 2.6 0 14.4 3.519.5 96.8 0.3 0 2.9 61.014.618.4 6.485.1 1.2 0 0 o.s 6. 64.812.5 4.7 5.812.2 1 94.5 2.6 0.3 2.6 61.911.720.4 2.918.3 4.1 0.3 1.2 1.212.051.8 5.8 9.3 3.823.3 67.9 27.7 1.2 3.2

(ゴ シ ック体 は正 答 を示 す)

93一

(7)

佛 教 大學 研 究 紀要 通 巻69号 類(綱)」,「 足 の 数 」,「 背 骨 の 有 無 」,「呼 吸 器 」 の 正 答 率 を グ ラ フ 化 し た も D の で あ る 。 図 一2は,同 じ く11位 ∼20位 の 種 に つ い て,図 一3は21位 ∼30位 の 種 に つ い て グ ラ フ 化 し た も の で あ る 。 「認 識 の 程 度 」 の 上 位 群 は,ご く身 近 に 見 る こ と が で き て,採 集 し た り, 飼 育 す る こ と が で き る 種 が 多 く,下 位 群 は,出 合 い が 比 較 的 少 な く,採 集 し た り,飼 育 す る こ と が 殆 ど な い 種 に よ つ て 占 め ら れ て い る の が 注 目 さ れ る 。 ま た,図 一1∼ 図 一3が示 す よ う に,「 認 識 の 程 度 」 の 上 位 群(1∼10位)の 種 で は,ほ ぼ 同 じ形 の 折 れ 線 を 描 き,「認 識 の 程 度 」と 「分 類(綱)」 は 同 程 度 の ⑫ 高 い 割 合 を示 し,「 構 造 」 で は 「足 の 数 」,「 背 骨 の 有 無 」,「呼 吸 器 」 の 順 で 低 く な っ て い る 。 こ の よ う な 傾 向 は 下 位 群 に な る ほ ど 崩 れ,「 分 類(綱)」 及 び 「構 造 」 の 認 識 は 種 に よ っ て 大 き な 開 き が 認 め ら れ る 。 % 100 90 畧 ・・ 裘,。 な 、。

箋 、

龜 ・

合20 10 0 「認 識 の 程 度 」 「分 類(綱)」 「足 の 数 」 「背 骨 の 有 無 」 「呼 吸 器 」 図 一1「 認 識 の 程 度 」 上 位 群(1位 ∼10位)の 結 果

(8)

自然 教 育へ の試論(2) 正 答 率 ま た は コ 見 分 け ら れ る L

% 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 「認 識 の 程 度 」 「分 類(綱)」 「足 の 数 」 「背 骨 の 有 無 」 「呼 吸 器 」 図 一2「 認 識 の 程 度 」 中 位 群(11位 ∼20位)の 結 果 % 100 90 正 答80 率 ま た70 は ヨ 見60 分 け50 ら れ40 L 割30 合 20 10 0 「認 識 の 程 度 」 「分 類(綱)」 「足 の 数 」 「背 骨 の 有 無 」 「呼 吸 器 」 図 一3「 認 識 の 程 度 」 下 位 群(21位 ∼30位)の 結 果 一95一

(9)

佛教大學研究紀要通巻69号

② 「

男 女 別 」 の 結 果 と考 察

図一4∼図_gは,各

設 問 の 正 答 率 を男 女別 に示 した もの で あ る 。横 軸 に は 正

答 率 の 高 さの 順 に種 を並 べ て い る 。

こ れ らの 鹵 を概 観 す れ ば,一 般 に 男 子 は 女 子 に比 べ て 正 答 率 が 高 い とい え

る 。 そ こで,各 設 問 に お いて,正 答 率 が 男 女 間 で10%以

上 の 差 が あ る種 を挙

げ る と表 一3のよ う に な る 。

男 女 間 で差 の あ る種 が 特 に 多 い の は 「

認 識 の程 度 」,

背 骨 の 有 無 」 で あ り

,「 分 類(綱)」,「

足 の 数 」,「呼 吸 器 」 に お いて は比

較 的 差 の あ る 種 が 少 な い 。 しか し,差 の 程 度 を問題 にせ ず に,グ

ラフ に お

い て,男 子 の 正 答 率 が女 子 の そ れ よ り も上 回 る種 を数 え る と,「 認 識 の程 度 」

に お い て は30種 中27種,「

背 骨 の 有 無 」 にお い て は28種,「

足 の 数 ∫ にお い

て は20種,「

呼 吸 器 」 にお い て も20種 にの ぼ る 。 た だ,「 分 類(綱)」

に お

い て は殆 ど男 女 差 が 認 め られ な い 。

こ の よ う に小 動 物 の 認識 につ い て は,男 女 間 で か な りの 差 が み られ る事 実

を前 報

の 「

自然 に対 す る意 識 調 査 」 との 関 連 で考 察 した い 。前 報 の 「

調 査 」

%

わ け ら れ L と

た 人 の 割 合 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 カ テ メ ウ カ コ ツ ミ モ ア ク ア ド イ カ キ キ カ ア ウ ダ ヤ シ サ ク リ シ モ シ ゴ

llべ峰

霧 モ

モ{諒1エ

シ シ カ ギ リ ギ メ チ ウ ル タ ボ ウ ク メ ハ ス ン ニ ス シ リ ボ ニ ミ ン ビ ズ ラ ギ 図 一4「 認識 の 程 度」 で 「見 わ け られ る」 と答 え た人 の割 合(男 女別)

