1
論 文】 UDC :624.
Ol2
.
45 :620.
191.
3:539.
376 日本建 築 学 会 構 造 系 論 文報 告 集 第396 号・
1989 年 2月 コン
ク
リ
ー
ト
ひ
び
割
れ
面
の
繰
り
返
し
応 力伝 達
(
そ
の
1 )
繰
り返
し せ ん断実 験
正 会 員 正 会 員 衣笠
野
村
秀
設
行
*郎
* *1.
序 鉄 筋コン ク リー
ト (以 下RC
) 曲 げ破 壊 部 材の大 変 形 時 復 元 力 特 性モ デル の提 案 を行っ て きたV−
31。
大 変 形 時 の復 元 力 特 性 を考え る時, 部 材の疲 労 損 傷 を, い か に評 価する かが,
重 要な問 題 となる。 筆 者ら 4 ,は , こ れ をエ ネル ギー
吸収の面か らと ら え る こ とを試み て き た。
こ れ は, 有 限 要 素 法に よ る繰 返 し載 荷 時RC
部 材 弾 塑 性 解’
析 を通じて,RC
部 材の持つ エネル ギー
吸 収 機 構 を 明 ら か に し,
こ れ を基に,
繰 返し疲 労 損傷 評 価 法を与えよ う とするもの である。 こ の損 傷 評 価 法は,
良 好な結 果 を与 え た。 し か し,
RC 部 材の繰 返し載 荷 時の有 限 要 素 法に よ る取 扱い,
とりわ け,
コ ン ク リー
トひび割れ面の応 力 伝 達 機 構につ い ては,
繰 り.
返し時の エ ネルギー
吸 収につ い て考 察 を行う と き, 十分 に解明 さ れ てい る と はい い が たい。
よ り精 度の高い損傷 評 価 法 を得る た めに は,
さ ら に精 度の高い有限要素法解析が必要で ある と考え られ る。
コ ン クリー
トは,
引 張 力に対して脆 性 的な材 料で あり,
低応 力状態で ひび割れ が発生する。RC
部材 中の コ ンク リー
トのひび 割れ は, 鉄 筋の存在によ り, ひび割れ幅の 拡 大 が 抑え ら れ,
ひび 割れ発 生 後 も,
ひび 割れ面 垂 直応 力,
せ ん断 応 力の伝 達が行われ る。
ひ び割れ後のRC
部 材の 力学 特 性 を考え るとき, コ ンクリー
トひ び割れ面 の応 力 伝 達は無 視でき ない もの で あ る。
ひび割れ面の繰 返し載 荷 時の応 力 伝 達 機 構を明ら か にする こ と は,
RC 部 材の繰 返 し載 荷 時の エ ネル ギー
吸 収機構を考え る上 で,
さ ら に は繰返 し載荷 時に お け るRC
部材の 力学的 挙 動 を 考え る上で重要で ある。
ひび割れ面の応 力伝 達に関する実 験は, 様々な形で行 われ てい る。Paulay
ら5} は,
ひび割れ幅 とコ ン クリー
ト強 度をパ ラメー
タ と し, ひび割れ幅を一
定に保 っ た直 接せ ん断実 験を行い、
ひび割れ幅お よび, コ ン ク リー
ト 強度をパ ラ メー
タ と し た せ ん断 応 カー
ひび 割れの ずれ (以 下,
せ ん断変位 )関係を定め た。
walraven ら6) は,
本論 文の一
部は,
昭 和 63年度日本建築学会大 会学 術講演梗概集に発表 し ている。
.東 京 理科 大 学 大 学 院 生 * * 東 京 理科 大 学 教 授・
工博 (昭 和 63 年 6 月 7日原 稿 受 理 ) 初期ひび割れ幅, コ ンク リー
ト強度, ひ び割れ を横 切る 補 強 筋 量, 粗 骨 材 寸 法など をパ ラメー
タ と し たプッ シュ オフ形 式の せん断 試 験 を行い, せ ん断 応 カー
せ ん 断変 位 関係お よび, ひび割れ面垂直応 カー
せ ん断変位関係を定 め た。
山田・
青柳ら1〕 は,
コ ン ク リー
ト強 度,
ひび割れ を横切 る補強 筋 量,
お よ び その角度 と 付 着特性,
粗 骨材 寸法,
ひび割れ面の引張応 力な ど をパ ラ メー
タ と し て, プッシュ オフ形 式の せ ん断実験 を行い,
ひび割れ幅の増 加に伴い 減 少する ひ び割れ面せ ん断 剛 性 を定めた。
繰り返し実 験につ いては次の よ う な報 告 が ある。
MattockS
)は,
ひび 割れ面 繰り返しせ ん断 実 験 を行い,
繰り返し に伴うルー
プ形 状の変化お よ び,
繰り返し時の せ ん断 耐 力は単 調 載 荷 時の約80%に低 下 すること な ど を示 し た。Laible9
) ら は,
外 部か ら拘 束 棒によわひび割 れ面に垂直応 力を作用さ せ た状態での繰り 返 し せ ん断実 験を行っ た。 繰り返 しに よ り, せ ん断 応 カー
せ ん断変位 関係のルー
プ形状は極端なス リップ状と な り, 残 留せ ん 断 変 位は最 大せ ん断 変 位の約80
% ほどに な るこ と を示 し た。 ま た,
拘束棒の剛性が せ ん断応 カー
せ ん断変 位関 係に及ぼ す影響が大きいと述べ ている 。 こ の他にも多くの 実験が行わ れてお り】D}・
m パ ラ メー
タ と して は主に,
粗 骨材寸法,
コ ンク リー
ト強度,
ひび割 れを横切 る補 強 筋 量, ひび割れ幅など を取り, 計 測は, 主に, せん断 変 位, ひび割れ幅, せん 断 応 力, ひび割れ 垂 直応 力, の 4つ につ い て行っ て い る。
以 上の よ うに,
ひ び割れ面の応 力伝 達に関 する様々な 実 験が行わ れてき た。 し か し,
ひび割れ面の応 力伝達,
とりわ け,
繰 返 し 載 荷 時の ひび 割 れ 面の応 力 伝 達 機 構に つ い て は,
な お,
研究の余地が残さ れ ている もの と思わ れ る。
本研究で は,
繰返し載 荷時のひび割れ面の応 力 伝 達機 構 解明 を 目 的 と し た,
ひ び割れ 面繰返 しせ ん 断実験 を行う。 そ して,
次 報 (その2
)に おい て,
この実 験結 果に基づ き,
繰返 し載荷時ひ び割れ面の応力伝達モ デル の提 案を行うこ と と す る。 これにより,
ひび割れ面の応 力 伝 達 機 構,
ひ い ては RC 部 材の エ ネル ギー
吸 収 機 構 の解 明を 目指す もの で あ る。
2.
