1
論 文】 UDC ;691.
32 :666.
97 :541.
455 日本建 築学会 構 造 系 論 文 報 告 集 第406 号・
1989 年 12 月経
年
建 築 物
に
お け
る
コン
ク
リ
ー
ト
の
中 性 化
と
鉄筋
の
腐食
正 会 員 jE会 員和
押
泉
田
意 登 志
*文
雄
**,
1
.
序 我が国に お い て, 鉄 筋コ ン ク リー
ト造の建築 物は明治 の末 期か ら建て られ始 め,
その後 増 大の一
途を た ど り,
その間 取り壊さ れ たもの も 多い もの の,
現在のス トッ ク は膨 大な もの と なっ て いる。 こ れ らの経 年鉄筋コ ン ク リー
ト造 建 築 物におい て,
コ ン ク リー
ト中の鉄 筋の腐食 に起 因 するコ ンク リー
トの ひび わ れ・
欠 損,
か ぶ りコ ン クリー
トの浮き・
剥 落,
鉄 筋の露 出な どの現 象が顕 在 化 しつ つ あり , 社 会 的にも大き な問題 となっ て き た。
鉄 筋 腐 食の主た る原 因 として, コ ンクリー
トの 中性 化と塩 害 が挙 げられ る。
塩 害は, 海砂の使用 や海か ら飛来し た塩 分の浸 入によ るもの であり, 特 殊 条 件 下に おいて生じ る ものとい え よ う。一
方,
中性 化はコ ン ク リー
トが大気中 に さ ら さ れ て い る場合に おい て着実に進行す る もの で あ り,
ほ とん どすべ ての鉄 筋コ ン ク リー
ト造 建築物に おい て宿 命 と もい える劣 化 現 象である。
し た がっ て,一
般の 鉄 筋コ ン ク リー
ト造 建築物の耐久性を評 価す る上で,
中 性 化 とこ れ に起 因す る鉄 筋の腐食は最も重 要な もの であ る。
こ れ らに影 響 を 及ぼ す要 因と その 効果を検討す るた めに は, 自然条件下にお け る既 存建築 物の実 態 調 査を行 うこ とが最も確 実な方 法2〕で あ り,
調査報 告も少な く な いSL4 )。
し か し,
これ らの報告は単一
の建築 物につ い て の もの が ほ と ん どであ る た め,
得 られたデー
タ が特 種 解 であっ た。
そ の上,
調 査方法や取り上 げ た要 因が そ れ ぞ れ調 査 対 象ご と に異なっ て いる た め,
デー
タ を時 間の関 数と してま と め て分 析す るこ と が困 難であっ た。 本 研 究は, 実 際の鉄 筋コ ン クリー
ト造 建 築 物にお ける 中 性 化 と鉄 筋 腐 食の実 態 を 把 握 し, これ らに影 響 を及ぼ す要因と そ の効果を明らか にする こと を目的とし て, 筆 者ら が数年来 自ら統一
し た調 査 方 法によっ て実 施してき た,
塩 害 を受けて い ない 95件の既 存 建 築 物における中 性 化と鉄 筋の腐 食に関する デー
タ を総 合 的に解析・
考 察 し たもの であ る。 本 論 文は,
昭 和58年 度 日本建築 学会 大 会学 術講 演梗 概 集に発 表し た内 容1冫に デー
タ を 大幅に 追 加 し,
研 究を発 展さ せ た も のであ る。
* (株 )竹 中工務 店 技 術 研 究 所 主 任 研 究 員 紳 (株)竹 中工務 店 技 術 研究所 研究員 (1989年5月18日原 稿 受 理,
IY89年10月4日採用決 定 )2.
調 査 対 象 調査の対 象とし た建築物の概要を表一1
に,
そ れらの 内訳を図一
1に示す。
調 査 対 象 建築 物は,
RC また は SRC 造の95
件の建 築 物で,
1915年 (大 正4年 }か ら 1974年 (昭 和49年 )の間に竣工 し,一
般 環 境 下にあっ たもの で あ る。 調 査は 1977年 (昭 和52年 )か ら1988 年 (昭 和63年 )にか けて実 施し たもの で,
調 査 対 象 建 築 物の経 過 年 数は 9−
72年の範 囲にある。
調 査 箇 所は,一
般 大 気 中にある普 通 骨 材 を用いたコ ン ク リー
ト部 材で,
ひび割れや豆 板 等の欠 陥 部でない部 分 と した。
ただ し, 海 岸か らの距 離が近いか あるい は海砂 を使 用し た可 能 性 が ある箇 所に おいて はコンク リー
ト中 の塩 素 イオン濃 度 を 分 析し, コ ン ク リー
ト中の塩分含有 量が塩素イオン濃 度で O.
6kg /m3 以 上の場 合には,
鉄 筋 腐 食のデー
タを 除外す ることに し た。
3.
調 査 方 法 調査は, コ ンク リー
トの 中性 化と鉄 筋の腐食につ いて 実 施し, 参考と し てコ ン ク リー
トコア に よ る 圧縮 試 験を 行っ た。
中 性 化 試 験は, 測 定 者や測 定の方 法に よっ てば らつ き が生じ や すい。
この た め筆者ら は,
あ ら か じ め測 定 方法に関す る実験51を行い,
そ の結果に基づい て ばら つ きの 生じ ない測定方 法5}に統一
し,
同一
測 定 者 (筆 者 ら お よ び謝 辞で述べ た竹 中工務 店の諸 氏 )が実 施する こ とに し た。 調査 は,
現 場に おい てコ ンク リー
トをはつ り 取っ て行う方 法と抜き取りコ ン クリー
トコ ア に よる方 法 の 2種 類と し た。 鉄 筋 腐 食 度の評 価は, 目視 観 察により 表一2
に示す 4段 階の腐 食 状 況を基 準と して行っ た。
4 段 階の 腐食状況は,
文 献 6 )に示さ れた グレー
ディン グ で あ る が,
錆 評点を表一
2に示 す級 数に変 更し た。
以 下 に測 定 手 順を示す。 3,
1 はつ り による場 合 調 査 個 所の 環 境 条件,
部 材 名,
位 置を記 録 する。
はつ り面の表 面状態 を記録す る。
仕 上 げがある場 合に は, 仕 上 げ を10×10cm
程度 の大き さで取り除き, 仕 上 げの種 類, 厚さ, 劣 化の 状 況およびコ ン ク リー
トの表 面 状 況 を記 録す る。
コ ンク リー
トを直 径 10cm 程 度に はつ り取り,
内1
表 1 調査対象建物の概要 竣 工
」
亜 用鹽
面 員 階’
