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岡本韋庵『千島見聞録』訳註

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Academic year: 2021

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全文

(1)

岡本章庵

︻ は じ め に ︼ 明治 M 年 5 月 7 日、横浜を出航した郵船に搭乗していた岡本 掌庵は、箱館と根室にそれぞれ数日逗留した後、千島列島 へ と ウ ル ツ プ 旅立っていった 。 色 丹 ・ 択 捉 ・ 得 撫 諸 島 を 巡 り 、 さ ら に 根 室 網走 ・ 札 幌 ・ 石狩 ・ 小樽 ・ 箱 館 ・ 青森と精力的に各地を視察 している 。 そして詳細に現地の地勢を調査するとともに、各地 の郡長 ・ 戸長・漁業主 ・ 漁夫・原住民たちから様々な情報を入 手している 。 これらはその際の記録﹃千島日誌﹄(徳島県立図書 館所蔵 。 岡本章庵関係資料目録・分類番号二三八

1

二四二 。 明 治 川 出 ・ お 年、写本)が記す所である 。 本日誌については徳島大 学総合科学部紀要言語文化第口巻に翻刻を掲載する予定である 。 さて 、 ﹃千島見聞録﹄は、その記録に基 づ いて翌お年に上梓さ れた千島 M 島の地勢報告書(以下本文と略記)である 。 全 M 刊 頁

d

①広告作 ②告同人作 のうち本文はお頁であり、残る幻頁には附録として ④将赴色丹、賦此広告 ⑤将発 京有此作 ⑥概言 ⑨書概言後 ⑮読新聞紙 ⑬観音台即事十首 ③ 呈副島伯 ⑦偶吟五首 ⑪偶吟二首 ③酔中走筆二十首 ⑫示書生五首 が掲 載され、最後に村山徳淳 が駿文を寄せている。 本稿は﹃千島見聞録﹄の本文及び駿文の訳註である 。 ︻ 凡 例 ︼ 国立国会図書館蔵 。 一 、 該 本 は 明治お年刊 。 非売品 。 漢 文 ( 返 り 点 あ り ) 。 一 巻 一 冊 。 て 近 代 デ ジ タ ル ラ イ ブ ラ リ ー に て 閲覧可である ので、原文は 省略し、書き下し文のみ提示した 。

(2)

て地名・動物名については原文に片仮名でルビがふられてい ることがある。これらはそのまま表記した。また一度ルピが ふられた地名 ・ 動物名は、後にルビがふられなくとも本訳註 で は ル ビ を ふ っ た 。 一 、地名以外の難読漢字については平仮名でルピをふった 。 て 適 宜 、 注 釈 ・ 語 釈 を 施 し た 。 て原文中、明らかに誤様と判断できるものは改めた上で註記 し た 。 一、島名が現在とは異なる表記で為されているので、表題とな っている各島名の下に )で括って現在の表記を附した。 { 千 島 見 聞録 ︼ ク ナ シ リ 国 後 島 根室の東北に在り 。 周囲 一 百六十里 。 山川清秀にして、物類 そ う う つ 殿繁す 。 東北に茶茶巌峻立し天に参す 。 樹 木 恵 修 と し て 、 絶 つ ら 慣の積雪、健然たり(註 1 ) 。海なりて東に一港あり。跡射谷と 日ふ。東北に晩巌(註 2 ) 、海中より斗出す。宜しく小舟を泊す べし。択 捉津口と為す 。 西岸を泊門戸と日ふ 。南に向く。其 や や の右の岬は低くして長く、左の岬は特高くして短し。崎壁(註 3 ) 綿 亘 ( 註 4 ) として、宜しく北風を防ぐベし。 [ 註 ] ー ) 白 い さ ま 。 2 ) 高 く そ び え 立 ち 、 草 木 の 生 え て い な い 岩 山 こ の と 。 3 ) 切 り 立 っ た 険 し い 屋 。 4 ) 長 く 連 な っ て い る さ ま 。 γ コ タ ン 椎子谷島(色丹島) 円 L n L 根室の東に在り 。 閣四十塁 。 林岡締錯(註 1 ) し 、芳 業時瑛(註 シ ャ コ タ ン 2 ) たり。景象、千島に冠たり。東北に鱒鵡湾湾あり。貨船来 シ ャ コ タ ン 泊の所と為す。麟鳩湾山は、東南に環す。列扉のごとし。土人 五十余口あり。明治十七年に卜栖より遷り至る。暑一一回語 ・ 風 俗 、 こ と ご と お ん & い 悉 く 蝦 夷 な り 。 性 情 温 鶏 ( 註 3 ) にして親しむべし。 [ 註 ] ー ) 美 し く 交 じ り 合 っ て い る さ ま 。 2 ) 暗 か っ た り 明 る か っ た り し て い る さ ま 。

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3 ) 人 柄 が 温 か く 績 や か な こ と 。 エ ト ロ フ 択 捉 島 ク ナ シ リ 間後の東北に在り 。 長さ八十里 、 広さ十里より三里に至る 。 ア ト サ ヒ ト カ ッ プ チ リ ッ プ 郡峯競秀し、断続して隠現す 。 跡 狭 ・ 単 冠 ( 註 1 ) ・ 散 粒 の諸山、尤も受蛸たり 。 西北岸の地形は支分し 、 人 の 静 岡 股 の 如 も タ ン 本 モ イ ク ナ シ リ し 。 茶の問、渓河交ごも流る 。 湾曲多 し 。 種 務 と 臼 ふ 。 国 後 オ イ ト フ ル ペ ツ ル ペ ツ 津口と為す 。 苗穏と日ふ 。 老門と日 ふ 。 奮戸津と日ふ 。 得戸津 ア リ モ イ シ ヤ ナ ナ ヨ カ ト ツ ト プ と日ふ 。 蟻 萌 と 日 ふ 。 椎梁と臼 ふ 。 苗香と日ふ 。 戸 津 富 と γ ヤ マ ノ ベ ン ベ ド ル マ ク ヨ マ イ 日 ふ 。 様 肖 戸 と 日 ふ 。 薬 取 と 日 ふ 。 巻 夜 舞 と 日 ふ 。 皆土 シ ヤ マ ン ベ 人ありて住す 。 其 の 中 の 様 肖 戸 は 、 尤 も 良港と称す 。 東南に 同轡錯雑(註 2 ) し 、 仙 明 壁 懸 崖 、 往 h ? として人跡を通さず 。 南に ヒ ト カ ッ プ 一 港あり 。 単 冠 と 日 ふ 。 港頭に一湖あり 。 囲 三 里なる べ し 。 [ 註 ] -) 原 文 は ﹁ 冠 ﹂ を ﹁ 窓 ﹂ に 作 る が 改 め た 。 以 下 同 じ 。 ( 2 ) 入 り 交 じ る こ と 。 ワ ル ツ プ ウ ル ツ プ 得 粒 島 ( 得 撫 島 ) エ ト ロ フ 択捉の北東五塁に在り。長さ四十八里、広さ五六皇、或は ク シ ノ ツ ノ プ ノ ツ 二三塁。東南に一岬あり 。 織野津と日ふ。南は延野津と日ふ 。 イ ハ シ ノ ユ ダ テ 男 ノ ホ 西南は磐余野と日ふ。其の北を湯立と日ふ 。 其の北を布帆と カ ン ト リ カ モ イ エ ト イ ト モ 日 ふ 。 北 の 岬 を 伐 執 岬 と 日 ふ 。 東 北 を 枝 樋 新 と 日 ふ 。 其 の問、峰轡綿