実験 概 要 本実験は, せ ん断応 力が 50kg /cm2 程度まで の, 比 較一 37 一
的低い伝達 応 力域を対 象に し て お り, こ の領域で の ひび割れ面繰返し応 力伝 達機 構の解明を目的と す る もの であ る
。
そ し て, こ の実験結 果を高伝達 応 力 域の解 明 に も利 用し て いこ うと するもの である。
試 験 体 数は 14である。
パ ラ メー
タ は, ひび割れ面 垂 直 応 力,
粗 骨 材 最 大 寸 法,
せ ん断 面 積の3
種 類であ り,2
種 類の載 荷 を行い,
これに よ るひび 割 れ 面 応 力伝 達機構へ の影 響の検討 を行っ た。
(1
) 試 験体お よび 試 験 方 法 試 験 体 形 状 を図一
1に示す。
加 力 線 上 の断面を図に示す よ うに し ぼ り込 み, せ ん断 面 を 設け た。
せ ん断 面に垂 直 荷 重N
を か け た状 態で,
せ ん 断荷 重P
に よ り, こ の面に ひび割れ を発生さ せ た。 ひ び割れ 発生 時に垂 直荷重を か け るこ と に よ り,
せ ん 断 面 にほ ぼ一
致し た ひ び 割 れ が一
本 発 生し た。
せ ん断 面は無 筋で あり, 応 力伝 達はひび割れ面の コ ン ク リー
トだ けで行わ れる。
試験体一
覧を表一
1に示 す。
試験 体 数 は14
で あ り, パ ラ メー
タ は ひ び割れ面 垂 直 応 力 σ(=
・
NIS
)につ い て 10〜
22 (kg
/c皿z)の3
種 類,
粗 骨材最大 寸 法 につ い て10mm
,25
mm の2
種 類, せ ん断 面積S
につ い て15
×30cm2,12
× 表一
1 試 験 体一
覧 せ ん断 面 績 (c酌 垂直荷 重N(t)と応 力σ(kg! 2)1粗骨 材 試 験悼名 ひ ひ割 れ前 N σ ひ ひ 割れ後 N σ 最大 寸法 1.
) コンゥリー
ト 強 度 〔kg! 2) D25N12A145043lo.
75311.
8252 3 {〕 D25N 匡2A24504.
810.
7531L8252 3 0 D25Nl2A34503.
8B.
45,
311.
8253 2 0 D25N12B1360 翊.
412.
24,
412.
2252 1 0 D25N12B23604.
4L2.
24.
412.
2252 3 0 D25N15C3004.
414.
74.
414.
7252 2D25N18A4504
,
8LO,
78.
o17.
8252 4D25N18C3005
.
3L 了.
75.
317.
7252 2 0 D25N22A4504,
8LO.
79.
82 吐.
呂 253 2 0 D10N12A14504.
8 [0.
75.
3LL8102 4 0 D10N12A24504.
8 且0.
75.
3LL8102 4 0 D 監ON12A34504.
8 且0.
753 上【.
8102 5 0 D 且ON18A4504.
8 且0.
7 呂.
o 夏7.
8102 5 0 DlON2 旦A4504.
8 夏0.
79.
320,
7102 5 0黙 覯
卿 のA.
B.
Cは.
せ 撕 酬 を 勲 し.
A ,45 。.
B 、36 。.
C 、3。 。.
DlD 骨材 径IOmm。
N 12 :ひび割れ後の垂 直 応力σ欄の数 蠖を 四捨 五 入 したも.
曁L___
」 ÷P
30 cm2 , 10×30 cm2 の3
種類で あ る。
粗 骨 材,
細 骨 材は,
川砂利,
川砂を用いた。 (2 ) 載荷方法 加 力 装 置 を 図一
2に示 す。
せ ん 断 載荷 履歴 は,
図一
3 に示す基 本 的な 2種類と し た。
1
つ は,
図一3−
(1 >に 示 す よ うに,
正 側に大きく載 荷し,
ひび 割れの発 生 を十 分 確 認 し た後に,
変 位 増 分O.
2 mm の正 負 変 位 漸 増 繰返 し載 荷を行っ たもの であり (試 験 体 N。,
,
,
,
,,
,
,
,
),2
つ 目は図一
3−
(2)に示すよ うに,
せ ん断変位O.
05 mm− O.
10 mm 程 度の正負 繰 返 し を 1 度行っ た後,
変位 増 分0,
2mm の正負 変 位 漸 増繰 返し載荷を行い.