テ噛
一
9 度 No ( , 平 圧 lK f〆
C , 1191572「」
1355B 監 F1 臓 6734 」81 2192361F 〒4四 B2 F7SR 4115一
3192459一
田 昭431 F2R363 了 15巳 4 」9255 馳一
協2日 BI F2 臼 18 亅6 塾46 5192555咼
* 68日3BI F3 P1R304 94 6192555 275081 F3 PlR246 83 7192T55宀
1966F3 P1RIe15 9了 2日 222 9192856e・
37581 F2R849 日 170 1日 192953 21188F5R3522.
1了1 1笛 193 日 54{
一
峯32丁叩 Bl F8 PSRs444 231 12 魯93且 52一
図 魯 416BI F2R 2437 242 13 画93151 車亠
一
144臼6BI F7SR 323 監 251 14193159 ご「
265F2R 2518 214 15L93248 志 1 261831 F2 PSR 5日 38 214 16193349 口461F5R 3626 L36 17193449白
324F 重 R 253一
1319345 日1
零 48聞 日2 F7SR 2716一
191935421 2449F3 P1 R 28 巳 165 23 蔔93547一
塞 25聞 F6 SR 111 日 276 2監 」93δ 51 塞155日9B 五 F7 PI SR 49B 252 22 冒9364611859BI
F3 PI R 6934 167 2319 き648 τ93F2R 1日 2 84 24193648噛
*2aa臼巴 32 F7SR 2623一
25193744 コ「
■
56931 F2R 3544 153 26193746「
一
529F2SR 71136 185 27193645 1939F2R 33一
28199842 3271BL F4 P1SR 59 了1 139 29193945P 窯 66朋 巳I F5SR 5936 229 30 】93941{
9568L F3 殴 3‘ 田 151 31 乳939451 ‡ 66日083 F1SR3517 224 321939451 644F2R81一
33194944層
2868F3 P, R236 147 34194934 太 1 盆一
H21F5R4143271 35194934汰
1jt一
u2 } F5R4265 24τ 361 $49341o 643F3 PlR7 且 37 2四 3τ 1949341一
n21F5 臼 375 臼 292 38195B36」
一
331BL F1 只 4628 158 39195131層
一
2184F3R533 臼 137 4日 L95139 225F2R2 瓢 丁 134 41195229 * 496 日 F4R148 184 』2195327白
* 25臼9B 塾 F4 P1R264 177 43195324、
26日aBI F8 P1SR562一
44195328き
」
一
8田 B4 F2R50 司8 166 45195333景
299B3 F2R685s 4巳6 46195428ξ
785 臼L F2 円 R5146 166 4719543 日母
199B2 F匸 R5164 199 4e195431一
田 64日 B2 F3SR4425 298 49195426由
16926B2 Fg PSR22455 238 5日 195531
噛
66F2R3 日 25 193 51 宦95627一
2日92F3 P亅 R7779一
52L95626 竝 681F4R785 τ 229 53195631 累 7599BI F8 PSR789 291 54 且95629±
旧640F5 叫 SR27 τ 244 55 】95631噛「
46682 F3R 2562 362 56 】95727 阪・
屍 塚 6606F4SR3831 L69 57195724 149臼 F4 P1R7824 263 58195723 3り162 日2 Fg PSR14389 22旧 59195724 ホ テ ル 824臼 F7R92 田 巳 243 G臼 195726、
37且 F2R7 τ 169 211 61195728 茸 3695F4R5555一
62195 臼 23亠
一
15775BI Fg PSR 9」 45 248 63195823 丘 五 5 M9 巳 F4 P画 R τ935 !7拿 64195823白
一
81931 F3R 56u 口4 65195929,
「
1673F4 PlR 242 日 257 66195925幽
3317F3R 20 了一
67 ユ959233驢
1524Bl F3 円 R l815 199 68 !95928ご
鹽
一
544F2 蹴 2263 437 69196928「
933F2R2527 267 7臼 19612 」 丘 2了46F4R91}
7L 且96123噂
1
一
1369BI F3 PIR3234一
72 且96亅 2臼}
尸
卩
43日了 BL F2R66 田4 242 731961231一
18378B1 F7 PSR 4625一
7419622 軍噌
一
16474e3 Fg PSR 2819一
75196317o 2592F2 円 R 584 164 7s196325 こ1
734F2R 2428 3日5 7719632 臼 6587F7 円 R 1814 245 7e196322一
■
2494BI F7 PSR 4 了 33 231 T9196323亠
馳245F2R 3424 262 8519641B 丘 並 767F2R 146一
81196518 丘一
2164Bl F4 PlR3815一
82L96718 U82 臼 F3 PR44 臼 273 83L96813一
峯 25聞 F3 P匸 R9935 〜亅4 84196 臼 M}
−
一
47臼 Bl F2R86 228 851968 籀6一
415 臼 B3 F7 PR 且59 276 86196913尉
卿
4961F4 PR4L4一
87 且969 監3.
竝 目 239日 F5R463 〜 228 88197 臼 131 士止 面 1959Bl F4 P: R382389197 日 127
鹽
42了 B工 F2 P1R343 乢 266 9日 197臼 14 2土一
u539F 馳1 P1SR ユ35一
91197912,
」
315 臼亀 F2R5136 254 92197 日 15 7774 4R449 261 931972121 リ イ ロ 2314 R25 臼一
9419739}
一
128F2 Pユ R1515 2Z6 95 」9741 日 「 口 1173 R11 臼翠
:
正 な 図 面 か ない ため,
お お よ そ の で あ る.