E

として銃艇(註 1 ) す。往往にして積雪は夏に至 るも消えず 。 南北両岸は地勢下垂し、平坦なること二里なるべ 念 a e& し 。 東南沿岸は率ね沙石に係る 。 間絶崖蛸壁あり 。 西北は耕巌 し ゃ ︿ な げ つ つ じ 険 峻 に し て 、 其 の 上 に 石 楠 ・ 榔燭多し 。 其 の 下は林葬蕪繊 ト ウ コ タン し錯雑たり 。 西岸に一湖あり。遠子谷と日ふ 。 囲二塁なるべし 。 才 プ ネ 鮭・鱒多し 。 南岸に 一 港あり 。 小舟と日ふ 。 方四五町なるべし 。 港口は東南に向ふ 。 西に大巌あり 。 古墳の如し 。 舟の港に入る ときは古墳 の 如きを五町外に望む 。 巌の西に暗礁ありと云ふ 。 東北に鐘湾あり 。 口は西北に向ふ 。 湾の東の仰の外に巌舵立 ( 註 2 ) す 。 高さ五六丈 。 湾 の 商にも亦 二 巨巌あり 。 餅立して高さ二 丈なる べ し 。 雌雄の象 の 海を飲むが知し 。 其の西 二 町なる べ し 。 さ ま た 暗礁ありて昆布を被る 。 広さ二町なるべし 。 舟 の 行 く を 碍 ぐ 海に黒菜・格帯菜・鹿角菜 ・ 石花菜あり 。 陸に歎冬多 く 、 茎 の

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長さ尺余。鶏児腸あり 。 茎 ・ 葉皆に食に耐ゆ。更に龍葵・奪麻 麦葱・百合 ・ 蕎麦葉・員母(註 3 ) あり。貝母は以て火酒(註 4 ) を製すベし。車前草多し。木は則ち水松あり。甚だ堅靭にし て、以て弓を造るべし。赤楊も亦頗る堅鍛にして、舟橋諸器を 造るベし。其の長さ六尺余。丘岡を被覆す。魚に紅鱒あり。遠 ラ ッ コ ア シ カ ア ザ ラ シ 洋に大口魚あり。獣は則ち海狸・海櫨・海豹、頗る多し。陸 に狐・兎あり。虫は納子多し。東北附近は小島縫布し(註 5 ) 、 諸 島 多 し 。 [ 註 ] ー ) 屈 曲 し て い る さ ま 。 ( 2 ) 高 く そ び え 立 つ こ と 。 3 ) 原 文 は ﹁ 貝 ﹂ を ﹁ 具 ﹂ に 作 る が 改 め た 。 ( 4 ) 焼 酎 の こ と 。 5 ) 小 さ な 島 が 連 な り な ら ん で い る さ ま ω チ ル ホ イ チ リ ホ イ 散蝿島(知里保以自問) ウ ル ツ プ 得粒の北東四里半に在り。二島昆連す。其の南島は海岸よ り壁立高峻、北に歪りて漸く低し。東西三里半、南北二塁なる わ づ か ベし。全地焦焼す。中央の山嶺は常に畑焔を吐く。僅に点滴 一処あるのみ。樹木なし。周囲絶壁にして、鳥、巌窟に巣す。 南岸に海狸の児を育つる処あり。又海櫨多し。北島には古昔噴 火の跡を存す。乾燥磯婿(註 1 ) し、遠きより之を望めば怪巌宿 お よ 岡 ( 註 2 ) し、或は臥し或は立つ。南より北に至り、長さ約そ 玉里、広さ二里なるべし。北方に噴姻三処あり。樹木なし。小 ア シ カ ア ザ ラ シ 港あり。深さ四五尋より十尋余に至る。沿岸に海撞 ・ 海 豹 を 産す。南北二島の間は凡そ一里半。潮流激烈なり。西方玉里弱 ホ ロ ト ン に一島あり。幌富と日ふ。東西二塁、南北一里半。四周絶壁 にして樹木を見ず。琉黄山を慨ひ、海岸、碇一泊に使なり。石 4 斗 -q L 多 く 海 獣 多 し 。 [ 註 ] -) 土 地 が 痩 せ て い る さ ま 。 2 ) 石 が 多 く 積 み 重 な っ て い る さ ま 。 y ン ν リ ン ム ン ル 篠 後 島 ( 新 知 島 ) チ ル ホ イ 散縄の北東十八里に在り。長さ三十皇、広さ七里より三塁 し ん し に至る。島の両端及び中央に高山あり。其の閉凹凸参差なり(註

