被扶養者認定 取扱細則
平成28年10月1日(改訂版)
(目的) 第1条 この基準は、被保険者から被扶養者届の提出があった者(以下「認定対象者」と いう。)について、健康保険法第3条第7項に定める被扶養者資格の審査・認定等を東 京電力健康保険組合(以下「組合」という。)が厳正かつ公平に行なうための基本原則 を定めたものである。 2.既に被扶養者として認定されている者の再審査・再認定の取扱いについてもこの基準 を用いる。 (認定の原則) 第2条 被扶養者の認定は、被保険者から被扶養者届の提出があった場合、または資格の 再審査を行なう必要が生じた場合に、健康保険法第3条第7項並びに関係法令、通達 に基づき生活の実態、申請するに至った経緯、認定対象者に対する扶養義務、認定対 象者の収入、被保険者の経済的扶養能力、被保険者により継続的に主として生計が維 持されているか等を総合的に審査し、被扶養者として認定することが実態と著しくか け離れたものでなく、かつ社会通念上妥当性を欠いていないと認められる場合に、被 扶養者として認定する。 (被扶養者の範囲) 第3条 被扶養者の範囲は、健康保険法第3条第7項に基づき次の各号のいずれかに該当 する者とする。 (1) 被保険者の直系尊属、配偶者、子、孫、兄姉および弟妹で主としてその被保険者に より生計を維持する者。 (2) 被保険者の三親等以内の親族で、その被保険者と住居および家計を共同にし、主と してその被保険者により生計を維持する者。 (3) 被保険者の配偶者の父母および子で、その被保険者と住居および家計を共同にし、 主としてその被保険者により生計を維持する者。 細則 1.本条(1)については、生計維持関係があれば足り、被保険者と住居を同一にすることを必 要としない。 a.被保険者の直系尊属とは、被保険者本人の実(養)父母・実(養)祖父母・実(養) 曽祖父母等をいう。 b.配偶者には、内縁関係にある者も含む。 c.子は民法上の実子および養子をいう。 2.本条(2)、(3)の認定については、すべて被保険者と住居および家計を共同にすることを 条件とするが、事業主の業務上の必要で単身赴任し、そのため認定対象者と同居できな い場合、あるいは就学、療養のため別居している場合で、被保険者による生計維持関係
が従前同様と判断できるときは、同居しているものとみなす。 3.民法上の姻族 1 親等の父の妻(継母)ならびに母の夫(継父)、配偶者の父母、嫡出子は 本条(2)により取扱う。 (収入の範囲) 第4条 認定対象者の収入範囲は、原則として以下に示すような現金収入、現物収入のす べてを含むものとする。 (1) 勤労による収入(パート、アルバイト、内職等を含む) (2) 各種年金収入(厚生年金、国民年金、遺族年金、各種共済年金、船員保険年金、農 業者年金、企業年金、障害年金、個人年金等) (3) 恩給収入(文官恩給、旧軍人恩給、旧軍人遺族恩給等) (4) 事業収入(自家営業、農業、漁業、林業等) (5) 雇用保険給付金およびこれに準ずるもの (6) 健康保険、労働者災害補償保険等における休業補償的給付金 (7) 不動産収入、利子収入、配当金収入 (8) 親族からの仕送り金等、その他収入と認められるもの 細則 1.本条第 1 項第 1 号関係 被扶養者の認定にあたっての収入額は、原則として生活費にあてられるすべての収入を 含むものとし、所得の種類は所得税法、相続税法、贈与税法等をもとにしている。 なお、健康保険被扶養者認定上の収入額と所得税法および相続税法、贈与税法による所 得額との関係は次のとおりである。 = 健康保険被扶養者認定上の収入額 a.給与所得 = 総収入額 - 給与所得控除額 給与所得とは、俸給、給料、賃金、歳費、及び賞与ならびにこれらの性質を有する給 与に係わる所得をいう。(所得税法第 28 条) ただし、退職金、退職後支給される賞与および定期的収入のうち退職等により途絶え た既所得額(申請前の収入)については収入扱いとしない。 b.公的年金額 = 総収入額 - 特別控除額 (a) 過去の勤務に基づき使用者であったものから支給される年金及び恩給(一時恩給 を除く) (b) 国民年金法、厚生年金保険法、国家公務員共済組合法などの規定に基づく保険、 または共済に関する制度に基づいて支給される年金及びこれに類する年金 (c) 適格退職年金契約制度に基づく定職年金 (d) 郵便年金及び生命保険契約に基づく年金 (e) 電力総連年金 (所得税法第 35 条) c.事業所得 = 総収入額-必要経費 事業所得とは、農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業、その他の事業で 政令で定めるものから生ずる所得(山林所得または譲渡所得に該当するものを除く)