2
竣 − 年 大 藍El5
唱
F圸 両〔 6ケト) re耳llL
−
19年 (zア磆 冂9年 (48働 駲o年 ⊂1咐 ) 経 退 年 数 02缶F 〔±9件 ) 21
、
30年 〔32件) 1−・
〔lt件 〕 Aト50年 (lyl〕 su年以 上 CM件) 所 在 地 建 物 種 別 瓱 床 面 積 摘 造 種 溺 喪 北 〔4件 」 中躑 〔Z件 》 中 国 (2 件) 北 崗 通 (23件 ) 関 粥 〔25件 〕 近 俄 (23 作) 九 辮 〔15 件〕 研 究 施 設(6 件 事務 所 (24件 } 住宅 〔14件 ) 店舗 9件 工 場 ζ9件 発・
変 電 所 (17件 〕 その館 (M 件 } 5DOト 田0自0珮
竃
( 10U囗m2 以 下 【Om神
500Dmヒ
伽 件) 団 件) loo30m躍
を趣 え る 〔15件) 0204060 図一
1 調査対 象 建 物の内訳 表一
2 腐 食 グレー
ディ ング 80100 (%, グ レー
ディンク’
さび評点 鉄 筋 腐 食 状 況 1 0 体 的黒 皮のに薄状懲い,
ちま た は さ び が密な錆で あ り生,
コじ て いンク リる が 全ー
ト 面にさびが付着 し て い る こ と は 転い。
II 1 部 分状で的あにる。
浮き さびが あ る が、
小 面 積の斑点 nI 3 鉄 筋断 面の欠全 周損は 目視 槻 察 で は 認 め ら れ な い がま た は全 長にわたっ
て浮き さ び,
が生じて い る。
Iv 6 断 面欠 損 を生じている。
部 鉄 筋の裏 側が長さ3cm
以 上観察で き る よ う に す るQ はつ っ たコ ン ク リー
ト表 面に付 着し て い る コ ンク リー
ト粉 末を,
ス ポイ ト,
プロ アー
など を用いて完 全 に除 去す る。
鉄筋 表 面を目視によっ て観 察し,
鉄 筋1本ご と に表一
2に示し たグレー
ディングに分 類 する。 鉄 筋の種類,
径,
か ぶ り厚さ,
方 向を測 定・
記 録 す る。
中性 化深 さ測定用の 1% フェ ノー
ル フ タレインエ タ ノー
ル溶液 (含水 率15
%)をス プレー
で コ ンク リー
トの はつ り 面に噴 霧す る。
コ ンク リー
ト表面か ら赤 着色部までの 距 離をスケー
ル で測 定す る。一
つ の調 査 箇 所に おい て3〜5
箇所 測定し,
そ の平 均 値を mm 単 位に丸めた値を その 箇 所の中 性化 深 さ と する。3.2
抜き 取 りコ ンク リー
トコア に よ る場 合 調 査 個 所の環 境 条 件,
部 材 名,
位 置 を 記 録 する。
抜き取り前の表面
状
態 を記録す る。 コ ア ボー
リン グに よっ て直径10cm
のコ ア供 試 体 を抜き 取る。
コ ア供試体の表面に付着し たコ ンクリー
ト粉 を清 水 を 用いて洗い流す。
仕 上 げが あ る 場合に は
,
仕上 げの 種 類,
厚さ, 劣 化 の状況および コ ンク リー
トの表 面 状 況 を記 録する。
圧 縮 試 験機等を用い て,
元のコ ンク リー
ト表 面と直 角の方 向に割 裂す る。 割裂面に付 着し たコ ンクリー
ト片 等 をプロアー
に よ り完 全に除 去す る。
切 り 取リコ ア中に鉄 筋が切 断さ れ て入っ てい る場合 には
,
鉄 筋の種 類,
径,
か ぶ り厚さ, 方 向 を測 定・
記 録す る。中 性 化 深さ測 定 用の 1% フェ ノ
ー
ル フ タレイン エ タノー
ル溶 液 (含 水 率 15% ) をス プレー
でコ ン ク リー
トの割裂面に噴 霧 する。
な お,
割 裂 面は すべ て 乾 燥 状 態とする。
コ ン ク リ
ー
ト表 面か ら赤着色部ま で の距 離をスケー
ル で測 定 する。
割 裂 面の一
方につ き 3−
5箇 所 測 定 し, そ の平均値を mm 単位に丸め た値 をそ の 箇 所 の中 性 化 深さとす る。 切り取りコ ア か ら鉄 筋を取 り出し,
表 面を目視に よっ て観 察 し, 鉄 筋1
本ご とに表一
2に示 し た グ レー
ディン グに 分類す る。
4.
調 査 結 果およ び考 察 4.
1 コ ン ク リー
トの中 性 化 4,
1.
1 調 査 箇 所の概要 得 られ たデー
タの総 数は4175 個で,
建物 1件 当た り 平均44個で あっ た。 中性 化 深さの測 定 箇 所の 内 訳 を 図一
2に示す。
全調査箇 所の うち,
屋 内が72 %で, 残る 全 体 屋 内 (2L60) 屋 外 (sso ) ンキ(且2D 仕 上げ陰 し (580 ) 珊夕1」+
ヘンキ 〔4da } 方乃一
(430) モ恐ウルゆ 方スター
(233) モ の 他 (34の 屋 内 外 別「
屋 内[
屋 外 倉 庫 〔96) 居室 (52) 事 務室 (16]の そ の 他 (382) 釉 筋◆
リシン 〔z34〕 仕上 げ な し (136) 励 タル争
ベンキ qE3) リシン (H2) ベンキ (90) そ の他 (195) 東 面 〔175) 西 面 (192〕 南 面 (254) 北 面 〔205) 不 明 (84 ) 仕上 げ 別 部屋 別 仕上 げ別 0 20 40 50 80 100 〔% , 図一
2 巾性 化深さ の測 定 箇 所の 内訳3
表
一
3 中 性 化 深さのばらつ き 図一
3 中性 化 深さの ば らつ き の 分布の例 中 性 化 深 さ 建物Np.
屋 内 外 仕 上 げ 測 定 盈 平制 直 〔凹
〕 櫻準偏差(■
}変動係救⊂鴇〕 8 屋 内 な し 6 351、
2 且3.
526.
6 2 5 屋 内 プ ラスター
3 135.
413.
237.
4 2 6 屋 内 塗 装 3 334.
910.
530 0 4 9 屋 内 な し 7 336.
o15.
643.
3 5 7 崖 内 な し 2 B25.
9L 量.
745.
L 7 3 屋 外 な し 4 521.
↓ 8.
640 9 8 正 屋 外 な し 3 79.
55 860.
4 8 6 屋 外 な し 4 旦 14.
25、
640 0 8 8 屋 外 リ シ ン 3 824.
97.
329.
2 麪漁 の濮願:
39.
2 %、
変 動 囎 囎 嘔 差:
!o・
3 鬼 28%が屋 外で あっ た。 屋 内で は,
仕 上 げな しの箇 所が 22%と最 も 多く,
次い で モ ル タル下 地 塗装仕 上 げ,
プ ラスター
仕 上げ,
モ ルタル下地 プラスター
仕上 げ, モ ル タル仕上げの順であ り,
仕 上げ を施さ れ てい た箇所は 78%で あっ た。
屋 内の調査箇 所を部 屋別に分 類す る と,
事務 室 が 64% と 大 半 を 占 めて い た。 屋 外で は,
仕上 げ な しの箇 所 が26%と最 も多く,
次い で モ ル タル下 地リ シン仕上げ,モ ル タル下 地 塗 装 仕上 げ,
モ ル タ ル仕 上げ,
リ シン仕上 げの順であり, 仕 上 げ を施 されて いた箇 所は 74% であっ た。
屋 外の調 査 箇 所 を方 位 別に分 類 する と,
東西南北 がほぼ 同数であっ た。
4,
1.
2 中性 化 深 さの ば らつ き 同一
建物に おいて, 環境 条件お よ び仕 上 げが同一
な箇 所か ら測定さ れ た,
中性 化 深さの デー
タ数が 25以 上の もの を一
つ の集団 と 考え,
その ヒ ス トグ ラム の代 表 例を 図一
3に示 す。 図一
3よ り,
中性 化深 さの ば らつ きの分 布は,
いずれもほ ぼ正規分布に近い ことが 分か る。
デー
タ数が 25以上の そ れ ぞ れ中 性化 深 さの集 団につ い て,
平 均 値,
標 準 偏 差お よ び変動 係 数を示し たの が表一
3で ある.
これ ら9つ の建物規模に お け る中 性 化 深さの集 団 か ら, 変 動 係 数を平 均す る と平 均 値は39.
2% と な り, その標 準 偏 差は10.3
%で あっ た。
建 物 規 模にお け る中性 化深さのばらつ きが 大きい原 因 は, コ ンクリー
トの品 質,
締固 めの程度,
養 生 条 件, 部 位,
環 境 条 件な どのばらつ きによる もの と考え られ る。
4.
1.