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-) 。 怒糠に似たり。南界に大岬あり。魯連と日ふ。北界を アロ‘シ-テ 一 荒生手と日ふ 。 南西 の 山腹は常に煙気を発す 。其の 他の山麓は 樹あるも媛小なり 。 樺及び赤楊多し 。長さ五六尺、枝葉 四垂す 。 し ゃ く 怠 げ つ つ じ ウ ル ツ プ 五家松、其の問に交錯す。山娠の石楠・榔燭多きこと得粒 ア シ カ 家 家 ラ ッ コ 島の如し。海岸は絶壁にして諸烏・海躯群衆す 。 間 海 狸 を 産 す。嘗て土人の海狸を捕ふることあり。其の岩礁に臥するを候 怠 即 ひ、夜に乗じて網を海菜の聞に施し、嘆くるに及びて之を捕獲 ひ っ た く わ す。皮を剥ぎて樟脳を貼り、横の中に貯ふと云ふ。海菜・海 ワ ル ツ プ 丹 は 得 粒 よ り 富 む 。 陸に狐あり。野鳥多し 。 北 に 一 一 港 あ り 。 凹字形を成す 。 凝 遠 と 日 ふ 。 東 西二里なる べし。南 北は 二塁 より十町に至る 。 深さ二百五十尺より二十尺に至る。周囲は喚 巌壁一立し、扉障の如し 。 碇泊するに極めて安穏と称す 。 水陸皆 つ ら に形勢を操り、北境の管鎗(註 2 ) と為す 。 過なりて南に谷野 綿亙たり 。 耕牧に適す。西岬を日本岬と日ふ 。 港口は北に向ふ 。 ' b さ 広さ二町、深さ一丈余 。 海底に巨石布列す 。 昆布多し 。 短艇を梗 ぐ。港内に青魚出づと云ふ。港頭に清泉ありて、沸涌して出づ。 ト ウ ゴ ム ト ウ ト コ シ リ 方四聞なるべし 。 東に一山あり 。 逮捕胞と日ふ 。 東 南 に 遠 床 後 と臼ふ。露人 、 嘗て住す 。 漂木を西岸に取り室を造る 。 其の迩 尚ほ存す 。 [ 註 ] 1 ) 互 い に 入 り 交 じ る さ ま 。 2 ) 鍵 の こ と 。 こ こ で は 北 方 の 守 り の こ と 。 か 'hrd1 今 ' L r d 1 毛樋島(計吐夷島) 篠後の北東七里に在り。南より北に至るまで約そ七里 。 広 さ四五里 。 高峯、西より東し、漸く低し。草・篠多し。樺・抽但 は 四二 三尺なるべし。百合多し。狐多し。中央の 山脈は高大に して、樹木媛小なり 。 水は雪の消ゆるに随ひて澗る 。 海岸は巌 ア γ カ 石扉囲し、湾曲多し 。 絶壁は高さ数丈に及ぶ 。 海 撞 ・ 諸鳥、群 ま ま ラ ッ コ ア ザ ラ ン 車 用 す 。 間 海 狸 ・ 海 豹 あ り 。 海底は石多く且つ深し 。 潮汐は や や 箭激(註 1 ) たり 。 南岸の一諸は精宜し く 碇泊すベし 。 西北に ペ レ タ ル ベ ツ 一 河 あ り 。 鰭 足 戸 津 と 日 ふ 。 河中に魚なし 。 [ 註 ] -) こ こ で は 流 れ が 速 く 激 し い さ ま 。

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ウ シ y リ ウ シ シ ル 大 人 後 島 ( 字 士 山 知 島 ) ' ' & P 4 5 毛樋の北東五里強に在り 。 南北 に 二島あり 。 間隔四五町 。 潮 の落ちる毎に 一 路を現はす 。 徒渉す ベ し 。 其の傍の深さは七八 尋より十二尋に至る 。 海底に沙多し 。 以て碇繋す ベ し 。 其の南 島は南西より北東に二塁強 。 広さ一里半 。 南岸は高峯の突出す ること数十丈 。 山麓に水あるも甚だ少し 。 野草繁滋するも 、 樹 木なし 。 東南に一湖あり 。 円形を成し、囲十五町なる べ し 。 口 の海に注ぐ者 二 あり 。 四周山織なり 。 港中に二小島あり 。 現に 噴火の痕を存す 。 港の東に火祭の遊流する声あり 。 琉黄 の 気を 含む 。 港の口は暗礁ありて危険なり 。 舟を行く べ か ら ず 。 島 の ま ま 東西両岸は問宜しく碇繋す ベ し 。 露艦の嘗て泊むる所なり 。 岸 辺 に 鴨 の 多きこと諸島に冠たり 。 往 々 に し て 巌 聞 に 出 来 す 。 人 あ ほ な りて巌上に立ち小網を撒てば 、 一挙に数十羽を獲ベし 。 地を歩 けば孔穴あるを望む 。 其の巣を構えて児を育つるを知る 。 手 を 一母毎に三子あり 。 毛を剥ぎて服を為 伸して之を捕するに、 る 。 四十羽毎に一委を製すべし 。 肉を乾して収貯し、以て食料 に供す 。 又即臨多し 。 岸上に群衆す 。 北島は東西二塁強なる べ し 。 広さ一里なるあたはず 。 高郎に樹林なし 。 腐多く卵を産む 。 北方附近 に 一 小島あ り 。 其 の 西 の 一 処 は 小舟を泊 す 。 頗 る 安穏 なり。二 島 の 沿 海 は 海狸を出す こ と最 も 多し 。 其 の 磯石 の 棲息 に便なるを以てなり 。 磨 戸 庭 島 ウ シ ン リ オ ッ ト セ イ 大 人 後 の 北 東 二 里余に在 り 。 小 唄 羅 列 し 、 茶 の 間 に 海 狗 ラ ッ コ ア シ カ お び ただ ・ 海狸多し 。 海櫨を出 づ る こ と 尤 も 移 し 。 一 一 フ サ ヲ ラ ン ヨ ワ 楽相島(羅処和島) ス レ ト ニ ハ お よ 磨 戸 庭 の 北 東 二 塁半に在り 。 西南より東北に約そ六里 。 広 さ之に称ふ 。 地に樹草多し 。 又赤黒の二狐あり 。 尤も黒狐多し 。 コ ト ヱ ダ シ ベ 北岸に一峯突起す 。 南に至りて漸 く 低し 。 事 枝 薬 と 日 ふ 。 東