(10)

自然教 育 への 試論(2) 正%100 90 答 80 率 70 60 50 40 30 20 10 0 ウ ウ カ ク コ ミ ツ カ カ テ ク モ シ キ モ シ カ キ ア メ ド シ イ ア ヤ リ サ ア ゴ ダ

1;:篶艨{ズ鳶 三

募三

繊1

図 一5「 分 類(綱)」 の 正 答 率(男 女 別) 正%100 匁90口 80 率 70 60. 50 40 30 20 10 0 カ ウ ウ ツ モ モ ク ミ イ キ シ カ テ カ ア キ コ ク カ メ ア ヤ サ ア ダ ド リ シ シ ゴ

サ1バ1麟ll;二1擁

モ;三

三字

メ ギ ス メ ズ ウ タ チ ク ハ ボ シ シ ン ボ ス ギ ミ リ カ ニ リ ニ ル シ ウ ン ラ ビ ギ 図 一6厂 背 骨 の有 無 」 の正 答 率(男 女 別) _97一

(11)

佛 教 大學 研究 紀 要 通 巻69号

%100 90

巻 矣

0 oo ・ 0 -× 80 70 60 50 40 30 20 10 軣 瓢 禽 婁 負 蔓 禽 篭 0000 全 体 男 子 女 子 蔓x憂 ● 0 £ 受 機6 O

6

0 0 カ ウ カ ツ モ ク シ ド ミ キ テ メ カ ア ウ ク カ キ シ ヤ コ モ ア リ イ シ ダ ゴ ア サ

ガ1バ;醗客

索1二ll捗

メ ス シ メ ズ タ ビ ウ チ ス シ カ リ ル ギ ミ ン ハ ボ リ ギ ウ ボ ン ク フ シ ギ ニ ニ 図 一7「 足 の 数 」 の 正 答 率(男 女 別) 正%100 90 答 80 率 70 60 50 40 30 20 10 0 ウ カ ウ モ ツ メ ド カ テ キ ミ カ ク コ モ キ ク シ カ ア リ シ ヤ ア ダ シ イ ゴ サ ア

サモでバダ1;三1二

三モ罅;1

ギ メ ス ズ メ カ ウ リ シ ス チ シ タ ギ ウ ハ ミ ボ ン ル ン ラ リ ボ シ ビ ク ギ ニ ニ 図 一8「 呼 吸 器 」 の 正 答 率

(12)

自然 教 育 へ の試論(2) 表 一3各 設問 に お いて,正 答 率 が男 女 間 で10%以 上 の差 が あ る小 動 物 設 問

認識 の 程 度 イ ソ ギ ン チ ャ ク ・キ リ ギ リス ・カ ナ ブ ン ・ア メ リ カ ザ リガ ニ ・ ウ グ イ ス ・ヤ モ リ ・シ オ カ ラ ト ン ボ ・ク マ ゼ ミ ・シ マ ヘ ビ ・モ ズ(10種) 分類(綱) 該 当 な し 背 骨 の 有無 ク ワ ガ タ ・ ミ ツ バ チ ・イ ソ ギ ン チ ャ ク ・カ ブ トム シ ・テ ン トウ ム シ ・カ ナ ブ ン ・キ リギ リ ス ・ク マ ゼ ミ ・カ マ キ リ ・サ ワ ガ ニ ・ア マ ガ エ ル(11種) 足 の 数 モ ン シ ロ チ ョ ウ(1種)

吸 器

モ ズ(1種)

で は,動

物 飼 育 の 経 験 は 「

犬 猫 等 の ペ ッ トに な る哺 乳 類 」 を除 い て 殆 ど男 女

差 が な か っ た。 しか し,女 子 は 「

理 科 」 嫌 いの 傾 向 と 自然 に対 す る意 識 の 低

さが 指 摘 され た。 こ の こ とか ら,特 に女 子 にお い て は 身 近 な小 動 物 を採 集 し

た り,飼 育 す る体 験 が あ った と して も,詳 細 に観 察 す る とか,調

べ る こ と に

よ っ て認 識 に ま で 高 め る と い う よ う な働 きか けへ と発 展 しな か っ たの で は な

い か と考 え られ る 。

地 域 別 」 の 結果 と考 察

各 設 問 の 正 答 率 を生 育 地 域 別 に示 した の が 図 一9∼図一13であ る 。

これ ら を見 る と,一 般 に 「

郡 部 」 は 「

大 都 市 」 お よび 「

周 辺 都 市 」 に比 べ

て正 答 率 が低 い こ とが わ か る。 各 設 問 に お い て,正 答 率 が 「

郡 部」 と 「

大 都

市 」 ま た は 「

周 辺 都 市」 との 間 で10%以

上 の 差 が あ る種 を挙 げ る と表 一4のよ

うに な る 。 いず れ の 設 問 にお い て も,差 が 大 き い こ とが わ か る 。 表4を 図 一9

∼ 図一13と合 わ せ て み れ ば

,各 設 問 に お い て 正 答 率 の 低 い種 に特 に地 域 差 の 大

きい種 が 分 布 して い る 。 表一4か ら5つ の 設 問 の う ち 少 な くと も3つ 以 上 の 設

問 に 共 通 して 含 まれ る種 を抽 出 す れ ば,イ

ソギ ン チ ャ ク ・カナ ブ ン ・ア メ リ

カザ リガ ニ ・サ ワガ ニ ・リ ュウ キ ン ・モ ズ ・シ ジ ュ ウ カ ラ ・ア メ ンボ の8種

で あ る 。 こ れ らの 種 は観 賞 用 の 小 動 物 で あ る リ ュ ウ キ ン を除 い て い ず れ も,

郡 部 ・都 市 を問 わ ず,常

に 見 られ る小 動 物 で は な く,都 市 よ り も郡 部 に お い

て よ り見 か け 易 く,接 す る機 会 が 多 い種 で あ る こ とが 注 目 され よ う。

一99一

(13)

