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1次元セル・オートマトンのネットワーク表現におけるクラスタ構造

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 73 回全国大会. 3C-5. 1 次元セル・オートマトンの ネットワーク表現におけるクラスタ構造 今村 梅花女子大学. 泰正. 香山. 文化表現学部. 1.はじめに セル・オートマトン(CA)は,格子状のセルと その内部状態が単純なルールで決定される離散 的計算モデルである.実行すると予測のつかな いビットパターンが現れるため,数学,物理, 計算機科学の研究対象として多くの研究がなさ れてきた.一方,ネットワークは,実社会での 複雑なシステムを解析する手段として,様々な 指標が導入されてきた.そこで本発表では,セ ル・オートマトンのダイナミックスを,そのネ ットワーク表現[1]により構造的な特性指標を用 いて議論する.特に 1 次元 2 状態 4 近傍外部総和 型ルール (4OTCA)を取り上げ,ネットワーク表 現の特性指標とビットパターンとの相関および Wolfram クラス[2]との関連性について考察する.. 喜彦 情報メディア学科. †. る. 3.1 Efficiency とクラスタリング係数 CA か ら 導 出 さ れ た ネ ッ ト ワ ー ク の Efficiency(Eff) と ク ラ ス タ リ ン グ 係 数 (CC) を 4OTCA の独立なルールすべてについて,セル数 401,801,1601,3201 で調べた.その結果, セ ル数が増加するに従って次の 4 つのケースが見 られた. ケース 1:Eff→0,CC→0 (ex. OT536) ケース 2:Eff→0,CC ≠ 0 (ex. OT608) ケース 3:Eff,CC 共に大きな値に留まる (ex. OT102) ケース 4:上記に分類できない (ex. OT408,OT600,OT920). 2.外部総和型 CA とは 通常の 5 近傍総和型 CA(5TCA)が中央のセルの 状態値を総和に含めるのに対して,4OTCA はそ れを除外する.このとき時間発展は,. xi (t + 1) = f ROT ( xi −2 (t ) + xi −1 (t ) + xi +1 (t ) + xi +2 (t )) OT. で表される.ここで f R は外部総和型 CA のル ール番号 R の遷移関数である.各ルールに番号 を付与するために,中央のセルの状態値{0,1}の 遷 移 パ タ ー ン {0,1}→{0,0} , {0,1}→{1,0} , {0,1}→{0,1},{0,1}→{1,1}にそれぞれ 0,1,2, 3 を割り当て,4 近傍セルの状態総和{4,3,2,1,0}の 大きい方から高位とする 4 進数(abcde)で表現す る.このとき 10 進数値は以下の式で与えられる. R = a×44 + b×43 + c×42 + d×4 + e , (a,b,c,d,e = 0 ~ 3) なお,5TCA は上記の 4OTCA に含まれ,例えば T20 や T52 は,それぞれ OT408 と OT920 に対応 する. 3.ネットワーク指標の分析 CA のネットワーク表現は[1]で与えられ,3 近 傍及び 5TCA の考察に有効であることが示され ている.そこで以下では 4OTCA について議論す. 図 1.代表的ルールの Eff 及び CC のセル数依存性. 各ケースに属するルールの示すビットパター ンと Wolfram クラスとの対応を考察すると,ケ ース 1 はクラス I,ケース 2 はクラス II,ケース 3 はクラス III に属すると考えられる.ケース 4 に関しては,不確定の部分が多いが,クラス IV と考えられている OT408(T20)や OT920(T52)に類 似したルールの存在が確認できた(図 2,3).. 図 2.OT600. 図 3.OT668. Clustering structure of networks derived from one-dimensional cellular automata Imamura Yasumasa, Yoshihiko Kayama † Department of Media and Information, BAIKA Women’s University. 2-9. Copyright 2011 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 73 回全国大会. 特に OT600 は,OT408 と OT920 の中間に位置し, クラス IV ライクな興味深い振る舞いを示してい る.これらのネットワーク構造をさらに詳しく 考察するために,次節では次数分布と媒介中心 性を用いてクラスタ構造について議論する. 3.2 媒介中心性と次数分布 前節で抽出したルール OT600 及び OT408, OT920 に対し,セル数 3201,ステップ数 800 で 媒介中心性(BC)と次数分布(DD)を求めると図 4 のようになる.. 図 5.OT600 のネットワーク(N=1601). 予想通り,大規模なクラスタを連結した構造 と,非連結の小規模なクラスタが存在している ことが分かる. 4.結論 1 次元 2 状態 4 近傍外部総和型 CA ルールから 得られたネットワーク表現の Efficiency とクラス タリング係数を求め,クラス IV ライクなルール を抽出することができた.さらにそれらの次数 分 布 と 媒 介 中 心 性 を 調 べ る こ と で , OT920 と OT408 は,2 種類の特徴的なクラスタ構造を代表 するルールであり,クラス IV のグローバル構造 を維持するものと,そうでないものに対応して いることが明らかとなった.また,それらの中 間に位置するルールの存在も確認できた.以上 のように CA のネットワーク表現は,その動的な 特徴を定量的に分析する道具として有効である ことが示され,今後,クラス IV に属すると考え られるルールの振る舞いを考察することで,境 界領域の理解を深めたいと考えている.. (a) OT920 (T52). (b) OT600. (c) OT408 (T20) 図 4.BC と DD の分布(N=3201). 上図より,クラス IV ルールである OT920(T52) は,非常に大きな BC を持つノードが存在するこ とから,比較的大きなクラスタ同士が少数のノ ードで連結している構造を持つと推測される. 一方 OT408(T20)では,DD がスケールフリー性 を示すとともに,BC が低い値で分布することか ら,様々なサイズのクラスタが非連結で混在す ると推測される.OT600 は,まさにこれらの中 間的な性質を示している.実際に OT600 のネッ トワーク図を描画すると図 5 のようになる.. 2-10. 参考文献 [1] Y. Kayama: Complex networks derived from cellular automata, arXiv:1009.4509 (2010). [2] S. Wolfram: Statistical mechanics of cellular automata, Rev. Mod. Phys. 55, pp.601-644 (1983). [3] S. Boccaletti, V. Latora, Y. Moreno, M. Chavez and D.-U. Hwang: Complex networks: Structure and dynamics, Physics Reports Volume 424, pp.175-308 (2006). [4] V.Latora, M. Marchiori: Efficient Behavior of Small World Networks, Phys. Rev. Lett. 87, pp.198701-198704 (2001).. Copyright 2011 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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