3 中性 化 深さ と経 過年 数の関係同
一
建 物に お い て,
同一
仕上 げの 中性 化 深 さ 測定 値が5
個 以 上であるもの につ い て,
その 平 均値を求め,
その 建 物に お けるその仕 上 げ箇 所の平均中性化深さ と し た。
平均 中性 化深さと建 物の経 過 年 数との散 布図 を 屋 内 外 別 お よび仕 上 げ材 別に図一
4に示 す。 いずれの場 合に おい て も,
経 過 年 数が大き く な るに従っ て平均中性化深 さ が 5 42 〒 均 17 腔 佗 畷
さ
●
5 42 畢 均 中 怖 化
匹
さ■
卩
〔置 内、
至丿
”胆ブ, スター
}・.1
争s 0
凸
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昌
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【殷 外.
丿シン ト 屡 20司
50 80 0 ユ0 40 50 80 騒 ● 午 致己
午 ) 匝 』挈
救t隼 〕 図一
4 平 均 中性 化深 さ と経過年数の関係大き く な る傾 向にあ る が
,
その 関係 は 建物に よ る ぱ らつ き が非 常に大きい。 これ は建 物ご と にコ ンク リー
トの品 質 が異 なること,
全くの 同一
環 境 条件で は ない こと,
全 くの同一
の仕 様 (材 料および施工程 度 )で仕 上 げられ た ものではない ことな ど が主た る原 因と考え られ る。 4.
1,
4 中 性 化 速 度に及ぼ す各 種 要 因の影 響 上 述 し たように,
同一
条 件 下におい て も中性 化 深さ に は ばらつ きがある ため,
測 定 数が少ない場 台にはデー
タ の信 頼 性に問 題が生じて く る。
こ こ では,
同一
条 件 下 (建 物 別, 屋 内 外 別, 雨がか り の有 無 別お よび仕上 げ別〉に おいて, 中性 化 深 さの測 定 値 が5個 以 上であるもの につ い て平 均 値 を求 め, その建 物におけるその条 件 下の平 均 中性 化深 さ と し, こ れ ら の平 均 中性 化深さを用いて各種 要 因の影 響 を検 討する。
1
) 環 境 条 件 仕上 げな しの場 合につ い て, 同一
建物で屋内の平均中 性 化深 さ と屋 外の平均 中 性 化 深さ との比 率, 同一
建物の 屋 外で雨がか か ら な い箇 所の平 均中性化深 さ と雨が か か る箇 所の平 均 中性 化 深さ と比 率,
な ら びに同一
建 物の屋 外で雨 がか か る箇 所における東面,
西 面お よび北 面の そ れぞれ の平 均 中性 化 深さと南 面の平 均 中 性 化 深さの比率 を求め, そ れ らの平 均 値 と 標 準 偏 差 σ を算 出し,
図一
5 に 小す。
屋 内の 中性 化 深さ は屋 外の場 合より大き く,
その倍 率 は 1−
2.
5倍で, その平 均は1.
7倍であっ た。 中性 化 比 率の標 準 偏 差は 0.
68で あり,
建 物の条 件によっ て ば ら つ き が 大き かっ た。
昭 和50年 版JASS
5で は,
屋内の 中 性 化 深さ は屋 外の中 性 化 深 さの 1.
5〜
3,
0倍で ある と 解説さ れて お り, 本 調 査 結 果は昭 和50年 版JASS
5の 内 容とほぼ一
致する。
屋外に おいて, 雨 がか か ら ない箇 所の中 性 化 深 さは雨 が か か る場 合よ り大きく, その倍 率は 1−
2倍で,
その 平 均は 1.
6倍で あっ た。
中 性 化 比 率の標 準 偏 差は O.
51 で あ り, 建物の条 件に よっ て ば らつ きが 大きかっ た。 2.
中 2・
性 化 且・
比 宰 量・
0 盈 内 雨が か からな い 東 面 酉 面 北 面 堅 外 雨 がか かる 甬 面 南面 南 面 図一
5 環 境 条 件が中 性 化の進 行に 及 ぼ す影 響 屋 外で雨が か か る箇 所を方位別に み る と, 南 面の中 性 化 深さに対す る倍率は, 東面で0,77
倍,西 面で O.
94倍,
北 面で O.
69倍であrp t中性化深さ は南 面〉西 面 〉 東 面 〉 北面の順で大きか っ た。
一
般に,
コ ン ク リー
ト中の水 分含有量 が多く なるとコ ン クリー
トの透 気 性が低 下す ること が知られ てい る7 ,。
炭 酸ガス の コ ン クリー
ト中へ の 拡散速度も 同様に, 水 分 含 水 量 が 多 くな る と小さ く な る。 屋内の コ ン クリー
トは 常に乾 燥 環 鏡 下にあ り,
屋 外の コ ンク リー
トは雨 がかか るので 湿潤と乾 燥が繰り返 す 環 境 下に あ る た め, 屋内の コ ンクリー
トの水 分 含 有 量は屋 外の場合よ り も少ない。
ま た,
炭 酸ガス濃 度が高い雰 囲気に あ る ほど中性 化速 度 が大き く な るs)。
屋 内の炭 酸ガス濃 度は約0,1
% と 屋外 のO.
03
% よ りも高い9〕。 これ らの理由によ り, 屋内に お け る中 性化速 度は,
屋外の場 合よ りも大き く な る。
屋 外に お け る雨が か りの有 無に よる差 異につ い て も,
コ ン クリー
ト中の水 分 含 水 量の違い により,
雨が か か ら ない 箇 所の コ ン ク リー
トが 中性 化 速 度が大き く な る。
屋外の 雨が か か る箇 所で は 日射 量が多い面ほ どコ ンク リー
トが 乾燥す る た め,
方 位 別に み ると南 面 〉 西 面〉東面〉 北面 の順で中 性 化 速 度が大き く なる。
以上 の よ う に, 環境条 件が中 性 化 速 度に及ぼす影 響は 非常に大き く,
同 じコ ン クリー
トで あっ ても置か れて い る環 境 条 件に よっ て中性 化 速 度は大き く異なっ た もの と な る。 2> 仕上げ 屋内の仕 上 げの種 類が比較 的 多か っ た建 物につ い て,
平 均中性 化 深さ を建物ご と に図一6
に示 す。
同 じ仕 上 げ であっ て も,
建物によっ て平均 中 性 化 深さは異なっ て い る。 これ は,
コ ン ク リー
トの品質が建 物ご と に異なっ て いること お よ び同じ仕 上げで あっ て も全く同じ材 料で は な く かつ 施工品質も建物ご とに異 なってい ること に よ る もの と考え ら れ る。 た と え ば本 調 査に おい て は,
モ ル タ ル仕上 げで は2〜
3回塗りで厚さが15〜40mm
程 度,
モ ル タル下地プラス ター
仕上 げで は 10〜
15 mm の 貪調合 の モ ル タル下地の上に 10−
15mm 程 度の プラス ター
塗 り, プラス ター
仕上 げでは厚 さ15〜
40 mm 程度の プラ ス タ丁 塗り,
タイル仕上 げで は10−
30mm 程 度のモ ル タル下地の上に厚さ5mm 程度の タイル貼り,
塗 装 仕 上 げでは 1mm 以 下の膜 厚な ど が最 も一
般 的な仕 様で あっ た。
建物ご とにみ る と,
仕上げな し に比 較 して仕 上げ が 施 され てい ると平均 中性化 深さ が小さ く なる傾 向 を 示し て い る。 しか し, 仕 上 げの種類に よ る中性 化 抑 制 効 果は建 物に よっ てばらつ きがあり一
律で はない。
仕上 げの種 類に よる中 性 化 抑 制 効果 を統 計的に検 討 す るた め, 仕上げ な しの 平 均 中性 化 深さが 得ら れ てい る建 物に お い て, 仕 上 げの種 類ご との 平 均 中性 化 深さを仕 上5
0
0
9 6 4 ≧ マ 均 中 駄 化 傑 さ
闘
o 60:
h
・
・毒
c島
、 2° o 30N No.
