平成 28 年度版(⾦融機関さま向け資料)
住宅融資保険ご案内
住宅融資保険についてのご相談・お問合せ先
住宅⾦融⽀援機構 住宅融資保険部 融資保険企画グループ
〒112-8570 東京都文京区後楽1丁目4番10号
03-5800-8149
(平成 28 年4⽉現在)
住宅融資保険の仕組み
・ 住宅融資保険は、独⽴⾏政法⼈住宅⾦融⽀援機構(以下「機構」といいます。)が⾏う⾦融機関の住
宅ローン貸出に対する公的な信用保険です。
・ 住宅融資保険は、⾦融機関の⾏う住宅ローン貸出の損害を填補するものであり、住宅ローン利用者との
保証委託契約に基づく保証と異なるため、住宅ローン利用者と機構との直接の契約関係は生じません
(保険代位する場合を除きます。)。
■保険契約から保険関係の成⽴まで
① あらかじめ⾦融機関と機構との間で、 年度ごとに保険を利用できる融資⾦の総額についてご契約いただき
ます。
ご契約に当たっては、⼀定の基準(資本⾦5億円以上等)及び審査があります。
! 融資審査基準等を提出すること、個⼈信用情報の利用が可能なこと、機構が求める残⾼等のデータ提
供が可能なこと等が保険契約の必要条件となります。詳しくは、機構までお問い合わせください。
! 個⼈ローン保険、個⼈つなぎローン保険、特定個⼈ローン保険(⺠間⾦融機関融資型)及び買取再
販特定ローン保険のご利用については、⾦融機関が⼦会社である保証会社を保有しない中⼩⾦融機関
等である場合に限られます。
② 10 割填補型商品の場合は、個々の案件について融資実⾏の前に機構の付保承認を受ける⼿続が必要
となります。
③ 個々の案件の融資実⾏の都度、機構への通知を⾏うことにより、保険関係が成⽴します。
④ 保険料のお⽀払⽅法は、⼀括払⼜は毎年払のいずれかを選択できます。
! 未回収元⾦の 10 割(10 割填補型商品)⼜は9割(9割填補型商品)を保険引受します(いず
れも利息、延滞損害⾦等は、保険の対象外です。)。
住宅ローン利⽤者
(お客さま) 融資実⾏
⾦融機関
住宅ローン債権
③貸付実⾏通知
③保険関係の成⽴
④保険料払込
①
住
宅
融
資
保
険
契
約
締
結
※
②
付
保
承
認
申
請
※
②
付
保
承
認
通
知
※
10
割
填
補
型
商
品
独⽴⾏政法⼈住宅⾦融⽀援機構
■保険事故発生時手続
① 保険事故発生事由(P5「保険⾦のお⽀払」の項参照)に該当することとなった場合は、機構あてに
ご通知いただきます。
② 保険⾦の⽀払について機構にご請求いただきます(⽀払請求の期限は、保険事故発生⽇の翌⽇か
ら起算して1年を経過する⽇までとなります。)。
③ 機構はご請求内容を審査の上、保険⾦を⽀払います。保険⾦を⽀払うと機構は、保険代位によって
住宅ローン債権を取得します。
④ 保険代位債権の管理回収は、保険契約⾦融機関に委託します。
! 委託しないものもあります(P3「10 割填補型商品」の項参照)。
⑤ 委託後は担保処分等により回収を進めていただき、回収⾦は機構に納付していただきます。
住宅ローン利用者(お客さま)
⑤
返
済
債
務
不
履
⾏
保険契約金融機関
⑤
回
収
⾦
納
付
④
管
理
回
収
委
託
③
保
険
⾦
⽀
払
↓
保
険
代
位
請求⾦額=
未回収元⾦×
100%
(10割填補)
⼜は
90%
(9割填補)
②
保
険
⾦
⽀
払
請
求
①
保
険
事
故
発
生
通
知
独⽴⾏政法⼈住宅⾦融⽀援機構
取扱商品
■10 割填補型商品
・ 機構の付保承認が必要です(個々の案件について、融資実⾏の前に機構の付保承認を受ける⼿続が必
要となります。)。
・ 未回収元⾦の 10 割を保険引受します。
※ 利息、延滞損害⾦等は、保険の対象外です。
・ 保険代位債権の管理回収は、保険契約⾦融機関に委託します。ただし、特定短期ローン保険(フラット
35つなぎ融資型)のうち、本融資がフラット35⼜はフラット35パッケージである場合を除きます。
● フラット35(買取型・保証型)(以下「フラッ
ト35」といいます。)と併せて融資する住宅ロー
