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自尊感情, 社会的スキル, コーピングスキル, 生活習慣の関連性 : 小学校高学年児童対象の質問紙調査より

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自尊感情, 社会的 スキル, コ ーピ ン グスキル, 生活習慣の関連性

一小学校高学年児童対象の質問紙調査よ り 一

Relevance of Sel f-esteem, social skills, coping skills, li festyle : Elementary

school children the subject of questionnaire

笠 原 清 次*

西 岡 伸 紀**

KASAHARA Kiyoji

NISHIOKA Nobuki

小学校高学年児童の自尊感情 (以降 sE) 尺度、 社会的 スキル尺度、 コ ー ピ ン グ尺度、 生活習慣相互の相関 を調べ た。 その結果、 SE (全般、 学習、 家族、 友人) と向社会的 スキル、 攻撃行動 ( よ り 少な く 用い る) と の間に正の相関がみら れ、 問題解決ス キルと SE (全般、 友人) 、 向社会的 ス キルと の間に正の相関、 行動回避 スキルと SE (学習、 家族) と の 間に負 の相関がみら れた。 土日 の生活習慣では、 似 てい る行動 を グルー プ化 し , グループ別 にその行動 を よ く 選択 し てい る子 ども た ち と 選択 し てい ない子 ど も た ち と の間に上記尺度、 ス キルの有意差があ るか どう か を検定 し た。 その結果。 「 I CT」 (PC ・ Tv ゲ ーム、 イ ン タ ーネ ッ ト ・ 携帯 メ ール) を よ く す る子 ど も た ち は、 SE、 コ ー ピ ン グス キ ル等 に問題が見 ら れ、 逆 に、 「 ア ウ ト ド ア」 (家 の外 で遊ぶ、 ク ラ ブ活動 な どス ポー ツ ク ラ ブに行 く 、 家族や友人 と で かけ る) を よ く す る子 ども た ちは、 SE (家族) 、 コ ーピ ン グスキルに、 「役割遂行」 (おけ い こ ご と 、 家の手伝い) を よ く し てい る子 ども た ちは、 SE、 社会的 ス キルにそ れぞれ良い結果が見 ら れた。 キ ーワ ー ド : 小学生 自尊感情 問題行動 ラ イ フ ス キ ル

1 . 研究の背景と 目的

自己に対す る評価感情で, 自分自身 を基本的に価値あ る も の と す る感覚 と さ れる 「自尊感情」 (以下 SE と い う 。) は, 「子 ど も た ち に と っ て も 精神的健康や適応の基 盤 で あ る。」 と さ れる (心理学辞典) 。 Pope, Mchale, Creighead (1988) は, 「児童期 におい ては, 健全 な SE は子 ど も た ちが生活経験 を感 じ取 っ てい く 時の基礎 と し て役立つので と り わけ重要であ る。 こ の肯定的自己評価 か ら 生ま れる社会的 情緒的 コ ン ビ テ ンスは, 子 ど も が 将来深刻 な問題 を起こ さ ない よ う にす る ために役立つ。 自分 を好 ま し い と 感 じ る こ と がで き る子 ど も は, 直面す る問題 を う ま く 処理で き るので, 深刻 な問題に発展す る こ と はないであ ろ う 。」 と 述べ てい る。 中間 (2007) は, 「安定 し た健康な自己愛 と 現実的な自己評価に支え ら れ た SE は, 個人の自信 と な っ てその者の肯定的未来 を拓 く と と も に, 他者の価値 を尊重 し 他者 を適切に愛す る気 持 ち につなが っ てい く 。」 と し てい る。 小学生の日常 ス ト レ ス ・ 対処行動 と SE と の関連 (富田, 谷尾, 村松ら 2003) , 攻撃性と の関連 (大竹, 島井, 曽我2002) が確 認 さ れてい るが, 大竹, 島井 (1998) は, 「家族のサポー ト を多 く 持 っ てい る小学生ほ ど問題に積極的 に取 り 組む コ ー ピ ン グ を行 っ てい る。」 こ と を報告 し てい る。 横山 (2010) は, 子 ども の SE の高低と 生活体験, 手 伝い体験, コ ミ ュ ニケーシ ョ ン体験, 遊び体験, 自己管 理体験, 被称賛体験 と の関係につい て, 近年の調査 ・ 研 究 を も と に検討 し , SE が高い子 ど も は, 低い子 ど も よ り も生活体験等上記の体験に援助体験を加え て, よ く 経 験 し密接な関係があるこ と を報告 し ている。 兄井, 須崎, 横山 (2013) は, 小学校高学年児童 と 中学生では, SE の高 さ が, 就寝時刻, 外で遊ぶ時間, テ レ ビの視聴時間, 勉強時間, 読書量, 親 し い友人数, お手伝いの頻度, 授 業中の挙手 ・ 発言頻度に影響 を与え ており , SE の高 さ に起因 し て一般的に良い と さ れる生活のあり 方 を示すよ う に な る と 推察 さ れる , と し てい る。 石毛, 田島, 長沼 (2010) は, 小 ・ 中学生と も に, 家 庭や近隣で友 だち ・ 家族 と 過 ごす こ と は社会的 スキルに 促進的に働 く こ と が示唆 さ れるこ と , 中学生では学習塾 ・ ス ポーツ教室等課外活動 に行 く こ と と 社会的 スキルと の 間 に関連が表われる こ と を報告 し てい る。 ま た, 遊 びが 心身 に与え る影響 を児童の攻撃性 ・ 社会性に着目 し て検 討 し た遠藤, 星山, 安田 (2007) は, 遊ぶと いう 直接体 験の中で仲間関係 を築い た り 社会性 を身 につけ た り す る と い う 遊 びの本質 や, 友 だち や兄弟 と 競争 ・ 対立や共同 す る こ と に よ っ て感情 を コ ン ト ロ ールす る力 を身 に つけ た り 他人への共感性 を育 て てい く こ と がで き る と い う こ と が大切 だ と 考え ら れてい る が, 外遊 びよ り も内遊 びを す る児童のほう が攻撃性は高 く な る傾向があ る こ と , 内 遊 びよ り も外遊 びをす る児童のほう が社会性が高 く な る 傾向があ る こ と が示唆 さ れた, と し てい る。 石川, 川畑, 勝野 ら は, 「青少年の生き る力 と 健康行 動調査」 (2003) の中で, 「思春期の様々な健康関連行動 と SE と の間には強い関連性が認めら れた。 健康な行動 を実践 し てい る児童生徒は, 「学習」 , 「家族」 , 「全般」 の SE 得点が高か っ た。」 と し , ま た, 健康 な行動 と 社 会的 ス キル, ス ト レ ス対 処ス キルと の間には関連性があ る こ と を示 し た上で, 危険行動 (飲酒, 喫煙, 薬物乱用 等) が表面化す る前に ラ イ フ スキル教育 を導入す る こ と を提言 し てい る。 * 芦屋市立打出教育文化セ ンタ ー * * 兵庫教育大学大学院人間発達教育専攻 平成27年 6 月26 日受理