30 No 8 60彰
窪
・ ・袋
〔島
z° No.
58 No.
31 タ イ ル モ ル タ ル + 璽 袈 モ ル タ ル モ ル ダ ルや
.
フ ラ ス タ ー ブ ラ ス ヌ ー 仕 上 げ な し タ イ ル モ ル ダ ル + 塗 装 セ ル タ ル モ ル タ ル + ブ ラ ス 9 ー プ ラ ス タ ー 仕 上 げ 尼 し 0 No.
2B No.
6t 9 イ ル モ ル タ ル 寺 塗 襲 モ ル タ ル モ ル タ ル + ブ ラ ス タ ー ブ ラ ス タ ー 仕 上 げ 塗 し No.
57 Ne、
63 タ イ ル 弋 ル ク ル ← 墾 些 モ ル タ ル { ル タ ル ← ブ ラ ズ タ ー ブ ラ ス タ ー 仕 上 げ 陰 し タ イ ル 弋 ル タ ル + 饕 モ ル タ 彫 弋 ル 々 ル ← ブ ラ ス ダ ー ブ ラ ス タ ー 佳 上 げ ね し 図一
6 仕 上げの種類による中性 化 深さ の進 行 例 (屋 内冫 且.
0 B 6 4 0 0 0 ヰ 性 化 比 0.
2 oσ
びー
工 周 内 } 吽料 北 比率=
rl牲 化 齪さ イLヒげな しの4痼帽 ヒ探 さー
ー
ー
[.
a 6 4 0 0 0 性 化 比 0.
; 塑 夛 装 1 詫 篤 ’ 人 詫 記 冠 イ il 鑑耋
ル 石
i
甲it
孟 冠 記+
垂 図一
ア 仕上 げ が中性 化の進 行に及 ぼ す 影 響 げ な しの平 均 中性 化 深さで除し た中 性 化 比 率 を 求め た。
この 中性化 比率を 仕 上 げの種 類で層 別し,
平 均 値と標 準 偏 差 を求め, 図一
7に示す。
屋 内で は,
中性化 比率の標 準 偏 差は 0,
15−
O.
28 と大き く, 建 物に よっ てば らつ き が大きい こ と が分か る。 平 均 値で比 較 すると, (プラス ター
:0.
73 >〉 (塗 装 :0.
61 )〉 (モ ル タル下地プラ ス ター
:0.
49>> (モル タル :0.
48)〉 (タ イル :O.
31)〉 (人 造石 :O.
31)〉 (モル タル下地 塗装 :0.
09)の順で中 性 化 比 率 が大きい。
屋外で は, 中 性化 比率の標 準 偏差 は 0.
08〜
sE
イf
, ル多
i
0.
17
と屋内の場 合 よ り も小 さく なっ て い る。 平 均 値で比 較する と,
(モ ル タ ル : 0.
26 )〉(モ ルタル下地 塗装 :0.
20)〉(タ イ ル :0.
16 )〉モ ル タル下 地 リシン :0,
12) の順で中性 化 比 率が大き い。
以 上の よ うに,
仕上 げ が中 性 化 速 度に及 ぼ す影 響は非 常に大き く,
仕 上 げ を施せ ば 中性化を抑制す る こと がで き る。
し か し,
こ の 中 性 化 抑 制 効 果は,
’
仕上 げの種 類に よっ て大き く異なっ て いる。 3) 部 位 建 物No .
8,
35,
49,
56お よ び 57に おい て, 屋内の仕上げ が ない同一
壁 面か ら,
高 さを変えて中性化 深さ を測定し た。 中性 化 深 さ と 床コ ンクリー
ト天 端 よりの 高 さの 関 係 を 図一8
に示す。
図一8
よ り, 壁 面に お け る中 性 化深 さは,
いずれの場 合に おいて も床コ ン ク リー
トの天 端よ りの高さ が高くな る に従っ て増 加す る傾 向にある。
こ れ は,
壁面の コ ン ク リー
トの圧縮 強 度が,
床 面か らの 高さ が高く な るに従っ て低下す る現 象と同様の原因 に よ る も の で,
圧密やブ リー
ジングに よっ て下 部の コ ンク リー
ト ほど 水 セメ ン ト比 が 小 さ く な り,
かつ ち密になっ ている ことに よ るもの である と考え ら れ る。
4) コ ン クリー
トの圧縮 強 度80 (1 )式を基に して建物ご との定 数 A を求め た
。
こ の定 数A
は中性 化速度 係数と呼 ばれ るもの で, 中性 化の し や す さ を表 し,A
の値 が 大 き く な るほど 中 性 化が速く 中 6°進 行 … と・ な る・ 建物… 得・ れ ・定数
A
と・ 性 アの平 均 圧縮強度の散布図が図一9
で あ る。
図一9
よ り,
化定 数
A
は 圧縮 強 度が小さ く な るに従っ て大き く なる傾 40 向にある が,
その ば らつ き は 圧縮強度が小さ く なる に 探 従っ て大き く なっ て いた。 実験室実験 ユ゜〕 で は中性化 深さ さ と圧 縮 強 度が全く同一
の コンク リー
トか ら得ら れて いる (mm )20 ので ばらつ き が 小 さ く相 関 性が高かっ た。一
方,
本 調 査 結 果で は建 物 全 体の平 均 中 性 化 深さ とコ アの平 均圧縮強 度を用い て い る た め, 全 く同一
の コ ン クリー
トか ら得ら00
100
200
300
400
れて いる場 合に比 較して
,
ば らっ き が大き く なっ たもの床コ ン ク リ
ー
ト天端 よりの高 さ (cm )と 考え ら れ る
。
図ヨ
部部が中性化中性 化の進 行に及ぼ す髪 響
5>
中性 化 比 率 昭和 50年 版
JASS
591で は, 屋 外 1Z の中性 化 深 さを1とし た場 合の屋 内中
♂\
(尻内
・
{[1:げ な し )の中性 化比率お よ び仕上 げな しを1 1o x el \ とし た場 合の仕 上 げを施し た中性化
ll
B
I
・・
:
民
、霧
韈
灘繍
●\\
t・ 6…
. ’
C
\
屋 外に対す る 屋内艸 性 化比率は
・
ll
4
\
ミ
・
’ . ・ \\
\鵬 醜
騰
器蹴
一一____
■.丶
K丶
仕 上 げの 中性比率は,
JASS
5に示 (nm〆TO s)2
一”『− H’LL ”
’
『T − ”
!一
一
され た値よ り や や大き かっ た。
4.