をいう。(所得税法第 27 条) 必要経費とは、親族に支払う給与、地代、家賃、借入金利子、福利厚生費等をいう。 d.雇用保険給付金、健康保険、労働者災害補償保険等における休業補償的給付金 = 給付金額 (a) 雇用保険給付金 (b) 健康保険法に基づく傷病手当金・出産手当金(付加給付を含む) (c) 労働者災害補償保険法等の傷病手当金・出産手当金等 e.不動産所得 = 総収入額-必要経費 不動産所得とは、不動産、不動産の上に存する権利、船舶または航空機の貸付(地上 権または永小作権の設定、その他他人に不動産等を使用させることを含む)による所 得をいう。(所得税法第 26 条) 必要経費とは、補修費、機械器具の修理費等をいう。 f.利子所得 = 総収入額 利子所得とは、公社債および貯蓄金の利子ならびに合同運用信託および公社債投資信 託の収益の分配に係わる所得をいう。(所得税法第 23 条) g.配当所得 = 総収入額 配当所得とは、法人から受ける利益の配当、剰余金の分配、基金利息および公社債投 資信託以外の証券投資信託の収益の分配に係わる所得をいう。(所得税法第 24 条、第 25 条) h.山林所得 = 総収入額-必要経費-※特別控除額 山林所得とは、山林の伐採または譲渡による所得をいう。(所得税法第 32 条) 必要経費とは、伐採費、運搬費、仲介手数料、周旋料等をいう。 ※特別控除額:50 万円(所得税法第 32 条の規定により残額が 50 万円に満たない場合 は、当該残額) i.譲渡所得 = 総収入額-必要経費-※特別控除額 ※長期一般(畑等)の場合:H15 年度法改正により特別控除廃止 譲渡所得とは、資産の譲渡(建物または構築物の所有を目的とする地上権、または賃 貸権の設定その他契約により他人に土地を長期間使用させる行為で政令で定めるもの を含む)による所得をいう。(所得税法第 33 条) 必要経費とは、資産を所得するに要した費用、資産取得後の設備費用や改良費用、譲 渡するための荷造費、引渡運賃等をいう。 ※特別控除額:50 万円(所得税法第 33 条の規定により残額が 50 万円に満たない場合 は、当該譲渡益) j.雑所得 = 総収入額-必要経費 雑所得とは、上記a~i以外の所得で非営業の貸金利子、相互掛金の給付補填金、割 引債の償還差益、サイドビジネスの原稿料、印税、講演料、内職収入等をいう。(所得 税法第 35 条)
(被扶養者の認定基準) 第5条 被扶養者の認定は、第3条各号の範囲にある者が、次の収入基準に該当する場合、 常務理事が行う。 (1) 第3条(1)から(3)の同居している認定対象者の収入が、年間 130 万円未満(60 歳以上 の者または障害厚生年金等受給者である場合は 180 万円未満)であり、かつ、被保険 者の年間収入の 2 分の 1 未満に該当する者。 ただし、被保険者の年間収入の2分の1を超える場合であっても被保険者の年間収入 を上回ることなく、かつ、当該被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たし ている場合は認めることとする。 (2) 第3条(1)の別居している認定対象者の収入が、年間 130 万円未満(60 歳以上の者ま たは障害厚生年金等受給者である場合は 180 万円未満)であり、かつ、被保険者から の援助による収入額より少ない者。 2.前項の基準により被扶養者の認定を行うことが実態と著しくかけ離れており、かつ、 社会通念上妥当性に欠くこととなると認められる場合には、その具体的事情に照らし 最も妥当と認められる認定を行う。 細則 1.収入ある認定対象者の収入基準額は次による。 <収入基準額> 年額 (月額) (a) 60 才未満の者 130 万円未満 (108,334 円未満) (b) 60 才以上の者 180 万円未満 (150,000 円未満) 認定に当たっては、前年の収入や直近の月額の収入により確認する。なお、認定対象者 の前年の収入が、基準額を上回っているか、直近3ヶ月の月額の収入が連続して基準額 を上回っている場合は、原則否認とするが、当該年の収入が基準額に満たないと認めら れる場合はこの限りではない。 