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以上の先行研究 では, 子 ど も た ちの遊 び方や他者 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンの取 り 方 , 手伝い体験 な どの生活習 慣 と SE, 社会的 ス キル, 問題傾向 と は関連があ る と の こ と であ っ たが, そのほか習い事や学習塾に通う こ と , PC ゲ ー ム ・ Tv ゲ ー ムや イ ン タ ーネ ッ ト な ど の ICT 機 器 を使 う 等子 ど も た ちの幅広い生活の仕方 と 上記尺度 ・ ス キル と の関連 につい て研究 し てい る も のは見当 た ら な い o 学校生活の様々な場面 では, 自信 を持 っ て課題に取 り 組んだり , 友 だち や学級の仲間に支え ら れながら 目標 を も っ て学校生活 を過 ご し た り し てい る児童 た ち がい る一 方で, 学習や友 だち関係な どで自信が持てず不安な気持 ち を抱え てい る児童た ちが認め ら れる。 否定的 な自己像 や友だちや周り の大人に対する否定的な見方や考え方 を す る子 ども たち と と も に, 不登校, 暴力的 な言動, 指導 不服従その他様々な問題 を抱え てい る子 ども たちがい る。 A 小学校 で は, SE の低下や ラ イ フ ス キルの欠如 が様々 な問題行動 と 結 びつい てい る可能性が高い と い われてい る こ と も あ っ て, 児童理解 を一層 進めこ れら を高めよ う と し て き た。 本研究では, 児童の SE 等 を調査 し その特徴 を把握す る と と も に, 課題 を整理 し て今後の取組方策 を検討す る こ と が大切であ る と 考え , A 小学校児童 を対象に SE 全 般尺度及 び下位尺度, 社会的 スキル尺度, コ ー ピ ン グ尺 度 と 生活習慣調査 を行 っ た。 こ のこ と を通 し て, SE 及 び社会的 スキルの育成や生活習慣の改善 を図 っ て き た学 校の取 り 組みについ て検討 し , 今後の実践に有機的に結 び付け てい く こ と が期待 で き る。 すなわち, 本研究の目 的は , SE に係 る 幅広 い質問紙調査 を行 い , 尺度 ・ ス キ ル ・ 生活習慣の相関 を調べて小学校高学年児童の特徴 を 把握 し , 今後の方策を考察 ・ 実践す る ための基礎的な資 料 を得 る こ と であ る。