佛 教 大學 研 究紀 要 通 巻69号 /ioo コ 見90 分 け80 ら70 れ L60 と50 答 え40 た 人30 の20 割 合10 0 カ テ メ ウ カ コ ツ ミ モ ア ク ア ド イ カ キ キ カ ア ウ ダ ヤ シ サ ク リ シ モ シ ゴ

ll《諒

鴬1凝1諒1エ

シ シ カ ギ リ ギ メ チ ウ ル タ ボ ウ ク メ ハ ス ン ニ ス シ リ ボ ニ ミ ン ビ ズ ラ ギ 図 一9「 認 識 の 程 度 」 で 「見 分 け られ る」 と 答 え た 人 の 割 合(地 域 別)

/100 90 80 70 so 50 40 30 20 10 0

;1二1;∵1ζlllモ

二lll∵ill

イ ガ ・ バ ム キ ス 魁 リ ヘ ブ ゲ ェ3ン キ ガ 薬 サ ム ス ギ メ タ ギ チ メ シ リ シ ミ ウ ボ ス ズ ビ ン ハ ル カ ウ ラ ク ボ リ ン ニ ニ ギ シ 図 一10「 分 類(綱)」 の 正 答 率(地 域 別)

(14)

自然教 育 へ の試 論(2)

%ioo 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 カ ウ ウ ツ モ モ ク ミ イ キ シ カ テ カ ア キ コ ク カ メ ア ヤ サ ア ダ ド リ シ シ ゴ

:;三/¥_N-'ku+1=1'V三

ξ苳三ヨ茎{三

三多三三菁二 τ

孑葦妻;妻{三

図 一11「 背 骨 の 有 無 」 の 正 答 率(地 域 別)

/loo 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 カ ウ カ ツ モ ク シ ド ミ キ テ メ カ ア ウ ク カ キ シ ヤ コ モ ア リ イ シ ダ ゴ ア サ

lll鍛1議{二ll;蝋

三1霧姦

図 一12「 足 の 数 」 の 正 答 率(地 域 別) 一101一

(15)

佛 教大 學 研 究紀 要 通巻69号

%100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 ウ カ ウ モ ツ メ ド カ テ キ ミ カ ク コ モ キ ク シ カ ア リ シ ヤ ア ダ シ イ ゴ サ ア

サモゴバダ1;ll二

潅llモ ニ

ギ メ ス ズ メ カ ウ リ シ ス チ シ タ ギ ウ ハ ミ ボ ン ル ン ラ リ ボ シ ビ ク ギ ニ ニ 図 一13「 呼 吸 器 」 の 正 答 率(地 域 別) 表 一4各 設 問 に おい て,正 答率 が 「郡 部」 と 「大都 市」 ま たは 「周辺 都 市」 問で10%以 上 の差 が あ る動 物 設 問 小 動 物'名 イ ソ ギ ン チ ャ ク ・カ モ メ ・カ ナ ブ ン ・ア メ リ カ ザ リ ガ ニ ・ウ グ 認識 の程 度 イ ス ・シ オ カ ラ ト ン ボ ・サ ワ ガ ニ ・ クマ ゼ ミ ・ リ ュ ウ キ ン ・シ マ ヘ ビ ・モ ズ(11種) シ ジ ュ ウ カ ラ ・イ ソ ギ ン チ ャ ク ・ア メ ン ボ ・サ ワ ガ ニ ・ア メ リ 分 類(綱) カ ザ リガ ニ(5種) モ ズ ・イ ソ ギ ン チ ャ ク ・キ ア ゲ ハ ・テ ン ト ウ ム シ ・カ ナ ブ ン ・ 背 骨の 有 無 キ リ ギ リス ・ア メ リカ ザ リガ ニ ・サ ワ ガ ニ ・ア マ ガ エ ル ・ リ ュ ウ キ ン ・シ ジ ュ ウ カ ラ(11種) 毛 ズ ・ ド ジ ョ ウ ・ヤ モ リ ・ コ オ ロ ギ ・ モ ン シ ロ チ ョ ウ ・ ア メ ン 足 の 数 ボ ・ リ ュ ウ キ ン ・イ ソ ギ ン チ ャ ク ・シ ジ ュ ウ カ ラ(9種) ウ グ イ ス ・モ ズ ・ ツ バ メ ・ ク マ ゼ ミ ・カ ナ ブ ン ・ リ ュ ウ キ ン ・

吸 器

シ ジ ュ ウ カ ラ ・ヤ モ リ ・ア メ ン ボ ・シ マ ヘ ビ ・ イ ソ ギ ン チ ャ ク ・ゴ イ サ ギ ・サ ワ ガ ニ(13種) 一102一