2.別居の者を認定する場合の仕送り等は、以下の基準を満たしていること。 a.生活保護の「世帯類型別 最低生活保障水準」を用い、老人単身世帯(70 歳女、2 級 地-2)の基準額 97,171 円の3分の1である 32,390 円(平成 10 年度最低基準)以上で あること。 b.仕送り等の額の合計が、該当者の収入を上回っていること。 (扶養義務者が複数の場合の認定対象者の帰属) 第6条 認定対象者にかかわる扶養義務者が複数ある場合は、扶養義務者の収入および扶 養能力、被保険者の被扶養者としなければならない経緯または理由、生計維持の事実 などを総合的に審査して組合がその帰属を判定する。 2.夫婦共同扶養の場合は、原則として年間収入の多い方の被扶養者とする。ただし社会 通念上、妥当性を欠くと思われるときはこの限りではない。
細則 1.夫婦共同扶養の場合における被扶養者の認定について 被扶養者とすべきものの人数にかかわらず、原則として年間収入(当該被扶養者届が提 出された日の属する年の前年分の年間収入)の多い方の被扶養者とする。 ただし、長期休暇等で今後の収入が途絶える場合は、当該年度の収入において確認する ものとする。 (届出の義務) 第7条 被保険者が資格を取得したときに、被扶養者を有するときは、資格取得後5日以 内に所定の健康保険被扶養者(増)届に必要事項を記入し、第9条に定める被扶養者 届出に必要な書類を添え、事業主を経由して届出なければならない。 2.被保険者資格取得後に被扶養者の認定を受けようとする者が新たに生じたときは、そ の日から5日以内に前項に準じ健康保険被扶養者(増)届に必要な書類を添え、事業 主を経由して届出なければならない。 3.既に被扶養者の認定を受けている者が被扶養者資格要件を満たさなくなったときは、 直ちにその事実が発生した日を健康保険被扶養者(減)届に記入し、事業主を経由し て届出なければならない。 4.前3項の記載事項に変更がある場合は、被保険者はその都度事業主を経由してその事 実を届出なければならない。 細則 1.被扶養者を有するとは、次のことをいう。 出生による子、結婚による配偶者、収入基準額未満の両親等、要領第3条および第5条 の資格要件を備えている者を扶養することをいう。 2.被扶養者資格要件を満たさなくなったときとは、次のことをいう。 被扶養者として認定された者が就職、死亡、または収入限度額を超えたり、同居を条件 の者が別居したとき等をいう。 3.変更とは次のことをいう。 a.被扶養者の氏名の変更、訂正のとき。 b.生年月日訂正のとき。 c.被保険者との続柄の変更、訂正のとき。 (扶養に関する事実の立証義務) 第8条被保険者は、認定対象者が被扶養者の要件に該当すること(以下の(1)、(2)、(3)等) を書類をもって立証しなければならない。 (1) 被保険者との親族関係 (2) 生計維持の事実(認定対象者の収入状況を含む) (3) 第3条(2)、(3)該当者については「同一の世帯に属している」ことの事実
2.被保険者は、認定対象者が 16 歳以上の場合、就業ができない事情または就業していな い旨の事実を書類をもって立証しなければならない。 3.被保険者は、原則として認定対象者が被保険者と別居状態にある場合には、送金また は生計費支弁の事実について書類をもって立証しなければならない。 また、被扶養者の他に扶養義務者がある場合は、それらの者に扶養能力がないか、ま たは扶養できない事情、あるいは扶養していない旨の事実について立証しなければな らない。 細則 1.要領第3条(1)に該当する者が、別居している場合の生計維持関係の証明については、単 身赴任している場合を除き、原則として送金に関する証明書等、現実に「主として被保 険者からの援助により生計維持をしている」ことを具体的に証明するに足りる書類(銀 行振込金明細書、現金書留の証明書等)とする。 なお、認定月以降の証明するに足りる書類は次回検認時に提出するものとする。 (被扶養者届出の添付書類) 第9条 被保険者は、被扶養者として届け出る場合は「健康保険被扶養者(増)届」に、 また被扶養者の資格にかかわる事実に異動があったときは「健康保険被扶養者(変更) 届」に次に揚げる証ひょう書類を、必要に応じて添付しなければならない。 (1) 収入に関する証ひょう書類 a.