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特別支援学校に在籍する視覚障害のある重複障害児の指導・支援に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)特別支援学校に在籍する視覚障害のある重複障害児の指導一支援に関する研究                               特別支援教育専攻                                障害科学コース.                                   M11110A                                  山本みどり. 第1章 問題と日的.  視覚重複障害児が在籍している特別支援学.  視覚障害のある重複障害児(以下、視覚重複. 校は、A県が14校(回答した特別支援学校数. 障害児)は現在、視覚特別支援学校(盲学校等. に対して対象児が在籍している学校の割合は、. を含む)に在籍するだけでなく、知的障害や肢. 46.7%)で、B県は11校(64.7%)であった。特. 体不自由を主とする特別支援学校にも在籍し. 別支援学校に在籍する視覚重複障害児数はA. ている。そこで、本研究は視覚特別支援学校. 県に103名、B県87名で、回答した学校の. 以外の特別支援学校における視覚重複障害児. 全在籍者数に対する視覚重複障害児数の割合. に対する指導・支援の現状を明らかにし、さ. は、知的特別支援学校A県0.7%、B県1.5%、. らに視覚障害特性を踏まえた指導・支援の今. 肢体特別支援学校A県17.7%、B県8,O%、. 後の在り方を検討することを目的とする。. 聴覚障特別支援学校A県0.9%、B県1.7%、. 第2章 研究方法. 複数併置特別支援学校A県6.1%、B県1.7%、. 1.調査方法. 特別支援学校全体ではA県2.5%、B県1.7%.  A県とB県の盲学校を除く特別支援学校の. である。. 幼稚部・小学部・中学部・高等部の各学部を. 3.教員の免許状. 対象に、郵送法による質問紙調査を行った。.  特別支援学校教諭免許状(視覚障害領域)の. 調査は、2012年6月∼8月に実施した。. 保有状況は免許状保有者が在籍している学校. 2.調査内容. が12校(50%)で半数を占めたが、在籍してい.  視覚障害(視覚による学習が困難で、教育上. ない学校は3校(12.5%)、把握していない学校. 特別な支援が必要な児童生徒とした)のある. 5校と未回答及び不明4校を合わせると37.. 重複障害児の基礎情報、視覚障害領域の特別. 1%と4割近い結果となった。. 支援学校教諭免許状の保有状況、視覚障害児. 4.指導・支援における工夫や配慮の実施状況. の指導経験のある教員の在籍状況、視覚重複.  指導・支援については、見え方のアセスメ. 障害児に実施している指導上の工夫・配慮事. ント、校内環境の整備、教室環境の整備、教. 項、指導上の現在の課題、視覚障害に関する. 材・教具の活用に関して、多くの項目が比較. 他機関との連携の状況・課題等である。. 的まんべんなく選択された。また、ほとんど. 第3章 結果. 使用されていない教材・教具は、凸教材(触地. 1.回収結果. 図など)、弱視レンズなどの視覚補助具、点字.  回収率は62.8%で、対象校78校中49校か. の教材、視覚障害者用教具の使用(例、分度器、. らの回答があった。. 物差し、感光器など)である。. 2.視覚障害のある重複障害児の在籍状況. 5.指導上の課題.

(2)  指導上の課題は以下の点などが挙げられた。. での対応が必要な環境整備として、まず視覚. ・視覚重複障害児の個別の課題. 重複障害児の移動時の安全性確保の課題があ. ・教員の見え方のアセスメントヘの不安. る。次に、視覚障害者誘導用ブロックや手す. ・授業における教材選択の難しさ. り、滑り止めなど設備面での整備がある。さ. ・移動時の安全性の確保. らに、空間把握を支援する環境を校内エリア. 6.他機関との連携. で整備することも必要である。必要に応じて.  連携に関して回答のあった20校のうち、. 学校レベルで、視覚重複障害児の活動能力に. 自校で十分に指導・支援を実施しているのは. 対応する学習環境の整備を行わなければなら. 8校、他機関と連携している学校が6校、他. ない。連携に関しては、視覚特別支援学校が. 機関との連携の必要性はあるが、実施には至. 相談機関としての拠点として機能しているが、. っていない学校が6校で、連携機関は視覚特. 他機関との連携の必要性はあるが実施に至っ. 別支援学校が最も多かった。連携内容は、見. ていない学校に関して、今後どのように連携. え方のアセスメント、校内環境の整備が5校、. に結び付けていくのか検討する必要がある。. 次いで教室環境の整備、歩行で4校と多かっ. 連携が実施されない理由は、①連携機関との. た。連携していない理由は、r現在、十分な指. 物理的距離、②連携に必要な時間の問題、③. 導・支援が実施出来ている」が8校と過半数. 連携機関に関する情報不足に要因がある。. に達して最も多く、その他はr機関が遠隔地. 2.指導・支援の今後の在り方. であるため」、「教員の時間的余裕がない」、rど.  視覚重複障害児への指導・支援の充実のた. の機関から指導・支援が受けられるか分から. めには、特別支援学校間での連携体制の強化. ない」などに分散した。. を更に進める必要がある。特別支援学校と視. 第4章 考察. 覚特別支援学校が視覚重複障害児への指導・. 1.指導・支援の現状と課題. 支援に協力、連携することでその質を高め、.  特別支援学校全在籍児に対する視覚重複障. 視覚重複障害児に対する指導内容や方法など. 害児の割合が高いとは必ずしも言えないが、. に新たな知見が生まれることも期待できる。. 学校単位で見ると視覚重複障害児が在籍して. また、個々の特別支援学校に連携して支援を. いる特別支援学校は約半数あり、稀ではない. 行う視覚重複障害児が在籍しない時期も生じ. と言える。また、教員の専門性を担保するも. ると推測されるが、そのように視覚重複障害. のとして特別支援学校教諭免許状があるが、. 児が在籍していない期間であっても今後在籍. 視覚障害領域免許状の保有者が在籍している. する視覚重複障害児のために、特別支援学校. 学校は約半数に留まっており、視覚重複障害. と視覚特別支援学校の連携体制は維持継続さ. 児が在籍している学校の現状としては、十分. れることが重要である。今後、こうした課題. とは言い難い現状である。そして、校内・教. が改善・克服され、視覚重複障害児の学びが. 室内での学習環境は、教室内の学習環境に関. 充実し、QOLが向上することを願う。. する整備の工夫・配慮と比較すると、校内の.         主任指導教員 芝日ヨ 裕一. 環境に関する整備が遅れている。学校レベル.           指導教員 芝田 裕一.

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