(16)

自然 教 育へ の 試論(2) 次 に,グ ラ フ に お い て,「 郡 部 」 が 最 下 位 に あ る 種 の 数 を 設 問 ご と に挙 げ る と,「 認 識 の 程 度 」 は30種 中25種,「 分 類(綱)」 は15種,「 背 骨 の 有 無 」 は27種,「 足 の 数 」 は25種 「呼 吸 器 」 に お い て も25種 に 達 す る 。 こ の こ と も ま た,「 郡 部 」 の 正 答 率 の 低 さ を 裏 付 け て い る 。 こ れ ら 事 実 を 前 報 の 「意 識 調 査 」 との 関 連 で 考 察 し た い 。 そ れ に よ る と, 「郡 部 」 は 「大 都 市 」「周 辺 都 市 」 に 比 べ て 動 物 飼 育 の 経 験 が 豊 か で あ り,自 然 に 対 す る 意 識 が 比 較 的 高 い と は い う もの の,「 理 科 」を 嫌 う傾 向 が み られ る 。 こ れ ら の こ と か ら考 え る と,「 郡 部 」は 比 較 的 豊 か な 自 然 に 恵 ま れ,動 物 飼 育 の 経 験 も 多 い が.こ れ ら の 体 験 が 認 識 に ま で 高 め ら れ る 働 き か け や 教 育 作 用 に は な り 得 て い な か つ た と い え る 。 ④ 「綱 別 」 の 結 果 と 考 察 1)昆 虫 本 調 査 に お け る 昆 虫 は 全 部 で13種 類 で あ り,結 果 に つ い て は 図 一14に 示 す 通 り で あ る 。 「認 識 の 程 度 」 に つ い て は クマ ゼ ミ(「 見 分 け られ る」53 .9%,「 名 前 を 聞 い た こ と が あ る 」36・2%,「 知 ら な い 」6.4%),シ オ カ ラ ト ン ボ(「 見 分 け 璽64.7%,・ 名 前 空29.4%,・ 知 ら な い 、2.6%)を 除 い て は,75%以 上 の 者 が 「見 分 け ら れ る 」 と 回 答 し て い る こ と か ら わ か る よ う に,良 く知 ら れ た 小 動 物 で あ る と い え る 。 「生 ま れ 方 」 「背 骨 の 有 無 」 に つ い て は 殆 ど差 異 は み られ な い 。 ま た,「 分 類(綱)」 「足 の 数 」 「呼 吸 器 」 に つ い て は ア メ ン ボ を 除 い て 大 体 同 様 の 傾 向 を 示 し て い る 。 こ の こ と は,種 個 々 の 認 識 と し て で は な く,チ ョ ウ,セ ミ, バ ッ タ,ハ チ 等 と して の 把 握 が こ の よ う な 傾 向 を示 して い る と い え る 。つ ま り,昆 虫 綱 と し て の 認 識 が こ の 程 度 で あ る と 考 え て も よ い で あ ろ う 。 た だ そ の よ う な 中 で,「 足 の 数 」 に つ い て は 誤 答 よ り も 「無 答 」 の 率 が 高 く,カ ナ ブ ン(12.8%),コ オ ロ ギ(15.2%),シ オ カ ラ ト ン ボ(10.6%),ア メ ン ボ(13.4%)等 意 外 に 正 しい 足 の 数 を 知 ら な い 者 も 多 い と い う こ と で,基 本 的 な 認 識 に 欠 け て い る 者 も い る の で あ る 。 な お,ア メ ン ボ に つ い て は 他 の 昆 虫 と そ の 傾 向 は 異 に して い る が,他 の12 一103一

(17)

佛 教 大學研 究紀 要 通巻69号

三}三

三 霧

・.1.17Iv

○ 認識 の 程 度 △ 分類(綱) ロ 生 ま れ 方 × 主 な 食 べ 物 ● 背 骨 の 有 無 ▲ 足 の 数 ■ 呼 吸 器 図 一14昆 虫 の 正 答 率 種 類 の 昆 虫 と 異 な り水 中 の 小 動 物 で しか も飼 育 や 採 集 の 対 象 と は 余 り な り得 ず,身 近 な 存 在 に も か か わ ら ず,充 分 な 観 察 が で き て い な い も の と 考 え ら れ る 。 2)鳥 本 調 査 に お け る 鳥 は 全 部 で6種 類 で あ る が,結 果 に つ い て は 図 一15に 示 す 通 り で あ る 。 ゴ イ サ ギ(「 見 分 け 」10.8%,「 名 前 」24.8%,「 知 ら な い 」57.7%),シ ジ ュ ウ カ ラ(「 見 分 け 」12.8%,「 名 前 」63.8%,「 知 ら な い 」20.4%)と モ ズ(「 見 分 け 」22.2%,「 名 前 」71.4%,「 知 らな い 」2.6%)の 「見 分 け ら れ る」 割 合 が 低 い が,モ ズ に つ い て は,「 名 前 を 聞 い た こ とが あ る」 を 含 め る と93.6%の 高 い 割 合 と な り,「 知 ら な い 」 が57.7%の ゴ イ サ ギ と20.4% の シ ジ ュ ウ カ ラ と は 一 応 区 別 し て 考 え て 行 き た い と 思 う 。 ツ バ メ ・ウ グ イ ス ・カ モ メ ・モ ズ に つ い て は,「 認 識 の 程 度 」 の 割 合 に 拘 ら ず 「構 造 」 の 認 識 が 全 て80%を 超 す 高 い 割 合 を示 し て い る 。 こ の こ と は 昆 一104一

