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徳島県におけるオオタカAccipiter gentilisの営巣例-香川大学学術情報リポジトリ

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香川生物(KagawaSeibutsu)(34):55−58,2007

徳島県におけるオオタカAcc画erge〝一触の営巣例

野 口 和 恵

〒776−0034 徳島県吉野川市鴨島町飯尾550−253

福 田 将 弘

〒708−1527 岡山県久米郡美咲町柵原160

Arecordofthenestingofthenortherngoshawk,

Acc少itergentilisinTokushima,Japan KazueNoguchi,・ヲ・ヲ0−2・タろ血oq脇机匂わ∽−Cゐq,拘5ゐ∼〃Ogの棚C如乃血5あ王仇ち776−00叫一J呼〟L MasahiroFukuda,J∂q拘〃αゐαr・q〟f5α最−CゐqOたqγα朋α,7紺一J527.・J呼α〝

調査期間は2006年6月24日から2006年7月

24日で,そのうち3日間観察をおこなった。

1日あたりの観察時間は1時間∼1時間半は

どであった(表1)。観察の際には,7倍の双 眼鏡(ライカ)および20∼60倍のフィt一ルド スコ1−プ(コーワ)を使用した。 結果と考察 観察の結果,2006年6月24日にオオタカの

成鳥1個体の飛翔ととまりを3回確認した

(表1)。7月5日には成鳥1個体の飛翔を2

回確認し,そのうち1回は餌を足につかんで

飛翔し,アカマツ林内に入るのを確認した。

また,観察時間中,成鳥が餌を運んだ谷か ら,オオタカの雛もしくは幼鳥と思われる鳴 き声が頻繁に聞こえた。7月24日にも同じ谷 からオオタカの雛もしくは幼鳥と思われる鳴

き声が聞こえた。観察後,鳴き声がする谷へ

踏査をおこなった結果,幼鳥1個体が林内で は じ め に オオタカAcc桓如′ge〝J∼Jヱ5は,徳島県におい て絶滅危倶Ⅱ類のカテゴリー・に位置付けられ ている種であり,おもに冬鳥として山地森林 や周辺の平地の林に生息する。夏季にも少数 が生息するが繁殖は未確認とされている(徳 島県版レッドデータブック掲載種選定作業委 員会,2001)。今回,著者らは徳島県において オオタカの営巣を確認したので,営巣例のひ とつとして一報告する。 調査地と調査方法 調査地は徳島県西部に位置する三好市池田

町漆川で,標高約550∼600mに位置する。環

境として−は,アカマツダ∼〃〝5血も侮′・αと広葉樹 の混交林および植林(スギn汐わ〝‡e′・fαノ甲0〝− ∫cα・ヒノキCあα肌αeりpαr・i50如〟∫α)がパッチ状 になった植生を構成している。 − 55 −

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表1.オオタカの観察日,観察時間,および観察結果.

観察日 観察時間 地点数 天候 恥. 確認時間

確認されたオオタカの行動 成鳥1個体が旋回上昇後,降下して尾根 ①14:02∼14:16 上の木にとまった。数分後,飛び立って 尾根裏へ回り消失した。 成鳥1個体が尾根に近い枯れ木にとまっ ②14:26∼14:32 ているのを確認した。林内へ降下し,消 失した。 13:15 ∼ 1 14:30 2008年 6月24日 曇り後 晴れ 成鳥1個体が②に近い別の枯れ木にと ③14:32∼14:38 まっているのを確認した。飛び立って、 尾根の嚢へ回り消央した。 成鳥1個体が餌をつかんで飛翔し,アカ マツの林に入った。 ④12:53∼12:53 12:00 1 13:10 2006年 7月5日 曇り後 雨 ⑤13:03∼13:03 成鳥1個体が東方向へ飛翔した。 観察時間中,谷部からオオタカの雛もしくは幼鳥の嘱 断続的に き声が頻繁に聞こえた。 観察時間中,谷部からオオタカの雛もしくは幼鳥の鳴 断続的に き声が頻繁に聞こえた。 13:50 2 曇り 14:30 2006年 7月24日 幼鳥1個体が植林内で鳴きながら飛翔し ⑥15:00∼15:03 てスギにとまるのを確認した。同時に, 別個体の鳴き声が谷奥で聞こえた。 径29cmの生木であった。営巣木は谷奥の斜面 にあった。営巣木のある林は,高木層が約15