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26-岸に噴火二処あり 。 峰轡積雪し 、 夏を経るも消えず 。 山麓の樹 木は幾小なり 。 中央に茶茶獄あり 。 常に焔焔を吐 く 。 琉賞多 し 。 ホ ン ノ ポ リ 南 に 誉 登 山 あ り 。 山下は樹木茂生す 。 様は囲合抱に至る 。 某 の 西 の 海中に岡大巌あり 。 何 時 断 と 日 ふ 。 南北の両岸は町 ア シ カ ン ヤ ラ ス 海櫨多し 。 東岸の絶壁は鳥ありて群衆す 。 河を血荒洲と臼ふ 。 エ パ ラ コ チ 広さ一尋なる べ し 。 江原子落と日ふ 。 広さ二尋に至る 。 並ぴに

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イ ハ ナ オ ト チ フ ユ 嘉魚あり 。 其の北を立田血冬と日ふ 。 一処に奪麻多し 。 其の皮 を剥ぎて以て糸を製し網を修すベし 。 股苧島(松輪島) ラ サ ヲ 楽 相 の 北東七里半に在り 。 南より北に長さ七里 。 広さ五六里 。 マ サ キ 雲外に高く後ゆ 。 富 士 山 を 努 鮮 明 と す 。 真崎と臼ふ 。 絶 頂 ( 註 1 ) は四時に煙を噴す 。 硫黄、半腹に露出す 。 南に至って漸く低し 。 島に樹木多けれども媛小なり 。 率ね桂樹多し 。 野草繁茂す 。 赤 ア シ カ ラ ッ コ ア ザ ラ シ ア ザ ラ シ 狐及び海撞 ・ 海 狸 ・ 海 豹 あ り 。 海豹は甚だしくは多からず 。 ヘ ス ホ 一小河あり 。 経洲帆と臼ふ 。 清潔にして飲む べ し 。 何傍の平原 は進なりて東に岸を距つること四五町 。 一 島あり 。 囲 二 塁半な る ベ し 。 丘谷円亘なり 。 腐及び花魁鳥多く 、 群衆して巣を構う 。 必 い 岡島相距たるの間は深さ十 二 尋より十八尋に至る 。 海底に石多 コ ン プ モ イ し 。 碇繋するに安穏ならざるはなし 。 北岸を昆布萌と日ふ 。 其 の洋中に数小石嶋あり。昆布多し 。 冬の聞は海狸ありて来り住 む [ 註 ] l ) 原 文 は ﹁ 頂 ﹂ を ﹁ 頃 ﹂ に 作 る が 改 め た 。 ラ イ コ ク ラ イ コ ワ ケ 雷国自問(雷公計島) マ タ ヲ 股苧の北西二塁半に在り 。 東西四皇 、 南北三里 。 圃 島 ( 註 1 ) や 皆山なり 。 山谷険悪にして 、 絶頂は畑を噴して息まず 。 中に大 洞あり 。 地質癖薄にして樹木なし 。 唯だ草茅を生ずるのみ 。 鴎 オ ッ ト セ イ ラ ッ コ ア ン カ ア シ カ 及 び 海 狗 多 し 。 西岸に海狸・海櫨あり 。 海櫨は千島第一と 称す 。 海底淵深にして巨巌森列す 。 潮流猛激なり 。 [ 註 ] ( l ) 島 じ ゅ う 、 の 意 。 モ シ リ ム シ ル 藻後島(牟知列岩) ハ イ ト ミ タ ル ラ イ コ ク 一 に 灰 冨 足 と 臼 ふ 。 母国国の北東十塁強に在り 。 四島堀起 コ タ ン モ シ リ テ ル モ シ リ ト ト モ シ リ す 。 一 を 子 谷 藻 後 と 目 ひ 、 一 を 散 藻 後 と 日 ひ 、 一を戸音藻後 一は其の名を忘る 。 丘陵低平にして樹木なし 。 唯だ箪 コ タン ありて芋芋(註 1 ) たるのみ 。 子谷島は嘗て土人ありて住すと チ ル ト ト 7 Y カ ア シ カ 云 ふ 。 ﹁散﹂とは土語に鴨なり 。 ﹁ 戸 音 ﹂ と は 海 櫨 な り 。 南界に海櫨 オ ッ ト セ イ ア ザ ラ シ 海 狗 多 し 。 北 に は 海 豹 あ り 。 海底は巌石ありて、海草繁 と臼ふ 。 術す 。 [ 註 ]

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l ) 草 木 が さ か ん に し げ る さ ま 。 セ イ シ コ タ ン シ ヤ シ コ タ シ 勢 至 子 谷 島 ( 捨 子 古 丹 島 ) モ ン リ お よ 藻 後 の 北東玉里 に 在 り 。 南より北 に 約そ十四里 。 広さ七里 ' ν a 山 1 U よ り 四里に至 る 。 島 の 両涯は山嫌参差牙錯す 。 山 に 樹木多けれ ど も 媛小な り 。 赤狐及び海櫨・海狸あり 。 海岸 は 平土にして温 泉多し 。 山の半腹 に も亦あり 。 小河多 し 。 飲料に適す 。 西岸に ト メ ン タ レ エ ク リ ヒ ν 火を噴す る 二 山あ り 。 南 を 子 留 垂 と 白 ひ 、 北 を 校 繰 菱 と 日 ふ。五 毅松あるも甚だ媛小なり 。二 山 の 聞は丘陵 に して高さ十 し つ ら 余丈 。 樹木繊維にして、草 ・ 篠地に鋪く 。 迩 な り て北に大巌森 羅す 。 而して中央に湾港あり 。 繊沙 ( 註 1 ) 平布 し 、宜しく小舟 を泊す ベ し 。 海岸 の 数処は熱泉沸騰す 。 其の熱は八十度より 一 エ カ ル マ テ ル ン コ タ ン 百五十度(註 2 ) に至る 。 北 西 に 枝 枯 間 ・ 散 生 子 谷 ( 註 3 ) と 相向ふ 。 以て風浪を避くべ し 。 海鳥の群飛するあり 。 魚・蝦の 多きこと知るべきなり 。 嘗て土人の虚を構ふるものあり 。 地震 エ ク リ ヒ ン ホ ホ マ ツ ラ ッ コ に 遭 ひ 、 一 橡も遣さず 。 枝 繰 菱 の 東 に 味 野 津 あ り 。 海 狸 多 ソ ン ト オ ヒ モ イ ス ト オ リ し 。 西 岸 を 肉 戸 負 と 日 ひ 、 山 西 を 萌 洲 門 と 日 ひ 、 西 南 を 折 ホ モ イ オ リ ホ モ イ ラ ッ コ 穂 萌 と 臼 ふ 。 折 穂 萌 も 亦 海 狸 多 し 。 圏島海底に石多し 。 沿 岸 の 聞 には沙 地 あ り 。 [ 註 ] ー ) 細 か な 砂 の こ と 。 ( 2 ) 華 氏 で 表 記 し て あ る 。 摂 氏 で は 約 お ℃ i “ ℃ 。 3 ) 原 文 は ﹁ 散 生 子 谷 ﹂ を ﹁ 散 子 谷 ﹂ に 作 る が 改 め た 。 チ ル ン コ タ ン y リ J コ 夕 、 ノ 散 生 子 谷 島 ( 知 林 古 丹 島 ) セ イ シ コ タ 〆 お よ 勢 至 子 谷 の 北西(註 1 ) 七里半に在り 。 南 北 約 そ 三 里、東 西一豆半なる べ し 。 断崖蛸 立 すること削る が 如し 。 西に煙を噴