2 . 研究方法

( 1 ) 調査対象, 調査期間, 調査方法 平成25年10月上旬にA 小学校 4 年生79名 (男子40名, 女子39名) , 5 年生67名 (男子35名, 女子32名) , 6 年生

77名 (男子49名, 女子28名) , 合計223名 (男子124名,

女子99名) に質問紙調査 を実施 し た。 調査方法の統一 を 図 るため調査実施手引書を作成 し , 調査対象学級の担任 に実施 を依頼 し た。 なお, 自己記入式の無記名調査 と し た。 ( 2 ) 調査項目 学年, 性 を自記入 し , 下記の項目につい てそれぞれ調 査 し た。

1 ) SE (40項目)

SE の測定には, ポープの尺度 (「全般」 「学習」 「家族」 「友人」) を用いたが, 調査実施校の教員 と質問紙の検討 を行い, 調査実施上懸念 さ れた一部表記を改め使用 し た。 回答形式は 3 件法 (いつも そう 思う = 3 点, と き にはそ う 思う = 2 点, ほと んどそう は思わない = 1 点) と し , 得点 が高いほ どそ れぞれの尺度に おけ る有能感が高い こ と を示す。 2 ) コ ー ピ ン グ尺度 (12項目) 大竹 ら の コ ー ピ ン グ尺度の短縮版 を用 い て ス ト レ ス対 処スキル (「サポー ト 希求」 「問題解決」 「気分転換」 「情 動的回避」 「行動的回避」 「認知的回避」) の測定を行 っ た。 回答形式は 4 件法 (ぜんぜんあてはま ら ない= 1 点, あま り あ てはま ら ない = 2 点, 少 し あてはま る = 3 点, よ く あ てはま る = 4 ) と し , 得点が高いほ ど各 スキルを よ く 使う こ と を示す。 3 ) 社会的 スキル尺度 (15項目) 等 社会的 ス キルの測定 には, 嶋田 ら の社会的 ス キル尺度 のう ち向社会的スキル ( 7 項目) と 攻撃行動 ( 4 項目) を用い た。 さ ら に, 児童の生活上気にな る様子 につい て 質問項目を若干追加し, 問題傾向 (大人不信, 反発, ゲー ム依存, タバコ願望) と し た。 回答形式は 4 件法 (ぜん ぜ んあ てはま ら ない = 1 点 , あま り あ てはま ら ない = 2 点, 少 し あてはま る = 3 点, よ く あてはま る = 4 点) と し , 得点が高いほ ど向社会的 スキルをよ く 使い, 攻撃行 動 を と ら ない, 問題傾向が大き い こ と を示す。 4 ) 生活習慣調査 ( 5 項目) 日本学校保健会の 「児童生徒の健康状態サー ベイ ラ ン ス調査」 の項目の中から , 睡眠時間, ゲーム時間, Tv ・ DVD 時間, 体 を動かす遊 びの有無, 土日の過 ご し方 を 抜粋 し て使用 し た。 土日 の過 ご し 方 に つい ては, ゆっ く り 休む, 家の外 で遊ぶ, コ ン ピ ュ ー タ ゲームやテ レ ビゲー ムをす る な ど13の過 ご し方 (表 1 参照) のなかか ら 最 も よ く 行 う 過 ご し方 を, 土日別にそ れぞれ 3 つずつ選択す る回答形式 と し た。 ( 3 ) 分析方法 全般 sE 及 び SE 下位尺度, コ ー ピ ン グス キル下位尺 度, 社会的スキル, 問題傾向, 生活習慣相互の相関を調 べた。 さ ら に, 休日の過 ご し方 と 各尺度 と の関連 を調べ るために, 過ご し方別に一要因分散分析 を行う と と も に, 類似の関連の強い行動 を グルー プ化 し て同様 に分散分析 を 行 っ た。 解析 に あ た っ て は , w indows 用 統計 プ ロ グ ラ ムパ ッ ケ ー ジ SPSS Statistics 20 を用 い , 有意水準は 5 % と し た。 図 1 尺度 ・ スキル等の相関