mのアカマツ,亜高木層が約10mのスギ,低

木層が約3∼4mのアセピア∠erg∫ノ呼0〃ねα,ヒ サカキ且〟ワαノ呼0乃よcα等,草本層は20∼30cmの 飛翔してスギにとまるのを確認した。同時に 別個体の鳴き声が谷奥から聞こえた。幼鳥が 確認された周辺を探索し,巣が架けられてい る木を確認した。 営巣木はアカマツで,樹高約15m,胸高直 図1.徳島県におけるオオタカの巣(2008年7月24日撮影). A:下から撮影した巣,B:横から撮影した巣. − 51i−

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ヒサカキ血′γαノ呼0〝わαおよびイヌツゲJJαCr・ピー 乃αrαで構成されていた。巣は地上から約11m の枝元に架けられており(樹幹型),目視で径

が約110cmX60cm,厚さは約60cmであった(図

1)。 オオタカの営巣木に関するいぐつかの文献 をまとめると(図2),営巣木は針葉樹が多 く,アカマツ,スギ,カラマツエα′血J甲わ∼甲ゐ 等が上位を占めて−いる。なお,広葉樹ではコ ナラe眠rC〟∼5e′・′α玖 ハリギリRbJ甲α〃肪クic一 九ほ,およびハルニレ∽研〟5(ねvfdfα〝α等が営巣 木に利用されている(川手,2000;鈴木, 1999)。営巣木は本州ではほとんどがアカマツ であるとされるが(森岡ほか,1995),営巣木

の樹種構成は地域ごとで異なっている(図

2)。例えば愛知県ではアカマツの47%に次い で広葉樹が約34%を占め,−・方,神奈川県で はスギが約76%を占めアカマツの割合が低い 状況もみられる。した.がって,地域ごとの植 生状況に応じて,オオタカは営巣可能な樹木 を利用していると考えられる。今回確認され た営巣木はアカマツであり,オオタカの−・般 的な営巣木と同じ樹種であった。しかし,1

例のみであり地域の傾向を把握できないた

め,今後,徳島の植生状況を踏まえつつ営巣 木の樹種構成を明らかにすることが課題とな る。 謝 辞 本報告を作成にあたり,御指導いただいた 徳島県立佐那河内いきものふれあいの里ネイ チャ1−センターLの吉田正\人民にお礼申し上げ る。 n=35* n=35

n=1

n=28

n=42

□広葉樹 田トドマツ 皿ヨーロッパトウヒ ■カラマツ 旦ヒノキ 田モミ 臼スギ ■アカマツ 徳島 栃木 愛知

神奈川 北海道

(本報告)遠藤ほか 石田ほか 川手

鈴木 (1987)

(2003) (2000)

(1999) 図2“オオタカの営巣木の樹種構成の割合. 各引用文献よりグラフを作成い n:標本数い *:不明デ岬夕を除く. ー 57 −

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房,神奈川):45−73. 鈴木貴志.1999.北海道十勝平野におけるオ オタカAcc画erge〝fヱJ∫5の営巣環境小 日本鳥 学会48:135−144. 森岡照明・叶内拓哉・川田 隆・山形則男. 1995.図鑑 日本のワシタカ類.文一・総合出 版,束京.632pp. 徳島県版レッドデー・タブック掲載種選定作業 委員会.2001.徳島県の絶滅のおそれのあ る野生生物一徳島県版レッドデー・タブック ー.徳島県環境生活部環境政策課,徳島. 438pp.

引用文献

石田晴子・伊藤達雄.2003.愛知県における 里山環境解析の試み∼オオタカ等猛禽頬の 生息環境を指標として∼.日本環境共生学 会学術大会発表論文集:19−24. 遠藤孝一・・中山岳彦・飯沼覚寿・トーマス ミ ラ・−・.1978.那須賀ケ原におけるオオタカ の繁殖期の生息状況と営巣環境.日本鳥学 会誌36:111. 川手隆弘 2000.神奈川県のオオタカとその 保護方策”神奈川猛禽類レポ・−・ト(夢工 ー 58 −

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参照

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