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28-する 二 処あ り 。 境を環りて皆巌石にして絶えて樹木 少 なし 。 水 ア y カ ま ま ラ ッ コ ア ザ ラ y 泉なし 。 鴨及び海艦多し 。 間 海 狸 ・ 海 豹 あ り 。 海底は深 く して石多し 。 註 } ー ) 原 文 は ﹁ 北 西 ﹂ を ﹁ 正 西 ﹂ に 作 る が 改 め た 。 エ カ ル マ ヱ カ ル マ 枝 枯 間 島 ( 越 渇 磨 島 ) セ イ シ コ タ ン 勢至子谷の北西二里に在り 。 長広各四里 。 峯轡重複し空に 槌 耳 ゆ 。 樹木あるも甚だしくは多からず 。 水性透明なり 。 土人の

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ア シ カ セ イ ン 居住の跡あり。四面断崖にして諸烏 ・ 海櫨多し。海底は勢至子 タン 谷 の 如 し 。 ル ム コ タ ン ハ ル ム コ タ ン 春 生 子 谷 島 ( 春 牟 古 丹 島 ) セ イ シ コ タ ン 泊 よ 勢至子谷の北東八里に在り c 東 西 約 そ 十皇 、 南北六里なる ベし。峯勢連亙として高く受ゆ。嘗ては噴火を経、往往として 疎林相望む 。 香 扇留・経通門の両湖あり。並びに魚を産ぜず 。 ヘ ト ウ ト 経通門湖の努は平原にして草多く暢茂す。地に百合多し。其の 花の赤き者、自き者、黒き者、尽 く 具 は る 。 ﹁春﹂とは土語の百 ?'dM 肴 , , ン 合なり 。又 樹木多し。海に海豹・大口魚多し 。 オ オ ネ コ タ 〆 オ ン ネ コ タ 〆 大 根 子 谷 島 ( 温 称 古 丹 島 ) ハ ル ム コ タ ン 春生子谷の北東四里半に在り 。南 北二十四里 。広さ 十五里 ア リ ネ ス リ 蟻 寝 摺 と 日 ふ 。 地に百合 より六里に至る 。 南東に大岬あり 。 多 し 。 諸色の狐及び鷹 ・ 鴨多し 。 機 峯 ( 註 1 ) 畳崎し、機体して 吃立す 。 中央に脊起せる高峻は、半腹に して上る。禿げて草 木 なし。麓に林木ありて陰務あり。沿岸は平夷にして、野草・豚 つ ら ト ガ ン リ 芋あり 。 過 な り て 南に大山あ り 。 栂 後 と 日 ふ 。 附盤、天に参 ア シ カ ア ザ ラ シ ま ま ラ ッ コ す。嶺上は常に白煙を噴す。海岸に海櫨 ・ 海 豹 多 し 。 問 海 狸 あり。其の西南は地形弓の曲がるが如し。 一大湾を為す 。 西岸 一 帯は赤土 ・ 丹石の混合して成る。岡陵断続して其の北に 一 山 ハ ン ガ シ リ テ ヱ ホ ン ペ シ あ り 。 墓 後 と 日 ふ 。 山 西 の 一 河 を 千 家 誉 と 臼 ふ 。 広 さ 七 あ め の う お ア y リ メ ン タ リ 八 問 、 深 さ 五 六 尺 。 続 及 び 鱒 多 し 。 其 の 北 を 網 後 目 垂 チ エ ホ ン ペ ツ と日ふ。此の島の北界に六小湾あり。皆甚だ浅し。千家誉 さ か の ぼ は第五湾内にあり。河を済ること二十余町、広さ四間なる ベし。西崖の絶壁は削るが如し。時あらば、風、壁上より突き 至る。船を撤げて頗る危険なり。凡そ船の千島高山の下に泊す や や る者は、動もすれば此の患ありと云ふ。第六湾は岸を距つるこ と十町に深さ十尋に至る。島の沿岸は海草多きこと篠後郡の 如し 。 海底沙多し 。 碇泊の地は七尋より十 二尋に至る。東 北に ア シ カ 巌ありて海櫨多し 。 [ 註 ] -) い く つ も 集 ま り 重 な っ て い る 山 や 峰 。 ? , ヨ J 4 A 刊 青 抱 島 オ オ ネ コ タ 〆 大根子谷の西九里に在り。小島列時し、錐を立つるが如し。

(10)