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( 4 ) 倫理的配慮 質問紙調査 を実施す るにあたり , 調査実施校の教員 8 名 と質問紙の検討 を行い, 調査実施上懸念 さ れた一部表 記 を改め使用 し た。 調査方法の統一 を図 るため調査実施 手引書を作成 し, 調査対象学級の担任に実施を依頼 し た。 手引書中に記載 さ れてい る と おり に児童へ説明, 指示 し , 原則 そ れ以外 の内容の説明 を行 わない よ う に, ま た, 調 査中は机間巡視を し たり 話 し かけ たり し ないよ う 求めた。 さ ら に , 正確な回答 を得 る ため, 児童には, 本調査は テ ス ト では ない こ と , 調査結果は担任が見 ない こ と を知 ら せる と と も に, 自己記入式の無記名調査 と し , 調査終了 後に自身 で配布封筒 に入 れ, 封 を し た後に回収 し た。 あ り , ゲ ー ム依存 (r = .414) , コ ー ピ ン グ気分転換 (r = .359) と の間 にそ れぞれ中 ~ 弱い程度の正の相関がみ ら れた。 平日 に TV ・ DVD を見 る時間 で は, ゲ ー ム依 存 (r = .269) , ゲーム時間 (r = .281) と の間にそれぞれ 弱 い正 の相関がみら れた。 普段の ク ラ ブ活動 やその他の 自由時間 に体 を動 かす遊 び及 び睡 眠時間は, いず れと も 相関がみ ら れなか っ た。 休日 (土曜日 ・ 日曜日 以下, 土日と いう 。) の過ご し 方の結果は表 1 のと お り であ っ た。 表 1 土日によ く おこ な う こ と 土日に よ く 行 う こ と 曜 ) 日 曜 ) 土 3 . 結果 ( 1 ) SE, コ ー ピ ン グ ス キ ル, 社会的 ス キル ・ 問題 傾 向の関連 SE と 向 社会的行動 , 攻撃行動 , 問題傾向 と の相関 (Pearson) ( = 221) につい ては, 全般 SE 及び SE 下位 尺度 と 向社会的 スキルと の間 にそ れぞれ中程度の正の相 関がみら れ, 攻撃行動 と の間に弱い正の相関がみら れた。 コ ー ピ ン グス キ ル と 全般 sE 及 び SE 下位尺度, 社会的 ス キル, 問題傾向 と の相関 (Pearson) につい ては, サ ポー ト 希求 と全般 SE, 家族 SE, 友人 SE と の間に, ま た, 問題解決と 全般 SE, 友人 SE と の間にそ れぞれ弱 い正 の相関がみら れた。 気分転換 と 学習 sE と の間に, 情動回避 と全般 sE, 家族 sE, 友人 SE と の間に, 行動 回避 と 学習 SE, 家族 SE と の間に, 認知回避 と全般 SE と の間に そ れぞれ弱い負 の相関がみら れた。 問題解決 と 向社会的 スキルと の間に中程度の, 攻撃行動 と の間にそ れぞれ弱 い正の相関がみら れた。 行動回避 と 攻撃行動 と の間に中程度の負 の相関, 行動回避 と 大人不信, 反発 と の間 に そ れぞれ弱 い正の相関がみら れた。 ( 2 ) 生活習慣調査 と SE, コ ー ピ ン グ スキル, 社会的 スキル ・ 問題傾向 と の関連 平日の睡眠時間, ゲームをす る時間, TV ・ DVD を 見 る時間, ク ラ ブ活動やその他自由時間に体 を動かす遊 びの有無 と SE, 社会的 ス キル, コ ー ピ ン グス キル, 問 題傾向 と の相関 (Spearman) を調べた。 平日 にゲームを す る時間は, 向社会的 スキル (r = .213) , コ ー ピ ン グ 問題解決 (r =

-

.278) と の間にそ れぞれ弱い負 の相関が 1 . ゆっ く り 休む 2 . 読書や音楽鑑賞な どの室内遊び をす る 3 . コ ン ピ ュ ー タ ゲ ー ムや テ レ ビゲー ム を す る 4 . イ ン タ ーネ ッ ト や携帯 メ ール をす る 5 . テ レ ビや DVD を見る 6 . 家や図書館な どで勉強す る 7 . 家の外で遊ぶ 8 . ク ラ ブ活動や部活動, ス ポー ツ ク ラ ブへ行 く 9 . 学習塾や補習 に行 く 10. おけい こ ご と に行 く 11. 家族や友人 と 出かけ る 12. 地域の行事や ボラ ンテ ィ ア活動に参加す る 13. 家の手伝い をす る, 全体 8 8 0 9 5 4 2 8 8 0 9 9 0 0 4 5 9 5 3 4 6 0 5 4 4 0 4 0 4 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 9 2 1 1 1 3 5 4 5 8 3 5 1 4 8 7 4 9 9 7 4 6 5 1 2 0 9 ' 1 6 7 4 1 2 2 2 2 2 1 1 3 2 82 土日の過ごし方 を項目ごと に三群 (土日と も よ く 行う = ②, 土日 どち らかよ く 行う = ①, 土日と も よ く 行わない= ①) に分け , 群間 で SE, 社会的 ス キル, コ ー ピ ン グス キル, 問題傾向の差を分析 した (一要因分散分析, 表 2 ) 。 土日 と も , あ るいは土日 どち ら かイ ン タ ネ ッ ト や携帯