(18)

自然 教 育へ の 試論(2) ジ グ イ ユ ノく イ ウ サ

ス フ ギ メ 識 の程農 類(綱) ま れ 方 な食べ物 骨の有無 の 数 吸 器 100 % 50 0

ip

/●

ノ/

・丶 ピ ○ 認識 の程 度 △ 分 類(綱) □ 生 ま れ 方 x主 な食 べ 物 ● 背骨 の有 無 ▲ 足 の 数 ■ 呼 吸 器 モ ズ メ リ ド メ ユ ジ ウ ダ キ ヨ ン ウ カ 図 一15鳥 の 正 答 率 図 一16魚 の 正 答 率 虫 の 場 合 と 同 様,鳥 と して の 認 識 の 傾 向 を示 して い る と 考 え ら れ,今 回 の 調 査 の 綱 の 中 で は 最 も ポ ピ ュ ラ ー な 小 動 物 と考 え て も よ い で あ ろ う。 3)魚 本 調 査 に お け る 魚 は3種 類 の み で あ っ た が,結 果 に つ い て は 図 一16に 示 す 通 り で あ る 。 3種 類 の う ち リ ュ ウ キ ン に つ い て は 別 個 に 考 察 し た 方 が よ い と思 わ れ る 。 即 ち リ ュ ウ キ ン は 「認 識 の 程 度 」 に お い て 「知 ら な い 者 」 が 実 に30.6%を 示 し て い る が,こ れ は ゴ イ サ ギ(57.7%)に 次 ぐ高 い 割 合 で あ る(表 一5参照)。 観 賞 用 の 魚 と して の リュ ウ キ ンは 「郡 部 」程 「知 ら な い 」者 の 割 合 が 高 く(「 大 都 市 」15.0%,「 周 辺 」28.2%,「 郡 部 」47.0%),特 に 「郡 部 」 で は な じ み の な い 魚 で あ る と い え る 。 事 実,全 設 問 の 割 合 を み て も 「分 類(綱)」 で は 「知 ら な い 」 と 同 じ割 合 の30.6%の 者 が 「無 答 」 と な っ て い て,以 下 「生 ま れ 方 」 (30.1%)「 背 骨 の 有 無 」(37.0%),「 足 の 数 」(34.1%),「 呼 吸 器 」(34.3 一105一

(19)

佛教 大 學 研 究紀 要 通 巻69号 表 一5著 し く 「無 答」 の 割 合 の高 い小 動 物 認識の程度 (知らない) 分 類(綱) 生 まれ 方 主 な食べ物 背骨の有無 足 の 数

呼 吸 器

リュ ウ キ ン 30.6% 30.6% 30.1% 37.9% 37.0% 34.1% 34.3% ゴ イ サ ギ 57.7% 50.7% 47.5% 58.3% 55.1% 52.4% 55.1% シジュウカラ 20.4% 26.5% (但 し23.3%3:5% が誤 答) 39.0% 26.?% 30.9% 36.4% %)に お い て も同 程 度 を示 し て お り,約3割 の 者 が リ ュ ウ キ ン が 魚 で あ る こ とす ら 知 ら な い よ う で あ る(表 一5参 照)。 メ ダ カ ・ ドジ ョウ に つ い て は 綱 と して の 魚 の 一 般 的 な 傾 向 を 示 し て い る と 思 わ れ る 。 4)軟 甲 本 調 査 に お け る軟 甲 は3種 類 の み で あ る が,結 果 は 図 一17に 示 す 。 軟 甲 綱 の エ ビ ・カ ニ に つ い て は 「認 識 の 程 度 」 の 割 合 に 比 例 し た 「構 造 」 認 識 が 現 れ て い な い 。 特 に 他 の 綱 で 高 い 割 合 を 占 め て い た 「分 類(綱)」 と 「足 の 数 」 の 正 答 率 の 低 さ が 注 目 さ れ る こ れ ら の 綱 に 特 徴 的 な こ と は,一 応 知 ら れ て い る に も拘 ら ず(「 知 ら な い 」 の 回 答 率 は ア メ リ カ ザ リ ガ ニ3.2%,サ ワ ガ ニ3.5%,ダ ン ゴ ム シ8.7%),「 構 造 」 の 認 識 に つ い て は 実 に あ い ま い な 認 識 で あ る と い え る 。 特 に,「 足 の 数 」 の 誤 答 率(ア メ リカ ザ リ ガ ニ8本 と 誤 答45.4%,サ ワ ガ ニ8本 と 誤 答59.8%, ダ ン ゴ ム シ6本 と 誤 答22.2%)が 高 い(表 一6参 照)。 こ の こ と は 昆 虫 綱 や' 鳥 綱 で 見 られ た 綱 と し て の 認 識,さ ら に カ ニ や エ ビ と し て の 認 識 も低 い こ と を示 し て い る と 考 え ら れ る 。 5)両 生 ・爬 虫 本 調 査 に お け る 両 生 ・爬 虫 は3種 類 の み で あ る が,結 果 は 図 一18を 示 す 。 3種 類 に 一 定 の 傾 向 は 見 ら れ ず,種 個 々 に つ い て の 認 識 の 程 度 差 が み ら れ る。 ヤ モ リ に つ い て は,「 分 類(綱)」 で 爬 虫 類 と 回 答 し た 者 が23.9%も い る 。 一106一