透きより之を望めば、布帆して奔り馳する者の如し 。 呼びて帆 航 空 局 と 日 ふ 。 土 人 は 岡 行 と 臼 ふ 。 諸鳥

-F

J

皆、群を成す 。 間 海狸あり 。 マ カ ン レ シ マ カ ン ル 罷 大 人 島 ( 磨 勘 留 島 ) ア ヲ ズ リ お よ 青摺の北東二里半に在り 。 東西約そ七里余、南北は五里な 命 、 。 γ るベし。重轡(註 1 ) 峨峨として樹木多し。東方は柑平地あり。 ラ ッ コ ア ザ ラ シ 林葬間雑たり 。 水は雪の消ゆると与に澗る 。 海 狸 ・ 海 豹 ・ 諸 ハ イ ノ ツ キ ア シ カ 鳥あり。西方に高大巌あり 。 灰 後 木 と 日 ふ 。 海灘多し 。 [ 註 ] ( l ) 原 文 は ﹁ 措 置 ﹂ を ﹁ 嬰 ﹂ に 作 る が 改 め た 。 い く え に も 重 な っ て い る 山 々 の こ と 。

:

大;藻モ ~ネ後;

1

の 由且パ

北一;

東 鐘シ ーL ル

皇 塁

強 在 り およ 西南より北東に長さ約そ六 十皇、広さ十八里より二十里に至る 。 起伏凸凹して波祷の如し 。 ク ロ ベ セ リ ヌ マ エ 南東に一岬あり 。 黒 部 芹 と 日 ふ 。 南西を縫前と日ひ、西南を カ パ ル ア ム ナ デ シ Y ソウ 香 張 と 日 ひ 、 西 北 を 編 撫 と 臼 ひ 、 北 西 を 椎 劇 と 日 ひ 、 北 東 イ l ト リ ヱ y l セ ヅ カ タ キ ク シ を 飯 取 枝 と 日 ひ 、 東 南 を 椎 瀬 塚 と 日 ひ 、 其 の 南 を 種 櫛 と シ リ ヤ ン リ チ ヤ プ ン シ キ 日 ふ 。 西岸は火峯を並列す 。 南 を 尻 谷 後 と 日 ひ 、 北 を 血 止 関 と日ふ。高峻三千尺 。 富士山の如くして最も尖貸す 。 氷雪凝積 黒 し た り 終 。 年

:

7

は 往 最

f

t

警品

ら 墜

。 し 嘗 て て 骨 晴 を 火 露 を は 経 す る u も 其 山 の 下 色 は は 樹 暗 木蒼然たり 。 山上には一木も見えず 。 二 山の聞は高原坦澗なり 。 ア シ リ マ キ 東に一山あり。網後巻と日ふ 。 地に樹木多し 。 出 但 は 間 二 三 尺 。 ほ ふ ︿ 五援松は閤尺余なるべし 。 積雪之を圧し、地上に旬旬す 。 松枝 重層し、熊ありて巣を其の聞に構ふ。更に楊柳諸木多く、斬伐 あ して以て炭薪と為す 。 勝げて用うべからざるなり 。 西南に二湖 シ ベ ホ ド ペ ッ ト ウ プ あ り 。 南 を 薬 程 と 臼 ふ 。 囲 二 三 十 町 な る べ し 。 西 を 別 登 部 と臼ふ 。 棋大なり。其の聞は相去ること一里なるべし 。 南湖の

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30-口は海に注ぐ。深さ腰に至る。鮭・鱒群至す。土人、木を水中 す の こ も っ に列し、貨を将て其の間を編み、魚をして一方より湖中に入 らしめ、網を投じて之を檎ふ。重くして揚ぐべからず。魚死し て水中に堆積す。西湖は其の口狭くして浅し。網獲を要せず。 棒を持して撲殺す。須奥にして収穫して算なし。西湖の左右は 念 品 島丸山' 原際円く亘る。野草多く樹木なし。土人嘗て慣牛六十を露人に

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カ パル 得て放牧す。其の香張泊は頗る寛広なりと称す 。 其の北に四阿 モ ヨ ロ ペ ツ チ ヤ ヒ カ オ キ ン メ ツ チ ル ス あり 。 萌織戸津と日ひ、血合香と日ひ、小岸女津と日ひ、散洲 ト ヲ リ キ と臼ふ。並びに鮭 ・ 鱒多し 。 東北に一河あり。遠折木と日ふ。 オ ツ ト マ エ 紅鱒多し 。 河努の平原には楊柳多し 。 其 の 北 に 弟 前 湾 あ り o y ムシ ユ シ モ イ ネ 卜 栢 の 霜 稲 湾 と 相 向 ふ 。 深さ四尋より十二尋に至る 。 海底 に沙及び粘土多し 。 港の南に大巌石五六ありて舵立す 。 巌下は 潮流箭駿たり 。 北岸は高峯列峠し、其の下は原野広坦なり 。 群 峯皆硫黄の気を含む 。 紛紛として鼻を衝く 。 二河あり 。 は 北 に在り 。 広さ一問、深さ一尺 。 清測にして飲む べ し 。 一 は 南 に 在り 。 広さ五問、深さ四五尺 。 源を琉黄山に発す 。 海水皆琉黄 コ キ ス 一 礁あり 。 扱巣と日ふ 。 船 の 色に現はる 。 大巌より東に二塁、 南より往く者は 、 必ず此の際を過る 。 其の深さは一百 二 十五尺 ン ム Y ユ より七十五尺に至る 。 卜 栖 島 の 南 岸 は 礁 多 く 且つ浅し 。 故に ホ ロ モ シ リ オ y ト マ エ 海を航する者は 、 必 ず 幌 藻 後 に 沿 ひ て 弟 前 湾 に 入 る な り 。 闘島沿海の港次は深穏なり 。 砂石多し 。 間断崖ありて険蛸たり 。 う か が ま ま 潮 を 候 ふ に 往 来 あ り 。 地に熊・狐及 び 鷲多 し 。 間狼あ り 。 航 行するに常に熊・狐の海岸を遊歩するを望む 。 海岸には毎年必 ず漂至の鯨四五頭あり 。 長き者は十五 六 丈 、 短き者は七 八 丈 。 熊取県まり食ひ且つ臥し、其の側を離れず、以て鯨を尽くすに至 ると云ふ 。 問自熊あり。未だ嘗て人を害せず 。 狐は則ち赤色の ま ま ア ザ ラン ま ま アシ カ 者多く居る 。 関白黒二種のものあり 。 海 豹 多 し 。 閑 海 櫨 あ つ ら やや ラ ッ コ り 。 進 な り て 南 に 稽 海 狸 あ り 。 魚 は 鮭 ・ 鱒を推す。次いで紅 さ か の ぼ 鱒たり 。 又一種の魚あり 。 鮭に似て河を訴る。長さ五六尺、 囲合抱なるべし 。 海 中 に 書 円 魚 あ り 。 未だ捕獲せしを知らず 。 其 カ マ ス の他、大口魚・俊魚の類、甚だ多し 。 又昆布多し。其の余の海 草 は 篠 後 郡 の 如 し 。 陸には車前草多し。東方に鳥島あり 。 岸 仰 の よ ア ザ ラ シ ラ ッ コ を距つること約そ六里 。 敷島舵立し鳥類出来す。海豹多し 。 海 狸 あ り 。 海浜厳獄(註 1 ) なり 。 [ 註 ] -) 塩 気 の あ る 泥 地 の 意 か 。 ン リ シ キ シ リ ン キ 後 向 島 ( 志 林 規 島 ) 幌 藻 後 の 西四里に在り 。 東西三里、南北 一 里半 。 雷 国 島 令 ゃ に比して特大なり 。 懸崖千尋 、 乱石林立す 。 地に樹木なし 。 水 泉なし 。 一 山 あ り 。 巌石峨峨として、南に噴姻する一処あり 。 ま ま ア ザ ラ シ ラ ッ コ ア y カ 間 海 豹 ・ 海 狸 あ り 。 鳥類・海種、群を成す 。 海底深く石多