メ ール ( = 221 (① : 200, ① : 13, ② : 8 ) をよ く し

て い る子 ど も た ち は , SE, 社会的 ス キル, 問題解決や サポー ト 希求が有意に低か っ た。 土日 と も に家の外 で遊 ぶ (① : 140, ① : 50, ② : 32) をよ く し てい る子 ども た ちは, 家族 sE が有意に高 く , 反発が有意に小 さ かっ た。 土日 と も ク ラ ブ活動 や部 活動 , ス ポ ー ツ ク ラ ブへ行 く (① : 162, ① : 25, ② : 34) を よ く し てい る子 ど も た ち は, 大人不信が有意に小 さ か っ た。 ま た, 土日 と も あ る いは土日 どち ら か学習塾や補習 に行 く (① : 160, ① : 40, ② : 22) をよ く し てい る子 ども たちは, SE, 社会的 過 ご し方 P C ゲー ムや T V ゲー ム をす る イ ン タ ネ ッ ト や携帯メ ール をす る T Vや D V D を見る SE 社会的 ス キル コ ー ピ グス キル 問題傾向 全体①> ① 家族①> ① 友人①> ② 家や図書館な どで勉強す る 家の外で遊ぶ 家族①< ② ク ラ ブ活動や部活動, ス ポー ツ ク ラ ブへ行 く 学習①> ① 学習塾や補習に行 く 学習①

0

, ② 向社会 0> ② 攻撃行動 0 , ①> ② 向社会的①< ① 問題解決①> ② 気分転換 0 < ② 問題解決①, ①> ② サ ポー ト 希求①> ② サポー ト 希求 0 , ①<② 気分転換①> ② 行動回避①> ② 問題解決①< ① ゲー ム依存①, ①< ② タ バ コ 願望①, ②< ① 反発 ①> ② 大人不信 ①> ② ゲー ム依存①> ② 表 2 土日によ く 行 う こ と で有意差のある尺度 ・ スキル等

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ス キ ル, コ ー ピ ン グス キル等 で 良 い 結果 が み ら れた。 土日 には子 ど も た ち はい く つかの行動 を組み合 わせ て過 ご し てい る こ と か ら , 行動同士の相関係数 を も と に 形態が似 てい る行動 を グルー プ化 し , グルー プ別にその 行動 を よ く 選択 し てい る子 ど も た ち と 選択 し てい ない子 ど も た ち と の間 に、 尺度、 ス キル等有意差の有無 を検定 し た。 結果は表 3 の と お り で あ っ た。 グルー プ化 で は,

「 ゆったり」 ( 1 ・ 2 ・ 5 ) , 「電子」 ( 3 ・ 4 ) , 「勉強」

( 6 ・ 9 ) , 「 アウ ト ド ア」 ( 7 ・ 8 ・ 11) , 「役割遂行」 (10 ・ 13) と し た。 なお, 「 ゆっ たり」 では有意差はなかっ た。 表 3 休日 グループの過ご し方 で有意差のある尺度 ・ ス キ ル 表 4 「 ICT」 の有無 と 関連する尺度 ・ スキル等 尺度 ・ スキル 群 M SD N t値, p値 学習 SE 家族 SE 友人 SE 問題解決 気分転換 大人不信 ゲー ム依存 たば こ 願望 4 4 4 ) 4 4 4 )

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-

2.54 1.03 92 p<.05 .55 129 t (220) =

-

2.09 73 92 05 行動 尺度 ・ スキル 群 M SD N 電子 ( 3 ・ 4 ) 学習 SE 家族 SE 友人 SE 問題解決 気分転換 大人不信 ゲー ム依存 たば こ 願望 し り し り し り し り し り し り し り し り 無 有 無 有 無 有 無 有 無 有 無 有 無 有 無 有 1 8 8 7 1 9 0 0 0 5 4 9 9 6 4 2 2 0 2 1 4 ' 2 1 6 5 0 7 0 2 6 3 5 2 2 2 2 2 2 6 5 4 5 2 3 2 2 1 1 6 2 0 5 2 4 2 7 4 3 5 0 9 3 5 3 8 7 2 2 6 8 6 6 9 0 9 0 0 0 5 7 3 4 4 4 3 3 1 1 1 2 1 1 1 ' 0 2 0 2 0 2 0 2 9 2 9 1 9 2 9 2 3 9 3 9 3 9 3 9 2 9 2 9 2 9 2 9 学習 SE 勉強 ( 6 . g ) 反発 ゲー ム依存 無 し 有 り 無 し 有 り 無 し 有 り 9 3 1 9 9 0 0 ・ 2 5 8 5 3 2 2 2 2 2 2 0 8 4 6 8 5 6 7 9 9 9 1 3 4 1 3 9 2 9 2 9 1 0 1 0 1 0 アウ ト ドア 家族 SE ( 7 ・ 8 . 11) サポー ト 希求 低 高 低 高 22.0 23.8 4.80 5.33 4.34 3.59 1.81 1.32 9 3 8 3 7 4 7 4 役割遂行 (10 ・ 13) 全般 SE 家族 SE 向社会的 ゲー ム依存 し り し り し り し り 無 有 無 有 無 有 無 有 5 7 7 0 9 2 7 5 1 2 1 3 1 3' 6 2 2 2 2 2 2 2 2 2 7 9 9 4 7 0 1 0 2 7 2 1 0 3 0 1 4 3 4 4 4 3 1 1 3 6 4 8 1 6 3 8 0 1 0 1 0 1 0 1 1 ) ICT 土日によ く (土日 と も , も し く は土日 どち ら か 以下 同 じ ) PC ・ Tv ゲ ー ムやイ ン タ ーネ ッ ト ・ 携帯 メ ール を し てい る子 ども たち (有 り 群) は, そ う ではない子 ども