2
鉄筋の腐食 4.
2.1
調査箇所の概 要 0100 200 300 コン クリー
トの圧 締 強 度 ( 「lcnt} 図一
9 圧 縮 強 度が中性化の進 行に及 ぼ す 髪 響 中性 化 速 度は,
コ ンク リー
トの圧縮 強 度と非 常に相 関 性が高い こと が実 験室実 験に よっ て報 告11)さ れ て い る。
こ こ では,
実 際の建 物にお ける中 性 化 速 度 と圧 縮 強 度の 関 係につ い て検 討する。
中 性 化 深さC
は,
経 過 時 間 tの平方 根に比 例する と さ れて おりm,
(1) 式で表され る。
C=
A〜f
『……・
……・
・
…・
…・
…………・
・
…・
…
(1) こ こ に,A
:定 数 屋 内の仕 上 げな しの平 均 中 性 化 深さとコ ンク リー
トコ ア の圧縮 強 度の両 方が得ら れ て い る建 物 30件につ い て,
400
得ら れ た デ
ー
タの総 数は3040個 で,建物1
件 当たり平 均32個で あっ た。
鉄筋の腐食の測定箇 所の内 訳を 図一
10 に示す。
全調査箇所の内,
屋内が71% で,
残る 29% が 屋 外であっ た。
屋内で は, 仕上 げな し の箇所が 27% と最も 多く,
次い で,
モ ル タル下 地 塗装 仕上げ,
プラス ター
仕上げ, モル タル下地 プラス ター
仕上 げ,
塗 装 仕 上 げの順であり, 仕 上 げ を 施さ れ てい た箇所は73
%であっ た。
屋 内の調 査 箇所を部屋別に分類す る と,
事 務 室が 76% と大半を占め てい た。 屋 外では,
モ ル タ ル下 地 リシン仕 上 げの箇 所が27
% と最も多く,
次い で 仕 上 げ なし,
モ ルタル下地 塗装仕上 げ,
リ シン仕上 げ,
塗 装 仕 上 げの順であ り, 仕 上げ を施さ れて い た箇 所は 表一
4 中性 化比率計算結果 屋 外 屋 内 屋 内 屋 外 仕上げ な し ブラ ス ター
塗 装 モル舛←
方λ卜 モ ル タ ル タ イ ル 人 造石 モ ル タ ル +塗 装 仕 上 げ な し モ ル タ ル モ ル タ ル +塗 装 タ イ ル モルタル +リシン 本調 査結 果 による係 数 1.
oo1,
70 土0.
E8LOOo.
73 士0.
20o、
51 土D.
28o.
49 士o.
280.
48 士0.
25o.
3L 土0.
且80.
31 士0」Eo.
19 土9、
151.
00o.
士2Eo.
卩 D,
20 土0.
09o.
i6 士o.
oヨ 0.
IZ 土0、
聡 JASS5 (S50年 版 } LOO1.
5〜
3.
o1.
00 o.
5〜
D、
7一
o.
z〜
o.
3o〜
o.
2一
一
LDOD.
2〜
o.
3一
D叩
0.
27
全 体 屋 内 〔3021) 外 の 15 屋 屋 内 外 別 ル蝋 Zl5) 仕上げな し (579〕 モ応タ忌
ウ
9 毎 〔560〕 方瀞一
(δoo) モ齢恥 方 ρ一
(449) その他 〔419) 仕上げ 別 表一
5 鉄 筋の か ぶ り厚さのばらつ き[
屋 内 倉 座 〔109) 事 務 室 (2tS6) 居 室 〔75) そ の他 〔5a3〕 部 屋 別ー
屋 外 仕 上 げ棲 し 〔31s) モ応9廟 リシン (248〕 モ彫ウか Kンキ (160) 砒 タル {且50> り〃 H1 そ の他 〔且ES) 仕 上 げ 別 矩 物No、
か ぶ D 厚 さ 肬 内 外 聯 仕 L げ 訓 疋 数 平 塀 師 〔■
} 標幟 〔面 2 9 履 内 梁の砺 ブ也陣 方焼 3 422.
3 匚2.
7 2 9 屋 内 腆の偽 ナ な し 3 640、
0 且2.
6 2 9 麗 内 壁 筋 な し 3 646、
0 監5.
4 3 L 雌 内 粱の肺 フ鞭 力か」
4 z32.
5lL 2 3 L 屋 内 槃の渺r 殉フ 欣 し 4 033.
017.
7 3 L 屋 内 柱フー
プ な し 4 340.
0L8.
o 3 5 屋 内 壁 筋 プラス タ
ー
3 466.
8h3.
L 3 7 屋 内 壁 筋 プラ ス タ
ー
3 直 58.
4L5.
L 4 9 厘 内 壁 筋 モ励 ノラ瀞
L5
14L O 且8.
6 5 6 屋 内 粱 の 砺 フ な し 7 362.
5L9.
L 慓 準 偏差の平均値
’
エ5.
5 叭 m、
一 差 2,
9 m皿
策 面 (2qg) 西 面 〔22fi) 南 面 CZB9) 面 9 27 ヒ( オ
・
明 (133) 020 40 60 80 100 (%} 図一
10 鉄筋の腐食 測 定 箇 所の内 訳 84%で あっ た。 屋 外の調 査 箇 所 を方 位別に分類す る と,
東西南北が ほ ぼ同数で あっ た。
4.
2.
2 鉄 筋の か ぶ り厚 さの ば らつ き 同一
建物に おいて, 鉄筋の種類, 環境条 件お よび仕上 げが同一
な箇 所か ら測 定さ れ た,
鉄 筋の か ぶ り厚さの デー
タ数が 30以 上の もの を一
つ の 集団 と考え,
その ヒ ス トグラムの代 表例を図一11
に示す。
図一ll
に よ り,
鉄 筋の か ぶ り厚さのばらつ きの分布型は,
いずれ もほ ぼ 正 規 分布に近い こ と が 分 か る。
デー
タ 数 が30
以 上の そ れ ぞ れの鉄 筋の か ぶ り厚さの集 団につ い て,
平 均 値およ び標準偏差 を示 し た のが表一
5で ある。
こ れ ら 10件の 実 建 物 規 模にお け る 鉄筋の か ぶ り厚さの集 団か ら,
標 準 偏 差 を 平 均 する と平 均 値は15.
5mm と な り,
その標 準 偏 差は 2.
9mm であっ た。 こ れ ら の結 果は桝田博士等の 実 態 調 査 結 果12)とほぼ一
致す る。
4.
2.