徐々 に ひび割れ を発 生さ せ たもの であ る (試 験体N
・.
,
,
,
,
)。 図一
3の (1 )載荷履歴の最初の正側 1 回載荷およ び, 同 図の (2
)載荷履歴の 最初の0.
05mm − 0,10mm
程 度の正負 1回繰返 しにおい て は,
垂直荷 重 を比 較 的 小さ いもの (表一
1の垂直 荷 重の ひび割れ前の値 )と し,
そ の後, せ ん断変位がO
の位置で, 所 定の一
定の垂 直 荷 重 (表一
1の垂 直 荷 重の ひび割れ後の値 } を作 用させ, こ の状 態で, せ ん断 荷 重によ り, ひび割れ面 繰 返し せ ん断 実 験 を行っ た。L
幽
せん断面 じ 図一
1 試験体形状幽
」−
L
’断 面
反 力壁 アク チュエー
ター
ロー
ドセル 謀駿怖 2C一
量5GX75 ×6.
5 h 繰 返し水平 載 荷 用畉 板 PG 捧 H−
294 ×200 ×8× 12一
一
H−
350 ×350 ×10 × 置5,
鮫
/ 〆b
一
〇
■
1.
.
1π
.
\ /田口 口口口
〆◎皿
(/丿 せん 断変位 図一2
加 力 装置 (2
, ピ ん断 変位・
.
繰 り逗 し 回 数 図一
3 載 荷履歴一
38
一
(
3
>測 定 方 法 測 定は, せ ん断 荷 重 P, せ ん断 変 位 X,
ひ び割れ 幅 y の 3つ につ い て行っ た。
せん 断 変 位X
は, 図一
1に示す点C
,C
’
の水平方 向 相 対 変 位を,
高 感 度 変位 計で計 測し,
せん断 面 両 側の値 の平 均 値とし て求め た。
ひ び割れ幅 y は, 図一
1に示 す 点A,A
’
並びに点B ,
B
’
の垂 直 方 向 相 対 変 位 を 同 じ く高 感 度 変 位 計で計 測し,
せ ん断 面 両 側の 4つの値の平 均と して求めた。 せ ん断 面 両 側の値は,
水 平 方 向,
垂直 方向ともに終 始,
ほ ぼ同じ値と なっ ており,
せ ん断 面の ね じ り,
お よ び回転は,
無視で き るもの と思わ れ る。
せ ん断 面 両 側の値の,
実 験 終 了 時に お け る平 均 値か らのず れ は,
水 平 方 向で平 均 値の 5〜
15 %ほ ど,
垂 直 方 向で 平 均 値の10〜30
% ほ どで あっ た。
3.
実 験 結 果 実 験よ り得 ら れ た せ ん断 荷 重、
(P
)一
せ ん断 変 位 (X
) 関係お よ び,
ひ び割れ幅 (Y
)一
せ ん断変位 (X
)関 係を、
図一
4に示 す。
4.
実験結果の考察 以 上の,
実 験 結 果よ り得ら れ た せ ん断 荷 重 (P
)一
せ ん断 変 位 (X >関係お よ び,
ひ び割れ幅 (Y)一
せ ん断 変 位 (X )関 係の そ れ ぞ れ につい て考 察 を行う。
以 下で は, 図一
5に示 す 記 号 を用い て進 める ことにする。 (1) P−
X 関 係 実 験 より得ら れ た P−
X 関係 を, 図一
4に示し た。
P− X
関 係は,
ス リッ プ型の ルー
プ形 状 を示し た。
せ ん 断 面 積 S が 同じ で垂 直 荷 重N の異な る 6つ の実 験 (試 験体No .
, , , , , )の結果につ い て, 粗 骨 材 最 大 寸 法 25mm,
10 mm の それ ぞれ の ひび割れ 後の繰 返し包 絡 線 を,
比 較 して図一
6に示す。
こ れらの 垂直 荷 重 は,
25mm 試 験 体で,
5.
3,
8.
0,
9.
8ton,
10 mm 試 験 体で,
5.
3,8.
0,
9.