(20)

自然教 育 へ の試 論(2) 100 % 50 認識 の程度 分類(綱) 生 ま れ 方 主 な食べ物 背 骨の有無 足 の 数 呼 吸 器 サ ダ ア ワ ン づ

ガ詩

.、 ガ ー ン_ 図 一17軟 甲 の 正 答 率 100 % 50 識の程度 類(綱) ま れ 方 な食べ物 骨の有無 の 数 吸 器 ン ア ヤ マ マ ガ モ ヘ エ ビ ル リ 図 一18両 生 ・爬 虫 の 正 答 率 表 一6正 答 率 の低 い主 な小 動 物 認 識 の 程 度 (知 ら ない) 分 類(綱) 生 まれ方 主な食べ物 背骨の有無 足 の 数 呼 吸 器 サ ワ ガ ニ 3.5% (両生 と誤答}22.7% 12.0%(無 答) 10.2% (無 答) 24.9% (無 答) 10.5% (有と誤答) 21.9%憮 答) 59.8% (8本 と誤答) 12.8%憮 答) 18.7% (気管と誤答) 30.5%憮 答) シ マ ヘ ビ 2.9% ■ 一 一 一 22.2°0 (雑食と誤答) 17.1%憮 答 21.6% (無と誤答) 20.1%憮 答》   (気管と誤答)16..0% 24.2%憮 答) ダ ンゴ ム シ 8.7% 64.7% (毘虫 と誤答} 12.8%憮 答) 16.3% (無 答) 31.5% (雑食と誤答) 37.9%憮 答 27.7% (無 答) 22.2% (6本 と誤答} 19.2%憮 答} 11.7% (その他 と誤答) 31.7%憮 答) アメリカザllガニ 3.2% 20.7% (両生 と誤答) 13.7%(無 答) 一 (雑食と誤答)36.9% 18.4%憮 答 23.0% (無 答) 45.4% (8本 と誤答》 19.0%憮 答) 23.9% (気管と誤答} 28.3%憮 答〉 イソギンチャク 1.2°0 10.2% (魚と誤答) 12.0%憮 答) 35.0% (無 答) 13.2% (雑食と誤答} 26.8%憮 答 24.2°0 (無 答) 11.7% (10本以上と誤答} 22.2%憮 答) 12.0% (エラと誤答) 35.3%憮 答} ヤ モ リ に つ い て は 「名 前 を 聞 い た こ と が あ る 」 者 が27.7%い る が,ヤ モ リ と イ モ リ の 区 別,ま た 両 生 綱 と爬 虫 綱 の 区 別(ヤ モ リ を 両 生 綱 と 回 答 し た 者23.9 %)が 充 分 で な く混 乱 の 起 こ る と こ ろ で あ る 。 シ マ ヘ ビ に つ い て は44.9%の 者 が 「名 前 を 聞 い た こ と が あ る 」 と の 回 答 で 一107一

(21)

佛教大學研究紀要通巻69号

あ るが,平

素mよ

く見 受 け られ,し

か も特 徴 的 なヘ ビ に も拘 らず 「

見 分 け

られ る」 割 合 が 少 な い(49.6%)の

は,見 か け た経 験 が 必 ず しも認 識 に 迄 高

ま っ て い な い もの で あ る と い え る 。

概 して軟 甲綱 よ り高 い割 合 を示 して い る の は構 造 が 外 観 上 比 較 的 簡 単 に 出

来 て い る か らで あ ろ う。

III.ま と め 本 調 査 に お い て 得 た 結 果 を ま と め る と 次 の よ う な こ とが 挙 げ ら れ る 。 綱 別 の 調 査 結 果 と考 察 か ら み れ ば,カ ブ トム シ,テ ン ト ウ ム シ,メ ダ カ, ウ サ ギ,カ マ キ リ,コ オ ロ ギ,ツ バ メ,ミ ツ バ チ,モ ン シ ロ チ ョ ウ,ア マ ガ エ ル,ク ワ ガ タ,ア メ ン ボ,ド ジ ョ ウ の13種 は90%以 上 の 者 が 「見 分 け ら れ る 」 と 回 答 し て い る 。 逆 に,モ ズ,シ ジ ュ ウ カ ラ,ゴ イ サ ギ を 「見 分 け ら れ る」 者 は 極 端 に 少 な い 。 こ れ ら は,3種 と も 鳥 で あ る 。 「見 分 け ら れ る 」 の 割 合 が 高 い13種 に つ い て 他 の 設 問 の 正 答 率 を み る と,「 分 類(綱)」 は 高 い 割 合 を示 し て い る が,「 足 の 数 」 に つ い て は80%台 に,「 背 骨 の 有 無 」 「呼 吸 器 」 に つ い て は70%前 後 に 低 下 し て い る 。 す な わ ち 「見 分 け ら れ る 」 と し た 認 識 は 「分 類(綱)」 で き る程 度 の も の で あ り,「 構 造 」 の 認 識 に ま で は 達 し て い な い 者 も い る の で あ る 。 .. ま た,シ オ カ ラ ト ン ボ,ク マ ゼ ミ,リzウ キ ン,シ マ ヘ ビ,シ ジ ュ ウ カ ラ, カ モ メ,ウ グ イ ス に お い て は,「 構 造 」 の 認 識 に 比 べ て 「見 分 け ら れ る 」 割 合 が か な り低 く,逆 に 「分 類(綱)」 で き る 割 合 が か な り高 い 。 こ れ ら の 小 動 物 は,ト ン ボ,セ ミ,キ ン ギ ョ,ヘ ビ と い っ た ポ ピ ュ ラ ー な 動 物 名 が 名 前 の 後 尾 に 付 い て い た り,カ モ メ,ウ グ イ ス の よ う に 明 ら か に 鳥 で あ る こ と を 知 っ て い る 動 物 で あ り,種 ま で 見 分 け る こ と は で き な い が,綱 の 分 類 が で き, 従 っ て 「構 造 」 も あ る 程 度 ま で 認 識 し て い る もの で あ る 。 つ ま り,こ れ ら の 小 動 物 は,種 と し て で は な く,ト ン ボ,セ ミ,金 魚,ヘ ビ,鳥 と い う よ う に 総 称 的 に 認 識 し て い る の で あ ろ う 。 逆 に,ア マ ガ エ ル,ア メ ン ボ,ド ジ ョ ウ, ア メ リ カ ザ リ ガ ニ,ダ ン ゴ ム シ 等 は 「見 分 け られ る」 割 合 が 高 い が,「 分 類 (綱)」 や 「構 造 」 に お い て は 正 答 率 が 低 い 。 こ れ ら は ご く身 近 に 常 に 見 て い 一108一