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し ア ラ イ ト ア ラ イ ド 荒 糸 島 ( 阿 頼 度 島 ) ホ ロ モ シ リ 幌 藻 後 の 西 北 九 里 弱 に 在 り 。 南西より北東に広さ六里 。 蒼 迩なりて南に丘陵漸く 巌森崎として、雲際に虎腸( 註 1 ) す 。 低し 。 海中に斗出す 。 象鼻の江に飲むが知し 。 樹木綾小なり 。 ア ザ ラ シ ア シ カ 櫨・白楊・五葉松多し 。 獣 は 赤 狐 ・ 海 豹 多 し 。 西岸に海種多 し [ ] ー ) 虎 が う ず く ま っ て い る 形 に 見 え る こ と 。 シ ム シ ユ シ ユ ムシ ユ 卜 楕 島 ( 占 守 島 ) ホ ロ モ シ リ お よ 幌 藻 後 ( 註 1 ) の北東半里強に在り 。 南東より北西に約そ 十五里 。 広さ十一塁 。 健歩なれば三日にして乃ち一周すベし 。 一 望するに丘岡林野の平坦なること満月の如し 。 東南に大岬あ カ ラ ツ ネ ツ ヤ コ ツ ラ フ パ ツ カ り 。 唐津根と日ふ 。 西岬を艶子津と日ひ、北岬を老馬塚と日 ふ 。 其の土は黒育なり 。 草木の腐蝕するに成る 。 耕牧に適す 。 特に野鼠と勤風とを恐るるのみ 。 野鼠尤も多し 。 往往として松 実を含 み て来る 。 堆積して冬を禦す 。 土人探し得て 、 魚脂に和 して之を食ふ 。 甚 だ 美 し 。 更に熊・狐あり 。 冬問の積雪は二尺 余に至る 。 地面の泳凍すること一尺なるべし 。 五月に至りて雪 消け、復た氷凍の患なし 。 夏は則ち諸草繁滋す 。 革実の餌食す ベき者多し 。 山に入りて之を採るに、須奥 に し て 一 担を獲ベ し 。 又延胡索 ・ 虎杖・珊瑚菜 ・ 野腕豆 ・ 蒲公英多 し 。 一種の蒜あり 。 + f h l 幾登と日ふ 。 味は臭くして美し 。 文恵登良夫あり 。 根を食ふ 。 やや 豆の如くして鞘長し 。 馬鈴薯・赤薙 ・ 昔 田 蕪 ・ 普葱等を耕作す 。 繁碩(註 2 ) せざるはなし 。 河湖縦横にして魚多し 。 其の水は清 - 32一 冷にして飲むべし 。 夏候は温暖にして、諸川に鮭 ・ 鱒多し 。 又 ひ ら め 紅鱒あり 。 湾岸は厳淡なり 。 比目魚・大口魚等多し 。 昆布・黒 や や シ ノ シ リ 窓 ま ラ ッ コ ア ザ ラ ン 菜 は 精 篠 後 郡 に 譲 る 。 東 西 両 処 に 問 海 狸 を 産 す 。 四 周 海 豹 ま ま ア シ カ カ ン γ ヤ ツ カ 多し 。 問 海 撞 あ り 。 東 北 は 零 察 架 を 距 つ る こ と 八 里 に 過 ぎ ず 。 嘗て土人ありて挽瞬に舟を発し、午に至りて乃ち達す 。 舟 " し w , 、 ス ソ は漂木を以て之を造る 。 釘を要せず。紬艦(註 3 ) 高く貸え、長 さ三四間なるべし 。 北方に一湖あり 。 長さ二十町、広さ一町な るべし 。 湖 辺 を 子 谷 煮 と 日 ふ 。 湖口は海に注ぐ 。 広さ十三間 ペ ツ タ ウ プ サ ン サ ン チ ウ なるべし 。 別 当 部 と 日 ふ 。 其 の 東 南 に 一 河 あ り 。 三 三 中 と