ン(以下「フラット35パッケージ」といいます。)
について保険引受します。
● フラット35の融資額と合計して所要資⾦全額
の融資が可能です。
● フラット35の審査と⼀体で機構が付保承認審
査をします。
● 借換融資も対象になります。
※ 機構が⾏う災害復興住宅融資(東⽇本⼤震災に係るものに
限ります。以下「災害復興住宅融資」といいます。)と併せて融資
する住宅ローンも対象になります。
特定個人ローン保険
(フラット35パッケージ型)
● 本融資(フラット35⼜はフラット35パッケー
ジ)の融資実⾏までの間に、⼟地取得費、⼯事
着⼯資⾦、中間⾦、住宅竣⼯後の受渡代⾦等
に対するつなぎローンについて保険引受します。
● フラット35の審査と⼀体で機構が付保承認審
査をします。
● フラット35及びフラット35パッケージの合計額
までの付保が可能です。
※ 本融資が災害復興住宅融資⼜は同融資と併せて融資する住
宅ローンである場合のつなぎローンも対象になります。
特定短期ローン保険
(フラット35つなぎ融資型)
● ⾦融機関が融資するリバースモーゲージ型住宅ローン(※)について、機構が未回収元⾦の 10 割を保険引受しま
す。
※ 住宅ローン利用者がお亡くなりになった時に元⾦等を⼀括でご返済いただくローンをいいます。
● 満 60 歳以上の⽅が借入れる以下のローンについて保険引受します。
・ ⾃ら居住する住宅の建設・購入⼜は⾃ら居住する住宅等のリフォーム等資⾦
・ 「サービス付き⾼齢者向け賃貸住宅」に住み替える際の入居⼀時⾦(入居⼀時⾦に併せて住み替える前の住
宅のリフォーム等資⾦を対象とする場合を含みます。)
・ 住宅ローンを借換えるための資⾦(借換えと併せてリフォーム等を⾏う場合を含みます。)
・ 親世帯が⾃ら所有し居住する住宅を担保として、⼦世帯が居住する住宅の取得資⾦を借入れるための資⾦
※ 詳細は、機構のホームページをご参照ください(http://www.jhf.go.jp/financial/insurance/guide.html)。
特定個人ローン保険
(一括返済融資型)
(続き)取扱商品 ※
※ ご利⽤可能な⾦融機関には条件があります。詳しくは、機構までお問い合わせください。
■10 割填補型商品
■9割填補型商品
※ ご利⽤可能な⾦融機関には条件があります。詳しくは、機構までお問い合わせください。
・ 未回収元⾦の9割を保険引受します。
※ 利息、延滞損害⾦等は、保険の対象外です。
・ 保険代位債権の管理回収は、保険契約⾦融機関に委託します。
● ⾦融機関の融資審査基準に基づき、かつ、機構の事前の付保承認審査を経た個⼈向け住宅ローンについ
て保険引受します(担保掛目は 85%です。)。
● 建設・購入費用である所要資⾦に諸費用分を加えたご融資を対象とすることが可能です。
● 借換融資(⾃⾏借換を除きます。)も対象になります。
特定個人ローン保険
(⺠間⾦融機関融資型)
● 中古住宅を買い取り、リフォームを⾏って売却する事業を⾏う住宅事業者向けのローン(中古住宅の購入資
⾦及びリフォーム資⾦)について保険引受します。
買取再販特定ローン保険
● ⾦融機関の融資審査基準に基づく個⼈向
け住宅ローンについて保険引受します。ただ
し、総返済負担率、担保掛目等で機構が定
める要件に適合する必要があります。
● 借換融資(⾃⾏借換を除きます。)も対
象になります。
● ⼟地取得費、⼯事着⼯資⾦、中間⾦、住宅
竣⼯後の受渡代⾦等に対するつなぎローンにつ
いて保険引受します。
● 本融資※の融資承認額までの付保が可能
です。
※ 本融資がフラット35、フラット35パッケージ、災害復興住
宅融資⼜は同融資と併せて融資する住宅ローンである場合は
ご利用できません。
個人ローン保険 個人つなぎローン保険
(続き)取扱商品 ※
※ ご利⽤可能な⾦融機関には条件があります。詳しくは、機構までお問い合わせください。
■10 割填補型商品
■9割填補型商品
※ ご利⽤可能な⾦融機関には条件があります。詳しくは、機構までお問い合わせください。
・ 未回収元⾦の9割を保険引受します。