たち (無 し群) に比べて, 学習 SE, 家族 SE, 友人 SE,

問題解決が有意に低 く , 気分転換, 大人不信, ゲーム依 存 , たばこ 願望が有意に高か っ た。 ※無 ( 0 ) ) : 土日と も ICT の行動 を選択 し ていないこ と を表す。 有 ( 1 ~ 4 ) : 土日のう ち, ICT の行動 を 1 ~ 4 つ選択 し てい る こ と を 表す。 以下同 じ。 2 ) 勉強 土日 に よ く 家 や学習 塾等 で勉強 し て い る子 ど も た ち (有 り 群) は, そ う では な い子 ど も た ち (無 し群) に比 べ て, 学習 SE, 反発が有意に高 く , ゲ ーム依存が有意 に低か っ た。 表 5 「 勉強」 の有無 と 関連する尺度 ・ スキル等 尺度 ・ スキル 群 M SD N t値, p値 学習 SE 反発 ゲー ム依存 4 4

)

~

)

~

) 0 1 0 1 0 無 有 無 有 無 有 ( 1 4 ) 8 6 1 9 9 8 2 5 8 5 0 2 2 2 2 2 2 2.30 3.60 113 t (220) = 2.41 4.78 109 p< 05 .94 112 t (219) = 2.99 .96 109 p< 01 .98 112 t (219) = 1.99 1.15 109 05 3 ) ア ウ ト ド ア 土日 に よ く 家の外 で遊 んだ り 、 ク ラ ブ活動等 のス ポー ツ ク ラ ブへ行 っ た り 、 家族や友人 と 出かけ た り し てい る 子 ども たち (高群) は, そ う ではない子 ども たち (低群) に比べ て, 家族 sE, サポー ト 希求が有意に高かっ た。 表 6 「 ア ウ ト ド ア」 の高低 と 関連す る尺度 ・ スキル等 尺度 ・ スキル 群 M SD N t値, p値 家族 SE サ ポー ト 低( 0 ~ 2 ) 高( 3 ~ 6 ) 低 ( 0 ~ 2 ) 高( 3 6 ) 22.0 23.8 4.80 5.33 4.34 3.59 1.81 1.32 179 t (220) =

-

2.468 43 p<.05 178 t (219) =

-

1.803 43 05 4 ) 役割遂行 土日 によ く おけい こ ご と に行 っ た り 家の手伝い を し た り し てい る子 ど も た ち (有 り 群) は, そ う ではない子 ど も たち (無 し群) に比べて, 全体 sE, 家族 sE, 向社会 的行動が有意に高 く , ゲーム依存が有意に低か っ た。

(5)