3 鉄 筋の腐 食に及ぼす 各 種 要 因の影 響 コ ン クリー
ト中の鉄 筋の腐 食に影 響を及ぼす と考え ら れる要 因は数 多く あるがIS},
本 論 文で取り上 げた要 因は 以 下の 4項 目であ る。 鉄 筋 位 置で の中 性 化 鉄 筋コ ン クリー
ト部 材の環 境 条 件 鉄 筋コ ン クリー
ト部 材の仕上げの種 類 鉄 筋の か ぶ り厚さ 中 性 化の影 響 とし て は,
中 性 化 領 域が鉄 筋 位 置 まで進 行し ているか ど うか につ い て検 討 すること とし た。
中性 化 領 域が鉄 筋 位 置まで進 行し て い る場 合に は鉄 筋が中性 化領域に存 在す る と表 現し, 中 性 化 領 域 が 鉄 筋 位 置に達 してい ない 場 合に は鉄 筋が未 中性 化 領 域に存 在すると 表 現 し た。
ま た, 中 性 化の影 響 をよ り詳 細に検 討するた め, 鉄筋表面か ら中性化領域 までの距 離の影 響につ いて検討 す ることに し た。
環 境 条 件の影 響 として は, 常に乾 燥 条 件 下にある屋内と 雨が か か り湿潤と乾 燥が繰 り返 され る 屋外と の相違につ い て検 討す ること とし た。
これ ら4 項目の他に も,
コ ン クリー
ト中の鉄 筋の腐食 に影響 を 及 ぼ す 可 能 性の ある要 因 と して, コ ンク リー
ト の調 合や施工 の程度, 鉄筋の品質や径, 温度・
湿度, 雨 量 とそ の頻度な どの気 象 条件,
経 過年数などが考え ら れ る が,
資 料と して不明 な ものが 多い た め,
これ らの影 響 は無 視 すること に し た。 た だ, 本調 査の対象と し たコ ン クリー
トは いずれ も普 通 骨材を使用 し た もので,
その コ ア強 度の大 部 分は 150〜300kgf
/cmz の 範囲 に あっ た。
また,
施工の程 度と しては,
ジ ャンカ やコー
ル ドジョ イ ン トお よ びひび割れ部 以外の 箇 所を対 象に して い る た め, いず れ も通 常の締め 固 めの程 度 と 考 え ら れ る。
鉄 筋の調 査 箇 所を屋内外別,
仕 上げ の有無お よ び中性 化 領 域に存 在する か否かに層 別し,
そ れ ぞ れの集 団ご と に鉄 筋の腐 食グレー
ディン グ1,H,
お よ びW
の占め る 05o↓
相 対 匿 e 1o 一 醍 内 プラ
ス
タ
ー
’虻止・
げ 鯛 敵 34 干均薗 昼6 B囮
闇
e準 侃 鳬 13.
匚
齣
躪
奮 蚰 係 敵.
L9.
6晃’
l
I ll
}
0 10 2b ]O iO SO 60 10 eo SD IOQ liO
四 仕 未 中性 化 頒 域 1 【【 皿 上 げ 屋 な し 中 性 化 領 域 1 H 田 N 四 仕 未 中性 化 笛 域 1 n
「
田 内 上 げ あ ワ 中 性 化 領 域 1 肛1
皿 母 冊 仕 未中性化缶壇 1 i肛 :: 皿 上 げ 屋 な し 中性化 領 域 :【【 : 皿 π w 仕 未 中性 化 傾 籔 工 口 皿 外 上 げ あ り 中性化領域 11 甅: 皿 珊 O ZO 40 EO 80 100 【%1 図一
12 鉄 筋の腐 食グレー
ディ ング比 率 割合 (グレー
ディ ング比 ) を 求め, 図一12
に示 す。
い ずれの集 団に おい て も,
1
〜
1V
の 4つ の腐食グレー
ディ ング が すべ て存 在 し,一
つの 集団内に おい て も腐食グ レー
デ ィ ングに ば らつ き が あ ること が 分 る。 しか し,
そ れ ぞ れの腐 食グレー
ディン グの 占め る割合か ら,
そ の集 団にお ける鉄 筋腐 食の傾 向を統計的に比 較 検 討 すること が可 能である。
ま た,
中 性 化の影 響 を連 続 量と しての 時間 軸で検 討す る目的で, 個々 の測 定結果か ら 鉄筋のか ぶり厚さ か ら中 性 化 深 さ を減 じ た値 δ (鉄筋 表面か ら中性 化 領 域まで の 距 離 〉 を 計 算し た。
δを一40
mm 以 上一
30 mm 未 満,
− 30mm
以上一
20 mm 未 満,−
20 mm 以 上一10
mm 未 満,− 10mm
以 上一
5mm 未満,−
5mm 以 上0 未満,
0 以 上5mm
未 満,
5mm 以 上10 mm 未 満 , 10mm 以上 20mm 未 満,
20 mm 以 上 30 m 皿 未 満 ,30
mm 以上 40 mm 未満,
40 mm 以 上50
mm 未 満 , の ll 個の層に層 別 し,
解析 し よ う と す る要 因の水 準ご と に そ れ ぞ れ の層 内 で平 均さび 評 点P
は層 内の測 定数Znt
が 5以上の もの につ いてのみ求め た。
Iv iVP
一 Σ( μi×n、)/Σ n、……・
・
…・
………
(2
) t=
l i弔
1 こ こ に,
μ‘:腐食グレー
デ ィ ングiの評 点 ni :腐 食グレー
ディ ングi
の測 定 数 平 均さ び評 点戸 は,
ある条 件に お ける鉄 筋の腐 食の し や す さ を統計的に示し た尺 度と し て用い る ことが で き る。 平 均 さび評 点P
と 鉄 筋 表 面か ら中 性 化領域ま で の 距 離δ との関 係 侮一
δ曲 線 ) を図一
13〜
14に示す。
鉄 筋の有 害な腐 食 状 態と は,
鉄 筋コ ンク リー
ト部 材を 構 造 面,
機 能 的 安 全 面 または美 粧 面の いずれ か ら捕え る かに よっ て異 なっ て くる。
これら に関して の研 究は森 永 博士等14)によっ て進め られ て はい る もの の , い ずれの面 か らも有 害 とさ れ る鉄 筋腐食の定量的な状態は明ら か に さ れていない のが 現 状である。
し た がっ て,
こ こで は鉄 筋の有 害な腐 食 状 態を,
表一2
に示 し た腐 食グレー
ディ 9 均 さ ぴ 評 占…
亘 鉄 筋 表面から 中 性 化 領 域 までの距 離 δ 〔mm ) 図一
13 β とδ の関 係に及 ぼ す 屋内外の影 響 図一
14 万と δの 関係に及ぼす佳 上げの種類の影 響9
ン グが 皿 ま た は
W
の状 態と定 義する ことにする。
1) 中性化の影響 図一12
よ り,
屋内外の相違お よび 仕 上 げの有 無にか か わ らず,
有 害な腐 食 状態 (腐食 グレー
ディン グ 皿 お よ びW
)の 占 める割 合は,
未 中性 化 領域では 10〜
25% と 小さ な値で あ る が,
中性 化 領域で は50〜85
% と著 し く 大き くな り, 鉄 筋が中 性 化 領域に存在 す る と腐 食す る と いうこれまで の定 説11}を裏 付 けて い る 。 しか し,