※ 利息、延滞損害⾦等は、保険の対象外です。
・ 保険代位債権の管理回収は、保険契約⾦融機関に委託します。
● ⾦融機関の融資審査基準に基づき、かつ、機構の事前の付保承認審査を経た個⼈向け住宅ローンについ
て保険引受します(担保掛目は 85%です。)。
● 建設・購入費用である所要資⾦に諸費用分を加えたご融資を対象とすることが可能です。
● 借換融資(⾃⾏借換を除きます。)も対象になります。
特定個人ローン保険
(⺠間⾦融機関融資型)
● 中古住宅を買い取り、リフォームを⾏って売却する事業を⾏う住宅事業者向けのローン(中古住宅の購入資
⾦及びリフォーム資⾦)について保険引受します。
買取再販特定ローン保険
● ⾦融機関の融資審査基準に基づく個⼈向
け住宅ローンについて保険引受します。ただ
し、総返済負担率、担保掛目等で機構が定
める要件に適合する必要があります。
● 借換融資(⾃⾏借換を除きます。)も対
象になります。
● ⼟地取得費、⼯事着⼯資⾦、中間⾦、住宅
竣⼯後の受渡代⾦等に対するつなぎローンにつ
いて保険引受します。
● 本融資※の融資承認額までの付保が可能
です。
※ 本融資がフラット35、フラット35パッケージ、災害復興住
宅融資⼜は同融資と併せて融資する住宅ローンである場合は
ご利用できません。
個人ローン保険 個人つなぎローン保険
お引受できるローン
保険⾦のお⽀払
填補率 種別
機構
の
付保
承認
担保・保証 担保評価 総返済負担率
10 割
特定個⼈ローン保険
(フラット35パッケージ型)
必要
適正な市場価値のある担保
があること。
-
フラット35と同様の取扱い
となります。
特定短期ローン保険
(フラット35つなぎ融資型) 無担保・無保証 -
特定個⼈ローン保険
(⺠間⾦融機関融資型) 担保余⼒のある担保があるこ
と。 ⾦融機関の提出資料に基づき機構で評価 年収 400 万円未満 30%以下年収 400 万円以上 35%以下
特定個⼈ローン保険
(⼀括返済融資型)
買取再販特定ローン保険 適正な市場価値のある担保
があること。 - -
9割 個⼈ローン保険 不要
担保余⼒のある担保があるこ
と。
担保掛目が次の①⼜は②の
いずれか低い率であること。
①85%
②⾦融機関基準
次の①⼜は②のいずれか低
い率であること。
① 年 収 400 万 円 未 満
30%以下
年 収 400 万 円 以 上
35%以下
②⾦融機関基準
個⼈つなぎローン保険 無担保・無保証 - -
・ 住宅関連の個⼈向けローンであること(住宅建設・購入、増改築、宅地購入等)。
※ 買取再販特定ローン保険の場合は、住宅事業者向けローンであること。
・ ご融資先に対する保険付き融資残⾼の合計が 8,000 万円以下であること。
※ 買取再販特定ローン保険の場合は、1事業者につき3億円以下であり、かつ、1事業(1⼾)につき 8,000 万円以下であること。
・ 確実に返済を⾏うことができると⾒込まれる者に対する融資であること。
・ 商品毎に、以下の要件に当てはまる融資であること。
保険事故となる場合
・ 契約で定められた最終弁済期までに返済が完了しない場合
・ 割賦返済で、6 か⽉以上の遅滞があり、かつ、⾦融機関が期限の利益を失わせた場合
・ 破産⼿続開始の申⽴て等により期限の利益を失った場合
・ ⺠事再生⼿続の開始決定があり、かつ、⾦融機関が期限の利益を失わせた場合
・ 本融資の融資承認⼜はフラット35の買取(仮)承認(付保(仮)承認)が取り消され、かつ、⾦融機関
が期限の利益を失わせた場合(特定短期ローン保険及び個⼈つなぎローン保険のみ)
・ 住宅ローン利用者がお亡くなりになり、かつ、⾦融機関が期限の利益を失わせた場合(特定個⼈ローン保険
(⼀括返済融資型)のみ)
・ 住宅ローン利用者等が反社会的勢⼒に属する者の排除に関する定めに違反したことが判明し、かつ、⾦融機関
が期限の利益を失わせた場合等
⽀払保険⾦額
・ 10 割填補型商品の場合は未回収元⾦の 100%、9割填補型保険商品の場合は未回収元⾦の 90%
(利息、延滞損害⾦等は、含みません。)