3ton の 種 類が あ る。 図一6
より,
粗骨材最大 寸 法にか か わ らず,
垂直荷 重が大きい ほ ど,
せ ん 断荷 重は大き く な る傾 向にあ ること が 分か る。
以 上の よ うに,P − X
関 係は垂 直 荷 重の影 響 を強く 受け,
この こ とより,
せ ん断 荷 重 P は摩 擦 係 数 戸に よ り次の形で表され るものと考え た。
P =N ・
P
………・
・
…・
………・
・
…・
…
(1) 本 実 験では各 試 験 体におい てN
を一
定 として ある の で,
実 験よ り得ら れ たP
の値の 変 化は,
X
の変 化に伴 う万の変化に よ る も の である と考え ら れ る。
す な わち,P
は,X
の 関数であ り,
経路依存性を持つ。
徐々 に ひ び
割
れを 入れ た実 験 D25N12A2,
D 25N
18C ,D10N12A1
のP − X
関 係とy −
X 関 係 (図一
4) を比 較 する。y−
X 関 係が,
図一
7−
(1 ) の に示す よ う な 急 な す り鉢 状であ る場 合,
その時のP − X
関 係は同 図一
(2
)の の よ う な高い 剛性を示 し て お り,Y− X
関係が 同 図一
(1
)の の よ う に す り鉢 状が緩む につ れて,P − X
関 係の剛 性は同 図一
(2
)の に示す ような低いもの と な る傾 向がみ られた。
こ の こ とより,
万の X によ る変 化は y−
X 関 係と密 接な関 係 にある と考え ら れ る。 次に,
垂直荷重N
が同じで,
せ ん断 面積の異な る2
つ の実験D25
N
12A
2とD25
N
18C
につ いて考 え る。 (図一8
参照)こ の 2つ の実 験よ り得られ た包絡 線を比 較 し て 図一9
に示す。
図一9
か ら分 か る よ うに せ ん 断 面積S ,
・=450 cm2 に よ り得 られ た せ ん 断 荷 重 P1の 方が, せ ん断 面 積S
、=
300cm2 に よ り得られ た せ ん断荷 重P
,よ り大き く なっ てい る。
こ こで,
式 (1) より, 次の関係がある。
PI→V ・
P
,……・
………・
………・
………
1−
(2 )P
,=N ・
P
, 実験よ り, P,>Pz…・
・
…・
……・
・
…・
…・
・
………・
・
…・
f・
…・
(3 ) であっ たの でPi
>潭2・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
…
一・
・
一・
・
・
・
・
・
…
(4 ) の関 係が あ るこ とにな る。 2つ の実 験で は,
せ ん断 面 積が異なっ てお り, 垂 直応 力 σ (=
N /S
)がそれ ぞ れ,
σi(・
=N /Si
)く σe(=
1VIS,) と異な る、
す な わ ち,
戸は垂 直 応 力 σ (=NIS
)の 関 数で あ り, σ の増 加に よ り減少す る と考え ること が で き る。
次 に,
粗骨材 最 大 寸 法の違い につ い て考え る。
せ ん断 面 積と垂直荷重が同 じ で, 粗骨材 最 大寸法のみ が,25
mm,
10mm と異な るD25
N
12
A
2とD10
N
12A1
の包絡線を 比較して 図一
10に示す。
せ ん断 荷 重の 最 大値P
,、ax は ほ ぼ同じであ る が,
そ れ以 降のX
の増 加 に伴う包 絡線の 降下は,25mm
の もの よ り10
mm の方 が急である。
こ の こ とよ り,
戸は粗骨材 最 大 寸 法の影 響 を 受ける もの と考え られ る。
後に述べ るよ うに,
粗 骨材 最 大 寸 法 10mm のY− X
関 係の すり鉢 状は,25
mm の もの と比 較し,
せん断変位の 増 加に伴い急激に緩む傾向 に あ る。 図一
7に示す よ うに,Y− X
関 係とP − X
関 係と の 間 に密 接な 関係が あ る と す れば, こ の こと は 予想 で き ることで あ る と 思 わ れ る。
以上の こと を ま と め る と次と よ うになる。
P − X
関係は,
垂直荷重N
の影 響 を強く受け る。
こ の こと よrl
tP =N ・
潭の 関係を仮 定で き そ うで ある。
この 万につ い て,
実験 より次の 4つ の こと が言え る と 思わ れ る。 1 )酉 は X の 関 数であり,
経 路 依 存 性 を持つ。
2 )万はy − X
関係と密接な関 係にある。
』
3
)戸は垂 直応 力 σ (=N
/S
)の関 数であり, σ の増 加に伴い減 少する。 4) 戸は粗 骨 材 最 大 寸 法の影 響を受け る。 ひび割れ面の応 力 伝 達モ デル を考える と き, こ こ に示一 39 一
P
P
(ton) 1 )l
・A3
頗団)L 1響
・・t・ ・:
le ・・10D25 閥
18C
Y
(・ ):
:
/
,
.
/
x
(闘 )X
(
m)
。.
一
一
rm 「 寫D25N22A
耳
Y
(配 因) 1.
o 跚m)彳
鹽■ ●
・
.
P
(ton
) 2 、 鹽o冒
噸
■
x
(嘶冒
lo 可 2●li
/
X
(
mrn)
.
「一
裳丁Y
(鳳)1’
1.
。
D10N 且2A1Y
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P
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・B1
Y
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廟)t’
1.
x
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,
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一
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!グ (mne)
T 図一
4 せ ん 断 荷重 (P>一
せ ん断 変 位 〔X)お よ び,
ひび割れ幅 (y)一
せ ん断 変位 (X ) 関係一一
40
一
PNXYS
τ σ せ ん 驥N
・ σ↓
垂直 荷 重 せ ん断 変 位 ひび割 れ 幅 せ ん断 面 積 せ ん断応力 .
(
=
P
!S
) 垂直 応 力.
(=N
!S
) 9t嘱
匚
Y
▼
▲
り.
τ ,P
乍
σ 図一
5 記号一
覧P
TOn ) 租骨材
最 大 寸vi25mmto
せ ん断 面 積S
=450cm2
ノ ノ ノ’
.
レ.
°
,
°
D°
.
一
一
ア
丶”.
+
s−.
1.
O Z.
O 〔mn }一
2.
O−
1.
O 丶畠
N
\一
,
オ
、垂直 荷
重
X
N
=9.
8
(t
) le− 一一 N
=:8
.
0
(t
)一。
.
一一N
=5.
3
(t
)(
1
)
図一
6 垂 直荷 重の変化によ る影 響Y
’
x
12
)
P
!
)
X
図一
7 Y−
X 関 係とP−
X 関係 し たP − X
関 係の特 性 を十 分 満 足す るもの と す る 必要 が あ る。
(2)y−
X 関係N
=5 ・
3
(t
)N
=5 .
3
(t
)♪
=N
/St
↓
…N
/ ・・Pl
→
P
・ → 。Ju a en4
_
Sl
=450cm2
S2
=300cm2
図一
8 せ ん断 面積の変 化 図一
9 せん断 面 積の変 化に よる影 響P
(T。 驚 ) 仕ん
断 面積S
=450cm21
響
N
丶_
.