(22)

自然 教育 へ の 試論(2)

るが 改 め て 「

分 類(綱)」 や 「

構 造 」 を問 わ れ る と意 外 に認 識 で きて い な い 小

動 物 で あ る と い え よ う。

構 造 」 の 認 識 に つ い て

,正 答 率 の 高 い 上 位5種

をみ る と,「 背 骨 の 有 無 」

は 鳥 綱 と哺 乳 綱(い ず れ も80%以 上)で 占め,「 足 の 数 」で は鳥 綱 と昆 虫 綱(い

ず れ も90%前 後),「

呼 吸器 」 で は 哺 乳 綱 と鳥 綱(い ず れ も80%以 上)で

占め

て い る 。 鳥 綱 は 「

見 分 け られ る」 の割 合 が 上 位 に位 置 して い る もの が 少 な い

こ と を先 の 結 果 に 考 え合 わ せ る と,一 般 に他 の小 動 物 よ り も種 を見 分 け るの

が 困難 で あ る が,そ の 「

構 造 」 につ い て は認 識 が 高 い小 動 物 で あ る と い え よ

う。

な お,「

主 な 食 べ 物 」 を除 く設 問6項

目の 内,少

な く と も2項

目に お い て

60%以

下 の 正 答 率 を示 す種 をあ げ る と,サ ワ ガ ニ,シ マ ヘ ビ,ダ

ンゴ ム シ,

シ ジ ュ ウ カ ラ,ア

メ リカ ザ リガ ニ,ゴ

イサ ギ,イ

ソ ギ ンチ ャ クの7種

で あ る。

以 上 の こ とか ら,小 動 物 の指 導 に あ た っ て は 次 の よ うな こ と に留 意 す る必

要 が あ ろ う。

鳥,昆

虫,哺 乳 綱 にっ い て は,種 の 弁 別 に重 点 を置 き,「

構 造 」 の 認識

を補 っ て い く よ う に指 導 す る こ とが 必 要 で あ る 。

魚 綱 に っ い て は 出来 得 る 限 り飼 育 経 験 を豊 か に し,観 察 や 餌 づ け を通

して 食 べ物 につ い ての関心 も養 つて い くよ うに 留 意 す る こ とが 必 要 で あ る 。

両 生 ・爬 虫 綱 につ い て は,ま ず 両 者 の 特 徴 を充 分 理 解 させ,貴

重 な出

合 い の 経 験 を有 効 に観 察 す る よ う に平 素 か らの 心 が け を持 たせ る よ う な

指 導 が 必 要 で あ ろ う 。

軟 甲 綱 は飼 育 不 可 能 な もの も多 く,視 聴 覚 教 材 や 図 書 を用 い て 全 ての

面 に お い て詳 細 な把 握 をす る こ とが 必 要 で あ る 。

こ の よ うに,下 等 な小 動 物 程 「

構 造 」 の 認 識 が低 い こ とに留 意 して,そ れ

ぞれ の綱 の 特 徴 に応 じた指 導 が望 まれ る と こ ろ で あ る。

次 に 男 女 別,生

育 地 域 別 に み れ ば,「 認 識 の程 度 」 につ い て は,「 見 分 け

られ る」 と回 答 した割 合 は,殆

どの 種 に お い て,女 子 よ り も男 子 が 高 い 。 こ

の傾 向 は,「

背 骨 の有 無 」 「

足 の 数 」 につ い て も同 様 で,女 子 よ り男 子 の 方

が 正 答 率 が 高 い 。 ま た,「 認 識 の 程 度 」 につ い て 「

見 分 け られ る」 と回 答 し

一109一

(23)