表 7 「 役割遂行」 の有無 と 関連する尺度 ・ スキル等 よ う な行動 を 組 み合 わせ て も , ゲ ー ム を よ く は し てい な い子 ども たち と の有意差 (比較的問題解決 を用いず, 気 分転換 を用 い , ゲーム依存 に陥 り やすい) が認め ら れる こ と は, よ く ゲームす る こ と に係 る固有の傾向の表れで あ る。 し か し , 組み合わせた行動 によ っ ては 「ICT」 で 見 ら れ懸念 さ れた尺度 やス キル上の有意差は見 ら れな く な っ て い る こ と は , イ ン タ ーネ ッ ト や携帯 メ ール に よ る 問題点 に対処す る上で示唆 を与え てい る と 思われるが, 今後検討す る必要があ る。 土日 によ く 学習塾や補習に行 っ た り 家や図書館で勉強 し たり す る子 ど も た ちは, 学習 sE が高 く ゲーム依存 に 陥 り に く い傾向が見 ら れた。 反発が有意 に高いが, 「勉 強」 のう ち どち ら か一方の行動 と 「勉強」 以外 の行動 と の組合せでは こ のよ う な こ と はない こ と から す る と , 学 習時間の長い こ と が反発に関連す る と 考え ら れる。 休日 によ く 家や図書館で勉強す るこ と で生 じ る有意差 (気分 転換が有意に低 く , 行動回避は有意に高い) につい ては, ゆっ く り 休 んだり おけい こ ご と に行 っ た り す る な ど自分 の好 き な こ と と 組み合 わせ る こ と で有意差が見 ら れな く な る こ と は, 対処す る上で示唆 を与え てい る と 思われる が, 今後検討す る必要があ る。 土日 によ く 家の外 で遊ぶ, ク ラ ブ活動や部活動, ス ポー ツ ク ラ ブへ行 く , 家族や友人と でかけ るか どう かは, 家 族 sE, コ ー ピ ン グス キル, 大人への不信や反発 と 関連 があ る こ と が分か っ た。 概ね家族か ら の承認欲求が満 た さ れ, 周 り に援助 を求めて回避型の コ ー ピ ン グを比較的 用いず, 大人に対する不信感や反発心が小 さい傾向であ っ た。 休日 に戸外 で他 と と も に過 ご し遊 んだり す る こ と で 満足感 を覚え たり , 自分の好 き なス ポーツ を大人から教 え て も ら い なが ら友 だ ち な ど と 楽 し んだ り す る経験が, 人 と 関わる中で培 われる社会性の伸長 と 相ま っ て SE の 形成や コ ー ピ ン グス キルの仕方 や大人 と の距離感 と 関連 す る も の と 思われる。 た だ し , よ く ゲームす る こ と と 組 み合 わせ てい る一部の子 ど も た ち には, 問題解決 を比較 的用いずゲーム依存 し やすい傾向が共通 し て見 ら れる こ と から , ゲーム固有の問題点が大き い こ と がう かがえ る。 休日 によ く な ら い ご と に行 っ た り 家のお手伝い を し た り し てい る か ど う かは, SE, 社会的行動 と 関連があ る こ と が分かっ た。 比較的高い SE を保ち, 思いやり 行動 を と り やす く ゲーム依存に陥り に く い。 大学生 を対象 と し た も のではあ るが, 家事やアルバイ ト な ど社会的活動 への参加 を う ま く で き る こ と が SE 形成につ なが る と の 研究報告 (加藤2014) がある。 本調査におい て も , 習い 事 を継続す るこ と で上達 し たり , 家の手伝い をう ま く や る こ と で自分 に自信 を持 つた り す る こ と が SE の形成 に 関係 し てい る と 考え ら れる。 ま た, 高い SE は他への思 いやり 行動に結びつ く と 言われてい ると おり の結果と な っ てい る。 他の行動 に比べ て ゲ ー ムと 組み合 わせ てい る子 ど も た ち が少 な く , ゲーム依存は有意傾向 を示 し てい る 程度 と な っ てい る。 「役割遂行」 で見 ら れる有 意差は, そ れぞれ単独の行動 では見 ら れなか っ た も ので あ る こ と か ら , こ のよ う な行動 を組み合 わせ る こ と によ る効果が 尺度 ・ スキル 群 M SD N t値, p値 全体 SE 家族 SE 向社会的 ゲー ム依存 4 4 4 )

~

)

~

)

~

) 0 1 0 1 0 1 0 無 有 無 有 無 有 無 有 ( 1 4 ) 5 7 7 0 9 2 7 1 2 1 3 1 3 6 2 2 2 2 2 2 2 2.25 7 9 9 4 7 0 1 2 7 2 1 0 3 0 4 3 4 4 4 3 1 1.10 3 6 4 8 1 6 3 0 1 0 1 0 1 0 118 t (217) =