し 垂 直 荷 重N =
5
,
3
(t
) Lo 2.
o (m )_
Z.
O−
1.
0x
粗骨材最大 寸法,
輝
一
冒
一
■
鴫弓
一
一
甲
・
卿
邑
一
r
丶 》1 竃 10
−
D
=25m
旧一
一
一一
一
D
=kO
図一10
粗 骨 材 最 大 寸 法の変 化による影 響 上で述べ た よ うに,P − X
関 係は, y−
X 関 係と密 接に関 係 し てい る もの と 思わ れ るこ と か ら,Y − X
関 係の特 性 を明らか にする こと は,
ひび割れ面の応 力伝達 モ デ ルを考え る一
ヒで重要であ る と考え ら れ る。
実 験より得ら れ たy − X
関 係は,.
P −
X 関 係と一
緒 に図一4
に示し て あ る。Y− X
関係は,
す り鉢 状 を して おり,
こ の 形状は,
繰返 しに よ り 徐々 に変 化する。
Y−
X 関 係をX
で1
回微分 し求め た ∂y
/∂X −
X 関 係を,
図一
11に示す。
∂y
/∂X
はy − X
関 係の逐一
の測 定ポ イン トの傾き よ り求め た もの であ り,
か な り ば らつ い たもの と なっ てい る が,
∂Y
/∂X − X
関係に は, 明確な 繰 返 し則が認め ら れ た。 以 下,
a)項に おい て,
こ の ∂y/∂X−
X 関 係の繰返 し則を 通 してY− X
関係の特 性につ いて考察する ことにする。
そ し て,b
)項で は,
一 41 一
D10
誕
i
午
1
華
x
(rm)一
11 ∂y/∂X−
X 関 係 この ∂Y
/∂X − X
関 係の繰 返し則で は表現で き ないy
− X
関 係曲線の動きにつ いて述べ るこ とにす る。
こ こでX
によ るy
の1
回微分 が, 偏 微分の形に なっ てい るが,
こ れは後で述べ る よ うに,y
がX
お よびσ により影 響を受ける ことか ら,
σ を一
定と し て得られ た Y− X
関 係のX
に よ る微 分は偏 微 分の形に表.
され るこ とに よ る。
a) ∂y
〆∂X − X
関 係の繰 返し則 ∂V
/∂X − X
関係は,
大き く分けて,
次の 3つ の部分 よ り な る。
1つ は Y− X
関 係 が2
次曲 線と なる領 域 (2一
42
一
次 曲 線 領 域 )
,1
つ はこの2
次 曲 線が不 安 定と な る領 域 (2次 曲線不 安 定 領 域), そ し て, も う一
つ は こ の 2次 曲 線 が 更 新 される曲線 部 分 (2次 曲 線 更 新 曲 線 )である (図一
12の上 参 照 )。
X 軸と ∂V/∂X 軸と図 中の境 界 曲線で囲ま れ る 2次 曲 線 領 域で は,
∂y/∂X−
X 関 係は原 点を通る 1次 式で 表され る。 (図中 ◎ 1,
’ ◎ 、 ’ )す な わ ち器
一
………・
・
……・
・
一 ・
…・
…………一
(・) こ こ に α は,
X と ∂y/∂X
との比 例 係 数で ある。 この 領 域のy− X
関 係は,
上式を積 分し・
一
音
・X
・+・…………・
………・
…・
……・
…・
(・) で与え られ る 2次 曲線であ る と考え ら れ る。 (図一12
の 下 参 照 )こ こ にC
は,
積 分 定 数. 2次 曲 線 更 新 曲線と境 界 曲 線で囲ま れ る2次 曲線不安 定 領 域で は (図 中,
’
’
, 、 1,
、 t 1’
) ∂y
/∂x − X
関 係の式 (5)の 1’
次式の関 係は,
lxl
の 増 加と ともに徐々 に失わ れ る。 ∂y /∂x−
x 関 係は,
∂Zy /∂X2 が,
徐々 に減少す る 曲線と な る。
図一
12の上 に示す よ う に, これ らの 2次 曲 線 領 域 と 2次 曲線不 安 定 領 域 (図 中 ◎ 、,
’
◎ 1’
)では,
∂y
/∂X − X
関 係は可 逆 的で あ り, 反 転 後 も同じ経 路を 移 動す る。
2次 曲 線 更 新 曲 線 上で は
, {
xl の 増 加 と と も に脳
2
次曲線
更 新曲線
F
(X
,σ )1
墳 界
鰻
。) 次 曲 線 不 安定領域
2
次 曲 線 領域
、 ・
・
蕊
\
一一
x【
−
Xo『1
丶、 ;
、
、
α
1
° x旋
丶1
、
LaY
/ax
−
X
関係
繰
返し則1
.
、 、@
1
YY
号
α・x2+c/
@
・!
1
r
6,
、 α ⊥ 2X=
Yヅ
図
一
12 ∂Y/∂X−
X 閧 係の繰 返し則1
∂Y
/∂Xl
は減 少す る。 こ の曲線上は不 可逆的で あ り,iXl
が減 少に転 じ る と再び2次 曲線不安 定領 域 上 に移 動 する (’
t
)。 この時の’
で の反転後の 2次 曲 線 不 安 定 領 域,2
次曲線 領 域で は,
図一12
の上に示す よ う な原 点 対 称 点 、’
に向か う曲 線 (’
’
), 直 線 (’
◎ 1’
)お よ び,
曲 線 (’
1’
)が定めら れ る。
2次 曲 線 更 新曲線上に乗る と,2
次 曲 線 領 域か ら2次 曲線 不 安 定 領 域へ とlxl
と と もに増 加し て きた。
1
∂y/∂xl は減 少に転じ, y−
X 関係に お け る反 曲 点とな る。
ま た,
こ の 2次 曲 線 更 新 曲線 上で は不 可 逆 的であ る た め,
図一
12の上の◎,
◎ 、に お ける直線勾配,
す な わ ち式 (5 )の係 数 α。は, 載 荷点 が’
,
ま た は 1 1’
と, こ の曲 線 上 を移 動 することに よ り, al へ と更新さ 且 ax 、 、 (AA、
BB ) BB.
