高等学校における電磁気学習の構造化と場の概念形成に関する研究
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(2) と推測されるが、その原理については簡単な図. (2)棒磁石の周りの磁力線解析. 棒磁石の周りの砂鉄模様の写真は多くの教科. を使ったイメージ的な説明にとどまっている。. 書で磁場の導入に使われている。しかし、ここ. そこで、今回、渦電流が発生する最も簡単な. で述べられている磁力線から磁場を説明する論. 場合である、金属板の斜面を滑り降りるネオジ. 理には少なからず飛躍があり、場の概念形成に. ム磁石の運動を解析することで、電磁誘導によ. つながらないと考える。そこでひとつひとつの. り渦電流が発生するメカニズム、それによって. 砂鉄に注目させるために、シミュレーションプ. 磁石にはたらく電磁力の大きさについて考察し. ログラムを作成し、砂鉄がどのような条件の元. た。ここでは(1)モノポール近似、(2)ビオ・サ. でどのような模様を描き出すかをシミュレーシ. バールの法則による数値計算、という2通りの. ョンした。この過程と結果を通して、砂鉄模様. アプローチにより解析し、カを求めるための2. の背後には磁場があることを生徒にはっきりと. 種類の方程式を導き出し、実験データと比較す. 認識させることができる。また、加えて、今回. ることで、その妥当性を確かめた。. 作成したプログラムは、砂鉄以外の複雑な現象、 金風板の厚みによる連い(Cu). 多体系が集団として見せる現象を理解するため にも活用できることがわかった。. 埠 オ車. 西 国 一地‘㎜リ o㎜巾^{. 図3 ネオジム磁石の速度. また、この実験は目に見えない渦電流、磁場、. 電磁力をイメージし、その振る舞い方を定量的 に理解することで、場の概念を深めるのに有効. 図2 砂鉄模様の再現. な素材であることがわかった。. (3)渦電流の解析. 渦電流は誘導電流の一種であり、原理的には. 4.まとめ. ファラデーの電磁誘導の法則によって引き起こ. 電磁気学習を構造化することで教師や生徒が. されるものである。渦電流は電磁調理器や電力. 授業を進める指針となる地図を作り上げた。ま. メーター、新幹線などの高速車両のブレーキな. た、場の概念形成を促す方法として、棒磁石の. ど至る所で実用的に使われている。. 周りの砂鉄模様の解析、並びに渦電流による電. ほとんどの教科書で渦電流(うず電流)とい. 磁力を求める理論式の導出を行った。. う言葉が見られるものの、その扱いは極めて定 性的である。渦電流の実験は生徒を引きつける. 主任指導教員 庭瀬敬右 教授. ものが多く、多くの授業で取り上げられている. 指導教員 石原論 准教授. 一407一.
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