中性 化 領 域にあっ た と して もすべて の鉄 筋が有害な腐食状態に な る わ け で は な く,1
ま た はll
の 腐 食グレー
ディングの 鉄 筋 も存 在し て いる。
反 面,
未 中 性 化 領 域に おいて も す べ て の鉄 筋が腐 食して いないわ けで は な く,
皿ま た はW
の腐食グレー
ディ ングの鉄 筋も一
部 存 在す る。
中性 化 領 域に存 在す る鉄 筋 が 有 害な腐 食 状 態になっ て いない理 由 と して は,
コ ン ク リー
ト中の水 分が少ない こと,
か ぶ り 厚さ が大き くコ ン ク リー
トが ち密で ある ことな ど が考え ら れ る。 ま た, 未中性化 領域に存 在 する鉄 筋が有 害な腐 食状態になっ てい る理 由とし ては,
鉄 筋 下 端に ブリー
ジ ングに よ る間 隙が あり そ の部 分の鉄 筋がア ル カ リ性の コ ンク リー
トで保 護さ れ てい ない こ と,
コ ン クリー
トを打 ち込む前か ら既に著 し く腐 食し て い た鉄 筋で あっ たこ と,
コ ンク リー
ト中の一
部 分に有 害な塩 分な ど が含まれ て いたこと などが考え られ る。
平均さび 評 点fi
と 鉄 筋 表 面から 中 性 化 領 域まで の距 離 δとの関係を示し た図一
13お よ び図一
14よ り, 中 性 化 領 域が鉄 筋 位 置ま で達し てい ない場 合に は (δ>0),p
の値は δが小さ く な るに従っ て徐々に増 大する傾 向 にあるが,
潭の値は すべ て2
以 下であ る。
反面 , 中性化 領 域が鉄 筋 位 置に到達し てい る場 合 (δ≦O
)に は, 屋 外で は,
δがマ イナスに な る と同 時に 万の値 が 3−
4に 急 激に増 大し,
以 後 δが小さ く な るに従っ てP
が大き くな る傾 向にあ る。 屋内で 眩, δ がマ イナスに な ると, δ がプラ ス の場 合に比較して 刀の増大 率が大き く な り, 以 後δが小さ く な るに従っ て1
が大き く な る傾向に あ る。
以 上の結 果より,
鉄筋は中性 化領域に存在す ると腐 食 し や すい傾 向にあるこ と’1)が確認さ れ た。
こ の傾向は , 鉄 筋 表 面か ら中性 化 領 域までの距離と鉄 筋の腐食状 態の 関 係 (p 一
δ曲線 )を用い て よ り定 量 的に表 さ れ る。
中 性 化 領 域が 鉄 筋に近づ い てい く と,
鉄 筋は徐々 に腐 食し や す く な る が その増 加 率は小 さい。 し か し,
中 性 化 領 域 が鉄 筋に到 達すると腐食 傾 向が 急増し,
以後 中性化領 域 が進 行する に従っ て腐 食し や す さ が 大 き く な る。
2) 屋 内 外の相 違の影響 図一
12よ り,
鉄 筋の腐 食 状 態は,
仕上 げの有無 に関 係な く,
屋 外の場 合に腐食グレー
ディン グ皿お よ びIV
の 占め る 割 合 が 増大する傾 向に ある こと が分か る。 未 中 性 化領 域で は, 屋 内で の腐 食グレー
ディン グ 皿 お よ びIV
の 占め る割合が 10〜
20%である の に比 較して,
屋外では 20〜
Z5% と腐 食し や すい傾 向にある。
中性化 領域で も,
屋 内での腐食グレー
ディ ング 皿 お よびW
の占 める割 合が 50−
60% (W
の 占め る割 合は 10−
15% )であ るの に比 較し て,
屋 外で は 70−
80 % (W
の 占め る割 合は 45−
50 % 〉と著し く腐食し や すい傾 向にある。
これは,
文 献15) で述べ られて いる よ うに,
鉄 筋 腐 食の必 要 条 件の一
一
・
/
っ で ある水 分の存 在に 起 因 する もの であ り,
屋 外に面す る コ ン ク リー
ト中の水分含有量が屋 内よ りも著し く多い こ と に よ るもの と考え ら れ る。
屋 内 外の相違 が71一
δ曲線に及 ぼ す影 響 を示 し た図一
13より,
図一12
で明ら か と なっ た内容をよC
明確に読 み取る こ とがで き る。
δがブラス の 場 合 (鉄 筋 が 未 中性 化領域に存 在 する)には,
屋外の μが 屋内の場合よ り や や大き く,
δ が小さ く な る ほ ど μが わずか で は あ る が大き く なる傾 向にある。 δがマ イナス の 場合 (鉄 筋が 中 性 化 領 域に存 在す る ),
戸一
δ曲 線 は屋 外 と 屋内とで 大き く異な る。
屋 外のP
が δがマ イ ナス にな る と同時 に急 激 に増 大す るの に比 較し て,
屋内の 万 は δがマ イ ナスに なっ て も 屋外の場 合ほ ど急 激に増 大す ること は な く,
δの減少と ともに緩やか に増 大 する。 有 害な腐 食状 態の下限で ある平均さ び評点 3に達す る の は,
屋外で は0
≧ δ〉−
5mm の場 合であり, 屋 内で は一
20 mm ≧ δ〉− 30mm
の場合である。
以上の結 果よ り
,
鉄 筋は屋外の場 合が屋 内よ り腐食し やすい傾 向に あ り, 屋外では中 性 化 領 域が鉄 筋に到 達す る と同時に有害な腐食状 態 とな る。一
方,
屋 内では中 性 化 領 域が鉄 筋に到達 して も す ぐに有 害な腐 食 状 態に な る こと は な く,
中 性 化 領域が か ぶ り厚さを ZO−
30 mm 通 り越し た時点で有 害な腐食 状 態 とな る こと が明ら か と な っ た。
屋 内 外の相違 が鉄 筋の腐 食に及ぼす影 響は,
鉄 筋が中性 化 領域に存在する場 合に顕 著である。 3) 仕上 げの影 響 図一
12 より,
屋 内 外 別 お よ び未 中 性 化 領 域か 中 性 化 領 域かの 別に分け た 同一
条 件に お い て,
仕上 げ な しの 腐 食グレー
ディ ング比率と仕 上 げ ありの腐 食グレー
デ ィン グ比 率を 比較す る と,
いずれ の場合に お い て もほ ぼ同様 であること が分か る。仕上 げの種 類 別に 戸
一
δの関 係をプロ ッ ト し た図一14
よ り,
仕 上 げの種 類に よっ て 戸一
δ曲線が大き く異なる こ と は な くt 大 差な い こと が わ か る。
以 上の結 果より,
コンク リー
ト表 面の仕 上 げ がコ ン ク リー
ト内 部の鉄 筋の 腐食 状 態に影 響 を及ぼ すこと は ない と判断 さ れ る。
4} か ぶ り厚さ の影 響 鉄 筋の か ぶ り厚さを15mm 未 満,
15mm 以上30 m 皿 未 満, 30mm 以 上45 mm 未 満,
45 mm 以 上60 mm 未 満,
60mm 以上75 mm 未 満の 5個の層 に層別し,
屋 内 外 別図