.
.
.
.
.
、
F (X.
の …、
、
fα.
σ ヨ1
、
攴
丶 AA∠
0
069
_
__
_一
式 (q) 式 (8
) ■lAA
・1
.
liBB =1
・
00
σ47
∠
0
図一
13 2次 曲 線 領域と2次 曲 線 不 安 定 領域の無 次 元 化 1、
o o.
5一
Q.
L ∂x 廴 丶 D25N12A2 1.
0、
レ、
丶、
丶 o.
5.
へ D25N 】8C X( m ) 0.
3 ゜ 験 z 実 Ol 虹 δx D26N18C x(mm ) 1.
0 20 9.
0 関 数F (X,
(r) 図一
14 垂 直応 力の2次 曲 線 更 新 曲 線へ の影 響 1.
0 G(σfe) D.
2 閏 数G (σ) 式(16)l
n
・8
…
1 式U8)−
1
::: σ σ・ if書
if・ 図一
15 閧数G (σ)一 43 一
れ る
。
こ れ に よ り,
y−
X 関係 は,
式 (6 )中の係 数 a。を, al と した2次曲線 へ と更新さ れ る 。 2次 曲 線 更 新曲線を関 数F
(X ,
a)で,
境 界 曲 線 を関 数 ノ(x,
σ)で表 す。
図一
11に示す ∂y/∂x−
x 関 係 の実験結果か ら, 関 数f
(X
, σ)は関 数F
(X,
a ) より 次の よ う に定め た。
∫(
X ,
・)一
± ・.
・9・
・(
lXlO
.
47・
σ)
・
・
……・
……
(・) 同じく,
図一
11に示 す 実 験結果よ り,2
次曲線領域お よ び, 2次 曲 線 不 安 定 領域の ∂Y
/∂X − X
関係は, 図一
13 に示 す2次 曲 線 更 新 曲 線 (関数F
(X
,σ〉)上の点 (AA
,BB
)に よ り,
次の式で表さ れ る も の と す る。
2次 曲 線 領 域 (0≦
IXI
≦0.
47.
IAAD
器
一器
・・
47・
X ・
………・
一 一 …一 …
(8
)2
次 曲線不 安 定 領 域 (0.
471AA1 ≦IXI
≦1AA1
)9
/
一
士[
1
鋤
甼
呵
単
→
・ ・
用
………・
一 ・
………・
…
(・) こ こに (AA ,
BB
)は関数F
(X
, の 上の点であり BB =F
(AA ,
σ)一 ……・
……・
・
…・
……・
・
…
(10) の 関係に ある。
ん4の 初 期 値 AA 。は, 初 載 荷 領 域に お いて, せん断 変 位 が進む につ れ て増加してき た1
∂Y
/∂xl が,
最初に減少に転 じ る点の せん断 変 位であり,
実 験 結 果 (図一
11 )よ り, 粗骨材最大 寸 法 25mm でAA
。=
±0.
35
(mm )・
…………・
……・
……・
(11) と定め た。
図一3
に示す載 荷 履 歴の う ち,
載 荷 履 歴 (1
) では,
初 載 荷領域のAA
。付 近で, せ ん断変位が急激に 増加 し,AAo
は定か と は な ら な かっ た が,載 荷 履 歴 (2 ) で は AA 。付 近で安 定 し た せ ん断 変 位の 増 加とな り,
AA 。 は比 較 的 明 瞭とな っ た。 粗 骨 材 最 大 寸 法 25 mm の 実 験よ り得ら れ た ∂Y
/∂X − X
関係 (図一
11 )に式 (11 ) のAA
。 を矢印で示 し た。
ほ ぼ妥当な もの で あ る と 思 わ れ る。
2
次 曲 線 領域の式 (8
)お よび, 2次 曲 線 不 安 定 領 域の式 (9 ), そ して こ れ らの境界点 (関数 ノ(X,σ)) は,
関 数F
(X ,
σ)上の 点 (AA , BB >に より具 体 的 に定め られ る (図一
13参照)。
以 下の節で は, こ の関 数 F 〔X, σ}の決 定 法につ い て 述べ る。
2
次 曲線 更 新 曲線は,
垂 直応 力 お よ び , 粗 骨 材 最大 寸法の影 響 を う けてお り, こ れ を考 慮する必要が あ る。1
)垂直応 力の影 響 実 験の結果,
∂Y
/∂X−
X 関係は垂 直応 力の差 異に よ り変 化す る こと が認め られた。 ∂Y/∂X−
X 関 係の具 体 的な値は,
前 節で述べ た ように 2次 曲 線 更 新 曲線で支 配 さ れて い る こと か ら,
以 下,
こ の2
次曲線 更新 曲線の垂 直応 力の 差異に よ る変化 に注 目 す る。
一 44 一
垂直応 力 を 12kg/c皿2
,
18kg
/cml ] と違え た 2つ の実 験 (D25N12
A2
,D
・25
・AIl8C
)の 2次 曲 線 更 新 曲線を比較し て図一
14の左 半 分に示 す。 こ の よ うに, 2次曲線更 新 曲 線は,
垂 直応 力が大き くな る ほど下降,
小さ く な るほ ど上 昇しており,
この傾 向は金試験体につ いて同 様に認 め られ た。 垂 直 応 力の異な る実験より得ら れ た2次 曲 線 更 新 曲線 を 表 す 2つ の関 数F
(X ,
σ)に は, 次の よ うな関 係が あ る。F
(X ,
σ+ △σ)= α(σ, ムσ)・
F〔X,
σ)・
・
……・
・
(12 ) こ こ にF
(X ,
σ),F
(X, σ+ △σ)は, そ れ ぞれ,
ひび 割れ面 垂直応 力が σ, σ+A
σ の時の関 数F
(X
,
σ)で あり,
α はX
の値とは無関係に, σ,A
σの値により定 まる両 関 数 間の比例係 数で ある。 比例係 数α は, ムσ> 0の と き0<α〈1
(下 降), △σ<0
の と き 1〈α (上 昇 ) の値を取る。D25N12
A
2を基 準に取 り, こ の時の垂 直応 力を σ。と す る。 任意の垂 直 応 力 σ をσ。+ △σ で表 し,
この 任 意の垂 直 応 力で の関 数 F (X ,
σ)が,
式 (12
)よ り次 の よ うに得ら れ る。F
(X
, σ。+△σ)=
a〔・。,
,ts
・)・
F
(X
,σ 。)・
…・
…
(13 > こ こ に,F
(X ,
σ。)は基準と し たD25
rl
12A
2の時 の関 数F (X,
ので あ り,
実験の結果 よ り1.