-

2.30 p<.05 t (220) =

-

2.30 p<.05 t (215) = 2.64 p<.01 t (219) = 2.91 01

4 . 考察

全般 sE 及び SE 下位尺度 と 向社会的 ス キル, 攻撃行 動 と の間にそ れぞれ正の相関が見 ら れた。 攻撃行動, 大 人不信, 反発は相互に弱い相関 を も ち , こ れら と 家族 sE と の相関が比較的強い こ と は今後更 な る考察が必要 であろ う 。 また, 冨田 ら (2003) によ る研究結果と同様, SE と コ ー ピ ン グの関連が認 め ら れた こ と に加え , 今回 の調査によ り そ れぞれの下位尺度同士の関連が見 ら れた。 さ ら に , サ ポー ト 希求 と 問題解決は, 他の コ ー ピ ン グス キル と 比べ て向社会的 ス キル と よ り 強い正の相関 を も つ こ と が分かっ た。 逆に, 気分転換と行動回避は, 他のコ ー ピ ン グス キル と 比べ て向社会的 ス キルと よ り 強い負 の相 関 を も ち , 問題傾向の得点が高い こ と が分かっ た。 コ ー ピ ン グは, 個人の不安特性や SE な どの認知特性に影響 を受け てい る (大竹 ら2002) と さ れるが, 以上のこ と は 今後検討 し てい く べ き こ と であ る と 考え る。 なお, 問題 傾向 (大人不信, 反発, ゲーム依存, タ バ コ願望) につ い ては, 一項目で調査 し てい る も のであ り , 信頼性につ い ては限界があ る。 今回の調査で, 平日の生活習慣の中に社会的スキル, コ ー ピ ン グス キル と 正 ま たは負 の相関 を示す も のが認 め ら れたが, 子 ど も た ち の休日 の過 ご し 方は, SE, 社会 的 ス キル, コ ー ピ ン グス キル, 問題傾向 と 関連があ る こ と , 休日の どのよ う な過 ご し方が どの尺度, スキル等 と 関連 を も つかが明 ら かに な っ た。 休日 に ゲ ー ム を し た り イ ン タ ーネ ッ ト や携帯 メ ー ルに 時間 を費や し た り す る か どう かは, SE, 社会的 ス キル, コ ー ピ ン グス キル と そ れぞ れ関連 し てい る こ と が分 か っ たが, こ のよ う な生活 を し てい る子 ど も た ちは比較的, 学習面で有能感 を持 てず, 家族から の承認欲求にそれほ ど満足 し てい なか っ たり 友 だち と の関係 に満足 し てい な い傾向がう かがえ た。 従来, よ く テ レ ビゲームで遊ぶ子 ど も た ちは, バーチ ャ ルな空間 で自在 に コ ン ト ロ ールす る こ と に慣 れす ぎて生身の人間 と接触 し 複雑で困難な問 題に直面す る機会が少 な く , 結果的に円滑な人間関係の 構築 に必要な知識 ・ 技能 を身 につけ る機会 を失いがち で あ り , ひい ては社会的不適応の要因 に な る と も 言われて き てい る (井堀, 坂元, 渋谷 ら2008) 。 本調査におい て は , イ ン タ ーネ ッ ト ・ 携帯 メ ール を よ く す る子 ど も た ち に社会的 ス キルの問題点 が見 ら れたが, ゲームを よ く す る子 ども た ち にはそのよ う な こ と はな か っ た も のの問題 解決スキル を比較的用い ない こ と な ど懸念 さ れる結果が 見 ら れた。 ゲ ー ムを よ く し てい る子 ど も た ち が他の どの

(6)

期待 で き る も の と いえ よ う 。 小学校高学年児童の休日の過 ご し方は, 子 ども や保護 者の考え方 も あ っ て, 組み合わせてい る活動によ り 生活 ス タ イ ルに個人差が生 じ やすいが, 子 ども た ちの休日の 過 ご し方が どの尺度, スキル等 と 関連す るかを理解す る こ と は, 学校関係者や保護者に と っ て大切なこ と であ る。 休日 に子 ども たちが, 友 だち , 保護者, 地域住民等 と 安 心 し て過 ごせ る よ う な場づ く り の大切 さ や, ス ポー ツ や な ら い ご と な ど他 と 交 わり 得意な こ と を伸ば し た り , お 手伝い をす る な ど し て家族の一員 と し ての役割 を果たす 経験 を持 たせたり す るこ と の大切 さ が浮き彫り と な っ た。 ま た, 近年小学生の携帯電話 ・ スマ ー ト フ オンの所有率 が増加 し , こ れに伴いイ ン タ ーネ ッ ト 使用の増加 と と も に中 ・ 高生の長時間使用が報告 さ れている (内閣府2014) 。 本調査 におい て も , 土日 どち ら かよ く イ ン タ ーネ ッ ト や 携帯電話 を使 う 子 ども たちは, 土日 どち ら も よ く は使わ ない子 ども たち に比べ て睡眠時間が有意に短か っ た。 イ ン タ ーネ ッ ト につい ては, その特性から 他者 と の繋がり や攻撃性の喚起等につい て問題が指摘 さ れてい る (石橋 2014) 。 本調査 におい て も , 尺度, ス キル上の問題点 が 見 ら れる こ と か ら , 小学生には先ずイ ン タ ーネ ッ ト に費 やす時間や使用場所の制限が必要で あ る と 思われる。 な お, 本調査に係 っ ては主に, 平日 に比べ て比較的子 ども たちの自由度が高い土日の過ご し方 と SE 等各尺度, スキルと の関連 を調べ たが, 今後平日の過 ご し方 と 尺度, スキ ル等 と の関連 を調査 し 土日 と 比較 し なが ら 標記の関 連 を検討す る必要があ ろ う 。

5 . 引用 (参考) 文献

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参照

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