保険⾦をお⽀払できない場合
・ 機構に提出いただく書類に記載すべき事項を記載せず、事実でないことを記載したり、機構に対して事実を隠蔽
し、⼜は事実でないことを告げた場合
・ 保険料をお⽀払いただけなかった場合
保険料率
(※1) 過去の付保実績等に応じ、機構において適用保険料率を決定するため、⾦融機関により異なります。詳しくは、機構までお問い合わ
せください。
(※2) ご利用可能な⾦融機関には条件があります。詳しくは、機構までお問い合わせください。
(※3) ご利用可能な⾦融機関には条件があります。詳しくは、機構までお問い合わせください。
(※4) 融資率は、以下のとおり計算します(⼩数点以下第2位以下切り上げ)。
填補率 種別 保険料率(年) 利⽤可能⾦融機関
10 割
特定個⼈ローン保険
(フラット35パッケージ型)
【融資率9割以下(※4)】
0.66%、0.71%、0.80% (※1)
【融資率9割超(※4)】
0.85%、0.90%、0.99% (※1)
限定なし
特定短期ローン保険
(フラット35つなぎ融資型)
0.61% 限定なし
特定個⼈ローン保険
(⺠間⾦融機関融資型)
0.42%、0.47%、0.52%、0.57% (※1) 限定あり
(※2)
特定個⼈ローン保険
(⼀括返済融資型)
【融資対象物件の担保評価額に対する掛目を 50%とした場合】
0.39%
【融資対象物件の担保評価額に対する掛目を 60%とした場合】
0.88%
限定なし
買取再販特定ローン保険
0.28% 限定あり
(※3)
9割
個⼈ローン保険
0.28%、0.33%、0.38%、0.43% (※1) 限定あり
(※2)
個⼈つなぎローン保険
0.34% 限定あり
(※2)
融資率=フラット35借入額 + ⺠間⾦融機関の借入額
所要資⾦(建設費・購入価額+⼟地取得費) × 100
■⼟地融資が含まれる場合
融資率=フラット35借入額 + ⺠間⾦融機関の借入額
所要資⾦(建設・購入価額) × 100
■⼟地融資が含まれない場合
買取再販特定ローン保険
住宅融資保険について
■優良な保証
「⾦融検査マニュアル」(⾦融庁)の資産査定基準において、住宅融資保険は、
「優良保証等」とされてい
ます。
資産査定基準に基づく貸出⾦の分類において、住宅融資保険付きの住宅ローンは、貸出⾦の 100%(個
⼈ローン保険及び個⼈つなぎローン保険は 90%)を第Ⅰ分類(=非分類)とすることができます。
※ 利息、延滞損害⾦等は、保険の対象外です。
■⾃己資本⽐率の向上に寄与
住宅融資保険付きの住宅ローンは、⾃己資本⽐率の算定基準では、10%のリスクウェイトが適用されます。
担保割れによるリスクウェイト上昇懸念も解消されます。
【住宅融資保険付保債権の⾃⼰資本⽐率算定上の信⽤リスク削減手法としての扱い】
資産項目 リスクウェイト
政府関係機関保全付債権
10%
抵当権付住宅ローン(3か⽉以上延滞無し) 35%
抵当権付住宅ローン(担保割れ、3か⽉以上延滞無し) 75%
住 宅 融 資 保 険 あ り
(優良保証等)
住 宅 融 資 保 険 な し
(優良担保・優良保証がない場合)
第 Ⅰ 分 類 第 Ⅱ~Ⅳ 分 類
■
住宅ローンのリスクウェイトの⽐較
12.5%
10%
35%
16.5%
75%
無担保・無格付け保証 9割填補型保険 10 割填補型保険
担保割れ
担保で保全 担保で保全 担保割れ
・ 住宅ローンのリスクウェイトは融資実⾏後、住宅価格下落の影響を受けることがあります。
・ 住宅融資保険を付保している部分についてのリスクウェイトは、不変です。
・ 9割填補保険(個⼈ローン保険)では、付保部分である元本の9割はリスクウェイト 10%、付保部分以外の元本の1割
のリスクウェイトは、担保保全状況によることとなります。住宅価格下落の影響は、元本の1割部分に限定されます。
・ 10 割填補型保険(特定個⼈ローン保険)では、元本全体のリスクウェイトは、融資実⾏時から 10%で住宅価格下落の
影響はありません。
「担保で保全」・「担保割れ」
にかかわらず 10%!