次の ように 定 めた。・(X
,
・ ・。)一 ・[
0.
5 十 〇.
20.
5
X
十 〇.
3
]
(X
・単位 m皿)・
・
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
r…
7r…
一・
一・
…
(14
> これ を 図一
11に実験結果と比較し て示し た。 な お,
こ の式 (14)に おい て, X の単 位はmm であ る。 こ の基 準とした D251V12A2 の 垂直応 力は σ。=
11.
8 (kg
/cm2 ),
コ ンク リー
ト強 度は σB=230
(kg
/cmz ) で あ る。 式 (13 )の係 数 a は, 関 数 G(σ〉を用い,
次の よ う に表すこ とにする。
・一
飄
一 ……・
…・
一 ・
・
・
・
…一 ・
………・
(15> こ こに, σ=
a。+△σ :任 意の垂 直 応 力,
σ。 :基 準と な る 垂 直応 力 (=
11.
8kg
/cm3 )。 関数G
(σ)は, σ=
0でG
(σ)=
1で あ り,
σ の増 加と ともに単調減 少す る関数であるとして, 次の形・
で仮 定す る。 (図一
15 参照 )α・)
一
(
砺毒
σア
(・≦・≦・:・・
……・
・
………
(16) こ こ に,
万一
σB(1−
0.
2》n),
σ 、は コ ンク リー
ト強風 n は自然 数で あ る。
式 (16
>の n を:L2
, 3……
と変 化さ せ そ れ ぞれ に お いて式 (15)より α を計 算し,
式 (13) か らF (X,σ 。+ △ a)を 求め た。 もっ と も実 験を よ く表 すF
(X.
σ。+A
σ)が得ら れ る n の値を求め,
次の よ うに定め た。 n=
8…・
・
………・
・
………・
・
一 一
(17) こ の 時の 関 数G
(a)を図一15
に示す。 こ れ よ り得られ るF
(X ,
σ。+△のを粗 骨材 最大 寸法25mln
の実 験と 比 較し て,
点線で図一
11に示す。 ま た,
図一
14の右 半分に,
左 半 分と比 較 して示 す。 ほ ぽ,
実験のF
(X
,σ。+ △σ) を よく表 現して いるもの と思わ れ る。
本実 験に お け るσ の値は,
ae と比較し小さ な領域の もので あり,
nニ 8は こ の領 域において定め られた値で ある。 そ れ故, n=
8 と し た式 (16
)に示す関 数で,σe近くの σ で の αの値 を,
正しく求め るこ とがで きる かど うかは明ら かで は ない。
式 (工6 )に お い て 0≦σ≦i の適 用 範 囲 を 設けた のは, こ の た め である。 次 報 (そ の 2)で詳し く述べ るが,
式 (15}で定め た係 数 a 決 定の た めの関 数G
(a )は,
ひ び割れ面垂 直方 向バ ネ特 性とし て の意 味を持つ もの で あ る。
森 田ら12 )に より与えられ た,
ひび割れ垂 直方 向 剛性 の σB 近 くの 直 線モデル を参 考に して,
こ こ で は,
σ。近 く の G(σ)とし て, 図一
15に示す よ う な直 線を用い る ことにす る。
こ の関 数G
(σ)は,
次の よ うに表 され る。α ・〉
一
。。£
ま
,、/、(
σ 3 σB 5)
( ・≦・ ≦書
・ B)・
・
………・
……・
・
…一
(18) このこと にっ い て は次報 (その2
)におい て詳 し く述べ るこ とにする。
以 上よ り, 任 意の垂 直 応 力に お ける 2次 曲線 更 新 曲 線 を定める関 数F(X ,
σ)は,
式 (14>,
(15),
(16),
(17),
(18)を式 (13)に代入 する ことにより求め られる。
の 粗 骨 材 最 大 寸 法の影 響 本 実 験で は,
粗 骨 材 最 大 寸 法に 25mm,
10 mm の 2 種 類 を取っ た。
こ の 差 異によ り y−
X 関 係は顕 著な影 響 を受 けた。
粗 骨 材最大 寸 法が 10mm の y−
X 関 係は 25mm の もの を,X
方 向,y
方 向 と もに等 倍 率で縮 小 し た もの と なっ て おり, この倍 率は,
ほ ぼ 10/25であ っ た。
Y−
X 関 係が,
骨 材の 噛み合い作 用に より得ら れ る ことを 考え れ ば,
こ のy − X
関 係の倍 率が,
粗 骨 材 最 大 寸 法の比により定まることは理解で き る もの と 思 わ れ る。 本 実 験で は粗 骨 材 最 大 寸法の パ ラ メー
タ と して 2 種 類し か とっ てお らず,
さ ら に検 討の 必要は あ る と思わ れるが,
上に述べ た考え方お よ び,
以下に述べ る よ うに,