年金・恩給等振込通知書または改定通知書の最新のもの(写)(年金・恩給受給者) b.雇用保険被保険者離職票(写)(退職者) c.雇用保険資格喪失確認通知書(写)(退職者) d.雇用保険受給資格者証(写)(雇用保険受給者) e.廃業証明書(写)(自営業廃業者)、退職証明書 f.所得税の確定申告(控)(写)(農業従事者、自営業者) g.源泉徴収票(写)(給与所得者) h.所得証明書(写)(16 才以上) 但し、高校生は学生証等(写)でも可能とする i.雇用保険受給状況確認書 等 (2) 職歴、生計維持、同居、続柄に関する証ひょう書類 a.職歴書 b.出生受理証明書(写) c.送金に関する証明書(写) 但し、手渡しに関する書類は原則不可とする d.理由書(被扶養者申請確認書) e.出産育児一時金請求書 f.住民票(写) g.婚姻受理証明書(写) h.戸籍謄本(写) 等
(被扶養者資格審査の放棄) 第 10 条 組合が提出または提示を要求する書類を、被保険者が正当な理由なく指定した期 日までに提出もしくは提示しないとき、またはその他の方法によって組合が要求する 事実確認の回答を拒否したときは、被保険者が認定対象者にかかわる資格の審査を受 ける意思を放棄したものとみなし、審査の対象から外すものとする。 (被扶養者資格付与の日) 第 11 条 組合が認定対象者を被扶養者と認めた場合の資格付与の日は、次のいずれかによ るものとする。 (1) 被保険者資格取得後5日以内に、所定の被扶養者届および書類を組合に提出したと きは、原則として被保険者資格取得の日とする。 (2) 被保険者資格取得後6日以上経過して、所定の被扶養者届および書類を組合に提出 したときは、原則として組合受付日とする。 (3) 組合が求めている書類の提出、提示に時間がかかり、資格付与の日を被保険者資格 取得の日または組合受付日とすることが適当でないと判断したときは、原則として 全ての書類が組合に提出された日とする。 2.被保険者資格取得後、新たに認定対象者が生じたときの扱いは、前項の「被保険者資 格取得」を「認定対象者資格発生」と読み換えて準用する。 3.被扶養者資格の再審査を受け、資格を有すると組合が判断したときの資格の効力は引 き続き継続するものとする。 細則 1.本条にかかわらず出生、養子縁組(18 才未満)は、その事実のあった日に遡り適用する。 また、その他続柄の場合であっても、事由発生日から1ヶ月以内に届出があったときは、 事由発生日に遡り適用するものとする。 2.事由発生日とは以下をいう。 a.退職の場合:退職日の翌日 b.収入減少の場合:収入が減少した日 c.失業給付、出産手当金、傷病手当金受給終了の場合:受給終了日の翌日 (被保険者台帳への記載) 第 12 条 被扶養者として認定された者については、被保険者台帳に記載する。 (被扶養者資格の再確認) 第 13 条 組合は、被扶養者を有する被保険者に対し、原則として毎年1回扶養の事実につ いて再確認を行うものとし、被保険者は組合の要請に応じなければならない。 2.再確認については、第8条に準じて被保険者が被扶養者の要件に該当することを書類 により立証しなければならない。
3.特別な事情がない限り、被扶養者資格の再確認を受けない被保険者証は、資格取得年 月日または確認期間の始期に遡って無効とする。 (職権による被扶養者資格の取消) 第 14 条 被保険者から被扶養者資格喪失の届出がなされていない被扶養者について、被扶 養者資格の要件を有しなくなった事実が判明した場合、事実の発生日を確定できると きはその日、確定できないときはその事実が判明した日をもって資格を取消すものと する。 2.被扶養者となる資格を有しない事実を隠し、または虚偽、その他不正な内容を含む被 扶養者届および書類に基づき被扶養者の認定を受けていたことが判明した場合は、前 項に準じて資格を取消すものとする。 3.前二項において、既に保険給付等を受けていた場合、組合はその保険給付等に要した 費用の全部または一部を被保険者に返還させるものとする。 (再審査請求) 第 15 条 被扶養者の認定に関する組合の決定に不服がある場合、被保険者は認定の対象と なることの妥当性を立証できる書類等を追加したうえ、事業主を経由して組合に再審 査の請求をすることができる。 (特別の事例) 第 16 条 被扶養者の認定について本要領に定めのない新たな事例が発生した場合は、その 都度組合が審査・決定を行なうものとする。