佛 教 大學 研 究 紀 要通 巻69号

た割 合 は,郡 部 出身 者 よ りも,大 都 市 出 身 者,周 辺 都 市 出 身 者 の方 が 高 い。

この 傾 向 は,「 背 骨 の 有無 」 「

足 の数 」 「

呼 吸 器 」 につ い て もみ られ,大 都

市,周 辺 都 市 出 身 者 の 方 が 正 答 率 が 高 い 。

以 上 の 点 と,前 報 の 「自然 に対 す る意識 調 査 」 の 結 論 よ り次 の よ うな 課 題

を得 る こ とが で き た 。

まず,女 子 は 男 子 に比 べ て 自然 に対 す る意 識 の 低 さ に加 え,身 近 な 小 動 物

につ い て の 認 識 の 低 さ も明 らか に な っ た 。 ま た,郡 部 出 身 者 は豊 富 な 自然 の

中 で 育 ち,か つ 自然 に対 す る意 識 が 高 い に もか か わ らず,そ れ が 小 動 物 につ

い ての 認 識 に結 びつ い て い な い こ とが 指 摘 で きる。

この こ とは 幼 児 や 低 学 年 教 育 担 当者 の 多 くが 女 子 で あ る こ と を考 え れ ば,

教 員養 成 課程 の 教 育 に,ま た,身 近 な 自然環 境 や 自然 の 素材 を いか に 有 効 適

切 に利 用 ・活 用 し,教 材 化 す るか とい う こ とで,指 導 者 の あ り方 に,ひ

い て

は,幼 児 ・児 童 の 自然 教 育 の あ り方 に 大 き な示 唆 を与 え て い る とい え る。

註 ① 北川 ・井上 ・高 橋 「自然 教 育へ の 試論(1)一 自然 に対 す る意識 調 査 一」(『 佛 教 大 學 研究 紀 要 』 第68号),1984 ② 文 部 省 『幼 稚 園教 育 要 領』,1964 ③ 内田 ・貫 井 ・本 田 「幼稚 園教 員 養成 の ため の実 態調 査 とそ の考 察 〈幼 少 年 期 の飼 育 ・ 栽 培 ・遊 びの 経験 に関 す る 実態 調査 〉」(『 理科 の 教 育dVol.29,No.1)東 洋 館 出版 社, ':1 ④ 鈴 木智 恵子 「小 学 校 教 員養 成 課程 の 学 生 の 自然 物識 別 能 力 につ い て」(『日本理 科 教 育 学会 研 究 紀 要』Vol.22,No.2),1981 ⑤ 橋 本健 夫 「教 育学 部学 生 の 自然 認識 」(『長崎 大 学教 育 学 部教 科 教 育学 研 究報 告 』 第 4号),1981 ⑥ 山極 隆 「身 近 な動 物 に関 す る調査 の 一 考 察」(『教材 生 物 ニ ュース』 第67号),1981 ⑦ 北 川 ・井 上 ・高橋 「前 掲 書 」 にお い て報 告 ずみ で あ る。 ⑧ 植 物 に 関す る認識 調 査 につ いて は,改 め て報 告 す る予 定 で あ る。 ⑨ 「大 都 市」 は大 都市 出身 者 を表 わ し,い わ ゆ る7大 都市;東 京 ・横 浜 ・名古 屋 ・大 阪 ・京 都 ・神 戸 ・北 九 州 の各 市 にお い て子 ど もの 頃 を過 ご した者 を さす。 「周 辺都 市 」 は周 辺都 市 出 身者 を表 わ し,7大 都市 以 外 の都 市 出身 者 を さす。 また,「 郡 部」 は郡 部 出 身者 を表 わ し,町 ・村 出身 者 をさす 。 な お,学 生 と教 師別 の 調査 結 果 につ い て は 比 較検 討 した 結果,特 筆 す べ き差 異が なか っ たの で考 察 か ら省 くこ とにす る。

(24)

自然 教 育へ の 試論(2) ⑩ 以 後,「 認識 の程 度」 と表わ した場合 は,「 見分 け られ る」 の割 合 を示 す 。 ⑪ 設 問の うち 「生 まれ方 」 につ い ては,ほ とん どの被験 者 が 正 答 してお り,ま た 「主 な食 べ 物 」 につ い ては,正 答が きわ め て 多様 で あ るか ら考 察 か ら一 応 除 外 す る。 た だ し,綱 別 にお け る考 察 の ところ で は考 察 に 含め て い る とこ ろ もあ る。 ⑫ 以 後,「 足の 数 」,「 背 骨の 有 無」 お よび 「呼 吸 器」 をあ わせ て 「構 造」 と呼 ぶ 。 ⑬ 「各 設 問 の正 答 率」 と表 現す る場 合,「 認識 の程 度」 の 設 問 に おい ては 「見 分 け ら れ る」 と答 えた被 験 者の 割 合 を示 す 。 ⑭ 以 後,前 報 の 「調 査 」 は註① の 「自然 に対 す る意識 調 査」 を示 す 。 ⑮ 「見分 け られ る」 を以 後 「見分 け」 と略 記 す る。 ⑯ 「名前 を聞 い た こ とが あ る」 を以後 「名前」 と略 記 す る。 〔付 記 〕 本 稿 は昭 和59年 度佛 教 大 学学 会 特 別 研 究助 成 費 に よ る研 究の 一 部 で あ り,第37 回 日本保 育 学会 にお け る発 表 内容 を一 部 加筆 した もの で あ る。 一111一

参照

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