この倍 率 が 実験を よ く表現で き ることか ら,
こ れ を用い ること に す る。
す な わ ち, 粗 骨 材 最 大 寸 法P1
に より得 ら れ たy− x
関 係は,
粗骨材最大 寸 法D
、のY −
x 関 係 を,X ,
Y
方 向と もに1
),/D2
倍に し た もの である。 ∂Y
/∂x − X
関係は,y − X
関係をX
で 1回微 分す る ことに より得ら れ る。X ,
y
方 向を等 倍し た結果, ∂Y/∂X
の値に は変 化を与え ない こと か ら,
粗 骨材最 大 寸 法Dl に より得 ら れた ∂y
/∂X− X
関 係は,
粗 骨材 最 大 寸 法 Dzの ∂y /∂x−
x 関係を,
x 方 向のみにD
,ID
, 倍し た もの とな る。
∂Y
/∂X −
X 関 係の具 体 的な値は,
』
2次 曲 線 更 新曲線 に よ り支配され て い る ことか ら, こ こ で も 関 数 F (X ,
の にこ の影 響 を考慮す る。
すなわ ち, 粗 骨 材 最 大 寸 法25mm
のD25
N
12A2 を基 準に し,
X 方 向のみに上 で述べ た倍率をか けて式 (13 )を 次の ように書き直す。
F
(x
, σ。+ △a)=
α(σ。,A
σ)・
F
(X
/ADF ,
σ。)・
・
P・
・
…
噛
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
9・
・
・
・
・
・
・
…
(19
) こ こ に, ADF=
AD /25, AD は粗 骨 材 最 大 寸 法 (mm )。
式 (19)により得ら れた関 数F
(X ,
σ。+Aa
)を,
粗 骨 材 最 大 寸 法10mm の実験と比較し て図一ll
に示す。
よい一
致を示してお り,
粗 骨材 最大 寸法の比によ り倍 率 と す るこ と は,
妥当で あ る と 思 わ れ る。
この と き,
式 (11
)に示 し たAA
の初 期 値AA
。の値は,
X
方向の縮小 に よ りAAo =
±0
:35・
ADF
(mm )…・
・
…・
・
…・
……・
(20 ) で与え ら れ る。 粗骨材最 大寸 法10mm では,
ADF=
10/25と な り,
式 (20 )よ りAA
。=0.
14 (皿m )と計 算 さ れ る。 粗骨材最大 寸 法 10mm の 実験よ り得られ た ∂y
/∂X − X
関係 (図一1D
に,
矢 印でこれを示した。 AA 。が 比較的 明 瞭 と な る 図一
3 (2)載 荷 形 式の 10 mm 試 験体,
D10N12Al と の比 較か ら,
ほぼ,
よい対 応 を示 して いるもの と思わ れ る。b
) 繰 返 し による Y−
X 関 係 曲 線の反 転 時 下 降 実 験より得ら れ る垂 直 応 力 σ・=
・
al一
定の時のy− X
関係 曲 線◎ を考え る (図一16
の1
)の実線 )。
こ の時の ∂Y
/∂X− X
閧 係は,
図一
16の 2 )に実線 ◎ ◎で 示 されて い る。一
方,
4.
.
(2)の a)で 述べ た ∂y
/∂X− X
関 係の繰返 し則よ り得ら れ る垂直応 力 σ=
al一
定の時の ∂y/∂X −
X 関係を,
同図2
}に点 線で◎ ◎・示 ・ た. ま た,
’
・れ をX
…’
積分(
f
。 x (・・/・X
}d
・)
し・得ら れるy一
躙 舳 線を洞 図1
)・点線 ・示・ た。
こ こ ・,
積 分(
f
。
x (・〃・x )・小
・・
∂y/∂X−
X 関 係の繰返 し則の経 路に沿 う積分である。
こ の よ う に,
実 験か ら得ら れ たy − X
関 係 曲 線は, 繰返 し載 荷に お ける反 転 時に Y 軸の値の急 落とい う傾 向が見ら れ,
こ の影 響を取り入 れ ない と 正 しい モ デル化 が困 難と な る (図一
16の 1)の実線 )。
こ の反転 時 の急落の原因 につ い て は,明 らかではないが, お そら く,
反転時にひび割れ面の骨 材の噛み合いの具 合い が変 化 す るこ とに よるものと思わ れ る。
図一
16の 1)の実 線に示 す よ う に, こ のy− X
関 係 曲 線の急 落は,
反 転 時に発 生してお り, ∂y
/∂X − X
関 係に は,
同 図2)の 実 線に 示す よ う な 反転 時の1
∂y
/∂xl の ジャ ンプ現 象と し て 現れ る。 す な わ ち,4.
(2
}の a)で述べ た ∂y
/∂X −
X 関 係の繰返 し則 (図一16
の2
)点 線)は,
こ の実 験 に みられ たジャ ンプ現 象 (図一
16の 2〕実線)を考 慮せ ずに定め ら れてお り, この ジャンプ現象の無 視 が,
図一
一
45
一
16の