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や や 臼 ふ 。 島の南端は精暗礁ありて舟を行き難し。昆布あるも多少 ホ ロ モ シ リ フ レ ト モ を 知 る 能 は ず 。 西 南 は 幌 藻 後 と 相 向 ふ 。 河 流 あ り 。 触 鞠 と テ ア イ ヌ ノ ツ カ ベ ツ 日ふ。其の北を 血 間縫と日ふ。其の北を後香戸津と日ふ。其 モ エ ロ ッ プ シ モ イ ネ ホ ロ モ シ リ の 北 を 萌 織 経 と 回 ふ 。 一 に 霜 稲 と 日 ふ 。 西 は 幌 藻 後 の オ ツ ト マ エ 弟 前 湾 に 対 す 。左 右に暗礁あるも中央は弓曲す 。 岸を距つる こと九町 。 深さ三十五尺より四十尺に至る 。 海底は皆砂磯 。 碇 繋に便なり 。 嘗て露商一家・教堂(註 4 一宇ありと云ふ。潮は 則ち北行す 。 一時間に行くこと三里に及ぶ。此の間を北海の門 戸と為す 。 宜しく港を開きて靖(註 5 ) を建すべし 。 [ 註 ] ( l )原文は﹁幌藻後﹂を﹁幌藻﹂に作るが改めた 。 2 ) さかんに繁っているさま 。 ( 3 ) 船尾と船首 。 ( 4 ) 教会 。 ( 5 ) ﹁埼﹂では意味が通じない 。誤 植と恩われるが一冗字は不明 。 千島の地形は狭くして長し 。 東西両海の聞を隔つ 。 氷海に非 ざるなり 。 唯だ海岸湾曲し、極寒に当りて凍合するのみ 。 正月 より四月に至るまで泳塊の流れ至ることあり。舟に触れて砕く を恐る。盛夏の気候は嘗て寒暑銭(註 1 ) を以て之を験するに、 ウ ル ツ プ シ ム ン ユ 得粒島は六十四度より四十三度(註 2 ) に 至 り 、 卜 栖 は 五 十 仇 wr 、 五度より三十度(註 3 ) に至る。百井(註 4 ) 倶に苗む。欣欣と して栄に向ふ 。 春夏は 則 ち東南に陰霧多く、秋冬は則ち西北に し せ き 陰霧多し。時ありて迷漫し、叩同尺(註 5 ) も弁ぜず 。 其の西岸 つ よ は沙を掴妨げ簡を成すの処多し。風動きが故なり。沿岸一帯は大 e a t a 木漂ひ至りて堆積し

E

を成す 。 落葉松多し 。 関白楊等あり 。 板 m w ' ﹄ , c を鋸り薪を焼きて家屋船舶を作る。意の如くならざるはなし。 固に無尽蔵たり。故に西岸は往往にして嘗て土人の住するあ シ ム シ ユ ホ ロ モ シ リ ひ ら め か じ か り 。 守 栖 ・ 幌藻後巴南の諸島は皆魚類多し 。 比目魚 ・ 社父魚 而れども鮭 ・ 鱒の二者は家家として し つ シ ン リ ラ イ コ ク 二島の多きに如かざるなり。大人後 ・ 雷 国 の や や 聞は海底尤も高巌多し 。 動もすれば波流の淘湧(註 6 ) して天 か か 4 4 ツ ト セ イ ア シ カ ア ザ ラ シ を鍬ぐるを患ふ 。 諸 島 の 沿 岸 に は 海 狗 ・ 海 纏 ・ 海 豹 多 し 。 陸に熊なくして狐と鷹 ・ 鴎多し 。 土人は嘗て網を施して海狸を オ ッ ト セ イ ラ ッ コ 捕ふ 。夏に至 れば則ち去りて縦跡を見ざるなり 。 海 狗 と 海 狸 い の

;

声日 〈き も は な 到

し る

M 処 之 あ り とは反す。唯だ夏日のみ群れ至るのみ。草類の食ふべき者は

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ウ ペ サ オ ソ ド キ ナ ス テ 一 ラ キ 呉伯胡と日ひ、衰索突と臼ひ、士ロ那須天と日ひ、位士口牟と臼ひ 、 モ リ テ モ リ テ ウ ペ サ 摸理天と日ふ 。 摸理天は根 ・ 薬を併せ食ふ。呉伯胡は海岸には ラッコ 常に之あり 。 土人の衣服は嘗て海狸の子を獲て、其の皮を剥ぎ て衣と為す。或は狐皮 ・ 犬皮を服す。或は鴎 ・ 鷲の毛羽を用う 。 犬は則ち毎家土室を作りて之を養ふ。以て雪車を牽かしむ。 [ 註 ] ( 1 ) 寒 暖 計 の こ と 。 2 ) 摂 氏 で は 約 問 ℃ 1 6 ℃ 。 3 ) 摂 氏 で は 約 日 ℃ 1 ﹂ ℃ 。 ( 4 ) 多 く の 草 木 。 5 ) 非常に近い距離 。 6 ) 波 が わ き あ が る 音 。 ︻ 村 山 徳 淳 敏 文 ︼ っと 友人毒庵岡本君は、夙に経世の志を抱き、北海道の事に於て 尤も心を尽す 。 維新の初め、其の地に奉職す 。 今日の治を致す あづ は、君のカあるに与かる。既にして官を纏め、専ら文学に従事 す。然れども胸中歌歌(註 1 ) として未だ灰とならざるなり。箸 す所の﹃千自問見聞録﹄は、皆君の足跡の及ぶ所にして、目撃し み づ か て親ら視る者を記す。昔人の地図に拠りて蝦夷士山を撰すると は、大いに淫庭(註 2 ) あり。文字も亦雅健、簡にして尽す。﹃水 経注(註 3 ) ﹄の趣あり。近日、君将に復赴かんとす。後来為す 所の事業は、必ず観るべき者あらん。余企てて之を望む。巻後 a w -- A W に附する所の詩数首は、英気の勃勃たる(註 4 ) こ と 行 間 に 溢 れ、其の志気の壮なること驚くべきなり。 明治念五年五月四日 必 は τ q d 辱友拙軒 村山徳淳(註 5 ) 拝 織 [ 註 ] l ) 光 り か が や く さ ま 。 ( 2 ) 大 き な 隔 た り 。 ( 3 ) 中 国 の 地 理 書 。 北 貌 の 郎 道 元 が ﹃ 水 経 ﹄ に 注 を 施 し た も の 。 4 ) さ か ん な さ ま 。 ( 5 ) 一 八 三 二 1 九 三 。 名 は 徳 淳 、 字 は 大 撲 、 号 は 拙 軒 。 江 戸 の 人 。 漢 学 者 。 医 家 境 田 順 庵 の 次 子 で 、 医 を 以 て 幕 府 に 仕 え た 。 維 新 後 は 大 蔵 ・ 内 務 各 省 の 史 を 編 纂 し た 。

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